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モータ駆動用インバータ制御装置 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 モータ駆動用インバータ制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−104813(P2007−104813A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−292234(P2005−292234)
出願日 平成17年10月5日(2005.10.5)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 松城 英夫 / 福榮 貴史
要約 課題
小型・軽量・低コスト化を実現しつつ、交流電源電流の高調波規制も満足するモータ駆動用インバータ制御装置を提供する。

解決手段
極めて小容量のリアクタ11とインバータ3の直流母線間には極めて小容量のコンデンサ12が設けられたモータ駆動用インバータで、インバータのデッドタイムに起因する歪み電圧を補償するデッドタイム補償電圧を演算することによって、小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置においても、交流電源電流の高調波規制に対応でき、小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を実現でき、さらに交流電源電流の高調波成分を抑制することができ、システムの信頼性向上が図れるものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
交流電源を入力とする整流回路と、直流電力から交流電力に変換するインバータと、モータと前記インバータの動作をコントロールする制御演算部とを備え、前記整流回路は、ダイオードブリッジ、前記ダイオードブリッジの交流入力側または直流出力側に接続される極めて小容量のリアクタで構成され、前記インバータの直流母線間には極めて小容量のコンデンサを設け、前記制御演算部では、前記インバータのデッドタイムに起因する歪み電圧を補償するデッドタイム補償電圧が演算され、前記モータへ最終的に印加される電圧指令値に重畳されていることを特徴としたモータ駆動用インバータ制御装置。
【請求項2】
デッドタイム補償電圧を、モータの回転数から定まるインバータの電気周波数における奇数次周波数の交流成分とすることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
【請求項3】
デッドタイム補償電圧の交流成分において、振幅量を変更するデッドタイム補償電圧振幅変更手段、位相を変更するデッドタイム補償電圧位相変更手段のうち、少なくともどちらか一方を加えたことを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
【請求項4】
小容量リアクタと小容量コンデンサとの共振周波数を交流電源周波数の40倍よりも大きくなるように、前記小容量リアクタおよび小容量コンデンサの組み合わせを決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、小容量リアクタおよび小容量コンデンサを用いたモータ駆動用インバータ制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
汎用インバータなどで用いられている一般的なモータ駆動用インバータ制御装置として、図11に示すようなモータ駆動用インバータ制御装置がよく知られている。
【0003】
図11において、主回路は直流電源装置113と、インバータ3とモータ4とから構成されており、直流電源装置113については、交流電源1と、整流回路2と、インバータ3の直流電圧源のために電気エネルギーを蓄積する平滑コンデンサ112と、交流電源1の力率改善用リアクタ111から構成されている。
【0004】
一方、制御演算部では、外部から与えられたモータ4の速度指令 に基づいてモータ4の各相電圧指令値を作成するモータ電圧作成手段14と、モータ電圧作成手段14から作成された各相電圧指令値に基づいてインバータ3のPWM信号を生成するPWM制御手段18から構成されている。
【0005】
ここで、交流電源1が220V(交流電源周波数50Hz)、インバータ3の入力が1.5kW、平滑コンデンサ112が1500μFのとき、力率改善用リアクタ111が5mHおよび20mHの場合における交流電源電流の高調波成分と交流電源周波数に対する次数との関係を図12に示す。図12はIEC(国際電気標準会議)規格と併せて示したもので、力率改善用リアクタ111が5mHの場合には特に第3高調波成分がIEC規格のそれを大きく上回っているが、20mHの場合には40次までの高調波成分においてIEC規格をクリアしていることがわかる。
【0006】
そのため特に高負荷時においてもIEC規格をクリアするためには力率改善用リアクタ111のインダクタンス値をさらに大きくするなどの対策を取る必要があり、インバータ装置の大型化や重量増加、さらにはコストUPを招くという不都合があった。
【0007】
そこで、力率改善用リアクタ111のインダクタンス値の増加を抑え、電源高調波成分の低減と高力率化を達成する直流電源装置として、図13に示すような直流電源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
図13において、交流電源1の交流電源電圧を、ダイオードD1〜D4をブリッジ接続してなる全波整流回路の交流入力端子に印加し、その出力をリアクトルLinを介して中間コンデンサCに充電し、この中間コンデンサCの電荷を平滑コンデンサCDに放電して、負荷抵抗RLに直流電圧を供給する。この場合、リアクトルLinの負荷側と中間コンデンサCを接続する正負の直流電流経路にトランジスタQ1を接続し、このトランジスタQ1をベース駆動回路G1で駆動する構成となっている。
【0009】
また、ベース駆動回路G1にパルス電圧を印加するパルス発生回路I1、I2と、ダミー抵抗Rdmとをさらに備えており、パルス発生回路I1、I2は、それぞれ交流電源電圧のゼロクロス点を検出する回路と、ゼロクロス点の検出から交流電源電圧の瞬時値が中間コンデンサCの両端電圧と等しくなるまでダミー抵抗Rdmにパルス電流を流すパルス電流回路とで構成されている。
【0010】
ここで、パルス発生回路I1は交流電源電圧の半サイクルの前半にてパルス電圧を発生させ、パルス発生I2は交流電源電圧の半サイクルの後半にてパルス電圧を発生させるようになっている。
【0011】
なお、トランジスタQ1をオン状態にしてリアクトルLinに強制的に電流を流す場合、中間コンデンサCの電荷がトランジスタQ1を通して放電することのないように逆流防止用ダイオードD5が接続され、さらに、中間コンデンサCの電荷を平滑コンデンサCDに放電する経路に、逆流防止用ダイオードD6と、平滑効果を高めるリアクトルLdcが直列に接続されている。
【0012】
上記の構成によって、交流電源電圧の瞬時値が中間コンデンサCの両端電圧を超えない位相区間の一部または全部においてトランジスタQ1をオン状態にすることによって、装置の大型化を抑えたままで、高調波成分の低減と高力率化を達成することができる。
【特許文献1】特開平9−266674号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記従来の構成では、容量の大きな平滑用コンデンサCDとリアクトルLin(上記特許文献1では1500μF、6.2mH時のシミュレーション結果について記載されている)とを依然として有したままであり、さらに中間コンデンサCとトランジスタQ1とベース駆動回路G1とパルス発生回路I1、I2とダミー抵抗Rdmと逆流防止用ダイオードD5、D6と平滑効果を高めるリアクトルLdcとを具備することで、装置の大型化や部品点数の増加に伴なうコストUPを招くという課題を有していた。
【0014】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、交流電源電流の高調波成分を抑制した小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために本発明は、交流電源を入力とする整流回路と、直流電力から交流電力に変換するインバータと、モータと前記インバータの動作をコントロールする制御演算部とを備え、前記整流回路は、ダイオードブリッジ、前記ダイオードブリッジの交流入力側または直流出力側に接続される極めて小容量のリアクタで構成され、前記インバータの直流母線間には極めて小容量のコンデンサを設け、前記制御演算部では、前記インバータのデッドタイムに起因する歪み電圧を補償するデッドタイム補償電圧が演算され、前記モータへ最終的に印加される電圧指令値に重畳されていることを特徴としたもので、小容量コンデンサおよび小容量リアクタを用いることで小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を実現し、デッドタイム補償電圧を演算することで装置に供給される電流、すなわち、交流電源電流の高調波成分が抑制される。
【発明の効果】
【0016】
本発明のモータ駆動用インバータ制御装置は、小容量リアクタおよび小容量コンデンサを用いることで、小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を実現でき、さらに交流電源電流の高調波成分を抑制することができ、システムの信頼性向上が図れるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
第1の発明は、交流電源を入力とする整流回路と、直流電力から交流電力に変換するインバータと、モータと前記インバータの動作をコントロールする制御演算部とを備え、前記整流回路は、ダイオードブリッジ、前記ダイオードブリッジの交流入力側または直流出
力側に接続される極めて小容量のリアクタで構成され、前記インバータの直流母線間には極めて小容量のコンデンサを設け、前記制御演算部では、前記インバータのデッドタイムに起因する歪み電圧を補償するデッドタイム補償電圧が演算され、前記モータへ最終的に印加される電圧指令値に重畳されていることを特徴としたもので、モータ電流波形の歪みが軽減され、小型・軽量・低コストでありながら交流電源電流の高調波成分を抑制したモータ駆動用インバータ制御装置を実現することができる。
【0018】
第2の発明は、特に、第1の発明のモータ駆動用インバータ制御装置において、デッドタイム補償電圧をモータの回転数から定まるインバータの電気周波数における奇数次周波数の交流成分とすることにより、容易な演算処理によってデッドタイム補償電圧を決定することができる。
【0019】
第3の発明は、特に、第2の発明のモータ駆動用インバータ制御装置において、デッドタイム補償電圧の交流成分の振幅量を変更するデッドタイム補償電圧振幅変更手段と位相を変更するデッドタイム補償電圧位相変更手段とのうち、少なくともどちらか一方を加えることにより、モータの種類や運転状況などが変化した場合においても交流電源電流の高調波成分を抑制することができる。
【0020】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明のモータ駆動用インバータ制御装置において、小容量リアクタと小容量コンデンサとの共振周波数を交流電源周波数の40倍よりも大きくなるように小容量リアクタおよび小容量コンデンサの組み合わせを決定するものであり、交流電源電流の高調波成分を抑制し、IEC規格をクリアすることができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態を示すモータ駆動用インバータ制御装置のシステム構成図を図1に示す。
【0023】
図1において、主回路は交流電源1と、交流電力を直流電力に変換するダイオードブリッジ2と、2mH以下の小容量リアクタ11と、0.4μF以上で100μF以下の小容量コンデンサ12と、直流電力を交流電力に変換するインバータ3と、インバータ3により変換された交流電力により駆動するモータ4から構成されている。
【0024】
一方、制御演算部では、モータ4の速度指令ω*に基づいてモータ4の電圧指令値を作成するモータ電圧作成手段14と、インバータ3の直流電圧値を検出するPN電圧検出手段15と、モータの相電流値を検出するモータ相電流検出手段13と、予め設定されたインバータ3の直流電圧基準値をPN電圧検出手段15から得られるインバータ3の直流電圧検出値で除算することによりPN電圧補正係数を導出し、直流電圧検出値が0以下の場合には、PN電圧補正係数に予め設定されたPN電圧補正係数の最大値を設定するPN電圧補正手段16と、モータ電圧指令作成手段14から得られる電圧指令値とPN電圧補正手段16の出力値であるPN電圧補正係数とを乗算することにより電圧指令値の補正を行なうモータ電圧指令補正手段17と、目標入力電流作成手段22で作成される入力電流の目標値と入力電流推測手段20で導出される入力電流値との誤差を演算する入力電流誤差演算手段21と、入力電流誤差演算手段21で演算された入力電流誤差をなくす入力電流誤差解消成分を演算し、モータ電圧指令補正手段から得られる電圧指令補正値に加算する入力電流誤差解消電圧作成手段19と、入力電流誤差解消電圧作成手段19から作成された入力電流誤差解消電圧がモータ4に印加されるようなインバータ3のPWM信号を生成
するPWM制御手段18から構成されている。
【0025】
以下では、具体的な方法について説明する。
【0026】
モータ電圧指令作成手段14では式1で表される演算により電圧指令値vu*、vv*、vw*を作成する。
【0027】
【数1】


【0028】
ここで、Vmはモータ電圧値であり、θ1は式2で表されるように速度指令ω*を時間積分することで導出する。
【0029】
【数2】


【0030】
また、図2は本発明に係るPN電圧補正手段16の第1の実施の形態を示した図で、PN電圧補正手段16では予め設定されたインバータ3の直流電圧基準値Vpn0とPN電圧検出手段15から得られるインバータ3の直流電圧検出値vpnを用いて式3のようにPN電圧補正係数kpnを導出する。
【0031】
【数3】


【0032】
ここで、本発明では小容量コンデンサを用いているため、直流電圧検出値vpnが0となる場合が生じるので、0割防止のための微小項δ0を設定しておく必要がある。
【0033】
なお、式3の微小項δ0の代わりに、直流電圧検出値vpnが0以下の場合においてPN電圧補正係数kpnに予め設定されたPN電圧補正係数の最大値を設定することでゼロ割防止を図ることができる。
【0034】
即ち、式4のようにPN電圧補正係数kpnを導出しても良い。
【0035】
【数4】


【0036】
ここで、kpn-maxは予め設定されたPN電圧補正係数の最大値である。また、モータ電圧指令補正手段17では電圧指令値vu*、vv*、vw*とPN電圧補正係数kpnを用いて式5のようにモータ電圧指令補正値vuh*、vvh*、vwh*を導出する。
【0037】
【数5】


【0038】
以上により、小容量リアクタおよび小容量コンデンサを用いることで小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を実現でき、インバータ直流電圧が大幅に変動してモータの駆動が困難あるいは不可能となる場合でも、モータに印加する電圧がほぼ一定となるようにインバータを動作させ、モータの駆動を維持することが可能となる。
【0039】
図3は、本発明のモータ駆動用インバータ制御装置の第1の動作結果であるが、本発明におけるコンデンサ12は、極めて容量の小さいものを用いているためインバータ直流電圧は交流電源周波数fs(=50Hz)の2倍の周波数で大きく脈動している様子がわかる。また交流電源電流に関しては、コンデンサ12が小容量で充放電時間が極めて短いため電流休止期間がほとんどなく、高力率を実現している。
【0040】
図4は、本発明のモータ駆動用インバータ制御装置の第2の動作結果であり、交流電源周波数が50Hzにおいて、6極の3相モータを4000rpmで駆動したときの波形を示す。ここで交流電源電流に関してさらに詳しく観測すると、インバータ3のキャリア成分よりも大きい周期Tの脈動が現れており、この交流電源電流の脈動とモータ4の相電流との関係を見てみると、矢印で示すモータ相電流の歪み箇所と交流電源電流の落ち込みタイミングとが一致しているのが分かる。
【0041】
このモータ相電流の歪みは、インバータ3の上下アームの短絡防止用に設けられたデッドタイム期間中に、スイッチング素子に逆並列接続された環流ダイオードの不完全ターンオンに起因するものであり、これによってモータ相電流のゼロクロス点付近で出力電圧が不連続になり、モータ相電流の歪みとなって現れるものである。
【0042】
本発明のモータ駆動用インバータ制御装置においては、極めて小容量のリアクタとコンデンサを用いていることから、上述したモータ相電流の歪みが交流電源電流の脈動として現れやすくなっているのである。
【0043】
次に、交流電源電流の高調波規制について考える。
【0044】
高調波電流とは、交流電源の正弦波波形の整数倍の周波数成分を持つ電流のことを示すが、エレクトロニクス機器においては、その高調波電流に対して規制値が設けられてる。これまで説明してきた交流電源電流の脈動が、交流電源の正弦波波形の整数倍の周波数となれば規制値を満足できない可能性がでてくる。
【0045】
そこで、制御演算部にデッドタイム補償電圧演算手段19を設け、各相におけるデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*を求め、モータ電圧指令補正手段17で導出されたモータ電圧指令補正値vuhl*、vvhl*、vwhl*に加算することによってモータ相電流のゼロクロス点付近における歪みを抑制し、交流電源電流の脈動を抑えるようにした。
【0046】
制御演算部にデッドタイム補償電圧演算手段19では、インバータ3の実際の各相出力電圧や各相出力電流を検出しながら、その適正値からの不足分を導出し、デッドタイム補償電圧に反映させた。
【0047】
図5は、本発明のモータ駆動用インバータ制御装置の第3の動作結果である。波形については、中央が交流電源電流で下側がモータ相電流を示し、双方ともデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*が加算された結果で動作しているものである。
【0048】
図4で示した動作結果と比較し、デッドタイム補償電圧演算手段19を設け、モータ相電流のゼロクロス点付近における歪みを緩和したことによって、交流電源電流の脈動、すなわち、高調波電流の発生を抑えられている。
【0049】
以上、本実施の形態においてデッドタイム補償によるモータ相電流の歪み改善が、交流電源電流の高調波抑制となっている。
【0050】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、実施の形態1のモータ駆動用インバータ制御装置において、デッドタイム補償電圧演算手段19で求めるデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*を、モータ4の回転数から定まるインバータ3の電気周波数における5次の周波数の交流成分とした。
【0051】
具体的な演算としては、式6で表される演算によりデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*を求めた。
【0052】
【数6】


【0053】
ここで、Vmdはデッドタイム補償電圧の振幅を示す。
【0054】
図6を用いてさらに説明すると、(a)は実施の形態1で説明したモータ電圧指令補正手段17から求まるU相におけるモータ電圧指令補正値vuh*を示す。(b)はデッドタイム補償電圧演算手段19で求めたU相におけるデッドタイム補償電圧vud*であり、(a)に示したモータ電圧指令補正値vuh*の5倍の周波数の交流成分としている。(c)は上記両者を加算したものであり、モータ4へ最終的に印加されるU相における電圧指令値である。
【0055】
もともと、デッドタイム補償電圧演算手段19で求めたデッドタイム補償電圧vud*をモータ電圧指令補正手段17から求まるモータ電圧指令補正値vuh*に加算しなかった場合、(d)に示すような歪んだ波形のモータ相電流となることから、この歪み分を補償するような波形、すなわち、モータ電圧指令補正値vuh*の5倍の周波数交流成分の波形をデッドタイム補償電圧vud*とした。
【0056】
これにより、式6に示すような比較的容易な演算処理にてモータ相電流の歪みを緩和、ひいては高調波電流の発生を抑えることが可能となった。
なお、上記説明ではデッドタイム補償電圧vud*をモータ電圧指令補正値vuh*の5倍の周波数成分の波形、すなわち5次の交流成分としたが、5次と7次を組み合わせるといったように奇数次同士の組み合わせ波形とすると、さらにきめ細かいデッドタイム補償電圧を作成できる。
【0057】
(実施の形態3)
本発明の第3の実施の形態を示すモータ駆動用インバータ制御装置のシステム構成図を図7に示す。
【0058】
本発明の実施の形態3では、実施の形態2のモータ駆動用インバータ制御装置において、デッドタイム補償電圧の交流成分の振幅量を変更するデッドタイム補償電圧振幅変更手段20と位相を変更するデッドタイム補償電圧位相変更手段21を付加した。
【0059】
図8と図9は、本発明のモータ駆動用インバータ制御装置の第4と第5の動作結果で、デッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*を加算していない状態での波形である。図8も図9も同じ回転数3300rpmでモータ4が動作して状態だが、図8はモータ出力が650W、図9はモータ出力が850Wのものであり、このようにモータ4が同じ回転数で動作していてもモータ出力が大きいほど交流電源電流の脈動(図中Ip)が大きくなる。
【0060】
この差に対応すべく、デッドタイム補償電圧振幅変更手段21における特性を図10に示すように、モータ出力に比例してデッドタイム補償電圧の交流成分の振幅量を大きくするようなものとした。これによってデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*の過不足
がないようにすることができる。
【0061】
また、デッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*の位相に関しても運転回転数などによってデッドタイム補償電圧位相変更手段21で調整可能にすることで、微小なタイミングのずれをなくし、デッドタイム補償の効果を減退させることなく最大限に引き出すことが可能となる。
【0062】
本実施の形態においては、デッドタイム補償電圧演算手段19でデッドタイム補償電圧vud*、vvd*、vwd*を求めるにあたって、その振幅や位相をモータ4の種類や速度、負荷状態などによって変更できるようにすることによって、より高い信頼性を確保したモータ駆動用インバータ制御装置を実現している。
【0063】
(実施の形態4)
本発明に係る小容量コンデンサおよび小容量リアクタの仕様決定に関する具体的な方法について以下に説明する。
【0064】
本発明のモータ駆動用インバータ制御装置では、交流電源電流の高調波成分を抑制してIEC規格をクリアするために、小容量コンデンサと小容量リアクタとの共振周波数fLC(LC共振周波数)を交流電源周波数fsの40倍よりも大きくなるように小容量コンデンサと小容量リアクタの組み合わせを決定する。
【0065】
ここで、小容量コンデンサの容量をC[F]、小容量リアクタのインダクタンス値をL[H]とすると、LC共振周波数fLCは式7のように表される。
【0066】
【数7】


【0067】
即ち、fLC>40fsを満たすように小容量コンデンサと小容量リアクタの組み合わせを決定するものである。(IEC規格では交流電源電流の高調波成分において第40次高調波まで規定されているため)
以上により、小容量コンデンサおよび小容量リアクタの組み合わせを決定することで、交流電源電流の高調波成分を抑制して、IEC規格をクリアすることが可能となる。
なお、実施の形態1から実施の形態4で説明した本発明は、インバータ回路を使用してモータを駆動するモータ駆動用インバータ制御装置に適用できる。例えば、インバータ回路を搭載した空気調和機、冷蔵庫、電気洗濯機、電気乾燥機、電気掃除機、送風機、ヒートポンプ給湯器等である。いずれの製品についても、モータ駆動用インバータ装置を小型化、軽量化することで、製品の設計の自由度が向上し、安価な製品を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
以上のように、本発明にかかるモータ駆動用インバータ制御装置は、小容量リアクタおよび小容量コンデンサを用いることで小型・軽量・低コストなモータ駆動用インバータ制御装置を実現でき、インバータ直流電圧が大幅に変動してモータの駆動が困難あるいは不可能となる場合でも、PN電圧補正手段によりモータに印加する電圧をほぼ一定にすることでモータの駆動を維持することが可能となり、さらに交流電源電流の高調波成分を抑制
することができ、システムの信頼性向上が図れるため、空気調和機における圧縮機駆動モータなどのようにパルスジェネレータ等の速度センサを使用することができない場合に限らず、サーボドライブなどのように速度センサを具備することができる場合においても本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すモータ駆動用インバータ制御装置のシステム構成図
【図2】本発明の第1の実施形態におけるPN電圧補正係数の導出方法を示す図
【図3】本発明の第1の実施形態における第1の動作結果を示す波形図
【図4】本発明の第1の実施形態における第2の動作結果を示す波形図
【図5】本発明の第1の実施形態における第3の動作結果を示す波形図
【図6】(a)〜(d)本発明の第2の実施形態におけるタイミングチャート
【図7】本発明の第3の実施形態を示すモータ駆動用インバータ制御装置のシステム構成図
【図8】本発明の第3の実施形態における第4の動作結果を示す波形図
【図9】本発明の第3の実施形態における第5の動作結果を示す波形図
【図10】本発明の第3の実施形態におけるデッドタイム補償電圧振幅変更手段の特性図
【図11】従来のモータ駆動用インバータ制御装置のシステム構成図
【図12】図11のモータ駆動用インバータ装置における交流電源電流の高調波成分と交流電源周波数に対する次数との関係を示した線図
【図13】従来の装置の大型化を抑制したままで高調波成分の低減と高力率化を達成することのできる直流電源装置の回路図
【符号の説明】
【0070】
1 交流電源
2 整流回路
3 インバータ
4 モータ
11 小容量リアクタ
12 小容量コンデンサ
13 過電圧保護手段
14 モータ電圧指令作成手段
15 PN電圧検出手段
16 PN電圧補正手段
17 モータ電圧指令補正手段
18 PWM制御手段
19 デッドタイム補償電圧演算手段
20 デッドタイム補償電圧振幅変更手段
21 デッドタイム補償電圧位相変更手段




 

 


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