米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 半導体集積回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37370(P2007−37370A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−221209(P2005−221209)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
発明者 長沢 俊伸 / 豊岡 徹至 / 藤井 圭一
要約 課題
チャージポンプ動作開始時のラッシュ電流を抑制し、またDC−DCコンバーターの出力の能力を損なわないチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を提供する。

解決手段
フライング容量C1への充電と、フライング容量に蓄えた電荷を蓄積容量C2に受け渡す動作を繰り返すことにより、単一の電圧供給源VDDから供給される電圧を、降圧または昇圧して出力するチャージポンプ回路を有する。チャージポンプ回路の動作時に、フライング容量への充電のための電流の供給をカレントミラー動作により行う。
特許請求の範囲
【請求項1】
フライング容量への充電と、前記フライング容量に蓄えた電荷を蓄積容量に受け渡す動作を繰り返すことにより、単一の電圧供給源から供給される電圧を、降圧または昇圧して出力するチャージポンプ回路を有する半導体集積回路において、
前記チャージポンプ回路の動作時に、前記前記フライング容量への充電のための電流の供給をカレントミラー動作により行うことを特徴とする半導体集積回路。
【請求項2】
前記フライング容量を前記電圧供給源と接地電位との間に接続して前記フライング容量を充電させる第1および第2トランジスタと、
前記フライング容量の一端を接地電位に接続するとともに、一端が接地電位に接続された前記蓄積容量と前記フライング容量の他端とを直列に接続して、前記フライング容量に蓄えた電荷を蓄積容量に受け渡す動作を行わせる第3および第4トランジスタと、
前記第1及び第2トランジスタのうちの一方とカレントミラーを構成する第5のトランジスタおよび定電流源を含むゲート駆動ドライバーとを備えた請求項1に記載の半導体集積回路。
【請求項3】
前記ゲート駆動ドライバーは、充電開始して前記蓄積容量に対する充電が完了した後、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー電流量を増加させる請求項2に記載の半導体集積回路。
【請求項4】
前記ゲート駆動ドライバーの定電流源として、第1定電流源と、前記第1定電流源よりも電流量の大きい第2定電流源とを備え、
前記チャージポンプ回路の動作時には、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー動作を前記第1定電流源に基づいて行い、
充電開始して前記蓄積容量に対する充電が完了した後、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー動作を前記第2定電流源に基づいて行う請求項3に記載の半導体集積回路。
【請求項5】
前記フライング容量から前記蓄積容量への所定量の充電終了後、前記第5のトランジスタ及び定電流源によるカレントミラー動作を停止する請求項2に記載の半導体集積回路。
【請求項6】
前記ゲート駆動ドライバーは、カレントミラー動作と選択的に、インバータを介してゲート駆動電圧を供給する動作が可能であり、
前記フライング容量から前記蓄積容量への所定量の充電終了後、前記ゲート駆動ドライバーは、前記インバータを介して制御する動作に切り替える請求項5に記載の半導体集積回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャージポンプ方式のDC−DCコンバータを有する半導体集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池駆動のポータブル機器において低消費電力化による長時間動作実現のため、低電源電圧化が進んでいる。その一方で半導体集積回路の信号処理回路においては従来と同等または従来よりも大きな振幅を出力する要求がある。低電源電圧化により十分な信号振幅を出力できない場合、DC−DCコンバータで昇圧または降圧することにより、機器内部で必要とするDC電圧を発生し、そのDC電圧を使用して、十分な信号振幅を出力する手段が知られている。DC−DCコンバータとしては、チャージポンプ回路を使用したものがあり(例えば特許文献1を参照)、ポータブル機器において広く使われている。
【0003】
以下、降圧型を例として、従来のチャージポンプ回路を有する半導体集積回路について説明する。
【0004】
図9Aは、従来例のチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を示す。図9Aにおいて、1はチャージポンプ回路出力段、C1はフライング容量、C2は蓄積容量である。チャージポンプ回路出力段1は、PMOSトランジスタM1、NMOSトランジスタM2、NMOSトランジスタM3、およびNMOSトランジスタM4から構成される。
【0005】
トランジスタM1は、フライング容量C1のプラス端子とVDDが、ドレイン・ソースにそれぞれ接続されている。トランジスタM2は、フライング容量C1のマイナス端子とGNDが、ドレイン・ソースにそれぞれ接続されている。トランジスタM3は、フライング容量C1のプラス端子とGNDが、ドレイン・ソースにそれぞれ接続されている。トランジスタM4は、フライング容量C1のマイナス端子と蓄積容量C2が、ドレイン・ソースにそれぞれ接続されている。
【0006】
2はトランジスタM2のゲート駆動ドライバー、3はトランジスタM3のゲート駆動ドライバー、4はトランジスタM4のゲート駆動ドライバー、6はトランジスタM1のゲート駆動ドライバーである。半導体集積回路11は、チャージポンプ回路出力段1と、ゲート駆動ドライバー2、3、4、6を含む。
【0007】
図9Bは、図9Aの回路の等価回路を示す。図9Bにおいて、R1はトランジスタM1のオン抵抗、R2はトランジスタM2のオン抵抗、R3はトランジスタM3のオン抵抗、R4はトランジスタM4のオン抵抗を表している。
【0008】
図10(a)、(b)は、ゲート駆動ドライバーの構成の一例を示す。図10(a)における30はゲート駆動ドライバーのシンボル図を示す。図10(b)は、ゲート駆動ドライバー30を、PMOSトランジスタM10とNMOSトランジスタM11からなるインバータ回路で構成した例を示す。
【0009】
図11(a)〜(d)は、図9A、9Bに示した回路の動作を説明する波形図である。同図中の絶対値の数値の表記は、VDD=3V、C1=C2=1μF、R1=R2=R3=R4=0.5Ωとしたときの値である。図11(a)において、横軸tは時間であり、φ1はトランジスタM1のゲート電圧、φ2はトランジスタM2のゲート電圧、φ3はトランジスタM3、M4のゲート電圧を示す。図11(b)は、VDDから流れるPMOSトランジスタM1のドレイン電流Iの過渡特性を示す。図11(c)は、フライング容量C1の両端の電圧の過渡特性を示す。図11(d)は、蓄積容量C2の充電電圧VSSの過渡特性を示す。
【0010】
図12(a)、(b)はそれぞれ、トランジスタM1のドレイン電流I、充電電圧VSSの過渡特性の時間軸を広域に亘って示したものである。
【0011】
以下、従来のチャージポンプ回路の動作について、図9A、9Bの回路構成、および図11の動作説明図を参照して説明する。φ3がLレベルの時に、φ1、φ2がそれぞれ同時に、HレベルからLレベルに、LレベルからHレベルに動作したとき、トランジスタM3,M4はオフ状態で、トランジスタM1、M2がオン状態となる。図9Bの等価回路では、SW10、SW11が左側に倒れた状態であり、フライング容量C1にVDDからの充電電流Iが流れ、充電が開始される。VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流I、フライング容量C1の両端の電位差VC、充電電圧VSSは、それぞれ図11(b)、(c)、(d)のA区間の過渡特性になる。上述の条件例の場合、VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流Iのピークは3Aとなる。
【0012】
次にφ1、φ2がそれぞれHレベル、Lレベルになり、そのあとφ3がLレベルからHレベルに動作すると、トランジスタM1、M2がオフ状態、トランジスタM3、M4がオン状態となる。図9Bの等価回路では、SW10、SW11が右側に倒れた状態であり、フライング容量C1に充電された電荷は、電荷量保存の法則に従い蓄積容量C2に受け渡される。VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流、フライング容量C1の両端の電位差VC、充電電圧VSSは、それぞれ図11(b)、(c)、(d)のB区間の過渡特性になる。同様にφ1、φ2、φ3が図11(a)のように動作を続けて、最終的に図12(b)に示されるように、VSSは−VDDまで充電される。
【0013】
また図10(b)のように、ゲート電圧をVDDからVSSまで大きくスイングできるゲート駆動ドライバーを使用すれば、チャージポンプ回路出力段1のトランジスタM1、M2、M3、M4のオン動作時のオン抵抗を低くすることができ、チャージポンプ回路出力の能力を高めることが出来る。
【特許文献1】特開2003−219634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら上記従来例の構成では、チャージポンプ回路の動作開始時の過渡電流のピーク(以下、ラッシュ電流と呼ぶ)が大きく、VDDの能力が低い場合、電源をダウンさせる恐れがある。特にポータブル機器においては、電源の能力は一般的に低く、また電源系統を他の回路ブロックと共通に使う場合も多いので、チャージポンプ回路を有する半導体集積回路だけでなく、同じ電源につながる他の半導体集積回路にも影響を及ぼす可能性があり、ラッシュ電流の低減は大きな課題である。
【0015】
この課題を解決する一方法として、特許文献1には、チャージポンプ回路の非動作時に、フライング容量および蓄積容量を予備的に充電しておく予備充電回路を備えた構成が記載されている。しかしながら、特許文献1の構成では、ラッシュ電流を十分に低減できるとは言えず、他の回路要素に対する影響の回避策としては不十分である。
【0016】
本発明は、チャージポンプ動作開始時のラッシュ電流を十分に抑制することが可能なチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の半導体集積回路は、フライング容量への充電と、前記フライング容量に蓄えた電荷を蓄積容量に受け渡す動作を繰り返すことにより、単一の電圧供給源から供給される電圧を、降圧または昇圧して出力するチャージポンプ回路を有し、前記チャージポンプ回路の動作時に、前記前記フライング容量への充電のための電流の供給をカレントミラー動作により行う。
【発明の効果】
【0018】
本発明の半導体集積回路によれば、カレントミラー動作で充電電流を制限することにより、チャージポンプ回路起動時に発生するラッシュ電流を十分に抑制することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の半導体集積回路において、前記フライング容量を前記電圧供給源と接地電位との間に接続して前記フライング容量を充電させる第1および第2トランジスタと、前記フライング容量の一端を接地電位に接続するとともに、一端が接地電位に接続された前記蓄積容量と前記フライング容量の他端とを直列に接続して、前記フライング容量に蓄えた電荷を蓄積容量に受け渡す動作を行わせる第3および第4トランジスタと、前記第1及び第2トランジスタのうちの一方とカレントミラーを構成する第5のトランジスタおよび定電流源を含むゲート駆動ドライバーとを備えた構成とすることができる。
【0020】
前記ゲート駆動ドライバーは、充電開始して前記蓄積容量に対する充電が完了した後、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー電流量を増加させることが好ましい。
【0021】
その場合、前記ゲート駆動ドライバーの定電流源として、第1定電流源と、前記第1定電流源よりも電流量の大きい第2定電流源とを備え、前記チャージポンプ回路の動作時には、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー動作を前記第1定電流源に基づいて行い、充電開始して前記蓄積容量に対する充電が完了した後、前記第1または第2トランジスタのカレントミラー動作を前記第2定電流源に基づいて行う構成とすることができる。
【0022】
また、前記フライング容量から前記蓄積容量への所定量の充電終了後、前記第5のトランジスタ及び定電流源によるカレントミラー動作を停止する構成とすることができる。
【0023】
前記ゲート駆動ドライバーは、カレントミラー動作と選択的に、インバータを介してゲート駆動電圧を供給する動作が可能であり、前記フライング容量から前記蓄積容量への所定量の充電終了後、前記ゲート駆動ドライバーは、前記インバータを介して制御する動作に切り替える構成とすることができる。
【0024】
上記いずれかの構成の半導体集積回路と、前記半導体集積回路のチャージポンプ回路の出力を電源として使用する信号処理回路とを備え、前記半導体集積回路及び信号処理回路が同一基板上に集積化された半導体集積回路装置を構成することができる。
【0025】
以下、本発明の実施形態におけるチャージポンプ回路を有する半導体集積回路について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態におけるチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を、図1Aに示す。図1Aにおいて、図9Aに示した従来例と同一の要素については、同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0027】
半導体集積回路11aは、チャージポンプ回路出力段1と、ゲート駆動ドライバー2、3、4、5aを含む。本実施形態においては、PMOSトランジスタM1のゲート駆動ドライバー5aの構成が、図9Aの回路と相違する。ゲート駆動ドライバー5aは、PMOSトランジスタM5およびクロック電流源7からなり、PMOSトランジスタM5のダイオード接続によりカレントミラーの1次側を構成している。
【0028】
図1Bは、図1Aの回路の等価回路を示す。図1Bにおいて、電流源I1はカレントミラー動作時の等価回路、R2はトランジスタM2のオン抵抗、R3はトランジスタM3のオン抵抗、R4はトランジスタM4のオン抵抗を表している。
【0029】
図2(a)〜(d)は、図1の回路の動作を示す。図中の絶対値の数値の表記は、トランジスタM1のドレイン電流I=200mA、VDD=3V、C1=C2=1μF、R1=R2=R3=R4=0.5Ωとしたときの値である。図2(a)において、横軸tは時間、Iφ1はトランジスタM5に流れる電流、φ2はトランジスタM2のゲート電圧、φ3はトランジスタM3、M4のゲート電圧である。図2(b)は、VDDから流れるトランジスタM1のドレイン電流Iの過渡特性を示す。図2(c)は、フライング容量C1両端の電圧の過渡特性を示す。図2(d)は、蓄積容量C2の充電電圧VSSの過渡特性を示す。
【0030】
図3(a)、(b)はそれぞれ、トランジスタM1のドレイン電流I、充電電圧VSSの過渡特性の時間軸を広域に亘って示したものである。
【0031】
以下に、上記構成のチャージポンプ回路を有する半導体集積回路の動作について、図1の回路図、および図2の動作説明図を参照して説明する。φ3がLレベルの時に、Iφ1が電流ゼロから電流オン、φ2がLレベルからHレベルに動作したとき、トランジスタM3,M4はオフ状態で、トランジスタM2がオン状態となり、図1Bの等価回路では、SW10、SW11が左側に倒れた状態になる。トランジスタM1はカレントミラー動作になるので、トランジスタM5のミラー比により決定された電流量Iで、フライング容量C1に充電電流Iを流す。VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流I、フライング容量C1の両端の電位差VC、充電電圧VSSは、それぞれ図2(b)、(c)、(d)のA区間の過渡特性になる。上述の例示条件の場合、VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流Iのピークは、200mAとなる。
【0032】
次にIφ1が電流オンから電流ゼロ、φ2がHレベルからLレベルになり、そのあとφ3がLレベルからHレベルに動作すると、トランジスタM1、M2がオフ状態、トランジスタM3、M4がオン状態となり、図9Bの等価回路では、SW10、SW11が右側に倒れた状態となる。フライング容量C1に充電された電荷は、電荷量保存の法則に従い蓄積容量C2に受け渡される。VDDからフライング容量C1に流れる過渡電流、フライング容量C1の両端の電位差、VSSの充電電圧は、それぞれ図2(b)、(c)、(d)のB区間の過渡特性になる。
【0033】
同様にIφ1、φ2、φ3が図2(a)のように動作を続けて、最終的に図3(b)に示されるように、VSSは−VDDまで充電される。このように本実施の形態によれば、上述で例示した定数のとき、チャージポンプ回路起動時の過渡電流のピークは200mAになり、従来回路例で発生した3Aに比べ、起動時のピーク電流を抑えることができる。またトランジスタM5とトランジスタM1のミラー比などで、起動時のピーク電流量の設定を変えることが出来る。
【0034】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態におけるチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を、図4に示す。図4において、図1Aに示した回路と同一の要素については、同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0035】
半導体集積回路11bは、チャージポンプ回路出力段1と、ゲート駆動ドライバー2、3、4、5bを含む。本実施形態においては、PMOSトランジスタM1のゲート駆動ドライバー5bの構成が、図1Aの回路と相違する。ゲート駆動ドライバー5bは、PMOSトランジスタM5、プリ充電用のクロック電流源7、メイン充電用のクロック電流源8,およびスイッチSW1から構成される。PMOSトランジスタM5のダイオード接続により、カレントミラーの1次側が構成される。クロック電流源7はパルス電流Iφ1を供給し、クロック電流源8はパルス電流Iφ2(電流量Iφ2≧Iφ1)を供給し、いずれか一方の電流源が、スイッチSW1により選択的にトランジスタM5に接続される。9は、VSSで消費される電流ILを示す。
【0036】
図5A、5Bに、本実施形態のチャージポンプ回路の過渡特性図を示す。図5A(a)、図5B(e)にVSSに流れ込む電流ILの過渡特性を示す。図5A(b)、図5B(f)にカレントミラー1次側のPMOSトランジスタM5のドレイン電流Iφの過渡特性を示す。図5A(c)、図5B(g)にPMOSトランジスタM1のドレイン電流Iの過渡特性を示す。図5A(d)、図5B(h)に充電電圧VSSの過渡特性を示す。
【0037】
図5A(a)〜(d)は、図4においてプリ充電用のクロック電流源7によるパルス電流Iφ1のみを供給して動作させたときの過渡特性を示す。図5B(e)〜(h)は、SW1がクロック電流源7に繋がった状態で動作を開始し、蓄積容量C2に十分充電がされたのち、SW1をメイン充電用のクロック電流源8に繋ぎ変えてパルス電流Iφ2を供給したときの過渡特性を示す。
【0038】
図4においてクロック電流源7によるパルス電流Iφ1のみを供給したとき、すなわち第1の実施形態に対応する状態での動作について、図5A(a)〜(d)を参照して説明する。図5A(b)に示すように、ラッシュ電流を抑えるため、パルス電流Iφ1の振幅は小さく設定されている。図5A(b)のパルス電流Iφ1の供給により、第1の実施形態のチャージポンプ回路と同様に、トランジスタM1は最初カレントミラーとして動作する。それにより、トランジスタM1のドレイン電流Iが図5A(c)に示すように流れて、フライング容量C1のC1への充電、また蓄積容量C2のC2への電荷の受け渡しを繰り返し、VSSに負電圧が充電されていく。
【0039】
図5A(d)に示すように、充電開始時からVSSがVDD−ΔVに充電されるまで(時刻Aまで)の間、トランジスタM1は飽和領域で動作する。ΔV=VGS1−VTH、VGS1はトランジスタM1のゲートソース間電圧、VTHはトランジスタM1の閾値である。図5A(c)に示すように、チャージポンプ回路が動作開始してから時刻Aまでの区間、トランジスタM1はカレントミラーの動作を続ける。
【0040】
VSSがVDD−ΔVより低い値に充電されていくと、トランジスタM1は抵抗領域で動作し、そのときのトランジスタM1の充電電流量は、図5A(c)のA−B区間のように減少する。VSSが−VDDまで充電されると、電流Iは理想的にはゼロになる。しかしながら、ドレイン電流Iφをラッシュ電流抑制の状態(Iφ1)にしたまま、図5A(a)に示すように時刻t1からVSSに消費電流ILが流れ込むと、トランジスタM1はゲートソース間電圧VGS1の電位差がそれほど大きくない状態での抵抗領域動作のためオン抵抗が高く、VSSに流れ込む消費電流ILを十分補えない状態が想定される。
【0041】
その場合、VSSの値は上昇し、時刻Bから、トランジスタM1はまた飽和領域での動作になり、消費電流ILを補える電圧までVSSが上がる。最悪VSSに負電圧が発生しなくなることがあり、その例として、例えば電力変換効率が100%、フライング容量への充放電Duty比が50%のシステムであった場合、VSSに消費される電流ILの平均値が、トランジスタM1のカレントミラー動作時のドレイン電流Iのピーク値の1/2以上になった場合、チャージポンプ回路は負電圧を発生できない。VSSへ流れ込む電流があってもVSSが十分低い値を維持できることが、チャージポンプ回路出力の高能力を示すことになるので、この図5A(d)の状態のように、VSS値が時刻B以降トランジスタM1が飽和領域動作するまで上昇してしまうことは、チャージポンプ回路出力の能力が少ないことを意味する。
【0042】
このチャージポンプ回路の出力能力不足を改善するために、本実施形態では、図4のチャージポンプ回路においてクロック電流源7により十分なVSSの充電後、SW1をクロック電流源8に切り替えて、パルス電流Iφ1から電流量の大きいパルス電流Iφ2に切り替えて供給する。この動作について、図5B(e)〜(h)を参照して説明する。図中、D地点までの動作は、前述の図5A(a)〜(d)の動作と同じである。図5B(f)に示すように、時刻Dで図4のSW1がクロック電流源7側に倒れている状態から、SW1を電流量の多いクロック電流源8側に切り替えることで、トランジスタM1の抵抗領域でのオン抵抗を低くし、抵抗領域動作時の充電電流量を増大させる。想定される消費電流ILに対し十分低いオン抵抗を持つようにパルス電流Iφ2を選んでおけば、時刻t1で電流ILが消費されても、図5A(d)のパルス電流Iφ1のときよりも充電電流量が増大しているため、VSSの上昇は抑えられる。従って、第1の実施形態と同様にラッシュ電流を抑え、なおかつ充電後のチャージポンプの能力を損なわないようにすることが出来る。
【0043】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態におけるチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を、図6に示す。図6において、図1A、図9Aに示した回路と同一の要素については、同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0044】
半導体集積回路11cは、チャージポンプ回路出力段1、ゲート駆動ドライバー2、3、4、5c、6、およびスイッチSW5を含む。本実施形態においては、PMOSトランジスタM1のゲートには、ゲート駆動ドライバー5cに加え、ゲート駆動ドライバー6がスイッチSW5を介して選択的に接続される。ゲート駆動ドライバー5cは、PMOSトランジスタM5、NMOSトランジスタM6、M7、電流源IDC10、電流クロックを作る電流パルス発生スイッチSW2、ゲート不定を防止するスイッチSW3、カレントミラー動作のオン/オフを制御するスイッチSW4で構成される。
【0045】
図7は、第3の実施形態のチャージポンプ回路を構成するスイッチSW2〜SW5の制御を説明するタイミングチャートである。チャージポンプ起動時は、カレントミラーをオン/オフ制御するスイッチSW4がオン、ゲート駆動ドライバー6のインバーター動作をオン/オフするスイッチSW5はオフ、電流パルス発生スイッチSW2、およびゲート不定防止スイッチSW3は、同相でオン/オフを繰り返す。この動作の時は、第1の実施形態と同様な動作をする。
【0046】
次ぎに十分充電がされた後、スイッチSW4がオフ、スイッチSW5はオン、電流パルス発生スイッチSW2はオン、スイッチSW3はオフに固定する。図7に示される制御により、本実施形態においては、図5の(e)〜(h)の動作と同様に、VSSの消費電流があった場合でも、第2の実施形態と同様にラッシュ電流を抑え、なおかつ充電後のチャージポンプの能力を損なわないようにすることが出来る。
【0047】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態におけるチャージポンプ回路を有する半導体集積回路を、図8に示す。図8は、第1〜3の実施形態に示したようなチャージポンプ回路と、そのチャージポンプ回路の出力を電源として使用する信号処理回路を、同一の基板上に集積化した半導体集積回路の構成を示す。
【0048】
図8に示す半導体集積回路24は、チャージポンプ回路21、第1信号処理回路22、および第2信号処理回路23から構成される。チャージポンプ回路21は、第1〜3の実施形態に示したいずれかの構成を有する。第1信号処理回路22は、チャージポンプ回路21の起動停止と独立に動作し、チャージポンプ回路21と同一の電源電圧VDDとGND間で動作する。第2信号処理回路23は、チャージポンプ回路21の出力を電圧供給源として使用する。
【0049】
図8の構成において、チャージポンプ回路21の替わりに従来回路例のチャージポンプ回路を使用したとき、第1信号処理回路22は、チャージポンプ回路起動時のラッシュ電流のため、電源電圧VDDがダウンしシステム的な問題を起こす可能性があった。これに対して、本実施形態においては、本発明の第1〜3の実施形態に示したいずれかの構成を有するチャージポンプ回路21を使用するので、チャージポンプ回路21の起動時のラッシュ電流の抑制が可能になり、VDDのダウンを防止し、システム的な問題発生を避けることができる。
【0050】
また、チャージポンプ回路21、チャージポンプ回路21の起動停止と独立に動作する第1信号処理回路22、およびチャージポンプ回路21の出力を電圧供給源として使用する第2信号処理回路23を同一基板上に集積化することにより、低電源電圧供給で大きな信号振幅を必要とする信号処理機能や、細やかなパワーマネージメントが出来る信号処理回路を内蔵することが可能になり、多機能な半導体集積回路の実現が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば、チャージポンプ動作開始時のラッシュ電流を抑制し、またDC−DCコンバーターの出力の能力を損なわないチャージポンプ回路を実現でき、チャージポンプ回路と信号処理回路を同一基板上に集積化した半導体集積回路に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1A】本発明の第1の実施形態における半導体集積回路の回路図
【図1B】同半導体集積回路の等価回路図
【図2】同半導体集積回路の動作を説明するための波形図
【図3】同半導体集積回路の広域時間に亘る動作を示す波形図
【図4】本発明の第2の実施形態における半導体集積回路の回路図
【図5A】同半導体集積回路の過渡特性を説明するための波形図
【図5B】同半導体集積回路の他の状態における過渡特性を説明するための波形図
【図6】本発明の第3の実施形態における半導体集積回路の回路図
【図7】同半導体集積回路における制御動作を示すタイミングチャート
【図8】本発明の第4の実施形態における半導体集積回路のブロック図
【図9A】従来例の半導体集積回路の回路図
【図9B】同半導体集積回路の等価回路図
【図10】同半導体集積回路のゲート駆動ドライバーの例を示す図
【図11】同半導体集積回路の動作を説明するための波形図
【図12】同半導体集積回路の広域時間に亘る動作を示す波形図
【符号の説明】
【0053】
1 チャージポンプ回路出力段
2、3、4、5a、5b、5c、6 ゲート駆動ドライバー
7、8 クロック電流源
9 VSSの消費電流
10 電流源
11、11a、11b、11c 半導体集積回路
21 チャージポンプ回路
22 信号処理回路1
23 信号処理回路2
24 半導体集積回路
30 ゲート駆動ドライバー
C1 フライング容量
C2 蓄積容量
M1、M5、M10 PMOSトランジスタ
M2、M3、M4、M6、M7、M11 NMOSトランジスタ
SW1、SW3〜SW5、SW10、SW11 スイッチ
SW2 電流パルス発生スイッチ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013