米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.

発明の名称 複合金属酸化物誘電体膜の製造方法及び複合金属酸化物誘電体膜
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−36237(P2007−36237A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2006−199877(P2006−199877)
出願日 平成18年7月21日(2006.7.21)
代理人 【識別番号】100104156
【弁理士】
【氏名又は名称】龍華 明裕
発明者 ソン、ウォン ホーン / チュン、ユル キョ / リム、スン テク
要約 課題
通常の低温成膜工程を通じ一部金属元素の膜構造を形成した後、水熱合成法を通じ他の金属の合成と結晶化を実現する複合酸化物誘電体膜の製造方法及び複合金属酸化物誘電体膜を提供する。

解決手段
基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる誘電体膜を製造する方法において、少なくとも2種の金属元素のうち一部金属元素を含む非晶質薄膜を形成する段階と、少なくとも2種の金属元素のうち残り他の金属元素の前駆体が混合された水熱反応溶液を備える段階と、水熱反応溶液に非晶質薄膜を浸漬させる段階と、残り他の金属が非晶質薄膜に合成され結晶化された複合酸化物膜が形成されるよう、非晶質薄膜を水熱処理する段階とを含む。
特許請求の範囲
【請求項1】
基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる誘電体膜を製造する方法において、
前記少なくとも2種の金属元素のうち一部金属元素を含む非晶質薄膜を形成する段階と、
前記少なくとも2種の金属元素のうち残り他の金属元素の前駆体が混合された水熱反応溶液を備える段階と、
前記水熱反応溶液に前記非晶質薄膜を浸漬させる段階と、
前記残り他の金属が前記非晶質薄膜に合成され結晶化された複合酸化物膜が形成されるよう、前記非晶質薄膜を水熱処理する段階と
を含む複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項2】
前記基板がフォイル(foil)、ウェーハ(wafer)及びCCL(Copper Clad Laminates)基板のうちから選択されることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項3】
前記フォイル(foil)がTiフォイル、Cuフォイル及びAlフォイルで構成されたグループから選択されることを特徴とする請求項2に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項4】
前記フォイル(foil)がCuフォイルであることを特徴とする請求項3に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項5】
前記複合金属酸化物がチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)で構成されたグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項6】
前記非晶質薄膜がTiまたはTiOのうちから選択されることを特徴とする請求項5に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項7】
前記複合金属酸化物がチタン酸バリウム(BaTiO)であることを特徴とする請求項5に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項8】
前記非晶質薄膜がTiまたはTiOのうちから選択されたもので、前記残り他の金属元素の前駆体がBaCl、Ba(NO)及びBa(OH)で構成されたグループから選択された少なくとも一つであることを特徴とする請求項7に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項9】
前記非晶質薄膜を形成する段階が、ゾルゲル(sol-gel)スピンコーティング法で実施されることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項10】
前記非晶質薄膜を形成する段階が、約400℃以下の低温スパッタリング工程で実施されることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項11】
前記水熱処理の温度が、約400℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項12】
前記水熱処理の温度が、約150〜約280℃であることを特徴とする請求項11に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項13】
前記非晶質薄膜を水熱処理する段階が、複合金属酸化物膜の下部に一部非晶質薄膜が残留するよう実施されることを特徴とする請求項1に記載の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法。
【請求項14】
請求項1ないし13のうちいずれか一つの方法で製造され、誘電率が50以上であることを特徴とする複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項15】
基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項16】
前記基板がフォイル(foil)、ウェーハ(wafer)及びCCL(Copper Clad Laminates)基板のうちから選択されることを特徴とする請求項15に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項17】
前記フォイル(foil)がTiフォイル、Cuフォイル及びAlフォイルで構成されたグループから選択されることを特徴とする請求項16に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項18】
前記フォイル(foil)がCuフォイルであることを特徴とする請求項17に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項19】
前記複合金属酸化物がチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)で構成されたグループから選択されることを特徴とする請求項15に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項20】
前記複合金属酸化物がチタン酸バリウム(BaTiO)であることを特徴とする請求項19に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項21】
前記複合金属酸化物膜の下部に非晶質薄膜が位置することを特徴とする請求項15ないし20のうちいずれか一つに記載の複合金属酸化物誘電体膜。
【請求項22】
前記非晶質薄膜がTiまたはTiOのうち選択されることを特徴とする請求項21に記載の複合金属酸化物誘電体膜。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は複合金属酸化物誘電体膜に関するものとして、より詳細には通常の成膜工程と水熱合成法を利用してチタン酸バリウム(BaTiO)のような2種以上の金属元素を含む誘電体膜を製造する方法とそれから製造された誘電体膜に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電子装置の小型化傾向に伴い、半導体能動素子が漸次内蔵化される一方、能動素子の入出力端子数が増加するに連れ、その周りにより多くの受動素子の確保空間が要求されている。特に、デカップリングキャパシタのような受動素子は運用周波数の高周波化に伴いインダクタンスを減少させるため入力端子と最近接距離に配置される必要がある。
【0003】
このような要求を満たすため、最近は内蔵型キャパシタ技術が提案され活発に研究されている。
【0004】
内蔵型キャパシタはメモリカード、PCメインボード及び各種RFモジュールに使用される印刷回路基板に内蔵された形態として、製品のサイズを画期的に減少させることが可能なだけではなく、能動素子の入力端子に近接距離に配置することが可能なため、信号ラインの長さを最小化し誘導インダクタンスを大きく低減させることが可能という長所がある。
【0005】
このような内蔵型キャパシタを具現するためには印刷回路基板の積層構造として高誘電率を有する誘電体膜を形成する技術が要求される。しかし、印刷回路基板の主材料のポリマー系複合体は熱に弱いため、高誘電率を有する誘電体膜を形成するには多くの制約がある。
【0006】
即ち、スピンコーティングのような低温成膜工程により形成しても、一般的に低温から成膜された誘電体膜は完全な結晶性により低い誘電率(例、5以下)を有する。従って、成膜後に誘電率の向上のため熱処理による結晶化過程が追加的に要求される。しかし、このような熱処理工程は通常400℃以上の高温から成されるため、通常の印刷回路基板の変形及び損傷を引き起こす恐れがある。
【0007】
このように、低温で高誘電率を有する誘電体膜を得ることは大変難しく、このような問題はエンベデッドキャパシタを実用化するに大きな技術的障害と認識されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の従来技術の問題を解決するためのものとして、その目的は通常の低温成膜工程を通じ一部金属元素の膜構造を形成した後、水熱合成法を通じ他の金属の合成と結晶化を実現する複合酸化物誘電体膜の製造方法及び複合金属酸化物誘電体膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術的課題を実現するため、本発明は、基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる誘電体膜を製造する方法において、上記少なくとも2種の金属元素のうち一部金属元素を含む非晶質薄膜を形成する段階と、上記少なくとも2種の金属元素のうち残り他の金属元素の前駆体が混合された水熱反応溶液を備える段階と、上記水熱反応溶液に上記非晶質薄膜を浸漬させる段階と、上記残り他の金属が上記非晶質薄膜に合成され結晶化された複合酸化物膜が形成されるよう、上記非晶質薄膜を水熱処理する段階を含む複合金属酸化物誘電体膜の製造方法を提供する。
【0010】
上記基板はフォイル(foil)、ウェーハ(wafer)及びCCL(Copper Clad Laminates)基板のうちから選択されたものであり得る。また、上記基板はTiフォイル、Cuフォイル及びAlフォイルで構成されたグループから選択されたものであることが可能で、好ましく上記基板は Cuフォイルであることも可能である。
【0011】
上記複合金属酸化物はチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)で構成されたグループから選択されたものであることが可能である。この場合に、上記非晶質薄膜はTiまたはTiOのうちから選択されたものであり得る。
【0012】
好ましく、上記複合金属酸化物はチタン酸バリウム(BaTiO)であることが可能で、この場合に、上記非晶質薄膜はTiまたはTiOのうちから選択されたものであることが可能で、上記残り他の金属元素の前駆体はBaCl、Ba(NO)及びBa(OH)で構成されたグループのうちから選択された少なくとも一つであり得る。
【0013】
本発明の一実施形態において、上記非晶質薄膜形成段階はゾルゲル(sol-gel)スピンコーティング法で実施されることが可能である。これとは異なり、上記非晶質薄膜形成段階は約400℃以下の低温スパッタリング工程で実施されることが可能である。
【0014】
また、上記水熱処理温度は、好ましくは約400℃以下で、より好ましくは約150〜約280℃であることが可能である。
【0015】
また、上記非晶質薄膜を水熱処理する段階を、下部に一部非晶質薄膜が残留するよう実施することにより、その残留された非晶質薄膜をバリア層として提供することも可能である。
【0016】
また、本発明は上記のような方法で製造された複合酸化物誘電体膜を提供し、このように製造された誘電体膜は50以上の誘電率を有することが可能である。
【0017】
本発明の誘電体膜は基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる複合金属酸化物誘電体膜に関するものである。
【0018】
上記基板はフォイル(foil)、ウェーハ(wafer)及びCCL(Copper Clad Laminates)基板のうち選択されたものであることが可能である。また、上記基板はTiフォイル、Cuフォイル及びAlフォイルで構成されたグループから選択されたものであることが可能で、好ましく上記基板はCuフォイルであることも可能である。
【0019】
上記複合金属酸化物はチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)で構成されたグループから選択されたものであることが可能で、好ましく上記複合金属酸化物はチタン酸バリウム(BaTiO)であることが可能である。
【0020】
また、上記複合金属酸化物膜の下部に非晶質薄膜が位置することが可能で、上記非晶質薄膜はTiまたはTiOのうちから選択されることが可能である。
【0021】
このように、本発明の特徴は低温成膜工程を利用して一部金属元素を含有した非晶質金属酸化膜を形成し水熱合成法を利用して残り他の元素を非晶質金属酸化膜に合成しながら結晶化させることにより全体誘電体膜形成工程を低温で実現することが可能な新たな製造方法を提供することが可能で、またこのように製造された印刷回路基板はエンベデッドキャパシタに有用に利用されることが可能である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、低温成膜工程を利用して一部金属元素を含有した非晶質金属薄膜を形成し水熱合成法を利用して残り他の元素を非晶質金属薄膜に合成しながら結晶化させることにより全体工程を低温から実現しながら、優秀な誘電特性を有する誘電体を膜構造で容易に形成することが可能である。このような良質の誘電体膜の低温形成工程は印刷回路基板のエンベデッドキャパシタ製造方法として非常に有用に応用されることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照に本発明の実施形態をより詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に伴う複合金属酸化物誘電体膜の製造方法を説明するための工程手順図の例である。
【0024】
先ず、本実施形態に伴う誘電体膜の製造方法は基板上に所望の複合金属酸化物を構成する金属のうち一部元素のみを含む非晶質金属薄膜の形成工程S12から始まる。例えば、BaTiO膜を製造しようとする場合に、通常の低温成膜工程を利用してTiまたはTiO膜を形成する。本段階で使用可能な低温成膜工程は、ゾルゲルスピンコーティング(sol-gel spin coating)、低温(例、400℃以下)で実施可能なスパッタリング、化学気相蒸着工程(CVD)、パルスレーザー蒸着(PLD)のうちから選択された一つの工程であることが可能である。本工程から得られた金属酸化膜は低温成膜工程から得られるため、完全な結晶性を有していない非晶質であるが、所望の大きさと厚さの膜構造で形成されることが可能である。
【0025】
上記非晶質薄膜が形成される基板の種類は特に制限はされず、例えばフォイル(foil)、ウェーハ(wafer)及びCCL(Copper Clad Laminates)基板等が利用され得る。 上記基板のうちフォイルを使用する場合、Cuフォイルを使用するとTiフォイルまたはAlフォイルを使用する場合より製造費用を低減することが可能なためより好ましい。
【0026】
次いで、上記成膜工程で利用した金属を除いた残り他の金属元素の前駆体が混合された水熱反応溶液を備える(S14)。本工程は水熱合成法のための水熱反応溶液を備える工程と理解されることが可能である。ここで使用される金属元素の前駆体は多様な形態の金属塩または金属アルコキシドであり得る。例えば、先の工程の例のようにBaTiO膜を製造するため非晶質TiまたはTiO膜を形成する場合には、Ba前駆体としてBaCl及びBa(NO)のような金属塩またはBa(OH)のような金属アルコキシドのうち少なくとも一つを利用して適切な水熱反応溶液を備えることが可能である。
【0027】
次に、備えられた水熱反応溶液が収容された容器内に上記非晶質金属薄膜を配置した後、上記容器を密閉させる(S16)。本工程は水熱合成法を収容するための通常の浸漬及び密閉過程と理解されることが可能である。
【0028】
非晶質金属薄膜を水熱反応溶液に浸漬した後密閉させることは後続熱処理工程において結晶化のための加圧条件を得るためである。
【0029】
最終的に、上記水熱反応溶液に浸漬された非晶質金属薄膜を水熱処理する工程を実施する(S18)。本工程では水熱反応溶液のうち金属前駆体から残り他の金属イオンが非晶質金属薄膜に提供され合成されると同時に、合成された非晶質金属酸化物薄膜部分が結晶化される水熱合成過程が進行される。
【0030】
その結果、非晶質金属薄膜は所望の結晶化された複合金属酸化物で形成されることが可能である。例えば、例示された水熱合成工程で浸漬されたTiまたはTiO薄膜に水熱反応溶液中のBaが合成されながら結晶化され、BaTiO膜が形成されることが可能である。このような水熱合成過程は段階S12で形成された非晶質金属酸化物の基本膜構造を維持しながら行われるため、所望の膜構造の誘電体として提供されることが可能である。
【0031】
本工程の水熱処理は好ましくは400℃以下で実施され、より好ましくは150〜280℃範囲で実施されることが可能である。従って、本実施形態の方法は印刷回路基板のようなポリマー材質上に誘電体膜を形成する方法で適用されることが可能である。
【0032】
このように、従来の水熱合成法は2種以上の金属塩または金属アルコキシドを利用して共沈殿物を得、上記共沈殿物を水熱合成処理して粉末状の誘電体を製造する方法と使用されていたが、本発明で採用された水熱合成法は低温成膜工程を通じ一部金属で形成された非晶質金属酸化膜と残り他の金属塩または金属アルコキシドを利用した水熱反応溶液を利用して水熱合成処理することにより、非晶質金属酸化膜を結晶化された複合金属酸化物誘電体膜に転換させる方法に応用される。
【0033】
また、本実施形態に伴い製造された誘電体膜は水熱合成過程から結晶化されるため、通常50以上の誘電率を有することが可能で、工程によって1000以上の強誘電性を有することも可能である。
【0034】
本実施形態の複合金属酸化物誘電体膜は基板上に少なくとも2種の金属元素を含む複合金属酸化物からなる。
【0035】
上記基板はフォイル、ウェーハ及びCCL基板のうち選択されることが可能で、上記フォイルはTiフォイル、Cuフォイル及びAlフォイルのうち選択されることが可能で、好ましくはCuフォイルであり得る。
【0036】
また、複合金属酸化物はチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)の中から選択されることが可能で、好ましくはチタン酸バリウム(BaTiO)であることが可能である。
【0037】
また、本実施形態の複合金属酸化物誘電体膜は上記複合金属酸化物膜の下部にバリア層として非晶質薄膜が位置されることが可能で、好ましく上記非晶質薄膜はTiまたはTiOのうち選択されることが可能である。
【0038】
以下、本実施形態の具体的な実施例を通じ本実施形態をより詳細に説明する。
下記の4つの実施例は全て複合金属酸化物誘電体膜としてBaTiOを形成する例であるが、基板の種類及び非晶質金属酸化膜形成工程を異なるように使用した。
【0039】
(実施例1)
本実施例では、ゾルゲル法を利用して約200nm厚さの非晶質金属酸化膜のTiOを形成した。Pt/Ti/SiO/Siウェーハ基板上にTi-アルコキシドモノマー前駆体を使用した。また、スピンコーティング過程で低温安定化剤としてβ-ジケトンとCHCOOHを適量使用した。TiO膜形成のためのスピンコーティング工程は4000rpmの回転速度で20秒間3回反復実施し、次いでコーティングされた膜をホットプレートを利用したベーキング工程を通じ200℃で30分間乾燥させた。
【0040】
次に、1MのBa(OH)の水熱合成反応溶液を50ml備え、1l容量のオートクレーブ(autoclave)に入れ、上記TiO膜を浸漬させた。浸漬された状態でオートクレーブを密閉させた後、約250℃で5時間水熱合成を実施した。
【0041】
このように得られた複合金属酸化物膜に対してXRD分析を実施した。その分析結果は図2に図示されている。図2に示された通り、約30°付近で現れたピークを見る際に結晶化されたBaTiO膜が形成されたことを確認することが可能である。
【0042】
図3(a)及び図3(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【0043】
図3(a)を参照すると、BaTiO膜の表面は約100nmのグレーンで形成されたことを確認することが可能である。また、図3(b)に示された通り、約215nm厚さの結晶化されたBaTiO膜が形成された(下部層はPt電極を示す)。
【0044】
図4(a)及び図4(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【0045】
図4(a)に示された結果の通り、本実施例から得られたBaTiO膜が0.1〜1MHz帯域で約0.11の低い誘電損失を有し、図4(b)のように同一周波数帯域で誘電率が60以上と比較的高い誘電率を有する良質の誘電体膜で形成されたことを確認することが可能であった。
【0046】
(実施例2)
本実施例では、スパッタリング工程を利用してPt/Ti/SiO/Siウェーハ基板上に約650nm厚さの金属酸化膜のTiOを形成した。本スパッタリング工程は常温で実施され、その結果得られたTiOは非晶質金属酸化膜であった。
【0047】
次ぎに、第1実施例と類似に水熱合成法を実施した。即ち、1MのBa(OH)の水熱合成反応溶液を50ml備え、1l容量のオートクレーブに入れ、上記TiO膜を浸漬させ、浸漬された状態でオートクレーブを密閉させた後に、約250℃で5時間水熱合成を実施した。
【0048】
図5(a)及び図5(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【0049】
図5(a)を参照すると、BaTiO膜の表面は約100nmのグレーンで形成され外形上結晶状で形成され、図5(b)に示された膜断面構造を参照すると、基板表面付近には一部非晶質TiOが残留したが、上部表面部分から約625nm厚さの結晶化されたBaTiO膜が形成されたことを確認することが可能である。本結果はスパッタリング工程から得られたに非晶質酸化膜で第1実施例に比べより効果的に水熱合成過程が進行されたことを示す。
【0050】
図6(a)及び図6(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【0051】
図6(a)に示された結果のように、本実施例から得られたBaTiO膜が0.1〜1MHz帯域で約0.07の低い誘電損失を有し、図4(b)のように同一な周波数帯域で誘電率が1700と高い誘電率を有する強誘電性の誘電体膜で形成されたことを確認することが可能であった。本結果もまた第1実施例と比較する時に、スパッタリング工程から得られた非晶質酸化膜を利用する時により優秀な誘電特性を有する誘電体膜が形成されたことを確認することが可能である。
【0052】
(実施例3)
本実施例では、スパッタリング工程を利用してSiウェーハ基板上に約100nm厚さのTi金属薄膜を形成した。本スパッタリング工程は常温で実施され、その結果得られたTiは非晶質金属薄膜であった。
【0053】
次ぎに、第1実施例と類似に水熱合成法を実施した。すなわち、1MのBa(OH)の水熱合成反応溶液を50ml備え、1l容量のオートクレーブに入れ、上記Ti薄膜を浸漬させ、浸漬された状態でオートクレーブを密閉させた後に、約250℃で5時間水熱合成を実施した。
【0054】
図7(a)及び図7(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【0055】
図7(a)を参照すると、BaTiO膜の表面は約100nmのグレーンで形成され外形上結晶状で形成され、図7(b)に示された膜断面構造を参照すると、基板表面付近には約176nmの非晶質Tiが残留し、上部表面部分から約164nm厚さの結晶化されたBaTiO膜が形成されたことを確認することが可能である。
【0056】
図8(a)及び図8(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【0057】
図8(a)に示された結果のように、本実施例から得られたBaTiO膜が0.1〜1MHz帯域で約15の低い誘電損失を有し、図4(b)のように同一な周波数帯域で誘電率が550と高い誘電率を有する強誘電性の誘電体膜で形成されたことを確認することが可能であった。
【0058】
(実施例4)
本実施例では、スパッタリング工程を利用してPt/Cu/SiO/Siウェーハ基板上に約400nm厚さの金属酸化膜のTiOを形成した。本スパッタリング工程は常温で実施され、その結果得られたTiOは非晶質金属酸化膜であった。
【0059】
次ぎに、第1実施例と類似に水熱合成法を実施した。即ち、1MのBa(OH)の水熱合成反応溶液を50ml備え、1l容量のオートクレーブに入れ、上記TiO膜を浸漬させ、浸漬された状態でオートクレーブを密閉させた後に、約250℃で5時間水熱合成を実施した。
【0060】
図9(a)及び図9(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【0061】
図9(a)を参照すると、BaTiO膜の表面は約10nm未満のグレーンで形成され外形上結晶状で形成され、図9(b)に示された膜断面構造を参照すると、基板表面付近には一部非晶質TiOが残留したが、上部表面部分から約479nm厚さの結晶化されたBaTiO膜が形成されたことを確認することが可能である。
【0062】
図10(a)及び図10(b)は各々本実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【0063】
図10(a)に示された結果のように、本実施例から得られたBaTiO膜が0.1〜1MHz帯域で約0.019の低い誘電損失を有し、図4(b)のように同一な周波数帯域で誘電率が24000と高い誘電率を有する強誘電性の誘電体膜で形成されたことを確認することが可能であった。
【0064】
前記の実施例では複合金属酸化物誘電体膜としてBaTiOを例示して説明したが、本発明は少なくとも2種以上の金属元素を含む他の複合金属酸化物誘電体膜の製造方法として適用されることが可能である。
【0065】
例えば、3種の金属元素を含む誘電体膜のチタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1-xTiO、0<x<1)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTi1−x、0<x<1)にも適用されることが可能である。この場合に、非晶質TiまたはTiOを低温成膜工程を通じ形成し、次いでBa及びSrの前駆体またはPb及びZrの前駆体を含有した水熱反応溶液を利用した水熱合成工程を通じ所望の複合金属酸化物誘電体膜を製造することが可能である。
【0066】
また、本発明は水熱合成過程が非晶質TiまたはTiO膜の露出された上部表面から進行されるため、水熱合成工程時間などの条件に伴い全体BaTiOで形成することが可能であるが、わざと下部に非晶質TiまたはTiOの一部を残留させることも可能である。この場合に残留された層は異種の誘電体層として漏洩電流を低減させるバリア層の機能を期待することが可能である。
【0067】
本発明は前記の実施形態及び添付の図面により限定されず、添付の請求範囲より限定しようとする。従って、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有している者により多様な形態の置換、変形及び変更が可能で、これもまた本発明の範囲に属すると言うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に伴う複合金属酸化物誘電体膜の製造方法を説明するための工程手順図の例である。
【図2】本実施形態の第1実施例に伴い製造されたBaTiO膜のXRD分析結果である。
【図3】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第1実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【図4】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第1実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【図5】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第2実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【図6】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第2実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【図7】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第3実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【図8】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第3実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。
【図9】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第4実施例に伴い製造されたBaTiO膜の表面及び断面を撮影したSEM写真である。
【図10】(a)及び(b)は、各々本実施形態の第4実施例に伴い製造されたBaTiO膜の誘電特性を示すグラフである。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013