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ウエーハの分割方法 - 株式会社ディスコ
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発明の名称 ウエーハの分割方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−49041(P2007−49041A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−233652(P2005−233652)
出願日 平成17年8月11日(2005.8.11)
代理人 【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
発明者 田渕 智隆 / 小清水 秀輝 / 川合 章仁 / 森數 洋司
要約 課題
チップの裏面に生成された研削歪を除去することができるとともに、チップの角部を曲面に形成することができるウエーハの分割方法。

解決手段
表面に複数の第1のストリートと複数の第2のストリートが格子状に形成されたウエーハを、個々のチップに分割するウエー2の分割方法であって、ウエーハの表面側から第1のストリートに沿ってレーザー光線を照射する第1のレーザー加工溝形成工程と、ウエーハの表面側から第2のストリートに沿ってレーザー光線を照射する第2のレーザー加工溝形成工程と、ウエーハの裏面を研削して第1のレーザー加工溝と第2のレーザー加工溝は露出させないが第1のレーザー加工溝と第2のレーザー加工溝との交差点に形成された窪みをウエーハの裏面に表出させる研削工程と、ウエーハの裏面側からプラズマエッチングを施し第1と第2のレーザー加工溝をウエーハの裏面に表出せしめるエッチング工程とを含む。
特許請求の範囲
【請求項1】
表面に所定方向に形成された複数の第1のストリートと該第1のストリートと直交する方向に形成された複数の第2のストリートによって複数の領域が区画され、該複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、該第1のストリートおよび該第2のストリートに沿って個々のチップに分割するウエーハの分割方法であって、
ウエーハの表面側から該第1のストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該第1のストリートに沿ってウエーハの表面からチップの仕上がり厚さに相当する深さの第1のレーザー加工溝を形成する第1のレーザー加工溝形成工程と、
ウエーハの表面側から該第2のストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該第2のストリートに沿ってウエーハの表面からチップの仕上がり厚さに相当する深さの第2のレーザー加工溝を形成する第2のレーザー加工溝形成工程と、
該第1のレーザー加工溝形成工程と該第2のレーザー加工溝形成工程を実施した後に、ウエーハの裏面を研削して該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝は表出させないが該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝との交差点に形成され該第1のレーザー加工溝および該第2のレーザー加工溝の深さより深い窪みをウエーハの裏面に表出させる研削工程と、
該研削工程を実施した後に、ウエーハの裏面側からプラズマエッチングを施し、該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝をウエーハの裏面に表出せしめるエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの分割方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に複数のストリートが格子状に形成されているとともに該複数のストリートによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、ストリートに沿って個々のチップに分割するウエーハの分割方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に形成されたストリート(切断予定ライン)によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイスを形成し、該デバイスが形成された各領域をストリートに沿って分割することにより個々の半導体チップを製造している。半導体ウエーハを分割する分割装置としては一般に切削装置が用いられており、この切削装置は厚さが20μm程度の切削ブレードによって半導体ウエーハをストリートに沿って切削する。このようにして分割された半導体チップは、パッケージングされて携帯電話やパソコン等の電気機器に広く利用されている。
【0003】
近年、携帯電話やパソコン等の電気機器はより軽量化、小型化が求められており、より薄い半導体チップが要求されている。より薄く半導体チップを分割する技術として所謂先ダイシング法と称する分割技術が実用化されている。この先ダイシング法は、半導体ウエーハの表面からストリートに沿って所定の深さ(半導体チップの仕上がり厚さに相当する深さ)の分割溝を形成し、その後、表面に分割溝が形成された半導体ウエーハの裏面を研削して該裏面に分割溝を表出させ個々の半導体チップに分離する技術であり、半導体チップの厚さを50μm以下に加工することが可能である。
【0004】
しかるに、上述した先ダイシング法によって分割されたチップの裏面には研削歪が残存し、チップの抗折強度が低下するという問題がある。
このような問題を解消するために、先ダイシング法によって個々のチップに分割されたウエーハの裏面にプラズマエッチングを施すことによって、ウエーハの裏面に生成された研削歪を除去し、チップの抗折強度を向上させる技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開2003−173987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
而して、先ダイシング法によって個々のチップに分割されたウエーハの裏面にプラズマエッチングを施すことによって、ウエーハの裏面に生成された研削歪を除去することはできるが、チップの角部が鋭利に形成されチップが破損し易くなり、角部が欠けてチップの内部に亀裂を発生させるという新たな問題がある。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、チップの裏面に生成された研削歪を除去することができるとともに、チップの角部を曲面に形成することができるウエーハの分割方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に所定方向に形成された複数の第1のストリートと該第1のストリートと直交する方向に形成された複数の第2のストリートによって複数の領域が区画され、該複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを、該第1のストリートおよび該第2のストリートに沿って個々のチップに分割するウエーハの分割方法であって、
ウエーハの表面側から該第1のストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該第1のストリートに沿ってウエーハの表面からチップの仕上がり厚さに相当する深さの第1のレーザー加工溝を形成する第1のレーザー加工溝形成工程と、
ウエーハの表面側から該第2のストリートに沿ってレーザー光線を照射し、該第2のストリートに沿ってウエーハの表面からチップの仕上がり厚さに相当する深さの第2のレーザー加工溝を形成する第2のレーザー加工溝形成工程と、
該第1のレーザー加工溝形成工程と該第2のレーザー加工溝形成工程を実施した後に、ウエーハの裏面を研削して該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝は表出させないが該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝との交差点に形成され該第1のレーザー加工溝および該第2のレーザー加工溝の深さより深い窪みをウエーハの裏面に表出させる研削工程と、
該研削工程を実施した後に、ウエーハの裏面側からプラズマエッチングを施し、該第1のレーザー加工溝と該第2のレーザー加工溝をウエーハの裏面に表出せしめるエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの分割方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、エッチング工程においてはプラズマにより生じる活性物質がウエーハの裏面に表出している第1のレーザー加工溝と第2のレーザー加工溝との交差点に形成された窪みに侵入し、窪みを形成している壁面をエッチングするので、チップの裏面の角部が曲面に形成される。従って、個々の分割されたチップは、裏面の角部が曲面に形成されるので、角部が欠けてチップの内部に亀裂を発生させるという問題が解消される。また、上記第1のレーザー加工溝および第2のレーザー加工溝はレーザー光線によって形成するので、切削ブレードによって切削溝を形成する場合のようにチップに細かな欠けを生じさせることがなくチップの抗折強度が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明によるウエーハの分割方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
図1には、本発明によるウエーハの分割方法によって個々のチップに分割される半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、例えば厚さが600μmのシリコンウエーハからなっており、表面2aに所定方向に複数の第1のストリート21が形成されているとともに、該第1のストリート21と直交する方向に複数の第2のストリート22が形成されている。この複数の第1のストリート21と複数の第2のストリート22によって区画された複数の領域にデバイス23が形成されている。この半導体ウエーハ2は、第1のストリート21と第2のストリート22に沿って切断され個々の半導体チップに分割される。
【0011】
上記半導体ウエーハ2を第1のストリート21と第2のストリート22に沿って分割するには、ウエーハ2の表面2a側から第1のストリート21に沿ってレーザー光線を照射し、第1のストリート21に沿ってウエーハ2の表面2aからチップの仕上がり厚さに相当する深さの第1のレーザー加工溝を形成する第1のレーザー加工溝形成工程と、ウエーハ2の表面2a側から第2のストリート22に沿ってレーザー光線を照射し、第2のストリート22に沿ってウエーハ2の表面2aからチップの仕上がり厚さに相当する深さの第2のレーザー加工溝を形成する第2のレーザー加工溝形成工程を実施する。この第1のレーザー加工溝形成工程と第2のレーザー加工溝形成工程は、図2に示すレーザー加工装置3を用いて実施する。図2に示すレーザー加工装置3は、被加工物を保持するチャックテーブル31と、該チャックテーブル31上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32を具備している。チャックテーブル31は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り機構によって図2において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り機構によって矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
【0012】
上記レーザー光線照射手段32は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング321の先端に装着された集光器322からパルスレーザー光線を照射する。また、図示のレーザー加工装置3は、上記レーザー光線照射手段32を構成するケーシング321の先端部に装着された撮像手段33を備えている。この撮像手段33は、撮像素子(CCD)等で構成されており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
【0013】
上述したレーザー加工装置3を用いて実施する上記第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程について説明する。
先ず図2に示すレーザー加工装置3のチャックテーブル31上に半導体ウエーハ2を載置し、チャックテーブル31上に半導体ウエーハ2を吸着保持する。このとき、半導体ウエーハ2はデバイス23が形成されている表面2aを上側にして保持される。
【0014】
上述したように半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31は、図示しない加工送り機構によって撮像手段33の直下に位置付けられる。チャックテーブル31が撮像手段33の直下に位置付けられると、撮像手段33および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段33および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている第1のストリート21と、第1のストリート21に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段32の集光器322との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ2に形成されている第2のストリート22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
【0015】
以上のようにしてチャックテーブル31上に保持された半導体ウエーハ2に形成されている第1のストリート21と第2のストリート22を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図3の(a)で示すようにチャックテーブル31をレーザー光線照射手段32の集光器322が位置するレーザー光線照射領域に移動し、第1のストリート21の一端(図3の(a)において左端)を集光器322の直下に位置付ける。そして、集光器322から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを半導体ウエーハ2の表面2a(上面)付近に合わせる。次に、レーザー光線照射手段32の集光器322からシリコンウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31即ち半導体ウエーハ2を図3の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、第1のストリート21の他端(図3の(b)において右端)が集光器322の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31即ち半導体ウエーハ2の移動を停止する。この結果、図3の(b)に示すように半導体ウエーハ2には、第1のストリート21に沿って所定深さT1(表面2aからチップの仕上がり厚さに相当する深さ:例えば20〜25μm)の第1のレーザー加工溝24が形成される(第1のレーザー加工溝形成工程)。
【0016】
なお、上記第1のレーザー加工溝形成工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
レーザー光線の光源 :YVO4レーザーまたはYAGレーザー
波長 :355nm
繰り返し周波数 :10〜30kHz
パルスエネルギー :0.16〜0.2mj
集光スポット径 :φ9.2μm
加工送り速度 :300mm/秒
【0017】
上述した第1のレーザー加工溝形成工程を半導体ウエーハ2に形成された全ての第1のストリート21に沿って実施したならば、チャックテーブル31を90度回動する。そして、半導体ウエーハ2に形成された第2のストリート22に沿ってレーザー光線を照射し、第2のストリート22に沿ってウエーハ2の表面2aからチップの仕上がり厚さに相当する深さの第2のレーザー加工溝を形成する第2のレーザー加工溝形成工程を実施する。
【0018】
第2のレーザー加工溝形成工程は、図4の(a)で示すようにチャックテーブル31をレーザー光線照射手段32の集光器322が位置するレーザー光線照射領域に移動し、第2のストリート22の一端(図4の(a)において左端)を集光器322の直下に位置付ける。そして、集光器322から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを半導体ウエーハ2の表面2a(上面)付近に合わせる。次に、レーザー光線照射手段32の集光器322からシリコンウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル31即ち半導体ウエーハ2を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、第2のストリート22の他端(図4の(b)において右端)が集光器322の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル31即ち半導体ウエーハ2の移動を停止する。この第2のレーザー加工溝形成工程の加工条件は、上述した第1のレーザー加工溝形成工程と同じでよい。この結果、半導体ウエーハ2には、図4の(b)に示すように第2のストリート22に沿って所定深さT1(表面2aからチップの仕上がり厚さに相当する深さ:例えば20〜25μm)の第2のレーザー加工溝25が形成される。この第2のレーザー加工溝形成工程を実施すると、図4の(c)に示すように上記第1のレーザー加工溝形成工程によって形成された第1のレーザー加工溝24との交差点においては、第1のレーザー加工溝24および第2のレーザー加工溝25の深さより深い窪み26が形成される。この窪み26の深さT2は、上記加工条件においては半導体ウエーハ2の表面2aから34〜45μmになる。
【0019】
上述した第2のレーザー加工溝形成工程を半導体ウエーハ2に形成された全ての第2のストリート22に沿って実施したならば、半導体ウエーハ2の裏面2bを研削して第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25は表出させないが第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25との交差点に形成された窪み26を半導体ウエーハの裏面2bに表出させる研削工程を実施する。この研削工程を実施するに際し、図5の(a)および図5の(b)に示すように半導体ウエーハ2の表面2aに研削用の保護部材4を貼着する(保護部材貼着工程)。なお、保護部材4は、図示の実施形態においては厚さが150μmのポリオレフィンシートが用いられている。
【0020】
上述した研削工程は、図6の(a)に示すようにチャックテーブル51と研削砥石52を備えた研削手段53を具備する研削装置5によって行われる。即ち、チャックテーブル51上に半導体ウエーハ2の保護部材4側を載置し、チャックテーブル51上に半導体ウエーハ2を吸引保持する。従って、半導体ウエーハ2は、裏面2bが上側となる。このようにしてチャックテーブル51上に半導体ウエーハ2を保持したならば、チャックテーブル51を例えば300rpmで回転しつつ、研削手段53の研削砥石52を例えば6000rpmで回転せしめて半導体ウエーハ2の裏面2bに接触することにより研削し、図6の(b)に示すように第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25との交差点に形成された窪み26が裏面2bに表出するまで研削する。
【0021】
上述した研削工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の裏面2b側からプラズマエッチングを施し、第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25を裏面2bに表出せしめるエッチング工程を実施する。このエッチング工程は、図7に示すプラズマエッチング装置を用いて実施する。図7に示すプラズマエッチング装置6は、密閉空間61aを形成するハウジング61を具備している。このハウジング61は、底壁611と上壁612と左右側壁613、614と後側が側壁615および前側側壁(図示せず)とからなっており、右側側壁614には被加工物搬出入用の開口614aが設けられている。開口614aの外側には、開口614aを開閉するためのゲート62が上下方向に移動可能に配設されている。このゲート62は、ゲート作動手段63によって作動せしめられる。ゲート作動手段63は、エアシリンダ631と該エアシリンダ631内に配設された図示しないピストンに連結されたピストンロッド632とからなっており、エアシリンダ631がブラケット633を介して上記ハウジング61の底壁611に取り付けられており、ピストンロッド632の先端(図において上端)が上記ゲート62に連結されている。このゲート作動手段63によってゲート62が開けられることにより、被加工物としての上記保護部材4が貼着された半導体ウエーハ2を開口614aを通して搬出入することができる。また、ハウジング61を構成する底壁611には排気口611aが設けられており、この排気口611aがガス排出手段64に接続されている。
【0022】
上記ハウジング61によって形成される密閉空間61aには、下部電極65と上部電極66が対向して配設されている。下部電極65は、導電性の材料によって形成されており、円盤状の被加工物保持部651と、該被加工物保持部651の下面中央部から突出して形成された円柱状の支持部652とからなっている。このように被加工物保持部651と円柱状の支持部652とから構成された下部電極65は、支持部652がハウジング61の底壁611に形成された穴611bを挿通して配設され、絶縁体67を介して底壁611にシールされた状態で支持されている。このようにハウジング61の底壁611に支持された下部電極65は、支持部652を介して高周波電源68に電気的に接続されている。
【0023】
下部電極65を構成する被加工物保持部651の上部には、上方が開放された円形状の嵌合凹部651aが設けられており、該嵌合凹部651aにポーラスセラミック材によって形成された円盤状の吸着保持部材653が嵌合される。嵌合凹部651aにおける吸着保持部材653の下側に形成される室651bは、被加工物保持部651および支持部652に形成された連通路652aによって吸引手段69に連通されている。従って、吸着保持部材653上に被加工物を載置して吸引手段69を作動して連通路652aを負圧源に連通することにより室651bに負圧が作用し、吸着保持部材653上に載置された被加工物が吸引保持される。また、吸引手段69を作動して連通路652aを大気に開放することにより、吸着保持部材653上に吸引保持された被加工物の吸引保持が解除される。
【0024】
下部電極65を構成する被加工物保持部651の下部には、冷却通路651bが形成されている。この冷却通路651bの一端は支持部652に形成された冷媒導入通路652bに連通され、冷却通路651bの他端は支持部652に形成された冷媒排出通路652cに連通されている。冷媒導入通路652bおよび冷媒排出通路652cは、冷媒供給手段70に連通されている。従って、冷媒供給手段70が作動すると、冷媒が冷媒導入通路652b、冷却通路651bおよび冷媒排出通路652cを通して循環せしめられる。この結果、後述するプラズマエッチング処理時に発生する熱は下部電極65から冷媒に伝達されるので、下部電極65の異常昇温が防止される。
【0025】
上記上部電極66は、導電性の材料によって形成されており、円盤状のガス噴出部661と、該ガス噴出部661の上面中央部から突出して形成された円柱状の支持部662とからなっている。このようにガス噴出部661と円柱状の支持部662とからなる上部電極66は、ガス噴出部661が下部電極65を構成する被加工物保持部651と対向して配設され、支持部662がハウジング61の上壁612に形成された穴612aを挿通し、該穴612aに装着されたシール部材71によって上下方向に移動可能に支持されている。支持部662の上端部には作動部材663が取り付けられており、この作動部材663が昇降駆動手段72に連結されている。なお、上部電極66は、支持部662を介して接地されている。
【0026】
上部電極66を構成する円盤状のガス噴出部661には、下面に開口する複数の噴出口661aが設けられている。この複数の噴出口661aは、ガス噴出部661に形成された連通路661bおよび支持部662に形成された連通路662aを介してガス供給手段73に連通されている。ガス供給手段63は、フッ素系ガスを主体とするプラズマ発生用の混合ガスを供給する。
【0027】
図示の実施形態におけるプラズマエッチング装置6は、上記ゲート作動手段63、ガス排出手段64、高周波電源68、吸引手段69、冷媒供給手段70、昇降駆動手段72、ガス供給手段73等を制御する制御手段74を具備している。この制御手段74にはガス排出手段64からハウジング61によって形成される密閉空間61a内の圧力に関するデータが、冷媒供給手段70から冷媒温度(即ち電極温度)に関するデータが、ガス供給手段73からガス流量に関するデータが入力され、これらのデータ等に基づいて制御手段74は上記各手段に制御信号を出力する。
【0028】
図示の実施形態におけるプラズマエッチング装置6は以上のように構成されており、以下上述したように研削工程が実施された半導体ウエーハ2を裏面2b側からプラズマエッチングして、第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25を裏面2bに露出せしめるエッチング工程について説明する。
先ずゲート作動手段63を作動してゲート62を図7において下方に移動せしめ、ハウジング61の右側側壁614に設けられた開口614aを開ける。次に、図示しない搬出入手段によって保護部材4が貼着された半導体ウエーハ2を開口614aからハウジング61によって形成される密閉空間61aに搬送し、下部電極65を構成する被加工物保持部651の吸着保持部材653上に保護部材4側を載置する。このとき、昇降駆動手段72を作動して上部電極66を上昇せしめておく。そして、吸引手段69を作動して上述したように室651bに負圧を作用することにより、吸着保持部材653上に載置された半導体ウエーハ2に貼着された保護部材4は吸引保持される(図8参照)。
【0029】
半導体ウエーハ2に貼着された保護部材4が吸着保持部材653上に吸引保持されたならば、ゲート作動手段63を作動してゲート62を図7において上方に移動せしめ、ハウジング61の右側側壁614に設けられた開口614aを閉じる。そして、昇降駆動手段72を作動して上部電極66を下降させ、図8に示すように上部電極66を構成するガス噴射部661の下面と下部電極65を構成する被加工物保持部651に保持された保護部材4を貼着した半導体ウエーハ2の上面との間の距離をプラズマエッチング処理に適した所定の電極間距離(D)に位置付ける。なお、この電極間距離(D)は、図示の実施形態においては10mmに設定されている。
【0030】
次に、ガス排出手段64を作動してハウジング61によって形成される密閉空間61a内を真空排気する。密閉空間61a内を真空排気したならば、ガス供給手段73を作動してプラズマ発生用ガスを上部電極66に供給する。ガス供給手段73から供給されたプラズマ発生用ガスは、支持部662に形成された連通路662aおよびガス噴出部661に形成された連通路661bを通して複数の噴出口661aから下部電極85の吸着保持部材653上に保持された半導体ウエーハ2の裏面2b(上面)に向けて噴出される。そして、密閉空間61a内を所定のガス圧力に維持する。このように、プラズマ発生用ガスを供給した状態で、高周波電源68から下部電極65と上部電極66との間に高周波電圧を印加する。これにより、下部電極65と上部電極66との間の空間にプラズマが発生し、このプラズマにより生じる活性物質が半導体ウエーハ2の裏面2bに作用するので、半導体ウエーハ2の裏面2bがエッチングされる。そして、このエッチング量が上記第1のレーザー加工溝24および第2のレーザー加工溝25に達すると、図9に示すように半導体ウエーハ2の裏面2bに第1のレーザー加工溝24および第2のレーザー加工溝25が表出せしめられる。この結果、半導体ウエーハ2は第1のストリート21および第2のストリート22に沿って個々の半導体チップ20分割される。
【0031】
このエッチング工程においては、上述したプラズマにより生じる活性物質が半導体ウエーハ2の裏面2b表出している第1のレーザー加工溝24と第2のレーザー加工溝25との交差点に形成された窪み26に侵入し、窪み26を形成している壁面をエッチングする。この結果、図10に示すように半導体チップ20の裏面20bの角部が曲面201に形成される。このように、個々の分割された半導体チップ20は、裏面20bの角部が曲面201形成されるので、角部が欠けてチップの内部に亀裂を発生させるという問題が解消される。また、上記第1のレーザー加工溝24および第2のレーザー加工溝25はレーザー光線によって形成するので、切削ブレードによって切削溝を形成する場合のようにチップに細かな欠けを生じさせることがなくチップの抗折強度が向上する。
【0032】
なお、上記エッチング工程は、例えば以下の条件で行われる。
電源68の出力 :2000W
密閉空間61a内の圧力 :80Pa
プラズマ発生用ガス :六フッ化イオウ(SF6)を76ml/分、ヘリウム(He)を15
ml/分、酸素(O2)を27ml/分
または
:六フッ化イオウ(SF6)を76ml/分、三フッ化メチル(CHF3)
を15ml/分、酸素(O2)を27ml/分
または
:六フッ化イオウ(SF6)を76ml/分、窒素(N2)を15ml/
分、酸素(O2)を27ml/分
エッチング処理時間 :3分
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明によるウエーハの分割方法によって分割されるウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図。
【図2】本発明によるウエーハの分割方法における第1のレーザー加工溝形成工程および第2のレーザー加工溝形成工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。
【図3】本発明によるウエーハの分割方法における第1のレーザー加工溝形成工程の説明図。
【図4】本発明によるウエーハの分割方法における第2のレーザー加工溝形成工程の説明図。
【図5】ウエーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程の説明図。
【図6】本発明によるウエーハの分割方法における研削工程の説明図。
【図7】本発明によるウエーハの分割方法におけるエッチング工程を実施するためのプラズマエッチング装置の断面図。
【図8】図7に示すプラズマエッチング装置の下部電極を構成する被加工物保持部上に半導体ウエーハに貼着された保護部材を載置した状態を示す断面図。
【図9】本発明によるウエーハの分割方法におけるエッチング工程が実施された半導体ウエーハの斜視図。
【図10】本発明によるウエーハの分割方法によって半導体ウエーハが分割されたチップの斜視図。
【符号の説明】
【0034】
2:半導体ウエーハ
20:半導体チップ
21:第1のストリート
22:第2のストリート
23:デバイス
24:第1のレーザー加工溝
25:第2のレーザー加工溝
26:窪み
3:レーザー加工装置
31:レーザー加工装置のチャックテーブル
32:レーザー光線照射手段
322:集光器
4:保護部材
5:研削装置
51:研削装置のチャックテーブル
52:研削砥石
6:プラズマエッチング装置
65:下部電極
66:上部電極




 

 


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