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発明の名称 モータ駆動装置及びモータ駆動方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−68400(P2007−68400A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2006−332709(P2006−332709)
出願日 平成18年12月11日(2006.12.11)
代理人 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘
発明者 村上 真樹
要約 課題
モータの停止制御を行う際に、騒音レベルの低減及び停止時間の短縮を図るモータ駆動装置を提供する。

解決手段
モータ駆動装置は、複数相のモータ巻線L1〜L3を駆動する複数のトランジスタと、複数相のモータ巻線の駆動によって回転する回転子r1の単位時間当たりの回転数を検出して、複数のトランジスタのブレーキ動作を制御する制御回路210とを備える。制御回路210は、回転子r1の回転速度が第1の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線L1〜L3の端子間を短絡するショートブレーキ制御を行い、回転子r1の回転速度が第1の回転速度よりも低下した第2の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線L1〜L3に逆向きの駆動電流を印加する逆転ブレーキ制御を行い、回転子r1の回転速度が第2の回転速度よりも低下した停止直前の第3の回転速度であるときには、ショートブレーキ制御を再び行う。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数相のモータ巻線を駆動する複数のトランジスタと、
前記複数相のモータ巻線の駆動によって回転する回転子の単位時間当たりの回転数を検出して、前記複数のトランジスタのブレーキ動作を制御する制御回路とを備えたモータ駆動装置であって、
前記制御回路は、
前記回転子の回転速度が第1の回転速度であるときには、前記複数相のモータ巻線の端子間を短絡するショートブレーキ制御を行い、前記回転子の回転速度が前記第1の回転速度よりも低下した第2の回転速度であるときには、前記複数相のモータ巻線に逆向きの駆動電流を印加する逆転ブレーキ制御を行い、前記回転子の回転速度が前記第2の回転速度よりも低下した停止直前の第3の回転速度であるときには、前記ショートブレーキ制御を再び行う
ことを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項2】
複数相のモータ巻線と回転子との相対位置を示す位置信号を出力する位置検出手段と、
前記回転子の単位時間当たりの回転数に応じた検出信号を出力する回転検出手段と、
前記回転子の回転を制御するための回転制御信号を出力する回転制御手段と、
前記回転制御信号を受けると、その回転制御信号に応じたトルク指令信号を出力するとともに、前記回転子の回転にショートブレーキまたは逆転ブレーキをかけるためのブレーキ指令信号を出力するブレーキ指令発生手段と、
前記位置信号に基づいた通電角で前記複数相のモータ巻線を通電させる、前記トルク指令信号の大きさに応じた大きさの通電切換信号を出力する通電切換信号生成手段と、
前記回転検出手段によって検出された単位時間当たりの回転数と所定の回転数とを等価的に比較して、前記ショートブレーキまたは前記逆転ブレーキのいずれかのブレーキモードに切り換えるためのブレーキモード切換信号を出力する回転判別手段と、
前記ブレーキ指令信号と前記ブレーキモード切換信号とに基づいて、前記いずれかのブレーキモードに切り換えてブレーキモード指令信号として出力するブレーキモード切換手段と、
前記ブレーキ指令信号、前記ブレーキモード指令信号及び前記通電切換信号に基づいて、前記複数相のモータ巻線への通電を制御するための通電制御信号を出力する通電制御信号生成手段と、
前記通電制御信号に応じて前記複数相のモータ巻線に電力を供給する複数のトランジスタとを備える
ことを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載のモータ駆動装置において、
前記ブレーキモード切換信号が入力されると所定周期のパルスであるOFF信号を出力するOFF信号生成手段を更に備え、
前記通電制御信号生成手段は、前記OFF信号生成手段から出力されたOFF信号を受けると、そのOFF信号に応じて前記複数相のモータ巻線への電流の供給を一時的に停止させる通電制御信号を前記複数のトランジスタに出力する
ことを特徴とするモータ駆動装置。
【請求項4】
複数相のモータ巻線を駆動する複数のトランジスタと、
前記複数相のモータ巻線の駆動によって回転する回転子の単位時間当たりの回転数を検出して、前記複数のトランジスタのブレーキ動作を制御する制御回路とを備えたモータ駆動方法であって、
前記制御回路は、
前記回転子の回転速度が第1の回転速度であるときには、前記複数相のモータ巻線の端子間を短絡するショートブレーキ制御を行い、前記回転子の回転速度が前記第1の回転速度よりも低下した第2の回転速度であるときには、前記複数相のモータ巻線に逆向きの駆動電流を印加する逆転ブレーキ制御を行い、前記回転子の回転速度が前記第2の回転速度よりも低下した停止直前の第3の回転速度であるときには、前記ショートブレーキ制御を再び行う
ことを特徴とするモータ駆動方法。
【請求項5】
請求項4に記載のモータ駆動方法において、
前記ショートブレーキ制御と前記逆転ブレーキ制御との切り換え時にワンショットパルスを発生させ、前記ワンショットパルスに応じて前記複数のトランジスタの全てをOFFする
ことを特徴とするモータ駆動方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショートブレーキと逆転ブレーキとを有するモータ駆動装置及びモータ駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モータを停止する方式には、ショートブレーキによる減速方法と逆転ブレーキによる減速方法とがある。そして、従来のモータ駆動装置は、ショートブレーキにより制動をかけるショートブレーキモードと逆転ブレーキにより制動をかける逆転ブレーキモードとの2つのモードを持ち合わせており、いずれか一方のモードを選択することによってモータの減速及び停止の制御をしていた。
【0003】
ショートブレーキモードによるモータの減速方法は、3相のモータ巻線の端子間にショート回路を形成する方式である。一方、逆転ブレーキモードによるモータの減速方法は、複数相のモータ巻線に逆方向の電流を供給して逆転方向に励磁する方式である。
【0004】
図9は、従来のモータ駆動装置の構成を示す図である。
【0005】
図9におけるモータ駆動装置1Eは、位置検出手段10、通電切換信号生成手段20、回転制御手段30、ブレーキ指令発生手段40、ブレーキモード切換手段50D、逆転検知手段60、通電制御信号生成手段70D、パワートランジスタQ1〜Q6とを含み、その外部には、回転子r1と回転子r1を介してディスクd1を回転させるモータ巻線L1〜L3とを有するモータM1が備えられている。
【0006】
以下に、従来のモータ駆動装置1Eの具体的動作について説明する。
【0007】
図10は、図9に示したブレーキモード切換手段50Dの内部構成例を示す図である。
【0008】
モータM1の通常回転時において、ブレーキ指令発生手段40内のトルク指令発生手段41は、回転制御手段30からの回転制御信号S1に基づいてトルク指令信号S2を出力する。トルク指令信号S2を受けた通電切換信号生成手段20は、位置検出手段10からの位置信号S3に基づいた通電角で複数相のモータ巻線を通電させるための、トルク指令信号S2の大きさに応じた大きさの通電切換信号S4を通電制御信号生成手段70Dに出力する。通電制御信号生成手段70Dは通電切換信号S4に基づいて、パワートランジスタQ1〜Q6を次々に通電させる。ここで、上記回転制御手段30は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、位置検出手段10から出力される位置信号S3が入力され、マイクロコンピュータは、入力される位置信号S3の周期を計数して、その計数した計数データと、内蔵された単位時間当たりの回転数に対応した基準データとを比較して、その比較動作に応じた回転制御信号S1を出力するものである。また、上記トルク指令発生手段41は、具体的には平滑回路で構成され、回転制御信号S1を平滑した直流電圧をトルク指令信号S2として出力するものである。
【0009】
一方、ブレーキ指令発生手段40が回転制御手段30からの回転制御信号S1に基づいてブレーキ指令信号S5を出力すると、図10に示す論理回路511d及び512dで構成される、ブレーキモード切換手段50Dは、ブレーキ指令信号S5とブレーキモード切換信号S11とを受けてショートブレーキモードまたは逆転ブレーキモードのいずれかのブレーキモードを選択する。
【0010】
そして、ショートブレーキモードを選択する場合、ブレーキモード切換手段50Dはブレーキモード切換信号S11に基づいてショートブレーキ信号/S7を選択的に出力する。通電制御信号生成手段70Dは、通電切換信号生成手段20からの通電切換信号S4とショートブレーキ信号/S7とを受けて通電制御信号S8をパワートランジスタQ1〜Q6に出力する。通電制御信号S8によってパワートランジスタQ1、Q3、Q5は全て導通されるとともに、パワートランジスタQ2、Q4、Q6は全て非導通される。あるいは、パワートランジスタQ2、Q4、Q6は全て導通されるとともに、パワートランジスタQ1、Q3、Q5は全て非導通されることによって3相のモータ巻線L1、L2、L3の端子間にショート回路を形成し、モータ巻線L1〜L3内で逆起電圧を消費させることによってモータM1を減速及び停止させる。
【0011】
また、逆転ブレーキモードを選択する場合、ブレーキモード切換手段50Dはブレーキモード切換信号S11に基づいて逆転ブレーキ信号S7を選択的に出力する。通電制御信号生成手段70Dは、通電切換信号生成手段20からの通電切換信号S4と逆転ブレーキ信号S7とを受けて逆極性の通電制御信号S8をパワートランジスタQ1〜Q6に出力する。パワートランジスタQ1〜Q6は逆極性の通電制御信号S8を3相のモータ巻線L1、L2、L3に通電することにより、モータ巻線L1、L2、L3を逆方向に励磁して回転子r1に制動をかける。
【0012】
この場合、逆転検知手段60は、例えば、タイマーなどにより位置検出手段10の出力信号の周期を検出して逆転を検知するのであるが、位置検出手段10からの位置信号S3の周期が所定値以上になったことを検知して、停止状態を判定し、続けて逆転が始まるものと判断して逆転信号S9を出力する。そして、通電制御信号生成手段70Dは逆転信号S9を受けると、全てのモータ巻線L1、L2、L3へ供給している通電制御信号S8を停止させる。これによって、モータM1は慣性による回転を継続した後、完全に停止する。
【特許文献1】特開平6−169594号公報
【特許文献2】特開平8−223975号公報
【特許文献3】特開平10−98894号公報
【特許文献4】特開昭63−316682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述の通り、従来のモータ駆動装置は、ショートブレーキモード、逆転ブレーキモードのいずれか一方のブレーキモードを選択することによってモータM1に制動をかけていた。ショートブレーキモードの場合、ブレーキ時のモータM1の騒音はなく、また制動力は逆起電圧に依存するために高速回転時には有効である一方、回転数が低下するに従ってブレーキの制動力が落ちるので停止するまでに時間がかかる。
【0014】
これに対し、逆転ブレーキモードの場合、減速時にはモータ巻線L1〜L3を逆転方向に励磁するため、制動力は強い一方、位相のずれを原因とする高速回転時の騒音レベルが高い。また、精度の良い逆転検知が困難であり逆極性の通電制御信号S8を停止するタイミングが遅れると、モータM1が停止した後もしばらく逆転方向に励磁され逆方向に回転し始める。その後、通電制御信号生成手段70Dは3相のモータ巻線L1〜L3への通電を止めるものの、モータM1は慣性によって回転し続けるので停止するまでに時間がかかるとともに、モータM1の停止位置に狂いが生じる。
【0015】
前記に鑑み、本発明の目的は、モータの停止制御を行う際に、騒音レベルを低減でき且つ停止時間を短縮できるモータ駆動装置及びモータ駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記の目的を達成するために、本発明の第1の側面に係るモータ駆動装置は、複数相のモータ巻線を駆動する複数のトランジスタと、複数相のモータ巻線の駆動によって回転する回転子の単位時間当たりの回転数を検出して、複数のトランジスタのブレーキ動作を制御する制御回路とを備えたモータ駆動装置であって、制御回路は、回転子の回転速度が第1の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線の端子間を短絡するショートブレーキ制御を行い、回転子の回転速度が第1の回転速度よりも低下した第2の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線に逆向きの駆動電流を印加する逆転ブレーキ制御を行い、回転子の回転速度が第2の回転速度よりも低下した停止直前の第3の回転速度であるときには、ショートブレーキ制御を再び行う。
【0017】
本発明の第1の側面に係るモータ駆動装置によると、回転速度が第1の回転速度のときにショートブレーキ制御を用いるためにモータが高速回転している状態から減速するときの騒音を小さくできる。また、回転速度が第2の回転速度のときに逆転ブレーキ制御を用いるためにモータの回転速度を急速に減速できる。更に、モータの回転速度が第3の回転速度のときに再びショートブレーキ制御を用いるためにモータを短時間に停止させることができ、従来のように逆転検知を行わなくてもモータを正確な位置に停止させることができる。
【0018】
本発明の第2の側面に係るモータ駆動装置は、複数相のモータ巻線と回転子との相対位置を示す位置信号を出力する位置検出手段と、回転子の単位時間当たりの回転数に応じた検出信号を出力する回転検出手段と、回転子の回転を制御するための回転制御信号を出力する回転制御手段と、回転制御信号を受けると、その回転制御信号に応じたトルク指令信号を出力するとともに、回転子の回転にショートブレーキまたは逆転ブレーキをかけるためのブレーキ指令信号を出力するブレーキ指令発生手段と、位置信号に基づいた通電角で複数相のモータ巻線を通電させる、トルク指令信号の大きさに応じた大きさの通電切換信号を出力する通電切換信号生成手段と、回転検出手段によって検出された単位時間当たりの回転数と所定の回転数とを等価的に比較して、ショートブレーキまたは逆転ブレーキのいずれかのブレーキモードに切り換えるためのブレーキモード切換信号を出力する回転判別手段と、ブレーキ指令信号とブレーキモード切換信号とに基づいて、いずれかのブレーキモードに切り換えてブレーキモード指令信号として出力するブレーキモード切換手段と、ブレーキ指令信号、ブレーキモード指令信号及び通電切換信号に基づいて、複数相のモータ巻線への通電を制御するための通電制御信号を出力する通電制御信号生成手段と、通電制御信号に応じて複数相のモータ巻線に電力を供給する複数のトランジスタとを備える。
【0019】
本発明の第2の側面に係るモータ駆動装置によると、モータの回転数に応じてブレーキモードの切り換えを可能にする。このため、騒音レベルの低減及び停止時間の短縮を図ることができる。また、モータの停止位置の位置ずれを起こしにくくできる。更に、切り換えの基準とする所定の回転数は任意に設定できるので、停止までの時間をコントロールすることが可能になる。
【0020】
本発明の第2の側面に係るモータ駆動装置において、ブレーキモード切換信号が入力されると所定周期のパルスであるOFF信号を出力するOFF信号生成手段を更に備え、通電制御信号生成手段は、OFF信号生成手段から出力されたOFF信号を受けると、そのOFF信号に応じて複数相のモータ巻線への電流の供給を一時的に停止させる通電制御信号を複数のトランジスタに出力することが好ましい、
このようにすると、OFF信号生成手段を更に備えることでブレーキモードを切り換える時に、所定時間OFFとする通電制御信号をトランジスタに入力するため、ブレーキモード切り換え時のトランジスタにおける貫通電流を防止することが可能になる。
【0021】
本発明の一側面に係るモータ駆動方法は、複数相のモータ巻線を駆動する複数のトランジスタと、複数相のモータ巻線の駆動によって回転する回転子の単位時間当たりの回転数を検出して、複数のトランジスタのブレーキ動作を制御する制御回路とを備えたモータ駆動方法であって、制御回路は、回転子の回転速度が第1の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線の端子間を短絡するショートブレーキ制御を行い、回転子の回転速度が第1の回転速度よりも低下した第2の回転速度であるときには、複数相のモータ巻線に逆向きの駆動電流を印加する逆転ブレーキ制御を行い、回転子の回転速度が第2の回転速度よりも低下した停止直前の第3の回転速度であるときには、ショートブレーキ制御を再び行う。
【0022】
本発明の一側面に係るモータ駆動方法によると、回転速度が第1の回転速度のときにショートブレーキ制御を用いるためにモータが高速回転している状態から減速するときの騒音を小さくできる。また、回転速度が第2の回転速度のときに逆転ブレーキ制御を用いるためにモータの回転速度を急速に減速できる。更に、モータの回転速度が第3の回転速度のときに再びショートブレーキ制御を用いるためにモータを短時間に停止させることができ、従来のように逆転検知を行わなくてもモータを正確な位置に停止させることができる。
【0023】
本発明の一側面に係るモータ駆動方法において、ショートブレーキ制御と逆転ブレーキ制御との切り換え時にワンショットパルスを発生させ、ワンショットパルスに応じて複数のトランジスタの全てをOFFすることが好ましい。
【0024】
このようにすると、ブレーキモードの切り換え時にワンショットパルスに応じて全てのトランジスタを一旦ターンオフさせた後、次のブレーキモードへ移行させることができるため、過大な貫通電流がトランジスタに流れることを防止することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明のモータ駆動装置によると、モータの回転数に応じてブレーキモードの切り換えを可能にする。このため、騒音レベルの低減及び停止時間の短縮を図ることができる。また、モータの停止位置の位置ずれを起こしにくくできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
なお、上記従来例で参照した図面及び以下の各実施形態で参照する図面相互間において、共通する構成要素には同じ符号を付しており、その説明は繰り返さない。
【0028】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示す図である。
【0029】
図1に示すモータ駆動装置1Aは、上記従来例と同様に、位置検出手段10、通電切換信号生成手段20、回転制御手段30、ブレーキ指令発生手段40、ブレーキモード切換手段50A、通電制御信号生成手段70A、パワートランジスタQ1〜Q6とを含む。更に、位置検出手段10から出力される位置信号S3に基づいて回転子r1の単位時間当たりの回転数を検出して回転数に対応した信号S10として出力する回転検出手段80と、回転子r1の単位時間当たりの回転数と等価な回転検出手段80の出力信号S10が予め設定された所定の回転数に対応する基準値に到達したか否かを判定する回転判別手段90とを含んでいる。なお、モータ駆動装置1Aの外部には、回転子r1と回転子r1を介してディスクd1を回転させるモータ巻線L1〜L3とを有するモータM1が備えられている。また、図1に示すブレーキモード切換信号生成手段200は、位置検出手段10と回転検出手段80と回転判別手段90とを含んでいる。更に、制御手段210は、ブレーキモード切換手段50Aと通電制御信号生成手段70Aとを含んでいる。
【0030】
上記のように構成されたモータ駆動装置1Aについて、以下にその動作を説明する。回転検出手段80は、位置検出手段10から出力される位置信号S3の周波数に基づいて回転子r1の回転数を検出し、検出した信号S10を回転判別手段90に出力する。また、回転判別手段90は、回転検出手段80からの信号S10が予め設定された所定の回転数に対応する基準値以下になったときに、信号レベルがそれぞれ変わる第1のブレーキモード切換信号S11a(ブレーキモード切換信号に対応する)及び第2のブレーキモード切換信号S11b(ブレーキモード切換信号に対応する)をブレーキモード切換手段50Aに出力する。ブレーキモード切換手段50Aは、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bとブレーキ指令発生手段40からのブレーキ指令信号S5とを受けて、逆転ブレーキ信号S7(ブレーキモード指令信号に対応する)及びショートブレーキ信号/S7(ブレーキモード指令信号に対応する)とを生成し出力する。通電制御信号生成手段70Aは、逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ信号/S7を受けると、通電切換信号S4及びブレーキ指令信号S5に基づいて、パワートランジスタQ1〜Q6に各ブレーキモードに応じた通電制御信号S8を出力する。
【0031】
ここで、ブレーキモード切換信号生成手段200を構成する上記回転検出手段80及び回転判別手段90について、より具体的な例を用いて説明する。
【0032】
回転検出手段80は、その手段として、カウンタやF/V変換器が考えられる。まず、1つ目の手段として、回転検出手段80としてカウンタを用いる場合は、回転判別手段90としてデコーダ回路を使用する。この場合、デコーダ回路(回転判別手段90)をカウンタ(回転検出手段80)の出力に接続する。そして、カウンタ(回転検出手段80)は、位置信号S3が示す波形のエッジ信号でリセットしつつ所定のクロック信号を計数して、回転子r1の回転数と対応した周期を検出する。デコーダ回路(回転判別手段90)では、単位時間当たりの所定の回転数に対応したデコード値(基準値)が予め設定されており、カウンタ(回転検出手段80)のカウント値がそのデコード値に到達すると、第1,第2のブレーキモード切換信号(S11a,S11b)を出力する。
【0033】
また、2つ目の手段として、回転検出手段80としてF/V変換器を用いる場合は、回転判別手段90として電圧比較器を使用する。この場合、電圧比較器(回転判別手段90)をF/V変換器(回転検出手段80)の出力に接続する。そして、F/V変換器(回転検出手段80)は、位置信号S3の周波数を電圧に変換して、変換した直流電圧を出力する。F/V変換器(回転検出手段80)の出力に接続された電圧比較器(回転判別手段90)では、単位時間当たりの所定の回転数に対応した直流電圧(基準値)とF/V変換器(回転検出手段80)の出力電圧とを比較し、そのF/V変換器(回転検出手段80)の出力電圧が基準値に到達すると、第1,第2のブレーキモード切換信号(S11a,S11b)を出力する。
【0034】
図2は、ブレーキモード切換手段50Aの内部構成例を示す図である。図2に示すブレーキモード切換手段50Aは、AND回路511a、514aとインバータ512a、513aとを含む。インバータ513aは回転判別手段90からの第2のブレーキモード切換信号S11bを反転する。AND回路514aは回転判別手段90からの第1のブレーキモード切換信号S11aとインバータ513aの出力との論理積を出力する。AND回路511aはブレーキ指令発生手段40からのブレーキ指令信号S5とAND回路514aの出力との論理積を逆転ブレーキ信号S7として出力する。インバータ512aはAND回路511aからの逆転ブレーキ信号S7を反転してショートブレーキ信号/S7として出力する。
【0035】
図3は、本実施形態に係るモータ駆動装置1Aの具体的動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0036】
ブレーキモード切換信号生成手段200は、位置検出手段10の位置信号S3に基づいて、単位時間当たりの回転数が所定の回転数N1(つまり時間τ1の時)以下になるとHレベルになる第1のブレーキモード切換信号S11aを出力する。また同様に、その回転数が所定の回転数N2(つまり時間τ2の時)以下になるとHレベルになる第2のブレーキモード切換信号S11bを出力する。そして、ブレーキモード切換手段50Aは、回転判別手段90からの上記各信号S11a、S11bに基づいた逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ/S7を出力する。
【0037】
つまり、図3に示すように、ブレーキモード切換手段50Aは、ブレーキを開始した時間τ0から回転数N1に低下する時間τ1までの間(この間の回転数が第1の回転速度に対応する)は、騒音レベルが低いショートブレーキモードを選択するためHレベルのショートブレーキ信号/S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。そして、ある程度低下した回転数N1となる時間τ1から停止直前の回転数N2となる時間τ2までの間(この間の回転数が第2の回転速度に対応する)は、制動力が強い逆転ブレーキモードを選択するためHレベルの逆転ブレーキ信号S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。更に、停止直前の回転数N2となる時間τ2から停止する時間τ3までの間(この間の回転数が第3の回転速度に対応する)は、回転子r1が逆転することがないショートブレーキモードを選択するためHレベルのショートブレーキ信号/S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。
【0038】
その結果、従来のように逆転ブレーキまたはショートブレーキのいずれか一方のみを選択する場合は、図3に示すように、停止するまで時間τ4または時間τ5の時間がかかっていたが、本実施形態の場合は、停止するまで時間はτ3と短縮される。また、高速回転時(時間τ0〜τ1)には、ショートブレーキモードを選択するので、従来逆転ブレーキを選択していた場合に比べて騒音が小さくなる。更に、低速回転時(時間τ1〜τ2)には、逆転ブレーキモードを選択するので、従来ショートブレーキを選択していた場合に比べて制動力を高めることができる。また、停止時付近(時間τ2〜τ3)には、ショートブレーキモードを選択するので、従来の逆転ブレーキを選択した場合のように、回転子r1が逆転することなく停止させることができる。
【0039】
以上のように本実施形態によると、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bに基づいて、ブレーキモード切換手段50Aはショートブレーキと逆転ブレーキとの2つのブレーキモードを使い分ける。そのため、ブレーキ時の騒音レベルの低減及び停止するまでの時間を短縮できる。また、モータM1の停止位置の位置ずれを起こしにくくできる。更に、ショートブレーキによって停止させるため、従来逆転ブレーキによって停止させていた場合の逆転検知に要した時間を省略することができる。
【0040】
なお、回転判別手段90において比較される予め設定された所定値は任意に設定できるため、ショートブレーキと逆転ブレーキをかける時間や回数は任意に設定できる。その結果、停止に必要な時間を任意に可変することができる。また、ある特定の回転数以下の制動においては、逆転ブレーキから制動を開始することも可能である。
【0041】
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示す図である。
【0042】
図4に示すモータ駆動装置1Bは、上記図1に示したモータ駆動装置1Aが有する構成要素に加え、ブレーキモード切換手段50Bに対してブレーキモードの切り換えのためのクロック信号S12を供給するクロック信号生成手段100を更に有している。
【0043】
上記のように構成されたモータ駆動装置1Bについて、以下にその動作を説明する。
【0044】
回転検出手段80は、位置検出手段10から出力される位置信号S3に基づいて回転子r1の単位時間当たりの回転数を検出して回転数に対応した信号S10を回転判別手段90に出力する。そして、回転判別手段90は、回転検出手段80からの信号S10が予め設定された所定の回転数に対応する基準値以下になったときに、信号レベルがそれぞれ変わる第1のブレーキモード切換信号S11a(ブレーキモード切換信号に対応する)及び第2のブレーキモード切換信号S11b(ブレーキモード切換信号に対応する)をブレーキモード切換手段50Bに出力する。また、クロック信号生成手段100は、ブレーキモード切換手段50Bに対して、予め設定された所定の周波数及び所定のデューティーを有するクロック信号S12を出力する。ブレーキモード切換手段50Bは、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bとブレーキ指令発生手段40からのブレーキ指令信号S5とクロック信号生成手段からのクロック信号S12とを受けて、逆転ブレーキ信号S7(ブレーキモード指令信号に対応する)及びショートブレーキ信号/S7(ブレーキモード指令信号に対応する)とを生成し出力する。通電制御信号生成手段70Aは、逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ信号/S7を受けると、通電切換信号S4及びブレーキ指令信号S5に基づいて、パワートランジスタQ1〜Q6に各ブレーキモードに応じた通電制御信号S8を出力する。
【0045】
図5は、ブレーキモード切換手段50Bの内部構成例を示す図である。
【0046】
図5に示すブレーキモード切換手段50Bは、AND回路511b、514b、515bとインバータ512b、513bとを含む。インバータ513bは回転判別手段90からの第2のブレーキモード切換信号S11bを反転する。AND回路514bは回転判別手段90からの第1のブレーキモード切換信号S11aとインバータ513bの出力との論理積を出力する。AND回路515bはAND回路514bからの出力とクロック信号生成手段100からのクロック信号S12との論理積を出力する。AND回路511bはブレーキ指令発生手段40からのブレーキ指令信号S5とAND回路515bからの出力との論理積を逆転ブレーキ信号S7として出力する。インバータ512bはAND回路511bからの逆転ブレーキ信号S7を反転してショートブレーキ信号/S7として出力する。
【0047】
図6は、本実施形態に係るモータ駆動装置1Bの具体的動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0048】
ブレーキモード切換信号生成手段200は、位置検出手段10の位置信号S3に基づいて、モータM1の回転数が所定の回数N1(つまり時間τ1の時)以下になるとHレベルになる第1のブレーキモード切換信号S11aを出力する。また同様に、その回転数が所定の回転数N2(つまり時間τ2’の時)以下になるとHレベルになる第2のブレーキモード切換信号S11bを出力する。また、クロック信号生成手段100は、ブレーキモード切換手段50Bに対して所定の周波数と所定のデューティーを有するクロック信号S12を出力する。そして、ブレーキモード切換手段50Bは、回転判別手段90からの上記信号S11a、S11bとクロック信号生成手段100からのクロック信号S12とに基づいて、図6に示すような逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ信号/S7を出力する。
【0049】
つまり、図6に示すように、ブレーキモード切換手段50Bは、ブレーキを開始した時間τ0から回転数N1に低下する時間τ1までの間(この間の回転数が第1の回転速度に対応する)は、騒音レベルが低いショートブレーキモードを選択するためHレベルのショートブレーキ信号/S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。そして、ある程度低下した回転数N1となる時間τ1から停止直前の回転数N2となる時間τ2’までの間(この間の回転数が第2の回転速度に対応する)は、クロック信号生成手段100からのクロック信号S12に基づいて、騒音レベルが低いショートブレーキモードと制動力が強い逆転ブレーキモードとを断続的に切り換え制御するミックスブレーキ制御を行う。更に、停止直前の回転数N2となる時間τ2’から停止するまでの時間τ3’までの間(この間の回転数が第3の回転速度に対応する)は、回転子r1が逆転することのないショートブレーキモードを選択するためHレベルのショートブレーキ信号/S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。
【0050】
その結果、従来のように逆転ブレーキまたはショートブレーキのいずれか一方のみを選択する場合は、図6に示すように、停止するまで時間τ4または時間τ5の時間がかかっていたが、本実施形態の場合は、停止するまで時間τ3’と短縮される。また、高速回転時(時間τ0〜τ1)には、ショートブレーキモードを選択するので、従来逆転ブレーキを選択していた場合に比べて騒音が小さくなる。また、低速回転時(時間τ1〜τ2’)には、各ブレーキモードを断続的に切り換え制御することによって、ブレーキモードの移行をスムーズにする。更に、停止時付近(時間τ2’〜τ3’)には、ショートブレーキモードを選択するので、従来の逆転ブレーキを選択した場合のように、回転子r1が逆転することなく停止させることができる。
【0051】
以上のように、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bに基づいて、ブレーキモード切換手段50Bは2つのブレーキモードを使い分ける。そのため、ブレーキ時の騒音レベルの低減及び停止するまでの時間を短縮できる。また、モータM1の停止位置の位置ずれを起こしにくくできる。更に、ブレーキモード切換手段50Bはクロック信号生成手段100からのクロック信号S12に基づいて、ブレーキモードを断続的に切り換え制御することによってブレーキモードの移行をスムーズにする。その結果、ブレーキモードの移行時の騒音を和らげることができる。更に、本実施形態は、ショートブレーキによって停止させるため、従来逆転ブレーキによって停止させていた場合の逆転検知に要した時間を省略することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、図6に示すように、ショートブレーキモードと逆転ブレーキモードの切り換えをクロック信号生成手段100から出力されるクロック信号S12が一定間隔で変化する場合について説明した。しかしながら、本実施形態はこれに限る趣旨ではなく、時間の経過に応じて周波数やデューティーを変化させた場合であっても本発明は同様に実施可能である。
【0053】
また、本実施形態では、低速回転時(時間τ1〜τ2’)においてショートブレーキモードと逆転ブレーキモードとの切り換え制御を行う場合について説明した。しかしながら、本実施形態はこれに限る趣旨ではなく、ブレーキを開始する時間τ0の直後に上記切り換え制御を行う場合であっても本発明は同様に実施可能である。このようにすると、ブレーキ時の騒音レベルと停止までの時間を任意に設定することができる。
【0054】
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態に係るモータ駆動装置を説明するための回路構成例を示す図である。
【0055】
図7に示すモータ駆動装置1Cは、上記図1に示したモータ駆動装置1Aが有する構成要素に加え、モータ巻線L1〜L3に流れる電流値を示す電流値信号S13を受けてその電流値を検出する電流値検出手段110と、電流値検出手段110からの電流値検出信号S14に基づく電流値と予め設定された所定の電流値(基準値)とを比較してブレーキモード切換手段50Cに電流値判別信号S15を出力する電流値判別手段120とを更に有している。
【0056】
上記のように構成されたモータ駆動装置1Cについて、以下にその動作を説明する。
【0057】
電流値検出手段110は、例えば、電流を検知するためにパワートランジスタQ1〜Q6とグランドとの間、または電源とパワートランジスタQ1〜Q6との間に抵抗Rを挿入して、抵抗Rの電圧降下分を検知することによってモータM1に流れる電流値を検出する。このようにして、電流値検出手段110によって検出された電流値は、電流値検出信号S14として電流値判別手段120に出力する。電流値判別手段120は電流値検出信号S14を受けると、電流値検出手段110によって検出された電流値と予め設定された所定の電流値とを比較して、モータM1に流れる電流値の方が小さくなったときに信号レベルが変わる電流値判別信号S15を出力する。また、ブレーキモード切換手段50Cは、ブレーキ指令発生手段40から出力されるブレーキ指令信号S5を受けると、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a(ブレーキモード切換信号に対応する)及びS11b(ブレーキモード切換信号に対応する)と電流値判別手段120からの電流値判別信号S15とに基づいて、逆転ブレーキ信号S7(ブレーキモード指令信号に対応する)及びショートブレーキ信号/S7(ブレーキモード指令信号に対応する)を出力する。
【0058】
つまり、本実施形態では、ブレーキの開始からモータM1に流れる電流が例えば所定の電流値I1以下になるまではショートブレーキモードを選択し、また電流値I1から回転数N2になるまでの間は逆転ブレーキモードを選択し、更に回転数N2から停止するまでは回転子r1が逆転することのないショートブレーキモードを選択するように、ブレーキモード切換手段50C内の論理回路を構成する(図示せず)。このようにすると、ブレーキモード切換手段50Cは、各ブレーキモードの選択に対応した信号レベルを有する逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ信号/S7を通電制御信号生成手段70Aに出力する。
【0059】
その結果、ブレーキ開始から電流値がI1になるまでは騒音レベルを抑えて供給電流を遮断でき、電流値I1から回転数N2になるまでは制動力が強いので停止までの時間が短縮でき、回転数N2から停止するまではショートブレーキにより自然に停止するため、従来のように逆転検知を行う必要がない。
【0060】
以上のように、本実施形態かかるモータ駆動装置1Cによると、回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキ切換信号S11a及びS11bと電流値判別手段120からの電流値判別信号S15とに基づいて、ブレーキモード切換手段50Cは2つのブレーキモードを使い分ける。そのため、ブレーキ時の騒音レベルの低減及び停止するまでの時間を短縮できる。また、モータM1の停止位置の位置ずれを起こしにくくできる。更に、モータM1の電流値に応じて供給電流を遮断するショートブレーキを活用してモータM1に制動をかけることによって、モータM1に流れる電流値に応じて消費電力をコントロールすることができる。また、ショートブレーキによって停止させるため、従来逆転ブレーキによって停止させていた場合の逆転検知に要した時間を省略することができる。
【0061】
なお、本実施形態においても、上記第2の実施形態で説明したクロック信号生成手段100を利用する構成にすることもできる。つまり、電流値I1から回転数がN2になるまでの間、クロック信号生成手段100から出力されるクロック信号S12に基づいてショートブレーキモードと逆転ブレーキモードの切り換え制御を行うような構成にすることもできる。これによって、本実施形態は、ブレーキモードの移行がよりスムーズになり、ブレーキモード移行時の騒音を和らげることができる。
【0062】
(第4の実施形態)
図8は、本発明の第4の実施形態に係るモータ駆動装置を説明するための回路構成例を示す図である。
【0063】
図8に示すモータ駆動装置1Dは、図1に示したモータ駆動装置1Aが有する構成要素に加え、第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a(ブレーキモード切換信号に対応する)及びS11b(ブレーキモード切換信号に対応する)を受けると、モータ巻線L1〜L3に供給する電流を一時的にOFFにする所定周期のワンショットパルスであるOFF信号S16を通電切換信号生成手段70Bに出力するOFF信号生成手段130を更に有している。
【0064】
上記のように構成されたモータ駆動装置1Dについて、以下にその動作を説明する。
【0065】
ブレーキモード切換手段50Aは回転判別手段90から出力される第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bを受けて逆転ブレーキ信号S7(ブレーキモード指令信号に対応する)及びショートブレーキ信号/S7(ブレーキモード指令信号に対応する)を出力するとともに、OFF信号生成手段130は第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bを受けて通電制御信号生成手段70Bに対して所定の時間OFF信号S16を出力する。通電制御信号生成手段70Bはブレーキ指令信号S5と逆転ブレーキ信号S7及びショートブレーキ信号/S7と通電切換信号生成手段20から出力される通電切換信号S4とに基づいて出力する通電制御信号S8をOFF信号S16の入力に応じて一時的に停止する。
【0066】
具体的に説明すると、回転判別手段90は、回転検出手段80からの信号S10が示す回転数がN1以下になると信号レベルが変わる第1のブレーキモード切換信号S11aを出力する。ブレーキモード切換手段50Aは第1のブレーキモード切換信号S11aを受けて、Hレベルの逆転ブレーキ信号S7を出力する。一方、OFF信号生成手段130は第1のブレーキモード切換信号S11aを受けると、ブレーキモード切換手段50Aから逆転ブレーキ信号S7が出力される時に、通電制御信号生成手段70Bに対してOFF信号(ワンショットパルス)S16を所定の時間出力する。通電制御信号生成手段70Bはブレーキ指令信号S5と上記逆転ブレーキ信号S7とOFF信号S16とを受けると、通電切換信号生成手段20からの通電切換信号S4に基づいてモータ巻線L1〜L3に供給する電流を、ショートブレーキモードから逆転ブレーキモードへの切り換え時に一時的に所定の時間OFFとする通電制御信号S8を生成する。なお、このOFF信号S16の周期はパワートランジスタQ1〜Q6のターンオフ時間よりも少し大きめに設定すると良い。
【0067】
これによって、通電制御信号生成手段70BはOFF信号S16を受けると、全てのパワートランジスタQ1〜Q6を一時的に非導通させることによってブレーキモードの切り換え時に生じる貫通電流を防止することができる。
【0068】
以上のように、本実施形態に係るモータ駆動装置1Dによると、ブレーキモード切換手段50Aによってブレーキモードが切り換えられると同時に、通電制御信号生成手段70Bはモータ巻線L1〜L3に電流を供給するパワートランジスタQ1〜Q6に所定の時間OFFとする通電制御信号S8を入力するため、ブレーキモードの切り換えの際のパワートランジスタQ1〜Q6における貫通電流を防止することができる。
【0069】
なお、本実施形態におけるOFF信号生成手段130を、上記第2及び第3の実施形態に係るモータ駆動装置1B及び1Cに用いることもできる。第2の実施形態の場合であれば、OFF信号生成手段130がクロック信号生成手段100からのクロック信号S12に基づいてOFF信号S16を出力する構成にすると、切り換え制御の際の貫通電流を防止できる。また、第3の実施形態の場合であれば、電流値判別手段120からの電流値判別信号S15と回転判別手段90からの第1及び第2のブレーキモード切換信号S11a及びS11bとに基づいてOFF信号S16を出力する構成にすると、ブレーキモードの切り換えの際の貫通電流を防止できる。
【0070】
なお、以上の各第1〜第4の実施形態において、パワートランジスタQ1〜Q6は、NPNトランジスタまたはPNPトランジスタのいずれのトランジスタで構成されても良い。また、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタなどいずれのトランジスタで構成されても良い。更にまた、回転検出手段80は、位置検出手段10から出力される位置信号S3を入力とするものではなく、モータM1の回転数を直接検出するもの(例えばホール素子)を位置検出手段10とは別個に設けてその回転数を検出しても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、ショートブレーキと逆転ブレーキとを有するモータ駆動装置及びモータ駆動方法にとって有用である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるモータ駆動装置1Aの構成を示す図である。
【図2】ブレーキモード切換手段50Aの内部構成例を示す図である。
【図3】モータ駆動装置1Aの具体的動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2の実施形態におけるモータ駆動装置1Bの構成を示す図である。
【図5】ブレーキモード切換手段50Bの内部構成例を示す図である。
【図6】モータ駆動装置1Bの具体的動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるモータ駆動装置1Cの構成を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施形態におけるモータ駆動装置1Dを説明するための回路構成例を示す図である。
【図9】従来のモータ駆動装置1Eの構成を示す図である。
【図10】従来のブレーキモード切換手段50Dの内部構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
Q1〜Q6 パワートランジスタ
L1〜L3 モータ巻線
S1 回転制御信号
S2 トルク指令信号
S3 位置信号
S4 通電切換信号
S5 ブレーキ指令信号
S7 逆転ブレーキ信号(ブレーキモード指令信号)
/S7 ショートブレーキ信号(ブレーキモード指令信号)
S8 通電切換制御信号
S10 回転検出手段からの信号
S11a 第1のブレーキモード切換信号(ブレーキモード切換信号)
S11b 第2のブレーキモード切換信号(ブレーキモード切換信号)
S12 クロック信号
S13 電流値信号
S14 電流値検出信号
S15 電流値判別信号
S16 OFF信号
10 位置検出手段(ブレーキモード切換信号生成手段に含まれる)
20 通電切換信号生成手段
30 回転制御手段
40 ブレーキ指令発生手段
41 トルク指令生成手段
50A、50B、50C ブレーキモード切換手段(制御手段に含まれる)
60 逆転検知手段
70A、70B 通電制御信号生成手段(制御手段に含まれる)
80 回転検出手段(ブレーキモード切換信号生成手段に含まれる)
90 回転判別手段(ブレーキモード切換信号生成手段に含まれる)
100 クロック信号生成手段
110 電流値検出手段
120 電流値判別手段
130 OFF信号生成手段
200 ブレーキモード切換信号生成手段(制御回路に含まれる)
210 制御手段(制御回路に含まれる)




 

 


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