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発明の名称 ステータコアの巻線方法および巻線装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6677(P2007−6677A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−187019(P2005−187019)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス特許事務所
発明者 富田 雅明 / 山田 良則
要約 課題
単一設備により巻線作業工程を実施することができるステータコアの巻線方法および巻線装置を提供すること。

解決手段
巻線装置100において、ステータコア3を保持するホルダ202と、ホルダ202を所定角度ずつ回動させるインデックスモータ203と、巻線ノズル121と、巻線ノズル121をステータ軸方向に移動させるとともにステータ軸周りに揺動させる巻線ノズル駆動部120と、ステータコア3に巻線フォーマ150を脱着する巻線フォーマ脱着・交換部140と、巻線アーム161〜164の駆動を制御する巻線アーム駆動部160と、形成されたコイル7の状態を検査する検査部220と、コイル7に相間絶縁体261を装着する相間絶縁体組み付け部260とを設け、フォーマ脱着・交換部140、巻線アーム駆動部160、検査部220、および相間絶縁体組み付け部260を順に、ホルダ202の周りを取り囲むようにして配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ステータコアの内周面に開口する複数のスロットに対して直に巻線を巻き付けるステータコアの巻線方法であって、
前記複数のスロットのうちの第1スロットおよび第2スロット内に巻線を巻回してコイルを形成する巻線工程と、
前記ステータコアをインデックスさせた後、前記巻線工程にて形成されたコイルの状態を検査する検査工程と、
さらに前記ステータコアをインデックスさせた後、前記検査工程にて検査が終了したコイルに相間絶縁体を装着する絶縁工程とを含み、
前記巻線工程、検査工程、および絶縁工程を並列で実施することを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項2】
請求項1に記載するステータコアの巻線方法において、
前記巻線工程では、
前記ステータコアの内周部で上下動および揺動可能な巻線ノズルから複数本の巻線を吐出して、前記ステータコアの内周部両端面に着脱可能に装着された巻線フォーマを介して前記第1スロットおよび第2スロットに巻線を巻回し、
前記第1スロットおよび第2スロットに巻回された巻線を、前記フォーマの両側面に当接・離間可能に配置された各巻線アームによって前記第1スロットおよび第2スロット内に引き込むことを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項3】
請求項2に記載するステータコアの巻線方法において、
前記各巻線アームは、前記巻線ノズルが通過する前に前記巻線フォーマから離間し、前記巻線ノズルが通過した後に前記巻線フォーマに当接することを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載するステータコアの巻線方法において、
前記巻線ノズルは、前記各巻線をステータ軸方向に直線状に配列された吐出口から個別に吐出することを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項5】
請求項4に記載するステータコアの巻線方法において、
前記巻線ノズルに複数本の巻線を供給する際に、前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整するとともに、各巻線の長さおよびテンションを調整することを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項6】
請求項5に記載するステータコアの巻線方法において、
前記巻線ノズルの動作が揺動から上下動に変わったときに前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整し、
前記巻線ノズルが揺動しているときに各巻線ごとの長さおよびテンションを調整することを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載するステータコアの巻線方法において、
前記巻線アームの動作タイミングおよび前記巻線の長さとテンションの調整タイミングを前記巻線ノズルの移動軌跡に基づいて予め決定しておき、前記巻線アームの動作および前記巻線の長さとテンションの調整を前記巻線ノズルの動作に連動させて行わせることを特徴とするステータコアの巻線方法。
【請求項8】
ステータコアの内周面に開口する複数のスロットに対して直に巻線を巻き付けるステータコアの巻線装置であって、
前記ステータコアを保持するホルダと、
前記ホルダを所定角度ずつ回動させるインデックス機構と、
前記ステータコアの内周部に配置され複数本の巻線を吐出して前記スロット内に挿入する巻線ノズルと、
前記巻線ノズルをステータ軸方向に移動させるとともにステータ軸周りに揺動させる巻線ノズル駆動部と、
前記ステータコアの内周面に巻線フォーマを脱着する巻線フォーマ脱着部と、
前記スロット内に挿入された巻線の前記スロット外へのはみ出しを防止するとともに巻線を前記スロット内に引き込む巻線アームの駆動を制御する巻線アーム駆動部と、
前記ステータコアに形成されたコイルの状態を検査する検査部と、
前記ステータコアに形成されたコイルに相間絶縁体を装着する相間絶縁体組み付け部とを有し、
前記フォーマ脱着部、前記巻線アーム駆動部、前記検査部、および前記相間絶縁体組み付け部が順に、前記ホルダの周りを取り囲むようにして配置されている
ことを特徴とするステータコアの巻線装置。
【請求項9】
請求項8に記載するステータコアの巻線装置において、
前記巻線アーム駆動部は、
前記巻線アームを前記巻線フォーマから離間させて前記巻線ノズルを前記巻線アームと前記巻線フォーマとの間を通過させ、
前記巻線ノズルが前記巻線アームと前記巻線フォーマとの間を通過したときに前記巻線アームを前記巻線フォーマに当接させることを特徴とするステータコアの巻線装置。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載するステータコアの巻線装置において、
前記巻線ノズルは、ステータ軸方向に直線状に配列され前記巻線を個別に吐出する複数の吐出口を有することを特徴とするステータコアの巻線装置。
【請求項11】
請求項10に記載するステータコアの巻線装置において、
巻線の長さおよびテンションを調整しつつ巻線を前記巻線ノズルに供給する巻線供給部をさらに備え、
前記巻線供給部は、
前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整する第1調整機構と、
各巻線の長さおよびテンションを調整する第2調整機構と
を有することを特徴とするステータコアの巻線装置。
【請求項12】
請求項11に記載するステータコアの巻線装置において、
前記第1調整機構は、前記巻線ノズルの動作が揺動から上下動に変わったときに前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整し、
前記第2調整機構は、前記巻線ノズルが揺動しているときに各巻線ごとの長さおよびテンションを調整することを特徴とするステータコアの巻線装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータコアに対して巻線を直巻してコイルを形成するステータコアの巻線方法および巻線装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、分布巻きステータを製造する場合の巻線作業工程では、予め巻線を巻回してコイルを成形し、これをブレード間に挟持し、ストリッパを用いて挟持された巻線を押し上げて、ステータコアのスロット内にコイルを挿入してステータを形成するいわゆるインサータ方式が一般的に採用されている。(特許文献1参照)。
【0003】
ところが、インサータ方式では、巻線を行うために各工程ごとに専用設備を設けて生産ラインを作ることが必要であるため、設備費や設備の設置スペースが大きいという問題があった。さらに、各工程の設備間におけるステータコアの移動あるいは反転を行うための装置等も必要であった。
また、インサータ方式では、生産するステータの仕様を変更(ワーク変更)する場合には、各工程設備のツール・治具類、パレットを交換あるいは新たに製作する必要があり、コスト面も含めて生産効率が低下してしまう。
【0004】
一方、インサータ方式ではなく、ステータコアに対して巻線を直巻してコイルを形成する直巻方式により分布巻きステータの巻線作業工程を実施することも考えられている。ここで、直巻方式としては、例えば、固定子鉄心(ステータコア)の鉄心溝(スロット)がスキュー角度を有する固定子鉄心について巻線を巻くのに、鉄心溝に沿ってワイヤノズルをスピンドルによって進退させると共に、固定子鉄心を揺動させることによって、ワイヤノズルと固定子鉄心との位置を相対的に変化させ、鉄心溝内に巻線を巻き付ける方法がある(特許文献2参照)。
【0005】
また、基部と突極部とからなる複数のコアに対して巻線する方法が特許文献3に開示されている。この巻線方法では、先に巻線する第1コアと後に巻線する第2コアとを所定距離はなし、突極部の突出方向が異なる位置関係とし、第1コアの巻き終わり線が崩れないように張力を付与したまま第2コイルに巻き付けるようになっている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−164122号公報
【特許文献2】特開昭61−173650号公報
【特許文献3】特開2004−96894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の直巻方式でも、巻線作業工程としては、インサータ方式と同様に、巻線を行うために各工程ごとに専用設備を設けて生産ラインが作られているのが実情である。つまり、コイルの状態の検査や相間絶縁紙の装着などは巻線装置と別の設備において実施されている。このため、各工程の設備間におけるステータコアの移動あるいは反転を行うための装置等も必要であった。従って、設備費や設備の設置スペースが大きいという問題は解消されていない。
【0008】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、単一設備により巻線作業工程を実施することができるステータコアの巻線方法および巻線装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係るステータコアの巻線方法は、ステータコアの内周面に開口する複数のスロットに対して直に巻線を巻き付けるステータコアの巻線方法であって、前記複数のスロットのうちの第1スロットおよび第2スロット内に巻線を巻回してコイルを形成する巻線工程と、前記ステータコアをインデックスさせた後、前記巻線工程にて形成されたコイルの状態を検査する検査工程と、さらに前記ステータコアをインデックスさせた後、前記検査工程にて検査が終了したコイルに相間絶縁体を装着する絶縁工程とを含み、前記巻線工程、検査工程、および絶縁工程を並列で実施することを特徴とする。
【0010】
この巻線方法では、巻線工程により、ステータコアに形成された複数のスロットのうちの第1スロットおよび第2スロット内に直巻により巻線が巻回されてコイルが形成される。また、検査工程により、巻線工程にて形成されたコイルの状態が検査される。また、絶縁工程により、検査工程にて検査が終了したコイルに相間絶縁体が装着される。そして、巻線が実施されるステータコアをインデックスさせながら、これら巻線工程、検査工程、および絶縁工程の各工程が並列して実施される。
つまり、ステータの製造全体で見ると、巻線工程、検査工程、絶縁工程が同時に(並行して)行われている一方、1つのコイルについて着目すると、巻線工程、検査工程、絶縁工程が順番に実施される。
【0011】
このように、ステータコアをインデックスさせることにより各工程が順に実施されるので、各工程ごとにステータコアを移動させたり反転させたりする必要がないため、ステータコアの移動や反転を行うための装置等が不要になる。このため、巻線工程、検査工程、および絶縁工程の各工程を実施するための装置を集約することができるので、巻線作業工程を単一設備により実施することができる。
【0012】
本発明に係るステータコアの巻線方法においては、前記巻線工程では、前記ステータコアの内周部で上下動および揺動可能な巻線ノズルから複数本の巻線を吐出して、前記ステータコアの内周部両端面に着脱可能に装着された巻線フォーマを介して前記第1スロットおよび第2スロットに巻線を巻回し、
前記第1スロットおよび第2スロットに巻回された巻線を、前記フォーマの両端両側面に当接・離間可能に配置された各巻線アームによって前記第1スロットおよび第2スロット内に引き込むことが望ましい。
【0013】
また、本発明に係るステータコアの巻線方法においては、前記各巻線アームは、前記巻線ノズルが通過する際に前記巻線フォーマから離間し、前記巻線ノズルが通過した後に前記巻線フォーマに当接することがより好ましい。
【0014】
この巻線方法では、上下方向(ステータ軸方向)に往復移動をして、スロット内にノズルから吐出した巻線を挿入する。具体的には、例えば、往路で第1スロットに巻線を挿入すると、コイル開角だけ周方向に揺動し、復路では、第2スロットに巻線を挿入する。その後、コイル開角だけ前回と逆の周方向に揺動し、再び第1スロットに巻線を挿入する。このため、第1スロットに巻線を挿入後、次回第1スロットに巻線を挿入するまでの期間に、第1スロットに挿入された巻線の一部が、ステータコアの内側にはみ出す場合がある。特に、スロット内の巻線の占積率が高い場合には、このようになる危険性が高い。第2スロットも同様である。
【0015】
この場合において、一旦、スロットから巻線が飛び出すと、作業者の手指で巻線をスロット内に戻す作業が必要となるなど、作用性、生産性が低下する。また、占積率が高い場合には、既にスロット内に挿入された巻線の存在によって、後に巻線をスロット内に挿入しようとする場合に挿入が困難となる場合がある。
【0016】
これに対して、本発明の巻線方法では、第1スロットおよび第2スロットに巻回された巻線を、フォーマの両側面に当接・離間可能に配置された巻線アームによって第1スロットおよび第2スロット内に引き込む。また、各巻線アームは、巻線ノズルが通過する前に巻線フォーマから離間し、巻線ノズルが通過した後に巻線フォーマに当接する。
【0017】
このため、例えば、上述の場合であれば、巻線ノズルが第1スロットに巻線を挿入した後(往路)には、第1スロット側に配置された巻線アームが巻線フォーマに当接する。このため、第1スロットに挿入された巻線がステータコアの内側面より内側にはみ出すことを防止することができる。そして、第1スロットに挿入された巻線は、第1スロット側に配置された巻線アームによって第1スロット内(ステータコア径外方向)に引き込まれる。これにより、第1スロット内の巻線がはみ出しにくい形状に変形される。このため、第1スロットからの巻線のはみ出しが防止される。しかも、巻線を引き込むので、次に第1スロットに巻線を挿入する際のスペースを形成することができる。このため、スロットにおける巻線の占積率が高いステータ(コイル)を形成する場合でも、確実に巻線をスロット内に配置することができる。
【0018】
次いで、巻線ノズルが周方向に揺動し、巻線ノズルが第2スロットに巻線を挿入した後(復路)には、第2スロット側に配置された巻線アームが巻線フォーマに当接する。このため、第2スロットに挿入された巻線がステータコアの内側面より内側にはみ出すことを防止することができる。そして、第2スロットに挿入された巻線は、第2スロット側に配置された巻線アームによって第2スロット内(ステータコア径外方向)に引き込まれる。これにより、第2スロット内の巻線がはみ出しにくい形状に変形される。このため、第2スロットからの巻線のはみ出しが防止される。しかも、巻線を引き込むので、次に第2スロットに巻線を挿入する際のスペースを形成することができる。このため、スロットにおける巻線の占積率が高いステータ(コイル)を形成する場合でも、確実に巻線をスロット内に配置することができる。
【0019】
特に、ステータを分布巻きによって形成する場合には、ステータコアのスロットの断面積が小さくなりがちであるので、スロット内の巻線の占積率が高くなりやすく、挿入困難となる場合が多い。また、巻線がスロットからステータコアの内側にはみ出しやすい。従って、この巻線方法を用いるのが好ましい。つまり、第1スロットと第2スロットとの間に、他のスロットが存在する形態のステータコアである場合に、特に本発明の巻線方法を用いるのが好ましい。
【0020】
また、本発明に係るステータコアの巻線方法においては、前記巻線ノズルは、前記各巻線をステータ軸方向に直線状に配列された複数の吐出口から個別に吐出することが望ましい。
【0021】
ここで、直線状ノズルなど細長いノズルから複数本の巻線を吐出させる形態の巻線吐出装置を用い、この巻線吐出装置あるいはステータコアをステータ軸線方向に移動させて、巻線をスロット内に挿入しようとする場合がある。この場合、細長いノズルから吐出される巻線が張力を受けると、ノズルのうち、巻線吐出装置の進行方向とは逆側の端部に集まり、ノズル内の巻線の配置に偏りができる。このため、巻線同士や巻線とノズルの壁面との間に摩擦が生じて、巻線の絶縁被覆を傷つけるおそれがある。また、摩擦により巻線をスムーズに吐出し難くなる場合がある。また、ノズルをその幅方向(短手方向)に押し広げようとする力が掛かるため、ノズルが変形する場合もある。
【0022】
そのため本発明の巻線方法では、前記各巻線をステータ軸方向に直線状に配列された吐出口から個別に吐出するようにしている。これにより、各吐出口からは、1本の巻線が吐出されるだけであるので、各吐出口(ノズル)における巻線の配置にほとんど偏りができない。このため、各吐出口を短手方向に押し広げようとする力がほとんど発生しないので、各吐出口に変形が生じにくい。また、巻線同士の摩擦がなくなるので、巻線の絶縁被覆を傷つけるおそれもない。また、各巻線が個別に吐出されるので、他の巻線からの摩擦を受けることがないため、非常にスムーズに巻線を吐出することができる。従って、巻線の絶縁被覆を傷つけることなく、スムーズに巻線を吐出することができる。
【0023】
また、本発明に係るステータコアの巻線方法においては、前記巻線ノズルに複数本の巻線を供給する際に、前記巻線ノズルの動作によって前記複数本の巻線全体に生じる弛みを解消するために前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整するとともに、前記巻線ノズルの動作によって前記巻線ノズルにおける巻線吐出位置の違いから生じる各巻線ごとの弛みを解消するために各巻線ごとの長さおよびテンションを調整することが望ましい。
【0024】
本発明の巻線方法では、巻線をステータ軸方向に直線状に配列された吐出口から個別に吐出しながら巻線ノズルを上下動および揺動させてステータコアに対して巻線を巻き付ける。このため、巻線ノズルに供給する巻線の長さが一定に保たれていると、巻線に弛みが生じたり、逆に巻線が引っ張られてしまう。そうすると、ステータコアに対して巻線をうまく巻き付けることができないおそれや、巻線を損傷してしまうおそれがある。
【0025】
そこで、本発明の巻線方法では、巻線ノズルの動作によって複数本の巻線全体に生じる弛みを解消するために複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整するとともに、巻線ノズルにおける巻線吐出位置の違いから生じる各巻線ごとの弛みを解消するために各巻線ごとの長さおよびテンションを調整するようにしている。これにより、巻線全体および各巻線ごとにおいても弛みが発生しないし適度なテンションが付与される。このため、ステータコアにおける巻線の巻き形状を安定させることができるととともに、巻線の損傷を防止することができる。
【0026】
この場合には、前記巻線ノズルの動作が揺動から上下動に変わったときに前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整し、前記巻線ノズルが揺動しているときに各巻線ごとの長さおよびテンションを調整すればよい。
【0027】
また、本発明に係るステータコアの巻線方法においては、前記巻線アームの動作タイミングおよび前記巻線の長さとテンションの調整タイミングを前記巻線ノズルの移動軌跡に基づいて予め決定しておき、前記巻線アームの動作および前記巻線の長さとテンションの調整を前記巻線ノズルの動作に連動させて行わせることが望ましい。
【0028】
こうすることにより、巻線の損傷および巻線がスロットからはみ出すことを防止して、、ステータコアにおける巻線の巻き形状を安定させて占積率の高いコイルを形成することができる。
【0029】
上記問題点を解決するためになされた本発明に係るステータコアの巻線装置は、ステータコアの内周面に開口する複数のスロットに対して直に巻線を巻き付けるステータコアの巻線装置であって、前記ステータコアを保持するホルダと、前記ホルダを所定角度ずつ回動させるインデックス機構と、前記ステータコアの内周部に配置され複数本の巻線を吐出して前記スロット内に挿入する巻線ノズルと、前記巻線ノズルをステータ軸方向に移動させるとともにステータ軸周りに揺動させる巻線ノズル駆動部と、前記ステータコアの内周面に巻線フォーマを脱着する巻線フォーマ脱着部と、前記スロット内に挿入された巻線の前記スロット外へのはみ出しを防止するとともに巻線を前記スロット内に引き込む巻線アームの駆動を制御する巻線アーム駆動部と、前記ステータコアに形成されたコイルの状態を検査する検査部と、前記ステータコアに形成されたコイルに相間絶縁体を装着する相間絶縁体組み付け部とを有し、前記フォーマ脱着部、前記巻線アーム駆動部、前記検査部、および前記相間絶縁体組み付け部が順に、前記ホルダの周りを取り囲むようにして配置されていることを特徴とするものである。
【0030】
この巻線装置には、ホルダを所定角度ずつ回動させるインデックス機構が備わっている。そして、各部がホルダの周りに配置されているので、インデックス機構によりホルダをインデックスさせることにより、各部での作業を順番に、かつ並列して実施することができる。つまり、1つのコイルについて着目すると、ステータコアへの巻線の巻き付け(コイル形成)、コイルの検査、コイルへの相間絶縁体の組み付けが順に行われる。一方、全体的に見ると、ステータコアへの巻線の巻き付け(コイル形成)、コイルの検査、コイルへの相間絶縁体の組み付けが同時に(並行して)行われている。
【0031】
このため、各部における作業が終了したときにステータコアを移動させたり反転させたりする必要がないので、ステータコアの移動や反転を行うための装置等が不要になる。このため、巻線工程、検査工程、および絶縁工程の各工程を実施するための装置を集約することができるので、巻線作業工程を単一設備(本発明の巻線装置1台)で実施することできる。また、本発明の巻線装置では、各工程を実施するための装置が集約されて配置されているので装置の小型化が図られている。
【0032】
そして、この巻線装置では、巻線ノズル駆動部により巻線ノズルを上下方向(ステータ軸方向)に往復移動させて、スロット内にノズルから吐出した巻線を挿入する。具体的には、例えば、往路で第1スロットに巻線を挿入すると、コイル開角だけ周方向に揺動させ、復路では、第2スロットに巻線を挿入する。その後、コイル開角だけ前回と逆の周方向に揺動させ、再び第1スロットに巻線を挿入する。このため、第1スロットに巻線を挿入後、次回第1スロットに巻線を挿入するまでの期間に、第1スロットに挿入された巻線の一部が、ステータコアの内側にはみ出す場合がある。特に、スロット内の巻線の占積率が高い場合には、このようになる危険性が高い。第2スロットも同様である。
【0033】
この場合において、一旦、スロットから巻線が飛び出すと、作業者の手指で巻線をスロット内に戻す作業が必要となるなど、作用性、生産性が低下する。また、占積率が高い場合には、既にスロット内に挿入された巻線の存在によって、後に巻線をスロット内に挿入しようとする場合に挿入が困難となる場合がある。
【0034】
これに対して、本発明の巻線装置では、第1スロットおよび第2スロットに巻回された巻線を、フォーマの両側面に当接・離間可能に配置された巻線アームを巻線アーム駆動部により駆動して、第1スロットおよび第2スロット内に引き込む。つまり、第1スロットに挿入された巻線は、第1スロット側に配置された2つの巻線アームによって第1スロット内(ステータコア径外方向)に引き込まれる。これにより、第1スロット内の巻線がはみ出しにくい形状に変形される。このため、第1スロットからの巻線のはみ出しが防止される。しかも、巻線を引き込むので、次に第1スロットに巻線を挿入する際のスペースを形成することができる。このため、スロットにおける巻線の占積率が高いステータ(コイル)を形成する場合でも、確実に巻線をスロット内に配置することができる。
【0035】
また、第2スロットに挿入された巻線は、第2スロット側に配置された2つの巻線アームによって第2スロット内(ステータコア径外方向)に引き込まれる。これにより、第2スロット内の巻線がはみ出しにくい形状に変形される。このため、第2スロットからの巻線のはみ出しが防止される。しかも、巻線を引き込むので、次に第2スロットに巻線を挿入する際のスペースを形成することができる。このため、スロットにおける巻線の占積率が高いステータ(コイル)を形成する場合でも、確実に巻線をスロット内に配置することができる。
【0036】
特に、ステータを分布巻きによって形成する場合には、ステータコアのスロットの断面積が小さくなりがちであるので、スロット内の巻線の占積率が高くなりやすく、挿入困難となる場合が多い。また、巻線がスロットからステータコアの内側にはみ出しやすい。従って、この巻線装置を用いるのが好ましい。つまり、第1スロットと第2スロットとの間に、他のスロットが存在する形態のステータコアである場合に、特に本発明の巻線装置を用いるのが好ましい。
【0037】
そして、本発明に係るステータコアの巻線装置においては、前記巻線アーム駆動部は、前記巻線アームを前記巻線フォーマから離間させて前記巻線ノズルを前記巻線アームと前記巻線フォーマとの間を通過させ、前記巻線ノズルが前記巻線アームと前記巻線フォーマとの間を通過したときに前記巻線アームを前記巻線フォーマに当接させることが望ましい。
【0038】
これにより、例えば、上述の場合であれば、巻線ノズルが第1スロットに巻線を挿入した後(往路)には、第1スロット側に配置された巻線アームが巻線フォーマに当接する。このため、第1スロットに挿入された巻線がステータコアの内側面より内側にはみ出すことを防止することができる。
次いで、巻線ノズルが周方向に揺動し、巻線ノズルが第2スロットに巻線を挿入した後(復路)には、第2スロット側に配置された巻線アームが巻線フォーマに当接する。このため、第2スロットに挿入された巻線がステータコアの内側面より内側にはみ出すことを防止することができる。
【0039】
ここで、巻線ノズルに直線状ノズルなど細長いノズルを使用する巻線装置がある。このような巻線装置では、細長いノズルから吐出される巻線が張力を受けると、ノズルのうち、巻線吐出装置の進行方向とは逆側の端部に集まり、ノズル内の巻線の配置に偏りができる。このため、巻線同士や巻線とノズルの壁面との間に摩擦が生じて、巻線の絶縁被覆を傷つけるおそれがある。また、摩擦により巻線をスムーズに吐出し難くなる場合がある。また、ノズルをその幅方向(短手方向)に押し広げようとする力が掛かるため、ノズルが変形する場合もある。
【0040】
そこで、本発明に係るステータコアの巻線装置においては、前記巻線ノズルは、ステータ軸方向に直線状に配列され前記巻線を個別に吐出する複数の吐出口を有することが望ましい。
【0041】
これにより、各吐出口からは、1本の巻線が吐出されるだけであるので、各吐出口(ノズル)における巻線の配置にほとんど偏りができない。このため、各吐出口を短手方向に押し広げようとする力がほとんど発生しないので、各吐出口に変形が生じにくい。また、巻線同士の摩擦がなくなるので、巻線の絶縁被覆を傷つけるおそれもない。また、各巻線が個別に吐出されるので、他の巻線からの摩擦を受けることがないため、非常にスムーズに巻線を吐出することができる。従って、巻線の絶縁被覆を傷つけることなく、スムーズに巻線を吐出することができる。
【0042】
また、本発明に係るステータコアの巻線装置においては、巻線の長さおよびテンションを調整しつつ巻線を前記巻線ノズルに供給する巻線供給部をさらに備え、前記巻線供給部は、前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整する第1調整機構と、各巻線ごとの長さおよびテンションを調整する第2調整機構とを有することが望ましい。
【0043】
そして、この場合には、前記第1調整機構は、前記巻線ノズルの動作が揺動から上下動に変わったときに前記複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整し、前記第2調整機構は、前記巻線ノズルが揺動しているときに各巻線ごとの長さおよびテンションを調整するようにすればよい。
【0044】
本発明の巻線装置では、巻線をステータ軸方向に直線状に配列された吐出口から個別に吐出しながら巻線ノズルを上下動および揺動させてステータコアに対して巻線を巻き付ける。このため、巻線ノズルに供給する巻線の長さが一定に保たれていると、巻線に弛みが生じたり、逆に巻線が引っ張られてしまう。そうすると、ステータコアに対して巻線をうまく巻き付けることができないおそれや、巻線を損傷してしまうおそれがある。
【0045】
そこで、本発明の巻線装置では、巻線供給部に、複数本の巻線全体の長さおよびテンションを調整する第1調整機構と、各巻線ごとの長さおよびテンションを調整する第2調整機構とを設けている。このため、第1調整機構により、巻線ノズルの動作によって複数本の巻線全体に生じる弛みが解消される。また、第2調整機構により、巻線ノズルにおける巻線吐出位置の違いから生じる各巻線ごとの弛みが解消される。これにより、巻線全体および各巻線ごとにおいても弛みが発生しないし適度なテンションが付与される。このため、ステータコアにおける巻線の巻き形状を安定させることができるととともに、巻線の損傷を防止することができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明に係るステータコアの巻線方法および巻線装置によれば、上記した通り、ステータコアをインデックスさせて各工程を並列処理するので、単一設備により巻線作業工程を実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明のステータの巻線方法および巻線装置を具体化した最も好適な実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。本実施の形態は、ハイブリッド車駆動用のモータに使用するステータの製造工程に本発明を適用したものである。
【0048】
まず、本実施の形態に係る巻線技術を用いて製造したステータを備えたモータについて、図1を参照して説明する。図1は、モータの構成を模式的に示す模式図である。このモータ1は、ロータ9とステータ2とからなる三相モータである。このうち、ロータ9は、回転軸91を中心とする円筒形のロータ本体92と、永久磁石93とからなる8極の永久磁石ロータである。永久磁石93は、ロータ本体92に、平面視花びらのように、外周面近傍に沿ってジグザグに配置固着されてなる。一方、ステータ2はこのロータ9を包囲するように配置されている。
【0049】
続いて、本実施の形態に係る巻線技術を用いて製造したステータについて、図2〜図8を参照しながら説明する。図2は、ステータの構成を模式的に示す模式図である。
図3は、ステータの概略構成を示す斜視図である。図4は、各相コイルの結線を示す結線図である。図5は、ステータコアの概略構成を示す図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)はステータコアの縦断面図である。図6は、ステータコアにU相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。図7は、ステータコアにU相巻線及びV相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。図8は、ステータコアにU相巻線、V相巻線及びW相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。
【0050】
ステータ2は、図2および図3に示すように、3相8極の分布巻きステータである。このステータ2は、図5に示すように、平面視リング状で、48ヶのティース(内歯)4、及び隣り合うティース4で構成される48ヶのスロット5を有するステータコア3を備えている。また、ステータ2は、それぞれ8ヶのU相コイル7u,V相コイル7v,W相コイル7wを備えている。これらのコイルは、U相,V相,W相の各相毎に、16本の巻線を1組とした巻線束6Pを用い、U相巻線6u,V相巻線6v,W相巻線6wを所定のスロット5(U相,V相,W相スロット5u,5v,5w)に挿入し、各ティース4に分布巻きによって巻き付けて形成されている。
【0051】
具体的には、図2及び図6〜図8に示すように、U相コイル7uは、スロット5のうちU相スロット5uに挿入されて、その間のティース4に巻回されている。同様に、V相コイル7vは、V相スロット5vに挿入されてその間のティース4に、W相コイル7wは、W相スロット5wに挿入されてその間のティース4にそれぞれ巻回されている。従って、U相,V相,W相スロット5u,5v,5wは、2つのU相スロット5u、2つのV相スロット5v、及び2つのW相スロット5wが、この順にステータ2(ステータコア3)の周方向(図2において時計回り)に繰り返し並ぶように配置されている。
【0052】
さらに、このモータ1(ステータ2)では、各相の巻線は、図4に示すように、いわゆるダブルスター結線とされている。このため、U相巻線6uのうち、一方のU相巻線6Auにより、一方のU相コイル列7Auをなす4つのU相コイル7uが、順にステータ2(ステータコア3)の周方向(図2において時計回り)に並んで形成されている。また、他方のU相巻線6Buにより、他方のU相コイル列7Buをなす4つのU相コイル7uが、順にステータ2の周方向(図2において時計回り)に並んで形成されている。同様に、V相巻線6vのうち、一方のV相巻線6Avにより、V相コイル列7AvをなすV相コイル7vが順にステータ2の周方向(図2において時計回り)に並んで形成され、他方のV相巻線6Bvにより、V相コイル列7BvをなすV相コイル7vが順にステータ2の周方向に並んで形成されている。さらに、W相巻線6wも、このうち一方のW相巻線6Awにより、W相コイル列7AwをなすW相コイル7wが順にステータ2の周方向(図2において時計回り)に並んで形成され、他方のW相巻線6Bwにより、W相コイル列7BwをなすW相コイル7wが順にステータ2の周方向に並んで形成されている。
【0053】
図2に示すように、U相巻線6Au,6Buの一端であるU相外部接続端61Au,61Buは互いに接続されて、U相外部接続端子65uとされている。同様に、V相巻線6Av,6Bvの一端であるV相外部接続端61Av,61Bvは互いに接続されて、V相外部接続端子65vとされている。さらに、W相巻線6Aw,6Bwの一端であるW相外部接続端61Aw,61Bwは互いに接続されて、W相外部接続端子65wとされている。
【0054】
一方、U相巻線6Au,6Buの他端であるU相中性接続端62Au,62Bu、V相巻線6Av,6Bvの他端であるV相中性接続端62Av,62Bv、およびW相巻線6Aw,6Bwの他端であるW相中性接続端62Aw,62Bwは、結線66で互いに接続されて、中性点Nとされている。このように、各相コイルの結線をダブルスター結線とすることで、このモータ1を駆動する際の印加電圧を低くしている。
【0055】
また、図2,図3は、U相コイル7u,V相コイル7v,W相コイル7wのうち、ステータコア3の両端面よりも外側に位置するU相コイルエンド部7Hu,V相コイルエンド部7Hv,W相コイルエンド部7Hwを、それぞれステータコアの一端面側から見たときの、相互の位置関係をも示している。具体的には、図6〜図8に示すように、U相コイル7u(図6参照)、V相コイル7v(図7参照)、及びW相コイル7w(図8参照)の順にステータコア3に巻かれている。しかも、U相コイル7uのU相コイルエンド部7HuがV相スロット5v及びW相スロット5wよりも径方向外側に位置するように、各U相コイル7uが成形されている。また、V相コイル7vのV相コイルエンド部7HvがU相コイル7uのU相コイルエンド部7Huよりも径方向内側に配置されるように、各V相コイル7vが成形されている。さらに、W相コイル7wのW相コイルエンド部7HwがV相コイル7vのV相コイルエンド部7Hvよりも径方向内側に配置されるように、各W相コイル7wが成形されている。かくして、U相コイルエンド部7Hu,V相コイルエンド部7Hv,W相コイルエンド部7Hwは、ステータコア3の径方向外側から径方向内側に向かってこの順に配置されている。
【0056】
なお、図1及び図2では、U相コイル7u,V相コイル7v,W相コイル7wにおける各相の巻線6u,6v,6wの巻き方(時計回りと反時計回り、正巻きと逆巻き)の違いを示すため、各相のコイル7u等の側部に「ドット(・印)」及び「クロス(×印)」を示した。各相のコイル7u等のうち、「クロス」で示される側は、各相の外部接続端子65u,65v,65wに近く、「ドット」で示される側は中性点Nに近いことを示している。これにより理解できるように、各相の8ヶのコイル7u,7v,7wは、それぞれ巻き付け方が交互に逆向きになっており、隣り合うコイルで発生する磁界が互いに逆極性となることが判る。
【0057】
また、ステータ2では、上述のようにして各相の巻線6u,6v,6wを巻回して各相のコイル7u,7v,7wを形成したので、U相、V相、W相の一方のコイル列7Au,7Av,7Aw、及び他方のコイル列7Bu,7Bv,7Bwにおけるコイルの巻き方向がいずれも同じになっている。例えば、U相コイル列7Auについて見ると、外部接続端子65uに近い側から、正巻き、逆巻き、正巻き、逆巻きの順になっている。V相コイル列7AvやW相コイル列7Awについても同様である。また、コイル列7Bu,7Bv,7Bwについても同様である。なお、コアの内側から各コイルを見たときに、反時計回りに巻回する巻き方を正巻き、時計回りに巻回する巻き方を逆巻きとしている。
従って、各相のコイルを同じパターンで形成することができるから、製造が容易で安価なステータとなすことができる。
【0058】
さて、図5に示すステータコア3は、既に説明したように、平面視リング状で、径方向内側に向かって延びる48ヶのティース4、及びこれらのティース4同士の間に位置する同じく48ヶのスロット5を有している。このステータコア3は、例えば方向性珪素鋼板をプレス打ち抜きして形成した鋼板39を積み重ね互いに固着して構成されている。
【0059】
このステータコア3のティース4に、U相巻線7u,V相巻線7v,W相巻線7wをそれぞれ巻き付けるのであるが、本実施の形態では、図9および図10に概要を示すステータコアの巻線装置100を用いて、ステータコア3に巻線を巻き付ける。なお、図9は、巻線装置100の概略構成を示す斜視図である。図10は、巻線装置100のうち巻線動作を行う要部を示す斜視図である。
【0060】
ここで、巻線装置100は、ステータコア3をセットすると、自動的に巻線を行って三相分(U,V,W相)のコイルを形成するようになっている。そのために、巻線装置100は、ベース101上に立設された4本の脚102によって支持されたテーブル103の上面に、巻線ノズル駆動部120、巻線フォーマ脱着・交換部140、巻線アーム駆動部160、コイルエンド成形部180、ワークパレット部200、検査部220、渡り線処理部240a,240b、相間絶縁体組み付け部260、巻線供給部280が設けられている。なお、巻線ノズル駆動部120、巻線フォーマ脱着・交換部140、巻線アーム駆動部160、コイルエンド成形部180、ワークパレット部200、および相間絶縁体組み付け部260については、テーブル103の下面側にも装置の一部が配置されている。また、テーブル103の下面に、ウェッジ紙挿入部300が設けられている。
【0061】
そして、巻線フォーマ脱着・交換部140、巻線アーム駆動部160、コイルエンド成形部180、検査部220、渡り線処理部240、および相間絶縁体組み付け部260が、ホルダ202の周りを取り囲むようにして配置されている。なお、ホルダ202は、後述するように、巻線装置100にセットされるステータコア3を収容保持するものである。これにより、ステータコア3をインデックスさせながら各部における各処理を並列して実行することができる。1つのコイルに着目すると、ステータコア3に対する巻線6の巻回、巻回された巻線6(コイル7)の成形、成形されたコイル7の検査、およびコイル7の絶縁を順に実施することができる。
【0062】
このように、巻線装置100では、各処理ごとにステータコア3を移動(装置間の移動)させたり反転させたりする必要がない。このため、巻線装置100では、ステータコア3の移動や反転を行うための装置等が不要である。従って、巻線装置100では、上記各部をホルダ202の周りを取り囲むようにして配置することができ、巻線作業工程を単一設備で実施することができるようになっているのである。
【0063】
巻線ノズル駆動部120は、ステータコア3に巻き付ける巻線を吐出する巻線ノズル121の駆動を制御するものである。巻線ノズル駆動部120には、図11に示すように、巻線を吐出する巻線ノズル121と、巻線ノズル121を保持するノズルホルダ130と、ノズルホルダ130が挿設されているボールスプライン131、ボールネジ132、およびまわり止めシャフト133と、2つのサーボモータ134,135とを備えている。なお、図11は、巻線ノズル駆動部120の概略構成を示す斜視図である。
【0064】
そして、サーボモータ134とボールスプライン131とがベルトを介して接続されており、サーボモータの134の駆動を制御することにより巻線ノズル121をステータコア周方向に揺動させることができるようになっている。また、サーボモータ135とボールネジ133とがベルトを介して接続されており、サーボモータ135の駆動を制御することにより巻線ノズル121を上下動(Z軸方向に移動)させることができるようになっている。
【0065】
これにより、巻線ノズル121をステータコア3における2つの所定スロット間に、巻線ノズル121から吐出される巻線を分布巻きによって巻き付けることができる。そして、2つのサーボモータ134,135の駆動制御内容を調整することにより、巻線ノズル121に任意の曲線運動をさせることができる。
【0066】
このような巻線ノズル駆動部120は、テーブル103上に固定された支柱136にZ軸方向に移動可能に設けられている。これにより、巻線ノズル駆動部120は、巻線ノズル121(ノズルホルダ130、ボールスプライン131、ボールネジ132、およびまわり止めシャフト133)をステータコア3の内側に配置したり、あるいはステータコア3の内側から待避させることができるようになっている。このような動作が必要となるのは、例えば、ステータコア3の交換時である。
【0067】
ここで、巻線ノズル121の内部には、図12に示すように、16本の巻線管122と、それらの巻線管122を8本ずつ配列して保持する第1保持部123と、第1保持部123に保持された後に捻られた巻線管122を16本1列で保持する第2保持部124と、ステータコア3のスロット5に入り込んで巻線6を吐出する先端部125とを備えている。そして、この先端部125にステータ軸方向に直線状に配置されて巻線6を個別に吐出する吐出口126が形成されている。これにより、巻線供給部280を介して巻線ノズル121上部から供給された巻線束6P(16本の巻線6)が巻線ノズル121内に配設された巻線管122により先端部125の吐出口126から縦1列で吐出されるようになっている。巻線管122および先端部125は、巻線6の被覆を損傷させない材質で形成されており、巻線6の被覆が巻線ノズル121内で損傷しないようになっている。なお、図12は、巻線ノズル121の内部構成を示す斜視図である。
【0068】
巻線フォーマ脱着・交換部140は、U,V,W相ごとに異なる形状の巻線フォーマ150u,150v,150wをステータコア3に対して着脱・交換するものである。巻線フォーマ脱着・交換部140は、図13に示すように、U相コイル形成用の上側巻線フォーマ150ua、下側巻線フォーマ150ubをそれぞれ収容する上側収容部141ua、下側収容部141ubを備えている。また、V相コイル形成用の上側巻線フォーマ150va、下側巻線フォーマ150vbをそれぞれ収容する上側収容部141va、下側収容部141vbを備えている。さらに、W相コイル形成用の上側巻線フォーマ150wa、下側巻線フォーマ150wbをそれぞれ収容する上側収容部141wa、下側巻線フォーマ141wbを備えている。なお、図13は、巻線フォーマ脱着・交換部140の概略構成を示す側面図である。
【0069】
これらの収容部は、テーブル103を境にして上下にそれぞれ設けられている。具体的には、上側収容部141ua,141va,141waがテーブル103の上面側に配置されており、下側収容部141ub,141vb,141wbがテーブル103の下面側に配置されている。そして、各巻線フォーマ150u,150v,150wはそれぞれ上下に分離されて各収容部に収納されている。具体的には、上側巻線フォーマ150uaが上側収容部141uaに収容され、下側巻線フォーマ150ubが下側収容部141ub収容されている。また、上側巻線フォーマ150vaが上側収容部141vaに収容され、下側巻線フォーマ150vbが下側収容部141vbに収容されている。さらに、上側巻線フォーマ150waが上側収容部141waに収容され、下側巻線フォーマ150wbが下側巻線フォーマ141wbに収容されている。
【0070】
また、巻線フォーマ脱着・交換部140は、分離収納された上側巻線フォーマ150ua,150va,150waのいずれか1つを把持する把持部142aと、分離収納された下側巻線フォーマ150ub,150vb,150wbのいずれか1つを把持する把持部142bと、把持部142a,142bのそれぞれを三軸(X、Y、Z)方向に移動させるアクチュエータ部143a,143bとを備えている。従って、把持部142aと142bおよびアクチュエータ部143aと143bも、それぞれテーブル103を境にして上下にそれぞれ配設されている。具体的には、把持部142aとアクチュエータ部143aがテーブル103の上側に設けられ、把持部142bとアクチュエータ部143bがテーブル103の下側に設けられている。そして、把持部142a,142bおよびアクチュエータ部143a,143bの駆動を制御することにより、巻線フォーマを収容部から取り出してステータコア3に装着したり、あるいはステータコア3に装着されていた巻線フォーマを取り外して収容部に再度収納することができるようになっている。
【0071】
ここで、巻線フォーマについて説明する。各巻線フォーマは、フォーマ部の形状のみが異なるだけで、基本的な構成は同じであるからU相コイル形成用の巻線フォーマ150uを代表例として説明する。巻線フォーマ150uは、図14(a)(b)に示すように、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとの上下分離構造となっている。なお、図14は、U相用巻線フォーマ150uの分離された状態(把持部に把持されている状態)における概略構成を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示している。
【0072】
上側巻線フォーマ150uaは、巻線6が巻き付けられるフォーマ部151uaと、フォーマ部151uaを支持するフォーマ支持部152uaと、フォーマ支持部152uaの下部に設けられて下側巻線フォーマ150ubと結合される結合部153uaとを備えている。フォーマ部151uaは、U相コイルエンド部7Huの形状に形成されている。これにより、フォーマ部151uaに沿って巻線6を巻き付けることにより、U相コイルエンド部7Huを常に一定形状にすることができる。また、フォーマ部151uaの下面には、突起350が形成されている。この突起350は、ステータコア3に装着されたカフサに設けられた組み付け孔に嵌合するようになっている。
【0073】
フォーマ支持部152uaの両側面および上面には、把持部142aに形成された各突起が嵌合する嵌合孔351がそれぞれ形成されている。これにより、把持部142aが上側巻線フォーマ150uaを把持したときに、把持部142aの各突起が各嵌合孔351に嵌合するので、把持部142aにより上側巻線フォーマ151uaをしっかりと把持することができる。
【0074】
また、フォーマ支持部152uaには、ステータコア3への装着時に、ステータコア3のティース4に係合して上側巻線フォーマ150uaのステータコア3に対する位置決めを行う位置決め部材354が取り付けられている。そして、結合部153uaの両側面には、下側巻線フォーマ150ubのクランプ爪356が係合する係合部352が形成されている。また、結合部352の下面には、下側巻線フォーマ150ubの嵌合凹部363に嵌合する嵌合凸部353が形成されている。
【0075】
一方、下側巻線フォーマ150ubは、巻線6が巻き付けられるフォーマ部151ubと、フォーマ部151ubを支持するフォーマ支持部152ubと、フォーマ支持部152ubの上部に設けられ上側巻線フォーマ150uaと結合される結合部153ubとを備えている。フォーマ部151ubは、U相コイルエンド7Huの形状に形成されている。これにより、フォーマ部151ubに沿って巻線6を巻き付けることにより、U相コイルエンド部7Huを常に一定形状にすることができる。また、フォーマ部151ubの上面には、突起350が形成されている。この突起350は、ステータコア3に装着されたカフサに設けられた組み付け孔に嵌合するようになっている。
【0076】
フォーマ支持部152ubには、ロッド360,360と、これらのロッド360の下端部が固定される底板361が設けられている。この底板361は、フォーマ部151ub内を上下動可能に設けられている。一方、ロッド360の上端部にはカム358の平面部358aに係合する係合片362が形成されている。そして、ロッド360,360にはバネが組み込まれており、これらのバネは底板361とカム358に固定されている。
【0077】
また、フォーマ支持部152ubの両側面には、把持部142bに形成された各突起が嵌合する嵌合孔351がそれぞれ形成されている。さらに、底板361の下面にも嵌合孔351が形成されている。これにより、把持部142bが下側巻線フォーマ150ubを把持したときに、把持部142bの各突起が各嵌合孔351に嵌合するので、把持部142bにより上側巻線フォーマ151uaをしっかりと把持することができる。また、フォーマ支持部152ubには、ステータコア3への装着時に、ステータコア3のティース4に係合して下側巻線フォーマ150ubのステータコア3に対する位置決めを行う位置決め部材354が取り付けられている。
【0078】
結合部153ubには、上側巻線フォーマ150uaの結合部153uaに結合するためのクランプ355,355が設けられている。これらのクランプ355は、フォーマ支持部152ubに対してピン357で回動可能に固定されている。これにより、クランプ355がピン357を軸にして回動するため、クランプ355が開閉運動を行うことができるようになっている。また、クランプ355の先端には、上側巻線フォーマ150uaの結合部153uaにおける係合部352に係合するクランプ爪356が形成されている。そして、クランプ355の下端には、上向き凸状テーパー部が形成されたカム358が配設されている。なお、通常時(把持部に把持されていない状態)においては、バネにより底板361が下方に付勢されているので、ロッド360の係合片362がカム358の平面部358aに係合しており、カム358とクランプ355,355とが離間しているため、クランプ355,355は閉状態となっている(図16参照)。また、結合部153ubには、クランプ355,355の間に上側巻線フォーマ150uaの嵌合凸部353が嵌合する嵌合凹部363が設けられている。
【0079】
そして、把持部142bにより下側巻線フォーマ150ubが把持されると、底板361が上方に移動する。そうすると、ロッド360,360が上方に移動して係合片362,362が、カム358の平面部358a,358aから離れる。これにより、カム358が上昇してクランプ355,355の底面に当接する。その結果、クランプ355,355が開状態になる。
【0080】
この状態で、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとを結合させるために、図15(a)(b)に示すように、結合部153uaの嵌合凸部353と結合部153ubの嵌合凹部363とを嵌合させる。この状態では、クランプ355,355は開状態のままである。なお、図15は、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとを当接させた状態を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示す。
【0081】
その後、図15(a)(b)に示す状態で、下側巻線フォーマ150ubが把持部142bから解放されると、図16(a)(b)に示すように、底板361が下方に移動する。なお、上側巻線フォーマ150uaの把持部142aからの解放タイミングは、下側巻線フォーマ150ubの把持部142bからの解放タイミングと同じであっても良いし異なっていても良い。そして、底板361が下方に移動すると、ロッド360,360が下方に移動して係合片362,362が、カム358の平面部358a,358aに係合する。これにより、カム358が下降してクランプ355,355から離れる。その結果、クランプ355,355が閉状態になって、クランプ355の爪356が結合部153uaの係合部352に係合する。これで、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとが結合される。なお、図16は、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとが結合された状態を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示す。
このようにして、相巻線フォーマ150を上下分離構造にすることにより、ステータコア3に対する巻線フォーマ150の脱着および交換の自動化が図られている。
【0082】
巻線アーム駆動部160は、巻線ノズル121とともにステータコア3に対する巻線を行う4つの巻線アーム161〜164の駆動を制御するものである。巻線アーム駆動部160には、図17に示すように、第1〜第4アーム161〜164のそれぞれの駆動を制御する第1〜第4駆動部171〜174が備わっている。これらのアーム駆動部171〜174は、第1〜第4アーム161〜164をそれぞれステータコア径方向に進退させるとともに、上下(Z軸)方向に移動させることができる。なお、図17は、巻線アーム駆動部160の概略構成を示す斜視図である。
【0083】
ここで、第1〜第4アーム161〜164は、構成および動作は基本的に同じであるから、以下では第1アーム161を代表例として説明する。
第1アーム161は、第1根元部161aにおいて第1駆動部171の先端部にステータコア水平面(XY平面)上で揺動可能に固定されている。また、第1アーム161は、第2根元部161bがカム溝171a内を摺動するように、第1駆動部171に対して取り付けられている。なお、第1アーム161を上昇させることにより、第2根元部161bとカム溝171aとの係合を解除することができる。そして、カム溝171aは、第1アーム161をステータコア径内方向に進行させたとき、第1アーム161の先端が最初は巻線フォーマ150(150u等)に沿って進行して最終的に巻線フォーマ150から離間する方向に揺動するような形状になっている。
【0084】
このような巻線アーム駆動部160おいては、第1〜第4駆動部171〜174により第1〜第4アーム161〜164の動きが制御される。これら第1〜第4アーム161〜164の動きについて、第1巻線アーム161を代表例として図18を参照しながら説明する。図18は、巻線フォーマの各動作状態を示す説明図である。
【0085】
まず、図18(a)に示す初期位置から、第1アーム161は、第1駆動部171によりステータコア径内方向へ進行させられる。そうすると、図18(b)に示すように、第1巻線アーム161は、カム溝171aの規制により巻線フォーマ150から離れるように揺動して、巻線ノズル121との干渉(衝突)を避けるためにノズル退避位置に移動する。
【0086】
巻線ノズル121が通過すると、第1アーム161は、第1駆動部171によりステータコア径外方向に退行させられる。そうすると、図18(c)に示すように、第1巻線アーム161は、カム溝171aの規制により揺動して巻線フォーマ150に密着する。このため、ステータコア3のスロット3に挿入された巻線6がスロット3からはみ出すことを防止することができる。
【0087】
そして、第1アーム161は巻線フォーマ150に密着した状態のまま、図18(d)に示すように、ステータコア径外方向へさらに退行させられる。これにより、第1アーム161によって、巻線ノズル121から吐出されてステータコア3のスロット5に挿入された巻線6がスロット5内に引き込まれる。これにより、スロット5内の巻線6がはみ出しにくい形状に変形される。このため、スロット5からの巻線6のはみ出しが防止される。しかも、巻線6を引き込むので、次にそのスロット5に巻線6を挿入する際のスペースを形成することができる。このため、スロットにおける巻線の占積率が高いステータ(コイル)を形成する場合でも、確実に巻線をスロット内に配置することができる。
【0088】
なお、各相コイルにおいて、コイル形成位置が異なるため、各相ごとに第1アーム161による巻線6の引き込み量が異なる。具体的には、U相コイル7uの巻線時における引き込み量が最も大きく、V相コイル7v、W相コイル7wになるに従って引き込み量が小さくなる。このため、第1駆動部171は、各相ごとに第1アーム161のステータコア径外方向への移動量を可変制御するようになっている。これにより、U相コイル7u、V相コイル7v、およびW相コイル7wの各コイル形成に対して、1形状の巻線アーム161〜164で対応することができるので、巻線装置100の構成を簡素化することができる。
【0089】
そして、第2〜第4アーム162〜164も第1アーム161と同様の動作を行い、第1〜第4アーム161〜164は、第1〜第4駆動部171〜174により、上述のノズル駆動部120に同期して進退動作及び退避動作を行うようになっている。
これにより、巻線ノズル121から吐出される巻線6を、ステータコア3のスロット5内に挿入するとともに、スロット5間でステータコア3に装着された巻線フォーマ150上を渡らせてコイルエンド部とすることにより、各相のコイル7u,7v,7wが形成される。このようにして、U相,V相,W相の各相のコイル7u,7v,7wが順次形成されて(図6〜図8参照)ステータ2、さらには、モータ1が製造される。
【0090】
コイルエンド成形部180は、主に、ステータコア3に形成された各相コイル7(7u、7v,7w)のコイルエンド部7H(7Hu,7Hv,7Hw)の成形を行うものである。また、コイルエンド成形部180は、巻線ノズル121からステータコア3に巻かれ伝わっている巻線6(以下、「渡り線6C」という)を保持する機能も有している。なお、コイルエンド成形部180はテーブル103の下面側にも設けられている。このコイルエンド成形部180は、図19に示すように、ステータコア周方向に移動(開閉動作)可能なL字形(側面視)の拡張爪181,182を備えている。なお、図19は、コイルエンド成形部180および渡り線処理部240a,240bを示す拡大図である。
【0091】
そして、この拡張爪181,182は、駆動部185によりステータコア径方向および上下方向(Z軸方向)に移動するようになっている。これにより、コイルエンド成形部180では、各相コイル7のコイルエンド部7Hの内側に拡張爪181,182を位置させ、拡張爪181,182を開いた状態でステータコア径外方向へ退行させることにより各相コイル7のコイルエンド部7Hを拡張成形することができる。また、拡張爪181,182を下降させることにより、拡張爪181,182のアーム部183,184の下面でコイルエンド部7Hの高さを抑制するための成形も行えるようになっている。
【0092】
また、コイルエンド成形部180は、ステータコア3に対して巻線された各相コイル7のコイルエンド部7Hの成形だけではなく、巻線の巻き方向を逆転させるときに渡り線6Cを保持するようにもなっている。すなわち、コイルエンド成形部180は、渡り線処理時に渡り線6Cが、コイル7(コイルエンド部7H)の形状を崩さないようにコイル7を保護するようになっている。
【0093】
ワークパレット部200は、ステータコア3を保持収容するとともに所定位置に移動させる(インデックス動作を含む)ものである。ワークパレット部200には、図20(a)(b)に示すように、パレット201とホルダ202とインデックスサーボモータ203とが備わっている。なお、図20は、ワークパレット部の概略構成を示す斜視図であって、(a)は上方から見た場合を示し、(b)は下方から見た場合を示す。
【0094】
そして、ワークパレット部200においては、ホルダ202がパレット201に装着されている。パレット201には、巻線を行うステータコアに対応するサイズのホルダ202がセットされる。すなわち、ステータコアの種類が変更されれば、パレット201にセットされるホルダ202も変更される。
【0095】
パレット201は、図20(a)に示すように、テーブル103上に平行に設置されたレール205,205上に配置されている。また、パレット201は、テーブル103上に配設されたスライダ206に接続されている。これにより、パレット201は、レール205,205上をY軸方向に移動するようになっている。そして、パレット201は、図19(b)に示すように、テーブル103の下面に設置されたパレットずれ防止ピン207により、所定位置(巻線位置)で固定されるようになっている。具体的には、パレットずれ防止ピン207に設けられた1本のピンが、パレット201に設けられた1個のピン孔に嵌合することにより、パレット201が所定位置で固定されるようになっている。
【0096】
一方、パレット201に装着されているホルダ202は、パレット201の下面に設けられたインデックスサーボモータ203によって所定角度で回動(インデックス)するようになっている。そして、ホルダ202は、テーブル103上に設置された角度ずれ防止固定ピン208により、所定位置(巻線位置)で固定されるようになっている。具体的には、角度ずれ防止固定ピン208に設けられたピンがホルダ202の外周に形成された切り欠き部に嵌合することにより、ホルダ202が所定位置で固定されるようになっている。このように、ホルダ202をインデックスすることにより、ホルダ202に収容保持されたステータコア3をインデックスさせて、巻線装置100の各部とステータコア3との相対位置を順に変えていくことができるようになっている。
【0097】
検査部220は、コイルエンド成形部180により成形された各相コイル7の形状検査を行うものである。このため、検査部220には、図10に示すように、CCDカメラ221が設置されている。CCDカメラ221の代わりに、レーザ等のセンサを設置してもよい。そして、検査部220では、CCDカメラ221による撮像データに基づいて公知の方法(画像処理)により、コイルエンド形状、コイルエンド寸法(内外径の大きさ等)、はぐれ線の有無、およびコイル表面の傷の有無を検査し、その検査結果を管理するようになっている。このような検査部220による検査は、各相コイル7がステータコア3に形成されるたびにステータコア3がインデックスされて、各相コイル7が直下に位置したときに実施される。なお、検査部220は、異常を検知すると作業者に対してその異常を報知するようになっている。そして、異常が検出された場合には、作業者により手直しが行われる。
【0098】
渡り線処理部240a,240bは、巻線ノズル121からステータコア3に巻かれ伝わっている巻線6(渡り線6C)を保持して次の巻線位置に渡り線6Cを誘導するためのものである。渡り線処理部240aは、図19に示すように、巻線アーム駆動部160の隣(ステータコアのインデックス方向上流側)に配置されている。そして、渡り線処理部240aの先端には、渡り線クランプ241が設けられている。渡り線クランプ241には、固定部242と可動部243とが備わっており開閉動作が可能となっている。これにより、渡り線クランプ241は、渡り線6Cを保持・解放することができる。また、渡り線クランプ241は、駆動部244により3軸(X,Y,Z)方向に移動可能となっている。
【0099】
一方、渡り線処理部240bは、コイルエンド成形部180の隣(ステータコアのインデックス方向下流側)に配置されている。この渡り線処理部240bは、逆巻きから正巻きに移行する際に、既にステータコア3に巻かれたコイル7のコイルエンド7H部を渡り線6Cが横切らないように一時的に保持するものである。そして、渡り線処理部240bの先端には、渡り線フック246が設けられている。この渡り線フック246は、駆動部247によって3軸(X,Y,Z)方向に移動可能にされているとともに開閉可能とされている。
【0100】
相間絶縁体組み付け部260は、各コイル相間(UV相間とVW相間)の絶縁を確保する樹脂製の相間絶縁体261uv,261vwをステータコア3に組み付けるものである。なお、相間絶縁体261uvはU相コイル7uとV相コイル7vとの間に組み付けられ、相間絶縁体261vwはV相コイル7vとW相コイル7wとの間に組み付けられる。
【0101】
相間絶縁体組み付け部260は、相間絶縁体261uv,261vwをステータコア3の両端面から突出しているコイルエンド部7Hに装着するために、テーブル103を境に上下に設けられている。そして、相間絶縁体組み付け部260には、図21に示すように、相間絶縁体261uv,261vwの脚部13,33(図23、図24参照)を把持する把持部270と、相間絶縁体261uv,261vwを整列させて固定しているパレット部271と、把持部270を3軸(X,Y,Z)方向に駆動させる駆動部272とが備わっている。これら把持部270、パレット部271、および駆動部272は、テーブル103を境に上下に設けられている。なお、図21は、相間絶縁体組み付け部の概略構成を示す斜視図である。
【0102】
把持部270には、2本の把持部材275,275が開閉可能に平行配置されている。そして、各把持部材275の先端には、図22に示すように、それぞれ爪部276が設けられている。なお、図22は、把持部270を示す斜視図である。この爪部276,276を開閉させることにより、相間絶縁体261uv,261vwの脚部13,33を把持あるいは解放することができるようになっている。これにより、把持部270では、パレット部270に固定された相間絶縁体261uv,261vwをパレット部271から取り出したり、パレット部270から取り出した相間絶縁体261uv,261vwをステータコア3に組み付けることができるようになっている。
【0103】
パレット部270には、図21に示すように、相間絶縁体261uv,261vwの脚部13,33を係合させる係合溝277と、把持部270の爪部276が入り込むための開口278とが形成されている。係合溝277と開口278とは連通しており、1つの相間絶縁体に対してそれぞれ形成されている。このため、本実施の形態では、相間絶縁体261uv,261vwを各8個ずつパレット部271にセットする必要があるので、1つのパレット部270には係合溝277および開口278が16個形成されている。
【0104】
ここで、相間絶縁体261uv、261vwについて説明する。まず、相間絶縁体261uvは、図23(a)(b)に示すように、ステータコア3のスロット5に巻き付けられたU相コイル7uに倣うような形状に成形された樹脂成形品である。なお、図23は、相間絶縁体(UV相間)を示す斜視図であって、(a)はステータコア内側から見た場合を示し、(b)はステータコア外側から見た場合を示す。この相間絶縁体261uvには、U相コイル7uのコイルエンド部7Huを覆うための絶縁部11と、この絶縁部11からステータコア内周側に向かって突出するとともに傾斜するように形成されてU相コイル7uのコイルエンド部7Huの根元を覆う凸部12とが備わっている。
【0105】
そして、凸部12のステータコア側端部(図23では下端部)には、隣接するU相コイル7u,7uのコイルエンド部7Hu,7Huの根元間に装着される脚部13が形成されている。この脚部13のステータコア外周側端部は、テーパー形状に形成されている。これにより、隣接するU相コイル7u,7uのコイルエンド部7Hu,7Huの根元間への脚部13の装着をスムーズに行うことができるようになっている。また、脚部13が隣接するU相コイル7u,7uのコイルエンド部7Hu,7Huの根元間に入り込むため、相間絶縁体261uvは、脚部13が固定されることにより、位置決めされてしっかりと固定されるようになっている。
【0106】
脚部13は、ステータコア3に装着した時にその底面13aがステータコア3の端面に接触する高さを有している。そして、脚部13の底面13aは、ステータコア3の端面に面着するように平滑に成形されている。これにより、相間絶縁体261uvをステータコア3に装着した際に、ステータ軸方向(Z軸方向)の位置合わせを行うことができるようになっている。また、脚部13は、相間絶縁体組み付け部260の把持部270により把持される部分でもある。さらに、脚部13は、相間絶縁体組み付け部260のパレット部271に引っ掛け固定する機能も有している。
【0107】
また、絶縁部11には、ステータコア内周側に向かって突出してV相コイル7vを保持するコイル保持部14が備わっている。そして、このコイル保持部14には、V相コイル7vの位置ズレを防止するための突起(位置ズレ防止部)15が形成されている。これにより、コイル保持部14に保持溝16が形成される。このため、巻き途中のV相コイル7vがコイル保持溝16に収まり位置ズレしないので、V相コイル7vの配置および形状を確実に整えることができるようになっている。また、所定位置に弛みなくV相コイル7vを巻き付けることができるので、V相コイル7vが他スロットを横切ったり、覆ったりすることも確実に回避することができるようになっている。
【0108】
次に、V相コイル7vとW相コイル7wの間に配設される相間絶縁体261vwについて説明する。相間絶縁体261vwは、図24(a)(b)に示すように、ステータコア3のスロット5に巻き付けられたV相コイル7vに倣うような形状に成形された樹脂成形品である。なお、図24は、相間絶縁体(VW相間)を示す斜視図であって、(a)はステータコア内側から見た場合を示し、(b)はステータコア外側から見た場合を示す。この相間絶縁体261vwには、V相コイル7vのコイルエンド部7Hvを覆うための絶縁部31と、この絶縁部31からステータコア内周側に向かって突出するとともに傾斜するように形成されてV相コイル7vのコイルエンド部7Hvの根元を覆う凸部32とが備わっている。
【0109】
そして、凸部32のステータコア側端部(図24では下端部)には、隣接するV相コイル7v,7vのコイルエンド部7Hv,7Hvの根元間に装着される脚部33が形成されている。この脚部33のステータコア外周側端部は、テーパー形状に形成されている。これにより、隣接するV相コイル7v,7vのコイルエンド部7Hv,7Hvの根元間への脚部33の装着をスムーズに行うことができるようになっている。また、脚部33が隣接するV相コイル51V,51Vのコイルエンド部7Hv,7Hvの根元間に入り込むため、相間絶縁体261vwは、脚部33が固定されることにより、位置決めされてしっかりと固定されるようになっている。
【0110】
脚部33は、ステータコア3に装着した時にその底面33aがステータコア3の端面に接触する高さを有している。そして、脚部33の底面33aは、ステータコア3の端面に面着するように平滑に成形されている。これにより、相間絶縁体30をステータコア52に装着した際に、ステータ軸方向(Z軸方向)の位置合わせを行うことができるようになっている。また、脚部33は、後述するように、相間絶縁体組み付け部260の把持部270により把持される部分でもある。さらに、脚部33は、相間絶縁体組み付け部260のパレット部271に引っ掛け固定する機能も有している。
【0111】
また、絶縁部31には、ステータコア内周側に向かって突出してW相コイル7wを保持するコイル保持部34が備わっている。そして、このコイル保持部34には、W相コイル7wの位置ズレを防止するために切り欠き36が形成されている。これにより、巻き途中のW相コイル7wが切り欠き36に収まり位置ズレしないので、W相コイル7wの配置および形状を確実に整えることができるようになっている。また、所定位置に弛みなくW相コイル7wを巻き付けることができるようになっている。
【0112】
巻線長・テンション調節部280は、巻線ノズル121に供給する巻線6の長さおよび張力を調整するものである。巻線長・テンション調節部280は、図25に示すように、テーブル103上に固定された矩形の保持枠281に取り付けられており、ブレーキ部282と、ローラ部283と、バネ機構部284と、伸縮ストロークシリンダ285とを備えている。なお、図25は、巻線長・テンション調節部の概略構成を示す斜視図である。
【0113】
ブレーキ部282は、巻線長・テンション調節部280からの巻線6の引き出しを停止または解除するものである。このブレーキ部282には、図25および図26に示すように、回転カム290により駆動されるバネ付きストッパ291と、そのストッパ291の端部が当接・離間する巻線支持台292とが備わっている。なお、図26は、巻線長・テンション調節部の概略構成を示す側面図である。ストッパ291は巻線束6Pの各巻線ごとに設けられており、ストッパ291は2個ずつ1つの回転カム290によって駆動されるようになっている。つまり、ストッパ291は16個設けられ、回転カム290は8個設けられている。
【0114】
そして、ブレーキ部282では、回転カム290を回転させることにより、カム290の凸部でストッパ291を下降させ、ストッパ291を巻線支持台292に当接させて巻線6をストッパ291と巻線支持台292との間に挟み込むことにより、巻線6の引き出しを停止するようになっている。このようなブレーキ部282の動作は、巻線ノズル121の動作に連動して制御される。
【0115】
ローラ部283には、一対の第1ガイドローラ293と、一対の第2ガイドローラ294とが備わっている。これらのガイドローラ293,294は4個ずつ設けられている。バネ機構部284には、一対のローラ295と、ローラ295の上下に配置された一組のバネ296とを備えている。これら一対のローラ295と一組のバネ296とは、巻線束6Pの各巻線ごとに設けられている。つまり、一対のローラ295と一組のバネ296は、16個設けられている。そして、一対のローラ295および一組のバネ296が4個ずつ、1個の伸縮ストロークシリンダ285に接続されており個別に上下動するようになっている。
【0116】
このような巻線長・テンション調節部280では、巻線束6Pを4組(巻線6を4本ごと)に分けて各伸縮ストロークシリンダ285により、巻線ノズル121の駆動によって発生する巻線束6P全体に生じる弛みを解消するために、巻線束6P全体の長さおよび張力を制御している。この伸縮ストロークシリンダ285の動作も巻線ノズル121の動作に連動して制御される。また、バネ機構部284により、巻線ノズル121の巻線吐出位置の違い(上下方向における違い)から発生する各巻線6に生じる弛みを解消するために各巻線6ごとに巻線長および張力を微調整するようになっている。これらにより、ステータコア3における巻線6の巻き形状を安定させることができる。また、各巻線6に対して一定のテンションを付与した状態で各巻線6を巻線ノズル121に供給することができるので、巻線6の損傷を防止することもできる。
【0117】
ここで、巻線6に弛みが生じる原因について図27を用いて説明する。図27は、巻線ノズルの構造および動作により巻線に弛みが生じる原因を説明するための説明図である。ステータコア3に対して巻線6を巻き付ける場合に必要な巻線長は、図27に一点鎖線で示すようになる。しかしながら、巻線ノズル121と巻線フォーマ150との干渉を回避するために、巻線ノズル121が図27に破線で示すような軌跡を描くように、巻線ノズル121を動作させる必要がある。このため、巻線束6P全体に「T1+T2」相当分と「T3+T4」相当分の弛みが生じてしまうのである。そして、この「T1+T2」相当分と「T3+T4」相当分の弛みが伸縮ストロークシリンダ285の動作により解消される。
【0118】
また、巻線ノズル121では縦一列に巻線6を整列させて吐出しているため、各巻線間において、最大で「t1+t2」相当分と「t3+t4」相当分の弛みが生じてしまうのである。そして、この「t1+t2」相当分と「t3+t4」相当分の弛みがバネ機構部284の動作により解消される。
【0119】
ウェッジ紙挿入部300は、ステータコア3の2つのスロット5,5に対して同時にウェッジ紙をそれぞれ挿入するためのものである。ウェッジ紙挿入部300は、図28に示すように、ウェッジ紙供給部301とウェッジ紙保持部302とを備えている。図28は、ウェッジ紙挿入部の概略構成を示す斜視図である。
【0120】
ウェッジ紙供給部301には、複数のウェッジ紙310が配置される半円筒形状のウェッジマガジン311,311と、ウェッジマガジン311,311をそれぞれインデックスさせるインデックステーブル312、312とが設けられている。そして、インデックステーブル312,312が据え付けられたテーブル313はX軸方向に移動可能となっている。また、ウェッジ紙供給部301には、ウェッジマガジン311,311にセットされたウェッジ紙310,310を1枚ずつウェッジ紙保持部302に供給するための押し込みプレート314,314(図29参照)と、このプレート314,314をそれぞれ駆動するプレート駆動部315,315とが設けられている。そして、ウェッジ紙供給部301では、図29に示すように、プレート駆動部315により押し込みプレート314を駆動させることにより、ウェッジマガジン311にセットされたウェッジ紙310をウェッジ紙保持部302に備わるホルダ320に順次供給するようになっている。なお、図29は、ウェッジマガジン311からホルダ320へウェッジ紙310が供給される様子を示す説明図である。
【0121】
ウェッジ紙保持部302には、ウェッジ紙供給部301から供給されたウェッジ紙310を保持するホルダ320と、ホルダ320に保持されたウェッジ紙310をステータコア3のスロット5に挿入する支持ブレード321,321と、ホルダ320および支持ブレード321,321をZ軸方向に移動(上下動)させる駆動部322とが備わっている。そして、図30に示すように、支持ブレード321,321の下端はブレード台322に固定されており、ブレード台322はシャフト323によりガイドプレート324に結合されている。そして、ガイドプレート324は、巻線ノズル121の駆動用のボールスプライン131に摺動可能に取り付けられている。これにより、ガイドプレート324は、ボールスプライン131に沿って上下動するようになっている。従って、ガイドプレート324にシャフト323を介して結合されているブレード台322(支持ブレード321)もボールスプライン131に沿って上下動するようになっている。このとき、各支持ブレード321の先端がガイドプレート324に当接しており、各支持ブレード321の倒れ込みを防止している。なお、図30は、支持ブレード321付近の概略構成を模式的に示す模式図である。
【0122】
このようなウェッジ紙挿入部300では、図31(a)に示す状態で、ウェッジマガジン311,311にセットされたそれぞれのウェッジ紙310,310がホルダ320に供給される。そうすると、駆動部322により、ホルダ320および支持ブレード321,321がともに上昇させられる。このとき、ガイドプレート324もボールスプライン131に沿って上昇する。そして、図31(b)に示すように、ホルダ320はステータコア3の下面まで上昇させられて停止させられる。ステータコア3とホルダ320との干渉を防止するためである。なお、図31(b)に示す状態では、ウェッジ紙310,310は、ホルダ320内に保持されておりステータコア3のスロット5,5には挿入されていない。
【0123】
そして、この状態から図31(c)に示すように、支持ブレード321,321をさらに上昇させていくと、ウェッジ紙310,310がホルダ320から抜け出してスロット5,5に挿入されていき、最終的に、ウェッジ紙310,310がホルダ320から完全に抜け出してスロット5,5に完全に挿入される。このとき、支持ブレード321,321の先端がガイドプレート324に常に当接しているので、支持ブレード321,321がステータコア3の内側へ倒れ込むことがない。これにより、ウェッジ紙310,310はステータコア3のスロット5,5内に確実に挿入される。なお、図31は、ステータコア3のスロット5へウェッジ紙310を挿入する際におけるウェッジ紙挿入部300の各状態を示す説明図である。
【0124】
次に、上記の構成を有する巻線装置100を使用してステータ2を製造する方法について説明する。まず、ワークパレット部200にステータコア3をセットする。具体的には、図32に示すように、スライダ206を駆動してパレット201を装置手前に移動させ、ステータコア3をホルダ202に装着した後に、ホルダ202をパレット201に装着する。ホルダ202のパレット201への装着が完了すると、スライダ202を駆動してパレット201をテーブル103の中央へ移動させる。なお、図32は、ステータコア3をワークパレット部200に装着する様子を示す説明図である。
【0125】
パレット201がテーブル103の中央に移動すると、パレットずれ防止ピン207によりパレット201が固定される。そして、U相コイル7uを形成するための巻線工程が実施される。まず、巻線フォーマ150uがステータコア3の巻線位置に装着される。具体的には、巻線フォーマ脱着・交換部140の把持部142aが収容部141uaに収容されている上側巻線フォーマ150uaを把持して取り出し、把持部142bが収容部141ubに収容されている下側巻線フォーマ150ubを把持して取り出す。そして、各把持部142a,142bにより各巻線フォーマ150ua,150ubがステータコア3に配置される。このとき、各巻線フォーマ150ua,150ubのそれぞれに設けられた突起350がカフサに形成された組み付け孔に嵌合するとともに、位置決め部材354がスロット間(ティース内周面)に係合する。これにより、各巻線フォーマ150ua,150ubはステータコア3の所定の巻線位置に確実に配置される。
【0126】
そして、各巻線フォーマ150ua,150ubがステータコア3に配置されると図15に示すように、上側巻線フォーマ150uaにおける結合部153uaの嵌合凸部353と、下側巻線フォーマ150ubにおける結合部153ubの嵌合凹部363とが嵌合する。なお、この状態では、下側巻線フォーマ150ubのクランプ355,355は開状態のままである。その後、各把持部142a,142bが各巻線フォーマ150ua,150ubを解放すると、図16に示すように、クランプ355,355が閉状態になって、クランプ355の爪356が結合部153uaの係合部352に係合する。これで、上側巻線フォーマ150uaと下側巻線フォーマ150ubとが結合され、巻線フォーマ150uがステータコア3に装着される。
【0127】
巻線フォーマ150uがステータコア3に装着されると、巻線ノズル121がステータコア3の内側(待機位置S)に配置される。そして、巻線ノズル121、第1〜第4アーム161〜164、および巻線長・テンション調節部280の各動作を同期(連動)させてステータコア3へ巻線6を巻き付けてU相コイル7uを形成する。そこで、この巻線プロセスについて、図33および図34を参照しながら説明する。図33は、巻線ノズル121の動作軌跡を示す説明図である。図34は、各部の動作状態を示すタイムチャートである。なお、巻線プロセスは正巻きも逆巻きも基本的に同じであるので、ここでは正巻きの場合について説明する。また、各相コイル7u,7v,7wを形成するための巻線プロセスは基本的に同じであるから、ここではU相コイル7uを代表例として説明する。
【0128】
待機位置Sに配置された巻線ノズル121は、作業原点Oまで下降した後に、ステータコア3への巻線を開始する。ステータコア3への巻線では、巻線ノズル121は、図33(a)に示すように、まず、O点からA点まで下降する。このとき、巻線束6Pがスロット5a内に吐出される。そして、巻線ノズル121はA点から旋回(図中で左から右)を開始してノズル先端をスロット5bの下方に位置させる。この旋回動作により、巻線フォーマ150u(正確には下側巻線フォーマ150ubのフォーマ部151ub)に沿って巻線束6Pが吐出される。
【0129】
巻線ノズル121は、旋回動作終了後、上昇を開始してC点を通過する。このとき、巻線束6Pがスロット5b内に吐出される。そして、巻線ノズル121は、上昇動作終了後、図33(b)に示すように、旋回(図中で右から左)を開始してノズル先端をスロット5aの上方(O点)に位置させる。この旋回動作により、巻線フォーマ150u(正確には上側巻線フォーマ150uaのフォーマ部151ua)に沿って巻線束6Pが吐出される。かくして、1ターン分の巻線が完了する。その後、巻線ノズル121が上記の動作を複数回行った後に、最終ターンにおいて退避位置Gに移動する。これで1つのU相コイル7uが形成される。
【0130】
そして、図34に示すように、巻線ノズル121の動作に同期(連動)して、第1〜第4アーム161〜164、および巻線長・テンション調節部280の各動作が行われる。まず、第1〜第4アーム161〜164の動作について説明する。
【0131】
巻線ノズル121がO点に到達した時点では、第1〜第4アーム161〜164のすべてが開状態とされている(図18(b)参照)。そして、巻線ノズル121が巻線フォーマ150uと第1アーム161との間を通過すると、第1アーム161が閉状態(図18(c)参照)にされる。これで、第1アーム161が巻線フォーマ150uに密着する。このように、巻線ノズル121が巻線フォーマ150uと第1アーム161との間を通過したときに、第1アーム161が巻線フォーマ150uに密着するため、巻線6がスロット5aからはみ出すことを確実に防止することができる。
【0132】
その後、巻線フォーマ150uと第2アーム162との間を通過して下降端(A点)に到達すると、第2アーム162が閉状態にされて(図18(c)参照)、巻線フォーマ150uに密着する。そうすると、第1アーム161および第2アーム162が巻線フォーマ150uに密着した状態でステータコア径外方向へ移動する(図18(d)参照)。従って、巻線ノズル121から吐出されてスロット5aに挿入された巻線束6Pが、第1アーム161および第2アーム162によって、スロット5aの奥側に引き込まれる。これにより、2ターン目にスロット5aに対して巻線束6Pを挿入するための挿入スペースが確保される。よって、スロット5aにおける巻線6の占積率が高いU相コイル7uを形成する場合でも、確実に巻線6をスロット5a内に配置することができる。つまり、占積率の高いU相コイル7uを形成することができる。
【0133】
そして、巻線ノズル121の旋回(L→R)が終了すると、巻線ノズル121が上昇し始め、巻線ノズル121が巻線フォーマ150uと第3アーム163との間を通過してC点に到達すると、第3アーム163が閉状態にされる(図18(c)参照)。これで、第3アーム163が巻線フォーマ150uに密着する。このように、巻線ノズル121が巻線フォーマ150uと第3アーム163との間を通過したときに、第3アーム163が巻線フォーマ150uに密着するため、巻線6がスロット5bからはみ出すことを確実に防止することができる。
【0134】
その後、巻線ノズル121が巻線フォーマ150uと第4アーム164との間を通過して上昇端に到達すると、第4アーム164が閉状態にされて(図18(c)参照)、巻線フォーマ150uに密着する。そうすると、第3アーム163および第4アーム164が巻線フォーマ150uに密着した状態でステータコア径外方向へ移動する(図18(d)参照)。従って、巻線ノズル121から吐出されてスロット5bに挿入された巻線束6Pが、第3アーム163および第4アーム164によって、スロット5bの奥側に引き込まれる。これにより、2ターン目にスロット5bに対して巻線束6Pを挿入するための挿入スペースが確保される。よって、スロット5bにおける巻線6の占積率が高いU相コイル7uを形成する場合でも、確実に巻線6をスロット5b内に配置することができる。つまり、占積率の高いU相コイル7uを形成することができる。
【0135】
次に、巻線長・テンション調節部280の各動作について説明する。巻線ノズル121がA点に到達するまではブレーキ部282が解放状態(ストッパ291が巻線支持台292から離間している状態)になっており、巻線ノズル121の下降動作により巻線6が引き出されている。このとき、伸縮ストロークシリンダ285によりローラ295は原点位置(ローラ293,294と同一高さ位置)に配置されている。
【0136】
そして、巻線ノズル121がA点に到達すると、ブレーキ部282のストッパ291が下降して巻線支持台292に当接して巻線6の引き出しを停止させる。このとき、巻線ノズル121の巻線吐出位置の違いにより各巻線6に弛みが生じるおそれがある。しかしながら、本実施の形態では、バネ機構部284により各巻線6にテンションが付加されるので、巻線ノズル121の巻線吐出位置の違いによる各巻線6の弛みが生じない。このように、巻線ノズル121の旋回時に各巻線6に対してテンションが付加されるので、巻線フォーマ150uに対して弛みなく巻線6を巻き付けることができる。
【0137】
その後、巻線ノズル121がB点を通過してからC点に到達するまで、伸縮ストロークシリンダ285によりローラ295が徐々に下降させられる。このとき、ブレーキ部282により巻線6の引き出しが停止されているので、巻線ノズル121に供給されている巻線束6が引き戻される。これにより、巻線束6Pに生じる弛み(図27に示す「T1+T2」分の弛み)が解消される。なお、巻線ノズル121がC点に到達したときに、バネ機構部284による各巻線6へのテンション付加がなくなる。
【0138】
そして、巻線ノズル121が上昇端に到達すると、バネ機構部284によって各巻線6に対して再度テンションが付加される。この状態で、巻線ノズル121の旋回(R→L)が開始される。このように、巻線ノズル121の旋回時に各巻線6に対してテンションが付加されるので、巻線フォーマ150uに対して弛みなく巻線6を巻き付けることができる。
【0139】
その後、巻線ノズル121がD点を通過してからE点に到達するまで、伸縮ストロークシリンダ285によりローラ295が徐々に下降させられる。このとき、ブレーキ部282により巻線6の引き出しが停止されているので、巻線ノズル121に供給されている巻線束6が引き戻される。これにより、巻線束6Pに生じる弛み(図27に示す「T3+T4」分の弛み)が解消される。
【0140】
そして、巻線ノズル121がE点に到達したときに、ブレーキ部282のストッパ291が上昇して巻線支持台292から離間する。これにより、巻線6の引き出しが解除される。また、バネ機構部284による各巻線6に対するテンション付加がなくなる。
【0141】
その後、上記した動作が繰り返さることにより、スロット5a,5b間に巻線束6Pが巻き付けられてU相コイル7uが形成される。そして、本実施の形態では、上記したように、巻線束6P(各巻線6)に発生する弛みを解消しながら巻線束6Pをスロット5a,5b間に巻き付けることができる。また、スロット5a,5b内に挿入される巻線束6Pを各ターンごとに巻線アーム161〜164によってスロット奥に引き込んでいるので、各ターンにおいて巻線束6Pをスロット5a,5b内に確実に挿入することができる。これらのことから、巻き形状が安定した占積率の高いU相コイル7uを自動的に形成することができる。V相コイル7vおよびW相コイル7wも同様にして形成されるため、V相コイル7vおよびW相コイル7wも占積率の高いコイルとすることができる。
【0142】
上記のようにしてスロット5a,5bに巻線束6Pが巻き付けられてU相コイル7uが形成されると、スロット5a,5bにウェッジ紙310,310がウェッジ紙挿入部300により挿入される。具体的には、ウェッジマガジン311,311にセットされたウェッジ紙310,310がホルダ320に供給されて、駆動部322によってホルダ320および支持ブレード321,321がともに上昇させられる。そして、ホルダ320がステータコア3の下面まで上昇した後(図31(b)参照)、支持ブレード321,321がさらに上昇させられる。この支持ブレードの321,321の上昇により、ウェッジ紙310,310がホルダ320から抜けつつスロット5a,5bに挿入されていく。そして最終的に、ウェッジ紙310,310がホルダ320から完全に抜け出してスロット5a,5bに完全に挿入される。
【0143】
このとき、支持ブレード321,321の先端がガイドプレート324に常に当接しているので、支持ブレード321,321がステータコア3の内側へ倒れ込まない。これにより、ウェッジ紙310,310は傾くことなくステータコア3のスロット5a,5b内に挿入される。従って、ウェッジ紙310,310がスロット5a,5bからはみ出したりすることがないので、ウェッジ紙310,310はスロット5a,5b内に損傷することなく確実に挿入される。
【0144】
この後、インデックスサーボモータ203によってステータコア3(ホルダ202)を反時計回りにインデックスさせて、次に形成するU相コイル7uを前回とは逆方向に巻き始める。つまり、前回形成したU相コイル7uが正巻きであれば今回は逆巻きでU相コイル7uを形成し、前回形成したU相コイル7uが逆巻きであれば今回は正巻きでU相コイル7uを形成するのである。
【0145】
しかしながら、ステータコア3をインデックスさせた後、ステータコア3の巻き位置に巻線フォーマ150uを装着する際に、巻線ノズル121からステータコア3に巻かれ伝わっている巻線束6P(渡り線6C)が邪魔になって巻線フォーマ150uをステータコア3に装着できないおそれがある。また、渡り線6Cが前回形成したU相コイル7uのコイルエンド部7Huを横切った状態のままで、次のU相コイル7uが形成されてしまうおそれもある。
【0146】
そこで、本実施の形態では、このような事態を回避すべく渡り線処理部240a,240bにより渡り線6Cの処理が実施される。渡り線6Cの処理は、正巻きから逆巻きに移行する場合と逆巻きから正巻きに移行する場合とで異なるので、以下では正巻きから逆巻きに移行する場合と逆巻きから正巻きに移行する場合とを分けて説明する。
【0147】
まず、正巻きから逆巻きに移行するときの渡り線処理について、図35〜図42を参照しながら説明する。図35は、渡り線6Cを渡り線クランプ241に引き掛けた状態を示す説明図である。図36は、渡り線6Cを渡り線クランプ241に引き掛けて引き出した状態を示す説明図である。図37は、渡り線クランプ241を巻線アーム後退干渉域から退避させた状態を示す説明図である。図38は、巻線フォーマ161〜164をステータコア3から退避させた状態を示す説明図である。図39は、ステータコア3をインデックスさせた状態を示す説明図である。図40は、ステータコア3をインデックスさせた後に巻線フォーマ150uをステータコア3に装着した状態を示す説明図である。図41は、ステータコア3に装着された巻線フォーマ150uの一部に渡り線6Cを沿わせた状態を示す説明図である。図42は、ステータコア3に対する逆巻きの巻線を開始する状態を示す説明図である。なお、図35〜図42においては、(a)は上方から見た状態を示し、(b)は側方からみた状態を示している。
【0148】
正巻きにより1つのU相コイル7uの形成が終了すると、図35(a)に示すように、巻線ノズル121は第4アーム164の上方に位置している。そして、渡り線処理部240aでは、図35(a)(b)に示すように、駆動部244により渡り線クランプ241を第4アーム164の上方に移動させて、渡り線クランプ241に渡り線6Cを引き掛ける。このとき、図35(a)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140は退避位置に位置している。
【0149】
そして、図36(a)(b)に示すように、駆動部244により渡り線クランプ241をステータコア径外方向に移動させて、渡り線クランプ241に引き掛けた渡り線6Cを引き出す。このとき、図36(a)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140は退避位置に位置している。
【0150】
続いて、図37(a)(b)に示すように、渡り線クランプ241の可動部243を駆動して渡り線クランプ241を閉状態にする。これにより、渡り線6Cは渡り線クランプ241によってクランプされる。そして、渡り線6Cをクランプした状態のまま、駆動部244により渡り線クランプ241を巻線アーム後退干渉域Rから退避させる。その後、第1〜第4駆動部171〜174により第1〜第4アーム161〜164をステータコア径外方向へ移動させる。
【0151】
また、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143a,143bを駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bで巻線フォーマ150uを把持する。巻線フォーマ150uが把持部142a,142bに把持されると、巻線フォーマ150uは上下に分離される。このとき、上下に分離されたもののうち上側巻線フォーマ150uaは把持部142aに把持され、下側巻線フォーマ150ubは把持部142bに把持される。
【0152】
そして、図38(a)(b)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143を駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bに把持された巻線フォーマ150ua,150ubをステータコア3から外して退避させる。このとき、巻線フォーマ150ua,150ub(把持部142a,142b)は、ステータコア3の内側に位置している。
【0153】
この状態で、ワークパレット部200のインデックスサーボモータ203が駆動されてホルダ202が回動させられる。これにより、図39(a)に示すように、ステータコア3が反時計回りにインデックスされる。このステータコア3のインデックスと同時に、渡り線処理部240aが図39(a)(b)に示す位置に移動させられる。
【0154】
そして、図40(a)(b)に示すように、渡り線処理部240aをさらに移動させた後、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143a,143bを駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bに把持された巻線フォーマ150ua,150ubをステータコア3に装着する。そして、把持部142a,142bによる巻線フォーマ150ua,150ubに対する把持が解放されると、巻線フォーマ150ua,150ubが結合して、巻線フォーマ150uがステータコア3に装着される。
【0155】
この巻線フォーマ150u(150ua,150ub)のステータコア3への装着時には、渡り線処理部240aによって、渡り線6Cがステータコア径外方向に引き出されているので、渡り線6Cが邪魔になることはない。つまり、巻線フォーマ150uとステータコア3との間に渡り線6Cが入り込むようなことがない。従って、巻線フォーマ150uを確実にステータコア3の所定位置に装着することができる。
【0156】
またこのとき、コイルエンド成形部180が移動させられて、アーム部183,184が既に形成されたU相コイル7uの上方に配置される。これにより、既形成のU相コイル7uのコイルエンド部7Huがアーム部183,184により保護される。なお、このときには、コイルエンド成形部180による既形成のU相コイル7uのコイルエンド部7Huに対する成形は実施されない。
【0157】
そして、巻線フォーマ150uがステータコア3に装着されると、図41(a)(b)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140を移動させて退避位置に位置させる。また、第1駆動部171〜174により第1アーム161〜164をステータコア径内方向に進行させる。このとき、第2〜第4アーム162〜164は巻線フォーマ150uに密着しており、第1アーム161のみが巻線フォーマ150uに密着していない。そして、駆動部244により渡り線クランプ241を図41(a)(b)に示すように移動させて、渡り線6Cを巻線フォーマ150u(上側巻線フォーマ150ua)に沿わせる。
【0158】
その後、図42(a)(b)に示すように、渡り線クランプ241の可動部243を駆動させて渡り線クランプ241による渡り線6Cに対するクランプを解除する。そうすると、渡り線6Cが巻線フォーマ150uに沿った状態となる。そして、この状態から、逆巻きで次のU相コイル7uを形成するために、ステータコア3に対する巻線束6Pの巻回が開始される。
【0159】
このように正巻きから逆巻きに移行する際に、渡り線処理部240aによって、渡り線6Cの処理に行うことにより、ステータコア3をインデックスさせた後に巻線フォーマ150uをステータコア3に装着するとき、渡り線6Cが邪魔になることがない。これにより、巻線フォーマ150uを確実にステータコア3に装着することができる。また、ステータコア3に装着された巻線フォーマ150uに渡り線6Cを確実に沿わせることができる。従って、ステータコア3をインデックスさせた後に、直巻により逆巻きのU相コイル7uを確実に形成することができる。なお、V相コイル7vおよびW相コイル7wを形成する際の巻線プロセスにおいても、上記した渡り線処理が実施される。
【0160】
次に、逆巻きから正巻きに移行するときの渡り線処理について、図43〜図50を参照しながら説明する。図43は、渡り線6Cを渡り線クランプ241に引き掛けた状態を示す説明図である。図44は、渡り線6Cを渡り線クランプ241に引き掛けて引き出した状態を示す説明図である。図45は、渡り線クランプ241を巻線アーム後退干渉域から退避させた状態を示す説明図である。図46は、巻線フォーマ150uをステータコア3から退避させた状態を示す説明図である。図47は、ステータコア3をインデックスさせた状態を示す説明図である。図48は、ステータコア3をインデックスさせた後に、渡り線6Cを渡り線フック246に引き掛けるとともに巻線フォーマ150uをステータコア3に装着した状態を示す説明図である。図49は、コイルエンド成形部180により既形成コイル7uを保持した状態を示す説明図である。図50は、ステータコア3に対する正巻きの巻線を開始する状態を示す説明図である。なお、図43〜図50においては、(a)は上方から見た状態を示し、(b)は側方からみた状態を示している。
【0161】
逆巻きにより1つのU相コイル7uの形成が終了すると、図43(a)に示すように、巻線ノズル121は第1アーム161の上方に位置している。そして、渡り線処理部240aでは、図43(a)(b)に示すように、駆動部244により渡り線クランプ241を第1アーム161の上方に移動させて、渡り線クランプ241に渡り線6Cを引き掛ける。このとき、図43(a)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140は退避位置に位置している。
【0162】
そして、図44(a)(b)に示すように、駆動部244により渡り線クランプ241をステータコア径外方向に移動させて、渡り線クランプ241に引き掛けた渡り線6Cを引き出す。このとき、図44(a)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140は退避位置に位置している。
【0163】
続いて、図45(a)(b)に示すように、渡り線クランプ241の可動部243を駆動して渡り線クランプ241を閉状態にする。これにより、渡り線6Cは渡り線クランプ241によってクランプされる。そして、渡り線6Cをクランプした状態のまま、駆動部244により渡り線クランプ241を巻線アーム後退干渉域Rから退避させる。その後、第1〜第4駆動部171〜174により第1〜第4アーム161〜164をステータコア径外方向へ退行させる。
【0164】
また、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143a,143bを駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bで巻線フォーマ150uを把持する。巻線フォーマ150uが把持部142a,142bに把持されると、巻線フォーマ150uは上下に分離される。このとき、上下に分離されたもののうち上側巻線フォーマ150uaは把持部142aに把持され、下側巻線フォーマ150bは把持部142bに把持される。
【0165】
そして、図46(a)(b)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143を駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bに把持された巻線フォーマ150ua,150ubをステータコア3から外し退避させる。このとき、巻線フォーマ150ua,150ub(把持部142a,142b)は、ステータコア3の内側に位置している。
【0166】
この状態で、ワークパレット部200のインデックスサーボモータ203が駆動されてホルダ202が回動させられる。これにより、図47(a)に示すように、ステータコア3が反時計回りにインデックスされる。このステータコア3のインデックスと同時に、渡り線処理部240aが図47(a)(b)に示す位置に移動させられる。
【0167】
このとき、渡り線6Cがステータコア3に対し既に形成されたU相コイル7uのコイルエンド部7Huを横切っている。この状態のままで、次のコイル形成が開始されると、既形成のU相コイル7uを横切っている渡り線6Cが邪魔になって次相コイル(V相コイル7vおよびW相コイル7w)をうまく形成することができなくなってしまうおそれがある。このため、このような事態を確実に回避することができるように、本実施の形態では、渡り線処理部240bが設けられている。
【0168】
そして、図48(a)(b)に示すように、渡り線処理部240aをさらに移動させるとともに、ステータコア3のスロット5と渡り線クランプ241との間に位置する渡り線6Cに対して、渡り線処理部240bの渡り線フック246を引き掛け、渡り線6Cをステータコア径外方向に引き出す。これにより、渡り線フック246と渡り線クランプ241とに引き掛けられた渡り線6Cがコイルエンド部の外側に位置するので、渡り線6Cが既形成のU相コイル7uのコイルエンド部7Huを横切らないようにすることができる。従って、次相コイル形成時に渡り線6Cが邪魔になるようなことがない。これにより、V相コイル7vおよびW相コイル7wを正常に形成することができる。
【0169】
このような状態で、巻線フォーマ脱着・交換部140のアクチュエータ部143a,143bを駆動して把持部142a,142bを移動させて、把持部142a,142bに把持された巻線フォーマ150ua,150ubをステータコア3に装着する。そして、把持部142a,142bによる巻線フォーマ150ua,150ubに対する把持が解放されると、巻線フォーマ150ua,150ubが結合して、巻線フォーマ150uがステータコア3に装着される。
【0170】
この巻線フォーマ150u(150ua,150ub)のステータコア3への装着時には、渡り線処理部240a、240bによって、渡り線6Cがステータコア径外方向に引き出されているので、渡り線6Cが邪魔になることはない。つまり、巻線フォーマ150uとステータコア3との間に渡り線6Cが入り込むようなことがない。従って、巻線フォーマ150uを確実にステータコア3の所定位置に装着することができる。
【0171】
巻線フォーマ150uがステータコア3に装着されると、図49(a)(b)に示すように、巻線フォーマ脱着・交換部140を移動させて退避位置に位置させる。また、渡り線クランプ241と渡り線フック246を上下方向に移動させて、渡り線クランプ241と渡り線フック246との間の渡り線6Cの高さ位置を調整する。そして、コイルエンド成形部180をステータコア径内方向へ進行させて所定位置に配置して既形成のU相コイル7uを保持(保護)する。なお、このとき、コイルエンド成形部180による既形成のU相コイル7uのコイルエンド部7Huの成形は実施されない。さらに、第3、第4駆動部173,174により第3、第4巻線アーム163,164をステータコア径内方向に進行させる。
【0172】
そして、図50(a)(b)に示すように、渡り線フック246を開いて、渡り線フック246に引き掛けられていた渡り線6Cを解放する。このとき、既形成のU相コイル7uはコイルエンド成形部180によって保持されているので、渡り線6Cによってコイル形状が崩されることがない。その後、渡り線クランプ241の可動部243を駆動させて渡り線クランプ241による渡り線6Cに対するクランプを解除する。そうすると、渡り線6Cが既形成のU相コイル7に沿った状態となる。
【0173】
このとき、渡り線処理部240aが初期位置に戻されるとともに、第1、第2駆動部171,172により第1、第2巻線アーム161,162がステータコア径内方向に進行させられる。そして、この状態から、正巻きで次のU相コイル7uを形成するためにステータコア3に対して巻線束6Pの巻回が開始される
【0174】
このように逆巻きから正巻きに移行する際に、渡り線処理部240a,240bによって、渡り線6Cの処理を行うことにより、ステータコア3をインデックスさせた後に巻線フォーマ150uをステータコア3に装着するとき、渡り線6Cが邪魔になることがない。これにより、巻線フォーマ150uを確実にステータコア3に装着することができる。また、渡り線6Cが既形成のU相コイル7uのコイルエンド部7Huを横切らずに、コイルエンド部7Huの外周を沿うようにすることができる。従って、ステータコア3をインデックスさせた後に、直巻により正巻きのU相コイル7uを確実に形成することができる。
【0175】
また、渡り線6Cが既形成のコイル7uのコイルエンド部7Huを横切ることがないので、次相コイル形成時に渡り線6Cが邪魔になることがない。従って、次相コイル(V相コイル7vおよびW相コイル7w)を確実に形成することができる。なお、V相コイル7vおよびW相コイル7wを形成する際の巻線プロセスにおいても、上記した渡り線処理が実施される。
【0176】
以上のようにして、ステータコア3をインデックスさせながらコイル形成を繰り返して行くことにより、最終的にステータコア3に対して8個のU相コイル7u、8個のV相コイル7v、および8個のW相コイル7wが順次形成される。そして、1つのコイル7が形成されてステータコア3がインデックスされるごとに、各インデックス位置で次のような工程が順次実施されている。
【0177】
コイル7が形成されてステータコア3がインデックスされると、まず、そのコイル7に対してコイルエンド成形部180によりコイルエンド部7Hの成形が行われる。具体的には、コイル7の内側に拡張爪181,182が配置されて、拡張爪181,182が開かれた状態でステータコア径外方向へ退行させることにより、コイル7のコイルエンド部7Hが拡張成形される。また、拡張爪181,182をコイル7の内側に配置する際に下降させたときに、拡張爪181,182のアーム部183,184の下面でコイルエンド部7Hの高さを抑制するための成形が行われる。これらの処理により、各コイル7のコイルエンド部7Hの形状が一定にされる。
【0178】
このようにしてコイルエンド成形部180によるコイルエンド部7Hの成形が終了したコイル7は、ステータコア3がさらにインデックスされると、検査部220に位置する。そうすると、CCD221によりコイル7が撮像され、撮像データに基づきコイルエンド形状、コイルエンド寸法(内外径の大きさ等)、はぐれ線の有無、およびコイル表面の傷の有無についての検査が実施される。なお、ここで、異常が検出された場合には、巻線装置100の動作を一時停止させて、作業者により手直しが実施され、手直し終了後に巻線装置100を作動させて続きの工程が実施される。
【0179】
そして、検査部220による検査終了後にさらにステータコア3がインデックスされると、相間絶縁体組み付け部260によって相間絶縁体261がステータコア3に組み付けられる。より具体的には、U相コイル7uに対して相間絶縁体261uvが組み付けられ、V相コイル7vに対して相間絶縁体261vwが組み付けられる。これにより、相間絶縁体261uvはU相コイル7uとV相コイル7vとの間に配置されてUV相間の絶縁が確保され、相間絶縁体261vwはV相コイル7vとW相コイル7wとの間に配置されてVW相間の絶縁が確保される。相間絶縁体261uv,261vwはパレット部271に固定されており、把持部270によって、脚部13,33を把持されてパレット部271から取り出され、ステータコア3に組み付けられる。
【0180】
このように本実施の形態に係る巻線装置100では、ステータコア3にコイル7を形成する巻線工程、コイル7のコイルエンド部7Hを成形する成形工程、コイル7の状態を検査する検査工程、およびコイル7に相間絶縁体261を装着する絶縁工程とを、ステータコア3をインデックスさせながら並列で実施しステータ2を製造することができる。このため、巻線装置100では、各工程ごとにステータコア3を移動させたり反転させたりする必要がないので、ステータコア3の移動や反転を行うための装置等が不要となる。これにより、巻線装置100においては、巻線工程、成形行程、検査工程、および絶縁工程の各工程を実施するための各装置を、ステータコア3の周りを取り囲むようにして集約して配置することができ、巻線作業工程を単一設備により実施可能にすることができる。そして、このような巻線装置100では、一度、ステータコア3をセットすれば、ステータ2が完成するまで基本的に人手による作業を行う必要がない。つまり、ステータコア2の製造を完全に自動化することができる。
【0181】
また、巻線装置100を複数台設置することにより、生産効率を向上させることができる。また、各巻線装置ごとに異なる仕様のステータを製造することができるので、複数種類のステータを同時に製造することができる。そして、複数種類のステータを同時製造する場合には、各ステータの製造数の比率変更も非常に簡単に行うことができる。
【0182】
さらに、巻線装置100を使用することにより、巻線装置の故障時に生産効率の大幅な低下を防止することができる。なぜなら、従来のように生産ラインが作られている場合には、1つの設備の故障により生産ラインが停止してしまうため、ステータの製造が停止する。これに対して、巻線装置100を複数台設置した場合には、1つの巻線装置が故障して停止したとしても、その故障が他の巻線装置に対して何ら影響を与えることがない。従って、他の巻線装置は稼働し続けることができるので、ステータの製造を継続することができるからである。
【0183】
また、巻線装置100では、巻線工程、成形行程、検査工程、および絶縁工程の各工程を実施するための各装置が集約して配置されているので、巻線装置100を複数台設置しても、従来のような生産ラインを設置する場合に比べ、設備の設置スペースを小さくすることができる。
【0184】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、ハイブリッド車駆動用のモータに対し本発明を適用したものを例示したが、本発明は自動車のモータに限られることなく、直巻方式の分布巻きを用いたあらゆる用途に使用されるモータに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】モータの構成を模式的に示す模式図である。
【図2】ステータの構成を模式的に示す模式図である。
【図3】ステータの概略構成を示す斜視図である。
【図4】各相コイルの結線を示す結線図である。
【図5】ステータコアの概略構成を示す図であり、(a)はステータコアの平面図、(b)はステータコアの縦断面図である。
【図6】ステータコアにU相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。
【図7】ステータコアにU相巻線及びV相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。
【図8】ステータコアにU相巻線、V相巻線及びW相巻線を巻き付けた状態を示す部分拡大斜視図である。
【図9】実施の形態に係る巻線装置の概略構成を示す斜視図である。
【図10】図9に示す巻線装置のうち巻線動作を行う要部を示す斜視図である。
【図11】巻線ノズル駆動部の概略構成を示す斜視図である。
【図12】巻線ノズルの内部構成を示す斜視図である。
【図13】巻線フォーマ脱着・交換部の概略構成を示す側面図である。
【図14】U相用巻線フォーマの分離された状態(把持部に把持されている状態)における概略構成を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示す。
【図15】上側巻線フォーマと下側巻線フォーマとを当接させた状態を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示す。
【図16】上側巻線フォーマと下側巻線フォーマとが結合された状態を示す斜視図であって、(a)は正面側を示し、(b)は背面側を示す。
【図17】巻線アーム駆動部160の概略構成を示す斜視図である。
【図18】巻線フォーマの各動作状態を示す説明図である。
【図19】コイルエンド成形部および渡り線処理部を示す拡大図である。
【図20】ワークパレット部の概略構成を示す斜視図であって、(a)は上方から見た場合を示し、(b)は下方から見た場合を示す。
【図21】相間絶縁体組み付け部の概略構成を示す斜視図である。
【図22】図21に示す相間絶縁体組み付け部における把持部を示す斜視図である。
【図23】相間絶縁体(UV相間)を示す斜視図であって、(a)はステータコア内側から見た場合を示し、(b)はステータコア外側から見た場合を示す。
【図24】相間絶縁体(VW相間)を示す斜視図であって、(a)はステータコア内側から見た場合を示し、(b)はステータコア外側から見た場合を示す。
【図25】巻線長・テンション調節部の概略構成を示す斜視図である。
【図26】巻線長・テンション調節部の概略構成を示す側面図である。
【図27】巻線ノズルの構造および動作により巻線に弛みが生じる原因を説明するための説明図である。
【図28】ウェッジ紙挿入部の概略構成を示す斜視図である。
【図29】ウェッジマガジンからホルダへウェッジ紙が供給される様子を示す説明図である。
【図30】支持ブレード付近の概略構成を模式的に示す模式図である。
【図31】ステータコアのスロットへウェッジ紙を挿入する際におけるウェッジ紙挿入部の各状態を示す説明図であって、(a)は ウェッジ紙がホルダに供給された状態を示し、(b)はホルダがステータコアの下面まで上昇させられた状態を示し、(c)はウェッジ紙がホルダから抜け出してスロットに挿入された状態を示す。
【図32】ステータコアをワークパレット部に装着する様子を示す説明図である。
【図33】巻線ノズルの動作軌跡を示す説明図である。
【図34】各部の動作状態を示すタイムチャートである。
【図35】渡り線を渡り線クランプに引き掛けた状態を示す説明図である。
【図36】渡り線を渡り線クランプに引き掛けて引き出した状態を示す説明図である。
【図37】渡り線クランプを巻線アーム後退干渉域から退避させた状態Wを示す説明図である。
【図38】巻線フォーマをステータコアから退避させた状態を示す説明図である。
【図39】ステータコアをインデックスさせた状態を示す説明図である。
【図40】ステータコアをインデックスさせた後に巻線フォーマをステータコアに装着した状態を示す説明図である。
【図41】ステータコアに装着された巻線フォーマの一部に渡り線を沿わせた状態を示す説明図である。
【図42】ステータコアに対する逆巻きの巻線を開始する状態を示す説明図である。
【図43】渡り線を渡り線クランプに引き掛けた状態を示す説明図である。
【図44】渡り線を渡り線クランプに引き掛けて引き出した状態を示す説明図である。
【図45】渡り線クランプを巻線アーム後退干渉域から退避させた状態を示す説明図である。
【図46】巻線フォーマをステータコアから退避させた状態を示す説明図である。
【図47】ステータコアをインデックスさせた状態を示す説明図である。
【図48】ステータコアをインデックスさせた後に、渡り線を渡り線フックに引き掛けるとともに巻線フォーマをステータコアに装着した状態を示す説明図である。
【図49】コイルエンド成形部により既形成コイルを保持した状態を示す説明図である。
【図50】ステータコアに対する正巻きの巻線を開始する状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0186】
1 モータ
2 ステータ
3 ステータコア
4 ティース
5,5a,5b,5u,5v,5w スロット
6 巻線
6P 巻線束
6C 渡り線
7 コイル
7u U相コイル
7v V相コイル
7w W相コイル
7Hu,7Hv,7Hw コイルエンド部
11,31 絶縁部
12,32 凸部
13,33 脚部
100 巻線装置
101 ベース
102 脚
103 テーブル
120 巻線ノズル駆動部
121 巻線ノズル
126 吐出口
140 巻線フォーマ脱着・交換部
150 巻線フォーマ
150u U相巻線フォーマ
150v V相巻線フォーマ
150w W相巻線フォーマ
160 巻線アーム駆動部
161 第1アーム
162 第2アーム
163 第3アーム
164 第4アーム
180 コイルエンド成形部
181,182 拡張爪
183,184 アーム部
200 ワークパレット部
201 パレット
202 ホルダ
203 インデックスサーボモータ
220 検査部
221 CCDカメラ
240a,240b 渡り線処理部
241 渡り線クランプ
246 渡り線フック
260 相間絶縁体組み付け部
261uv 相間絶縁体(UV相間用)
261vw 相間絶縁体(VW相間用)
270 把持部
271 パレット部
275 把持部材
280 巻線供給部
282 ブレーキ部
283 ローラ部
284 バネ機構部
285 伸縮ストロークシリンダ
300 ウェッジ紙挿入部
310 ウェッジ紙
311 ウェッジマガジン




 

 


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