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発明の名称 分圧器および電圧発生装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−207988(P2007−207988A)
公開日 平成19年8月16日(2007.8.16)
出願番号 特願2006−24766(P2006−24766)
出願日 平成18年2月1日(2006.2.1)
代理人
発明者 金子 晋久
要約 課題
量子化ホール抵抗素子を用いて校正不要の高精度の分圧比を有する分圧器を実現するとともに、前記分圧器とジョセフソン標準電圧発生器とを用いて、校正不要の高精度の高電圧を発生させることのできる電圧発生装置を実現することにある。

解決手段
量子化ホール抵抗素子1を直列に接続して分圧器を構成し、また、前記分圧器の両端に電流源7を接続し、前記分圧器の一部の電圧端子にジョセフソン標準電圧発生器5を接続し、前記一部の電圧端子と前記ジョセフソン標準電圧発生器5とから出力される電圧の差電圧が零になるように電流源7を制御することにより、前記分圧器に高精度の電圧を発生させる電圧発生装置である。
特許請求の範囲
【請求項1】
量子化ホール抵抗素子を直列に接続して構成したことを特徴とする分圧器。
【請求項2】
漏れ電流を小さくするために前記量子化ホール抵抗素子をアクティブガード電極で覆ったことを特徴とする請求項1に記載の分圧器。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の分圧器の両端に電流源を接続し、前記分圧器の一部の電圧端子にジョセフソン標準電圧発生器を接続し、前記一部の電圧端子と前記ジョセフソン標準電圧発生器とから出力される電圧の差電圧が零になるように前記電流源を制御することにより、前記分圧器に高精度の電圧を発生させることを特徴とする電圧発生装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、国家標準で用いられている量子化ホール抵抗素子を用いて、校正を必要としない分圧器、および前記分圧器とジョセフソン標準電圧発生器を用いて、高精度の電圧を発生させることのできる電圧発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電圧発生装置として、最も高精度なものは、ジョセフソン電圧標準素子を用いたものが知られている。しかし、このジョセフソン電圧標準素子は10Vまでの電圧しか発生することができず、それ以上の電圧発生には、半導体の電圧発生器と多数の抵抗器を用いた分圧器の組み合わせにより実現する必要がある。
【0003】
しかしながら、通常の抵抗器は、温度、湿度などで特性が変わり、また経時変化も大きい。計測器の校正に使う分圧器用の抵抗器でも1℃あたり数ppmの抵抗変動は珍しくない。また、たとえ温度などの環境を一定にしても通常1年間に数ppm程度の抵抗値の変動がある。このため、このような分圧器は、使用前に必ず手間のかかる校正(自己校正を含む)を行わなければならない。
【0004】
一方、直流抵抗の国家標準には現在、量子化ホール抵抗素子が用いられているが、これを用いて分圧器として実現した例は無い。
【特許文献1】特開2005−300317
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、量子化ホール抵抗素子を用いて全く校正の必要の無い高精度な分圧器を実現することにある。また本発明の他の目的は、前記分圧器とジョセフソン標準電圧発生器とを用いることによって、校正が不要な、ジョセフソン標準電圧発生器単独では発生することのできない高電圧(1000V 程度まで)を高精度に発生することのできる電圧発生装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、下記の手段を採用した。
第1の手段は、量子化ホール抵抗素子を直列に接続して構成したことを特徴とする分圧器である。
第2の手段は、第1の手段において、漏れ電流を小さくするために前記量子化ホール抵抗素子をアクティブガード電極で覆ったことを特徴とする分圧器である。
第3の手段は、第1の手段または第2の手段に記載の分圧器の両端に電流源を接続し、前記分圧器の一部の電圧端子にジョセフソン標準電圧発生器を接続し、前記一部の電圧端子と前記ジョセフソン標準電圧発生器とから出力される電圧の差電圧が零になるように前記電流源を制御することにより、前記分圧器に高精度の電圧を発生させることを特徴とする電圧発生装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、校正を必要としない高精度の分圧器を実現することができる。また、従来のジョセフソン素子単体では、発生不可能な高電圧を8桁程度の非常に高い精度で発生する電圧発生装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の第1の実施形態を図1および図2を用いて説明する。
図1は、本実施形態の発明に係る量子化ホール抵抗素子を直列に接続して構成した分圧器を示す図、図2は本実施形態の他の発明に係る量子化ホール抵抗素子を直列に接続して構成した分圧器を示す図である。
【0009】
これらの図において、1は量子化ホール抵抗素子(以下、QHR素子という)であり、多数のQHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)を直列に接続して分圧器を構成し、分圧器の両端には電流源(電流端子I+−電流端子−)が接続され、分圧比端子1と分圧比端子Nによって分圧比が定められる。本実施形態の発明に係る分圧器は、通常の抵抗器を用いた分圧器と異なり、各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)の電圧端子は、同図に示すように、電流端子と直交する位置にある。各QHR素子1は同一チップ内に集積し、接続もチップ内部で行うこともできる。また、別々のチップをプリント基板に多数実装し、プリント基板上で接続することも可能である。
【0010】
2は各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)を覆うアクティブガード電極、3は外部抵抗であり、各アクティブガード電極2はガード電源(ガード端子G+−ガード端子G−)に対して直列に外部抵抗3を介して接続されている。
【0011】
分圧器を構成するに当たっては、各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)から漏洩する電流を可能な限り小さくすることが重要である。そのため、同図に示すように、アクティブガード電極2を各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)の周囲または各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)を実装するプリント基板に設置する。具体的には、チップ内部もしくは外部においてQHR素子1の上または下に島状の金属膜もしくは金属板を設置する。この金属に各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)に発生する電位に近い電位を外部抵抗3とガード電源によって印加する。このガード電位は精密である必要は無いので、通常の抵抗器を用いた分圧器によって発生することが可能である。
【0012】
アクティブガード電極2は、図1に示すように、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)の1つ1つにアクティブガード電極2を設置してもよいし、また図2に示すように、漏洩電流が無視できる範囲を一まとめにしてアクティブガード電極4(ガード1,ガード2,ガード3,・・・ガードM)を設置してもよい。各々のアクティブガード電極4は通常の抵抗素子に接続されている。
【0013】
このように本実施形態の発明においては、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)を直列に接続して分圧器を構成し、さらに、この分圧器において、漏洩電流の影響を軽減するために、アクティブガード電極2,4をQHR素子内もしくはQHR素子を実装するプリント基板に設置したものである。
【0014】
次に、本発明の第2の実施形態を図3を用いて説明する。
図3は、図1で示したQHR素子(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)を用いた分圧器とジョセフソン標準電圧発生器を組み合わせて、精密な高電圧を発生させる電圧発生装置の構成を示す図である。
【0015】
同図において、5は1Vまたは10Vまでの任意の電圧を8桁の精度以上で発生可能なジョセフソン標準電圧発生器、6は電圧比較器、7は電流源である。なお、その他の構成は図1に示した同符号の構成に対応しており、また、構成を簡単にするためにアクティブガードに係わる回路は省略している。
【0016】
同図に示すように、この電圧発生装置は、基本的にはN個の直列に接続されたQHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)から構成される分圧器からなり、各々のQHR素子1には電圧端子(1・・・N−2,N−1,N)が設置される。この直列に接続されたN個のQHR素子1間に電流源7を接続する。電流源7から電流を流すことにより、この分圧器には全体として高電圧が印加されるが、各電圧端子(1・・・N−2,N−1,N)に発生する電圧は、比較的小さな分圧電圧V1が発生する。
【0017】
分圧される電圧V1をジョセフソン標準電圧発生器5で発生できる電圧以下とし、分圧器の一部で発生している電圧V1とジョセフソン標準電圧発生器5から発生している標準電圧とを電圧比較器6によって比較し、その差電圧が零になるように、電流源7の電流を制御する。その結果は、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)の各々には正確な同じ電圧V1を発生させることができる。従って、各電圧端子(1・・・N−2,N−1,N)からはジョセフソン標準電圧発生器5の標準電圧の整数倍の高精度の電圧を発生させることができる。従って、分圧器全体では、ジョセフソンで標準電圧器5単体では発生不可能な高精度の高電圧であるNV1の電圧を発生させることができる。
【0018】
このように、本実施形態の発明によれば、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)の各々の抵抗は正確に一致しているので、発生する電圧もすべての各QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)において同一になる。したがって、N個のQHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)が直列に繋がっていれば、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)1個で発生している電圧のN倍が分圧器両端に現れることになる。これにより従来実現することのできなかった、高精度の高電圧の発生を実現することができる。
【0019】
なお、ジョセフソン標準電圧発生器5とQHR素子1の電圧を比較する場合、原理的にはQHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)のうちの1個が発生する電圧(おおよそ0.5V)と比較できるだけの電圧を発生すれば良い。しかしながら、比較する電圧が高ければそれだけ精度が増すので、例えば、ジョセフソン標準電圧発生器5が10Vを発生できる場合、QHR素子1を用いた分圧器において、接地側から20個目の端子(10 V)電圧と比較すればよい。
【0020】
次に、図3の電圧発生器において、任意電圧を発生する方法について述べる。
同図に示すように、電圧端子Nからは、NV1の電圧が発生するが、同様に電圧端子N−1からは(N−1)V1、電圧端子N−2からは(N−2)V1の電圧が発生する。これらの端子をスイッチで切り替えることにより、QHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)1個分の電圧からN倍までの電圧を発生することができる。また、ジョセフソン標準電圧発生器5は零から最大電圧までの任意の電圧を発生することができるので、これを変化させることにより、V1は、零からQHR素子1(QHR1,QHR2,・・・QHRN−1,QHRN)1個の最大電圧まで任意の電圧を設定できる。その結果、図3に示す電圧発生器は零からNV1までの任意電圧を発生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施形態の発明に係るQHR素子を直列に接続して構成した分圧器を示す図である。
【図2】第1の実施形態の他の発明に係るQHR素子を直列に接続して構成した分圧器を示す図である。
【図3】図1で示したQHR素子を用いた分圧器とジョセフソン標準電圧発生器を組み合わせて、精密な高電圧を発生させる電圧発生装置を示す図である。
【符号の説明】
【0022】
1 量子化ホール抵抗素子(QHR素子)
2,4 アクティブガード電極
3 外部抵抗
5 ジョセフソン標準電圧発生器
6 電圧比較器
7 電流源





 

 


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