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インバータ制御装置および冷蔵庫 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 インバータ制御装置および冷蔵庫
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20293(P2007−20293A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198323(P2005−198323)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 野村 真一郎
要約 課題
同期モードの発生を防ぐことで、消費電力が増加したり、保護回路が働きDCブラシレスモータが停止してしまうといったことを防ぐものである。

解決手段
DCブラシレスモータのロータの位置を検出する時間とキャリア周期のn倍(nは整数)が一致する同期モード発生回転数を予め冷蔵庫制御回路116の記憶手段に出力禁止帯として記憶しておき、同期モード発生回転数の使用を禁止することにより同期モードの発生を防止することができるインバータ制御装置を提供するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数個のモータ駆動用スイッチング素子により構成されるパワー回路と、圧縮機を駆動するDCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記位置検出回路によるロータの位置情報よりDCブラシレスモータの回転数を演算する回転数演算回路と、DCブラスレスモータの実回転数を冷蔵庫制御回路から出力される指令回転数に制御する回転数制御回路と、前記回転数制御回路からの出力により前記パワー回路のスイッチング素子を任意のキャリア周波数で動作させるドライブ回路とを備えたインバータ制御回路と、前記回転数制御回路に回転数指令を出力する冷蔵庫制御回路を備え、前記冷蔵庫制御回路に、ロータの位置を検出する時間とキャリア周期のn倍(nは整数)が一致する同期モード回転数の出力を禁止する出力禁止帯を予め記憶させることのできる記憶手段を備えたインバータ制御装置。
【請求項2】
インバータ制御回路から出力禁止命令を冷蔵庫制御回路の記憶手段に出力し、前記出力禁止命令によって冷蔵庫制御回路の出力禁止帯を設定する請求項1に記載のインバータ制御装置。
【請求項3】
出力禁止帯の回転数の幅を同期モード回転数Rに対して±2r/sとした請求項1に記載のインバータ制御装置。
【請求項4】
DCブラシレスモータの極数を6極以上とした請求項1に記載のインバータ制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ制御装置を用いた冷蔵庫。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、PWM制御されるスイッチング素子によりモータを駆動するインバータ制御装置に関するもので、特に家庭用冷凍冷蔵庫に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のインバータ制御装置において比較的低回転領域ではキャリア周波数を大きくし、1周期中の通電OFF時間を短くすることで電流の落ち込みが低減でき、電流リップルによる振動、騒音を低減できる。また、それ以外の回転数領域ではキャリア周波数を小さく設定して漏洩電流を小さくするというものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、図面を参照しながら上記従来のインバータ回路について説明する。
【0004】
図4は、特許文献1に記載された従来のインバータ制御装置のブロック図、図5は従来のキャリア周波数の制御パターンの一例を表す図である。
【0005】
図4において、従来のインバータ制御装置は直流電源部1に接続された主回路部2、制御回路部3から構成されている。
【0006】
直流電源部1は、電解コンデンサ、ダイオードブリッジ回路、などにより構成(図示せず)されており、交流電力を直流電力に変換して主回路部2へ直流電力を供給する。
【0007】
主回路部2は、6個のスイッチング素子Ua、Ub、Va、Vb、Wa、Wbと6個の環流ダイオードD1、D2・・・D6を備え、それぞれの環流ダイオードは、スイッチング素子と並列に接続されている。そして、スイッチング素子UaとUbを直列に接続してアーム部Uabを、スイッチング素子VaとVbを直列に接続しアーム部Vabを、同様にスイッチング素子WaとWbを直列に接続し、アーム部Wabを形成し、これら3つのアーム部Uab、Vab、Wabをそれぞれ並列に接続することで、3相のブリッジが形成される。3相の各アーム部Uab、Vab、Wabが有するスイッチング素子の共通節点U0、V0、W0は、それぞれに対応するモータの端子U、端子V、端子Wに接続される。
【0008】
また、制御回路部3は、誘起電圧検出部4、ロータ位置演算部5、転流制御回路部6、速度制御回路部7、PWMキャリア周波数生成回路部8、Duty制御部9、PWMキャリア周波数切替指令回路部10、及び通電波形切替指令部11より構成され、120°通電のPWM制御のインバータであり、ロータの位置を検出する時間は電気角で60°である。
【0009】
以下、制御回路部3の動作原理について説明する。
【0010】
まず、主回路部2の出力端子U、V、Wに接続された誘起電圧検出部4より、モータの回転駆動によって発生した各相の誘起電圧を検出する。誘起電圧検出部4により検出した誘起電圧波形を基に、ロータ位置演算部5により、誘起電圧のゼロクロス点によりロータの位置の演算を行う。次に、ロータ位置演算部5で算出したロータ位置情報に基づき、転流制御回路部6により、主回路部2の各スイッチング素子Ua、Ub、Va、Vb、Wa、WbのON/OFF信号を生成し、主回路部2に設けられたスイッチング素子を駆動する。
【0011】
一方、ロータ位置演算部5と並列に接続された速度制御回路部7は、誘起電圧検出部4の信号を受けて、モータの回転速度を算出し、モータの回転数が指令値と等しくなるようにPWM(パルス幅変調)制御により電圧値の制御を行う。
【0012】
また、速度制御回路部7の回転速度情報を受けて、PWMキャリア周波数切替指令回路部10は、PWMキャリアのDuty制御におけるON時間時の電流増とOFF時間時の電流減による電流変動、すなわち電流リップルの振幅を小さくし、振動、騒音を抑制するために適切なキャリア周波数の選定を行う。キャリア周波数選定は、予め、回転数に対する最適なキャリア周波数の特性を実験的に求め、PWMキャリア周波数切替回路内にデータベース化して持っておくことにより、容易に抽出することができる。
【0013】
図5において、横軸は回転数、縦軸はキャリア周波数を表す。
【0014】
図5より、比較的低回転数領域ではキャリア周波数を大きくし、それ以外の回転数領域ではキャリア周波数を小さく設定している。
【0015】
従って、比較的低回転数領域でキャリア周波数を大きくしたので、1周期中の通電OFF時間が短くなり電流の落ち込みも低減でき、電流リップルによる振動、騒音を低減できる。
【特許文献1】特開2001−186787号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献1に示す上記従来の構成では、図5の制御パターンでキャリア周波数を切り替えた場合、転流タイミングのずれが連続して発生し(この現象を同期モードと呼ぶ)、その結果、過大なモータ電流が流れ続けてしまい、消費電力が増加してしまう、更には保護回路が働きDCブラシレスモータが停止してしまうことがあるといった課題を有していた。
【0017】
今回、この同期モードの発生原因を解明できたので以下、詳述する。
【0018】
図6は従来の位置検出のタイムチャート、図7は従来の同期モードの原理図である。
【0019】
図6において、VU、VV、VWはDCブラシレスモータのステータの端子電圧であり、CVU、CVV、CVWは、端子電圧VU、VV、VWの1/2である仮想中性点の電圧を基準電圧とし、端子電圧VU、VV、VWと前記基準電圧とをコンパレータにより比較した信号である。なお、図6はPWM制御を省略して表現している。
【0020】
従来のインバータ制御装置では、電流を流すステータの相を切り替えるための転流のタイミングを以下のように決定している。
【0021】
まずVU、VV、VWの未通電区間における誘起電圧と基準電圧を比較し、これらが交差する点(以後、ゼロクロス点と呼ぶ)を検出し、この点からDCブラシレスモータのロータの位置を検出する。そして、このゼロクロス点から電気角で30°遅延したタイミングで転流する。つまりロータの位置検出は電気角60°にあたる無通電時間Tの間に行われ、転流までの遅延時間はちょうどT/2に相当する。
【0022】
次に図7に基づいて同期モードが発生する原理を説明する。
【0023】
図7は図6において位置検出区間の電気角240°分を拡大したもので縦軸は電圧、横軸は時間である。モータの極数は6極と仮定する。端子電圧はPWM制御されており、運転回転数は55.6r/s、キャリア周波数は3kHz、Dutyは48%である。従ってロータの位置を検出する、電気角60°にあたる無通電時間Tは1000μs、キャリア周期Cが333.3μsであり、時間Tとキャリア周期Cの3倍とが一致している。Dutyが48%なのでON時間は160μs、OFF時間は173.3μsとなる。
【0024】
図7のVU相の初めの電気角60°の位置検出区間において、本来検出されるべき正しいゼロクロス点はA点であるが、A点ではスイッチング素子がOFF状態であり、端子電圧が0Vであるのでゼロクロス点を検出することができない。その結果、ゼロクロス点は次にスイッチング素子がONした瞬間(B点)で検出されてしまう。この場合転流タイミングは時間Rだけ遅れることになる。そして次の無通電区間においても全く同様のことが繰り返されることで、転流タイミングの遅れが安定的、連続的に発生する。以上が今回解明できた、同期モードが発生するメカニズムである。
【0025】
ここで、同期モードは、位置検出時間、すなわち電気角60°分に相当する時間Tとキャリア周期のn倍(nは整数)が粗一致した場合に起こるので、Dutyが小さいほど起こる確率は高くなる。
【0026】
同期モードが発生して転流タイミングが遅れると、モータの発生トルクが落ち、かつブレーキトルクが働く。そのために、モータを駆動するために必要なトルクを補うために、余分な電流が流れることとなる。この余分な電流は転流タイミングの遅れる時間Rが大きいほど大きくなる。
【0027】
そしてこの状態においてモータが連続運転されると、転流タイミングが時間Rだけ遅れた状態が連続して発生続けることになり、異常なモータ電流が流れ続けることになる。
【0028】
その結果、過剰な電力を消費してしまう。また実際のインバータ装置においては異常電流が流れた場合には一般的に保護回路が動作し、モータが停止してしまうことがあった。
【0029】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、省エネで信頼性の高いインバータ制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記従来の課題を解決するために、本発明のインバータ制御装置は、冷蔵庫制御回路に所定の回転数の出力を禁止する出力禁止帯を予め記憶させ、同期モード発生回転数での運転を禁止することで、同期モードの発生を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明のインバータ制御装置は、同期モード発生回転数での運転を禁止することで同期モードを生じない高効率・高信頼性のインバータ制御装置、冷蔵庫を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
請求項1に記載の内容は、複数個のモータ駆動用スイッチング素子により構成されるパワー回路と、圧縮機を駆動するDCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記位置検出回路によるロータの位置情報よりDCブラシレスモータの回転数を演算する回転数演算回路と、DCブラスレスモータの実回転数を冷蔵庫制御回路から出力される指令回転数に制御する回転数制御回路と、前記回転数制御回路からの出力により前記パワー回路のスイッチング素子を任意のキャリア周波数で動作させるドライブ回路とを備えたインバータ制御回路と、前記回転数制御回路に回転数指令を出力する冷蔵庫制御回路を備え、前記冷蔵庫制御回路に、ロータの位置を検出する時間とキャリア周期のn倍(nは整数)が一致する同期モード回転数の出力を禁止する出力禁止帯を予め記憶させることのできる記憶手段を備えたもので、同期モードの発生する回転数を禁止回転数として予め前記冷蔵庫制御回路に記憶させておくことで同期モードの発生を防ぐことができる。
【0033】
請求項2に記載の内容は、請求項1に記載の発明において、インバータ制御回路から出力禁止命令を冷蔵庫制御回路の記憶手段に出力し、前記出力禁止命令によって冷蔵庫制御回路の出力禁止帯を設定するもので、前記冷蔵庫制御回路において出力禁止帯の書き換えができるので、複数種のインバータ制御回路に対して1つの冷蔵庫制御回路で出力禁止帯の設定を行うことができ、開発、生産効率が向上する。
【0034】
請求項3に記載の内容は、請求項1に記載の発明において、出力禁止帯の禁止回転数の幅を同期モード回転数Rに対して±2r/sとしたもので、冷蔵庫の負荷変動によりモータ回転数が微変動した際にも確実に同期モードの発生を防ぐことができる。
【0035】
請求項4に記載の内容は、請求項1に記載の発明において、DCブラシレスモータの極数を6極以上としたもので、極数が多いほど同期モードが発生しやすくなるため、より省エネで信頼性の高いインバータ制御装置を提供することができる。
【0036】
請求項5に記載の内容は、冷蔵庫に請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ制御装置を用いたもので、騒音の低減、性能の向上、同期モードの発生を防ぐことができるので。省エネで信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
【0037】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0038】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるインバータ制御装置のブロック図、図2は同期モード防止の原理図である。
【0039】
図1において、インバータ制御装置102は商用電源101に接続され、商用交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部103と、DCブラシレスモータ109を駆動するパワー回路104と、パワー回路104を駆動するドライブ回路105と、パワー回路104の出力からDCブラシレスモータ109のロータ位置を検出する位置検出回路106と、位置検出回路106のロータ位置情報よりDCブラシレスモータ109の回転数を算出する回転数演算回路107と、回転数演算回路107で算出されるDCブラシレスモータ109の回転数を冷蔵庫制御回路116から出力される指令回転数に制御する回転数制御回路108より構成されている。
【0040】
指令回転数は冷蔵庫制御回路116より運転指令信号117として出力される。
【0041】
DCブラシレスモータ109は6極の突極集中巻IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。
【0042】
パワー回路104は、6つの三相ブリッジ接続されたIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)と言われるスイッチング素子110、111、112、113、114、115より構成されている。
【0043】
位置検出回路106は、コンパレータなどから構成されておりDCブラシレスモータ109の端子電圧と基準電圧をコンパレータにより比較して結果を出力する。
【0044】
回転数演算回路107は、位置検出回路106の出力信号を一定期間カウントしたり、パルス間隔を測定することによりDCブラシレスモータ109の回転速度を検出する。
【0045】
回転数制御回路108は、回転数演算回路107で算出されるDCブラシレスモータ109の回転数と冷蔵庫制御回路116から出力される指令回転数を比較し、Dutyの加減値を算出しドライブ回路105に算出結果を出力する。
【0046】
ドライブ回路105は、位置検出回路106の出力より転流のタイミングを計算し、回転数制御回路108での算出結果に応じてDutyの加減制御を行い、パワー回路104のスイッチング素子110、111、112、113、114、115をON/OFFさせる。
【0047】
冷蔵庫制御回路116は冷蔵庫庫内温度に応じてインバータ制御装置102内の回転数制御回路108に運転指令信号117を出力する。また、運転指令信号117の出力禁止帯を記憶する記憶手段を有しており、予め同期モードが発生する回転数が分かっている場合には、同期モード発生回転数を記憶手段に書き込んでおくことにより、その回転数を出力しなくなるので同期モードの発生を防ぐことができる。
【0048】
本実施の形態においては、従来技術と同様に、120°通電のPWM制御のインバータであり、ロータの位置を検出する時間は電気角で60°である。
【0049】
そして、電気角で60°に相当する時間TはDCブラシレスモータ109の極数と運転回転数によって異なる。
【0050】
本実施の形態では6極のDCブラシレスモータを使用しており、55.6r/sではT=1000μsであり、57.6r/sではT=965μsとなり、極数が大きく、回転数が大きいほどTは小さくなる。
【0051】
同期モードは、ロータの位置を検出する時間Tと第1のキャリア周期のn倍(nは整数)が粗一致する運転回転数において発生するので、キャリア周波数によって発生する運転回転数は予め計算によって求めることができる。
【0052】
キャリア周波数が3kHzの場合では、166.7r/s(n=1)、83.3r/s(n=2)、55.6r/s(n=3)、41.7(n=4)、33.3r/s(n=5)、27.8r/s(n=6)、・・・となる。
【0053】
そこで、使用するキャリア周波数に応じた同期モードの発生する運転回転数を予め冷蔵庫制御回路116の記憶手段に書き込み記憶しておき、同期モード発生回転数を出力しない仕様にしている。
【0054】
本実施の形態においては、3kHzのキャリア周波数を使用しているので出力禁止回転数として、166.7r/s(n=1)、83.3r/s(n=2)、55.6r/s(n=3)、41.7(n=4)を冷蔵庫制御回路116の記憶手段に記憶している。
【0055】
ここで、同期モードが発生する運転回転数において、運転回転数が低くなるほど時間Tは長くなるがキャリア周期が一定であり、時間Tとキャリア周期のn倍(nは整数)が一致する時のnは大きくなり、スイッチング素子のOFF時間の割合が小さくなるため、同期モードの発生確率は低くなる。または起こっても転流の遅れが小さく、影響が小さくなってくる。nが5以上であれば同期モードはほとんど発生しないことが実験的に確認できた。そこで本実施の形態ではnが4以下の同期モード発生回転数のみを冷蔵庫制御回路116の記憶手段に記憶する仕様にしている。
【0056】
以上のように構成されたインバータ回路について、以下その動作、作用を説明する。
【0057】
商用電源101から供給された交流電圧はAC/DC変換部103において直流化され、パワー回路104を構成する6つのスイッチング素子110〜115がドライブ回路105の出力信号によって動作し、直流から三相交流に変換された電圧がDCブラシレスモータ109を駆動する。
【0058】
そして、位置検出回路106にてDCブラシレスモータ109の端子電圧と基準電圧をコンパレータにより比較して結果を出力し、回転数演算回路107にて位置検出回路106の出力信号を一定期間カウントしたり、パルス間隔を測定することによりDCブラシレスモータ109の回転速度を検出する。
【0059】
回転数制御回路108は、回転数演算回路107で算出されるDCブラシレスモータ109の回転数と冷蔵庫制御回路116から出力される指令回転数を比較し、Dutyの加減値を算出しドライブ回路105に算出結果を出力する。具体的には、DCブラシレスモータ109の回転数が冷蔵庫制御回路116から出力される指令回転数よりも低い場合にはDutyを増加させて回転数を増加させ、逆に高い場合にはDutyを減少させて回転数を低下させる。
【0060】
ドライブ回路105は、位置検出回路106の出力より転流のタイミングを計算し、回転数制御回路108での算出結果に応じて、冷蔵庫制御回路116からの指令回転数とDCブラシレスモータ109の運転回転数が一致するようにDutyの加減制御を行い、パワー回路104のスイッチング素子110、111、112、113、114、115をON/OFFさせる。
【0061】
次に図2を用いて同期モードを防ぐ原理を説明する。
【0062】
図2は、キャリア周波数3kHz、55.6r/s(n=3)、Duty48%で運転時に、同期モードを生じない回転数、60.0r/s、Duty50%に上げたときのDCブラシレスモータ109の端子電圧を表した図であり、同期モードを抜け出す様子を示している。位置検出時間は回転数を大きくすることにより1000μsから926μsに短くなっており、また、誘起電圧の立ち上がる傾きも変化している。その結果、正しい位置検知タイミングで位置検出ができており、ほぼ正確なゼロクロス点の認識ができていることが分かる。また、VVにおいてB−Aの時間分遅れたとしても、次のゼロクロス点の認識は電流がONの時に正しくできており、連続的にゼロクロス点の認識が遅れることはないので同期モードの発生を防ぐことができる。
【0063】
このように、同期モード回転数を使用しないようにすることで仮に正しくゼロクロス点の認識できない状態があっても、連続して認識できないという状況に陥ることなく、連続して安定的に転流タイミングが遅れてしまう同期モードに陥ることを防ぐことができるのである。
【0064】
本実施の形態では同期モード発生回転数に対して±2r/sの幅を持たせて冷蔵庫制御回路116の記憶手段に出力禁止帯として記憶させるようにしている。
【0065】
冷蔵庫では負荷の変動によりモータ回転数が微変動する場合があり、出力禁止帯に幅を持たせることによりモータ回転数が微変動した際に同期モード発生回転数と一致することを防止することで確実に同期モードの発生を防ぐことができる。
【0066】
ここで、本実施の形態においては通常時のキャリア周波数が3kHzに設定されており、このキャリア周波数で同期モードが発生する運転回転数は55.6r/s(n=3)、41.7r/s(n=4)、33.3r/s(n=5)、27.8r/s(n=6)、・・・となる。そのため、冷蔵庫制御回路116を構成するマイクロコンピュータのメモリに上記回転数を禁止回転数として記憶している。
【0067】
また、予め同期モード発生回転数を冷蔵庫制御回路116に記憶させるのではなく、インバータ制御装置102にて使用するキャリア周波数に応じた同期モード発生回転数を算出し、出力禁止命令として通信にて冷蔵庫制御回路116に出力し、冷蔵庫制御回路116のメモリに書き込み出力禁止帯を設定するという手段もある。この手段であれば、冷蔵庫制御回路116から命令する必要がないため、インバータ制御装置102が独立して出力禁止帯を設定できる。
【0068】
特に近年、冷蔵庫制御回路116は自社開発を行い、インバータ制御装置102は複数のメーカーから購入することが一般的であり、この発明を用いることでので、複数のメーカーのインバータ制御装置102に対して1つの冷蔵庫制御回路116で出力禁止帯の設定ができるので、インバータ制御装置102の種類に応じた冷蔵庫制御回路116の開発を行う必要がなくなるため、冷蔵庫制御回路116の開発納期短縮・開発効率向上に大きな効果がある。
【0069】
これら、同期モードが発生する運転回転数において、キャリア周波数が大きくなるほどキャリア周期が小さくなりスイッチング素子のOFF時間、ON時間がともに短くなり、時間Tに含まれるPWM波形の数も多くなるため同期モードの発生確率は低くなる。または起こっても転流の遅れが小さく、影響が出なくなってくる。
【0070】
また、DCブラシレスモータの極数が多くなると、ロータを1回転させるのにより多くの回数の転流が必要になる。そのため電気角60°に相当する時間Tは小さくなる。時間Tが小さくなると時間Tの間に入力するキャリアのパルス数が少なくなるので運転回転数が高くなるのと同様に、同期モードが発生しやすくなる。
【0071】
同期モードが顕著に発生するのはDCブラシレスモータ109の極数が6極以上の場合であり、この場合に、同期モードを生じない運転回転数命令をドライブ回路105に出力することでの同期モードの防止効果がより顕著に得られる。
【0072】
以上のように本実施の形態によれば同期モードの発生を防ぐことができるので、消費電力が増加してしまったり、保護回路が働きDCブラシレスモータが停止してしまうといったことがなく、省エネで信頼性の高いインバータ制御装置を提供することができる。
【0073】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における冷蔵庫のブロック図である。
【0074】
以下、図3に基づいて本実施の形態について説明する。なお、実施の形態1と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0075】
密閉型電動圧縮機218は、密閉容器219と、密閉容器219内にステータとロータとからなる電動要素220と、圧縮要素221より構成される。
【0076】
図3において、インバータ回路は実施の形態1に用いたインバータ制御装置102であり商用電源101に接続され、密閉型電動圧縮機218を駆動する。インバータ制御装置102と密閉型電動圧縮機218は、冷蔵庫222内に設置されており、同じく冷蔵庫222内には冷蔵庫制御回路116が設置されている。そして冷蔵庫制御回路116からインバータ制御装置102に運転指令を出力し、密閉型電動圧縮機218を起動・運転させる。
【0077】
以上のような構成において実施の形態1のインバータ制御装置102で冷蔵庫222を運転することにより同期モードの発生を防ぐことができるので、同期モードの発生のない、省エネで信頼性の高い冷蔵庫を提供することができる。
【0078】
また、同期モード発生回転数に対して±2r/sの幅を持たせて冷蔵庫制御回路116の記憶手段に出力禁止帯として記憶させることでの冷蔵庫の負荷変動によるモータ回転数の微変動時にも確実に同期モードの発生を防ぐことができる。
【0079】
また、インバータ制御装置102から冷蔵庫制御回路116の記憶手段に出力禁止命令を出力し、冷蔵庫制御回路116の出力禁止帯を設定することにより、複数のインバータ制御装置102に対して、1つの冷蔵庫制御回路116で対応できるため開発納期短縮・開発効率向上を図ることができる。
【0080】
また、同期モードが顕著に発生する6極以上のDCブラシレスモータ109を使用した場合には同期モードの防止効果がより顕著に得られる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明にかかるインバータ制御装置及び冷蔵庫は同期モードの発生を防ぐことができるので、消費電力が増加してしまったり、保護回路が働きDCブラシレスモータが停止してしまうといったことがなく、自動販売機用・エアコン用密閉型電動圧縮機のインバータ駆動装置としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインバータ制御装置のブロック図
【図2】同実施の形態における同期モード防止の原理図
【図3】本発明の実施の形態2における冷蔵庫のブロック図
【図4】従来のインバータ制御装置のブロック図
【図5】従来のキャリア周波数の制御パターン図
【図6】従来の位置検出のタイムチャート
【図7】従来の同期モードの原理図
【符号の説明】
【0083】
102 インバータ制御装置
104 パワー回路
105 ドライブ回路
106 位置検出回路
107 回転数演算回路
108 回転数制御回路
109 DCブラシレスモータ
110、111、112、113、114、115 スイッチング素子
116 冷蔵庫制御回路
222 冷蔵庫




 

 


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