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発明の名称 メタルマスク、及び圧電振動素子の分割方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−96369(P2007−96369A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−278927(P2005−278927)
出願日 平成17年9月26日(2005.9.26)
代理人 【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
発明者 小峰 賢二 / 村上 資郎
要約 課題
圧電振動素子ウェハ上の個片領域をエッチングにより所定の形状に加工し、電極パターンを形成してから、圧電チップの外周輪郭線に沿って切断するバッチ処理を実施する場合に、圧電振動素子の切断面にバリや欠損が発生したり、粗面化することにより、特性のバラツキが発生する不具合を解消することができるメタルマスク、及びそれを用いた圧電振動素子ウェハの分割方法を提供する。

解決手段
圧電基板3上に電極パターン4、5を形成して成る複数の圧電振動素子2を、脆弱部6を介してフレーム部10によりシート状に連結した圧電振動素子ウェハ1の表裏両面側を夫々被覆するメタルマスク20であって、メタルマスクは、圧電振動素子ウェハの表裏両面に夫々添設される上マスク30と下マスク21とを備え、上マスク、及び下マスクには、圧電振動素子個片を含む部分を隠蔽する隠蔽部と、少なくとも圧電振動素子個片とフレーム部との間を連設する脆弱部を露出させるための開口部24、32が形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
圧電基板上に電極パターンを形成して成る複数の圧電振動素子を、脆弱部を介してフレーム部によりシート状に連結した圧電振動素子ウェハの表裏両面側を夫々被覆するメタルマスクであって、
前記メタルマスクは、前記圧電振動素子ウェハの表裏両面に夫々添設される上マスクと下マスクとを備え、
前記上マスク、及び前記下マスクには、前記圧電振動素子個片を含む部分を隠蔽する隠蔽部と、少なくとも前記圧電振動素子個片と前記フレーム部との間を連設する前記脆弱部を露出させるための開口部が形成されていることを特徴とするメタルマスク。
【請求項2】
前記下マスクの内側面には、前記フレーム部と前記圧電振動素子との間に形成された穴に嵌合する突部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメタルマスク。
【請求項3】
前記圧電振動子ウェハの表裏両面に請求項1、又は2に記載されたメタルマスクを添設して前記隠蔽部だけを隠蔽する工程と、
前記メタルマスクによって被覆された前記圧電振動子ウェハを洗浄液中に浸漬した状態で超音波を印加して前記メタルマスクの開口部から露出した脆弱部だけを除去することにより圧電振動素子個片に分離する工程と、
前記上マスクを開放することにより前記下マスク面上に分離された状態にある圧電振動素子個片を取り出す工程と、から成ることを特徴とする圧電振動素子の分割方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電ウェハを用いたバッチ処理により圧電振動素子を大量生産する際に使用するメタルマスク、及びそれを用いて圧電振動素子ウェハを分割する方法に関し、特に圧電振動素子母材から個片に分割する際に微小な屑等の異物の付着を防止しつつ精度のよい分割を可能とする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水晶振動子の如く、圧電振動素子をパッケージ内に気密封止した構造の表面実装型の圧電デバイスは、携帯電話機、ページャ等の通信機器や、コンピュータ等の電子機器等において、基準周波数発生源、フィルタ等として利用されている。
上記電子機器に対する小型化、高性能化の要請により、使用される圧電デバイスを構成する圧電振動素子に対しても小型化、高周波化が求められている。具体的には、例えば縦横寸法が数mm程度、振動部の厚さが数十μm程度の超小型化が求められている。圧電振動素子は、圧電基板の主面上に励振電極と、リード電極を成膜した構成を有しており、超小型の圧電振動素子を個別加工により製造する場合には、歩留まり、効率が悪化して生産性が著しく低下する。そのため、従来から、大面積の圧電ウェハを用いたバッチ処理が実施される。バッチ処理においては、圧電ウェハをラップ、ポリッシュ、或いはエッチングにより目標厚みにまで薄肉化した後で、フォトリソグラフィ技術による転写、エッチング等によって圧電ウェハ上に複数のチップパターンを形成し、ウェハ単位でのバッチ加工処理終了後に、小片の圧電振動素子チップに分割する作業が実施される。
図3(a)はフォトリソグラフィ技術によって圧電ウェハをエッチング加工することにより所望の形状、肉厚に加工した状態を示す平面図であり、この圧電ウェハ100上には複数の圧電チップ101がフレーム部102によって縦横に連結された状態で保持されている。(b)は圧電チップ101上に励振電極105、リードパターン106を形成した状態を示す平面図、(c)はその要部拡大図である。フレーム部102と圧電チップ101との連設部には分割を容易化するために機械的に脆弱な折り取り部107を設け、折り取り部107に機械的な負荷を与えることによって圧電チップ単位に分割できるように構成している。
【0003】
例えば、特表平11−509052号公報、特開平7−82100号公報(本出願人による)、特願2004−380276(本出願人による)にはエッチングにより圧電ウェハを所望の形状、肉厚に加工するプロセスが開示されている。特表平11−509052号には水晶チップ保持部にスリットを形成してチップを分離し易くする構造が開示され、特開平7−82100号にはATカット水晶振動素子のZ断面を直角に仕上げる方法が開示され、特願2004−380276には水晶の結晶方位角を適切に設定し、チップ分割を容易にした構造が開示されている。
しかし、複数の圧電振動素子を縦横にシート状に連結した圧電振動素子母材を最終段階の切断工程において圧電振動素子チップに機械的に分割する際には、切断面のシャープさが損なわれて粗面化し、特性バラツキの原因となったり、或いは微小な切断屑が発生してチップに付着するという不具合が発生し易い。特に、従来の機械的な分割方法では、圧電チップに荷重をかけてフレーム部との間を破断させるため、微小な圧電材料屑が発生する。この屑が圧電振動素子の振動面に付着した場合、周波数を大きく変動させたり、抵抗値を著しく増大させ、この圧電振動素子を圧電発振器に適用した場合、最悪の場合には発振回路の発振停止をもたらし、DLD特性の劣化を招く虞がある。また、チップ破断時に切断面が不揃いとなり、大きなバリが発生したり、振動部分にクラックが発生すると、不良品となる。
【特許文献1】特表平11−509052号公報
【特許文献2】特開平7−82100号公報
【特許文献3】特願2004−380276
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、圧電振動素子ウェハ上の個片領域をエッチングにより所定の形状に加工し、電極パターンを形成してから、圧電チップの外周輪郭線に沿って切断するバッチ処理を実施する場合に、圧電振動素子の切断面にバリや欠損が発生したり、粗面化することにより、特性のバラツキが発生する不具合を解消することができるメタルマスク、及びそれを用いた圧電振動素子ウェハの分割方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に係るメタルマスクは、圧電基板上に電極パターンを形成して成る複数の圧電振動素子を、脆弱部を介してフレーム部によりシート状に連結した圧電振動素子ウェハの表裏両面側を夫々被覆するメタルマスクであって、前記メタルマスクは、前記圧電振動素子ウェハの表裏両面に夫々添設される上マスクと下マスクとを備え、前記上マスク、及び前記下マスクには、前記圧電振動素子個片を含む部分を隠蔽する隠蔽部と、少なくとも前記圧電振動素子個片と前記フレーム部との間を連設する前記脆弱部を露出させるための開口部が形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記下マスクの内側面には、前記フレーム部と前記圧電振動素子との間に形成された穴に嵌合する突部が形成されていることを特徴とする。
請求項3の係る圧電振動素子ウェハの分割方法は、前記圧電振動子ウェハの表裏両面に請求項1、又は2に記載されたメタルマスクを添設して前記隠蔽部だけを隠蔽する工程と、前記メタルマスクによって被覆された前記圧電振動子ウェハを洗浄液中に浸漬した状態で超音波を印加して前記メタルマスクの開口部から露出した脆弱部だけを除去することにより圧電振動素子個片に分離する工程と、前記上マスクを開放することにより前記下マスク上に分離された状態にある圧電振動素子個片を取り出す工程と、から成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、フォトリソグラフィ技術によるエッチングにより加工された圧電ウェハから圧電基板個片を分離する際に、圧電基板個片を隠蔽しつつフレーム部との連設部を露出させるメタルマスクによって圧電ウェハを被覆した状態で洗浄液に浸漬しつつ超音波洗浄を行うようにしたので、メタルマスクにより隠蔽されていない連設部のみが破断してバリのない切断面を得ることができる。
また、分割と同時にチップ洗浄を行えるので、分割後の圧電振動素子面に圧電材料屑が付着することがなくなり、信頼性の高い圧電振動素子を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)は本発明の一実施形態に係るメタルマスクを用いて分割される圧電振動素子ウェハの平面図、(b)は下マスクの平面図、(c)は上下マスクの正面図であり、図2(a)(b)及び(c)は下マスク上に圧電振動素子ウェハを載置した状態を示す要部拡大図、マスクにより圧電振動素子ウェハを隠蔽した状態を示す平面図、及び(b)のA−A断面図である。
この圧電振動素子ウェハ1は、例えば水晶等の圧電材料から成る大面積の図示しない圧電ウェハをエッチングにより加工することによって、複数の圧電振動素子2をフレーム部10を用いて縦横にシート状に連結した状態に構成されている。
この圧電振動素子2は、矩形の圧電基板(圧電チップ)3の両主面上に励振電極4、リード端子5を形成した構成を備えている。各励振電極4、リード端子5は、所定のマスクを用いた蒸着、スパッタリング等により圧電基板上に形成される導体膜である。
図3(c)に示したように、フレーム部10と圧電振動素子2との連設部には分割を容易化するために機械的に脆弱な連設部(脆弱部)6を設け、圧電振動素子2の外形輪郭線に沿った領域にはスリット状の空所S1が形成されると共に、2つの連設部6間にも空所S2が形成されている。エッチングにより各圧電基板の形状を形成するために、各空所S1、S2の形状、寸法は高精度に加工することができる。
【0008】
上記の如き構成を備えた圧電振動素子ウェハ1を圧電振動素子2の個片(チップ)に分割するために本発明においては圧電振動素子2の上下両面を隠蔽すると共に、連設部6を露出させた状態で、圧電振動素子ウェハ1の上下両面に密着するメタルマスク20を用いた超音波洗浄を実施する。超音波洗浄は、超音波洗浄機の洗浄槽中に充填した洗浄液中に、メタルマスクを被覆した圧電振動素子ウェハ1を浸漬し、洗浄液の攪拌と超音波の印加によってメタルマスクから露出した脆弱な連設部6だけを破断、除去させる。超音波によるチップ分離は亀裂伝搬による連設部6の破断によって行われるため、機械的に加重をかけて破断させる場合よりも破断面がシャープで、バリがない状態となる。また、分離と同時にメタルマスクに設けた開口部から露出した部分の洗浄が行われるため、圧電振動素子の振動面、電極面に圧電材料の屑が付着することがない。なお、超音波の強度、印加時間を適切に設定することにより、脆弱な構造を有した連設部6だけを破断させることができ、十分な強度を有した圧電振動素子の他の部位はメタルマスクに形成した開口部から露出したとしても破断されることがない。
【0009】
メタルマスク20は、圧電振動素子ウェハ1の下面と上面に夫々添設される下マスク21及び上マスク30から構成される。即ち、メタルマスク20は、脆弱な連設部6を介してフレーム部10により複数の圧電振動素子をシート状に連結した圧電ウェハの表裏両面側を夫々被覆する手段であって、圧電ウェハの任意の部分、例えば超音波による破断対象となる脆弱な連設部6や、その他の要洗浄部分を露出させるための構成を備えている。
下マスク21は、平板状の本体22と、本体22の上面に突設されてフレーム部10と各圧電振動素子2との間に貫通形成された各空所(穴)S1、S2内に整合状態で嵌合されるガイド用の突部23と、連設部6を露出させるための開口部24と、備えている。
上マスク30は、平板状の本体31と、下マスク21側の開口部24とほぼ対応させた位置に形成された開口部32と、を備えている。
なお、必要に応じて励振電極4、リード端子5に対応する両マスク21、30の適所に開口部を形成してこれらの面を洗浄するようにしてもよい。
なお、開口部24、32以外のマスク部分であって圧電振動素子、フレーム部10等を隠蔽する部分を隠蔽部と称する。
なお、圧電振動素子ウェハ1に設けた各空所S1、S2に嵌合する突部23を上マスク30の下面に設けると共に、下マスク21の下面を平坦状に構成してもよい。
【0010】
次に、本発明のメタルマスクによって圧電振動素子ウェハ1を保持した状態で超音波洗浄機によって個片への分割と洗浄を行う手順は以下の通りである。
まず、圧電振動素子ウェハ1の表裏両面に下マスク21と、上マスク30を夫々添設、固定して各マスクに設けた開口部24、32から破断対象となる連設部6、或いは洗浄対象となる圧電振動素子面を露出させる。この際、下マスク21を構成する突部は、圧電振動素子ウェハ1上において各圧電振動素子2とフレーム部10との間に形成された空所S1、S2内に嵌合されることにより、圧電振動素子2を固定して連設部6だけを破断、除去し易く構成すると共に、連設部6が除去された後においても、各圧電振動素子2がマスク20によって整列性よく保持され続けるように構成される。
続いて、マスク20によって被覆された圧電振動素子ウェハ1を超音波洗浄機の洗浄槽内の洗浄液中に浸漬した状態で超音波を印加してマスクの開口部24、32から露出した連設部6だけを除去することにより圧電振動素子個片に分離する工程を実施する。この分離工程においては、連設部6が圧電基板3の端縁に沿って割れ性良く破断、分離されるため、切断面がシャープとなり、チッピングやバリがなくなる。また、水晶屑などの微小な圧電材料屑が開口部24、32から洗浄液中に離脱して除去されて圧電振動素子2の振動面に付着しないため、信頼性の高い素子を得ることができる。
【0011】
次いで、上マスク30を開放して取外し、下マスク21上に分離された状態にある圧電振動素子個片を取り出す。この際、分離が完了した時点で、下マスク21上に形成されたガイド用の突部23によって圧電振動素子2は位置決めされることによって整列された状態にある。
次のマウント工程において圧電振動素子を水晶振動子用パッケージ内に搭載する作業を実施する場合には、下マスク21上に圧電振動素子が搭載された状態で次工程に搬送し、マウント装置によって下マスク上21に整列された圧電振動素子を精度良くピックアップすることが可能となる。
なお、上記実施形態では、圧電結晶材料として水晶を例示したが、これは一例に過ぎず、本発明はあらゆる圧電結晶材料から成る圧電振動素子に対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るメタルマスクを用いて分割される圧電振動素子ウェハの平面図、(b)は下マスクの平面図、(c)は上下マスクの正面図。
【図2】(a)は下マスク上に圧電振動素子ウェハを載置した状態を示す要部拡大図、(b)はマスクにより圧電振動素子ウェハを隠蔽した状態を示す平面図、及び(c)は(b)のA−A断面図。
【図3】(a)はフォトリソグラフィ技術によって圧電ウェハをエッチング加工することにより所望の形状、肉厚に加工した状態を示す平面図、(b)は圧電チップ上に励振電極、リードパターンを形成した状態を示す平面図、(c)は(b)の要部拡大図。
【符号の説明】
【0013】
1…圧電振動素子ウェハ、S1、S2…各所、2…圧電振動素子、3…圧電基板、4…励振電極、5…リード端子、6…連設部(脆弱部)、10…フレーム部、20…メタルマスク、21…下マスク、22…本体、23…突部、24、32…開口部、30…上マスク、31…本体、32…開口部。




 

 


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