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発明の名称 昇降圧コンバータ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−89333(P2007−89333A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−276244(P2005−276244)
出願日 平成17年9月22日(2005.9.22)
代理人 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘
発明者 石井 卓也 / 明石 裕樹 / 石丸 誠
要約 課題
比較的少ない部品点数で高効率かつリップル電流を抑制した昇降圧コンバータを実現する。

解決手段
昇降圧コンバータは、入力直流電圧が与えられるインダクタ(21)、インダクタ(21)に接続されたスイッチ(31)、インダクタ(21)に接続された整流素子(41)、整流素子(41)に接続された平滑化回路(51)、整流素子(41)に接続されたスイッチ(32)、スイッチ(32)に接続されたインダクタ(22)、インダクタ(22)とスイッチ(32)との接続点と接地ノードとの間に設けられた整流素子(42)、及びインダクタ(22)に接続された平滑化回路(52)を備えている。ここで、インダクタ(21)とインダクタ(22)とは、磁気結合されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
入力直流電圧を所望の出力直流電圧に変換する昇降圧コンバータであって、
一端に前記入力直流電圧が与えられる第1のインダクタと、
前記第1のインダクタの他端と接地ノードとの間に設けられた第1のスイッチと、
一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、前記第1のスイッチが開いているとき、前記第1のインダクタを流れる電流を通す第1の整流素子と、
一端が前記第1の整流素子の他端に接続され、当該他端に生じる電圧を平滑化する第1の平滑化回路と、
一端が前記第1の整流素子の他端に接続された第2のスイッチと、
一端が前記第2のスイッチの他端に接続された第2のインダクタと、
前記第2のインダクタと前記第2のスイッチとの接続点と接地ノードとの間に設けられ、前記第2のスイッチが開いているとき、前記第2のインダクタを流れる電流を通す第2の整流素子と、
一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、当該他端に生じる電圧を平滑化する第2の平滑化回路とを備え、
前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとは、磁気結合されている
ことを特徴とする昇降圧コンバータ。
【請求項2】
請求項1に記載の昇降圧コンバータにおいて、
前記第1のインダクタの巻数は、前記第2のインダクタの巻数以上であり、かつ、
前記第1の平滑化回路の他端は、前記第2のインダクタと前記第2の平滑化回路との接続点に接続されている
ことを特徴とする昇降圧コンバータ。
【請求項3】
請求項1に記載の昇降圧コンバータにおいて、
前記第1のインダクタの巻数は、前記第2のインダクタの巻数以下であり、かつ、
前記第1の平滑化回路の他端には、前記入力直流電圧が与えられる
ことを特徴とする昇降圧コンバータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流の入力電圧を所望の直流の出力電圧に変換する昇降圧コンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
入力直流電源から直流の入力電圧(以下、入力直流電圧という)を入力し、各種電子回路用に電源電圧となる直流の出力電圧(以下、出力直流電圧という)を出力する電源回路において、入力直流電圧が出力直流電圧に比べて大きい電圧から小さい電圧まで変動する場合、昇降圧コンバータが用いられる(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
図5は、従来の昇降圧コンバータの回路構成の一例を示す。当該昇降圧コンバータは、昇圧コンバータ12と降圧コンバータ14との2段構成からなる。昇圧コンバータ12は、例えばバッテリー等の入力直流電源(不図示)から入力される電圧Vi1を、出力直流電圧Vo1よりも高い電圧Vc1に変換して降圧コンバータ14に出力する。降圧コンバータ14は、電圧Vc1を所望の電圧Vo1に変換して各種電子回路(不図示)に出力する。
【0004】
昇圧コンバータ12は、インダクタ122、スイッチ124、ダイオード126及びコンデンサ128を備えている。インダクタ122は、スイッチ124とダイオード126との接続点と電圧Vi1の入力端との間に設けられ、スイッチ124の開閉動作に応じて生じる逆起電力によって電圧Vi1を昇圧する。スイッチ124は、NチャネルFETからなり、ゲートに入力された駆動信号DR12に従って開閉動作をする。ダイオード126は、スイッチ124の開閉動作に応じて生じる順方向電流のみをコンデンサ128及び降圧コンバータ14へと流す。コンデンサ128は、ダイオード126を介して供給される電流を平滑化して電圧Vc1を降圧コンバータ14に出力する。すなわち、コンデンサ128は、昇圧コンバータ12の出力コンデンサと降圧コンバータ14の入力コンデンサとを兼ねている。
【0005】
降圧コンバータ14は、スイッチ140、ダイオード142、インダクタ144及びコンデンサ146を備えている。スイッチ140は、PチャネルFETからなり、ゲートに入力された駆動信号DR14に従って開閉動作をする。ダイオード142は、スイッチ140が開いているとき、その開く直前にインダクタ144に流れていた電流を維持するための電流を供給する。インダクタ144及びコンデンサ146は、スイッチ140又はダイオード142から供給される電流を平滑化する。そして、この平滑化された電圧Vo1は、各種電子回路(不図示)に出力される。
【0006】
上記の昇降圧コンバータの動作は次の通りである。スイッチ124が閉じているとき、インダクタ122には電圧Vi1が印加され、増加する電流が流れてエネルギーが蓄積される。スイッチ124が開いているとき、インダクタ122に蓄積されたエネルギーは、電圧Vi1に重畳されて、ダイオード126を通してコンデンサ128へ時間とともに減少する電流として放出される。ここで、スイッチ124のオン期間が駆動信号DR12の繰り返し周期T1に占める割合をデューティ比D12と表すとすると、コンデンサ128の両端電圧Vc1は次式(1)のようになる。
Vc1=Vi1/(1−D12) ・・・(1)
すなわち、駆動信号DR12によってデューティ比D12を適宜調整することにより電圧Vc1は一定に保たれる。
【0007】
一方、スイッチ140が閉じているとき、インダクタ144には電圧Vi1と電圧Vo1との差電圧(Vi1−Vo1)が印加され、増加する電流が流れてエネルギーが蓄積される。スイッチ140が開いているとき、インダクタ144には、その開く直前にインダクタ144に流れていた電流に等しい電流値がダイオード142を介して供給される。インダクタ144に蓄積されたエネルギーは、コンデンサ146へ時間とともに減少する電流として放出される。ここで、スイッチ140のオン期間が駆動信号DR14の繰り返し周期T1に占める割合をデューティ比D14とすると、コンデンサ146に発生する電圧Vo1は次式(2)のようになる。
Vo1=D14・Vc1 ・・・(2)
すなわち、駆動信号DR14によってデューティ比D14を適宜調整することにより電圧Vo1は一定に保たれる。
【0008】
以上のように、図5に示した従来の昇降圧コンバータは、デューティ比D12及びD14を適宜設定することにより、入力直流電圧Vi1に対して出力直流電圧Vo1の昇降圧制御が可能である。また、この構成によると、入力電流はインダクタ122を介して流れ、コンデンサ146へ供給される電流はインダクタ144を介して流れる。つまり、スイッチ124及び140の開閉動作に応じて入力直流電源及びコンデンサ146に流れるリップル電流が小さいといった特徴がある。
【0009】
一方、図6は、従来の昇降圧コンバータの回路構成の別例を示す。当該昇降圧コンバータは、インダクタ17を共有する降圧コンバータ13と昇圧コンバータ15との2段構成からなる。降圧コンバータ13は、スイッチ130、ダイオード131及びインダクタ17から構成され、例えばバッテリー等の入力直流電源(不図示)から電圧Vi2が入力される。昇圧コンバータ15は、インダクタ17、スイッチ150、ダイオード151及びコンデンサ152から構成され、各種電子回路(不図示)に出力直流電圧Vo2を出力する。
【0010】
上記の昇降圧コンバータの動作は次の通りである。まず、スイッチ130及び150がいずれも閉じているとき、インダクタ17には電圧Vi2が印加され、増加する電流が流れてエネルギーが蓄積される。電流は、スイッチ130→インダクタ17→スイッチ150へと流れる。この期間をTon2とする。次に、スイッチ130が閉じている状態でスイッチ150が開いているとき、インダクタ17には電圧Vi2と電圧Vo2との差電圧(Vi2−Vo2)が印加される。Vi2>Vo2であれば増加する電流が流れてエネルギーが蓄積され、Vi2<Vo2であれば減少する電流が流れてエネルギーが放出され、Vi2=Vo2であれば電流は増減せずにエネルギーは保持される。電流は、スイッチ130→インダクタ17→ダイオード151へと流れ、コンデンサ152が充電される。この期間をTon10とする。最後に、スイッチ130及び150がいずれも開いているとき、インダクタ17には電圧Vo2が印加され、減少する電流が流れてエネルギーが放出される。電流は、ダイオード131→インダクタ17→ダイオード151へと流れ、コンデンサ152が充電される。この期間をToff1とする。
【0011】
以上の3状態で1スイッチング周期T(=Ton2+Ton10+Toff1)となる。スイッチ130のオン期間はTon2+Ton10であり、そのデューティ比をD13(=(Ton2+Ton10)/T)とし、スイッチ150のデューティ比をD15(=Ton2/T)とすると、電圧Vo2は次式(3)のようになる。
Vo2=D13/(1−D15)・Vi2 ・・・(3)
【0012】
以上のように、図6に示した従来の昇降圧コンバータは、デューティ比D13及びD15を適宜設定することにより、入力直流電圧Vi2に対して出力直流電圧Vo2の昇降圧制御が可能である。また、図5に示した昇降圧コンバータではインバータが2個必要なのに対して、図6に示した昇降圧コンバータではインダクタが1個で済むという特徴がある。
【特許文献1】特開平7−107739号公報
【特許文献2】特開昭55−68877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
図5に示した昇降圧コンバータは、昇圧コンバータ12及び降圧コンバータ14が直列に接続された構成をしているため部品点数が比較的多くなる。また、昇圧コンバータ12及び降圧コンバータ14のそれぞれの電力変換効率の積が昇降圧コンバータ全体としての効率となるため、高効率が望めないといった問題点がある。
【0014】
一方、図6に示した昇降圧コンバータは、図5に示した昇降圧コンバータに比べて部品点数が少ない。また、電圧Vi2が電圧Vo2よりも高い場合には、スイッチ150を常時閉じた状態にすることで式(3)においてD15=0となり、降圧コンバータ13のみを動作させることができる。逆に、電圧Vi2が電圧Vo2よりも低い場合には、スイッチ130を常時閉じた状態にすることで式(3)においてD13=1となり、昇圧コンバータ15のみを動作させることができる。これらの場合には、開閉動作するスイッチの個数が一つとなるため、スイッチング損失の発生が抑制された高効率な動作が可能となる。
【0015】
しかし、図6に示した昇降圧コンバータでは、降圧コンバータ13が動作している場合には入力電流がパルス状になる一方、昇圧コンバータ15が動作している場合にはコンデンサ152への充電電流がパルス状になる。このため、図5に示した昇降圧コンバータと比較してリップル電流が大きくなってしまう。
【0016】
上記問題に鑑み、本発明は、比較的少ない部品点数で高効率かつリップル電流を抑制した昇降圧コンバータを実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、入力直流電圧を所望の出力直流電圧に変換する昇降圧コンバータとして、一端に前記入力直流電圧が与えられる第1のインダクタと、前記第1のインダクタの他端と接地ノードとの間に設けられた第1のスイッチと、一端が前記第1のインダクタの他端に接続され、前記第1のスイッチが開いているとき、前記第1のインダクタを流れる電流を通す第1の整流素子と、一端が前記第1の整流素子の他端に接続され、当該他端に生じる電圧を平滑化する第1の平滑化回路と、一端が前記第1の整流素子の他端に接続された第2のスイッチと、一端が前記第2のスイッチの他端に接続された第2のインダクタと、前記第2のインダクタと前記第2のスイッチとの接続点と接地ノードとの間に設けられ、前記第2のスイッチが開いているとき、前記第2のインダクタを流れる電流を通す第2の整流素子と、一端が前記第2のインダクタの他端に接続され、当該他端に生じる電圧を平滑化する第2の平滑化回路とを備えたものとする。ここで、前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとは、磁気結合されている。
【0018】
これによると、第1のインダクタと第2のインダクタとが磁気結合した一つの部品となることによる部品点数の削減と、第1のインダクタと第2のインダクタが電力伝達を行うことによる高効率化が可能となる。
【0019】
好ましくは、前記第1のインダクタの巻数は、前記第2のインダクタの巻数以上であり、かつ、前記第1の平滑化回路の他端は、前記第2のインダクタと前記第2の平滑化回路との接続点に接続されているものとする。
【0020】
これによると、入力電流に重畳されるリップル電流を低減することができる。
【0021】
また、好ましくは、前記第1のインダクタの巻数は、前記第2のインダクタの巻数以下であり、かつ、前記第1の平滑化回路の他端には、前記入力直流電圧が与えられるものとする。
【0022】
これによると、第2のインダクタを介して第2の平滑化回路に出力される電流に重畳されるリップル電流を低減することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、比較的少ない部品点数で高効率かつリップル電流を抑制した昇降圧コンバータが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成を示す。本実施形態に係る昇降圧コンバータは、一端に入力直流電圧Viが与えられるインダクタ21と、インダクタ21の他端にドレインが接続され、ゲートに駆動信号DR1が与えられるNチャネルMOSFETで構成されたスイッチ31と、インダクタ21の他端にアノード端子が接続されたダイオードで構成された整流素子41と、整流素子41のカソード端子に接続されたコンデンサで構成された平滑化回路51と、整流素子41のカソード端子にソースが接続され、ゲートに駆動信号DR2が与えられるNチャネルMOSFETで構成されたスイッチ32と、スイッチ32のドレインにカソード端子が接続されたダイオードで構成された整流素子42と、スイッチ32のドレインに一端が接続されたインダクタ22と、インダクタ22の他端に接続されたコンデンサで構成された平滑化回路52とを備えている。なお、インダクタ21とインダクタ22とは磁気結合されている。
【0026】
次に、本実施形態に係る昇降圧コンバータの動作について説明する。なお、インダクタ21の巻数をN1、インダクタ22の巻数をN2、巻数比をn(=N1/N2)、結合係数をk、そしてインダクタ21のインダクタンスをLとする。また、スイッチ31及び32並びに整流素子41及び整流素子42はいずれも理想スイッチとし、導通状態における電圧降下はゼロとする。また、平滑化回路51は、静電容量の充分大きなコンデンサで構成されており、その電圧Vcの充放電電流による変動は無視できるものとする。
【0027】
スイッチ31及び32がいずれも閉じているとき、インダクタ21には電圧Viが印加され、インダクタ22には平滑化回路51の電圧Vcと電圧Voとの差電圧(Vc−Vo)が印加される。図2(a)は、このときの昇降圧コンバータをインダクタ21から見た等価回路を示す。符号i1及びi2は、それぞれ、インダクタ21及び22を流れる電流を示す。図2(a)の等価回路から次の回路方程式が導かれる。
【数1】


式(4)及び(5)を解いて、各電流の傾きを求めると次式が得られる。
【数2】


【0028】
スイッチ31及び32がいずれも開いているとき、インダクタ21には電圧Viと平滑化回路51の電圧Vcとの差電圧(Vc−Vi)が印加され、インダクタ22には電圧Voが印加される。図2(b)は、このときの昇降圧コンバータをインダクタ21から見た等価回路を示す。図2(b)の等価回路から次の回路方程式が導かれる。
【数3】


式(8)及び(9)を解いて、各電流の傾きを求めると次式が得られる。
【数4】


【0029】
一方、スイッチ31及び32の1スイッチング周期に占めるオン期間の割合であるデューティ比をDとすると、式(6)及び(10)において電流i11が連続となる条件は以下のようになる。
D・(Vi−nk(Vc−Vo))+(1−D)・(Vi−Vc+nkVo)=0 ・・・(12)
【0030】
同様に、式(7)及び(11)において電流i2が連続となる条件は以下のようになる。
D・(n(Vc−Vo)−kVi)+(1−D)・(k(Vc−Vi)−nVo)=0 ・・・(13)
【0031】
式(12)及び(13)を解いて、各電圧の関係を求めると次式が得られる。
Vo=D/(1−D)・Vi ・・・(14)
Vc=Vi/(1−D)=Vi+Vo ・・・(15)
すなわち、平滑化回路51の電圧Vcは電圧Viと電圧Voとの和となり、また、電圧Voは、デューティ比Dを適宜調整することによって任意の値にすることが可能である。
【0032】
さらに、式(14)を式(6)及び(10)のそれぞれに代入すると、オン期間とオフ期間の電流i1の傾きは次式のようになる。
【数5】


式(16)においてnk=1とすると電流i1の傾きはゼロとなる。すなわち、本実施形態に係る昇降圧コンバータは、nk=1に設定することで、入力電流を、リップルを含まない直流電流とすることができる。
【0033】
同様に、式(15)を式(7)及び(15)のそれぞれに代入すると、オン期間とオフ期間の電流i2の傾きは次式のようになる。
【数6】


式(17)においてn=kとすると電流i2の傾きはゼロとなる。すなわち、本実施形態に係る昇降圧コンバータは、n=kに設定することで、出力電流を、リップルを含まない直流電流とすることができる。
【0034】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成を示す。本実施形態に係る昇降圧コンバータは、図1に示した昇降圧コンバータにおける平滑化回路51を接地ノードではなく平滑化回路52に接続するようにしたものである。ここで、N1≧N2、かつ、nk≒1に設定されている。
【0035】
本実施形態に係る昇降圧コンバータの動作は、図1に示した昇降圧コンバータの動作とほぼ同じである。異なる点は、平滑化回路51の電圧Vcが電圧Viと等しくなる点と、電流の流れ方である。以下、本実施形態に係る昇降圧コンバータに特有の動作について説明する。
【0036】
スイッチ31及び32がいずれも閉じているとき、インダクタ21には電圧Viが印加され、インダクタ22には平滑化回路51の電圧Vc(=Vi)が印加される。このとき、インダクタ21→スイッチ31へと流れる入力電流と、平滑化回路51→スイッチ32→インダクタ22へと流れる電流とがあるが、平滑化回路52を充電する電流はない。
【0037】
スイッチ31及び32がいずれも開いているとき、インダクタ21には平滑化回路51の電圧Vc(=Vi)と電圧Voとの和電圧と電圧Viとの差電圧(Vc+Vo−Vi)、すなわち、電圧Voが印加され、インダクタ22には電圧Voが印加される。このとき、インダクタ21→整流素子41→平滑化回路51へと流れる入力電流と、整流素子42→インダクタ22へと流れる電流とがあり、これら電流は平滑化回路52を充電する。
【0038】
以上のように、平滑化回路52を充電する電流はスイッチ31及び32がいずれも開いている期間にしか流れないため、出力リップルは第1の実施形態に係る昇降圧コンバータよりも悪化する。しかし、平滑化回路51への印加電圧は、第1の実施形態に係る昇降圧コンバータでは電圧Viと電圧Voと和電圧となるのに対して、本実施形態に係る昇降圧コンバータでは電圧Viとなる。したがって、平滑化回路51を構成するコンデンサとして、第1の実施形態よりも低耐圧のものを用いることができ、また、静電容量の電圧依存性による低下も抑制されるといった効果がある。
【0039】
また、本実施形態に係る昇降圧コンバータは、出力リップルが悪化する反面、N1≧N2、かつ、nk≒1に設定することで、入力リップルを低減もしくはゼロにすることができる。
【0040】
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成を示す。本実施形態に係る昇降圧コンバータは、図1に示した昇降圧コンバータにおける平滑化回路51を接地ノードではなく電圧Viの入力端に接続するようにしたものである。ここで、N1≦N2、かつ、n≒kに設定されている。
【0041】
本実施形態に係る昇降圧コンバータの動作は、図1に示した昇降圧コンバータの動作とほぼ同じである。異なる点は、平滑化回路51の電圧Vcが電圧Voと等しくなる点と、電流の流れ方である。以下、本実施形態に係る昇降圧コンバータに特有の動作について説明する。
【0042】
スイッチ31及び32がいずれも閉じているとき、インダクタ21には電圧Viが印加され、インダクタ22には電圧Viと平滑化回路51の電圧Vc(=Vo)の和電圧と電圧Voとの差電圧(Vi+Vc−Vo)、すなわち、電圧Viが印加される。このとき、インダクタ21→スイッチ31へと流れる電流と、平滑化回路51→スイッチ32→インダクタ22へと流れて平滑化回路52を充電する電流とがある。
【0043】
スイッチ31及びスイッチ32がいずれも開いているとき、インダクタ21には平滑化回路51の電圧Vc(=Vo)が印加され、インダクタ22には電圧Voが印加される。このとき、平滑化回路51→インダクタ21→整流素子41へと流れる電流と、整流素子42→インダクタ22へと流れる電流とがあるが、入力電流は流れない。
【0044】
以上のように、入力電流は、スイッチ31及び32がいずれも閉じている期間にしか流れないため、入力リップルは第1の実施形態に係る昇降圧コンバータよりも悪化する。しかし、平滑化回路51への印加電圧は、第1の実施形態に係る昇降圧コンバータでは電圧Viと電圧Voと和電圧となるのに対して、本実施形態に係る昇降圧コンバータでは電圧Voとなる。したがって、平滑化回路51を構成するコンデンサとして、第1の実施形態よりも低耐圧のものを用いることができ、また、静電容量の電圧依存性による低下も抑制されるといった効果がある。
【0045】
また、本実施形態に係る昇降圧コンバータは、入力リップルが悪化する反面、N1≦N2、かつ、n≒kに設定することで、出力リップルを低減もしくはゼロにすることができる。
【0046】
なお、上記各実施形態において、整流素子41及び42はダイオードから構成されるとしたが、これらはスイッチで実現される同期整流回路であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る昇降圧コンバータは、比較的少ない部品点数でありながら高効率かつリップル電流を抑制するといった効果を奏するため、小型化、低消費電力が求められる電源回路に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】第1の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成図である。
【図2】図1の昇降圧コンバータの動作を説明するための等価回路図である。
【図3】第2の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成図である。
【図4】第3の実施形態に係る昇降圧コンバータの回路構成図である。
【図5】従来の昇降圧コンバータの回路構成図である。
【図6】従来の昇降圧コンバータの回路構成図である。
【符号の説明】
【0049】
21 インダクタ(第1のインダクタ)
22 インダクタ(第2のインダクタ)
31 スイッチ(第1のスイッチ)
32 スイッチ(第2のスイッチ)
41 整流素子(第1の整流素子)
42 整流素子(第2の整流素子)
51 平滑化回路(第1の平滑化回路)
52 平滑化回路(第2の平滑化回路)




 

 


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