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発明の名称 燃料電池
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−52956(P2007−52956A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−236097(P2005−236097)
出願日 平成17年8月16日(2005.8.16)
代理人
発明者 須田 洋幸 / 根岸 秀之 / 原谷 賢治
要約 課題
空気極に供給する空気中の酸素濃度を上げて、効率よく発電できる燃料電池を提供すること

解決手段
固体電解質膜層とその一方の側に設けられている燃料極とこれに接して燃料ガス通路、他の一方の側に設けられている空気極とこれに接して空気通路を設けた構造の、気体燃料(水素など)や液体燃料(エタノール、ジメチルエーテルなど)を燃料源とする燃料電池において、酸素選択透過性分離膜を空気極に設けること、又は導電性酸素選択透過性分離膜を用いること、又は緻密炭素膜を用いることを特徴とする燃料電池。
特許請求の範囲
【請求項1】
固体電解質膜層とその一方の側に設けられている燃料極とこれに接して燃料ガス又は液体燃料通路、他の一方の側には空気極とこれに接して空気通路を設けた構造の燃料電池において、酸素選択透過性分離膜を空気極に設けたことを特徴とする燃料電池。
【請求項2】
前記酸素選択透過性分離膜が導電性酸素選択透過性分離膜であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
【請求項3】
前記導電性酸素選択透過性分離膜が緻密炭素膜であることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
【請求項4】
前記緻密炭素膜が、緻密な炭素膜前駆体有機高分子膜を400〜1400℃の無酸素雰囲気中で熱分解することによって得られることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
【請求項5】
前記緻密炭素膜が、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜であることを特徴とする請求項3又は4いずれか記載の燃料電池。
【請求項6】
前記緻密炭素膜が、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子前駆体を分散させた炭素膜前駆体有機高分子膜を、無酸素雰囲気中、400〜1400℃で熱分解することによって得られることを特徴とする請求項3から5いずれか記載の燃料電池。
【請求項7】
前記導電性酸素選択透過性分離膜を空気極に一体として配設したことを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池。
【請求項8】
前記導電性酸素選択透過性分離膜が電極触媒機能を有し、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子からなるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜であることを特徴とする請求項7記載の燃料電池。
【請求項9】
前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子であり、前記1B族金属がCu、Ag又はAuから選ばれるナノ金属微粒子であることを特徴とする請求項8記載の燃料電池。
【請求項10】
前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子であり、前記1B族金属がCu、Ag又はAuから選ばれるナノ金属微粒子であり、これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子あることを特徴とする請求項8記載の燃料電池。
【請求項11】
前記これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子は、白金−ルテニウム又は白金−パラジウムであることを特徴とする請求項10記載の燃料電池。
【請求項12】
前記ナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜のナノ金属微粒子は片面に局在させて、触媒層を形成したものであることを特徴とする請求項8記載の燃料電池。
【請求項13】
前記導電性酸素選択透過性分離膜が電極触媒機能を有し、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子をからなるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜を
電極に塗布して形成するものであることを特徴とする請求項8記載の燃料電池
【請求項14】
前記導電性酸素選択透過性分離膜の内部又は外部に電子導電性パスを形成させたものであることを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池
【請求項15】
前記導電性酸素選択透過性分離膜の内部に電子導電性の材料を組み込んだ構造の空気極であることを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池。
【請求項16】
前記導電性酸素選択透過性分離膜を貫通して電子導電性の材料を組み込んだ構造の空気極であることを特徴とする請求項15記載の燃料電池。
【請求項17】
前記電子導電性パスがパターニングされた構造であり、空気極の外部に設けられている集電体に外部回路で接続されていることを特徴とする請求項14記載の燃料電池
【請求項18】
前記導電性酸素選択透過性分離膜の片面に金属微粒子を含んだ構造の燃料極であることを特徴とする請求項15記載の燃料電池。
【請求項19】
前記固体電解質膜層と他の一方の側に設けられている空気極が接合体として形成されていることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の燃料電池。
【請求項20】
前記接合体がホットプレスにより形成されていることを特徴とする請求項19記載の燃料電池。
【請求項21】
前記固体電解質膜層と他の一方の側に設けられている空気極との界面と集電体との間に電子導電性パスが形成されていることを特徴とする請求項15記載の燃料電池。
【請求項22】
前記空気通路に、多量の窒素ガスを含む空気が供給されることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の燃料電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、民生用コジェネレーションシステム及び自動車などの移動体用発電器等に用いることができる固体電解質膜形燃料電池に関する。
【背景技術】
【0002】
水素イオン伝導性高分子等の電解質膜を用いた燃料電池は、水素、メタノールなどを含有する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスとを、電気化学的に反応させることにより、電力と熱とを同時に発生させる。
この燃料電池は、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜及び高分子電解質膜の両面に形成される一対の電極から構成される。
触媒層は、通常、白金系の金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とするものであり、前記電極は、高分子電解質膜上に形成される触媒層及びこの触媒層の外面に形成される、通気性と電子導電性とを併せ持つガス拡散層から構成されている。
【0003】
ガス拡散層が有する特性を有効に利用することは、種々の燃料ガスの使用を可能にする。
電極には、反応ガスがガス拡散層から電極触媒層深部、すなわち高分子電解質膜近傍の触媒層まで拡散し易いことが要求されるので、この機能を果たすために、電極触媒層は多孔質構造に形成される。そして、多孔質構造の電極触媒層の形成には以下の発明が提案されている。
【0004】
「多孔構造の電極触媒層の製造方法として、ε−カプロラクタムを溶媒として触媒微粒子と混練し、その後焼成してε−カプロラクタムを分解除去し、除去した部分を空孔部として使用する」(特許文献1)。
この発明では、アノード触媒層及びカソード触媒層中に、それぞれ空孔部が形成されている。これにより、燃料ガスのアノード触媒層深部(水素イオン伝導性高分子電解質膜近傍)への拡散性、酸化剤ガスのカソード触媒層深部(水素イオン伝導性高分子電解質膜近傍)への拡散性、および化学反応により生成した水のカソード触媒層深部からガス拡散層への拡散性を向上させることができる。
【0005】
また、特許文献2の発明では、造孔剤として炭酸水素アンモニウムを触媒微粒子と混練し、その後100℃で24時間乾燥させて除去し、除去した部分を空孔部として使用している。
アノード触媒層およびカソード触媒層には、水素イオン伝導性高分子電解質膜からガス拡散層まで貫通した空孔部がそれぞれ形成されている。これにより、燃料ガスである水素ガス等のアノード触媒層深部(水素イオン伝導性高分子電解質膜近傍)への拡散性、酸化剤ガスである酸素のカソード触媒層深部(水素イオン伝導性高分子電解質膜近傍)への拡散性、及び化学反応により生成した水のカソード触媒層深部からガス拡散層への拡散性を向上させることができる。
【0006】
ところで、通常の燃料電池では、自然に存在する空気を酸化剤ガスとして空気極に供給することを前提としている。しかしながら、空気中には大量の窒素ガスが存在し、燃料の酸化反応に関与しないため、燃料電池全体の発電効率を落としてしまう原因のひとつとなっている。逆に言えば、燃料電池のセル電圧は、酸素分圧の上昇により向上することが知られている。
燃料電池本体の出力電流と反応ガス量とは比例関係にあるので、同じ運転圧力でも還元剤(水素−酸素燃料電池の場合、水素富化燃料ガス)のみならず酸化剤(この場合、酸素富化空気)の濃度が高い分だけ燃料電池本体の出力電流を増加させることができる。逆に、出力電流を同じとすれば、還元剤や酸化剤の濃度を増加させた分だけ燃料電池本体の運転圧力を下げることができる。
なお、発電出力を増加させるには電流のみならず電圧を増加させることも必要である。一般に燃料電池本体の出力電圧はネルンストの式により下記式(1)で与えられる。
【数1】


式中、Eo、n、T、F、R及びPは以下の通りである。
Eo:標準電極電位(V)、
n:反応に関与する電子数、
T:温度(K)、
F: ファラデー定数、
R:ガス定数、
P:各成分の分圧、
燃料電池本体の出力電圧には限界があるが、上式より水素や酸素の分圧を増加することで電圧を増加できることが解る。また、出力電圧を同じとするならば、水素や酸素の濃度を増加させ、水素や酸素の分圧を増加させることにより燃料電池本体の運転圧力を低下させることができる。
【0007】
以上述べたように、還元剤のみならず酸化剤(酸素富化空気)をガス濃縮器によってその濃度を高めることによって、燃料ガスや空気の圧力を高くすることなく、燃料電池本体の出力を高めることができる。
この課題を解決するため、空気通路を改善することにより、空気の供給効率を向上させるため、又酸素分圧を上げるために供給空気を加圧するなどの発明がある。
【0008】
例えば、酸素分圧を上げるために供給空気を加圧する方法がある。しかしながら、酸素分圧は、空気中の酸素濃度(21体積%)に依存し、たとえコンプレッサーで500KPaに加圧したとしても酸素分圧は全圧の21%の圧力に相当する。また、発電出力の小さい燃料電池では前述したように、コンプレッサーに多大なエネルギーを必要とするため、ブロワーで送風する程度であり、酸素分圧を向上させることは極めて困難である。
【0009】
一方、空気中の酸素濃度を上げ、これを燃料電池モジュールの空気極に供給する仕組みが発明されている。例えば、特許文献3には、高分子膜からなる分離膜を用いた気体分離器により改質ガスから水素を分離することが記載されている。また、気体分離器により空気から酸素のみを分離して燃料電池のガスとして使用することも記載されているが、気体分離器の詳細は開示されていない。ここで、空気から酸素のみを高純度で分離する一般的な手法である、酸素と窒素の液化温度の差により分離する深冷分離法を適用するので有れば、液化させるために膨大なエネルギーを必要とするために、燃料電池システム全体の発電効率は大幅に低下してしまう。
【0010】
空気中の酸素濃度を向上させる方法としては、上記の深冷分離法の他に、圧力スイング吸着法や、吸収法、抽出法、膜分離法の適用が可能である。このなかで、特に膜分離法は、原理的に省エネルギー、操作が簡便、小型化が可能などの利点を有するため、これまでにも幾つかの発明がなされている。
【0011】
例えば、特許文献4の発明では、高分子素材からなるガス分離膜を用いて、酸素富化空気を得ることにより燃料電池の発電効率を向上させる燃料供給方法が記されている。しかし、この酸素富化膜の耐熱温度は60℃であり、また、空気極側では、コンプレッサーにより発生する熱や強制的な加圧のため、空気が100℃以上に昇温することがあるため、長時間使用の際の分離膜の性能劣化は不可避で当然、ロングスパンの発電効率の向上は望めない。
【0012】
この他にも、酸素濃縮装置として酸素富化用分離膜を用いる発明が、特許文献5や特許文献6の発明の中で、「燃料電池発電プラント」として開示されている。
これらの発明によれば、空気極に空気を供給するライン上に酸素富化用分離膜からなる酸素濃縮装置を備えることにより、空気極に必要な酸素量は確保した上で、空気の供給量を減少させることが可能で、大型燃料電池発電プラントにおいても、常圧型または中圧型のプラントにて対応することができ、コンプレッサ等の動力費の削減やNOx低減対策が容易となる効果が見いだされている。また、酸素濃縮装置から排出される酸素濃度が低下したガス(すなわち窒素富化空気)を、燃料電池発電プラント内のパージガスとして使用することができるため、プラント全体のコンパクト化、低コスト化も可能となる。さらには、酸素濃縮装置から排出される酸素濃度が低下したガスの全量をパージガスとして使用するのではなく、その一部をタービンに供給することにより、動力の回収も可能となるという発明が為されているが、酸素富化用分離膜の素材については明示されていない。
【0013】
一方、例えば、特許文献7の発明、「酸素分離膜モジュールおよびこれを用いた燃料電池」の発明では、固体高分子型またはリン酸塩型燃料電池の導入口と排出口との間に、酸素ガス分子が窒素ガス分子より優先的に透過する無機材質の分離膜を有する、耐熱性良好な酸素分離膜モジュールを配置し、上記導入口から空気を導入した場合に24〜70体積%の酸素濃度に濃縮された酸素富化空気として排出するようにすることによって、燃料電池の発電効率を向上させることを可能ならしめる手段が可能であるとされている。
【0014】
しかしながら、以上の発明においては、酸素濃縮装置としての分離膜モジュールが、酸素富化空気供給ラインの中途に、燃料電池本体とは独立して設けられており、そのためのスペースが余分に必要になることから、特に家庭用や車載用、携帯用燃料電池に要求されるシステムのコンパクト性が損なわれてしまう。
【0015】
燃料電池をよりコンパクトにするべく、この課題を解決しようとした発明としては、「液体燃料供給型燃料電池」がある(特許文献8)。
この発明では、空気流路と空気極との間に、さらには、空気極表面を覆うように配設された酸素富化用分離膜によって、十分な酸素を供給できる液体燃料供給型燃料電池の仕組みが記載されている。
しかしながら、この発明においては、適用可能な燃料電池として、メタノールなどの有機液体燃料供給型燃料電池に限定されている。また、使用されている分離膜素材はポリシロキサン系高分子膜またはポリイミド系高分子膜に限定され、その酸素/窒素分離係数が1あるいは2程度と低い値に限定されている。さらに、この発明の不利な点は、適用膜が非導電性高分子素材からなるために、空気極(電極)を兼ねることが出来ないという点である。これにより、電極と分離膜が直接は接触しておらず、特に空気極側の構造をみると、中心から、電解質膜/空気極/集電体/分離膜/空気流路と複雑な多層構造となっている。
【0016】
このように、燃料電池を利用するシステムにおいて、酸素濃縮装置によって空気中の酸素濃度を上げた空気を燃料電池に供給し、発電出力を向上させる技術が提案されているものの、この酸素濃縮装置およびシステムが、ひとつの別工程として設置される場合には、装置の大型化、煩雑化、プロセス制御の困難さは避けられない。
また、分離膜を空気極近傍に敷設する従来技術においてさえも、分離膜の酸素/窒素分離係数が低い、導電性がないなどの制約事項に起因してシステムが複雑化することから、より簡便に効率的に発電することができるコンパクトな燃料電池の開発が切望されていた。
【特許文献1】特許公開平5−347158号公報
【特許文献2】特許公開平7−176310号公報
【特許文献3】特許公開平8−96824号公報
【特許文献4】特許公開平1−213965号公報
【特許文献5】特許公開平7−302609号公報
【特許文献6】特許公開平8−315848号公報
【特許文献7】特許公開2001−276555号公報
【特許文献8】特許公開2004−111338号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の課題は、多量の窒素ガスを含んだ酸化剤(空気)をそのまま燃料電池に供給しても、効率よく発電を行う事ができる燃料電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者らは、鋭意、前記課題について研究し、この種の分野では従来使用されていなかった新規な酸素選択透過性分離膜の利用、具体的には、空気中に多量に含まれる窒素ガスを除去して酸素富化空気を得てこれを燃料電池に供給するためには、窒素よりも酸素を優先的に透過させる酸素選択透過性分離膜を電極と一体化して利用することが、有効な手段となりうるのではないかと考えた。
しかしながら、燃料電池の電極部に酸素選択透過性分離膜を適用して、その分離膜によりガス分離をするという使用方法について前例がなく、このような使用方法が果たして十分に効果が得られるものであるということはできない状態にあった。
【0019】
そして、本発明者らは、酸素選択透過性分離膜として導電性酸素選択透過性分離膜を利用することが有効であることを確認した。
導電性酸素選択透過性分離膜である緻密炭素膜は、酸素/窒素分離係数の高い酸素選択透過性を有し、分子ふるい性を有している(酸素を選択的に透過し、窒素をほとんど透過させない緻密な炭素膜)。これを利用すると、空気中の酸素濃度を1段分離で、21%から40%以上に容易に濃縮することが達成される。このようなことが可能となったことから、従来のように酸化剤燃料ガス中に含まれる多量の窒素ガスについて煩雑な除去操作を施す必要もなくなり、多量の窒素ガスを含んだ状態の酸化剤(空気)を、そのまま燃料電池に供給するだけで、発電出力を向上することができる。
【0020】
炭素膜からなる導電性酸素選択透過性分離膜は、従来の電極と同じく炭素が原料となっており、電極に関しては電子導電性を付与できるので、従来用いられてきた電極触媒を塗布したカーボンペーパーの代替として、導電性酸素選択透過性分離膜そのものを空気極として使用することができることを見出した。
その結果、本発明の空気極側の構造は、中心部から、電解質膜/酸素選択透過性分離膜を兼ねた空気極/集電体/空気流路と構成することが出来るため、従来技術の構造より、簡素化及びコンパクト化することが可能である。
また、使用する空気については、空気中の窒素を従来のような煩雑な手段により精製することなく、大量の窒素ガスを含む空気を、燃料電池の酸化剤としてそのまま供給して利用することが可能となることを見出して、本発明を完成させた。
【0021】
前記のように空気極に導電性酸素選択透過性分離膜として緻密炭素膜を使用することで、電極触媒反応(水素の酸化による水の生成)の効率が向上し、発電出力が大きく、長期にわたって安定的に作動し得る燃料電池が実現する。
また、従来の電極材料よりも薄い電極が作製可能で、より小型化した燃料電池スタックが可能となる。さらに、炭素膜にナノ貴金属微粒子分散炭素膜を用いることで、酸素/窒素分離比を高めることが可能な上、ナノ貴金属を局在化させることで、触媒塗布を不要にした燃料電池が可能となる。
【0022】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)固体電解質膜層とその一方の側に設けられている燃料極とこれに接して燃料ガス又は液体燃料通路、他の一方の側には空気極とこれに接して空気通路を設けた構造の燃料電池において、酸素選択透過性分離膜を空気極に設けたことを特徴とする燃料電池。
(2)前記酸素選択透過性分離膜が導電性酸素選択透過性分離膜であることを特徴とする(1)記載の燃料電池。
(3)前記導電性酸素選択透過性分離膜が緻密炭素膜であることを特徴とする(2)記載の燃料電池。
(4)前記緻密炭素膜が、緻密な炭素膜前駆体有機高分子膜を400〜1400℃の無酸素雰囲気中で熱分解することによって得られることを特徴とする(3)記載の燃料電池。
(5)前記緻密炭素膜が、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜であることを特徴とする(3)又は(4)いずれか記載の燃料電池。
(6)前記緻密炭素膜が、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子前駆体を分散させた炭素膜前駆体有機高分子膜を、無酸素雰囲気中、400〜1400℃で熱分解することによって得られることを特徴とする(3)から(5)いずれか記載の燃料電池。
(7)前記導電性酸素選択透過性分離膜を空気極に一体として配設したことを特徴とする(2)又は(3)記載の燃料電池。
(8)前記導電性酸素選択透過性分離膜が電極触媒機能を有し、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子からなるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜であることを特徴とする(7)記載の燃料電池。
(9)前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子であり、前記1B族金属がCu、Ag又はAuから選ばれるナノ金属微粒子であることを特徴とする(8)記載の燃料電池。
(10)前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子であり、前記1B族金属がCu、Ag又はAuから選ばれるナノ金属微粒子であり、これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子あることを特徴とする(8)記載の燃料電池。
(11)前記これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子は、白金−ルテニウム又は白金−パラジウムであることを特徴とする(10)記載の燃料電池。
(12)前記ナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜のナノ金属微粒子は片面に局在させて、触媒層を形成したものであることを特徴とする(8)記載の燃料電池。
(13)前記導電性酸素選択透過性分離膜が電極触媒機能を有し、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子をからなるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜を電極に塗布して形成するものであることを特徴とする(8)記載の燃料電池。
(14)前記導電性酸素選択透過性分離膜の内部又は外部に電子導電性パスを形成させたものであることを特徴とする(2)又は(3)記載の燃料電池。
(15)前記導電性酸素選択透過性分離膜の内部に電子導電性の材料を組み込んだ構造の空気極であることを特徴とする(2)又は(3)記載の燃料電池。
(16)前記導電性酸素選択透過性分離膜を貫通して電子導電性の材料を組み込んだ構造の空気極であることを特徴とする(15)記載の燃料電池。
(17)前記電子導電性パスがパターニングされた構造であり、空気極の外部に設けられている集電体に外部回路で接続されていることを特徴とする(14)記載の燃料電池。
(18)前記導電性酸素選択透過性分離膜の片面に金属微粒子を含んだ構造の燃料極であることを特徴とする(15)記載の燃料電池。
(19)前記固体電解質膜層と他の一方の側に設けられている空気極が接合体として形成されていることを特徴とする(1)から(3)いずれか記載の燃料電池。
(20)前記接合体がホットプレスにより形成されていることを特徴とする(19)記載の燃料電池。
(21)前記固体電解質膜層と他の一方の側に設けられている空気極との界面と集電体との間に電子導電性パスが形成されていることを特徴とする(15)記載の燃料電池。
(22)前記空気通路に、多量の窒素ガスを含む空気が供給されることを特徴とする(1)から(3)いずれか記載の燃料電池。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、空気極とこれに接して空気通路を設けた構造の燃料電池において、酸素選択透過性分離膜を空気極に設け、さらに電極及び燃料電池用電解質膜/電極接合体を提供することができる。
これにより、供給する空気中に含まれる多量の窒素を除去するシステムを別途設けることなく、そのまま燃料電池に空気を供給しても、長期にわたり安定な運転動作を示す燃料電池が実現でき、燃料供給システムを簡易化できる。また、導電性酸素選択透過性分離膜である炭素緻密膜は従来のカーボンペーパーなどのガス拡散電極に比べ、薄いものとすることができるため、より小型化した燃料電池スタックが実現できる。
さらに、ナノ微粒子分散炭素膜の微粒子を膜表面に局在化することができ、触媒層を塗布することなく電極を形成することが可能となり、触媒塗布工程を省いた、簡便な製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の燃料電池の構造を図1の右側に示す。図1の左側は、従来の燃料電池を示している。
従来の燃料電池は、固体高分子電解質層(3)とその一方の側に設けられている燃料極(カーボンペ−パ)(2)とこれに接して燃料ガス通路(1)、他の一方の側に設けられている空気極(カーボンペ−パ)(4)とこれに接して空気通路(5)を設けた構造である。そして、集電体(6)は、電極から、又は電極の上面(外側)又は下面(裏側)に接して設置されている(この図の場合には、電極の外側)。触媒層(7)が空気極(4)と固体高分子電解質層(3)、燃料極(2)と固体高分子電解質層(3)の間に存在する。
【0025】
本発明の燃料電池の構造は従来の燃料電池と同様の構造を有しているが、本発明の燃料電池では、酸化極である空気極(4)に酸素選択透過性分離膜が設けられていることが特徴である。
この酸素選択透過性分離膜は、酸素を優先透過し、多量に含まれる窒素を透過させにくい特性を有するものである。
この酸素選択透過性分離膜としては、ナノ微粒子分散緻密炭素膜の他にも、その必要とされる特性を有するものであれば、適宜使用することができる。具体的には、Pdや、Pdに変えてNi、Co、Moなどを添加した合金(特開2001−170460号公報、特開2004−74070号公報)、また炭素膜、高分子膜などをあげることができる。
前記高分子膜としては、ポリシロキサン系高分子(特開2003−260339号公報)やポリイミド(特開2003−265937号公報)などを挙げることができる。いずれもこれらは公知の高分子化合物である。
【0026】
酸素選択透過性分離膜として導電性酸素選択透過性分離膜を用いることができる。
導電性酸素選択透過性分離膜としては、緻密炭素膜を用いることができる。その厚みは、通常、10ミクロンから100ミクロンのものが賞用される。
緻密炭素膜は分子ふるい性炭素膜であり、例えば、どんなガスも非選択的に透過させるカーボンペーパーのような多孔性シートではなく、より大きな分子である窒素は透過させにくいほど緻密であるが、比較的小さな酸素は選択的に優先透過させる分離膜のことを意味する。
この特性を有する緻密炭素膜は、製法により特定されるというものではない。緻密な炭素膜としては、例えば、前駆体有機高分子(フェノール樹脂、ポリイミドなど)膜を適切な条件下(400〜1400℃、無酸素雰囲気)で熱分解することによって得られる炭素膜、および前駆体有機・高分子(フェノール樹脂、ポリイミドなど)膜に、錯体溶解法、イオン交換法、含浸法などによって、ナノ微粒子前駆体を分散させた後に、適切な条件下(400〜1400℃、無酸素雰囲気)で熱分解することによって得られるナノ微粒子分散炭素膜(特開2003−053167号公報、特開2004−275986号公報)を挙げることができる。
【0027】
炭素膜の形成にあたっては黒鉛(グラファイト)のターゲットからのスパッタ蒸着によっても行うことができる。電極表面に炭素膜を形成する場合にはこの方法も採用することができる。
【0028】
緻密炭素膜は、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜が用いられる。
前記緻密炭素膜が、8族金属及び1B族金属から選ばれるナノ金属微粒子前駆体を分散させた炭素膜前駆体有機高分子膜を、無酸素雰囲気中、400〜1400℃で熱分解することによって得られる。
【0029】
ナノ微粒子分散緻密炭素膜において、酸素選択透過性分離膜としての特性の付与及び向上させるための金属、合金としては、8族金属及び1B族金属から選ばれる。前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子である。前記1B族金属はCu、Ag又はAuから選ばれる単独ナノ金属微粒子である。具体的には、Ru、Pt、Pd、Cu、Ag又はAuから選ばれる単独ナノ金属微粒子である。
又、前記8族金属は、Ru、Pt、又はPdから選ばれるナノ金属微粒子であり、前記1B族金属がCu、Ag又はAuから選ばれるナノ金属微粒子であり、これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子を用いることができる。前記これらナノ金属微粒子を組み合わせたナノ金属微粒子としては、白金−ルテニウム又は白金−パラジウムを挙げることができる。
【0030】
緻密炭素膜からなる空気極には、電子導電性を付与する材料として、導電性を有する金属(Fe、Ru、Pt、Pd及びCu、Ag、Auなど)や、導電性酸化物、炭素などを単独、あるいは組み合わせたものからなる微粒子などをあげることができる。
【0031】
燃料極の触媒層には、支持材である導電性カーボンブラックの表面に、白金ナノ粒子、又は白金−ルテニウムナノ微粒子をきれいに分散させて分散付着したものを用いることができる。
白金ナノ粒子、白金―ルテニウムナノ粒子については、以下に説明する(なお、以下の文献にさらに詳細に説明されている)。
電極触媒は支持材に結着したり、膜状に成形したりして成形される。微量の一酸化炭素による触媒被毒に対処すべく用いていたルテニウム金属を用いることは必ずしも必要ではない。
空気極の触媒層には、支持材である導電性カーボンブラックの表面に、白金ナノ粒子、又は白金−ルテニウムナノ微粒子をきれいに分散させて分散付着したものを用いることができる。
白金ナノ粒子、白金―ルテニウムナノ粒子については、以下に説明する公知の触媒を使用することができる(特許公開2004−311225、特許公開2004−327141、特許公開2004−335328、特許公開2004−359724、特許公開2005−19332など)。
電極触媒は支持材に結着したり、膜状に成形したりして成形される。
【0032】
前記空気極には緻密炭素膜に触媒の効能として、ナノ金属微粒子を分散した緻密炭素膜を設けることが、燃料電池の出力の向上の点で有効である。ナノ金属微粒子とは、粒子のサイズがナノメートルの大きさの金属粒子を意味する。
通常、1nmから20nm程度の大きさを意味する。
触媒機能を設けるためのナノ金属微粒子には、8族金属は、Fe、Ru、Rh、Pt、Pd、及びIrから選ばれる金属であり、1B族金属は、Cu、Ag及びAuから選ばれた金属が用いられる。
ナノ微粒子分散炭素膜では、ナノ微粒子を炭素膜の片面に局在させることが可能である。このために、電極触媒塗布が必ずしも必要でないという利点を有する。
【0033】
緻密炭素膜を空気極に用いたセルの模式図を図2に示した。炭素極のエッジ部にAgを塗布することにより、電極触媒層と集電体を接続して、電子導電性パス(外部配線)を形成することができる。また、炭素膜の内部又は外部に電子導電性パスを形成することができる。緻密炭素膜を空気極側電極として組み込んだセルによるI-V特性と出力(80℃、80%RH)(炭素膜は銀ナノ微粒分散炭素膜600℃で焼成したものであり、電子導電性パスの処理があるもの。)を、図3に示した。
【0034】
緻密炭素膜に電子導電性を付与することで酸素選択透過性を有する緻密炭素膜を空気極に使用することができる。そのためには図4のような炭素膜の内部に電子導電性の材料を組み込んだ構造があげられる。
【0035】
緻密炭素膜に電子導電性を付与することにより酸素選択透過性を有する緻密炭素膜を空気極に使用することができる。そのためには図5のような炭素膜を貫通するように電子導電性の材料を組み込んだ構造があげられる。
【0036】
緻密炭素膜に電子導電性を付与することで酸素選択透過性を有する緻密炭素膜を空気極に使用することができる。そのためには図6のような緻密炭素膜の触媒層の部分に電子導電性を有する導電パターニングされた構造で、集電体とは外部回路で接続された構造があげられる。
【0037】
緻密炭素膜に電子導電性を付与することで酸素選択透過性を有する緻密炭素膜を空気極に使用することができる。そのためには図7のような炭素膜の内部において、その片面に金属微粒子を含んだ構造があげられる。
【0038】
図7において、金属微粒子を膜の片面に局在させたナノ微粒子分散炭素膜が電極として適用できる。
【0039】
図7において、金属微粒子を膜の片面に局在させたナノ微粒子分散炭素膜に触媒層を塗布したものが電極として適用できる。
【0040】
高分子電解質には、パーフルオロカーボンスルホン酸が用いられる。具体的なパーフルオロカーボンスルホン酸としては、ナフィオン117(デュポン社の商標名)、フレミオン(商標名)、アシプレックス(商標名)、ダウ社のイオン交換膜などをあげることができる。
【0041】
高分子電解質の両面には触媒電極を接合したMEA(Membrane Electrode Assembly)(電極/電解質接合体)を製造することにより、電極の特性、高分子電解質の特性について良好なものとすると共に、燃料電池の効率を良好に保つことができる。
この燃料電池の作成にあたっては、カーボンペーパーあるいは選択透過性分離膜である緻密炭素膜に白金微粒子や白金−ルテニウム微粒子触媒を塗布したものを水素極とし、選択透過性分離膜である緻密炭素膜に銀微粒子等のナノ微粒子を塗布したものを空気極として、さらに電解質接合体を合わせた状態として、ホットプレスして、電極/電解質接合体を形成することができる。この場合に、電極の厚さが最大でも100ミクロン以下と薄いものであることから、全体としてきわめて薄い電極/電解質接合体の形成が可能となる。さらに、前記ナノ微粒子分散炭素膜では、ナノ微粒子を炭素膜の片面に局在させることが可能であるため、この場合には、電極触媒塗布が必ずしも必要でなくなる。
【実施例1】
【0042】
電解質膜にナフィオン膜、水素極に白金微粒子触媒を塗布したカーボンペーパー、空気極に銀微粒子触媒を塗布した炭素膜を使用し、160℃でのホットプレスにより電極/電解質接合体(MEA)を作製し、酸素0.2atm雰囲気及び水素1.0atm雰囲気下、80℃、80%加湿条件下で開回路起電力、I-V特性及び出力密度を求めた。
炭素膜には、直径数nmの銀ナノ微粒子が分散した炭素膜を用いた。この炭素膜は、銀錯体を溶解させたポリアミック酸溶液をガラス板上にキャスト後、乾燥・イミド化して得た銀ナノ微粒子分散ポリイミド膜を真空中600℃で焼成することによって調製した。この銀ナノ微粒子分散炭素膜の選択透過性能を測ったところ、酸素/窒素の理想分離係数は10程度と、従来高分子膜より格段に良いことを確認した。
比較のため、電解質膜にナフィオン膜、水素極、空気極ともに、白金微粒子触媒を塗布したカーボンペーパーを使用し、160℃でのホットプレスにより電極/電解質接合体(MEA)を作製したものを用意した。従来のセルの構造と、炭素膜を空気極に用いたセルの構造を図1に示した。
【0043】
本実施例で用いた銀ナノ微粒子分散炭素膜は、比較的低温の600℃で焼成してあることならびに導電性付与処理を施していないことから、その電子導電性が充分ではないことが予想された。そこで、炭素膜とは別に独立した電子伝導パス(外部配線)を電極触媒層と集電体の間に形成させ、酸素ガスは炭素膜を通して供給され、電子は触媒層から集電体に直接流れるようにして実験を行った。
【0044】
炭素膜を空気極に用いたセルの模式図を図2に示した。炭素極のエッジ部にAgを塗布したもので、これで電極触媒層と集電体を接続しているものである。
【0045】
開回路起電力については、空気極に銀ナノ微粒子分散緻密炭素膜およびカーボンペーパーを用いたものでは、どれも約0.8-0.9Vの安定した値を示した。出力はカーボンペーパーを使用した一般的なセルよりも小さかったが、電子導電性の外部パスを形成していない銀ナノ微粒子分散炭素膜使用空気極と比べて格段に向上し、その値として0.24mW・cm-2が得られ、電子伝導性の外部回路を形成することで出力が改善することが判明した。
【実施例2】
【0046】
白金ナノ微粒子含有緻密炭素膜を用いて、炭素膜とは別に独立した電子伝導パス(外部配線)を電極触媒層と集電体の間に形成させ、酸素ガスは炭素膜を通して供給され、電子は触媒層から集電体に直接流れるようにして実験を行った結果、白金ナノ微粒子含有炭素膜を空気極に使用したものでも、銀ナノ微粒子含有炭素膜と同様、出力を得ることができた。
【実施例3】
【0047】
パラジウムナノ微粒子含有緻密炭素膜を用いて、炭素膜とは別に独立した電子伝導パス(外部配線)を電極触媒層と集電体の間に形成させ、酸素ガスは炭素膜を通して供給され、電子は触媒層から集電体に直接流れるようにして実験を行った結果、パラジウムナノ微粒子含有炭素膜を空気極に使用したものでも、銀ナノ微粒子含有緻密炭素膜と同様、出力を得ることができた。
【0048】
比較例1
ナノ微粒子を含有していない炭素膜を用いて、炭素膜とは別に独立した電子伝導パス(外部配線)を電極触媒層と集電体の間に形成させ、酸素ガスは炭素膜を通して供給され、電子は触媒層から集電体に直接流れるようにして実験を行った結果、炭素膜を空気極に使用したものでも、銀ナノ微粒子含有炭素膜等と同様に出力を得ることができたが、出力値自体は小さいことがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】標準セルの構造と炭素膜を空気極に用いた単セルの構造
【図2】炭素膜電極に導電性パスを持たせた電極/電解質膜の模式図(1)
【図3】炭素膜を空気極側電極として組み込んだセルによるI-V特性と出力(80℃、80%RH)(炭素膜は銀ナノ微粒分散炭素膜600℃で焼成したものであり、電子導電性パスの処理があるもの。)
【図4】炭素膜電極に導電性パスを持たせた電極/電解質膜の模式図(2)
【図5】炭素膜電極に導電性パスを持たせた電極/電解質膜の模式図(3)
【図6】炭素膜電極に導電性パスを持たせた電極/電解質膜の模式図(4)
【図7】炭素膜電極に導電性パスを持たせた電極/電解質膜の模式図(4)
【符号の説明】
【0050】
1 燃料ガス通路
2 燃料極
3 電解質層
4 空気極
5 空気通路
6 集電体
7 触媒層




 

 


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