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発明の名称 スイッチング電源装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−68248(P2007−68248A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−247311(P2005−247311)
出願日 平成17年8月29日(2005.8.29)
代理人 【識別番号】100076174
【弁理士】
【氏名又は名称】宮井 暎夫
発明者 木下 知子 / 森 吉弘 / 山下 哲司 / 村田 一大
要約 課題
使用するセットにより、ある一定の入力電圧以下におけるスイッチング電源装置の動作を許容できない場合、外部で起動・停止の入力電圧を任意に設定可能であることが望まれる。

解決手段
スイッチング電源装置において、電源の起動/停止電圧を任意に設定する起動/停止電圧調整用抵抗101、102を設けることにより、スイッチング素子1のスイッチング動作が開始および停止する際の入力電圧を、半導体装置46の外部から最適に調整する。抵抗101および抵抗102の接続点を半導体装置46の制御端子45に接続している。
特許請求の範囲
【請求項1】
直流の入力電圧をスイッチング素子を介してトランスに印加し、前記スイッチング素子のスイッチング動作により、前記トランスに発生した交流電流を整流平滑して得られた直流電圧を制御して、負荷に電力供給するスイッチング電源装置であって、
前記スイッチング素子によるスイッチング動作を制御する制御信号を前記スイッチング素子の制御端子に供給する制御回路を有するスイッチング電源制御用半導体装置と、
前記スイッチング電源装置の起動および停止に必要な入力電圧を設定する起動/停止電圧調整手段を有し前記入力電圧に応じて起動および停止するように前記制御信号を制御する起動/停止手段とを備え、
前記制御回路は、前記トランスのリセット状態を、その状態を示すトランスリセット検出信号により検出するトランスリセット検出回路と、前記トランスの二次巻線に発生した交流電流に基づく直流電圧の変化を示す信号の電流値を電圧に変換するI−V変換器と、前記I−V変換器からの出力電圧の変化に基づいて、前記負荷への電力供給の待機時を検出し、前記スイッチング素子によるスイッチングの間欠動作を制御するための信号を出力する待機時検出回路とを有し、前記トランスリセット検出回路の前記トリランスリセット信号および前記待機時検出回路の前記出力に基づいて前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御信号を出力するように構成し、
前記待機時検出回路は、前記I−V変換器からの前記出力電圧が前記負荷への電力供給の待機時を検出するための待機時検出下限電圧よりも小さくなったときに、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止させ、前記I−V変換器からの前記出力電圧が前記負荷への電力供給の待機時を検出するための待機時検出上限電圧よりも大きくなったときに、前記スイッチング素子のスイッチング動作を再開させるように構成したスイッチング電源装置。
【請求項2】
スイッチング電源制御用半導体装置はI−V変換器の入力側に接続された制御端子を有し、
I−V変換器および待機時検出回路は起動/停止手段を兼ね、
起動/停止電圧調整手段が、前記スイッチング電源制御用半導体装置の前記制御端子に接続されている請求項1記載のスイッチング電源装置。
【請求項3】
起動/停止電圧調整手段の少なくとも一部を、スイッチング電源制御用半導体装置に組み込んだ請求項1または請求項2記載のスイッチング電源装置。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、家電製品等の一般家庭用機器には、その電源装置として、半導体(トランジスタなどのスイッチング素子)によるスイッチング動作を利用して出力電圧を制御(安定化など)するスイッチング電源制御用半導体装置を用いたスイッチング電源装置が広く用いられている。
【0003】
このスイッチング電源装置は、通常、商用電源で動作するが、起動/停止はそれ以下の電圧で行われることが多い。ここで、使用するセットにより、ある一定の入力電圧以下におけるスイッチング電源装置の動作を許容できないような場合に、外部で起動/停止の入力電圧を任意に設定可能であることが望まれている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に示されるようなスイッチング電源制御用半導体装置を用いたスイッチング電源装置では、制御端子と電源端子が同一であるため、動作を停止させるためにはトランジスタなど数点の部品を用いた回路を作成し、所要とする入力電圧以下では、電源端子を停止電圧以下に保持し続ける必要があった。特許文献1を用いたスイッチング電源装置の構成例を図6に示す。
【0005】
図6において、200は低入力検出回路であり、トランジスタ201、202、コンデンサ203および抵抗204〜207で構成されている。141、〜143はスイッチング電源制御用半導体装置の端子である。103〜109、111、112は後述の本実施の形態における説明と同様である。
【特許文献1】特許第3434788号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような低入力検出回路200を作成すると、部品点数も多くなることから、スイッチング電源装置の小型化や低コスト化の妨げとなっていた。また、各部品において電力ロスも発生することから、省エネ化、高効率化の妨げとなっていた。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑み、スイッチング電源制御用半導体装置の制御を開始または停止できる入力電圧を、その外部から最適に調整することができ、低コストかつ最小の部品点数によって構成することができるスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスイッチング電源装置は、直流の入力電圧をスイッチング素子を介してトランスに印加し、スイッチング素子のスイッチング動作により、トランスに発生した交流電流を整流平滑して得られた直流電圧を制御して、負荷に電力供給するスイッチング電源装置であって、
スイッチング素子によるスイッチング動作を制御する制御信号をスイッチング素子の制御端子に供給する制御回路を有するスイッチング電源制御用半導体装置と、
スイッチング電源装置の起動および停止に必要な入力電圧を設定する起動/停止電圧調整手段を有し入力電圧に応じて起動および停止するように制御信号を制御する起動/停止手段とを備え、
制御回路は、トランスのリセット状態を、その状態を示すトランスリセット検出信号により検出するトランスリセット検出回路と、トランスの二次巻線に発生した交流電流に基づく直流電圧の変化を示す信号の電流値を電圧に変換するI−V変換器と、I−V変換器からの出力電圧の変化に基づいて、負荷への電力供給の待機時を検出し、スイッチング素子によるスイッチングの間欠動作を制御するための信号を出力する待機時検出回路とを有し、トランスリセット検出回路のトリランスリセット信号および待機時検出回路の出力に基づいてスイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御信号を出力するように構成し、
待機時検出回路は、I−V変換器からの出力電圧が負荷への電力供給の待機時を検出するための待機時検出下限電圧よりも小さくなったときに、スイッチング素子のスイッチング動作を停止させ、I−V変換器からの出力電圧が負荷への電力供給の待機時を検出するための待機時検出上限電圧よりも大きくなったときに、スイッチング素子のスイッチング動作を再開させるように構成したものである。
【0009】
上記構成において、スイッチング電源制御用半導体装置はI−V変換器の入力側に接続された制御端子を有し、
I−V変換器および待機時検出回路は起動/停止手段を兼ね、
起動/停止電圧調整手段が、スイッチング電源制御用半導体装置の制御端子に接続されている。
【0010】
上記構成において、起動/停止電圧調整手段の少なくとも一部を、スイッチング電源制御用半導体装置に組み込んでいる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のスイッチング電源装置によれば、起動/停止電圧を任意に設定する起動/停止電圧調整手段を備えているため、スイッチング電源の起動/停止を任意の入力電圧に設定できる機能を有し、例えばスイッチング電源装置の起動および停止する際の入力電圧を半導体装置の外部から最適に調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態を示すスイッチング電源装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
図1は、本発明のスイッチング電源装置の一実施の形態を示す回路図である。
【0014】
このスイッチング電源装置では、電源の起動/停止電圧を任意に設定する低入力電圧検出回路100を構成する外付けの起動/停止電圧調整手段である起動/停止電圧調整用抵抗101、102が、スイッチング電源装置の一方の入力端子115と制御端子45との間、および制御端子45とスイッチング素子1の出力端子42との間に接続されている。
【0015】
この図1において、46はスイッチング電源制御用半導体装置であり、制御端子45から流出する電流をI−V変換器21により電圧変換した出力電圧VEAOが与えられる待機時検出回路24が設けられている。この待機時検出回路24には、待機時検出用比較器22が設けられている。待機時検出用比較器22のマイナス入力としては、I−V変換器21から出力される出力電圧VEAOが与えられており、プラス入力としては、基準電圧源23から出力される基準電圧VRが与えられている。待機時検出用比較器22は、入力される出力電圧VEAOと基準電圧VRとを比較して、出力電圧VEAOが基準電圧VRを下回った場合に、所定の出力信号VO1を、インバータ25を介してAND回路26に出力するようになっている。また、待機時検出用比較器22の出力信号VO1は、基準電圧源23にも与えられており、基準電圧源23は、待機時検出用比較器22の出力信号VO1を受けて出力電圧VRが変化するようになっている。
【0016】
AND回路26には、トランスリセット検出端子44の電圧を検出してトランスリセット検出回路13から出力されるトランスリセット信号であるクロック信号が、他の入力信号として与えられており、AND回路26の出力が、ワンショットパルス形態のトランスリセットパルスを発生するトランスリセットパルス発生回路27に与えられている。待機時検出時、つまり、スイッチング素子1の停止時には、その停止時間によって共振動作の振幅が小さくなり、トランスリセット信号を検出できなくなる恐れがあるため、トランスリセットパルス発生回路27が働かないようにしている。
【0017】
また、待機時検出比較器22の出力VO1はインバータ25を介して間欠終了パルス発生回路28に入力されているが、停止期間終了後、間欠終了パルス発生回路28の出力がOR回路29に入力され、その出力信号は、RSフリップフロップ30のセット信号として入力される。RSフリップフロップ30の出力信号はNAND回路39に入力され、その出力は、ゲートドライバ40を通してスイッチング素子1のゲートに出力される。このように、待機時検出比較器22により、待機状態を検出すると、トランスリセット検出回路13を動作しないようにし、間欠終了パルス発生回路28の出力信号によりスイッチング素子1のスイッチングを再開させるようスイッチング制御される。
【0018】
このように構成されたスイッチング電源制御用半導体装置46およびスイッチング電源装置の軽負荷時における動作を、図2のタイムチャートに基づいて説明する。
【0019】
なお、このスイッチング電源装置は、部分共振動作を利用したリンギングチョークコンバータであり、本実施の形態を説明するための一構成例である。
【0020】
このスイッチング電源制御用半導体装置46では、パワーMOSFETなどによるスイッチング素子1とスイッチング素子1のスイッチング制御を行うための制御回路が同一の半導体基板上に集積化されており、スイッチング素子1の入力端子41と出力端子42、スイッチング電源制御用半導体装置46の起動電圧検出用端子および制御回路の電源端子43、制御信号を入力するための制御端子45、トランス103のバイアス巻線(三次巻線)電圧検出用端子(トランスリセット検出端子)44の5端子で構成されている。
【0021】
レギュレータ6はスイッチング素子1の入力端子41、起動電圧検出用端子43、制御回路およびゲートドライバ用基準電源8の間に接続されており、スイッチング素子1の入力端子41の電圧が一定値以上になったときに、スイッチング電源制御用半導体装置46の内部回路電流を供給して、比較器9により、スイッチング電源制御用半導体装置46の制御回路およびゲートドライバ基準電源8の電圧が一定値になるように制御している。
【0022】
起動/停止回路用比較器7の出力は、NAND回路39へ入力され、その出力信号はゲートドライバ40を通してスイッチ素子1のゲートに出力されており、起動電圧検出用端子43の電圧の大きさによって、スイッチング素子1の発振および停止を制御している。2、4は定電流源、3は起動/停止回路用比較器7に制御されるスイッチ、5はレギュレータ9に制御されるスイッチである。
【0023】
14はクランプ回路であり、制御端子45に接続されており、スイッチング電源制御用半導体装置46の外部にフォトトランジスタ110などが接続されるため、一定電位に設定されている。
【0024】
21はI−V変換器であり、制御端子45から流出する電流を電圧に内部変換する。15〜18はミラー回路を構成するトランジスタ、19は抵抗器である。トランス103のバイアス巻線103cの電圧を検出する端子44には、ハイサイドクランプ回路12およびローサイドクランプ回路11が接続され、スイッチング電源制御用半導体装置46の内部に入力される電圧を制限している。また、端子44にはトランスリセット検出回路13が接続されており、ワンショットパルス(トランスリセット)発生回路27により、スイッチング素子1のターンオン信号のタイミングを決定している。
【0025】
10はスタートパルス(起動パルス)発生回路であり、比較器7の出力信号、つまり、起動信号により出力を発生し、OR回路29を通して、RSフリップフロップ30のセット端子に入力され、その出力QはNAND回路39へ入力される。
【0026】
起動後は、スタートパルス信号、そして通常動作中は、ワンショット(トランスリセット)パルス信号により、OR回路29を介して、RSフリップフロップ30の出力信号QがHとなり、スイッチング素子1をターンオン状態にする。
【0027】
スイッチング素子1がオン後、スイッチング素子1に流れる電流とスイッチング素子1のオン抵抗による電圧、つまり、オン電圧がドレイン電流検出用比較器36のプラス側に入力される。具体的にはオン電圧に基づいて定電流源34およびP型MOSFET35からなる回路により生成された電圧が印加されている。この電圧がマイナス側の電位よりも高くなった時にオン時ブランキングパルス発生回路37とのAND回路38を介し、RSフリップフロップ30のリセット信号として入力され、スイッチング素子1はターンオフする。つまり、スイッチング素子1のオン抵抗を検出することにより、ドレイン電流の制限を行っている。
【0028】
また、ドレイン電流検出用比較器36のマイナス側には、クランプ回路31と制御端子45から流出する電流(IFB)に対応してI−V変換器21により内部変換した出力電圧VEAOとに基づいて、定電流源32およびP型MOSFET33により生成された電圧が印加されており、クランプ回路31でドレイン電流の上限(最大ドレイン電流)を制限して、I−V変換器21からの出力電圧VEAOのレベルにより、スイッチング素子1のドレイン電流を変化させることができる。つまり、制御端子45からの流出電流(IFB)が増加するほどI−V変換器21の出力電圧VEAOが低下するため、ドレイン電流検出用比較器36のマイナス側の電位が低下し、その結果として、スイッチング素子1のドレイン電流は低下することになる。
【0029】
このように、制御端子45の電流により内部電圧変換されたI−V変換器21の出力電圧VEAOと端子44によりトランス103のバイアス巻線103cの電圧を検出し、スイッチング素子1のターンオンするタイミングを決定するトランスリセット検出回路13の出力によりワンショットパルスを発生するトランスリセットパルス発生回路27の出力信号によって、スイッチング素子1のオン/オフ期間は決定される。
【0030】
また、起動/停止電圧調整用抵抗101、102は、起動/停止時における制御端子45からの電流の流出量を調整するために、スイッチング電源装置の入力端子115と制御端子45の間、および制御端子45とスイッチング素子1の出力端子42との間に設けられており、この起動/停止電圧調整用抵抗101、102の値を変化させることによって、制御端子45から流出する電流量が変化し、スイッチング電源が起動、または停止する入力電圧が調整される。
【0031】
このスイッチング電源装置では、入力端子115には、例えば商用の交流電源が整流平滑されてつくられる、直流電圧VINが入力され、電力変換用トランス103に与えられている。電力変換用のトランス103は、一次巻線103aと二次巻線103bと三次巻線(バイアス巻線として使用)103cを有しており、直流電圧VINが一次巻線103aに与えられる。
【0032】
トランス103の一次巻線103aに与えられた直流電圧VINは、スイッチング電源制御用半導体装置46内のスイッチング素子1によりスイッチングされる。そして、そのスイッチング素子1のスイッチング動作によって、トランス103の二次巻線103bに電流が取り出される。二次巻線103bに取り出された電流は、二次巻線103bに接続されたダイオード104およびコンデンサ105により、整流および平滑化され、出力電圧Voutによる直流電力として負荷109へ供給される。
【0033】
コンデンサ105の両端には、例えばLED107およびツェナーダイオード108で構成された出力電圧検出回路106が接続されており、出力電圧Voutを安定化させるための帰還信号を、スイッチング電源制御用半導体装置46の制御端子45に接続されている一次側のフォトトランジスタ110へ出力している。
【0034】
また、トランスの三次巻線103cには、バイアス巻線電圧検出用端子44、およびダイオード112を介して、起動電圧検出用端子43に接続されている。また、コンデンサ111は、端子43が急激に低下しないようにするもの、つまり、安定化させるものであり、端子44に接続された抵抗器116およびコンデンサ117は、遅延時間を生成するためであり、これらにより端子44で検出されるトランスリセット検出のタイミングを調整している。スイッチング素子1の入出力間に接続されたコンデンサ118は、トランス103との共振によるリンギングの大きさおよび周期を決定するためのものである。
【0035】
このように構成されたスイッチング電源制御用半導体装置46およびスイッチング電源装置について、その動作を以下に説明する。
【0036】
スイッチング電源装置の入力端子115には、例えば商用の交流電源が整流平滑されてつくられる、直流電圧VINが入力される。この直流電圧VINがトランス103の一次巻線103aに印加される。直流電圧VINが一定値以上になると、スイッチング電源制御用半導体装置46内のレギュレータ6を介して、コンデンサ111に充電電流が流れ、スイッチング電源制御用半導体装置46の端子43の電圧が起動/停止用比較器7で設定された起動電圧に達すると、スイッチング素子1によるスイッチング動作の制御が開始される。
【0037】
起動/停止用比較器7の出力信号を基に起動パルス発生回路10によりスタートパルス(起動パルス)が発生し、スイッチング素子1がターンオンする。また、二次側の出力は、起動時低いため、出力電圧検出回路106のツェナーダイオード108には電流が流れないためフォトトランジスタ110には電流が流れない。したがって、I−V変換器21の出力電圧VEAOはクランプ回路31よりも高いレベルとなり、ドレイン電流検出用比較器36のマイナス側は、クランプ回路31で決まる電圧に設定されている。起動パルス発生回路10によりスタートパルスが発生し、スイッチング素子1がターンオンすると、スイッチング素子1に電流が流れ、オン抵抗との積で決まるオン電圧がドレイン電流検出用比較器36のプラス側に入力されるが、マイナス側で決まる電圧以上上昇すると、RSフリップフロップ30のリセット端子信号にHが入力され、スイッチング素子1はターンオフする。
【0038】
この後、トランス103のリーケージインダクタンスとコンデンサ118およびスイッチング素子1の入出力間容量で決定される共振動作により、トランス103の三次巻線(バイアス巻線)103cの電圧が正から負、つまり、スイッチング素子1の入力端子41の電圧が低下したときに、トランスリセット検出回路13により、トランスリセットパルス発生回路27からのワンショットパルス信号がOR回路29を介して、RSフリップフロップ30のセット端子にHが入力され、スイッチング素子1はターンオンする。
【0039】
なお、トランス103の三次巻線(バイアス巻線)103cと端子44との間に接続された抵抗器116およびコンデンサ117により、トランスリセット検出回路13の検出時間を調整し、スイッチング素子1の入力端子41の電圧が零ボルトになったポイントでスイッチング素子1をターンオンするようにしている。
【0040】
以上のようなスイッチング動作が繰り返されて、出力電圧Voutが上昇していくが、出力電圧検出回路106で設定された電圧以上になると、LED107が導通し、フォトトランジスタ110に電流が流れ、スイッチング電源制御用半導体装置46の制御端子45からの電流が流出する。この流出電流(IFB)の大きさで、I−V変換器21の出力電圧VEAOが低下するため、ドレイン電流検出用比較器36のマイナス側が低下するため、スイッチング素子1のドレイン電流は減少する。このように、スイッチング素子1のオンデューティは適切な状態に変化していく。つまり、スイッチングは、トランスリセット検出回路13からの出力信号により、トランスリセットパルス発生回路27から出力されたワンショットパルスによりターンオンし、スイッチング素子1のオンデューティは制御端子45から流出する電流により決定される。
【0041】
すなわち、図3(b)に示すように、負荷109への電流供給が小さい軽負荷時には、スイッチング素子1に電流IDSが流れる期間が短くなり、図3(a)に示す重負荷時には、スイッチング素子1に電流IDSが流れる期間が長くなる。VDSはスイッチング素子1のドレインソース電圧、VPはトランス103の1次巻線103aと二次巻線103bの比によって大きさが定義されるフライバック電圧(反射電圧)である。
【0042】
このように、スイッチング電源制御用半導体装置46は、スイッチング電源の負荷109に供給される電力に応じて、スイッチング素子1のドレイン電流IDSを制御し、オンデューティを変化させるといった制御を行う。また、スイッチング素子1のターンオンするタイミングは、共振動作中にスイッチング素子1の入力電圧が最も低下したときに出力するように設定されているため、オン時のスイッチングロスがほとんどない。つまり、オン時のスイッチングロスを無視できるような部分共振動作を行う。このような動作を行うことで、通常動作時の高効率化および低ノイズ化を実現することができる。
【0043】
待機時検出用比較器22は、制御端子45から流出する電流をI−V変換器21により電圧変換した出力電圧VEAOと基準電圧源23の出力電圧VRとを比較する。基準電圧源23の出力電圧VRは、当初、待機時検出下限電圧VR1となっている(図2(c))。スイッチング電源の出力に接続された負荷109への電流供給が小さくなる待機時の場合等においては、負荷への供給電流が低下すると、出力電圧Voutが上昇し(図2(a))、LED107によるフォトトランジスタ110の電流が増加する。この電流により制御端子45から流出する電流が増加するため、式(1)に従って、I−V変換器21の変換電圧VEAOが下降する。
【0044】
VEAO=V0−R×I ・・・・(1)
ここで、V0は予め設定された基準電圧源23による基準電圧、Rは抵抗器19の抵抗値、Iは制御端子45から流出する電流を内部のミラー回路により変換された抵抗器19を流れる電流値である。
【0045】
したがって、上記式(1)から、制御端子45からの流出電流が増加するほどI−V変換器21の出力電圧VEAOは低下する。これに伴い、ドレイン電流検出用比較器36の基準電源(マイナス側)が低下し、スイッチング素子1のドレイン電流IDSは徐々に低下して負荷109への電力供給は低下していく。そして、このI−V変換器21の変換電圧VEAOが待機時検出下限電圧VR1よりも小さくなると、待機時検出状態となり、待機時検出用比較器22の出力信号VO1はローレベルからハイレベルに変化する(図4)。
これにより、インバータ25を通ったAND回路26の出力はローレベルになり、トランスリセットパルス発生回路27のワンショットパルス信号が出力されないため、スイッチング素子1のスイッチング動作が停止する。このとき同時に、待機時検出用比較器22の出力信号VO1を受けて、基準電圧源23の出力電圧VRは、待機時検出下限電圧VR1から待機時検出上限電圧VR2へ変更される(図2(c))。
【0046】
スイッチング素子1によるスイッチング動作が停止して、スイッチング素子1がオフ状態になると、スイッチング素子1には電流が流れない状態になる。これにより、負荷109への電力供給がなくなるため、負荷109への出力電圧Voutは徐々に低下する。これにより、I−V変換器21の出力電圧VEAOが徐々に上昇するが、基準電圧源23の出力電圧は、待機時検出下限電圧VR1よりも高い待機時検出上限電圧VR2になっているため、図4に示すように、スイッチング素子1によるスイッチング動作が直ちに再開されることはない(ヒステリシス特性が生じる)。
【0047】
そして、さらに負荷109への出力電圧Voutが低下して、I−V変換器21の出力電圧VEAOが待機時検出上限電圧VR2より上昇した時には、待機時検出用比較器22の出力信号VO1はローレベルとなり、その信号を受け、インバータ25を通った間欠終了パルス発生回路28の信号が出力される。そしてこの出力信号により、スイッチング素子1のスイッチング動作が再開する。同時に、AND回路26により動作を停止させていたトランスリセット検出回路13が有効となりトランスリセットパルス発生回路27のワンショットパルス出力信号により、スイッチング素子1は通常の部分共振型のオンオフ動作が再開される。
【0048】
またこのとき、同時に、基準電圧源23の出力電圧VRは、待機時(軽負荷時)検出上限電圧VR2から待機時(軽負荷時)検出下限電圧VR1へ変更される。スイッチング素子1によるスイッチング動作が再開されると、スイッチング素子1のオンデューティは、待機時検出時のオンデューティよりも広くなっているため、負荷109への電力供給は過剰となり、再び負荷109への出力電圧Voutが上昇し、I−V変換器21の出力電圧VEAOが低下する。そして再び待機時検出されると、スイッチング素子1のオンオフの繰り返しによるスイッチング動作が停止する。
【0049】
このように、基準電圧源23からの出力電圧VRが、待機時検出することによって、待機時検出下限値VR1から待機時検出上限値VR2へと変化するため、I−V変換器21の出力電圧VEAOが上昇しても、直ちにスイッチング動作が開始されることがないように基準電圧源23からの出力電圧VRにヒステリシス特性を与えている。これにより、待機時を検出している間は、スイッチング素子1のオンオフ動作を繰り返すスイッチング制御は、停止と再開とが繰り返されるといった間欠発振状態となる。
【0050】
負荷109への出力電圧Voutは、この間欠発振の停止期間中に低下するが、この低下の度合いは負荷109への供給電流に依存する。つまり、負荷109で消費される電流が小さくなるほど負荷109の出力電圧Voutの低下が緩やかになり、間欠発振の停止期間は負荷109で消費される電流が小さいほど長くなるため、負荷109が軽くなればなるほど、スイッチング素子1のスイッチング動作が減少することになる。
【0051】
起動/停止電圧調整用抵抗101、102は、起動/停止時における制御端子45からの電流の流出量を調整するために、スイッチング電源装置の入力端子115と制御端子45の間、および制御端子45とスイッチング素子1の出力端子42との間に設けられており、この起動/停止電圧調整用抵抗101、102の値を変化させることによって、制御端子45から流出する電流量が変化する。制御端子45から流出する電流はI−V変換器21で電圧に内部変換され、このI−V変換器21の変換電圧VEAOの値により、スイッチング素子1のスイッチング動作が停止・再開することを利用し、起動/停止電圧調整用抵抗101、102により設定される入力直流電圧値以下での動作を停止させる。
【0052】
各抵抗値は次のようにして求められる。
【0053】
スイッチング電源の入力端子115と制御端子45の間の抵抗101をR1、そこに流れる電流をIR1、また制御端子45とスイッチング素子1の出力端子との間の抵抗102をR2、そこに流れる電流をIR2、制御端子45から流出する電流をIFB、制御端子45の電圧をVFBとすると、以下の関係がある。
【0054】
IR2=IR1+IFB ・・・(2)
VFB:一定
上記電流値と入力直流電圧の関係を、図5を参照して説明する。
【0055】
起動時、入力直流電圧VINが上昇すると、抵抗101に流れる電流IR1が増加する。またこの時IR2はVFB一定のため一定である。つまり(2)式より、IR1が増加するとIFBは減少していく。つまり、起動時、入力直流電圧が低い状態における制御端子45からの流出電流IFBをI−V変換器21の出力電圧VEAOがVR1よりも小さくなるような値に設定すると、入力直流電圧が上昇してIFBが減少してI−V変換器21の出力電圧VEAOがVR2よりも大きくなるまではスイッチング素子は発振を停止した状態になる。
【0056】
逆に入力直流電圧VINが低下すると、抵抗101に流れる電流IR1が減少する、またこの時IR2はVFB一定のため一定である。つまり(2)式より、IR1が減少するとIFBは増加していき、I−V変換器21の出力電圧VEAOがVR1よりも小さくなると、スイッチング素子1は発振を停止する。
【0057】
以上の式により求められる2本の抵抗を追加することで、起動電圧および停止電圧が任意に設定される。
【0058】
この時の起動/停止電圧は、以下の式で表される。ここでVIN(start)は起動電圧、VIN(stop)は停止電圧、IFB1はI−V変換器21の出力電圧VEAOがVR1となるときの定電流値、IFB2はI−V変換器21の出力電圧VEAOがVR2となるときの定電流値を示す。
【0059】
VIN(start)=(R1/R2+1)×VFB−R1×IFB2
VIN(stop) =(R1/R2+1)×VFB−R1×IFB1
また、上式より、IFB1とIFB2の電流値にはヒステリシスがあるため、起動電圧と停止電圧にもヒステリシスを持たせることが可能である。
【0060】
このように、起動/停止電圧調整用抵抗101、102を設けて、起動電圧を任意に調整することにより、スイッチング素子1のスイッチング動作を開始および停止する際の入力電圧を、最適に調整することができる。
【0061】
また、起動/停止電圧調整用抵抗101、102の少なくともいずれか一方をスイッチング電源装置に備えたスイッチング電源制御用半導体装置46に組み込むことで、さらに電源回路の構成部品点数を削減することが可能となり、電源製作時にコストダウンをはかることができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明のスイッチング電源装置は、スイッチング素子のスイッチング動作が開始および停止する際の入力電圧を、スイッチング電源制御用半導体装置の外部から最適に調整することができる等の効果があり、スイッチング電源装置、例えばある一定の入力電圧以下における、スイッチング電源装置の動作を許容できないようなAC−DCスイッチング電源のアプリケーションなどに対して有効である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施の形態のスイッチング電源装置の回路図である。
【図2】一実施の形態のスイッチング電源制御用半導体装置およびそのスイッチング電源制御用半導体装置を備えたスイッチング電源装置の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図3】一実施の形態のスイッチング電源制御用半導体装置におけるドレイン電流の変化を示す波形図である。
【図4】一実施の形態のスイッチング電源制御用半導体装置における基準電圧源の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図5】一実施の形態のスイッチング電源制御用半導体装置およびそのスイッチング電源制御用半導体装置を備えたスイッチング電源装置の起動時および停止時の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図6】従来のスイッチング電源装置の回路図である。
【符号の説明】
【0064】
1 スイッチング素子
6 レギュレータ
7 起動/停止用比較器
8 ゲートドライバ用基準電源(内部回路基準電源)
9 ゲートドライバレギュレータ用(内部回路基準電源用)比較器
10 起動パルス発生回路
11 ローサイドクランプ
12 ハイサイドクランプ
13 トランスリセット検出回路
14 クランプ回路
19 抵抗器
21 I−V変換器
22 待機時検出用比較器
23 基準電圧源
24 待機時検出回路
25 インバータ
26、38 AND回路
27 トランスリセットパルス発生回路
28 間欠終了パルス発生回路
29 OR回路
30 RSフリップフロップ
31 クランプ回路
32、34 定電流源
33、35、201 P型MOSFET
36 ドレイン電流検出用比較器
37 オン時ブランキングパルス発生回路
40 ゲートドライバ
41 スイッチング素子入力端子
42 スイッチング素子出力端子(グランド端子)
43 起動電圧検出用端子
44 トランスリセット検出端子
45 制御端子
46 スイッチング電源制御用半導体装置
101、102、116、204、205、206、207 抵抗
104、112 整流器
105、111、117、118、203 コンデンサ
103 トランス
103a 一次巻線
103b 二次巻線
103c 三次巻線(バイアス巻線)
106 出力電圧検出回路
107 LED
108 ツェナーダイオード
109 負荷
110 フォトトランジスタ
100、200 低入力検出回路







 

 


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