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電気接続箱 - 矢崎総業株式会社
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発明の名称 電気接続箱
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6605(P2007−6605A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183198(P2005−183198)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
発明者 山田 広明 / 中浜 佳彦 / 河合 貴典
要約 課題
収容箱内に収容した電子ユニットが発生した熱を外部に容易に放熱することを可能とする電気接続箱を提供する。

解決手段
電気接続箱1は収容箱2と該収容箱2に収容した電子ユニットとしてのECU3aを備えている。収容箱2は電子ユニット3aを取り付ける取付部9aを備えている。取付部9aを構成し外部に露出する外壁14には密着壁部15が設けられている。密着壁部15は弾性支持部16に変位自在に設けられている。密着壁部15は弾性支持部16が弾性変形していない中立状態である時に表面15aが外壁14の内面14aより取付部9aの内側に突出している。密着壁部15は取付部9aにECU3aが挿入されると取付部9aの外側に変位してECU3aの外表面に密着する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子ユニットと、
前記電子ユニットが取り付けられる取付部を有した収容箱と、を備えた電気接続箱において、
前記収容箱の外側に露出するとともに前記取付部を構成する外壁に設けられ、かつ前記取付部の内側に向かって凸でかつ前記取付部の外側に変位自在に設けられているとともに、電子ユニットが重ねられて前記取付部の外側に変位する密着壁部を備えたことを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
前記取付部は、前記密着壁部と、前記電子ユニットの前記密着壁部に重なる外表面との双方に沿って、前記電子ユニットをスライドさせることで、該電子ユニットを取り付けることを特徴とする請求項1記載の電気接続箱。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体としての自動車などに搭載される電気接続箱に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体としての自動車には、一般に、ヘッドランプ及びテールランプなどのランプ類、スタータモータ及びエアコンディショナ用のモータ等のモータ類、などの多種多様な電子機器が搭載されている。
【0003】
前述した多種多様な電子機器に電力を供給するために、前記自動車は、ジャンクションブロックを適宜箇所に配置してきた。前記ジャンクションブロックは、多数のヒューズやリレー等の各種の電気回路ユニットを集約して構成されている。
【0004】
なお、ジャンクションブロックは、ヒューズ、リレー、ブスバーなどを有することもあることから、ヒューズブロック、リレーボックス、又は総称して電気接続箱とも呼ばれる。本明細書では、前述したヒューズブロック、リレーボックス、ジャンクションブロックを、総称して以下電気接続箱(例えば、特許文献1参照)と呼ぶ。
【0005】
特許文献1に示された電気接続箱は、外郭を形成する収容箱と、収容箱に収容する電子ユニットとしてのECU(Electronic Control Unit)とを備えている。収容箱は、互いに着脱自在なロアカバーと、アッパカバーとを備えている。ロアカバーと、アッパカバーは、互いに取り付けられると、互いの間を水密に保つ。則ち、収容箱は、ロアカバーとアッパカバーとが互いに取り付けられると、内側に外部の水などの液体が浸入することを防止する。
【0006】
ECUは、ケースと、該ケース内に収容される印刷配線板などを備えている。ケースには、コネクタが設けられている。コネクタの端子は、印刷配線板の配線パターンと電気的に接続している。印刷配線板には、発熱素子としての周知のCPUなどの電子部品が実装されている。ECUは、コネクタに前記収容箱内に侵入したワイヤハーネスのコネクタが嵌合する。ECUは、ワイヤハーネスの電線と前述した電子部品とを予め定められたパターン通りに電気的に接続する。
【特許文献1】特開2001−186629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した従来の電気接続箱は、収容箱を水密構造にするので、該収容箱内にECUを収容すると、該ECUのCPUなどが発生する熱を、収容箱則ち電気接続箱外に逃がす(放熱)ことが困難であった。
【0008】
したがって、本発明の目的は、収容箱内に収容した電子ユニットが発生した熱を外部に容易に放熱することを可能とする電気接続箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の電気接続箱は、電子ユニットと、前記電子ユニットが取り付けられる取付部を有した収容箱と、を備えた電気接続箱において、前記収容箱の外側に露出するとともに前記取付部を構成する外壁に設けられ、かつ前記収容箱の内側に向かって凸でかつ前記収容箱の外側に変位自在に設けられているとともに、電子ユニットが重ねられて前記収容箱の外側に変位する密着壁部を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の本発明の電気接続箱は、請求項1記載の電気接続箱において、前記取付部は、前記密着壁部と、前記電子ユニットの前記密着壁部に重なる外表面との双方に沿って、前記電子ユニットをスライドさせることで、該電子ユニットを取り付けることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載した本発明の電気接続箱によれば、取付部に内側に向かって凸に形成され、かつ外側に変位する方向に弾性変形自在な密着壁部が設けられている。このため、取付部に電子ユニットを取り付けると、密着壁部が外側に変位するとともに、該密着壁部に電子ユニットが密着する。
【0012】
請求項2に記載した本発明の電気接続箱によれば、密着壁部と電子ユニットの外表面との双方に沿って、スライドさせて電子ユニットを取付部に取り付けるので、取付部に電子ユニットを取り付けると、該密着壁部に該電子ユニットが確実に密着する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように請求項1に記載の本発明は、電子ユニットが密着する密着壁部が外側に露出するので、電子ユニットが発生する熱を密着壁部を通して、外部に確実に放熱できる。
【0014】
請求項2に記載の本発明は、密着壁部に電子ユニットが確実に密着するので、電子ユニットが発生した熱を密着壁部を通して外部に確実に放熱できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態にかかる電気接続箱を、図1ないし図6に基づいて説明する。
【0016】
本実施形態にかかる図1に示す電気接続箱1は、移動体としての自動車に搭載される。電気接続箱1は、図1ないし図3に示すように、収容箱2と、収容箱2に収容する電子ユニットとしてのECU(Electronic Control Unit)3a,3bとを備えている。
【0017】
収容箱2は、互いに着脱自在なロアカバー4と、アッパカバー(図示せず)とを備えている。ロアカバー4とアッパカバーとは、それぞれ、絶縁性の合成樹脂からなり、周知の射出成形により成形される。ロアカバー4は、図2及び図4に示すように、底壁5と、該底壁5の外縁から立設した複数の周壁6と、を備えて、箱状に形成されている。アッパカバーは、複数の外壁により、箱状に形成されている。
【0018】
ロアカバー4と、アッパカバーは、互いに取り付けられると、互いの間を水密に保つ。則ち、収容箱2は、ロアカバー4とアッパカバーとが互いに取り付けられると、内側に外部の水などの液体が浸入することを防止する。また、ロアカバー4とアッパカバーとの内側則ち収容箱2内には、外部からワイヤハーネスの端末などに取り付けられたコネクタが導かれる。ロアカバー4には、前述したワイヤハーネスの端末などを通す切欠き7が設けられている。
【0019】
ECU3a,3bは、図示例では、一対設けられている。ECU3a,3bは、図1ないし図3に示すように、ケース8と、該ケース8内に収容される印刷配線板などを備えている。ケース8には、コネクタが設けられている。コネクタの端子は、印刷配線板の配線パターンと電気的に接続している。印刷配線板には、発熱素子としての周知のCPUなどの電子部品が実装されている。ECU3a,3bは、コネクタに前記収容箱2内に侵入したワイヤハーネスのコネクタが嵌合する。ECU3a,3bは、ワイヤハーネスの電線と前述した電子部品とを予め定められたパターン通りに電気的に接続する。
【0020】
前述したロアカバー4は、更に、一対の取付部9a,9bを備えている。一方の取付部9aは、図2及び図4に示すように、平面形状が矩形状の底板部10と、該底板部10の外縁から立設した角筒部11と、を備えている。角筒部11は、ロアカバー4の底壁5を貫通している。底板部10は、角筒部11のロアカバー4の外側に位置する端部を塞いでいる。
【0021】
このため、一方の取付部9aは、ロアカバー4の内側と外側とを連通していない。一方の取付部9aは、ECU3aがその長手方向(則ち、後述の密着壁部15とECU3aの密着壁部15に重なる外表面)に沿ってスライドされることで、挿入される。一方の取付部9aは、ECU3aを収容することで、該ECU3aを取り付ける。このように、一方の取付部9aは、筒状に形成されることで、ECU3aをスライドさせて該ECU3aを取り付ける。なお、この一方の取付部9aは、特許請求の範囲に記載された取付部をなしている。
【0022】
他方の取付部9bは、図2及び図4に示すように、底壁5からアッパカバーに向かって立設した筒部12と、該筒部12のアッパカバー寄りの端部を塞いだ天井板部13と、を備えて、有底筒状に形成されている。筒部12は、ロアカバー4則ち電気接続箱1の外側と連通している。則ち、筒部12は、ロアカバー4を貫通している。また、天井板部13が筒部12のアッパカバー寄りの端部を塞いでいるので、他方の取付部9bは、ロアカバー4の内側と外側とを連通していない。他方の取付部9bは、天井板部13のアッパカバー寄りの表面にECU3bが重ねられて、該ECU3bを取り付ける。
【0023】
さらに、電気接続箱1は、密着壁部15を備えている。密着壁部15は、図4に示すように、前述した一方の取付部9aの角筒部11のロアカバー4則ち収容箱2の外側に露出する一つの外壁14に設けられている。密着壁部15は、前述した外壁14と一体に形成され、該外壁14より薄い平板状に形成されている。密着壁部15の平面形状は、矩形状である。密着壁部15は、該密着壁部15の外縁に設けられた弾性支持部16によって、外壁14則ち密着壁部15の表面に直交する方向に変位自在に設けられている。
【0024】
密着壁部15は、弾性支持部16が弾性変形していない中立状態で、図6に示すように、前記取付部9aの内側寄りの表面15aが前述した取付部9aの外壁14の内面14aより取付部9aの内側に突出する。さらに、密着壁部15は、一方の取付部9a内にECU3aが挿入されると、該ECU3aから押圧される。そして、密着壁部15は、取付部9aの外側に変位して、図5に示すように、このECU3aが重なる。このように、密着壁部15は、弾性支持部16により収容箱2の外側に変位する方向に弾性変形自在となっている。また、密着壁部15の取付部9aの内側に位置する外縁部には、図6に示すように、全周に亘って断面円弧状の面取り部17が形成されている。
【0025】
弾性支持部16は、密着壁部15の外縁と取付部9aの一つの外壁14との双方に連なっているとともに、これらと一体に形成されている。弾性支持部16は、密着壁部15と取付部9aの一つの外壁14との双方より厚みが薄く形成されていることで、弾性変形自在となっている。弾性支持部16は、弾性変形することで、前述した密着壁部15を変位させる。
【0026】
前述した電気接続箱1は、以下のように組み立てられる。まず、収容箱2のロアカバー4の一方の取付部9aにECU3aを挿入する。なお、ECU3aの挿入前では、密着壁部15は、図6に示すように、その表面15aが取付部9aの前述した一つの外壁14の内面14aより取付部9aの内側に突出している。ECU3aを取付部9a内に挿入していくと、該ECU3aが前述した面取り部17に当接する。
【0027】
さらに、ECU3aを取付部9aの奥に挿入すると、該ECU3aによって、密着壁部15が取付部9aの外側に向かって押圧されて、弾性支持部16が弾性変形して、密着壁部15が取付部9aの外側に変位する。こうして、一方の取付部9aにECU3aを挿入して、該ECU3aを取付部9a則ち収容箱2のロアカバー4に取り付ける。すると、図5のように、弾性支持部16が弾性変形するので、密着壁部15がECU3aの外表面と密着する。
【0028】
そして、他方の取付部9bにECU3bを更に取り付ける。そして、切欠き7を通してワイヤハーネスの端末をロアカバー4内に導いて、該ワイヤハーネスの端末に設けられたコネクタをECU3a,3bのコネクタに嵌合させる。その後、ロアカバー4にアッパカバーを取り付ける。こうして、前述した電気接続箱1が組み立てられる。組み立てられた電気接続箱1は、ワイヤハーネスとともに自動車に取り付けられる。
【0029】
本実施形態によれば、取付部9aに内側に向かって凸に形成され、かつ外側に変位する方向に弾性変形自在な密着壁部15が設けられている。このため、取付部9aにECU3aを取り付けると、密着壁部15が外側に変位するとともに、該密着壁部15にECU3aが密着する。
【0030】
このように、ECU3aが密着する密着壁部15が電気接続箱1則ち収容箱2の外側に露出するので、ECU3aが発生する熱を密着壁部15を通して、外部に確実に放熱できる。
【0031】
密着壁部15とECU3aの外表面との双方に沿って、スライドさせてECU3aを取付部9aに取り付けるので、取付部9aにECU3aを取り付けると、該密着壁部15に該ECU3aが確実に密着する。このため、ECU3aが発生した熱を密着壁部15を通して外部に確実に放熱できる。
【0032】
前述した実施形態では、電子ユニットとしてECU3a,3bを示している。本発明では、ECU3a,3bに限らず電子ユニットとして、所謂ヒューズブロックやジャンクションブロックなどの他の電子機器を用いても良い。
【0033】
また、前述した実施形態では、取付部9aの外壁14と密着壁部15と弾性支持部16とを一体に形成している。しかしながら、本発明では、取付部9aの外壁14と密着壁部15と弾性支持部16とを別体に形成しても良い。
【0034】
さらに、本発明では、密着壁部15に該密着壁部15から電気接続箱1則ち収容箱2の外側に延びた放熱用のフィンなどの突起を設けても良い。
【0035】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気接続箱の斜視図である。
【図2】図1中のII−II線に沿った断面を示す斜視図である。
【図3】図1に示された電気接続箱の分解斜視図である。
【図4】図3中のIV−IV線に沿った断面を示す斜視図である。
【図5】図2中のV部の断面を拡大して示す斜視図である。
【図6】図4中のVI部の断面を拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 電気接続箱
2 収容箱
3a ECU(電子ユニット)
9a 取付部
14 外壁
15 密着壁部




 

 


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