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発明の名称 電子部品及び電子部品の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−158038(P2007−158038A)
公開日 平成19年6月21日(2007.6.21)
出願番号 特願2005−351550(P2005−351550)
出願日 平成17年12月6日(2005.12.6)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 大脇 卓弥 / 安達 忠善
要約 課題
耐ノイズ性を向上することができる電子部品及び電子部品の製造方法を提供する。

解決手段
キャビティ17内の底面19にメタライズ層25が形成されているパッケージ3と、キャビティ17内の底面19にメタライズ層25を介して配設されてキャビティ17に収容される弾性表面波素子9とを備え、メタライズ層25には、弾性表面波素子9を挟んで対峙するそれぞれの位置に窓部27が、平面視でキャビティ17の内周に接して形成されており、窓部27内には、メタライズ層25とは異なる下地金属層26が形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
基板に環状の突条を設けることによってキャビティが形成されているとともに、前記キャビティ内の底面にメタライズ層が形成されているパッケージと、前記キャビティ内の前記底面に前記メタライズ層を介して配設されて前記キャビティに収容される素子とを備え、
前記メタライズ層には、前記素子を挟んで対峙するそれぞれの位置に窓部が、平面視で前記突条に接して形成されており、
前記窓部内には、前記メタライズ層とは異なる金属層が形成されていることを特徴とする電子部品。
【請求項2】
前記窓部が前記金属層によって覆われていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記メタライズ層は、当該メタライズ層の下地となる下地金属層にメッキを施すことによって形成されるメッキ層で構成されており、
前記窓部は、前記下地金属層が露呈するように前記メタライズ層に形成されており、
前記金属層は、前記窓部から露呈する前記下地金属層で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電子部品。
【請求項4】
基板に環状基板を積層することによってキャビティが形成されているとともに、前記キャビティ内の底面にメタライズ層が形成されているパッケージと、前記キャビティ内の前記底面に前記メタライズ層を介して配設されて前記キャビティに収容される素子とを備えた電子部品の製造方法であって、
前記基板に、メッキの下地となる下地金属層を形成する工程と、
前記下地金属層に、光透過性及び電気絶縁性を有する絶縁層を、前記基板に前記素子を載置したときに当該素子を挟んで対峙するそれぞれの位置に形成する工程と、
前記基板に前記環状基板を、当該環状基板が各前記絶縁層の一部を覆うように積層する工程と、
前記絶縁層が形成された前記下地金属層に、電気メッキにより前記メタライズ層を形成する工程と、を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品及び電子部品の製造方法に関し、特に、パッケージ内に素子が収容された電子部品及びこの電子部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品の一つとして、弾性表面波素子がメタライズ層を介してパッケージ内の底面に配設され、弾性表面波素子の電極とパッケージ内の電極とがワイヤボンディングで接続された弾性表面波装置がある。
このような弾性表面波装置では、従来、弾性表面波素子とパッケージ内の電極との間におけるパッケージ内の底面に非メタライズ部を形成し、ワイヤボンディングの際の接続位置の精度を向上することができる構成が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3372065号公報(図1)
【特許文献2】特許第3154640号公報(図1〜図8)
【特許文献3】特許第3216638号公報(図1)
【特許文献4】特許第3301419号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1〜4に記載された従来例では、パッケージ内の底面に形成されているメタライズ層に非メタライズ部が形成されている。このため、非メタライズ部から電磁波などがパッケージ内に進入しやすくなり、この電磁波によって弾性表面波素子の安定動作が阻害されてしまうことがある。つまり、上記特許文献1〜4に記載された従来例では、外部から受ける電磁波等のノイズに対する耐性所謂耐ノイズ性を向上させることが困難であるという未解決の課題がある。
【0005】
本発明は、この未解決の課題に着目してなされたものであり、耐ノイズ性を向上することができる電子部品及び電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明における電子部品は、基板に環状の突条を設けることによってキャビティが形成されているとともに、前記キャビティ内の底面にメタライズ層が形成されているパッケージと、前記キャビティ内の前記底面に前記メタライズ層を介して配設されて前記キャビティに収容される素子とを備え、前記メタライズ層には、前記素子を挟んで対峙するそれぞれの位置に窓部が、平面視で前記突条に接して形成されており、前記窓部内には、前記メタライズ層とは異なる金属層が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この第1の発明では、キャビティ内の底面に、メタライズ層が形成されているとともに、このメタライズ層には、素子を挟んで対峙するそれぞれの位置に、平面視で突条に接する窓部が形成されている。さらに、窓部内には、メタライズ層とは異なる金属層が形成されている。
【0008】
これにより、金属層と突条との境界部を把握しやすくすることができるとともに、窓部内に形成された金属層によって、窓部からパッケージ内に進入する電磁波を低減することができる。従って、電子部品における耐ノイズ性を向上することが可能となる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、前記窓部が前記金属層によって覆われていることを特徴とする。
【0010】
この第2の発明では、窓部が金属層で覆われているので、窓部からパッケージ内に進入する電磁波を一層低減することができ、電子部品における耐ノイズ性の一層の向上が図られる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明において、前記メタライズ層は、当該メタライズ層の下地となる下地金属層にメッキを施すことによって形成されるメッキ層で構成されており、前記窓部は、前記下地金属層が露呈するように前記メタライズ層に形成されており、前記金属層は、前記窓部から露呈する前記下地金属層で構成されていることを特徴とする。
【0012】
この第3の発明では、メタライズ層に形成される窓部が、このメタライズ層の下地となる下地金属層によって覆われている。つまり、窓部を覆う金属層を、メッキ層で構成されるメタライズ層の下地金属層で構成することが可能となる。
【0013】
第4の発明における電子部品の製造方法は、基板に環状基板を積層することによってキャビティが形成されているとともに、前記キャビティ内の底面にメタライズ層が形成されているパッケージと、前記キャビティ内の前記底面に前記メタライズ層を介して配設されて前記キャビティに収容される素子とを備えた電子部品の製造方法であって、前記基板に、メッキの下地となる下地金属層を形成する工程と、前記下地金属層に、光透過性及び電気絶縁性を有する絶縁層を、前記基板に前記素子を載置したときに当該素子を挟んで対峙するそれぞれの位置に形成する工程と、前記基板に前記環状基板を、当該環状基板が各前記絶縁層の一部を覆うように積層する工程と、前記絶縁層が形成された前記下地金属層に、電気メッキにより前記メタライズ層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0014】
この第4の発明では、基板に形成された下地金属層に絶縁層を形成してから、この下地金属層に電気メッキでメタライズ層を形成するようになっている。
【0015】
これにより、メタライズ層に絶縁層を介して下地金属層が露呈する窓部を形成することができ、且つこの窓部内が下地金属層で覆われた構成を有する電子部品を製造することが可能となる。従って、耐ノイズ性の向上が図られる電子部品を製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態を、電子部品の1つである弾性表面波装置を例に、図面に基づいて説明する。
本実施形態における弾性表面波装置1は、正面図である図1(a)及び図1(a)中のA−A断面図である図1(b)に示すように、パッケージ3と、シールリング5と、リッド7と、パッケージ3に収容されている弾性表面波素子9とを備えている。
【0017】
パッケージ3は、図1(b)に示すように、基板11と、基板11に積層される第1枠基板13と、第1枠基板13に積層される第2枠基板15とを備えている。これらの基板11、第1枠基板13及び第2枠基板15は、それぞれ、酸化アルミや酸化ケイ素などを主成分とするセラミック基板で構成されている。
【0018】
上記の構成を有するパッケージ3は、基板11に第1枠基板13及び第2枠基板15を積層することによって、キャビティ17が形成されている。そして、弾性表面波素子9は、図1(b)で見て、キャビティ17内の底面19上に配設されてパッケージ3に収容されている。
【0019】
第1枠基板13は、図1(b)に示すように、この図で見たときの内側の側面が第2枠基板15の内側の側面よりもさらに内側に位置している。これにより、基板11と第2枠基板15との間のキャビティ17内に、弾性表面波素子9に向かって広がる面を有する中段部21が形成されている。
【0020】
中段部21は、弾性表面波装置1におけるリッド7を省略した状態を示す平面図である図1(c)に示すように、弾性表面波素子9をこの図で見て上下方向に挟んで対峙するそれぞれの位置に形成されている。そして、この中段部21に、弾性表面波素子9の後述する種々の電極の接続先となる内部電極23が形成されている。
【0021】
また、キャビティ17内の底面19には、図1(c)に示すように、電気メッキによってメタライズ層25が形成されている。そして、弾性表面波素子9は、このメタライズ層25を介してキャビティ17内の底面19に配設されている。
【0022】
また、メタライズ層25には、2つの中段部21が弾性表面波素子9を挟んで対峙する方向とは交差する方向すなわち、図1(c)で見て左右方向において、キャビティ17の内側面と弾性表面波素子9との間に窓部27が設けられている。この窓部27からは、電気メッキによるメタライズ層25の下地となる、例えば、タングステンなどの高融点金属を主成分とする下地金属層26が露呈している。つまり、メタライズ層25と窓部27内とは、メタライズ層25が有する金色や銀色などの金属色とは異なる色を有する下地金属層26によって、区別されている。
【0023】
窓部27は、弾性表面波素子9を挟んで対峙するそれぞれの位置に形成されているとともに、キャビティ17の内側面に接するように形成されている。なお、この図1(c)において、構成をわかりやすく示すため、内部電極23、メタライズ層25及び下地金属層26にハッチングを施して図示した。
【0024】
ここで、上記の各構成の詳細を説明する。
弾性表面波素子9は、平面図である図2に示すように、水晶などの圧電体から形成される素子基板28に、IDT電極29と2つの反射器電極31とが形成された構成を有している。なお、この図2において、構成をわかりやすく示すため、IDT電極29及び反射器電極31にハッチングを施して図示した。
【0025】
IDT電極29は、電気信号が入力されると、弾性表面波素子9に弾性表面波を励振する。また、2つの反射器電極31は、IDT電極29を外側から挟むように形成され、IDT電極29によって励振された弾性表面波を反射する。なお、この弾性表面波素子9において、2つの反射器電極31がIDT電極29を挟んでいる方向が、弾性表面波の伝播方向となる。
【0026】
つまり、弾性表面波素子9は、キャビティ17内の底面19に形成されている2つの窓部27が弾性表面波素子9を弾性表面波の伝播方向に挟むように、底面19に配設されている。そして、弾性表面波素子9のIDT電極29のそれぞれが、ワイヤボンディング技術などにより、図示しないワイヤでキャビティ17内の内部電極23に接続されている。
【0027】
基板11は、平面図である図3(a)に示すように、キャビティ17の底面19側となる第1面33に、金などを主成分とする前述したメタライズ層25が形成されている。このメタライズ層25には、下地金属層26を露呈する2つの窓部27が設けられている。基板11の第1面33とは反対側の第2面35には、底面図である図3(b)に示すように、図示しない回路基板等の配線パターンに接続される外部電極37が形成されている。なお、この図3において、構成をわかりやすく示すため、メタライズ層25、下地金属層26及び外部電極37にハッチングを施して図示した。
【0028】
外部電極37は、回路基板等におけるグランドに接続されるグランド電極37a、37b、37e及び37fと、回路基板等の配線パターンを介して電気信号が入力されたり、入力された電気信号に基づいて生成された弾性表面波信号を出力したりする入出力電極37c及び37dとで構成されている。なお、メタライズ層25は、図示しないビアホールやキャスタレーションなどを介して、グランド電極37a、37b、37e及び37fに電気的に接続されている。
【0029】
第1枠基板13は、平面図である図4(a)に示すように、厚み方向に貫通する開口部39が形成された環状の基板で構成されている。また、第1枠基板13に形成されている内部電極23は、金などを主成分とするものであり、前述した弾性表面波素子9のIDT電極29のそれぞれが接続されるIDT用内部電極23c及び23dと、図示しないビアホールやキャスタレーションなどを介して、基板11のグランド電極37a、37b、37e及び37fに電気的に接続されるグランド内部電極23a及び23bとで構成されている。IDT用内部電極23c及び23dは、図4(a)で見て開口部39を挟んで上下方向に対峙する位置に設けられ、それぞれ、グランド内部電極23a及び23bに電極間部40を介して左右方向に挟まれている。
【0030】
なお、IDT用内部電極23c及び23dのそれぞれは、図示しないビアホールやキャスタレーションなどを介して、基板11の入出力電極37c及び37dのそれぞれに、電気的に接続される。この図4において、構成をわかりやすく示すため、グランド内部電極23a及び23b並びにIDT用内部電極23c及び23dにハッチングを施して図示した。また、本実施形態では、弾性表面波素子9の各反射器電極31を、内部電極23に接続しない構成としたが、各反射器電極31を、各IDT用内部電極23c及び23dや各グランド内部電極23a及び23bに接続するようにしてもよい。
【0031】
第1枠基板13の開口部39は、基板11に第1枠基板13を積層した状態での平面図である図4(b)に示すように、基板11の窓部27の一部が開口部39の内側から露出する大きさに設定されている。
【0032】
第2枠基板15は、平面図である図5(a)に示すように、厚み方向に貫通する開口部41が形成された環状の基板で構成されている。この第2枠基板15の開口部41は、第1枠基板13に第2枠基板15を積層した状態での平面図である図5(b)に示すように、第1枠基板に形成されているグランド内部電極23a及び23b並びにIDT用内部電極23c及び23dのそれぞれの一部が、開口部41の内側から露出する大きさに設定されている。
【0033】
また、第2枠基板15には、図5(a)及び図5(b)にハッチングを施して示すメタライズ層43が形成されている。このメタライズ層43は、金などを主成分とするものである。
【0034】
シールリング5は、鉄及びニッケルを主成分とする合金から形成され、平面図である図6に示すように、厚み方向に貫通する開口部45を設けて環状に形成されている。
リッド7は、金属から形成され、平面図である図7に示すように、シールリング5に積層された状態で、シールリング5の開口部45の内周を覆うことができ、且つリッド7の輪郭がシールリング5の外周よりも内側に収まる大きさを有している。
【0035】
ここで、上記の構成を有する弾性表面波装置1の製造の流れを説明する。
弾性表面波装置1の製造では、まず、基板11、第1枠基板13及び第2枠基板15のそれぞれに、電気メッキの下地となる金属層を形成する。
【0036】
基板11では、第1面33に、図8(a)に示すように、タングステンを主成分とする下地金属層26を形成する。このとき、第1面33への下地金属層26の形成とともに、第2面35における各外部電極37を形成する部位にもタングステンを主成分とする金属層を形成する。なお、この図8において、下地金属層26にハッチングを施して図示した。
【0037】
そして、第1面33の下地金属層26に、図8(b)に示すように、窓部27を形成する部位に、例えば、SiO2などの光透過性及び電気絶縁性を有する材料でスパッタリング技術などを活用して、絶縁層を形成することにより窓部27を形成する。
【0038】
また、第1枠基板13では、グランド内部電極23a及び23b並びにIDT用内部電極23c及び23dを形成するそれぞれの部位に、図9にハッチングを施して示すように、下地金属層231を形成する。これらの下地金属層231は、タングステンを主成分とする。
また、第2枠基板15では、メタライズ層43を形成する部位に、図10にハッチングを施して示すように、タングステンを主成分とする下地金属層431を形成する。
【0039】
次いで、各下地金属層26、231及び431を形成した基板11、第1枠基板13及び第2枠基板15を、図11(a)に示すように、積層した状態で焼成を行う。
次いで、焼成された基板11、第1枠基板13及び第2枠基板15に電気メッキを施し、図11(b)に示すように、メタライズ層25、メタライズ層43、グランド内部電極23a及び23b並びにIDT用内部電極23c及び23dを形成して、パッケージ3が完成する。なお、この図11(b)において、メタライズ層25、メタライズ層43、グランド内部電極23a及び23b並びにIDT用内部電極23c及び23dのそれぞれを、図11(a)に示す各下地金属層26、231及び431とはハッチングの方向を変えて図示した。
【0040】
ここで、上述したように、各窓部27がSiO2から形成される絶縁層で構成されているため、電気メッキを施しても、窓部27には、メタライズ層25が形成されない。つまり、窓部27からは、図11(b)で窓部27内にハッチングを施して示す下地金属層26が露呈している。
【0041】
次いで、完成したパッケージ3に、図12に示すように、シールリング5を配設する。このとき、リールリング5は、パッケージ3の第2枠基板15に、銀ろうなどによってろう付けされる。なお、この図12では、金色や銀色などの金属色を呈する部分及び下地金属層26が露呈している部分にハッチングを施して図示した。
【0042】
次いで、シールリング5がろう付けされたパッケージ3のキャビティ17内に、弾性表面波素子9を載置する。このとき、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を備えた画像認識装置を活用してキャビティ17内の底面19の中心位置を把握し、この底面19の中心位置に基づいて弾性表面波素子9が適切な位置に載置される。
【0043】
ここで、画像認識装置を活用した底面19の中心位置の把握について説明する。
本実施形態で用いられる画像認識装置は、撮像素子を介してとらえられた画像を示す図である図13(a)に示すように、画像入力領域47内で、この図で見て左右方向に横切る2つの照準線X1及びX2と、上下方向に縦断する2つの照準線Y1及びY2とが設けられている。この図13(a)では、金色や銀色などの金属色を呈する部分及び下地金属層26が露呈している部分にハッチングを施して図示した。
【0044】
照準線X1及びX2は、互いに間隔をあけて平行であり、各窓部27を図13(a)で見て左右方向に横切るように設けられている。また、照準線Y1及びY2は、互いに間隔をあけて平行であり、各電極間部40を図13(a)で見て上下方向に縦断するように設けられている。この画像認識装置では、各照準線X1及びX2並びにY1及びY2上で、金色や銀色などの金属色と下地金属層26やセラミック基板等の色との境界が認識ポイントとして認識されるように構成されている。
【0045】
つまり、照準線X1及びX2上では、シールリング5と窓部27から露呈している下地金属層26との境界が認識ポイントX11及びX12並びにX21及びX22として認識される。また、照準線Y1及びY2上では、電極間部40とメタライズ層25との境界が認識ポイントY11及びY12並びにY21及びY22として認識される。
【0046】
そして、これらの認識ポイントX11、X12、X21、X22、Y11、Y12、Y21及びY22が認識されると、図示しない演算処理装置での演算処理によって、図13(a)に示すシールリング5の開口部45内の拡大図である図13(b)に示すように、底面19の中心位置Dpが算出される。具体的には、まず、認識ポイントX11及びX12間の中点X1cと、認識ポイントX21及びX22間の中点X2cと、認識ポイントY11及びY12間の中点Y1cと、認識ポイントY21及びY22間の中点Y2cとを算出する。そして、中点X1c及びX2cを結ぶ線分と、中点Y1c及びY2cを結ぶ線分との交点を中心位置Dpとして算出する。
【0047】
このようにして把握された底面19の中心位置Dpに基づいて、弾性表面波素子9の載置位置が決められる。弾性表面波素子9をキャビティ17内の底面19に載置して配設した後に、この弾性表面波素子9のIDT電極29のそれぞれを、内部電極23に電気的に接続する。
【0048】
次いで、リッド7をシールリング5に載置し、これらリッド7及びシールリング5をシーム溶接で溶接すると、図1(a)に示す弾性表面波装置1の製造が終了する。なお、リッド7は、図示しないビアホールやキャスタレーションなどを介して、基板11のグランド電極37a、37b、37e及び37fに電気的に接続される。つまり、弾性表面波素子9は、それぞれ接地されるリッド7及びメタライズ層25によって、外部からの電磁波等のノイズから遮断された状態となり、動作の安定化が図られる。
【0049】
本実施形態において、第1枠基板13及び第2枠基板15のそれぞれが環状の突条としての環状基板に対応している。
【0050】
本実施形態の弾性表面波装置1では、キャビティ17内の底面19に、メタライズ層25が形成されているとともに、メタライズ層25に、このメタライズ層25とは異なる色を有する下地金属層26が露呈する窓部27が形成されている。窓部27は、内部電極23が弾性表面波素子9を挟む方向とは交差する方向に弾性表面波素子9を挟んで対峙するそれぞれの位置に、且つ窓部27の一部が平面視で第1枠基板13に重なるように形成されている。これにより、窓部27から露呈する下地金属層26が、第1枠基板13、第2枠基板15及びシールリング5とは明確に識別される。そして、第1枠基板13、第2枠基板15又はシールリング5と窓部27から露呈する下地金属層26との境界部を画像認識装置で容易に認識することができ、平面視での底面19の中心位置を容易に把握することが可能となる。
【0051】
ここで、パッケージ3に対するシールリング5の配設位置が、図14(a)に示すように、この図で見て左方向にずれた場合を考える。この図14(a)で見たキャビティ17の底面19は、シールリング5と第1枠基板13と第2枠基板15とに囲まれた大きさとなり、図13(a)に示す場合よりも小さくなる。
【0052】
このような場合でも、本実施形態の弾性表面波装置1であれば、図14(b)に示すように、底面19の中心位置Dpを容易に把握することができる。つまり、平面視での底面19の大きさがばらついても、その底面19の大きさに応じた中心位置Dpを算出することが可能となる。
【0053】
しかしながら、パッケージ3に対するシールリング5の配設位置は、図14(a)に示す左方向のみならず、右方向にずれる場合もある。つまり、パッケージ3に対するシールリング5の配設位置は、図14(a)中のB−B断面図である図15に示すように、左方向にσのばらつきがあり、右方向にもσのばらつきが存在することになる。
【0054】
このとき、弾性表面波装置1において窓部27が形成されていない場合、すなわち本実施形態で用いた画像認識装置において、照準線Y1及びY2のみを用いて底面19の中心位置を把握する場合には、上述した左右方向にそれぞれσのばらつきを有するシールリング5の配設位置が把握されなくなる。従って、この場合には、パッケージ3内に収容する弾性表面波素子9の寸法を、少なくともばらつきσの2倍だけ小さくする必要がある。
【0055】
これに対し、本実施形態の弾性表面波装置1では、平面視での底面19の大きさに応じた中心位置Dpを把握することができるため、弾性表面波素子9の寸法をばらつきσだけ小さくすればよい。従って、弾性表面波素子9の大きさに対するパッケージ3の大きさを小さくすることが可能となる。換言すれば、パッケージ3に対する弾性表面波素子9の大きさを大きくすることが可能となる。このことは、弾性表面波装置1にとって極めて好ましいことである。つまり、弾性表面波素子9は、弾性表面波が伝播する方向の寸法が大きくなるほど、良好な特性を発揮するからである。
【0056】
また、本実施形態の弾性表面波装置1では、窓部27内が下地金属層26で覆われているため、窓部27から進入する電磁波が極めて低く抑えられ、耐ノイズ性の向上を図ることが可能となる。
【0057】
なお、本実施形態では、窓部27を、下地金属層26に絶縁層を設けることによって形成するようにしたが、これに限定されない。すなわち、本実施形態の他の例を示す図である図16(a)に示すように、基板11に形成した下地金属層26に窓部27を、この窓部27から基板11の第1面33が露出するように形成し、窓部27内に下地金属層26から孤立した金属層261を島状に形成する。この金属層261は、任意の金属材料を採用することができるが、下地金属層26と同様な材料を採用することが、下地金属層26の形成とともに金属層261の形成も同一工程で可能であることから、好ましい。
【0058】
そして、下地金属層26及び金属層261が形成された基板11に第1枠基板13及び第2枠基板15を積層してから焼成し、電気メッキを施すと、図16(b)に示すパッケージ3を製造することができる。すなわち、金属層261は、下地金属層26から孤立しているため、メッキ層が形成されない。従って、窓部27から金属層261が露呈しているパッケージ3を得ることが可能となる。これにより、下地金属層26にSiO2などの絶縁層を形成する工程を省略することができ、製造方法の簡略化やコストの低減が図られる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態における弾性表面波装置の構成を説明する図。
【図2】本発明の実施形態における弾性表面波装置の弾性表面波素子の平面図。
【図3】本発明の実施形態における弾性表面波装置の基板の構成を説明する図。
【図4】本発明の実施形態における弾性表面波装置の第1枠基板の構成を説明する図。
【図5】本発明の実施形態における弾性表面波装置の第2枠基板の構成を説明する図。
【図6】本発明の実施形態における弾性表面波装置のシールリングの平面図。
【図7】本発明の実施形態における弾性表面波装置のリッドを説明する図。
【図8】本発明の実施形態における弾性表面波装置の基板の製造の流れを説明する図。
【図9】本発明の実施形態における弾性表面波装置の第1枠基板の下地金属層を説明する図。
【図10】本発明の実施形態における弾性表面波装置の第2枠基板の下地金属層を説明する図。
【図11】本発明の実施形態における弾性表面波装置のパッケージの製造の流れを説明する図。
【図12】本発明の実施形態における弾性表面波装置のパッケージにシールリングを配設した状態での平面図。
【図13】本発明の実施形態における弾性表面波装置の底面の中心位置を説明する図。
【図14】本発明の実施形態における弾性表面波装置のシールリングがずれた場合の底面の中心位置を説明する図。
【図15】本発明の実施形態における弾性表面波装置の効果を説明する図。
【図16】本発明の実施形態における弾性表面波装置の他の例を説明する図。
【符号の説明】
【0060】
1…弾性表面波装置、3…パッケージ、9…弾性表面波素子、11…基板、13…第1枠基板、15…第2枠基板、17…キャビティ、19…底面、23…内部電極、25…メタライズ層、26…下地金属層、27…窓部、261…金属層。




 

 


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