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発明の名称 インバータ回路および密閉型電動圧縮機および冷蔵庫
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14173(P2007−14173A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194587(P2005−194587)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 徳永 成臣 / 野村 真一郎 / 小川原 秀治 / 遠藤 勝己
要約 課題
不必要に低いキャリア周波数への切替えによる運転音の増加を防止できるインバータ回路を提供する。

解決手段
温度検知手段107にて検出された温度がしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、パワー部105の温度と温度検知手段107の温度差が大きくなる、電源投入当初から所定時間の間およびDCブラシレスモータ104が所定の時間以上継続して運転された場合は、しきい温度を通常よりも低くすることのより、パワー部105の温度と温度検知手段107の温度差が大きいときは、しきい温度が低く設定されるので、より適切なしきい温度でキャリア周波数を切替えることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、電源投入時から第一の所定時間の間においては、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第二のしきい温度としたインバータ回路。
【請求項2】
複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、前記DCブラシレスモータのON中において、ON直後より第二の所定時間を経過した後は、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第三のしきい温度としたインバータ回路。
【請求項3】
複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、前記DCブラシレスモータがONしてOFFするまでの間において、第一のしきい温度が前記DCブラシレスモータの運転時間の経過とともに下がっていくインバータ回路。
【請求項4】
DCブラシレスモータがONしてOFFするまでの間において、第三の所定の時間が経過した後は、しきい温度を一定にするようにした請求項3に記載のインバータ回路。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機。
【請求項6】
請求項5に記載の密閉型電動圧縮機を用いた冷蔵庫。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、PWM制御されるスイッチング素子によりモータを駆動するインバータ回路に関するもので、特に冷蔵庫用密閉型電動圧縮機の駆動に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のインバータ回路においては、駆動するスイッチング素子が温度上昇により破壊するのを防ぐため、インバータ回路の周囲温度を検出し、周囲温度が所定値以上である場合にはスイッチング素子の動作周波数である、キャリア周波数を低下させてスイッチング動作による温度上昇を少なくし、スイッチング素子を保護するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、図面を参照しながら上記従来のインバータ回路について説明する。
【0004】
図11は、特許文献1に記載された従来のインバータ回路の回路ブロック図、図12は温度保護動作のフローチャートである。
【0005】
図11おいて、インバータ回路1は商用電源2に接続され、商用交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部3と、DCブラシレスモータ4を駆動するパワー部5と、パワー部5を制御する駆動制御回路6および温度検知手段7より構成されている。
【0006】
パワー部5は、スイッチング素子である6つのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)5a、5b、5c、5d、5e、5fより構成されており、また、6つのIGBTは三相ブリッジ接続されている。
【0007】
温度検知手段7はパワー部5の温度を検知する目的で設けられているが、取付けコストを安価なものとするために、パワー部5には取付けず、インバータ回路1のたとえばプリント基板上に取付けされており、間接的にパワー部5の温度をモニターするようになっている。
【0008】
駆動制御回路6は温度検知手段7からの信号によりDCブラシレスモータ4を駆動するPWM信号のキャリア周波数を決定するとともに、DCブラシレスモータ4の逆起電圧からロータの位置を検出し、目標回転数で運転するのに適したPWM信号をパワー部5に出力し、DCブラシレスモータ4を駆動制御する。
【0009】
キャリア周波数を高周波数にすれば人間の耳に聞こえにくくなり、また機械系の共振周波数とも一致しにくくなるため静音化することができるが、キャリア周波数を高くすればスイッチング素子であるIGBT5a、5b、5c、5d、5e、5fの損失が増大し、インバータ回路1の周囲温度が高い場合などではIGBT5a、5b、5c、5d、5e、5fが熱破壊してしまう。
【0010】
このため駆動制御回路6は、温度検知手段7で検出される温度が所定の温度以下の場合はキャリア周波数を比較的高い周波数とし、所定の温度以上の場合はキャリア周波数を比較的低い周波数にしてパワー部5を駆動するようになっている。
【0011】
以上のように構成されたインバータ回路について、以下駆動制御回路6のキャリア周波数切替えによる温度保護動作を説明する。
【0012】
図12おいて、STEP1においてDCブラシレスモータ4を駆動し、STEP2において温度検知手段7の温度を検出し、STEP3において検出温度が所定のしきい温度以下か否かを判断する。そして検出温度が所定のしきい温度以下である場合にはSTEP4においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定し、逆に検出温度が所定のしきい温度以下でない場合にはSTEP5においてキャリア周波数を低キャリアに設定するようになっている。
【特許文献1】特開2002−272126号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記従来の構成では温度検知手段7は直接パワー部5の温度を測定していないため、パワー部5の温度と温度検知手段7の温度差は、DCブラシレスモータ4の運転時間が長くなる程大きくなる傾向にある。
【0014】
冷蔵庫等の密閉型電動圧縮機に用いた場合、高負荷時などには運転時間が長くなり、特に電源投入時はパワー部5と温度検知手段7の温度差が非常に大きくなる。
【0015】
このことを予め考慮して高負荷時での温度差を基準にキャリア切替えのしきい温度を決定すると、安定時のON/OFF運転においては必要以上に低い温度でキャリア周波数を切替えることになってしまい、不必要な低キャリア周波数への切替により、運転音の増大を招くという課題を有していた。
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するもので、適切なしきい温度でキャリア周波数の切替えを行い、不必要なキャリア周波数の切替えによる運転音の増加を防止できるインバータ回路を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記従来の課題を解決するために、本発明のインバータ回路は温度検知手段にて検出された温度が任意に設定された第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、電源投入時から第一の所定時間の間においては、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第二のしきい温度とするようにしたもので、電源投入時の運転が長時間継続され、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる場合においては、キャリア周波数を切替えるしきい温度が通常時よりも低く設定されるという作用を有する。
【0018】
また、本発明のインバータ回路は温度測定部にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、DCブラシレスモータがONになってから第二の所定時間を経た後においては、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第三のしきい温度とするようにしたもので、高負荷時の運転時間が長く、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる場合においては、キャリア周波数を切替える温度測定部のしきい温度が通常時よりも低く設定されるという作用を有する。
【0019】
また、本発明のインバータ回路は温度測定部にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、DCブラシレスモータがONになった後、第一のしきい温度がDCブラシレスモータの運転時間の経過とともに下がっていくようにしたもので、高負荷時の運転時間が長く、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる程、キャリア周波数を切替えるしきい温度が低く設定されるという作用を有する。
【発明の効果】
【0020】
本発明のインバータ回路は、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる電源投入時において、キャリア周波数を切替えるしきい温度が通常時よりも低く設定されるので、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0021】
また、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる電源投入時以外の高負荷時においても、キャリア周波数を切替えるしきい温度が通常時よりも低く設定されるので、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0022】
また、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなるにつれてキャリア周波数を切替えるしきい温度も低く設定されるため、より適切なしきい温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
請求項1に記載の発明は、複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、電源投入時から第一の所定時間の間においては、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第二のしきい温度としたもので、電源投入時の運転が長時間継続され、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる場合においては、キャリア周波数を切替える温度測定部のしきい温度が通常時よりも低く設定されるため、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0024】
請求項2に記載の発明は、複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、前記DCブラシレスモータのON中において、ON直後より第二の所定時間を経過した後は、しきい温度を前記第一のしきい温度より低い第三のしきい温度としたもので、高負荷時の運転時間が長く、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる場合においては、キャリア周波数を切替える温度測定部のしきい温度が通常時よりも低く設定されるため、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、複数個の駆動用スイッチング素子により構成されるパワー部と、DCブラシレスモータのロータの位置を検出する位置検出回路と、前記スイッチング素子を切替えるキャリア周波数を生成するキャリア周波数生成回路と、前記位置検出回路および前記キャリア周波数生成回路からの出力により前記パワー部のスイッチング素子を動作させるドライブ回路と、前記パワー部の周囲温度を計測する温度検知手段を備え、前記キャリア周波数生成回路は、複数の異なるキャリア周波数を生成し、前記温度検知手段にて検出された温度が任意に設定した第一のしきい温度を越えたときに低いキャリア周波数に切替えるとともに、前記DCブラシレスモータがONしてOFFするまでの間において、第一のしきい温度が前記DCブラシレスモータの運転時間の経過とともに下がっていくようにしたもので、高負荷時の運転時間が長く、パワー部の温度と温度検知手段の温度差が大きくなる程、キャリア周波数を切替える温度測定部のしきい温度が低く設定されるため、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0026】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、DCブラシレスモータがONしてOFFするまでの間において、第三の所定の時間が経過した後は、しきい温度を一定にするようにしたもので、パワー部の温度と温度検知手段の温度差はDCブラシレスモータの運転が継続されるとともに拡大するものの、ある程度の時間が経過した後は、その温度差は一定のまま推移することに鑑みたものであり、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0027】
請求項5に記載の発明は、密閉型電動圧縮機に請求項1から4のいずれか一項に記載のインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機であり、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0028】
請求項6に記載の発明は、冷蔵庫に請求項5に記載の密閉型電動圧縮機を用いた冷蔵庫であり、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できる。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0030】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるインバータ回路の回路ブロック図、図2は同実施の形態におけるインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機のブロック図、図3は同実施の形態における密閉型電動圧縮機を用いた冷蔵庫のブロック図、図4は同実施の形態におけるキャリア周波数切替えによる温度保護動作のフローチャート、図5は同実施の形態におけるインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機を冷蔵庫に搭載した場合の動作タイムチャートである。
【0031】
図1、図2、図3において、インバータ回路101は商用電源102に接続され、商用交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部106と、DCブラシレスモータ104を駆動するパワー部105と、パワー部105を制御する駆動制御回路103および温度検知手段107より構成されている。駆動制御回路103は、制御部103aとドライブ回路103bと位置検出回路103cとキャリア周波数生成回路103dと電源投入タイマー103eおよびON時間タイマー103fから構成されている。
【0032】
パワー部105は、スイッチング素子である6つのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)105a、105b、105c、105d、105e、105fより構成されており、また、6つのIGBTは三相ブリッジ接続されている。
【0033】
温度検知手段107はパワー部105の温度を検知する目的で設けられているが、取付けコストを安価なものとするために、パワー部105には取付けず、インバータ回路101のたとえばプリント基板上に取付けされており、間接的にパワー部105の温度をモニターするようになっている。
【0034】
位置検出回路103cはDCブラシレスモータ104の逆起電圧からDCブラシレスモータ104のロータ位置を検出するものである。電源投入タイマー103eは電源投入からの時間をカウントし、キャリア周波数生成回路103dへ出力するようになっており、ON時間タイマー103fはDCブラシレスモータ104がONしてからの運転経過時間をカウントし、キャリア周波数生成回路103dへ出力するようになっている。
【0035】
キャリア周波数生成回路103dは温度検知手段107、電源投入タイマー103eおよびON時間タイマー103fからの情報によりキャリア周波数を決定および生成し、制御部103aへ出力するようになっている。
【0036】
ドライブ回路103bは制御部103aからの信号によりパワー部105のIGBT105a、105b、105c、105d、105e、105fを駆動するが、制御部103aは位置検出回路103cおよびキャリア周波数生成回路103dからの入力をもとにして、所定の回転数でDCブラシレスモータ104が運転されるよう、ドライブ回路103bへ出力信号を出す。
【0037】
その際、パワー部105のIGBT105a、105b、105c、105d、105e、105fはキャリア周波数生成回路103dで決定生成されたスイッチング周波数でスイッチング駆動される。
【0038】
密閉型電動圧縮機110は、密閉容器112と、密閉容器112内にDCブラシレスモータ104と、圧縮要素114より構成される。
【0039】
インバータ回路101と密閉型電動圧縮機110は、冷蔵庫116内に設置されており、冷蔵庫116内には冷蔵庫制御回路118が設置されている。そして冷蔵庫制御回路118からインバータ回路101指令を出力し、密閉型電動圧縮機110を運転させる。
【0040】
以上のように構成されたインバータ回路101について、以下キャリア周波数生成回路103dのキャリア周波数切替えによる温度保護動作を説明する。
【0041】
図4において、STEP101でDCブラシレスモータ104を駆動し、STEP102において電源投入タイマー103eのカウントをチェックし、STEP103において電源投入タイマー103eのカウントが第一の所定時間(T1)以下か否かを判断する。そしてカウントが第一の所定時間以下である場合には、STEP104において温度検知手段107の温度を検出し、TEP105において検出温度が第二のしきい温度(t2)以上か否かを判断する。そして検出温度が第二のしきい温度(t2)以上である場合には、STEP106においてキャリア周波数を低キャリア周波数に設定する。STEP105での検出温度が第二のしきい温度(t2)以上でない場合には、STEP107においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定する。
【0042】
STEP103でカウントが第一の所定時間(T1)以下でない場合には、STEP108でON時間タイマー103fのカウントをチェックし、STEP109においてON時間タイマー103fのカウントが第二の所定時間(T2)以下か否かを判断する。そしてカウントが第二の所定時間(T2)以下である場合には、STEP110において温度検知手段107の温度を検出し、STEP111において検出温度が第一のしきい温度(t1)以上か否かを判断する。検出温度が第一のしきい温度(t1)以上である場合は、STEP112においてキャリア周波数を低キャリア周波数に設定する。STEP111での検出温度が第一のしきい温度(t1)以上でない場合には、STEP113においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定する。
【0043】
STEP109でカウントが第二の所定時間(T2)以下でない場合には、STEP114で温度検知手段107の温度を検出し、STEP115において検出温度が第三のしきい温度(t3)以上か否かを判断する。検出温度が第三のしきい温度(t3)以上である場合は、STEP116においてキャリア周波数を低キャリア周波数に設定する。STEP115での検出温度が第三のしきい温度(t3)以上でない場合には、STEP117においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定する。
【0044】
以上のような動作フローで動作するインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機を冷蔵庫に搭載した場合の、電源投入時およびその後のON/OFF運転時のDCブラシレスモータ104の運転およびキャリア周波数切替えのしきい温度と、パワー部105の温度および温度検知手段107の温度変化の例を図5に示す。
【0045】
図5において、電源投入時は運転継続時間が比較的長くなり、運転時間の経過とともにパワー部105と温度検知手段107の温度差は大きくなっていく。電源投入時から第一の所定時間(T1)が経過するまでの時間は、キャリア周波数を切替えのしきい温度は第一のしきい温度(t1)よりも低い第二のしきい温度(t2)に設定される。
【0046】
ON/OFF運転に移行した後は、パワー部105の温度および温度検知手段107の温度はON/OFF運転を繰り返しながら徐々に低下してゆくが、ON時においては運転時間の経過とともにパワー部105と温度検知手段107の温度差は大きくなっていく。
【0047】
ON/OFF運転時においては、ON直後より第二の所定時間(T2)の時間が経過するまでは、しきい温度は第一のしきい温度(t1)に設定されるが、第二の所定時間(T2)が経過した後は、第一のしきい温度(t1)よりも低い第三のしきい温度(t3)に設定される。
【0048】
以上のように本実施の形態によれば、パワー部105の温度と温度検知手段107の温度差が大きくなる電源投入時において、キャリア周波数を切替えるしきい温度が通常時よりも低く設定されるので、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度で低いキャリア周波数に切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来るという効果を得ることが出来る。
【0049】
また、パワー部105の温度と温度検知手段107の温度差が大きくなる電源投入時以外の高負荷時運転においても、キャリア周波数を切替えるしきい温度が通常時よりも低く設定されるので、より適切なしきい温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来るという効果を得ることが出来る。
【0050】
また、密閉型電動圧縮機110は上記のような効果が得られるインバータ回路101により駆動されるため、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来る。
【0051】
よって、インバータ回路101および密閉型電動圧縮機110を搭載した冷蔵庫116においても、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来る。
【0052】
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2におけるインバータ回路の回路ブロック図、図7は同実施の形態におけるインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機のブロック図、図8は同実施の形態における密閉型電動圧縮機を用いた冷蔵庫のブロック図、図9は同実施の形態におけるキャリア周波数切替えによる温度保護動作のフローチャート、図10は同実施の形態におけるインバータ回路を用いた密閉型電動圧縮機を冷蔵庫に搭載した場合の動作タイムチャートである。
【0053】
図6、図7、図8において、インバータ回路201は商用電源202に接続され、商用交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部206と、DCブラシレスモータ204を駆動するパワー部205と、パワー部205を制御する駆動制御回路203および温度検知手段207より構成されている。駆動制御回路203は、制御部203aとドライブ回路203bと位置検出回路203cとキャリア周波数生成回路203dおよびON時間タイマー203fから構成されている。
【0054】
パワー部205は、スイッチング素子である6つのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)205a、205b、205c、205d、205e、205fより構成されており、また、6つのIGBTは三相ブリッジ接続されている。
【0055】
温度検知手段207はパワー部205の温度を検知する目的で設けられているが、取付けコストを安価なものとするために、パワー部205には取付けず、インバータ回路201のたとえばプリント基板上に取付けされており、間接的にパワー部205の温度をモニターするようになっている。
【0056】
位置検出回路203cはDCブラシレスモータ204の逆起電圧からDCブラシレスモータ204のロータ位置を検出するものである。ON時間タイマー203fはDCブラシレスモータ204がONしてからの運転経過時間をカウントし、キャリア周波数生成回路203dへ出力するようになっている。
【0057】
キャリア周波数生成回路203dは温度検知手段207およびON時間タイマー203fからの情報によりキャリア周波数を決定および生成し、制御部203aへ出力するようになっている。
【0058】
ドライブ回路203bは制御部203aからの信号によりパワー部205のIGBT205a、205b、205c、205d、205e、205fを駆動するが、制御部203aは位置検出回路203cおよびキャリア周波数生成回路203dからの入力をもとにして、所定の回転数でDCブラシレスモータ204が運転されるよう、ドライブ回路203bへ出力信号を出す。
【0059】
その際、パワー部205のIGBT205a、205b、205c、205d、205e、205fはキャリア周波数生成回路203dで決定生成されたスイッチング周波数でスイッチング駆動される。
【0060】
インバータ回路201と密閉型電動圧縮機210は、冷蔵庫216内に設置されており、冷蔵庫216内には冷蔵庫制御回路218が設置されている。そして冷蔵庫制御回路218からインバータ回路201指令を出力し、密閉型電動圧縮機210を運転させる。
【0061】
以上のように構成されたインバータ回路201について、以下キャリア周波数生成回路203dのキャリア周波数切替えによる温度保護動作を説明する。
【0062】
図9において、STEP201でDCブラシレスモータ204を駆動し、STEP202においてON時間タイマー203fのカウントをチェックし、STEP203においてON時間タイマー203fのカウント時間(T)が第三の所定時間(T3)以下か否かを判断する。そしてカウントが第三の所定時間(T3)以下である場合には、STEP204において温度検知手段7の温度を検出し、STEP205において検出温度がON時間タイマー203fのカウントの増加とともに低下してゆく関係式(たとえば(数1))で表されるしきい温度(t)以上か否かを判断する。
【0063】
(数1)t=t1−k・T (kは定数)
そして検出温度がしきい温度(t)以上である場合には、STEP206においてキャリア周波数を低キャリア周波数に設定する。STEP205で検出温度がしきい温度(t)以上でない場合には、STEP207においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定する。
【0064】
STEP203でのカウント時間が第三の所定時間(T3)以下でない場合には、STEP208で温度検知手段7の温度を検出し、STEP209において検出温度が数式(数2)で表されるしきい温度(t4)以上か否かを判断する。
【0065】
(数2)t4=t1−k・T3 (kは定数)
そして検出温度がしきい温度(t4)以上である場合には、STEP210においてキャリア周波数を低キャリア周波数に設定する。STEP209で検出温度がしきい温度(t4)以上でない場合には、STEP211においてキャリア周波数を高キャリア周波数に設定する。
【0066】
以上のような動作フローで動作するインバータ回路201を用いた密閉型電動圧縮機を冷蔵庫に搭載した場合の、ON/OFF運転時のDCブラシレスモータ4の運転およびキャリア周波数切替えのしきい温度と、パワー部205の温度および温度検知手段207の温度変化の例を図10に示す。
【0067】
図10において、DCブラシレスモータ204のON時においては運転時間の経過とともにパワー部205と温度検知手段207の温度差は大きくなっていく。DCブラシレスモータ204のON直後より第三の所定時間(T3)の時間が経過するまでは、しきい温度(t)は関係式(数1)に従って、運転時間の経過にともなって低下してゆく。
【0068】
DCブラシレスモータ204の運転が長時間継続されると、パワー部205の温度および温度検知手段207の温度差はほぼ一定の状態となるが、運転時間が第三の所定時間(T3)以上継続された場合には、しきい温度(t)は数式(数2)で表されるしきい温度(t4)に固定されるため、運転時間の経過とともに低下し続けることはない。
【0069】
以上のように本実施の形態によれば、パワー部205の温度と温度検知手段207の温度差が大きくなる程、キャリア周波数を切替えるしきい温度(t)が低く設定され、また運転継続時間が比較的長くパワー部205の温度と温度検知手段207の温度差が一定となる場合においては、しきい温度(t)も一定にされるので、より適切なしきい温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できるという効果を得ることが出来る。
【0070】
また、密閉型電動圧縮機210は上記のような効果が得られるインバータ回路201により駆動されるため、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来る。
【0071】
よって、インバータ回路201および密閉型電動圧縮機210を搭載した冷蔵庫216においても、より適切な温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が高キャリア周波数から低キャリア周波数へ切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止出来る。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように、本発明にかかるインバータ回路は、より適切なしきい温度でキャリア周波数を切替えることができ、必要以上に低い温度でキャリア周波数が切替えられることはなく、それによる運転音の増大を防止できるという効果を得ることが出来るものであるから、自動販売機用・エアコン用密閉型電動圧縮機のインバータ駆動装置としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態1におけるインバータ回路の回路ブロック図
【図2】同実施の形態における密閉型電動圧縮機のブロック図
【図3】同実施の形態における冷蔵庫のブロック図
【図4】同実施の形態における温度保護動作のフローチャート
【図5】同実施の形態における動作タイムチャート
【図6】本発明の実施の形態2におけるインバータ回路の回路ブロック図
【図7】同実施の形態における密閉型電動圧縮機のブロック図
【図8】同実施の形態における冷蔵庫のブロック図
【図9】同実施の形態における温度保護動作のフローチャート
【図10】同実施の形態における動作タイムチャート
【図11】従来のインバータ回路の回路ブロック図
【図12】従来のインバータ回路の温度保護動作のフローチャート
【符号の説明】
【0074】
101,201 インバータ回路
103b,203b ドライブ回路
103c,203c 位置検出回路
103d,203d キャリア周波数生成回路
104,204 DCブラシレスモータ
105,205 パワー部
107,207 温度検知手段
110,210 密閉型電動圧縮機
116,216 冷蔵庫




 

 


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