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発明の名称 電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−96179(P2007−96179A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−286215(P2005−286215)
出願日 平成17年9月30日(2005.9.30)
代理人
発明者 齊藤 丈靖 / 梅澤 仁 / 朴 慶浩
要約 課題
絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも安定であり、またバンドギャップが大きいというダイヤモンド半導体の特性を最大限に活用するために、ダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法を提供する。

解決手段
半導体ダイヤモンドの表面と電極の表面が同一面となるように、半導体ダイヤモンドに設けた溝に電極が埋め込まれた構造を有することを特徴とするダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体ダイヤモンドの表面と電極の表面が同一面となるように、半導体ダイヤモンドに設けた溝に電極が埋め込まれた構造を有することを特徴とするダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項2】
電極が、金属、金属窒化物、金属珪化物、金属硼化物、金属炭化物、金属酸化物、金属窒化物から選択した一種以上の電極構造からなることを特徴とするダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項3】
電極が単層又は多層に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項4】
半導体ダイヤモンドに埋め込まれた電極層の周囲に、高抵抗材料層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項5】
半導体ダイヤモンドの埋め込まれた電極層の裏面側に、オーム性電極を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項6】
半導体ダイヤモンド表面に、ゲート絶縁膜/金属からなる層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項7】
半導体ダイヤモンドの表面とゲート絶縁膜/金属からなる層の表面が、同一面となるように、半導体ダイヤモンドに設けた溝に電極が埋め込まれた構造を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス。
【請求項8】
絶縁体ダイヤモンド層又は金属的ダイヤモンド層上に半導体ダイヤモンド層を形成し、次に半導体ダイヤモンド層の電極埋め込み部分となる箇所をエッチングして溝を形成し、該溝を含む半導体ダイヤモンド層の全面に電極材料を形成し、さらに半導体ダイヤモンド層上の余分の電極材料を研磨して半導体ダイヤモンドに設けた溝に電極が埋め込まれた構造とすることを特徴とするダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項9】
電極材料として、金属、金属窒化物、金属珪化物、金属硼化物、金属炭化物、金属酸化物、金属窒化物から選択した一種以上の電極材料を使用することを特徴とする請求項8記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項10】
電極が単層又は多層に形成することを特徴とする請求項8又は9記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項11】
半導体ダイヤモンドに埋め込まれた電極層の周囲に、高抵抗材料層を形成することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項12】
半導体ダイヤモンドの埋め込まれた電極層の裏面側に、オーム性電極を形成することを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項13】
半導体ダイヤモンド表面に、ゲート絶縁膜/金属からなる層を形成することを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
【請求項14】
半導体ダイヤモンドの表面とゲート絶縁膜/金属からなる層の表面が、同一面となるように、半導体ダイヤモンドに設けた溝にゲート絶縁膜/金属からなる層を埋め込まれた構造とすることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載のダイヤモンド電極構造を備えたデバイスの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体材料に比べて、絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも非常に安定であり、またバンドギャップが5.5eVと大きいので、高温大気下、放射線下等の過酷な環境下でも動作する電子デバイスとして、また大電力用デバイスとして注目を集めている。
このようなダイヤモンドデバイス材料としては、平坦性及び結晶性に優れたダイヤモンドエピタキシャル層を形成し、これに不純物の硼素、アルミニウム等をドープし、P型半導体、N型半導体として使用される。
【0003】
ダイヤモンドエピタキシャル層を形成する手段としては、原料ガスを直流、高周波又はマイクロ波電界による放電を利用する方法、イオン衝撃を利用する方法、レーザー光等の光を使用して原料ガスを分解して形成する方法、熱電子を利用して原料ガスを活性化する方法などが既に知られており、これらにより良好なダイヤモンドエピタキシャル層を形成することができる。
このようにして得た半導体ダイヤモンド表面に、オーム性電極(オーミック電極)とショットキー電極(整流性電極)を形成し、各種の用途に対応した半導体電極構造とされるが、これらの電極は不純物の種類によるドーピングによりP型半導体、N型半導体の区別がなされ、これによって、対応するオーム性電極及びショットキー電極とすることができる。これ自体も既に公知であり、またさらに特性の向上のための工夫がなされている。
【0004】
一方、ショットキー電極の材料として、いくつか提案がある。例えば、ショットキー障壁用電極層の材料として、金、白金、パラジウム、モリブデンの層を挙げ、これを蒸着法、イオンビーム蒸着法、スパッタリング法により形成することが提案されている(特許文献1参照)。
また、ショットキー電極の材料として耐熱性のあるタングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、多結晶シリコン、ニッケル、金、白金、炭化タングステン、炭化モリブデン、炭化タンタル、炭化ニオブ、ケイ化タングステン、ケイ化モリブデンであることが好ましく、蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法によって形成することが提案されている(特許文献2参照)。
【0005】
また、ショットキー障壁用電極層の材料として、融点が400〜700°Cの金属、具体例として、アルミニウム、アンチモン、テルル、亜鉛を用い、特にアルミニウムが好ましいという提案もある(特許文献3参照)。
また、ショットキー電極層として2種の金属材料を使用し、第1の金属として、タングステン、ジルコニウム、タンタル、モリブデン、ニオブを用い、第2の金属として、仕事関数が5eV以下の金属であるアルミニウム、亜鉛を使用して、複合金属とする提案がある(特許文献4参照)。
また、ショットキー電極層として、電気陰性度が1.8以下と低い金属を電極として使用し、特にMg、Hf、Zr、Alを使用し、高温で用いる場合は電極の酸化防止にPt又はAuをキャップ層として積層することが提案されている(特許文献5参照)。
【0006】
以上の公知文献では、電極形成方法については、特に問題としていない。通常特許文献3に示すように、ダイヤモンド層の上に円板状に形成及び加工される。また、このような円板状の電極では、電極の電界集中による破壊電圧が発生し易いが、この破壊電圧を抑制する手段についての考察は全くない。
したがって、ダイヤモンド自体が、上記の通り従来の半導体材料に比べて、絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも非常に安定であり、高温大気下、放射線下等の過酷な環境下でも動作することができるという優れた特性を持ちながら、電極がそれにこたえるだけの特性を持ち合わせていないという問題があった。
【特許文献1】特開平1-161759号公報
【特許文献2】特開平1-246867号公報
【特許文献3】特開平3-110824号公報
【特許文献4】特開平8-55819号公報
【特許文献5】特開平8-316498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決することを目的とし、通常の半導体材料に比べて、絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも安定であり、またバンドギャップが大きいというダイヤモンド半導体の特性を最大限に活用するために、ダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題に鑑み、本発明は、絶縁体ダイヤモンド層又は金属的ダイヤモンド層上に半導体ダイヤモンド層を形成し、この半導体ダイヤモンド層の電極埋め込み部分となる箇所をエッチングして溝を形成する。次に、このようにして形成した溝を含む半導体ダイヤモンド層の全面に電極材料を形成する。
そしてこの半導体ダイヤモンド層上の余分の電極材料を研磨し、半導体ダイヤモンドに設けた溝のみに電極が埋め込まれた構造のデバイスとする。これによって、電極/ダイヤモンド界面の形状がなだらかになり、電界集中による破壊を低減することができる。この構造はダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を効果的に抑制することができる。
【0009】
すなわち、従来のダイヤモンド上に電極が載った形状のデバイスであると、電界集中が電極底面のみとなり、特に電界はエッジ部(円周部)に集中するが、本発明のように埋め込み構造であると、電界集中は電極底面と円筒側面(円周×深さ)になる。したがって、エッジ部に相当する面積が大きくなるので、電界集中を抑制できるという効果を有する。
また、このような電極構造は、イオン注入やプラズマ処理などの、後工程による表面改質が容易となるため、高耐圧デバイスが容易に実現できるという効果も備えているという特徴を有する。
【0010】
電極材料として、金属、金属窒化物、金属珪化物、金属硼化物、金属炭化物、金属酸化物、金属窒化物から選択した一種以上の電極材料を使用することができる。この電極材料に、特に制限はない。目的に応じて、オーミック電極(オーム性電極)又はショットキー電極を形成できる。また、電極は単層又は多層に形成することができる。本発明は、これらを全て包含する。
さらに、半導体ダイヤモンドに埋め込まれた電極層の周囲に、高抵抗材料層を形成することもできる。これは、電界分布を緩和するという機能を備えており、より破壊電界を改善することができる。
【0011】
また、半導体ダイヤモンドの埋め込まれた電極層の裏面側に、オーム性電極を形成することができる。オーム性電極を形成する。この電極は通常の電極とすることもでき、またこのオーム性電極を導電性及び耐化学反応性に優れた材料とし、放熱性を持たせ耐熱性を向上させると同時に耐酸化性等に優れた材料とすることもできる。電極構造及びオーム性電極の形成は、公知の蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法によって形成することができる。各種の層の形成方法については、特に制限はない。
【0012】
半導体ダイヤモンド表面に、ゲート絶縁膜/金属からなる層を形成することによって、ダイヤモンド電極構造を備えたデバイスとしてのトランジスタを製造することもできる。この半導体ダイヤモンドの表面とゲート絶縁膜/金属からなる層の表面が、同一面となるように、半導体ダイヤモンドに設けた溝にゲート絶縁膜/金属からなる層を埋め込まれた構造とすることもできる。
この場合は、前述のように、電極埋め込み部分となる箇所をドライエッチング、もしくは、イオンビーム等でエッチングして溝を形成する。次に、このようにして形成した溝を含む半導体ダイヤモンド層の全面に電極材料を形成する。そしてこの半導体ダイヤモンド層上の余分の電極材料を研磨し、半導体ダイヤモンドに設けた溝のみに電極が埋め込まれた構造のデバイスとする。
【0013】
このような埋め込まれた構造は、上記電極と同様に、イオン注入やプラズマ処理などの、後工程による表面改質が容易となり、高耐圧デバイスが容易に実現できるという効果も備えているという特徴を有する。
例えば金属、ダイヤモンド、大気(又はパッシベーション膜など)などが接する場所の抵抗を増大させて破壊電圧を向上させるような表面改質を行う場合、上載せ型の電極では電極とダイヤモンドの界面が電極底面とエッジ部(円周)になるが、特にこのエッジ部にイオン注入を行う際には、電極下部とダイヤモンドにまたがる領域を改変する必要がある。
しかし、本発明のように、埋め込み型の電極の場合では、電極、ダイヤモンド、大気(又はパッシベーション膜など)が接する場所が表面近傍のみであるので、改質が容易となるという効果がある。
【発明の効果】
【0014】
以上によって、通常の半導体材料に比べて、絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも安定であり、またバンドギャップが大きいというダイヤモンド半導体の特性を最大限に活用するために、ダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制するためのダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法を提供することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の特徴を、図に沿って具体的に説明する。なお、以下の説明は、本願発明の理解を容易にするためのものであり、これに制限されるものではない。すなわち、本願発明の技術思想に基づく変形、実施態様、他の例は、本願発明に含まれるものである。
【0016】
図1は、ダイオードを作成するプロセスを示す。下層は金属的ダイヤモンド層1を示す。一般には、ダイヤモンドエピタキシャル層を形成する。ダイヤモンドエピタキシャル層は、平坦性及び結晶性に優れている。
このような金属的ダイヤモンド層1を形成する手段としては、特に制限はなく、公知の方法を使用することができる。例えば、原料ガスを直流、高周波又はマイクロ波電界による放電を利用する方法、イオン衝撃を利用する方法、レーザー光等の光を使用して原料ガスを分解して形成する方法、熱電子を利用して原料ガスを活性化する方法などである。これにより良好な金属的ダイヤモンド層1を形成することができる。
【0017】
このようにして得た金属的ダイヤモンド層1の表面に、半導体ダイヤモンド層2を形成する。半導体ダイヤモンド層2の裏面にオーム性電極3を形成する。
これ自体はすでに公知であり、本願発明は、これらに特に制限を受けるものではない。オーム電極4については、半導体ダイヤモンド層の上にチタン、白金・モリブデン5、さらに金6を被覆(キャップ)した三層構造の電極とした例である。なお、このキャップ6は電極構造の放熱性を持たせ耐熱性を向上させるために重要である。
【0018】
図2は、半導体ダイヤモンド層2にパターニングし、さらに電極埋め込み部分をエッチングし溝7を形成した構造を示す。図1と同様に、下層は金属的ダイヤモンド層1を示す。図1と共通のところは、説明を省略する。
図3に示すように、金属、金属窒化物、金属珪化物、金属硼化物、金属炭化物、金属酸化物(複合酸化物を含む)から選択した一種以上の電極構造材料8を、例えば蒸着、スパッタリング等により溝7を含む半導体ダイヤモンド層2の全面に被覆する。被覆方法は公知の方法を使用することができ、特に制限はない。また、単相又は多層膜とすることもできる。
【0019】
次に、図4に示すように、半導体ダイヤモンド層2の表面を研磨し、余分の電極材8を除去し、溝7にのみ電極材8が残存するようにする。これによって、ダイヤモンド埋め込み型の電極構造を備えたダイオードが得られる。
このように、電極/ダイヤモンド界面の形状がなだらかになり、電界集中による破壊を低減することができる。すなわち、この構造はダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を効果的に抑制することができる。また、このような電極構造は、イオン注入やプラズマ処理などの、後工程による表面改質が容易となるため、高耐圧デバイスが容易に実現できるという効果もある。
【0020】
図5は、図4で得られたダイヤモンド埋め込み型の電極構造を備えたダイオードに、さらに電極9の周囲に、水素、リン、アンチモン、炭素、窒素、アルゴンをイオン注入することで高抵抗層10を形成したものである。この高抵抗層10は、電界分布を緩和するという機能を備えており、より破壊電界が改善された特性を得ることができる。この例に示すように、イオン注入やプラズマ処理などの、後工程による表面改質が極めて容易となる特徴を有している。これは、埋め込み型の電極9とした構造によるものである。
【0021】
図6は、ダイヤモンド埋め込み電極型のトランジスタの例を示す。半導体ダイヤモンド層2は、絶縁ダイヤモンド層11の上に形成する。この絶縁ダイヤモンド層11は、公知のエピタキシャル法によって製造するもので、その製造方法に、特に制限はない。
半導体ダイヤモンド層2上に形成するソース又はドレイン電極12の作成は、上記図1〜図4に説明した方法と同様であり、ここでの説明は省略する。
トランジスタの製作に際しては、半導体ダイヤモンド層2上に、ゲート絶縁膜/金属の層13を形成する。この層の形成は、通常の蒸着法、スパッタリング法など、公知の方法により形成できる。
【0022】
図7は、トランジスタの例において、ゲート絶縁膜/金属の層13を半導体ダイヤモンド層2に埋め込んだ例を示す。この場合についても、電極埋め込み部分となる箇所をエッチングして溝を形成する。次に、このようにして形成した溝を含む半導体ダイヤモンド層の全面に電極材料を形成する。
そして、この半導体ダイヤモンド層上の余分の電極材料を研磨し、半導体ダイヤモンドに設けた溝のみに電極が埋め込まれた構造のデバイスとする。埋め込み構造の絶縁膜/金属の層14は、さらに後工程での加工精度を向上させるという効果を持たせることができる。
【0023】
図8は、図6の構造において、ソース又はドレイン電極12の周囲に、水素、リン、アンチモン、炭素、窒素、アルゴンをイオン注入することで高抵抗層15を形成したものである。この高抵抗層15は電界分布を緩和するという機能を備えており、より破壊電界が改善させる機能を持たせるものである。
図9は、同様に図7の構造において、ソース又はドレイン電極12の周囲に、水素、リン、アンチモン、炭素、窒素、アルゴンをイオン注入して高抵抗層15を形成したものである。同様に、この高抵抗層15は、電界分布を緩和するという機能を備えており、より破壊電界が改善させる機能を持たせることができる。
【0024】
高抵抗材料層15の表面は、いずれも半導体ダイヤモンド層2の表面及びソース又はドレイン電極12の表面と、同一平面内とする例を示している。高抵抗層11の材料としては、水素、リン、アンチモン、炭素、窒素、アルゴンをイオン注入したダイヤモンド層を挙げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明のダイヤモンド電極構造を備えたデバイス及びその製造方法は、ダイヤモンドデバイスの電界集中による電極の破壊電圧を抑制することができるので、通常の半導体材料に比べて、絶縁破壊電界が高く、熱伝導率が極めて良好で放熱性に優れ、化学的にも安定であり、またバンドギャップが大きいというダイヤモンド半導体の特性を最大限に活用することが可能となり、ダイヤモンド発行デバイス、ダイヤモンドエミッタ、ダイヤモンドダイオード、ダイヤモンドトランジスタ等として、特に高温大気下、放射線下等の過酷な環境下で使用するデバイスとして極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】半導体ダイヤモンド埋め込み電極を有するデバイス、特にダイオードを作成するプロセスの例を示し、背面にオーム性電極を形成する例の説明図である。
【図2】同上のプロセスにおいて、半導体ダイヤモンドに形成する電極部分をパターニングしエッチングして溝を形成する例の説明図である。
【図3】同上のプロセスにおいて、半導体ダイヤモンドに電極材料を全面に被覆する例の説明図である。
【図4】同上のプロセスにおいて、半導体ダイヤモンドから余分の電極材料を除去し、溝に電極を形成する例の説明図である。
【図5】同上のプロセスにおいて、電極材料の周囲に高抵抗層を形成した例の説明図である。
【図6】トランジスタ用の埋め込み電極を形成すると共に、半導体ダイヤモンド上にゲート電極/金属の層を形成した説明図である。
【図7】トランジスタ用の埋め込み電極を形成すると共に、半導体ダイヤモンドに埋め込み型のゲート電極/金属の層を形成した説明図である。
【図8】トランジスタ用の埋め込み電極を形成すると共に、半導体ダイヤモンド上にゲート電極/金属の層を形成し、かつゲート電極/金属の層の周囲に高抵抗層を形成した説明図である。
【図9】トランジスタ用の埋め込み電極を形成すると共に、半導体ダイヤモンドに埋め込み型のゲート電極/金属の層を形成し、かつゲート電極/金属の層の周囲に高抵抗層を形成した説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1:金属的ダイヤモンド層
2:半導体ダイヤモンド層
3:オーム性電極
4:チタン
5:白金、モリブデン膜
6:金
7:溝
8:電極材料
9:電極
10、15:高抵抗層
11:絶縁体ダイヤモンド層
12:ソース又はドレイン電極
14:ゲート絶縁膜/金属
15:高抵抗層




 

 


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