Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
駆動装置 - 松下電器産業株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 発電 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37337(P2007−37337A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218948(P2005−218948)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
発明者 菊池 紀彦 / 廣瀬 信幸
要約 課題
部品点数を従来より減少させることができる駆動装置を提供する。

解決手段
オートフォーカスカメラ10は、圧電素子13aと、圧電素子13aによって駆動される駆動軸13bと、駆動軸13bとの間の摩擦力によって駆動軸13bに対して移動する移動部13cと、圧電素子13aへの電力の供給の制御を行うマイコン部24とを備え、マイコン部24は、移動部13cの移動方向に応じた電力の供給時間の調整量を算出する前処理モードと、移動方向及び調整量に基づいて供給時間を調整して制御を行う移動制御モードとを動作モードとして有し、前処理モードにおいて、基端センサ15による検出結果に基づいて制御を行うことによって基端位置15aを基準として移動部13cに往復移動を行わせ、往復移動の往路における供給時間と、往復移動の復路における供給時間とに基づいて調整量を算出する。
特許請求の範囲
【請求項1】
圧電素子と、前記圧電素子によって駆動される駆動部と、前記駆動部との間の摩擦力によって前記駆動部に対して移動する移動部と、前記移動部が所定の位置に存在することを検出する所定位置検出手段と、前記圧電素子への電力の供給の制御を行う供給制御手段とを備え、
前記供給制御手段は、前記制御を行って前記移動部を移動させる移動制御モードと、前記移動制御モードより前に行われる前処理モードとを動作モードとして有し、前記前処理モードにおいて、前記所定位置検出手段による検出結果に基づいて前記制御を行うことによって前記所定の位置を基準として前記移動部に往復移動を行わせ、前記移動制御モードにおいて、前記往復移動の往路における前記電力の供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間と、前記移動部の移動方向とに基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行うことを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記供給制御手段は、前記前処理モードにおいて、前記往復移動の往路における前記供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間とに基づいて前記移動方向に応じた前記供給時間の調整量を算出し、前記移動制御モードにおいて、前記移動方向及び前記調整量に基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記所定の位置から所定の距離離れた他の位置に前記移動部が存在することを検出する他位置検出手段を備え、
前記供給制御手段は、前記前処理モードにおいて、前記所定位置検出手段による検出結果と、前記他位置検出手段による検出結果とに基づいて前記制御を行うことによって前記所定の位置と、前記他の位置との間を前記移動部に前記往復移動を行わせることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記供給制御手段は、前記移動制御モードにおいて、前記往復移動の往路における前記供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間と、前記所定の距離と、前記移動方向とに基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までの何れかに記載の駆動装置と、前記移動部に支持されたレンズとを備えたことを特徴とする撮像装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電素子を備えた駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影レンズの焦点検出を自動的に行うオートフォーカス機能を搭載した小型のデジタルカメラが汎用されている。そして、レンズの駆動装置として、圧電素子と、圧電素子に駆動される駆動軸と、レンズを支持する移動部とを備え、駆動軸と移動部との間に生じる摩擦力を利用して移動部を移動させるものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
圧電素子の伸長量と圧縮量とには個体間でばらつきがあるので、駆動装置の個体間には、構成部品である圧電素子の個体差によって移動部の移動方向毎の移動量にばらつきが生じる。また、駆動装置は、自身の姿勢の変化によって駆動軸と移動部との間に生じる摩擦力の大きさが変化するので、自身の姿勢の変化によって移動部の移動方向毎の移動量に変化が生じる。また、駆動装置は、温度、湿度等の環境の変化に対しても、移動部の移動方向毎の移動量に変化が生じる。したがって、従来の駆動装置は、移動部の実際の位置を遂次検出するためにエンコーダ等の精密な位置検出器を備え、位置検出器による検出結果に基づいて移動部の駆動をフィードバック制御することによって、移動部の高精度な位置決めを実現していた。
【特許文献1】特開平4−69070号公報
【特許文献2】特開平8−149860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の駆動装置においては、移動部の実際の位置を遂次検出するための位置検出器を備える必要があるため部品点数の増加を招き、小型化、軽量化が困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、部品点数を従来より減少させることができる駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の駆動装置は、圧電素子と、前記圧電素子によって駆動される駆動部と、前記駆動部との間の摩擦力によって前記駆動部に対して移動する移動部と、前記移動部が所定の位置に存在することを検出する所定位置検出手段と、前記圧電素子への電力の供給の制御を行う供給制御手段とを備え、前記供給制御手段は、前記制御を行って前記移動部を移動させる移動制御モードと、前記移動制御モードより前に行われる前処理モードとを動作モードとして有し、前記前処理モードにおいて、前記所定位置検出手段による検出結果に基づいて前記制御を行うことによって前記所定の位置を基準として前記移動部に往復移動を行わせ、前記移動制御モードにおいて、前記往復移動の往路における前記電力の供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間と、前記移動部の移動方向とに基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行う構成を有している。
【0007】
この構成により、本発明の駆動装置は、移動部の実際の位置を遂次検出するためのエンコーダ等の精密な位置検出器を備える必要がないので、部品点数を従来より減少させることができる。
【0008】
また、本発明の駆動装置の前記供給制御手段は、前記前処理モードにおいて、前記往復移動の往路における前記供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間とに基づいて前記移動方向に応じた前記供給時間の調整量を算出し、前記移動制御モードにおいて、前記移動方向及び前記調整量に基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行う構成を有している。
【0009】
この構成により、本発明の駆動装置は、移動部の実際の位置を遂次検出するためのエンコーダ等の精密な位置検出器を備える必要がないので、部品点数を従来より減少させることができる。
【0010】
また、本発明の駆動装置は、前記所定の位置から所定の距離離れた他の位置に前記移動部が存在することを検出する他位置検出手段を備え、前記供給制御手段は、前記前処理モードにおいて、前記所定位置検出手段による検出結果と、前記他位置検出手段による検出結果とに基づいて前記制御を行うことによって前記所定の位置と、前記他の位置との間を前記移動部に前記往復移動を行わせる構成を有している。
【0011】
この構成により、本発明の駆動装置は、移動部の移動速度を求めることができるので、より高精度に移動部の位置決めを行うことができる。
【0012】
また、本発明の駆動装置の前記供給制御手段は、前記移動制御モードにおいて、前記往復移動の往路における前記供給時間と、前記往復移動の復路における前記供給時間と、前記所定の距離と、前記移動方向とに基づいて前記供給時間を調整して前記制御を行う構成を有している。
【0013】
この構成により、本発明の駆動装置は、移動部の移動速度を求めることができるので、より高精度に移動部の位置決めを行うことができる。
【0014】
また、本発明の撮像装置は、駆動装置と、前記移動部に支持されたレンズとを備えた構成を有している。
【0015】
この構成により、本発明の撮像装置は、移動部の実際の位置を遂次検出するためのエンコーダ等の精密な位置検出器を備える必要がないので、部品点数を従来より減少させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、部品点数を従来より減少させることができる駆動装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る撮像装置の構成について説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態に係る撮像装置としてのオートフォーカスカメラ10は、フォーカスレンズ11と、光を遮断する遮蔽板12aを有したレンズ鏡筒12と、フォーカスレンズ11の光軸方向である矢印10a、10bで示す方向にレンズ鏡筒12を駆動するインパクト形アクチュエータ13と、遮蔽板12aの移動可能範囲の基端位置15aに配置されて遮蔽板12aによって光路が遮られることによって遮蔽板12aが基端位置15aに存在することを検出するフォトインタラプタからなる基端センサ15と、遮蔽板12aの移動可能範囲の先端位置16aに配置されて遮蔽板12aによって光路が遮られることによって遮蔽板12aが先端位置16aに存在することを検出するフォトインタラプタからなる先端センサ16と、フォーカスレンズ11によって結像した画像を映像信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)17と、インパクト形アクチュエータ13に電力を供給する駆動回路18と、CCD17から出力された映像信号に基づいて画像処理を行う画像処理IC(Integrated Circuit)20とを備えている。
【0020】
また、オートフォーカスカメラ10は、矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときと、矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときとの間でオートフォーカスにおいて制御単位時間の調整を行うか否かを切り替える図示していない手段(以下「切替手段」という。)を備えている。
【0021】
ここで、インパクト形アクチュエータ13は、矢印10aで示す方向に伸び矢印10aで示す方向とは反対方向である矢印10bで示す方向に縮む圧電素子13aと、圧電素子13aと結合して圧電素子13aによって矢印10a、10bで示す方向に駆動される駆動部としての駆動軸13bと、レンズ鏡筒12が固定されるとともに駆動軸13bと摩擦係合して駆動軸13bに対して矢印10a、10bで示す方向に移動する移動部13cとを有している。
【0022】
なお、基端センサ15は、移動部13cが所定の位置である基端位置15aに存在することを検出する所定位置検出手段を構成している。また、先端センサ16は、基端位置15aから所定の距離L(数百μm〜数mm)だけ離れた他の位置である先端位置16aに移動部13cが存在することを検出する他位置検出手段を構成している。
【0023】
また、画像処理IC20は、基端センサ15及び先端センサ16からの信号を入力し駆動回路18への信号を出力する入出力回路21と、CCD17を制御するCCD制御回路22と、CCD17から出力された映像信号の高周波成分から焦点評価値を得る信号処理部23と、信号処理部23によって得られた焦点評価値に基づいて入出力回路21を介して駆動回路18の動作を制御して映像コントラスト方式のオートフォーカスを行うマイコン部24と、マイコン部24の動作プログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)25と、マイコン部24の作業領域であるRAM(Random Access Memory)26と、ROM25及びRAM26を制御するメモリコントローラ27とを備えている。
【0024】
マイコン部24は、基端センサ15及び先端センサ16から制御単位時間Bc毎に信号を入力するようになっている。
【0025】
また、マイコン部24は、駆動回路18による圧電素子13aへの電力の供給の制御を行うようになっており、供給制御手段を構成している。マイコン部24は、駆動回路18によって圧電素子13aに電圧を供給する場合、圧電素子13aへの電圧の供給時間を制御単位時間の整数倍の時間とするようになっている。
【0026】
また、ROM25は、駆動回路18が圧電素子13aに供給する電圧の波形形状を与える信号、即ち、圧電素子13aの収縮、伸長の速度や駆動周波数を決定する信号として、フォーカスレンズ11の繰り出し方向、即ち矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときに使用される図2(a)に示す信号と、フォーカスレンズ11の繰り戻し方向、即ち矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときに使用される図2(b)に示す信号とを記憶している。ここで、図2に示す信号は、例えば、フォーカスレンズ11、レンズ鏡筒12及び移動部13cの慣性質量と、駆動軸13b及び移動部13cの間に生じる動摩擦力、静止摩擦力等の負荷と、圧電素子13aの推力と、移動部13cの移動速度とに基づいて、オートフォーカスカメラ10が安定に動作するように設定されている。なお、図2(a)に示す信号の周期と、図2(b)に示す信号の周期とは、互いに等しい。
【0027】
なお、レンズ鏡筒12、インパクト形アクチュエータ13、基端センサ15、先端センサ16、駆動回路18、入出力回路21、マイコン部24、ROM25、RAM26及びメモリコントローラ27は、フォーカスレンズ11を駆動する駆動装置30を構成している。
【0028】
次に、オートフォーカスカメラ10の動作について説明する。
【0029】
まず、マイコン部24が移動部13cを移動させる動作について説明する。
【0030】
マイコン部24からの指令によって図2(a)に示すような電圧を駆動回路18が圧電素子13aに印加すると、圧電素子13aが電圧に応じて伸縮するので、圧電素子13aと結合した駆動軸13bは、図3に示すように電圧に応じて移動する。即ち、駆動軸13bは、駆動回路18が圧電素子13aに印加する電圧が緩やかに増加するときに、圧電素子13aの伸びに応じて矢印10aで示す方向に緩やかに移動し、駆動回路18が圧電素子13aに印加する電圧が急激に減少するときに、圧電素子13aの縮みに応じて矢印10bで示す方向に急激に移動する。
【0031】
駆動軸13bが図3に示すように移動すると、駆動軸13bと摩擦係合した移動部13cは、図3に示すように移動する。即ち、移動部13cは、駆動軸13bが矢印10aで示す方向に緩やかに移動するときに、駆動軸13bとの間に生じる摩擦力が慣性力に対して大きいので駆動軸13bとともに矢印10aで示す方向に緩やかに移動し、駆動軸13bが矢印10bで示す方向に急激に移動するときに、駆動軸13bとの間に生じる摩擦力が慣性力と釣り合って移動せず駆動軸13bに対して矢印10bで示す方向に移動する。
【0032】
したがって、図2(a)に示すような電圧を駆動回路18が圧電素子13aに繰り返し印加すると、移動部13cは、図3に示すように、矢印10aで示す方向に緩やかに移動する。
【0033】
以上においては、移動部13cが矢印10aで示す方向に移動する場合について説明したが、マイコン部24からの指令によって図2(b)に示すような電圧を駆動回路18が圧電素子13aに印加すると、同様に移動部13cは矢印10bで示す方向に移動する。
【0034】
なお、圧電素子13aに供給される電圧の1周期分の移動部13cの移動量は、数十nmである。一方、オートフォーカスカメラ10のオートフォーカスで必要とするフォーカスレンズ11の移動量の最小単位は、1〜10μmの範囲で良い。したがって、移動部13cは、移動開始後の非常に短い時間においては、図3に示すように駆動時間に対して移動量が略正比例するようになるまで数周期を要しているが、実用的な駆動時間に対しては、駆動時間に対して移動量が略正比例しているとみなすことができる。即ち、移動部13cの移動量は、圧電素子13aへの電圧の供給時間(制御単位時間の整数倍の時間)によって制御される。なお、制御単位時間Bcは、移動部13cが所定の停止精度で移動可能なように十分に短時間に設定されている。
【0035】
移動部13cは、圧電素子13aへの電圧の供給時間が同一であっても、矢印10aで示す方向に移動するときと、矢印10bで示す方向に移動するときとで移動量が異なる場合がある。例えば、オートフォーカスカメラ10が矢印10aで示す方向を垂直上向きとした姿勢である場合、移動部13cは、矢印10aで示す方向に移動する場合、移動方向とは逆向きに重力を受けるので、移動方向と略直交する方向に重力を受ける姿勢と比較して図4に実線で示したように若干少な目に移動し、矢印10bで示す方向に移動する場合、移動方向に重力を受けるので、移動方向と略直交する方向に重力を受ける姿勢と比較して図4に破線で示したように若干多目に移動する。
【0036】
次に、マイコン部24がオートフォーカスの開始命令を受け取ったときの動作について説明する。
【0037】
図5に示すように、マイコン部24は、オートフォーカスの開始命令を受け取ると、圧電素子13aへの電力の供給時間の移動部13cの移動方向に応じた調整量を算出する前処理モードを開始する(S101)。即ち、マイコン部24は、図6に示すように、基端センサ15からの信号に基づいて基端位置15aにフォーカスレンズ11を移動し(S111)、フォーカスレンズ11を基端位置15aから矢印10aで示す方向に制御単位時間BcのS1倍の時間だけ移動させた後(S112)、フォーカスレンズ11が現在位置から基端位置15aに戻るために要する制御単位時間Bcの経過回数S2をカウントしながら基端センサ15からの信号に基づいてフォーカスレンズ11を矢印10bで示す方向に基端位置15aまで移動させる(S113)。
【0038】
次いで、マイコン部24は、S113においてカウントしたS2をS1で割って調整量としての往復時間比Rを算出し(S114)、算出した往復時間比RをRAM26に記憶して(S115)、前処理モードを終了する。
【0039】
そして、マイコン部24は、前処理モードの終了後の最初の垂直帰線期間を契機として、図5に示すように、移動部13cの移動方向及び移動部13cの調整量に基づいて圧電素子13aへの電力の供給時間を調整して圧電素子13aへの電力の供給の制御を行う移動制御モードを開始する(S102)。即ち、マイコン部24は、新たに取得した焦点評価値と、過去に取得した焦点評価値とを比較し、焦点評価値の変化の大小と、変動幅とに応じてフォーカスレンズ11の移動方向と、移動量とを決定した後、フォーカスレンズ11を移動させるという一連の動作を繰り返すことによって、フォーカスレンズ11の位置を焦点評価値が最大となる(頂点)付近に収斂させる。
【0040】
マイコン部24は、移動制御モードにおいてフォーカスレンズ11を制御単位時間のN回分の時間だけ移動させるとき、図7に示すように、フォーカスレンズ11の繰り出し方向、即ち矢印10aで示す方向に移動させるか否かを判断し(S121)、S121において矢印10aで示す方向に移動させると判断した場合、制御単位時間BcのN回分の時間だけフォーカスレンズ11の繰り出し方向、即ち矢印10aで示す方向に移動させ(S122)、一方、S121において矢印10aで示す方向に移動させないと判断した場合、S115においてRAM26に記憶した往復時間比Rを制御単位時間Bcに乗じた制御単位時間Bc´のN回分の時間だけフォーカスレンズ11の繰り戻し方向、即ち矢印10bで示す方向に移動させる(S123)。
【0041】
なお、S112における移動量は、演算上の丸め誤差を減らす等のため長い方が良いが、必要以上に長くすると、マイコン部24がオートフォーカスの開始命令を受け取ってから移動制御モードを開始するまでに要する時間(以下「前処理時間」という。)が増す。ここで、映像コントラスト方式のオートフォーカスは、通常、1フィールドないし1フレーム単位でレンズの移動と焦点評価値の読み取りを繰り返す。したがって、S112における移動量は、オートフォーカス全体の処理時間に影響を与えない1フィールドないし1フレーム以内に前処理時間が終了するように、定められると良い。例えば、オートフォーカスカメラ10は、1/3フレーム以内に前処理時間が終了するようにS1が定められていても良い。
【0042】
オートフォーカスカメラ10は、上述したように、矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときと、矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときとで移動制御モードにおいて制御単位時間の調整を行う場合、移動量の目標値に対する実際の移動量が矢印10aで示す方向への移動と、矢印10bで示す方向への移動とで略等しくなるので、合焦点に到達するまでの移動回数が理論値と略等しくなる。一方、オートフォーカスカメラ10は、矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときと、矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときとで移動制御モードにおいて制御単位時間の調整を行わないように、切替手段によって切り替えると、移動量の目標値に対する実際の移動量が矢印10aで示す方向への移動と、矢印10bで示す方向への移動とで異なる場合、合焦点に到達するまでの移動回数が理論値より大幅に増える。例えば、オートフォーカスカメラ10は、矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときと、矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときとで移動制御モードにおいて制御単位時間の調整を行わず、移動量の目標値に対する実際の移動量が矢印10aで示す方向への移動と、矢印10bで示す方向への移動とで10%異なる場合、オートフォーカスの終了に2秒程度必要となるのに対し、矢印10aで示す方向に移動部13cを移動させるときと、矢印10bで示す方向に移動部13cを移動させるときとで移動制御モードにおいて制御単位時間の調整を行う場合、1.5秒程度でオートフォーカスを終了することができる。
【0043】
以上に説明したように、オートフォーカスカメラ10は、オートフォーカスカメラ10自身の姿勢の変化や、インパクト形アクチュエータ13個々のばらつきや、温度、湿度等の環境の変化等によって矢印10aで示す方向への移動量と、矢印10bで示す方向への移動量とに差が生じても、生じた差をオートフォーカスの開始時に毎回調整するので、移動部13cの実際の位置を遂次検出するためのエンコーダ等の精密な位置検出器を備えなくても、従来と同程度の精度でオートフォーカスを実行することができる。そして、オートフォーカスカメラ10は、移動部13cの実際の位置を遂次検出するための精密な位置検出器を備える必要がないので、部品点数を従来より減少させることができ、軽量化、小型化、製造コストの低減等を実現することができる。
【0044】
なお、オートフォーカスカメラ10は、移動部13cを矢印10aで示す方向に移動させるときに制御単位時間Bcに基づいて移動部13cを移動させ、移動部13cを矢印10bで示す方向に移動させるときに制御単位時間Bcに往復時間比R(=S2/S1)を乗じた制御単位時間Bc´に基づいて移動部13cを移動させることによって、矢印10aで示す方向への移動量と、矢印10bで示す方向への移動量とに生じた差を減少させているが、矢印10aで示す方向への移動量と、矢印10bで示す方向への移動量とに生じた差を他の方法によって減少させるようになっていても良い。例えば、オートフォーカスカメラ10は、移動部13cを矢印10aで示す方向に移動させるときに制御単位時間BcにS1/S2を乗じた制御単位時間に基づいて移動部13cを移動させ、移動部13cを矢印10bで示す方向に移動させるときに制御単位時間Bcに基づいて移動部13cを移動させることによって、矢印10aで示す方向への移動量と、矢印10bで示す方向への移動量とに生じた差を減少させるようになっていても良い。また、オートフォーカスカメラ10は、制御単位時間を調整するのではなく、制御単位時間Bcに基づいて算出した移動時間を調整することによって、矢印10aで示す方向への移動量と、矢印10bで示す方向への移動量とに生じた差を減少させるようになっていても良い。
【0045】
また、オートフォーカスカメラ10は、基端位置15aを基準として調整量を算出しているが、先端位置16aを基準として調整量を算出するようになっていても良い。
【0046】
なお、オートフォーカスカメラ10は、レンズ系全体をフォーカスレンズとしているが、複数のレンズ群を固定レンズと、移動レンズとに分割して、移動レンズのうちフォーカスレンズを移動してフォーカス調整を行う構成としても良い。
【0047】
(第2の実施の形態)
まず、第2の実施の形態に係る撮像装置の構成について説明する。
【0048】
本実施の形態に係る撮像装置であるオートフォーカスカメラの構成は、第1の実施の形態に係るオートフォーカスカメラ10(図1参照。)の構成と同様であるので、オートフォーカスカメラ10の構成と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
ROM25は、基端位置15aと、先端位置16aとの間の距離Lを既知の機械寸法データとして記憶している。
【0050】
次に、マイコン部24がオートフォーカスの開始命令を受け取ったときの本実施の形態に係るオートフォーカスカメラの動作について説明する。
【0051】
マイコン部24は、オートフォーカスの開始命令を受け取ると、図8に示す前処理モードを開始する。即ち、マイコン部24は、基端センサ15からの信号に基づいて基端位置15aにフォーカスレンズ11を移動し(S211)、フォーカスレンズ11が基端位置15aから先端位置16aに到達するために要する制御単位時間Bcの経過回数S3をカウントしながら先端センサ16からの信号に基づいてフォーカスレンズ11を基端位置15aから先端位置16aまで移動させた後(S212)、フォーカスレンズ11が先端位置16aから基端位置15aまで戻るために要する制御単位時間Bcの経過回数S4をカウントしながら基端センサ15からの信号に基づいてフォーカスレンズ11を先端位置16aから基端位置15aまで移動させる(S213)。
【0052】
次いで、マイコン部24は、S212においてカウントしたS3で距離Lを割って調整量としての移動速度R1を算出し(S214)、S213においてカウントしたS4で距離Lを割って調整量としての移動速度R2を算出し(S215)、S214において算出した移動速度R1と、S215において算出した移動速度R2とをRAM26に記憶して(S216)、前処理モードを終了する。
【0053】
そして、マイコン部24は、前処理モードの終了後の最初の垂直帰線期間を契機として、移動制御モードを開始する。マイコン部24は、移動制御モードにおいてフォーカスレンズ11を距離Xだけ移動させるとき、図9に示すように、フォーカスレンズ11の繰り出し方向、即ち矢印10aで示す方向に移動させるか否かを判断し(S221)、S221において矢印10aで示す方向に移動させると判断した場合、S215においてRAM26に記憶した移動速度R1で距離Xを割って得た時間だけフォーカスレンズ11の繰り出し方向、即ち矢印10aで示す方向に移動させ(S222)、S221において矢印10aで示す方向に移動させないと判断した場合、S215においてRAM26に記憶した移動速度R2で距離Xを割って得た時間だけフォーカスレンズ11の繰り戻し方向、即ち矢印10bで示す方向に移動させる(S223)。
【0054】
以上に説明したように、本実施の形態に係るオートフォーカスカメラは、移動部13cの移動速度を求めることができるので、基端位置15a又は先端位置16aから任意の移動距離を指定できることになり、第1の実施の形態に係るオートフォーカスカメラ10(図1参照。)と比較して、高精度に移動部13cの位置決めを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上のように、本発明に係る駆動装置は、部品点数を従来より減少させることができるという効果を有し、カメラのフォーカス調整等のレンズの駆動に使用される駆動装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るオートフォーカスカメラのブロック図
【図2】(a)図1に示すオートフォーカスカメラのフォーカスレンズの繰り出し方向にフォーカスレンズを移動させるときに圧電素子に供給される電圧を示す図 (b)図1に示すオートフォーカスカメラのフォーカスレンズの繰り戻し方向にフォーカスレンズを移動させるときに圧電素子に供給される電圧を示す図
【図3】図1に示すオートフォーカスカメラの圧電素子への電圧の供給時間に対する駆動軸及び移動部の変位を示す図
【図4】図1に示すオートフォーカスカメラの圧電素子への電圧の供給時間に対するフォーカスレンズの繰り出し方向と、繰り戻し方向とにおける移動部の変位を示す図
【図5】図1に示すオートフォーカスカメラのオートフォーカス時のフローチャート
【図6】図5に示す前処理モードのフローチャート
【図7】図5に示す移動制御モードのフローチャート
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るオートフォーカスカメラのオートフォーカス時の前処理モードのフローチャート
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るオートフォーカスカメラのオートフォーカス時の移動制御モードのフローチャート
【符号の説明】
【0057】
10 オートフォーカスカメラ(撮像装置)
11 フォーカスレンズ
13a 圧電素子
13b 駆動軸(駆動部)
13c 移動部
15 基端センサ(所定位置検出手段)
15a 基端位置(所定の位置)
16 先端センサ(他位置検出手段)
16a 先端位置(他の位置)
24 マイコン部(供給制御手段)
30 駆動装置
L 所定の距離
R 往復時間比(調整量)
R1 移動速度
R2 移動速度




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013