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高周波圧電発振器 - エプソントヨコム株式会社
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発明の名称 高周波圧電発振器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−88513(P2007−88513A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2002−348071(P2002−348071)
出願日 平成14年11月29日(2002.11.29)
代理人 【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
発明者 佐藤 富雄
要約 課題
高周波圧電発振器で発生する電極間容量C0の増加を低減し、不要共振による発振を抑圧し、高い安定度を得る高周波圧電発振器を提供する。

解決手段
この高周波発振回路は、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC1とC2を接続し、この接続点から発振用トランジスタTR21のエミッタに接続してエミッタ抵抗R1を介して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗RB1及び抵抗RB2とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に圧電振動子XtalとインダクタL0及び抵抗R0を並列接続し、その接続点にコンデンサC3を挿入接続して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のコレクタと電源電圧Vccラインとを接続したものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、
前記高周波圧電発振器の圧電振動子にインダクタ及び抵抗を夫々並列に挿入接続し、該インダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定することにより、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくして、前記インダクタによる不要発振を抑圧することを特徴とする高周波圧電発振器。
【請求項2】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、
前記高周波圧電発振器の圧電振動子にインダクタと可変容量ダイオードを直列接続した回路及び抵抗を夫々並列に挿入接続し、該インダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定することにより、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくすると共に、前記可変容量ダイオードの容量を外部より微調整することにより、発振の最適化と周波数制御を可能とすることを特徴とする高周波圧電発振器。
【請求項3】
所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、
前記高周波圧電発振器の圧電振動子に第1のインダクタ及び抵抗を夫々並列に接続し、該接続点を第2のインダクタと可変容量ダイオードを直列接続した回路を介して接地することにより、前記第1のインダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定して、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくすると共に、前記可変容量ダイオードの容量を外部より微調整することにより、発振の最適化と周波数制御を可能とすることを特徴とする高周波圧電発振器。
【請求項4】
前記負性抵抗を−Rc、回路容量をCc、前記圧電振動子の電極間容量をC0、前記インダクタL0の並列回路のリアクタンスをX0、前記抵抗の抵抗値をR0、回路の回路容量を−Xc、前記X0とR0の並列接続抵抗をrα、リアクタンスをXα、振動子の直列アームの負性抵抗をRL、リアクタンスをXL、及び発振条件を、


とすると、


の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の高周波圧電発振器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波圧電発振器に関し、さらに詳しくは、不要共振による発振を抑圧して高周波での安定した発振を実現する高周波圧電発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、圧電振動子を高周波で発振させる手法として、振動子を3倍、5倍、更に7倍等の奇数次高調波でオーバートーン発振させ取り出す方法がある。一般的には発振回路側に高調波で高い負性抵抗を得る様な高調波選択回路を設けることにより実現している。図19は従来のコルピッツ型発振器の一例を示す図である。圧電発振回路は、発振用トランジスタTR11のベース・エミッタ間に負荷容量の一部となるコンデンサC11を接続し、この接続点からコンデンサC12とインダクタL11で構成される並列共振回路、及びコンデンサ13とエミッタ抵抗R11の並列回路を直列に挿入接続して接地する。更に、発振用トランジスタTR11のベースに抵抗RB11及び抵抗RB12とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR11のベース・接地間に圧電振動子XtalとコンデンサC14の直列回路を挿入接続し、更に、発振用トランジスタTR11のコレクタと電源電圧Vccラインとを接続したものである。しかし、本回路では必要とする周波数が600MHz以上の高周波になると発振出力を得る事ができない。即ち、図19のコンデンサC12とインダクタL11で並列共振回路を構成、共振周波数を所望の周波数に設定することはできるが、600MHz以上の高周波の場合は、圧電振動子Xtalの図示しない電極間容量によるインピーダンスの低下が大きく、圧電振動子Xtalの直列アームに十分な負性抵抗を発生させることができない。そこで、図20のように、例えば、共振周波数600MHzの圧電振動子Xtalに並列にインダクタL20を並列挿入し、圧電振動子Xtalの電極間容量C10とL20の並列共振周波数を発振周波数に合わせ、C0をキャンセルすることにより、高い選択性と負性抵抗の低下を防ぐことにより600MHzという高周波発振を可能としている。
【0003】
次に、本発明との相違を明確にするために従来回路を示す図20について更に詳細に説明する。この従来回路は、発振用トランジスタTR21のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC21とC22を接続し、この接続点から発振用トランジスタTR21のエミッタに接続してエミッタ抵抗R21を介して接地する。更に、発振用トランジスタTR21のベースに抵抗RB21及び抵抗RB22とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR21のベース・接地間に圧電振動子XtalとインダクタL20を並列接続し、その接続点にコンデンサC23を挿入接続して接地する。更に、発振用トランジスタTR21のコレクタと電源電圧Vccラインとを接続したものである。図21に従来回路図20の等価回路モデルを示す。即ち、振動子の等価回路及び発振回路を負性抵抗−RcとリアクタンスXcで示す。更に、図23に等価回路図21の振動子の並列容量C0とインダクタL0との並列共振回路のリアクタンスをX0とした説明図を示す。
更に関係式を(1)式、(2)式に、発振条件を(3)式に示す。




【0004】
図22に代表的コルピッツ発振回路の負性抵抗Rcと回路容量Ccの特性のシミュレーション結果を示す。縦軸に負性抵抗、横軸に周波数を示す。この図から、周波数が約400MHz以下では負性抵抗が発生しないが、それ以上の高周波側では急激に負性抵抗が発生し、2GHzでも十分負性抵抗が発生するのが解る。
次に、図23の等価回路に基づき、インピーダンスZLを求め、(4)式、(5)式を得る。
ZLより、図24に示す抵抗RL及びリアクタンスXLの関係式(6)式を得る。


【0005】
図25は図24に基づく直列アーム負性抵抗RLの特性を示す図である。縦軸に負性抵抗、横軸に周波数を表す。この図から、周波数600MHzを頂点として、回路負性抵抗Rcの値が−300Ωとなって最も大きな負性抵抗を示すことが解る。また、図24の回路は図27に示す不要共振ループを構成し、リアクタンスX0+Xc=0の共振周波数で発振する。しかも発振ループ内に負性抵抗−Rcを含み、負性抵抗を抑圧する項を持たないため非常に発振し易い。(7)式に周波数条件fω=0を示し、その周波数関係を図28に示す。


図28から例えば、C0=3pF、並列共振周波数:f0=600MHz、回路負性抵抗Rc=−100Ωの条件で、ftがCc=3、5、10、30、100pFのときの不要共振周波数をグラフにしたものである。各特性曲線がX0−Xc=0のときの周波数が不要共振周波数である。
図29は、不要共振周波数対回路容量の関係を表す図である。縦軸に不要共振周波数、横軸に回路容量を表す。即ち、本回路においてはX0は並列共振周波数の低周波側で誘導性、インダクタとして働き、回路側の回路容量と結合して不要発振を起こす可能性がある。例えば、電極間容量C0と挿入インダクタL0並列共振周波数600MHzと設定し、C0=3pFとすると、回路容量Cc=1pFで590MHz、Cc=100pFで100MHzとなる。但し、先の負性抵抗シミュレーション結果より問題は、並列共振周波数近傍の不要共振ポイントで発振する可能性が十分ある。また、後述する図18の発明回路に示すように発振回路ループ内に可変範囲拡大のための伸長コイルL1を用いた場合、図26に示すように共振点近傍に発生する大きな容量と結合して広帯域に不要発振を発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図20の高周波発振従来回路では、前記でも説明したように発振回路と挿入インダクタL20との間に共振周波数が発生し不要発振し易い。また、発振ループ内に周波数可変範囲拡大用伸長コイルを挿入する場合、電極間容量C0とインダクタL20の並列共振点で不要発振し易い。また、高い負性抵抗を得にくい等の問題があり、実験的には報告されているが実用化されている例はほとんど無い。
本発明は、かかる課題に鑑み、高周波圧電発振器で発生する電極間容量C0の増加を低減し、不要共振による発振を抑圧し、高い安定度を得る高周波圧電発振器を提供することを目的とする。
また、発振周波数の可変範囲を拡大するために発振ループ内に伸長コイルを用いてもその影響による不要発振を防ぐことができる高周波圧電発振器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、前記高周波圧電発振器の圧電振動子にインダクタ及び抵抗を夫々並列に挿入接続し、該インダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定することにより、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくして、前記インダクタによる不要発振を抑圧することを特徴とする。
請求項2は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、前記高周波圧電発振器の圧電振動子にインダクタと可変容量ダイオードを直列接続した回路及び抵抗を夫々並列に挿入接続し、該インダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定することにより、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくすると共に、前記可変容量ダイオードの容量を外部より微調整することにより、発振の最適化と周波数制御を可能とすることを特徴とする。
【0008】
請求項3は、所定の周波数で励振される圧電素子を備えた圧電振動子、及び前記圧電素子に電流を流して前記圧電素子を励振させる発振用増幅器とを有する高周波圧電発振器であって、前記高周波圧電発振器の圧電振動子に第1のインダクタ及び抵抗を夫々並列に接続し、該接続点を第2のインダクタと可変容量ダイオードを直列接続した回路を介して接地することにより、前記第1のインダクタ及び抵抗により構成される並列共振回路の共振周波数を、前記高周波圧電発振器の発振周波数の近傍に設定して、前記圧電振動子の直列アームにかかる負性抵抗を大きくすると共に、前記可変容量ダイオードの容量を外部より微調整することにより、発振の最適化と周波数制御を可能とすることを特徴とする。
請求項4は、前記負性抵抗を−Rc、回路容量をCc、前記圧電振動子の電極間容量をC0、前記インダクタL0の並列回路のリアクタンスをX0、前記抵抗の抵抗値をR0、回路の回路容量を−Xc、前記X0とR0の並列接続抵抗をrα、リアクタンスをXα、振動子の直列アームの負性抵抗をRL、リアクタンスをXL、及び発振条件を、


とすると、


の関係を満足することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の第1の高周波発振回路の構成を示す図である。この高周波発振回路は、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC1’とC2’を接続し、この接続点から発振用トランジスタTR21のエミッタに接続してエミッタ抵抗REを介して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗RB1及び抵抗RB2とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に圧電振動子XtalとインダクタL0及び抵抗R0を並列接続し、その接続点にコンデンサC3を挿入接続して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のコレクタと電源電圧Vccラインとを接続したものである。
図2は、本発明の図1の高周波発振回路の等価回路―1を示す図である。ここで、圧電振動子Xtalの電極間容量をC0、インダクタをL1、容量をC1、抵抗をR1、発振回路を負性抵抗−Rc、回路容量Ccとする。そして、更に圧電振動子Xtalの電極間容量C0と付加インダクタL0との並列回路のリアクタンスX0とし、付加抵抗R0を並列接続し、回路の回路容量を−Xcとした等価回路−2を図3に示す。更に図4は図3におけるX0とR0との並列接続を抵抗rαとリアクタンスXαに変換し、発振回路を負性抵抗−Rc、回路容量をXcとした等価回路を−3に示す。更に圧電振動子Xtalの直列アームを負性抵抗RLとXLに変換した等価回路を図5に示す。また、図3の発振条件式を(8)式に示す。


【0010】
図3のリアクタンスX0を求め(9)式を得る。


図4の抵抗rαとリアクタンスXαを求め(10)式を得る。図5の抵抗RLとリアクタンスXLを求め(11)式を得る。


図6は(10)、(11)式より求めた抵抗R0と負荷抵抗RLとの関係及び抵抗R0と容量CLの関係を示す図である。縦軸の左側に負荷抵抗RL、右側に容量CLを示し、横軸に並列付加抵抗R0を示す。この図から並列付加抵抗R0により直列アームに接続する負荷抵抗RLには最適な並列付加抵抗R0の値が存在することがわかる。つまり、並列付加抵抗R0が略200Ωで負荷抵抗RLが安定するポイントが存在するのが解る。尚、L0とC0との並列共振周波数600MHz、発振周波数620MHz、C0=3pFである。
【0011】
図7は並列付加抵抗R0(200Ω、300Ω、600Ω)における直列アームに接続する負荷抵抗RLと発振周波数との関係を示す図である。縦軸に負荷抵抗RL、横軸に周波数を示す。この図から、回路の負性抵抗Rc=−100Ωに対して、振動子の直列アーム負荷抵抗RLが、並列付加抵抗R0が増加するとそれに伴って増加するのが解る。尚、L0とC0との並列共振周波数600MHz、C0=3pF、Ce=30pFである。
図8は負荷容量CLと周波数の関係を示す図である。縦軸に負荷容量CL、横軸に周波数を示す。この図から、回路容量CLは並列共振周波数f0=600MHzに対して580MHz以上で容量性を示すことが解る。
図9は本発明の図1の回路の不要発振状態における等価回路である。この回路では(12)式が発振しない条件、(13)式が発振可能な条件、(14)式が発振周波数条件である。


【0012】
図10は本発明の図1の回路の不要発振領域を示す図である。縦軸にrα−Rcの値、横軸に周波数を示す。この図から約480MHzから750MHzの間の領域は振動子に並列接続した抵抗R0により発生する直列抵抗rαが回路により発生する負性抵抗Rcより大きくなり、(12)式を満足するため発振不能領域3となる。そしてこの領域は特性5〜6から明らかなように、R0の大きさによらず一定である。それ以外の領域では発振可能領域1、2となる。但し、インダクタL0と付加抵抗R0によるQrは図のように変化する。
図11はC0=3pF、並列共振周波数:f0=600MHz、回路負性抵抗Rc=−100Ωの条件で、ftがCc=1、3、5、10、30、100pFのときの不要共振周波数と抵抗Xα−Xcとの関係をグラフにしたものである。各特性曲線が縦軸のXα−Xc=0のときの周波数が不要共振周波数である。この図から、不要共振周波数は600MHzより低い周波数に存在するのが解る。しかしながら、480MHz以上では前記図10から発振不能となる。また、400MHz以下では、前記図22に示すコルピッツ発振回路の負性抵抗が400MHz以下では発生しないため発振不能となる。
図12は不要共振周波数対回路容量の関係を表す図である。縦軸に不要共振周波数、横軸に回路容量を表す。この図からCc=5pF以上で周波数400MHz以下の低周波側不要共振が発生し、580MHz以上の高周波側不要共振が発生する。
以上、図1の本発明の回路では、振動子の並列容量C0にインダクタL0を接続し、更に並列に適切な抵抗R0を接続することにより、負性抵抗の増加と、不要発振を防ぐことがシミュレーションにより確認することができた。
【0013】
図13は本発明の第1の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。この高周波発振回路は、発振回路20と出力回路30から構成され、出力回路30は本発明の主旨ではないので説明を省略する。従って発振回路20のみについて言及する。発振用トランジスタTR1のベース・接地間に負荷容量の一部となるコンデンサC1とC2を接続し、この接続点から発振用トランジスタTR21のエミッタに接続してエミッタ抵抗R1を介して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のベースに抵抗RB1及び抵抗RB2とから成るベースバイアス回路を接続すると共に、発振用トランジスタTR1のベース・接地間に圧電振動子XtalとインダクタL0及び抵抗R0を並列接続し、その接続点にコンデンサC3を挿入接続して接地する。更に、発振用トランジスタTR1のコレクタと電源電圧Vccラインとを接続したものである。
本実施形態では、例えばTR1はMT4S101T、C1=5pF、C2=8pF、C3=100pF、R1=180Ω、RB1=10KΩ、RB2=22KΩ、圧電振動子Xtalのパラメーターとして、C0:振動子の電極間容量:C0=3.5pF、容量比:C0/C1=451、振動子の発振の良さを示すFigure of Merit:M=1.39(本来M<2では誘導性領域では発振しない。)、並列接続インダクタ:L0=22nH、Q=20、Q=20よりインダクタに浮遊する抵抗分=約1500Ω、並列接続抵抗R0=470Ω、これより、インダクタ並列抵抗は1500Ω//470Ω=360Ω、振動子Xtalの共振周波数:600MHzとなる。
【0014】
図14は本発明の発振回路20の出力波形を示す図である。この図から周波数約600MHzで安定して、しかも歪みの少ない波形であることが解る。
図15は本発明の発振回路20の電源変動特性を示す図である。この図から電源を可変し周波数変化を調べ、変動により異常発振等がない事を確認するとともに、発振の安定度(±2ppm@±5%VCC以下)から不要発振ではなく、振動子による発振であることを確認した。よって本結果から本来の振動子発振であることが分る。
図16は本発明の発振回路20の振動子の並列容量C0=3.5pF、並列接続インダクタL0=22nH、並列接続抵抗R0=470Ωよりシミュレートした結果を示す図である。これから、周波数620MHzにおいて、変換容量Cα=0.5pF、変換抵抗rα=240Ω、負性抵抗RL=−137Ωであることが解る。即ち、本発明が振動子の高周波化に伴う、振動子の電極間容量の増加、
Figure of Meritの低下に対して非常に有効な方法であることがわかる。
【0015】
図17は、本発明の第2の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。図17が図1と異なる点は、インダクタL0に直列に可変容量ダイオードD1を挿入し、その周辺回路R2、R3、C4を追加した点である。これにより、V.CON端子に電圧を印加してインダクタL0の容量を可変として、発振の最適化と周波数制御を可能とするものである。
図18は、本発明の第3の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。同じ構成要素には同じ参照番号が付されているので、重複する説明は省略する。図18が図1と異なる点は、コンデンサC3に直列に可変容量ダイオードD1とインダクタL1を挿入し、その周辺回路R3、C4を追加した点である。これにより、V.CON端子に電圧を印加してインダクタL0の容量を可変として、発振の最適化と周波数制御を可能とするものである。
以上、振動子の基本周波数を発振周波数とした発振回路を用いて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、振動子の3次、5次、7次又はそれ以上のオーバートーン周波数を発振周波数とした発振回路にも適用できる。
【0016】
【発明の効果】
以上記載のごとく請求項1の発明によれば、振動子に並列に適切な値の抵抗とインダクタを接続するので、高周波圧電発振で発生する電極間容量の増加を低減して、不要共振による発振を抑圧し、高い安定度を得ることができる。
また請求項2では、インダクタに直列に可変容量ダイオードを接続するので、外部から電圧を印加してインダクタの容量を可変として、発振の最適化と周波数制御を可能とすることができる。
また請求項3では、並列共振回路に直列に可変容量ダイオードを接続するので、外部から電圧を印加してインダクタの容量を可変として、発振の最適化と周波数制御を可能とすることができる。
また請求項4では、適切な等価回路により発振周波数に基づいた適切な付加抵抗値及び、インダクタの値を正確に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の高周波発振回路の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の高周波発振回路の等価回路−1を示す図である。
【図3】本発明の第1の高周波発振回路の等価回路−2を示す図である。
【図4】本発明の第1の高周波発振回路の等価回路−3を示す図である。
【図5】本発明の第1の高周波発振回路の等価回路−4を示す図である。
【図6】本発明の負荷抵抗RLと回路負性抵抗Rcと振動子並列容量とインダクタンスL0への並列付加抵抗R0の関係を示す図である。
【図7】本発明の並列付加抵抗R0と直列アームに接続する負荷抵抗RLの関係を示す図である。
【図8】本発明の負荷容量CLと周波数の関係を示す図である。
【図9】本発明の第1の高周波発振回路の不要発振を示す等価回路である。
【図10】本発明の第1の高周波発振回路の不要発振領域を示す図である。
【図11】本発明の不要共振周波数をグラフにした図である。
【図12】本発明の不要共振周波数対回路容量の関係を表す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。
【図14】本発明の発振回路の出力波形を示す図である。
【図15】本発明の発振回路の電源変動特性を示す図である。
【図16】本発明の発振回路によりシミュレートした結果を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る高周波発振回路の回路図である。
【図19】従来のコルピッツ型発振器の一例を示す図である。
【図20】従来のコルピッツ型発振器の一例を示す図である。
【図21】従来回路の等価回路モデルを示す図である。
【図22】代表的コルピッツ発振回路の負性抵抗Rcと回路容量Ccの特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図23】等価回路図21の振動子の並列容量C0とインダクタL0との並列共振回路のリアクタンスをX0とした説明図である。
【図24】等価回路図21の振動子の並列容量C0とインダクタL0との並列共振回路のリアクタンスをX0とした説明図である。
【図25】図24に基づく直列アーム負性抵抗RLの特性を示す図である。
【図26】図24に基づく直列アーム負荷容量と周波数の関係を示す図である。
【図27】不要共振ループの説明図である。
【図28】不要共振周波数を求める図である。
【図29】不要共振周波数対回路容量の関係を表す図である。
【符号の説明】
C1〜C3 コンデンサ、TR1 発振用トランジスタ、R1 エミッタ抵抗、RB1、RB2 バイアス抵抗、Xtal 圧電振動子、R0 付加抵抗、L0 インダクタ




 

 


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