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発明の名称 保護回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6559(P2007−6559A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181125(P2005−181125)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
発明者 森 猪一郎
要約 課題
簡素な回路で二次電池を過充電や過電流から保護することができる保護回路を提供することを目的とする。

解決手段
コンパレータA1は、二次電池6の電圧が所定の基準電圧(過充電保護電圧)Ref1を超える場合にハイレベルの信号を出力し、トランジスタQ1をオンさせ、ヒータR1を通電させ、バイメタルスイッチSW1をオフにして、二次電池6を過充電から保護する。カウンタC1は、コンパレータA1がハイレベルの信号を出力する毎にカウントアップし、カウント値が所定の値を超えたとき、ハイレベルの信号を出力し、トランジスタQ2をオンさせ、ヒータR2を通電させ、温度ヒューズF1をオフする。
特許請求の範囲
【請求項1】
二次電池を充電する充電装置及び/又は前記二次電池からの放電電流により駆動される負荷機器を接続するための第1及び第2の接続端子と、
二次電池の両極に接続される第3及び第4の接続端子と、
前記第1の接続端子に接続されたバイメタルスイッチと、
前記バイメタルスイッチを加熱する第1のヒータと、
前記第3及び第4の接続端子間の電圧が所定の過充電保護電圧を超える場合、前記第1のヒータを通電し、前記バイメタルスイッチをオフする過充電保護手段と、
前記過充電保護手段が前記バイメタルスイッチをオフする回数をカウントし、カウント値が前記バイメタルスイッチの動作保障回数を基に定められた所定の値を超えた場合、前記二次電池との電気的な接続を遮断する遮断手段とを備えることを特徴とする保護回路。
【請求項2】
前記遮断手段は、
前記バイメタルスイッチと前記第3の接続端子との間に接続された温度ヒューズと、
前記温度ヒューズを加熱する第2のヒータと、
前記カウント値が前記所定の値を超えた場合、前記第2のヒータを通電し、前記温度ヒューズを溶断する温度ヒューズ制御手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の保護回路。
【請求項3】
前記過充電保護手段は、コンパレータと第1のトランジスタとを備え、
前記温度ヒューズ制御手段は、カウンタと第2のトランジスタとを備え、
前記コンパレータは、前記第3及び第4の接続端子間の電圧が前記過充電保護電圧を超えた場合、前記第1のトランジスタをオンして前記第1のヒータを通電させると共に、前記カウンタをカウントアップさせ、
前記カウンタはカウント値が前記所定の値を超えた場合、前記第2のトランジスタをオンして前記第2のヒータを通電することを特徴とする請求項2記載の保護回路。
【請求項4】
前記第1のヒータは、前記第1のトランジスタから構成され、前記第2のヒータは前記第2のトランジスタから構成され、前記バイメタルスイッチは、前記第1のトランジスタのオン時に発生する熱により加熱し、前記温度ヒューズは、前記第2のトランジスタのオン時に発生する熱により加熱することを特徴とする請求項3記載の保護回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池を過剰な充電や過電流から保護する保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、背景技術に係る電池パックの構成を示す回路図である。図3に示す電池パック101は、保護回路102と、二次電池103とを備えている。二次電池103は、例えばリチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、ニッケル水素二次電池、あるいはニッケルカドミウム二次電池等の充電可能な二次電池である。このような二次電池は、過剰に充電されたり放電電流が過大になったりすると、サイクル寿命等の特性が劣化したり、電池の膨張や変形等を招いたりする場合がある。そこで、電池パック101は、二次電池103を過剰な充電(過充電)や、過大な放電電流(過電流)から保護する保護回路102を備えている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
保護回路102は、外部接続端子104,105と、FET(Field Effect Transistor)106,107と、基準電圧源108,109と、コンパレータ110,111と、抵抗112と、論理回路113とを備えている。
【0004】
外部接続端子104,105は、二次電池103を充電するための充電装置を接続したり、二次電池103からの放電電流により駆動される携帯電話機やデジタルカメラ等のモバイル機器、電動工具、ロボット、電動自転車等の駆動用電源を接続したりするための接続端子である。そして、外部接続端子104と、二次電池103と、FET106と、FET107と、外部接続端子105とが直列に接続されている。
【0005】
FET106は、寄生ダイオードのアノードが二次電池103側になる方向にされており、FET107は、寄生ダイオードのアノードが外部接続端子105側になる方向にされている。そして、FET106は、二次電池103に過電流が流れた場合に放電電流を遮断する過電流保護用のスイッチとして用いられ、FET107は、二次電池103が過充電になった場合に充電電流を遮断する過充電保護用のスイッチとして用いられる。
【0006】
また、二次電池103の正極端子がコンパレータ110の+端子に印加され、基準電圧源108から出力された基準電圧VRef1がコンパレータ110の−端子に印加され、コンパレータ110の出力端子が論理回路113に接続されている。基準電圧VRef1としては、二次電池103の過充電を検出するための電圧が設定されている。そして、コンパレータ110は、外部接続端子104,105に接続された図略の充電装置によって二次電池103が充電され、二次電池103の端子電圧が基準電圧VRef1を超えると、過充電を示す検知信号を論理回路113へ出力する。
【0007】
また、FET106とFET107との接続点が、抵抗112を介してコンパレータ111の−端子に接続され、基準電圧源109から出力された基準電圧VRef2がコンパレータ111の+端子に印加されている。これにより、二次電池103からの放電電流がFET106を流れ、FET106のオン抵抗により生じた電圧降下が抵抗112を介してコンパレータ111の−端子へ印加される。また、基準電圧VRef2は、例えば二次電池103の特性劣化を招かない範囲での最大の放電電流がFET106を流れた場合にFET106のオン抵抗で生じる電圧降下に相当する電圧が設定されている。
【0008】
そして、コンパレータ111は、例えば外部接続端子104,105が、金属片に接触したり、外部接続端子104,105に接続された負荷機器が故障したりすること等によって短絡し、二次電池103から過電流が流れると、FET106における電圧降下の上昇を検知して、過電流を示す検知信号を論理回路113へ出力する。
【0009】
論理回路113は、コンパレータ110から過充電を示す検知信号が出力されると、二次電池103の充電を停止させるべくFET107をオフさせ、コンパレータ111から過電流を示す検知信号が出力されると、二次電池103の放電を停止させるべくFET106をオフさせる。これにより、保護回路102は、二次電池103を、過充電や過電流から保護するようになっている。
【0010】
また、このように二次電池を過充電や、過電流から保護する保護回路としては、図4に示す電池パック121のように、二次電池122とバイメタルスイッチ123とを直列に接続し、例えば外部接続端子124,125に接続された充電装置が故障した場合等、充電が過剰となって二次電池122が発熱したりバイメタルスイッチ123が自己発熱したりすることによって、バイメタルスイッチ123が加熱されると、バイメタルスイッチ123がオフして充電電流を遮断し、二次電池122を保護するようにしたものが知られている。
【0011】
また、図5に示す電池パック131のように、所定の温度を超えた場合にオフするサーミスタであるPTC(Positive Temperature Coefficient)素子であるPTC素子132を用いて、二次電池133とPTC素子132とを直列に接続し、例えば外部接続端子134,135に接続された充電装置136が故障した場合等、充電が過剰となって二次電池133が発熱したりPTC素子132が自己発熱したりすることによって、PTC素子132が加熱されると、PTC素子132がオフして充電電流を遮断し、二次電池133を保護するようにしたものが知られている。
【特許文献1】特開平11−262270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、図3に示す保護回路102は、FETには寄生ダイオードが有るために、電流の流れる方向が異なる放電電流と充電電流とを一つのFETで遮断することができず、放電電流を遮断するFET106と、充電電流を遮断するFET107とを備える必要があった。また、過充電を検出するために基準電圧源108とコンパレータ110とを必要とし、過電流を検出するために基準電圧源109とコンパレータ111と必要に応じて抵抗112とを必要とし、コンパレータ110,111の出力信号に基づき2つのFET106,107をオン・オフさせる論理回路113を必要とするため、保護回路102の回路規模が増大するという不都合があった。
【0013】
更に、図4や図5に示すように、バイメタルスイッチやPTC素子の温度によって動作する温度スイッチを二次電池と直列に接続することで二次電池を過充電から保護する構成では、過充電を検出する精度が低いため、例えば充電電圧の制御精度の低い粗悪な充電装置によって電池パックの充電が行われた場合のように、温度が急激に上昇しない程度の充電電流で二次電池の充電が継続されると、温度スイッチが動作しないまま二次電池が過充電され、二次電池の特性が劣化したり、電池の膨張や変形等を招いたりするおそれがあるという不都合があった。更に、バイメタルスイッチは、機械接点であるため、その動作寿命は100回程度であり、動作寿命を超えて使用されると、接点とバイメタルとが溶着してしまい、過充電や過電流を防止し得ず、二次電池を保護することができないことに加え、ユーザに対する安全を確保することができないという課題がある。
【0014】
本発明は、このような問題に鑑みて為された発明であり、簡素な回路で二次電池を過充電や過電流から保護すると共に、バイメタルスイッチの溶着を防止し、ユーザに対する安全を確保することができる保護回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明による保護回路は、二次電池を充電する充電装置及び/又は前記二次電池からの放電電流により駆動される負荷機器を接続するための第1及び第2の接続端子と、二次電池の両極に接続される第3及び第4の接続端子と、前記第1の接続端子に接続されたバイメタルスイッチと、前記バイメタルスイッチを加熱する第1のヒータと、前記第3及び第4の接続端子間の電圧が所定の過充電保護電圧を超える場合、前記第1のヒータを通電し、前記バイメタルスイッチをオフする過充電保護手段と、前記過充電保護手段が前記バイメタルスイッチをオフする回数をカウントし、カウント値が前記バイメタルスイッチの動作保障回数を基に定められた所定の値を超えた場合、前記二次電池との電気的な接続を遮断する遮断手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、上記構成において、前記遮断手段は、前記バイメタルスイッチと前記第3の接続端子との間に接続された温度ヒューズと、前記温度ヒューズを加熱する第2のヒータと、前記カウント値が前記所定の値を超えた場合、前記第2のヒータを通電し、前記温度ヒューズを溶断する温度ヒューズ制御手段とを備えることが好ましい。
【0017】
また、上記構成において、前記過充電保護手段は、コンパレータと第1のトランジスタとを備え、前記温度ヒューズ制御手段は、カウンタと第2のトランジスタとを備え、前記コンパレータは、前記第3及び第4の接続端子間の電圧が前記過充電保護電圧を超えた場合、前記第1のトランジスタをオンして前記第1のヒータを通電させると共に、前記カウンタをカウントアップさせ、前記カウンタはカウント値が前記所定の値を超えた場合、前記第2のトランジスタをオンして前記第2のヒータを通電することが好ましい。
【0018】
また、上記構成において、前記第1のヒータは、前記第1のトランジスタから構成され、前記第2のヒータは前記第2のトランジスタから構成され、前記バイメタルスイッチは、前記第1のトランジスタのオン時に発生する熱により加熱し、前記温度ヒューズは、前記第2のトランジスタのオン時に発生する熱により加熱することが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
請求項1記載の発明によれば、過充電保護手段は、第3及び第4の接続端子間の電圧(二次電池の電圧)が予め設定された過充電保護電圧を超えると、第1のヒータが通電されてバイメタルスイッチがオフとされ、充電電流の通電が遮断されるため、二次電池を過充電から保護することができる。
【0020】
また、バイメタルスイッチは、二次電池からの放電電流が所定の電流値を超えた場合、自己発熱によりオフして放電電流を遮断するので、二次電池を過電流から保護することができる。そのため、図3示すような過電流防止用のFET106、基準電圧源109、及び過電流を検出するためのコンパレータ111が不要となり、回路の簡素化を図ることができる。
【0021】
更に、バイメタルスイッチがオフされる回数がカウントされ、カウント値がバイメタルスイッチの動作保障回数に基づいて定められた所定の値を超えた場合、二次電池との電気的な接続が遮断されるため、バイメタルスイッチの動作回数が動作補償回数を超える前に、二次電池の充放電を停止させることが可能となる結果、バイメタルスイッチの溶着を防止することができ、二次電池を過充電や過電流から保護することができることに加え、ユーザに対する安全を確保することができる。
【0022】
請求項2記載の発明によれば、カウント値が所定の値を超えた場合、第2のヒータが通電され、温度ヒューズが溶断されるため、二次電池との電気的な接続を確実に遮断させることができ、ユーザの安全をより確実に確保することができる。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、過充電保護手段をコンパレータと第1のトランジスタとで構成し、温度ヒューズ制御手段をカウンタと第2のトランジスタとで構成したため、二次電池の電圧が過充電保護電圧を超えた場合にバイメタルスイッチをより確実にオフすることができると共に、カウンタをより確実にカウントアップさせることができる。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、第1のヒータ及び第2のヒータを省くことができ、回路の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る電池パックの一例を示す分解斜視図である。図1に示す電池パック1は、有底筒状の容器2と、外部端子接続ユニット3と、容器2と外部端子接続ユニット3との間に挿入される板状のスペーサ4とを備えている。容器2は、二次電池6が収容され、かしめ封口されており、二次電池6に凸状に設けられた正極端子6aが容器2の開口端から突出するようにされている。また、容器2は、ニッケルメッキを表面に施した鋼板から構成されており、二次電池6の負極が容器2の内部で容器2と接続されている。
【0026】
外部端子接続ユニット3は、例えば樹脂成形されたケース31を備えて構成され、充電装置や負荷機器を接続するための接続端子T1,T2がケース31の表面に露出して設けられている。また、接続端子T2と接続された、例えば板状の金属により構成された接続端子T4が、容器2と接続される方向に突出して設けられている。
【0027】
図2は、図1に示す電池パック1の回路図を示している。電池パック1は、保護回路5と二次電池6とを備えている。二次電池6は、例えばリチウムイオン二次電池、リチウリチウムポリマー二次電池、ニッケル水素二次電池、あるいはニッケルカドミウム二次電池等の充電可能な二次電池である。保護回路5は、二次電池6を過充電や、過電流から保護する回路である。
【0028】
保護回路5は、接続端子T1〜T4(第1〜第4の接続端子)、バイメタルスイッチSW1、温度ヒューズF1、ヒータR1,R2、過充電保護部51、及び温度ヒューズ制御部52を備える。過充電保護部51は、コンパレータA1、基準電圧源E1、及びトランジスタQ1を備えている。温度ヒューズ制御部52は、カウンタC1、トランジスタQ2を備えている。
【0029】
接続端子T1及び接続端子T2は、二次電池6を充電する図略の充電装置及び/又は二次電池6からの放電電流により駆動される負荷機器を接続するための接続端子である。負荷機器は、例えば携帯電話機、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯型パーソナルコンピュータ、電動工具等、電池で駆動される種々の電気機器である。接続端子T3は二次電池6の正極に接続され、接続端子T4は二次電池6の負極に接続されている。
【0030】
バイメタルスイッチSW1は、予め設定された所定の動作温度Tsw1を超えた場合にオフする感熱スイッチであり、動作温度Tsw1は、例えば二次電池6の特性を劣化させない温度範囲における最高温度が設定されている。
【0031】
また、バイメタルスイッチSW1は、温度が上昇してオフした後、温度が低下すれば再びオンする復帰形の感熱スイッチである。なお、感熱スイッチとしては、バイメタルスイッチに代えて、形状記憶合金を用いたスイッチ(例えば、実公平7−4770、特開平11−224579に記載のもの)や、形状記憶樹脂を用いたスイッチを、同様にして用いることができる。
【0032】
形状記憶合金としては、ニッケル−チタン合金系、銅−亜鉛−アルミニウム合金などの熱弾性型マルテンサイト変態および逆変態に基づき、復元力を有する形状記憶合金であれば良く、これらの合金がその変形された形状より復元された形状に変化する形状変化温度範囲は、形状記憶合金の組成を適宜に選定したり、熱処理プロセスを変更したりすることにより変更可能である。
【0033】
形状記憶樹脂としては、架橋または部分結晶化させた固定相と可逆相が混在しているポリエステル、ポリウレタン、スチレン・ブタジエン、トランスポリイソプレンなどの樹脂を用いることができる。
【0034】
温度ヒューズF1は、ヒータR2によって加熱され、その熱によって溶断されると共に、二次電池6と近接して、あるいは絶縁物を挟んで密着されて配設され、二次電池6が過充電や過大な放電によって発熱した場合に、その熱で溶断されるヒューズである。温度ヒューズF1の溶断する動作温度Tfuse1は、バイメタルスイッチSW1の動作温度Tsw1よりも高い温度に設定されている。また、温度ヒューズF1の動作速度は、バイメタルスイッチSW1よりも遅くなるように、溶断特性が設定されている。温度ヒューズF1は、一度溶断したら、導通状態に復帰することのない非復帰形の感熱スイッチである。この場合、バイメタルスイッチSW1の動作温度Tsw1と、ヒータR1の最終到達温度Th1と、温度ヒューズF1の動作温度Tfuse1とヒータR2の最終到達温度Th2とは、下記式(1)で示す関係となる。
Tsw1<Th1<Tfuse1<Th2 ・・・(1)
【0035】
また、バイメタルスイッチSW1及び温度ヒューズF1の動作温度、及び動作速度の設定は、バイメタルスイッチSW1及び温度ヒューズF1自体の部品の特性を設定するほか、バイメタルスイッチSW1を温度ヒューズF1よりも先に動作させるために、例えばバイメタルスイッチSW1と二次電池6との間の熱抵抗が温度ヒューズF1と二次電池6との間の熱抵抗よりも小さくなるようにバイメタルスイッチSW1と二次電池6とを近接させたり密着させたりする構成によってもよく、例えば、バイメタルスイッチSW1の接点抵抗や可動切片における抵抗を上昇させて自己発熱量を増大させたり、バイメタルスイッチSW1が放熱する際の周囲に対する熱抵抗を増大させたり、バイメタルスイッチSW1を小型化して熱容量を低減させたりすることによってバイメタルスイッチSW1を自己発熱により温度上昇し易い構成としてもよい。
【0036】
また、温度ヒューズF1の動作をバイメタルスイッチSW1より遅らせるために、例えば温度ヒューズF1が放熱する際の周囲に対する熱抵抗を減少させたり、例えば温度ヒューズF1に熱伝導性のよい材料を接触させる等の方法により温度ヒューズF1を大型化することなく温度ヒューズF1のみかけの熱容量を増大させたりすることによって、温度ヒューズF1を温度上昇し難い構成としてもよい。
【0037】
ヒータR1,R2は、例えば正の温度特性、すなわち温度の増減に応じて抵抗値が増減するPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタが用いられる。これにより、ヒータR1に電圧を印加すると、ヒータR1の自己発熱によってヒータR1の抵抗値が増大し、ヒータR1,R2を流れる電流が減少する結果、ヒータR1,R2の温度は最終的に、最終到達温度Th1,Th2で一定となる。最終到達温度Th1は、バイメタルスイッチSW1の動作温度Tsw1を超える温度であって、二次電池6や保護回路5を損傷しない程度の温度が設定されている。これにより、ヒータR1の発熱によって二次電池6や保護回路5を損傷したりすることを抑制することができる。また、最終到達温度Th2は、温度ヒューズF1の動作温度Tfuse1を超える温度であって、二次電池6や保護回路5を損傷しない程度の温度が設定されている。
【0038】
バイメタルスイッチSW1は、接続端子T1及び温度ヒューズF1間に接続されている。温度ヒューズF1はバイメタルスイッチSW1及び接続端子T3間に接続されている。
【0039】
コンパレータA1は、プラス端子及び電源供給端子が温度ヒューズF1を介して接続端子T3に接続され、二次電池6から供給される電力によって駆動される。また、コンパレータA1は、−端子が基準電圧源E1の正極に接続され、出力端子がトランジスタQ1のゲート及びカウンタC1の入力端子に接続され、グラウンド端子が接続端子T2,T4に接続されている。基準電圧源E1は、負極が接続端子T2,T4に接続され、所定の過充電保護電圧Ref1をコンパレータA1の−端子に印加する電圧発生回路である。
【0040】
トランジスタQ1は、nチャネル電界効果型トランジスタから構成され、ドレインがヒータR1を介して、温度ヒューズF1に接続され、ソースが接続端子T2,T4に接続されている。トランジスタQ2は、nチャネル電界効果型トランジスタから構成され、ゲートがカウンタC1の出力端子に接続され、ドレインがヒータR2を介して温度ヒューズF1に接続され、ソースが接続端子T2,T4に接続されている。
【0041】
コンパレータA1は、接続端子T3及びT4間の電圧Vaが所定の過充電保護電圧Ref1を超えた場合、ハイレベルの信号を出力してトランジスタQ1をオンさせ、電圧Vaが過充電保護電圧Ref1以下の場合、ローレベルの信号を出力してトランジスタQ1をオフさせる。本実施の形態では、過充電保護電圧Ref1として、Ref1=4.3Vが採用されている。
【0042】
カウンタC1は、公知のカウンタから構成され、コンパレータA1から出力される信号がローレベルからハイレベルに変化する毎にカウントアップし、カウント値が所定の規定値を超えたとき、ハイレベルの信号を出力し、トランジスタQ2をオンさせる。
【0043】
次に保護回路5の動作について説明する。まず、保護回路5による過充電保護動作について説明する。接続端子T1,T2に図略の充電装置が接続され、充電装置から電圧Vbが接続端子T1,T2間に印加されると、電圧Vaが過充電保護電圧Ref1以下の通常状態において、バイメタルスイッチSW1はオンし、二次電池6が充電される。ここで、電圧Vbは、正常時は例えば最大4.2Vである。
【0044】
そして、例えば図略の充電装置が故障する等して電圧制御がきかなくなると、電圧Vaが過充電保護電圧Ref1を超える。そうすると、コンパレータA1からハイレベルの信号が出力され、トランジスタQ1がオンされ、ヒータR1に電流が流れ、バイメタルスイッチSW1が加熱される。そして、バイメタルスイッチSW1の温度が動作温度Tsw1に達すると、バイメタルスイッチSW1がオフして充電電流が遮断され、過充電保護状態とされる。これにより、二次電池6は過充電から保護される。
【0045】
次に、保護回路5による過電流保護について説明する。まず、バイメタルスイッチSW1がオンしている状態で、例えば接続端子T1,T2に金属片が接触したり、接続端子T1,T2に接続された図略の携帯電話機等の負荷機器が故障したりすることによって、接続端子T1,T2が短絡、又は接続端子T1,T2間の抵抗値が低抵抗になると、二次電池6から温度ヒューズF1及びバイメタルスイッチSW1を介して過電流が流れる。バイメタルスイッチSW1は過電流が流れると、接点抵抗によって加熱される。
【0046】
そして、バイメタルスイッチSW1は、温度が動作温度Tsw1に達すると、オフして二次電池6の放電電流を遮断し、保護回路5は過電流保護状態となり、二次電池6は過電流から保護される。このとき、コンパレータA1の出力はローレベルであり、ヒータR1の加熱は停止されているため、バイメタルスイッチSW1は自然冷却される。そして、バイメタルスイッチSW1は、動作温度Tsw1以下となると、再びオンし、保護回路5は、過電流保護状態から通常状態に復帰する。
【0047】
次に、保護回路5によるバイメタルスイッチSW1の溶着回避動作について説明する。コンパレータA1は、電圧Vaが過充電保護電圧Ref1を超えたときに、トランジスタQ1をオンさせ、ヒータR1を加熱させ、バイメタルスイッチSW1をオフさせる。一方、コンパレータA1は、電圧Vaが過充電保護電圧Ref1以下となったとき、トランジスタQ1をオフさせ、ヒータR1の加熱を停止し、バイメタルスイッチSW1をオンさせる。
【0048】
従って、バイメタルスイッチSW1は、コンパレータA1から出力される信号がローレベルからハイレベルに変化するとき、バイメタルと接点とが接触状態から非接触状態となる接点動作が発生すると考えることができる。
【0049】
そこで、カウンタC1は、コンパレータA1から出力される信号のレベルが切り替わる毎にカウントアップする。そして、カウント値が所定の値を超えたとき、トランジスタQ2をオンさせ、ヒータR2を加熱させ、温度ヒューズF1を溶断する。これにより、バイメタルスイッチSW1の動作回数が動作保証回数に到達する前に、二次電池の充放電を停止させることが可能となり、バイメタルスイッチSW1が溶着して過充電保護機能及び過電流保護機能が機能しなくなることを防止することができ、ユーザの安全を守ることができる。
【0050】
バイメタルスイッチSW1は、過電流保護する際、ヒータR1の加熱によらず、自己発熱によってオフするため、カウンタC1のカウント数は、バイメタルスイッチのオフする回数の正確な値を示していない。しかしながら、カウンタC1のカウント数が増大するにつれてバイメタルスイッチのオフする回数も増大することは確かであるため、前記所定の値をバイメタルスイッチSW1が自己発熱によりオフする回数も加味して設定すれば、バイメタルスイッチSW1の溶着を確実に防止することができる。
【0051】
以上説明したように保護回路5によれば、バイメタルスイッチSW1を用いて二次電池6を過充電及び過電流から保護することができるので、図3に示す背景技術に係る保護回路102のように、放電電流を遮断するFET106と、充電電流を遮断するFET107と、過電流を検出するための基準電圧源109、コンパレータ111、及び抵抗112と、二つのFET106,107のオン・オフを制御するための論理回路113とを必要とせず、保護回路5の回路を簡素化することができ、保護回路5を小型化することが容易となる。
【0052】
また、コンパレータA1によって過充電が検出され、ヒータR1によりバイメタルスイッチSW1を加熱することによってバイメタルスイッチSW1をオフさせるので、例えば図3や図4に示すように二次電池122と直列に接続されたバイメタルスイッチ123又はPTC素子132のみによって過充電保護を行う場合よりも過充電を検出する精度を向上させることができ、過充電保護動作が行われないまま二次電池6が過充電されたり、二次電池6の特性が劣化したり、二次電池6の膨張や変形等を招いたりするおそれを低減することができる。更に、コンパレータA1の信号がローレベルからハイレベルに変化する回数をカウントし、カウント数が所定の値に達した場合に、ヒータR2が加熱され、温度ヒューズF1を溶断させるため、バイメタルスイッチSW1が溶着して保護回路5による過充電保護機能及び過電流保護機能が機能しなくなることを防止し、二次電池6を保護することができることに加え、ユーザに対する安全を確保することができる。
【0053】
なお、上記実施の形態において、バイメタルスイッチSW1をトランジスタQ1のオン時に生じる熱によって加熱すると共に、温度ヒューズF1をトランジスタQ2のオン時に生じる熱によって加熱してもよい。この場合、ヒータR1,R2が不要となり、回路の簡略化及び低コスト化を図ることができる。更に、過充電保護部51及び温度ヒューズ制御部52を集積回路ICにより構成し、この集積回路ICの熱が温度ヒューズF1とバイメタルスイッチSW1に伝わるように温度ヒューズF1とバイメタルスイッチSW1とを配置してもよい。この場合、回路の小型化を図ることができる。また、バイメタルSW1として自己保持型バイメタルスイッチを用いると、過電流保護状態の継続が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の保護回路及び電池パックは、簡素な回路で二次電池を過剰な充電や過大な放電電流から保護することができる保護回路及び電池パックを実現することができ、モバイル機器や駆動用電源として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電池パックの一例を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電池パックの回路図を示している。
【図3】背景技術に係る保護回路を示す図面である。
【図4】背景技術に係る保護回路を示す図面である。
【図5】背景技術に係る保護回路を示す図面である。
【符号の説明】
【0056】
1 電池パック
2 容器
3 外部端子接続ユニット
4 スペーサ
5 保護回路
6 二次電池
6a 正極端子
31 ケース
51 過充電保護部
52 温度ヒューズ制御部
A1 コンパレータ
E1 基準電圧源
F1 温度ヒューズ
Q1 Q2 トランジスタ
R1 R2 ヒータ
SW1 バイメタルスイッチ
T1〜T4 接続端子




 

 


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