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発明の名称 デバイスの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−123362(P2007−123362A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−310342(P2005−310342)
出願日 平成17年10月25日(2005.10.25)
代理人 【識別番号】100096884
【弁理士】
【氏名又は名称】末成 幹生
発明者 関家 一馬
要約 課題
十分な強度を維持することができることにより薄化加工を可能とするとともに、デバイス全体のより一層の薄型化が達成され得るデバイスの製造方法を提供する。

解決手段
ウエーハ1の半導体チップ3の回路面に接合した他の半導体チップ5を研削して必要な厚さに薄化し、次いで、ウエーハ1の表面側に樹脂11を充填して半導体チップ5をモールドし、次いで、ウエーハ1の裏面を研削して必要な厚さに薄化し、次いで、ウエーハ1の研削面に接着フィルム12を貼り付け、この後、ウエーハ1をストリート2に沿って切断して、個片化された各半導体チップ3の表面に樹脂モールドされた半導体チップ5が接合され、半導体チップ3の裏面に接着フィルム12が貼着されたチップ・オン・チップ構造のデバイス9に分割する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子回路が表面に形成された複数の半導体チップが分割予定ラインによって区画されたウエーハの、前記各半導体チップの回路面に、既に分割された他の半導体チップの回路面を対向させて該他の半導体チップを接合する接合工程と、
前記他の半導体チップが接合された前記ウエーハを、研削装置のチャックテーブルに該ウエーハの裏面を合わせて保持し、この状態で前記他の半導体チップの裏面を該研削装置によって研削する半導体チップ研削工程と、
前記他の半導体チップが接合された前記ウエーハの表面側に、少なくとも前記他の半導体チップの裏面と面一になる状態に樹脂を充填する樹脂充填工程と、
前記樹脂が充填された前記ウエーハを、研削装置のチャックテーブルに樹脂側の面を合わせて保持し、この状態でウエーハの裏面を該研削装置によって研削するウエーハ研削工程と、
前記ウエーハの表面側または裏面側を支持部材で支持するウエーハ支持工程と、
前記接合工程、前記半導体チップ研削工程、前記樹脂充填工程、前記ウエーハ研削工程および前記ウエーハ支持工程を経た前記ウエーハを、前記支持部材で支持した状態で前記分割予定ラインに沿って分割して、前記半導体チップの表面に前記他の半導体チップが接合されたデバイスを得る分割工程とを備えることを特徴とするデバイスの製造方法。
【請求項2】
前記ウエーハ研削工程において、前記ウエーハの前記樹脂側の面に保護テープを貼着し、この保護テープを介して前記チャックテーブルにウエーハを保持することを特徴とする請求項1に記載のデバイスの製造方法。
【請求項3】
電子回路が表面に形成された複数の半導体チップが分割予定ラインによって区画されたウエーハを、研削装置のチャックテーブルに該ウエーハの表面側を対向させて保持し、この状態で該ウエーハの裏面を該研削装置によって研削するウエーハ研削工程と、
裏面が研削された前記ウエーハの前記各半導体チップの回路面に、既に分割された他の半導体チップの回路面を対向させて該他の半導体チップを接合する接合工程と、
前記ウエーハの裏面を支持部材で支持するウエーハ支持工程と、
前記各半導体チップの表面に前記他の半導体チップが接合された前記ウエーハを、研削装置のチャックテーブルに裏面側すなわち前記支持部材側を対向させて保持し、この状態で前記他の半導体チップの裏面を該研削装置によって研削する半導体チップ研削工程と、
前記ウエーハ研削工程、前記接合工程、ウエーハ支持工程および前記半導体チップ研削工程を経た前記ウエーハを、前記支持部材で支持した状態で前記分割予定ラインに沿って分割して、前記半導体チップの表面に前記他の半導体チップが接合されたデバイスを得る分割工程とを備えることを特徴とするデバイスの製造方法。
【請求項4】
前記支持部材は、前記ウエーハの裏面に貼着されるダイシングテープと、このダイシングテープに設けられるダイシングフレームとを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のデバイスの製造方法。
【請求項5】
前記支持部材は、ガラス、金属等の剛性を有する材料からなる板状部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のデバイスの製造方法。
【請求項6】
前記ウエーハ支持工程において、前記支持部材を前記ウェーハの裏面側に貼着した場合には、前記ウェーハ支持工程の前に、ボンディング用の接着フィルムを前記ウェーハの裏面に貼着し、また、前記支持部材を前記ウェーハの表面側に貼着した場合には、少なくとも前記分割工程の前に、ボンディング用の接着フィルムを前記ウェーハの裏面に貼着することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデバイスの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば2つの半導体チップを重ねて接合したチップ・オン・チップ構造等の半導体デバイスを製造する方法に係り、特に全体の厚さを薄くして顕著な薄化に対応可能なデバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やデジタルカメラなどの小型デジタル機器に代表されるように、近年の各種電子機器は軽薄短小化が顕著であり、これを達成するには、構成部品として重要な役割を果たす半導体チップないしは半導体パッケージ部品の小型化・薄型化が必要とされている。2つ、あるいはそれ以上の数の半導体チップを積層してパッケージングされるチップ・オン・チップ構造の半導体デバイスは、高集積化とともに薄型化も図られるデバイスとして近年では広く普及している。特に、従来のように電極どうしをワイヤボンディングする構造に代えて、チップの表面を互いに合わせて表面の電子回路の電極どうしを直接接合したものは、簡素な構造でより薄化が達成できるので有用とされている。このような形式の半導体チップは、例えば特許文献1に記載されるような方法で製造される。
【0003】
ところが、このように薄化が進んだチップ・オン・チップ構造のデバイスにあってもさらなる薄型化が要求されてきており、そのためには、例えば特許文献2に記載されるように、基板に積層される半導体チップを研削等の手段によって必要な厚さまで薄化する技術が有効とされる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−196528号公報
【特許文献2】特開2001−57404号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、基板に積層される側の半導体チップを薄化しても、チップ・オン・チップ構造全体としての薄型化には限度があり、また、半導体チップに割れや欠けなどの損傷が生じることがないように十分に強度が維持されながら半導体チップの薄化加工を行うことに困難な面があった。
【0006】
よって本発明は、十分な強度を維持することができることにより薄化加工を可能とするとともに、デバイス全体のより一層の薄型化が達成され得るデバイスの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のデバイスの製造方法は、電子回路が表面に形成された複数の半導体チップが分割予定ラインによって区画されたウエーハの、各半導体チップの回路面に、既に分割された他の半導体チップの回路面を対向させて該他の半導体チップを接合する接合工程と、他の半導体チップが接合されたウエーハを、研削装置のチャックテーブルに該ウエーハの裏面を合わせて保持し、この状態で他の半導体チップの裏面を該研削装置によって研削する半導体チップ研削工程と、他の半導体チップが接合されたウエーハの表面側に、少なくとも他の半導体チップの裏面と面一になる状態に樹脂を充填する樹脂充填工程と、樹脂が充填されたウエーハを、研削装置のチャックテーブルに樹脂側の面を合わせて保持し、この状態でウエーハの裏面を該研削装置によって研削するウエーハ研削工程と、ウエーハの表面側または裏面側を支持部材で支持するウエーハ支持工程と、接合工程、半導体チップ研削工程、樹脂充填工程、ウエーハ研削工程およびウエーハ支持工程を経たウエーハを、支持部材で支持した状態で分割予定ラインに沿って分割して、半導体チップの表面に他の半導体チップが接合されたデバイスを得る分割工程とを備えることを特徴としている(請求項1)。
【0008】
本発明によれば、ウエーハの各半導体チップの回路面に他の半導体チップを接合してから、他の半導体チップの裏面を研削し、この後にウエーハの裏面を研削して、最終的にウエーハを分割することにより、個片化された半導体チップの回路面に他の半導体チップが接合されたチップ・オン・チップ構造のデバイスが製造される。接合される他の半導体チップのみならず、最終的に半導体チップに個片化されるウエーハも薄化するため、デバイス全体の大幅な薄型化が図られる。
【0009】
比較的厚いウエーハに接合した他の半導体チップの裏面を研削するので、他の半導体チップを研削する際には十分な強度が維持されて、他の半導体チップやウエーハに割れや欠けといった損傷が生じにくい。また、ウエーハの裏面を研削装置で研削する際には、ウエーハの表面側に充填した樹脂側の面をチャックテーブルに合わせて保持するため、ウエーハを、撓みが生じることなく安定してチャックテーブルに保持することができる。このため、ウエーハ裏面の研削時も、他の半導体チップやウエーハに損傷が生じにくい。
【0010】
樹脂は上記のように少なくとも他の半導体チップの裏面と面一になる状態に充填することが望ましく、これは、ウエーハの裏面を研削する際に、ウエーハの表面側、すなわち他の半導体チップの裏面側をチャックテーブルの保持面に対して隙間なく安定して密着させるためである。ウエーハ研削工程において樹脂側の面をチャックテーブルに合わせてウエーハをより安定して保持するための好ましい手段として、樹脂側の面に貼着した保護テープを介してチャックテーブルにウエーハを保持することが挙げられる。
【0011】
上記本発明の製造方法の工程順に関しては、可能な範囲で任意であり限定はされないが、上記の記載順、すなわち、接合工程、半導体チップ研削工程、樹脂充填工程、ウエーハ研削工程、ウエーハ支持工程、分割工程の順が代表的とされる。この工程順においては、半導体チップ研削工程と樹脂充填工程を逆にすることができ、この場合は半導体チップ(他の半導体チップ)を研削する際に樹脂も研削することになる。これ以外にも、例えば、接合工程、樹脂充填工程、半導体チップ研削工程、ウエーハ支持工程、ウエーハ研削工程、分割工程の順が挙げられる。
【0012】
また、本発明のデバイスの製造方法は、電子回路が表面に形成された複数の半導体チップが分割予定ラインによって区画されたウエーハを、研削装置のチャックテーブルに該ウエーハの表面側を対向させて保持し、この状態で該ウエーハの裏面を該研削装置によって研削するウエーハ研削工程と、裏面が研削されたウエーハの各半導体チップの回路面に、既に分割された他の半導体チップの回路面を対向させて該他の半導体チップを接合する接合工程と、ウエーハの裏面を支持部材で支持するウエーハ支持工程と、各半導体チップの表面に他の半導体チップが接合されたウエーハを、研削装置のチャックテーブルに裏面側すなわち支持部材側を対向させて保持し、この状態で他の半導体チップの裏面を該研削装置によって研削する半導体チップ研削工程と、ウエーハ研削工程、接合工程、ウエーハ支持工程および半導体チップ研削工程を経たウエーハを、支持部材で支持した状態で分割予定ラインに沿って分割して、半導体チップの表面に他の半導体チップが接合されたデバイスを得る分割工程とを備えることを特徴としている(請求項3)。
【0013】
本発明は、はじめにウエーハの裏面を研削してウエーハを薄化してから、そのウエーハの半導体チップの回路面に他の半導体チップを接合し、この後に他の半導体チップの裏面を研削して、最終的にウエーハを分割することにより、個片化された半導体チップの回路面に他の半導体チップが接合されたチップ・オン・チップ構造のデバイスが製造される。この製造方法においても、接合される他の半導体チップのみならずウエーハも薄化するため、デバイス全体として大幅な薄型化が図られる。
【0014】
この発明では、はじめのウエーハ研削工程では、ウエーハの表面をチャックテーブルに合わせて保持するので、ウエーハを、撓みが生じることなく安定してチャックテーブルに保持して研削することができ、このためウエーハに損傷が生じにくい。そして、ウエーハの回路面に接合した半導体チップの裏面を研削する際には、ウエーハを支持部材で支持した状態で行えば、この支持部材によって十分な強度が維持されて半導体チップやウエーハに損傷が生じにくい。
【0015】
上記本発明の製造方法の工程順に関しては、上記の記載順、すなわち、ウエーハ研削工程、接合工程、ウエーハ支持工程、半導体チップ研削工程、分割工程の順が標準的とされるが、接合工程の前にウエーハ支持工程を配しても製造は可能である。
【0016】
本発明の製造方法で用いる上記支持部材は、ウエーハの裏面に貼着されるダイシングテープと、このダイシングテープに設けられるダイシングフレームとを備えたものが挙げられる。支持部材はウエーハを平坦な状態に支持できればいかなるものでもよく、例えば、ガラス、金属等の剛性を有する材料からなる板状部材等も好適である。このような板状部材を用いる場合には、その板状部材を、接着用の両面テープや接着剤を介して、ウエーハの裏面、あるいは充填した樹脂側の面などに貼り付けられる。
【0017】
また、本発明では、分割工程の前の適宜な段階において、個片化された当該デバイスを、他の半導体デバイスや基板等に積層して貼り付けるための接着フィルムをウエーハの裏面に貼着することを含む。例えば、ウエーハ支持工程において、支持部材をウェーハの裏面側に貼着した場合には、ウェーハ支持工程の前に、ボンディング用の接着フィルムをウェーハの裏面に貼着する。また、支持部材をウェーハの表面側に貼着した場合には、少なくとも分割工程の前に、ボンディング用の接着フィルムをウェーハの裏面に貼着する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、半導体チップ(上記他の半導体チップ)が接合され、最終的に半導体チップに個片化されるウエーハも研削するため、デバイス全体として大幅な薄型化が図られる。また、ウエーハおよびこのウエーハの半導体チップの回路面に接合される他の半導体チップの研削を十分な強度を維持しながら行うことができるので、これらウエーハや半導体チップを損傷させることなく、これらの薄化加工が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明に係る第1および第2実施形態を説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態の製造方法で用いられる円盤状の半導体ウエーハ(以下、ウエーハと略称)1を示している。このウエーハ1の表面には、格子状のストリート(分割予定ライン)2によって複数の矩形状の半導体チップ3が区画されている。これら半導体チップ3の表面には、図示せぬ電子回路が形成されている。ウエーハ1は、シリコン等の半導体材料からなる単結晶棒をスライスして得られるものであり、加工前のウエーハ1の厚さは、通常半導体ウエーハとして流通している状態での600〜800μmが好適であり、研削等によって厚さが減じられたとしても、少なくとも400μm程度以上の厚さを有しているものが望ましい。
【0020】
第1実施形態は、ウエーハ1の半導体チップ3を親チップとし、これら半導体チップ3の表面に、図2に示すように、厚さがウエーハ1と同様の半導体チップ5(他の半導体チップ)を子チップとして積層して接合し、この後、半導体チップ5およびウエーハ1を薄化してから、ウエーハ1をストリート2に沿って切断、分割することにより、個片化された半導体チップ3上に半導体チップ5が接合されたデバイスを個々に得る方法である。以下、この方法を詳述していくが、説明の中でのウエーハ1や半導体チップ3、半導体チップ5における“表面”は電子回路が形成された側の面、“裏面”は表面とは反対側の電子回路が形成されていない側と定義する。
【0021】
(1)接合工程
図2(a)〜(b)および図3(a)に示すように、ウエーハ1の全ての半導体チップ3の表面(回路面)に、電子回路が形成された半導体チップ5の表面(回路面)を対向させ、両者の電極どうしが所定の組み合わせで接続されるように、半導体チップ5を半導体チップ3に接合する。接合方法としては、例えば、ウエーハ1を所定の載置台の上に表面を上に向けて載置し、別のウエーハを分割して個片化された半導体チップ5を、ロボットの吸着ハンドによって表面を下に向けた状態で1つの半導体チップ3上に搬送し、半導体チップ3の電極に半導体チップ5の電極を位置合わせしてから半導体チップ5を半導体チップ3に押し付け、この状態で、加熱、あるいは超音波溶着等の接続手段によって電極どうしを接続するといった方法が採られる。半導体チップ5の位置合わせは、例えばCCDカメラによる撮像を画像処理する当該技術分野で周知のアライメント装置が用いられる。接合されたウエーハ1と半導体チップ5との間に隙間がある場合には、必要に応じてその隙間にアンダーフィル用の樹脂を封入する。
【0022】
(2)半導体チップ研削工程
図3(b)に示すように、各半導体チップ5を必要な厚さ(例えば25〜100μm程度)まで薄化する。薄化するには、ウエーハ1を、図示せぬ研削装置の水平なチャックテーブル上に裏面を合わせて保持し、この状態で上に向かって露出している各半導体チップ5の裏面を研削装置によって研削する。研削装置としては、例えば、特開2002−25961号公報に記載されるような、真空チャック式のチャックテーブル上にウエーハを吸着、保持し、チャックテーブルを回転させながら、その上方に配された研削ホイールを下降させて砥石によってウエーハを研削する装置を用いることができる。
【0023】
(3)樹脂充填工程
図3(c)に示すように、半導体チップ5が接合された側であるウエーハ1の表面側に、薄化させた半導体チップ5よりも高く樹脂11を充填して半導体チップ5を樹脂モールドする。この場合では、半導体チップ5が樹脂11で覆われているが、樹脂11は、少なくとも半導体チップ5の裏面(研削面)と面一になる状態に充填されればよい。いずれにしろ樹脂11の表面がウエーハ1と平行な平面に充填されることが望ましい。
【0024】
(4)ウエーハ研削工程
ウエーハ1を必要な厚さ(例えば25〜100μm程度)まで薄化する。薄化の方法は半導体チップ5を薄化した場合と同様の方法を採ることができ、図3(d)に示すように、ウエーハ1を、図示せぬ研削装置の水平なチャックテーブルに樹脂11側の面を合わせて保持し、上に向かって露出するウエーハ1の裏面を研削装置によって研削する。ここで、樹脂11側の面に微細な凹凸があってチャックテーブルに全面的に密着しないことから、ウエーハ1に撓みが生じて研削に不備が生じることが想定される場合がある。その時には、樹脂11側の面に、ある程度の弾性を備えた保護テープを貼り付けるとよい。これにより、保護テープがチャックテーブルに密着し、ウエーハ1の表面側をチャックテーブルの保持面に対して隙間なく安定して密着させることができ、研削が良好に行われる。
【0025】
(5)接着フィルム貼着工程
図3(e)に示すように、ウエーハ1の研削面である裏面に、接着フィルム12を貼り付ける。接着フィルム12は、チップ積層接着用のDAF(Die Attach Film)と呼ばれる樹脂製フィルムであって、フィルム基材の両面に、例えばガラス転移温度(Tg)が90℃以下の熱可塑性ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂の混合物を主体とし、これに適宜無機フィラー等の添加剤が混合された接着材料が塗布されたものなどが用いられる。
【0026】
(6)ウエーハ支持工程
図3(f)に示すように、ウエーハ1の研削された裏面に、支持部材として、環状のダイシングフレーム13が接着されたダイシングテープ14を貼り付ける。ダイシングテープ14は、例えば、厚さ100μm程度のポリ塩化ビニルを基材とし、その片面に厚さ5μm程度でアクリル樹脂系の粘着剤が塗布されたものが用いられる。ダイシングテープ14はウエーハ11よりも大径の円形で、その外周部の粘着剤側に、内径がウエーハ1よりも大きい環状のダイシングフレーム13が貼り付けられている。ダイシングテープ14はウエーハ1の裏面に接着フィルム12を介して同心状に貼り付けられる。なお、ダイシングテープ14として接着フィルム12と一体型のものもあり、そのタイプのものを用いる場合は、ダイシングテープ14の貼り付けで接着フィルム12の貼り付けも達成される。
【0027】
(7)分割工程
薄化されたウエーハ1の表面に、薄化された半導体チップ5および樹脂11が積層し、裏面に接着フィルム12が貼られた積層体全体を、図3(f)に示したようにダイシングフレーム13およびダイシングテープ14で支持し、この積層体を、ウエーハ1のストリートに沿って切断する。これにより積層体は、図3(g)に示すように、個片化された半導体チップ3上に半導体チップ5が接合され、その半導体チップ5が樹脂11でモールドされ、半導体チップ3の裏面に接着フィルム12が貼着された複数のチップ・オン・チップ構造のデバイス9に分割される。
【0028】
ウエーハ1を切断する装置としては、図3(g)に示すように、ディスク状の切削ブレード21がスピンドル22で回転駆動される切削装置が用いられ、切削ブレード21は樹脂11側から僅かにダイシングテープ14に至るまで切り込まれる。使用可能である具体的な切削装置としては、例えば特開2001−85365号公報に記載されるダイシング装置が挙げられる。なお、この時点での各デバイス9は、まだダイシングテープ14に付いたままであり、この後、適宜なピックアップ手段でダイシングテープ14から1つ1つ離脱させられ、実装基板等に実装される。
【0029】
上記工程順による第1実施形態の製造方法によれば、半導体チップ5のみならず、最終的に半導体チップ3に個片化されるウエーハ1も薄化するため、得られるデバイス9全体の大幅な薄型化が図られる。また、比較的厚いウエーハ1に半導体チップ5を接合して、この半導体チップ5の裏面を研削するので、この研削の際には十分な強度が維持されて、ウエーハ1や半導体チップ5に割れや欠けといった損傷が生じにくい。さらに、ウエーハ1の裏面を研削装置で研削する際には、ウエーハ1の表面側に充填した樹脂11側の面をチャックテーブルに合わせて保持するため、ウエーハ1を、撓みが生じることなく安定してチャックテーブルに保持することができる。このため、ウエーハ1の研削時も、ウエーハ1や半導体チップ5に損傷が生じにくい。
【0030】
(8)支持部材の変更例
上記第1実施形態では、分割工程でウエーハ1を支持する部材としてダイシングフレーム13およびダイシングテープ14を用いたが、これらに代えて、図4(a)に示すように、適宜な厚さのガラス板15を用いてもよい。この場合、図3(c)で示した樹脂充填工程の後に、両面テープ16を介してガラス板15を樹脂11側の面に貼り付ける(ウエーハ支持工程)。次いで、図4(b)に示すようにウエーハ1を必要な厚さまで研削して薄化し(ウエーハ研削工程)、その研削面に図4(c)に示すように接着フィルム12を貼り付ける(接着フィルム貼着工程)。なお、ガラス板15を樹脂11側の面に貼り付けるには、両面テープ16に代えて接着剤を用いてもよい。
【0031】
この後、図4(d)に示すように、接着フィルム12を貼ったウエーハ1の裏面側から切削ブレード21を切り込んでウエーハ1をストリート2に沿って分割し、両面テープ16からピックアップして上記と同様のデバイス9を得る(分割工程)。裏面側からストリート2を検知するには、赤外線カメラなどによってストリート2を読み取るなどの方法で可能である。このように剛性の高いガラス板15を用いることにより、ウエーハ1を研削する際のウエーハ支持状態がさらに強固になり、ウエーハ1を安定して研削することができる。なお、ガラス板15のような支持部材としては、他に金属板等の剛性を有する板状部材を用いてもよい。
【0032】
(9)工程順の変更例
上記第1実施形態は、ウエーハ1に半導体チップ5を接合してから、これら半導体チップ5を研削してそれぞれ薄化し、最終的にデバイス9に個片化する方法であり、上記工程の順序は、可能な範囲で任意であって上記に限定されない。例えば、次の工程順を採用することができる。
【0033】
A.図3(b)に示した半導体チップ研削工程と、図3(c)に示した樹脂充填工程を逆にする。すなわち、上記接合工程の後に、図5(a)に示すようにウエーハ1の表面側に樹脂11を充填して半導体チップ5を覆い、次いで、図5(b)に示すように、樹脂11とともに半導体チップ5を研削して、半導体チップ5を必要な厚さまで薄化する。この後は、上記ウエーハ研削工程に引き継がれる。
【0034】
B.ウエーハ1を先に薄化してから、半導体チップ5を薄化する。すなわち、この場合には、上記接合工程の後に、図6(a)に示すようにウエーハ1の表面側に樹脂11を充填して半導体チップ5を覆い(樹脂充填工程)、次いで、図6(b)に示すようにウエーハ1を研削して薄化し(ウエーハ研削工程)、次いで、図6(c)に示すように上記ガラス板15を両面接着テープによってウエーハ1の裏面に貼着し(ウエーハ支持工程)、このガラス板15を介してウエーハ1を研削装置のチャックテーブル上に保持して、図6(d)に示すように半導体チップ5を研削して薄化する(半導体チップ研削工程)。この後は、図3(g)で示した分割工程に移される。
【0035】
[2]第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態の製造方法を説明する。
(1)ウエーハ研削工程
図7(a)に示すように、ウエーハ1の表面(図では下側の面)に電子回路を保護する保護テープ17を貼り付け、次いで図7(b)に示すように保護テープ17を下側にして研削装置のチャックテーブル上にウエーハ1を保持し、研削装置によってウエーハ1の裏面を研削して必要な厚さ(例えば25〜100μm程度)に薄化する。なお、保護テープ17の代わりに上記ガラス板15を用いてもよい。
【0036】
(2)接着フィルム貼着工程
図7(c)に示すように、ウエーハ1の研削面である裏面に、上記と同様の接着フィルム12を貼り付ける。
【0037】
(3)接合工程
ウエーハ1の表面から保護テープ17を剥離し、その表面に、上記第1実施形態と同様にして図7(d)に示すように各半導体チップ3に半導体チップ5を接合する。接合する半導体チップ5の厚さは600〜800μm程度、少なくとも400μm程度以上とされる。
【0038】
(4)ウエーハ支持工程
図7(e)に示すように、ウエーハ1の研削された裏面に、接着フィルム12を介して、上記と同様の環状のダイシングフレーム13が接着されたダイシングテープ14を貼り付ける。
【0039】
(5)半導体チップ研削工程
ダイシングフレーム13およびダイシングテープ14で支持したウエーハ1を、チャックテーブル上に裏面側を対向させて保持し、この状態で各半導体チップ5の裏面を研削装置によって研削し、図7(f)に示すように必要な厚さ(例えば25〜100μm程度)に薄化する。
【0040】
(6)分割工程
薄化されたウエーハ1の表面に薄化された半導体チップ5が積層し、裏面に接着フィルム12が貼られた積層体全体を、図7(f)に示したようにダイシングフレーム13およびダイシングテープ14で支持し、この積層体を、図7(g)に示すように切削ブレード21を用いて、ウエーハ1のストリート2に沿って切断する。これにより積層体は、個片化された半導体チップ3上に半導体チップ5が接合され、半導体チップ3の裏面に接着フィルム12が貼着された複数のチップ・オン・チップ構造のデバイス9に分割される。この後、各デバイス9は適宜なピックアップ手段でダイシングテープ14から1つ1つ離脱させられ、実装基板等に実装される。
【0041】
上記第2実施形態は、はじめにウエーハ1を薄化してからそのウエーハ1に接合した半導体チップ5を薄化して、最終的にウエーハ1を分割してデバイス9を得るもので、第1実施形態と同様に、ウエーハ1と半導体チップ5の双方を研削するため、デバイス9全体として大幅な薄型化が図られる。また、はじめのウエーハ研削工程では、ウエーハ1の表面をチャックテーブルに合わせて保持するので、ウエーハ1を、撓みが生じることなく安定してチャックテーブルに保持して研削することができ、このためウエーハ1に損傷が生じにくい。
【0042】
(7)工程順の変更例
上記第2実施形態は、ウエーハ1を薄化してから、このウエーハ1に半導体チップ5を接合し、次にその半導体チップ5を薄化した後、最終的にデバイス9に個片化する方法であり、上記工程の順序は、可能な範囲で任意であって上記に限定されない。例えば、図7(c)で示した接着フィルム貼着工程の後に、図8(a)に示すように、ウエーハ1の裏面側に接着フィルム12を介してダイシングフレーム13およびダイシングテープ14を装着し、次に図8(b)に示すように保護テープ17を剥離してからウエーハ1の半導体チップ3の表面に半導体チップ5を接合する(接合工程)。なお、ダイシングフレーム13およびダイシングテープ14の代わりに、図6で示したようにガラス板15によってウエーハ1を支持してもよい。この後は、第1実施形態の図7(e)で示した半導体チップ研削工程以降を踏襲することになる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態でデバイスに個片化される半導体ウエーハの(a)全体平面図(拡大部分は半導体チップ)、(b)側面図である。
【図2】半導体ウエーハのデバイス表面に半導体チップが接合される状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る製造方法の工程を(a)〜(g)の順に示す断面図である。
【図4】第1実施形態の支持部材の変更例を示す断面図である。
【図5】第1実施形態の工程順の変更例を示す断面図である。
【図6】第1実施形態の工程順の他の変更例を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る製造方法の工程を(a)〜(g)の順に示す断面図である。
【図8】第2実施形態の工程順の変更例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1…半導体ウエーハ、2…ストリート(分割予定ライン)、3…半導体チップ、
5…他の半導体チップ、9…デバイス、11…樹脂、12…接着フィルム、
13…ダイシングフレーム、14…ダイシングテープ、15…ガラス板(支持部材)、 17…保護テープ。




 

 


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