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発明の名称 半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−73624(P2007−73624A)
公開日 平成19年3月22日(2007.3.22)
出願番号 特願2005−256787(P2005−256787)
出願日 平成17年9月5日(2005.9.5)
代理人 【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
発明者 上田 岳洋
要約 課題
切断された電気ヒューズの切断状態を良好に保つ。

解決手段
電気ヒューズ200は、太幅配線207および細幅配線209を含む。電気ヒューズ200は、太幅配線207の折り返しにより複数の直線部が並行配置された並行配置領域208を有し、細幅配線209は、太幅配線207よりも配線幅が狭く形成されるとともに並行配置領域208外で太幅配線207に接続される。
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体基板と、該半導体基板上に形成され、第1の配線および第2の配線を含む電気ヒューズと、を備え、
前記電気ヒューズは、前記第1の配線の折り返しにより複数の直線部が並行配置された領域を有し、
前記第2の配線は、該第1の配線よりも配線幅が狭く形成されるとともに前記領域外で前記第1の配線に接続された半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記領域において、前記第1の配線が少なくとも2回折り返すことにより3つの直線部が並行配置された半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記領域において、前記第1の配線は、略平行に並行配置された第1の直線部および第2の直線部と、前記第1の直線部の一端と前記第2の直線部の一端とを接続する第1の接続部とを含むように折り返された半導体装置。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体装置において、
前記領域において、前記第1の配線は、前記第1の直線部と略平行に、前記第2の直線部を挟んで並行配置された第3の直線部と、前記第3の直線部の一端と前記第2の直線部の他端とを接続する第2の接続部と、をさらに含むように折り返された半導体装置。
【請求項5】
請求項3または4に記載の半導体装置において、
前記第1の直線部は、他端側において、前記第2の直線部よりも長く延在する延在部を有し、
前記第2の配線は、前記第1の直線部の他端に接続された半導体装置。
【請求項6】
請求項3または4に記載の半導体装置において、
前記第1の配線は、前記第1の直線部の他端に一端が接続され、前記第1の直線部の延在方向に略垂直であって前記第2の直線部から遠ざかる方向に延在する第3の接続部をさらに含み、
前記第2の配線は、前記第3の接続部の他端に接続された半導体装置。
【請求項7】
請求項1乃至4いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1の配線は、前記領域と前記第2の配線との間に形成され、前記第2の配線を前記領域から離隔する離隔部をさらに含み、前記第2の配線は、前記離隔部に接続された半導体装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかに記載の半導体装置において、
前記第1の配線および前記第2の配線は、銅を主成分として含む銅含有金属膜により構成された半導体装置。
【請求項9】
請求項1乃至8いずれかに記載の半導体装置において、
前記半導体基板上に形成されるとともに凹部が形成された第1の絶縁膜と、
少なくとも前記第1の配線の上面に形成された第1の被覆膜と、
前記凹部の側面および底面に形成されるとともに、前記第1の被覆膜と異なる第2の被覆膜と、をさらに含み、
前記第1の配線および前記第2の配線は、前記第1の絶縁膜の凹部を埋め込むように形成され、
前記第1の配線は、前記凹部内において、前記第2の被覆膜上に形成された半導体装置。
【請求項10】
請求項9に記載の半導体装置において、
前記第1の被覆膜よりもヤング率の低い材料により構成され、前記第1の被覆膜上に形成された第2の絶縁膜をさらに含む半導体装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の半導体装置において、
前記第1の被覆膜は、前記第2の被覆膜よりもヤング率の低い材料により構成された半導体装置。
【請求項12】
請求項9乃至11いずれかに記載の半導体装置において、
前記領域には、前記第1の配線を構成する材料が前記凹部外に流出した流出領域が形成された半導体装置。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体装置において、
前記第1の被覆膜にはクラックが形成され、前記流出領域は、前記第1の配線を構成する材料が前記クラック内に流出して形成された半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置に関し、とくに電気ヒューズを含む半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置にヒューズを搭載しておき、ヒューズを切断することにより半導体装置で使用する抵抗の値を調整したり、不良素子を切り離して正常素子に置き換える等の処理を行う技術が知られている。
【0003】
ヒューズの切断方法には、ヒューズの一部にレーザを照射することによりヒューズを切断する方式や、ヒューズを電流により切断する方式が用いられている。
【0004】
特許文献1には、より小さい電流により切断可能なヒューズが開示されている。特許文献1において、ヒューズを構成する導電体が複数回折り返す形状に形成されている。図21は、特許文献1に開示されたヒューズを示す平面図である。ここで、ヒューズ1100は2回折り返している。
【0005】
ヒューズ1100は、電流流入端子1101、電流流出端子1102、および両端子間に、第1往路直線部1103、復路直線部1104、第2往路直線部1113を有する。ヒューズ1100はさらに、第1往路直線部1103と復路直線部1104とを結ぶ第1直角接続部1106および第2往路直線部1113と復路直線部1104とを結ぶ第2直角接続部107を有する。
【0006】
上記のような構成のヒューズ1100において、電流流入端子1101から電流流出端子1102に所定の電流を流すと、ヒューズ1100の外側の斜線部1108で発生した熱が、ヒューズ1100の内側の斜線部1109で発生する熱に加えられて、斜線部1109に挟まれる復路直線部1104の切断を加速させる。これにより、ヒューズ1100が容易に切断される。
【0007】
また、特許文献2には、ヒューズのうち、切断させる部分をプレートで囲むことにより、ヒューズに電流を流したときにヒューズの切断部に発生する熱をヒューズの切断部近傍に閉じこめたり蓄積するようにした構成が開示されている。
【特許文献1】特開2005−39220号公報
【特許文献2】特開2005−57186号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1や特許文献2では、ヒューズに電流を流した際に、ヒューズが加熱されてヒューズの導電体を構成する材料が溶断されたりエレクトロマイグレーションにより移動する現象を用いてヒューズが切断されている。
【0009】
ところで、エレクトロマイグレーションにより移動する材料を用いてヒューズを構成した場合、ヒューズ切断後に半導体装置に熱処理が施されると、材料がエレクトロマイグレーションの影響で移動して切断箇所で再接続が生じる可能性が考えられる。もし、このような再接続が生じてしまうと、切断対象の電気ヒューズを切断しておいても、その電気ヒューズが切断されているか否かを検知する際に、正しい結果が得られないことになる。
【0010】
以上のような再接続が生じる可能性はそれほど高くなく、通常の動作に用いる分には問題はないと考えられるが、半導体装置の信頼性が非常に高度に要求される場合や過酷な条件下で使用される場合等は、切断された電気ヒューズが切断状態を保持する保持特性をより高める必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、
半導体基板と、該半導体基板上に形成され、第1の配線および第2の配線を含む電気ヒューズと、を備え、
前記電気ヒューズは、前記第1の配線の折り返しにより複数の直線部が並行配置された領域を有し、
前記第2の配線は、該第1の配線よりも配線幅が狭く形成されるとともに前記領域外で前記第1の配線に接続された半導体装置が提供される。
【0012】
本発明の半導体装置によれば、電気ヒューズに電流を流したときに、第1の配線の折り返しにより複数の直線部が並行配置された領域でヒューズ構成材料が加熱されやすくなる。一方、第1の配線よりも幅が狭い第2の配線が当該領域外で第1の配線に接続されているので、この箇所で切断させることができる。このような構成とすると、電気ヒューズに加熱されやすい箇所を設けて切断を促進することができるとともに、切断箇所を発熱しやすい箇所と異なる場所に形成することができ、切断された電気ヒューズの切断状態を良好に保つことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、切断された電気ヒューズの切断状態を良好に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
本発明者は、切断対象の電気ヒューズに過剰なパワーを印加することにより、電気ヒューズの一領域からヒューズ構成材料を流出させるとともに流出領域とは異なる領域で切断させるという、電気ヒューズの新たな切断技術を見出した。
【0016】
ここで、電気ヒューズは、たとえば、導電体により構成され、導電体の断面方向の周囲が被覆膜で覆われた構成とすることができる。このように構成された電気ヒューズに過剰なパワーを印加することにより、電気ヒューズに電流が流れ、ヒューズ構成材料が加熱されて膨張する。ヒューズ構成材料が膨張すると、周囲の被覆膜にクラック等が生じる。さらにヒューズ構成材料が膨張することにより、ヒューズ構成材料が周囲の被覆膜のクラック内に強制的に流出される。その結果、ヒューズ構成材料の移動・供給のバランスが崩れ、ヒューズ構成材料が流出した領域とは異なる部分に大きな切断箇所が形成される。以下、この手法による電気ヒューズの切断を、「クラックアシスト型切断」という。
【0017】
まず、クラックアシスト型切断のメカニズムを説明する。
図4は、電気ヒューズを含む半導体装置の一例を示す平面図である。
半導体装置100は、半導体基板(不図示)と、半導体基板上に形成されるとともに凹部が形成された第1の絶縁膜102と、第1の絶縁膜102上に形成された電気ヒューズ200とを含む。電気ヒューズ200は、導電体206と、その一端および他端にそれぞれ設けられた第1の端子202および第2の端子204とを有する。導電体206は、第1の絶縁膜102の凹部を埋め込むように形成される。電気ヒューズ200は、第1の端子202と第2の端子204との間に電流を流すことにより導電体206が切断される電気ヒューズ(Eヒューズ)である。
【0018】
図4(a)は切断前の電気ヒューズ200の構成を示す。図4(b)は、切断後の電気ヒューズ200の構成を示す。図4(b)に示すように、導電体206は、導電体206を構成する材料(以下、ヒューズ構成材料という。)が凹部外に流出した流出領域212を有し、流出領域212とは異なる箇所で電気ヒューズ200が切断された切断箇所214が形成される。
【0019】
図5は、図4(a)のA−A’断面図である。
半導体装置100は、第1の絶縁膜102上において、導電体206の上面に形成された第1の被覆膜106と、第1の絶縁膜102に形成された凹部の側面および底面に形成された第2の被覆膜104と、第1の被覆膜106上に形成された第2の絶縁膜108とをさらに含む。導電体206は、第1の絶縁膜102に形成された凹部内において、第2の被覆膜104上に形成される。導電体206の表面は、半導体基板の積層方向の断面において、一部の領域が第1の被覆膜106で覆われるとともに、他の領域が第2の被覆膜104により覆われた構成を有する。
【0020】
第1の絶縁膜102は、半導体基板上に設けられるものであればどのようなレベルに形成される絶縁膜でもよく、たとえば、素子分離絶縁膜、多層配線構造のいずれかの層間絶縁膜、トレンチの底部に形成される絶縁膜等とすることができる。
【0021】
導電体206は、銅を主成分として含む銅含有金属膜により構成することができる。銅含有金属膜は、銀を含むことができる。さらに、銅含有金属膜は、Al、Au、Pt、Cr、Mo、W、Mg、Be、Zn、Pd、Cd、Hg、Si、Zr、Ti、または、Snから選択される一又は二以上の異種元素を含む構成とすることもできる。銅含有金属膜は、たとえばめっき法により形成することができる。また、導電体206の表面は、たとえばシリサイド膜が形成された構成とすることもできる。
【0022】
第1の被覆膜106と第2の被覆膜104とは異なる材料により構成される。第1の被覆膜106と第2の被覆膜104とは、たとえば、粘度やヤング率が異なる材料により構成することができる。第2の被覆膜104は、たとえば、Ta、TaN、Ti、TiN、W、WN等のバリアメタル膜により構成することができる。バリアメタル膜は、スパッタリング法、CVD等により形成することができる。第1の被覆膜106は、たとえば、SiCN、SiN、SiC、SiOFまたはSiON等のバリア絶縁膜により構成することができる。バリア絶縁膜は、CVD法等により形成することができる。第1の被覆膜106は、電気ヒューズ200に電流を流したときに、クラックが形成される材料により構成することができる。
【0023】
第1の被覆膜106は、第2の被覆膜104よりも柔らかい材料により構成することができる。ここで、柔らかい材料とは、たとえばヤング率が低い材料や粘度が低い材料のことである。たとえば、第1の被覆膜106は、第2の被覆膜104よりもヤング率の低い材料により構成することができる。第1の被覆膜106の膜厚は、たとえば、10nm〜100nmとすることができる。また、第2の被覆膜104の膜厚も、たとえば、10nm〜100nmとすることができる。
【0024】
第1の絶縁膜102および第2の絶縁膜108は、たとえばSiO膜により構成することもでき、またSiOC等の低誘電率膜により構成することもできる。低誘電率膜としては、SiOCの他に、HSQ(ハイドロジェンシルセスキオキサン)、MSQ(メチルシルセスキオキサン)、またはMHSQ(メチル化ハイドロジェンシルセスキオキサン)等のポリハイドロジェンシロキサン、ポリアリールエーテル(PAE)、ジビニルシロキサンービスーベンゾシクロブテン(BCB)、またはSilk(登録商標)等の芳香族含有有機材料、SOG、FOX(flowable oxide)、サイトップ、またはBCB(Bensocyclobutene)等を用いることもできる。また、低誘電率膜としては、これらのポーラス膜を用いることもできる。第1の絶縁膜102および第2の絶縁膜108は、同じ材料により構成しても、異なる材料により構成してもいずれでもよい。
【0025】
第2の絶縁膜108は、第2の被覆膜104よりも柔らかい材料により構成される。第2の絶縁膜108は、たとえば第2の被覆膜104よりもヤング率の低い材料により構成することができる。また、第2の絶縁膜108は、第1の被覆膜106よりも柔らかい材料により構成することができる。また、第1の絶縁膜102は、第2の被覆膜104や第1の被覆膜106よりも柔らかい膜により構成することができる。
【0026】
一例として、たとえば、第1の絶縁膜102をSiO膜またはSiOC膜(ヤング率約12GPa)により構成し、第2の被覆膜104をTiN膜(ヤング率約180GPa)により構成し、第1の被覆膜106をSiCN膜(ヤング率約100GPa)により構成し、第2の絶縁膜108をSiOC膜(ヤング率約12GPa以下)により構成することができる。
【0027】
図6は、図4のA−A’断面図およびB−B’断面図、図7は、電気ヒューズ200の模式図である。以下、図4も参照して説明する。
【0028】
第1の端子202にVCCが印加され、第2の端子204が接地されると、第1の端子202から第2の端子204の方向に電流が流れる。このとき、電子は第2の端子204から第1の端子202の方向に移動する。第1の端子202と第2の端子204との間に所定の電流値を超える電流が流れると、ヒューズ構成材料が加熱され、熱膨張する(図6(a)、図7(a))。
【0029】
その結果、導電体206を被覆している被覆膜のうち、柔らかい膜である第1の被覆膜106に熱膨張したヒューズ構成材料による力が加わり、第1の被覆膜106にクラックが生じる(図6(b))。このとき、導電体206の周囲全体(クラック発生箇所230、図7(b))にわたってクラックが生じ得る。
【0030】
ヒューズ構成材料がさらに加熱されることにより、クラック発生箇所230に形成されたクラックのうちの大きなクラックにヒューズ構成材料が流れ込む。これにより、流出領域212が形成される。このとき、ヒューズ構成材料が流出領域212の方向に急激に移動するため、ヒューズ構成材料の移動が追いつかなかった箇所で導電体206が切断される。このようなメカニズムにより、流出領域212からある程度離れた箇所に大きな切断箇所214が形成される(図7(c))。
【0031】
図6(c)は、第2の絶縁膜108にもクラック110が生じた場合の断面構造を示す図である。この場合も、クラック110にヒューズ構成材料が流れ込み、流出領域212および切断箇所214が形成される。
【0032】
また、図6(d)に示したように、熱膨張したヒューズ構成材料により、第1の被覆膜106の方向に力が加わった結果、第1の被覆膜106が第1の絶縁膜102から剥離して、第1の絶縁膜102と第1の被覆膜106との間に隙間が生じることもある。この場合も、隙間部分にヒューズ構成材料が流れ込み、流出領域212および切断箇所214が形成される。以上で説明した図6(b)、図6(c)、および図6(d)は、図4(b)のB−B’断面図に該当する。
【0033】
図8は、導電体206に切断箇所214が生じた後のヒューズ構成材料の移動を示す図である。
導電体206に切断箇所214が生じると、導電体206に電流が流れなくなり、導電体206が徐々に冷却される。このとき、たとえば図8(a)に示すように、切断箇所214よりも第2の端子204側に流出領域212が形成されていた場合、流出領域212と切断箇所214との間では、切断箇所214から流出領域212の方向に冷却時の張力が働き、導電体206を構成する材料が流出領域212の方向に移動する。また、切断箇所214と第1の端子202との間では、第1の端子202と第2の端子204との間に電流が流れていたときの電子移動の影響で、材料が第1の端子202の方向に移動する。これにより、切断箇所214の両側で材料が互いに反対方向に移動して、切断箇所214を充分大きく形成することができる。
【0034】
また、たとえば図8(b)に示すように、切断箇所214よりも第1の端子202側に流出領域212が形成されていた場合、切断箇所214と流出領域212との間では、切断箇所214から流出領域212の方向に冷却時の張力が働き、導電体206を構成する材料が流出領域212の方向に移動する。このとき、切断箇所214と第2の端子204との間では、第1の端子202と第2の端子204との間に電流が流れていたときの電子移動の影響で、材料が切断箇所214の方向に移動する。しかし、導電体206を構成する材料が切断箇所214の方向に移動する量は、導電体206を構成する材料が流出領域212に移動する量に比べて微少である。また、導電体206の切断時に、多量の導電体206の構成材料が流出領域212に流れ込んでおり、切断箇所214を大きくすることができる。これにより、切断箇所214を充分大きく保つことができる。
【0035】
また、たとえば、図8(c)に示すように、切断箇所214と第1の端子202との間、および切断箇所214と第2の端子204との間の2カ所に流出領域212が形成されている場合、2カ所の流出領域212の方向に冷却時の張力が働き、導電体206を構成する材料が2カ所の流出領域212の方向に移動する。これにより、切断箇所214の両側で材料が互いに反対方向に移動して、切断箇所214を充分大きく形成することができる。
【0036】
以上のように、クラックアシスト型切断により、電気ヒューズ200を確実に切断することができるとともに、切断状態を良好に保つことができる。
【0037】
ところで、本発明者は、特許文献1等に記載された複数の折り返し構造を有する電気ヒューズをクラックアシスト型切断により切断した場合、以下のような問題が生じることを見出した。
【0038】
図20は、特許文献1等に記載されたのと同様、導電体が複数回折り返した構造を有する電気ヒューズを示す平面図である。電気ヒューズ200は、導電体206と、その一端および他端にそれぞれ設けられた第1の端子202および第2の端子204とを有する。ここで、電気ヒューズ200は、クラックアシスト型切断により切断されやすい構成とされる。すなわち、図5を参照して説明したのと同様の半導体装置100に含まれる構成とすることができる。
【0039】
このように構成された電気ヒューズ200の第1の端子202と第2の端子204との間に所定の電圧を印加すると、第1の端子202から第2の端子204の方向に電流が流れる。このとき、導電体206の折り返し箇所では、複数の直線部が互いに略平行に並置されている。他の直線部で囲まれた直線部には、他の直線部からの熱が流れ込み、中央部分の温度が比較的高い温度に保たれる。導電体206において、温度が高い部分では、ヒューズ構成材料が膨張しやすいため、この箇所でクラック等が生じ、ヒューズ構成材料の流出が生じ得る。このとき、ヒューズ構成材料の移動が追いつかなかった箇所で導電体206が切断され、切断箇所214が形成される。しかし、このような構成の電気ヒューズ200では、中央部分の直線部は他の直線部と隣接しているため、流出領域212が隣接する他の直線部にまで広がり、隣接する直線部間が導通してしまうことがある。図示したように、切断箇所214が導通部分の間に形成されていた場合、導電体206が電気的に接続した状態となってしまう。
【0040】
本発明者は、とくにクラックアシスト型切断により電気ヒューズ200を切断する際に、クラック等を生じやすくして、切断が起こりやすいようにするとともに、上記のような導通の問題が生じない構成の電気ヒューズ200を開発した。以下、その構成を説明する。
【0041】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態における半導体装置に含まれる電気ヒューズの構成を示す平面図である。
電気ヒューズ200は、太幅配線207(第1の配線)および細幅配線209(第2の配線)により構成された導電体206と、導電体206の一端および他端にそれぞれ形成された第1の端子202および第2の端子204とを含む。細幅配線209は、太幅配線207よりも、電流方向に略垂直な方向の配線幅(以下単に配線幅という。)が狭く形成される。また、電気ヒューズ200は、太幅配線207の折り返しにより複数の直線部が並行配置された並行配置領域208を有する。本実施の形態において、電気ヒューズ200は、第1の端子202と第2の端子204との間に電流を流すことにより導電体206が切断される電気ヒューズ(Eヒューズ)である。
【0042】
細幅配線209は、並行配置領域208外で太幅配線207に接続される。細幅配線209は、第1の端子202に接続された第1の細幅直線部209a、第1の細幅直線部209aに接続された第2の細幅直線部209b、第2の端子204に接続された第4の細幅直線部209d、および第4の細幅直線部209dに接続された第3の細幅直線部209cを含む。太幅配線207は、第2の細幅直線部209bと第3の細幅直線部209cとの間に、離隔部207a(第3の接続部)、太幅直線部207b、太幅接続部207c、太幅直線部207d、太幅接続部207e、太幅直線部207f、太幅接続部207g、太幅直線部207h、太幅接続部207i、太幅直線部207jおよび離隔部207k(第3の接続部)がこの順で接続された構成を有する。本実施の形態において、太幅直線部207b、太幅直線部207d、太幅直線部207f、太幅直線部207h、および太幅直線部207jは、互いに略平行に並行配置される。本実施の形態において、並行配置領域208において、太幅配線207が少なくとも2回折り返すことにより3つの直線部が並行配置された構成となっている。また、並行配置領域208において、太幅配線207は、略平行に並行配置された第1の直線部(たとえば太幅直線部207b)および第2の直線部(たとえば太幅直線部207d)と、第1の直線部の一端と第2の直線部の一端とを接続する第1の接続部(たとえば太幅接続部207c)とを含むように折り返された構成となっている。また、太幅配線207は、第1の直線部の他端に一端が接続され、第1の直線部の延在方向に略垂直であって第2の直線部から遠ざかる方向に延在する第3の接続部(たとえば離隔部207a)をさらに含み、細幅配線209は、第3の接続部の他端に接続された構成となっている。
【0043】
以下、第1の端子202から第2の端子204に至る方向を進行方向という。導電体206は、第1の細幅直線部209aと第2の細幅直線部209bとの接続箇所で進行方向に向かって左側に約90度折れ曲がっている。第2の細幅直線部209bと離隔部207aとは同一直線上に形成される。導電体206は、離隔部207aと太幅直線部207bとの接続箇所で、進行方向に向かって左側に約90度折れ曲がっている。さらに、導電体206は、太幅直線部207bと太幅接続部207cとの接続箇所で進行方向に向かって右側に約90度折れ曲がり、太幅接続部207cと太幅直線部207dとの接続箇所で再度進行方向に向かって右側に約90度折れ曲がっている。同様に、導電体206は、太幅直線部207dと太幅接続部207eとの接続箇所および太幅接続部207eと太幅直線部207fとの接続箇所でそれぞれ進行方向に向かって左側に約90度折れ曲がっている。導電体206は、さらに、太幅直線部207fと太幅接続部207gとの接続箇所および太幅接続部207gと太幅直線部207hとの接続箇所でそれぞれ進行方向に向かって右側に約90度折れ曲がっている。導電体206は、太幅直線部207hと太幅接続部207iとの接続箇所および太幅接続部207iと太幅直線部207jとの接続箇所でそれぞれ進行方向に向かって左側に約90度折れ曲がっている。さらに、導電体206は、太幅直線部207jと離隔部207kとの接続箇所および第3の細幅直線部209cと第4の細幅直線部209dとの接続箇所でそれぞれ進行方向に向かって右側に約90度折れ曲がっている。以上により、並行配置領域208において、太幅配線207が複数回折り返して蛇行した形状を有する。ここで、「折り返す」とは、導電体206が90度より大きく折り返す箇所のことである。図1に示した構成において、太幅配線207は、4回折り返している。
【0044】
図2は、図1に示した電気ヒューズ200を含む半導体装置の構成を示す平面図である。図2(a)は切断前の電気ヒューズ200を含む半導体装置100の構成を示す。図2(b)は、切断後の電気ヒューズ200を含む半導体装置100の構成を示す。
【0045】
半導体装置100は、半導体基板(不図示)と、その上に形成されるとともに凹部が形成された第1の絶縁膜102とを含む。電気ヒューズ200は第1の絶縁膜102上に形成され、導電体206は、第1の絶縁膜102の凹部を埋め込むように形成される。
【0046】
本実施の形態において、電気ヒューズ200の形状が異なるだけで、半導体装置100は、図5を参照して説明したのと同様の構成を有する。図5は、図2(a)のC−C’断面図に該当する。また、図6(b)〜図6(d)は、図2(b)のD−D’断面図に該当する。第1の被覆膜106は、少なくとも太幅配線207の上面に形成される。また、太幅配線207および細幅配線209は、第1の絶縁膜102の凹部を埋め込むように形成される。さらに、少なくとも太幅配線207は、凹部内において、第2の被覆膜104上に形成される。なお、第1の被覆膜106および第2の被覆膜104は、半導体基板上の全面に形成された構成とすることもできる。
【0047】
本実施の形態において、太幅配線207は、並行配置領域208において複数の直線部の折り返し構造を有する。たとえば、太幅直線部207d、太幅直線部207f、太幅直線部207h等は、両側が太幅配線207の他の直線部に囲まれた形状となっている。また、太幅直線部207bおよび太幅直線部207jも、太幅配線207の他の直線部と隣接している。本実施の形態において、並行配置領域208では、太幅配線207の折り返し構造が形成されるため、導電体206に電流が流れたときに、並行配置領域208において、導電体206が比較的高い温度に保たれる。従って、本実施の形態における電気ヒューズ200において、並行配置領域208でヒューズ構成材料が最も膨張しやすくなる。そのため、並行配置領域208でクラック等が生じ、膨張したヒューズ構成材料がクラック内に流出されやすくなる。並行配置領域208でヒューズ構成材料が外部に流出されると、ヒューズ構成材料がその方向に移動する。本実施の形態において、太幅配線207の配線幅が太く形成されているため、太幅配線207の切断が回避される。一方、細幅配線209は、配線幅が狭く形成されているため、切断されやすくなる。とくに、太幅配線207と直接接続された第2の細幅直線部209bや第3の細幅直線部209cで切断が生じやすくなる。
【0048】
以上から、本実施の形態において、並行配置領域208は、第1の端子202と第2の端子204との間に所定の電流値を超える電流が流れたときにヒューズ構成材料が凹部外に流出される流出予定領域となる。また、電気ヒューズ200において、並行配置領域208からヒューズ構成材料が流出して凹部内のヒューズ構成材料が並行配置領域208の方向に急激に移動することにより切断される切断予定領域210aおよび切断予定領域210bがそれぞれ第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209c上に設けられる。ここで、予定領域とは、流出が生じる可能性が高い領域、または切断が生じる可能性が高い領域のことであり、必ずしもその領域で流出や切断が生じるとは限らない。
【0049】
太幅配線207の配線幅は、太幅配線207において切断が生じないようにすべく、ある程度太く形成する必要がある。このような観点からは、太幅配線207の配線幅は、細幅配線209の配線幅の約1.25倍以上とすることができる。一方、太幅配線207を太くしすぎると、折り返し部分における発熱が減ってしまい、太幅配線207の折り返し部分で選択的に流出を生じさせる効果が低減する。このような観点からは、太幅配線207の配線幅は、細幅配線209の配線幅の約2倍以下とすることができる。太幅配線207の配線幅は、たとえば0.16μmとすることができる。細幅配線209の配線幅は、たとえば0.12μmとすることができる。細幅配線209の配線幅は、太幅配線207の配線幅の80%以下となるように構成することができる。これにより、太幅配線207において、ヒューズ構成材料が外部に流出しても、太幅配線207で切断が生じることなく、細幅配線209で切断が生じるようにすることができる。
【0050】
また、離隔部207aおよび離隔部207kは、細幅配線209を並行配置領域208から離隔する。このような離隔部207aおよび離隔部207kを設けることにより、並行配置領域208において流出したヒューズ構成材料が、切断箇所にかからないようにすることができる。図面では模式的にしか示していないが(以下、他の図面でも同様)、離隔部207aおよび離隔部207kの幅Dは、太幅配線207の配線幅の約3倍以上の配線幅とすることができる。
【0051】
このような構成とすることにより、並行配置領域208から離れた箇所に切断箇所214aや切断箇所214bを形成することができる。そのため、並行配置領域208で、隣接する直線部間にまたがって流出領域212が形成された場合でも、電気ヒューズ200を確実に切断することができる。
【0052】
次に、本実施の形態における半導体装置100において、電気ヒューズ200をクラックアシスト型切断により切断するメカニズムを説明する。
【0053】
第1の端子202にVCCが印加され、第2の端子204が接地されると、第1の端子202から第2の端子204の方向に電流が流れる。このとき、電子は第2の端子204から第1の端子202の方向に移動する。第1の端子202と第2の端子204との間に流れる電流により、ヒューズ構成材料が加熱され、熱膨張する。本実施の形態において、並行配置領域208では、他の領域に比べて加熱されやすく、ヒューズ構成材料が熱膨張しやすくなる。そのため、並行配置領域208において、大きなクラックが生じ得る。ヒューズ構成材料がさらに加熱されて膨張することにより、大きなクラックが生じた箇所に、ヒューズ構成材料が流れ込む。その結果、図2(b)に示したように、並行配置領域208に流出領域212が形成される。
【0054】
また、並行配置領域208と第2の細幅直線部209bや第3の細幅直線部209cとの間には離隔部207aおよび離隔部207kがそれぞれ形成されているため、切断箇所を並行配置領域208から離れた位置に生じさせることができる。このようなメカニズムにより、流出領域212からある程度離れた箇所に大きな切断箇所214が形成される。
【0055】
なお、図2(b)では、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cの両方に切断箇所214aおよび切断箇所214bがそれぞれ設けられた構成を示したが、図3に示したように、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cのいずれか一方にのみ切断箇所が生じた構成とすることもできる。また、切断箇所は、図示した以外の箇所、たとえば第1の細幅直線部209a上や第4の細幅直線部209d上等に形成されてもよい。また、本実施の形態において、第1の細幅直線部209aおよび第4の細幅直線部209dが細幅配線209により構成される例を示したが、これらは太幅配線207により構成されるようにしてもよい。
【0056】
(電気ヒューズへの電圧印加)
上述したように、本実施の形態において、電気ヒューズ200に過剰なパワーを印加して導電体206に流出領域212を形成するとともに切断箇所214を生じさせる。本実施の形態において、第1の端子202と第2の端子204との間には、たとえば2〜5V程度の電圧を印加する。これにより、上記のように構成された半導体装置100において、電気ヒューズ200に流出領域212および切断箇所214を形成するようにすることができる。
【0057】
図9は、半導体装置100の電気ヒューズ200を含む回路構成を示す図である。
電気ヒューズ200の第1の端子202は電源線222に接続されており、第2の端子204はトランジスタ220のソース・ドレインの一方に接続されている。トランジスタ220のソース・ドレインの他方は接地される。また、ここでは図示していないが、半導体装置100は複数の電気ヒューズ200を有し、複数の電気ヒューズ200が電源線222に接続される。そのため、電源線222には、浮遊容量224が付加された状態となる。このように構成された回路において、電気ヒューズ200を切断する手順を説明する。
【0058】
本実施の形態において、電源線222をオンとするとともに、トランジスタ220をオンとすることにより、第1の端子202に電源電圧VCCが印加され、第2の端子204が接地されて、導電体206に電流が流れる。その結果、導電体206に切断箇所が生じる。ここで、電気ヒューズ200への電圧印加は、電源線222をオンとした後にトランジスタ220をオンとすることができる。
【0059】
図10は、トランジスタのオンのタイミングと、電気ヒューズの第1の端子と第2端子との間に印加される電圧値とを示す図である。
電源線222をオンにした後にトランジスタ220をオンとすると、トランジスタ220がオンとなったタイミングで一瞬の電圧降下が生じるが、その後すぐに電圧値はVCCとなる。その結果、トランジスタ220をオンとした時点で電気ヒューズ200に過剰なパワーが印加されることになる。これにより、導電体206を第1の絶縁膜102の凹部外に流出させて流出領域212を形成するとともに大きな切断箇所214を形成することができる。
【0060】
図11は、半導体装置100の電気ヒューズ200を含む回路構成の他の例を示す図である。
ここで、第1の端子202を、電気ヒューズ200を切断することにより減少する電荷量よりも充分大きい容量を有する回路に接続しておくことができる。電源線222は、外部端子300を介して外部電源302と接続されている。また、電源線222は、充分大きい容量を有するたとえば外部容量304やESD保護回路306等の回路に接続される。外部容量304は、たとえばプローブカード等のチップ外部に設けた構成とすることができる。電源線222は、外部容量304およびESD保護回路306の両方に接続された構成とすることもでき、いずれか一方に接続された構成とすることもできる。
【0061】
ここで、たとえば浮遊容量224の容量をC、外部容量304およびESD保護回路306のうち、電源線222に接続されたものの容量をCとする。また、外部電源302から供給される電圧をVCCとすると、電気ヒューズ200切断前に半導体装置100に蓄積される電荷量Qは、
Q=(C+C)×VCC
となる。
【0062】
電気ヒューズ200切断時に流れる電流をIcut、電気ヒューズ200切断にかかる時間をTcutとすると、電気ヒューズ200を切断することにより減少する電荷量は、
ΔQ=Icut×Tcut
となる。
【0063】
本実施の形態において、ΔQ/Q<0.01(式1)となるように、CおよびCを設定することができる。これにより、図10に示したように、トランジスタ220がオンとなったタイミングで一瞬生じる電圧降下を抑制することができる。なお、電源線222に多数の電気ヒューズ200が接続され、浮遊容量224の容量Cのみで式1を満たす場合は、外部容量304やESD保護回路306を電源線222に接続しない構成とすることもできる。また、容量Cと外部容量304およびESD保護回路306のいずれか一方とのみで式1を満たす場合は、外部容量304およびESD保護回路306のいずれか一方のみを電源線222に接続した構成とすることができる。
【0064】
(変形例)
次に、本実施の形態における半導体装置100の変形例を説明する。
【0065】
図12は、本実施の形態における半導体装置100の他の例を示す平面図である。図12(a)は電気ヒューズ200の切断前の構成の一例、図12(b)は電気ヒューズ200の切断後の構成の一例を示す。
【0066】
ここで、電気ヒューズ200が第1の細幅直線部209aおよび第4の細幅直線部209dを有しない点で、図1および図2に示した構成と異なる。このような構成においても、図1および図2に示したのと同様の効果が得られる。また、図12(b)では、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cの両方に切断箇所214aおよび切断箇所214bがそれぞれ設けられた構成を示しているが、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cのいずれか一方にのみ切断箇所が生じた構成とすることもできる。
【0067】
図13は、本実施の形態における半導体装置100のまた他の例を示す平面図である。図13(a)は電気ヒューズ200の切断前の構成の一例、図13(b)は電気ヒューズ200の切断後の構成の一例を示す。
【0068】
ここで、細幅配線209は、第1の端子202に接続された第2の細幅直線部209bと、第2の端子204に接続された第3の細幅直線部209cとを含む。太幅配線207は、第2の細幅直線部209bと第3の細幅直線部209cとの間に、離隔部207a(延在部)、太幅直線部207b、太幅接続部207c、太幅直線部207d、太幅接続部207e、太幅直線部207f、および離隔部207k(延在部)がこの順で接続された構成を有する。太幅直線部207b、離隔部207aおよび第2の細幅直線部209b、ならびに太幅直線部207f、離隔部207k、および第3の細幅直線部209cはそれぞれ同一直線上に延在するように形成される。
【0069】
以下、第1の端子202から第2の端子204に至る方向を進行方向という。導電体206は、第2の細幅直線部209b、離隔部207a、および太幅直線部207bにかけて、一方向に延在している。導電体206は、太幅直線部207bと太幅接続部207cとの接続箇所で進行方向に向かって右側に約90度折れ曲がり、太幅接続部207cと太幅直線部207dとの接続箇所で進行方向に向かって再度右側に約90度折れ曲がっている。これにより、1回折り返す。同様に、導電体206は、太幅直線部207dと太幅接続部207eとの接続箇所、太幅接続部207eと太幅直線部207fとの接続箇所でそれぞれ進行方向に向かって左側に約90度折れ曲がっている。これにより、並行配置領域208において、太幅配線207が2回折り返して蛇行した形状(逆S字形状)を有する。さらに、導電体206は、太幅直線部207f、離隔部207k、および第3の細幅直線部209cにかけて、一方向に延在している。
【0070】
このような構成においても、太幅配線207が折り返し構造を有するため、第1の端子202と第2の端子204との間に電流が流れると、並行配置領域208に熱が集まりやすくなり、この部分で太幅配線207が比較的高い温度に保たれる。そのため、並行配置領域208で、ヒューズ構成材料の流出が生じやすくなる。また、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cは、太幅配線207よりも配線幅が狭く形成されているので、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cに切断箇所が生じやすくなる。さらに、第2の細幅直線部209bおよび第3の細幅直線部209cは、それぞれ、離隔部207aおよび離隔部207kにより、並行配置領域208から離隔されているので、並行配置領域208で流出領域212が形成されたときに、流出したヒューズ構成材料が切断箇所214aや切断箇所214bにまで流れ込むことのないようにすることができる。
【0071】
なお、太幅配線207において、複数の直線部や接続部は、配線幅が異なるようにすることもできる。たとえば、図13に示した例において、太幅直線部207dは、太幅直線部207bや太幅直線部207fよりも配線幅が太くなるように形成することができる。このような構成とすることにより、太幅直線部207dにおいて流出が生じやすくなるようにできるとともに、太幅直線部207dで切断が生じにくくなるようにすることができる。なお、いずれの場合でも、太幅配線207を構成する直線部や接続部は、細幅配線209よりも配線幅が広くなるように形成される。また、太幅配線207において、各直線部と接続部の配線幅の差は、大きく変化しないことが好ましい。太幅配線207における各直線部と接続部の配線幅の差はたとえば30%以内の範囲内とすることが好ましい。
【0072】
以上のように、本実施の形態における半導体装置100によれば、クラックアシスト型切断により電気ヒューズ200を切断する際に、クラック発生を促進してヒューズ構成材料を外部に流出しやすくすることができるとともに、切断箇所を流出領域から離して形成することができ、配線間ショートにより切断した電気ヒューズ200が導通してしまうのを防ぐこともできる。
【0073】
(第2の実施の形態)
図14は、本実施の形態における半導体装置100の構成の一例を示す平面図である。図14(a)は電気ヒューズ200の切断前の構成の一例、図14(b)は電気ヒューズ200の切断後の構成の一例を示す。
【0074】
本実施の形態において、細幅配線209が第2の端子204側にだけ設けられ、太幅配線207が第1の端子202と直接接続されている点で、第1の実施の形態で示した電気ヒューズ200と構成が異なる。ここで、第1の端子202と第2の端子204との間には、太幅接続部207l、太幅配線207の折り返し構造、離隔部207k、および細幅配線209がこの順で接続された構成を有する。
【0075】
このような構成においては、細幅配線209上に切断予定領域210が設けられる。また、図14(b)に示したように、細幅配線209上に切断箇所214が形成される可能性が高くなる。
【0076】
図15は、本実施の形態における半導体装置100の構成の他の例を示す平面図である。図15(a)は電気ヒューズ200の切断前の構成の一例、図15(b)は電気ヒューズ200の切断後の構成の一例を示す。
【0077】
電気ヒューズ200は、図14に示したのと同様の構成を有する。半導体装置100は、上方、下方および側方を、電気ヒューズ200を構成する導電体206とは別の第2の導電体により構成されるカバー部材124により電気ヒューズ200を覆った構成を有する。
【0078】
以下、カバー部材124の構成を説明する。
カバー部材124は、ビア120、電極122、および図示しないプレートにより構成される。電極122は、電気ヒューズ200の導電体206と同レベルに形成されたパッド電極とすることができる。また、ビア120は、電極122の上層および下層に形成され、さらにその上層および下層に形成されたプレートと電極122とを接続する。ビア120は、スリットビアとすることができ、ビア120と電極122とで、導電体206の周囲を壁状に覆う構成とすることができる。
【0079】
これにより、第1の端子202と第2の端子204との間に電流を流したときに、電気ヒューズ200に発生する熱をカバー部材124により反射させてカバー部材124内部に閉じ込めることができ、半導体装置100において、クラック110が発生しやすいようにすることができるとともに、導電体206を容易に切断することができる。また、導電体206が切断されるときに、導電体206の構成材料が周囲に飛散するのをカバー部材124によりブロックすることができる。これにより、導電体206の構成材料の飛散物が他の素子に達しないようにすることができる。
【0080】
なお、カバー部材124は、以上で説明したように、電気ヒューズ200の上下左右をほぼ完全に包囲する構造とすることもできるが、これに限定されず、たとえば電気ヒューズ200の一部のみを覆った構造とすることもできる。
【0081】
本実施の形態において、細幅配線209が第2の端子204側にだけ設けられた構成を示したが、第1の端子202側だけに細幅配線209が設けられた構成とすることもできる。
【0082】
本実施の形態においても、第1の実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。
【0083】
(第3の実施の形態)
図16は、本実施の形態における半導体装置100の構成の一例を示す平面図である。ここでは電気ヒューズ200の切断前の構成の一例を示す。
【0084】
本実施の形態の電気ヒューズ200において、それぞれ折り返し構造を有する2つの太幅配線207Aおよび太幅配線207Bが第1の端子202および第2の端子204にそれぞれ接続され、太幅配線207Aと太幅配線207Bとの間に細幅配線209が設けられた点で、第1〜第2の実施の形態で示した半導体装置100と異なる。太幅配線207Aおよび太幅配線207Bは、それぞれ、細幅配線209との接続部分に隔離部207mおよび隔離部207nが設けられた構成を有する。
【0085】
このような構成とすると、太幅配線207Aの並行配置領域208aおよび太幅配線207Bの並行配置領域208bでヒューズ構成材料の流出が生じやすいようにすることができる。並行配置領域208aおよび並行配置領域208bの両方でヒューズ構成材料が流出した場合、細幅配線209において、ヒューズ構成材料が両側に移動するので、より大きな切断箇所が形成されやすくなる。なお、並行配置領域208aや並行配置領域208b内に細幅配線が設けられている場合、その箇所で切断が生じやすくなる。電気ヒューズ200の一部を流出させて電気ヒューズ200を切断する方式を用いた場合、流出領域と切断箇所とを離しておかないと、上述したように、切断箇所の再接続が生じたり、切断箇所以外の場所で配線間のショートが生じる可能性がある。本実施の形態において、細幅配線209は、隔離部207mや隔離部207nにより並行配置領域208aや並行配置領域208bから間隔を隔てて配置されるので、ヒューズ構成材料の流出領域と、電気ヒューズ200の切断箇所とを別の場所に形成することができる。
【0086】
本実施の形態においても、第1の実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。
【0087】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0088】
以上の実施の形態においては、電気ヒューズ200において、太幅配線207が折り返し箇所でコの字型に折り返す構成を示したが、図17に示すように、太幅接続部207cや太幅接続部207eを湾曲形状として、太幅配線207が折り返し箇所でU字型に折り返すような構成とすることもできる。
【0089】
また、以上の実施の形態において、太幅配線207の折り返し箇所において、隣接する直線部が略平行に並置された構成を示したが、図18に示すように、略平行に配置された太幅直線部207bと太幅直線部207dとを、太幅接続部207cがたすきがけるように接続した構成とすることもできる。ここで、太幅配線207は、Z字型に折り返されたジグザグ構造に形成することができる。
【0090】
また、以上の実施の形態において、太幅配線207が複数回折り返した構成を示したが、電気ヒューズ200は、並行配置領域208において、太幅配線207が1回だけ折り返した構成とすることもできる。図19に示すように、太幅配線207が1回だけ折り返した構成においても、太幅直線部207bと太幅直線部207dとは隣接しているため、この箇所でヒューズ構成材料が加熱されやすくなり、ヒューズ構成材料が流出する可能性が高くなる。太幅配線207の配線幅を広くしておくことにより、並行配置領域208で切断が生じないようにすることができるので、太幅直線部207bと太幅直線部207dとの間隔を広くとらなくても、配線間ショートを防ぐことができる。図19(b)に示したように、第2の端子204側だけに細幅配線209が設けられた構成とすることもできる。ここで、第1の端子202と太幅直線部207bとは太幅接続部207lにより接続される。また、ここで図示していないが、第1の端子202側だけに細幅配線209が設けられた構成とすることもできる。
【0091】
さらに、第2の実施の形態において、図15を参照して半導体装置100がカバー部材124を有する構成を示したが、他の実施の形態においても、半導体装置100がカバー部材124を有する構成とすることができる。
【0092】
以上の実施の形態において、図5に示したように、導電体206の上面に第1の被覆膜106が形成され、それ以外の部分を第2の被覆膜104が覆う構成を示したが、第1の被覆膜106は、導電体206の上面以外の部分に設けられた構成とすることもできる。たとえば、半導体装置100は、半導体基板(不図示)の積層方向の断面において、導電体206の表面の一部の領域に第1の被覆膜106が形成されるとともに、他の領域に第2の被覆膜104が形成された構成とすることができる。
【0093】
なお、以上の実施の形態においては、クラックアシスト型切断により電気ヒューズ200を切断する例を示したが、以上の実施の形態で説明した構成の電気ヒューズ200を従来の溶断やエレクトロマイグレーション等により切断した場合でも、加熱されやすい箇所と切断箇所とを異なる場所に形成することができ、切断された電気ヒューズの切断状態を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】本発明の実施の形態における半導体装置に含まれる電気ヒューズの構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態における半導体装置の構成を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図4】クラックアシスト型切断のメカニズムを切断するための半導体装置の構成を示す平面図である。
【図5】図4のA−A’断面図である。
【図6】切断のメカニズムを説明するための断面図である。
【図7】導電体が切断されるメカミニズムを模式的に示す図である。
【図8】導電体が切断された後の導電体を構成する材料の移動を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における半導体装置の電気ヒューズを含む回路構成を示す図である。
【図10】トランジスタのオンのタイミングと、電気ヒューズの第1の端子に印加される電圧値とを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図14】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図15】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図16】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図17】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図18】本発明の実施の形態における半導体装置の構成の他の例を示す平面図である。
【図19】電気ヒューズの構成の他の例を示す平面図である。
【図20】折り返し構造を有する電気ヒューズにおいて、隣接する配線間がショートした構成を示す図である。
【図21】従来の電流ヒューズの一例を示す上面図である。
【符号の説明】
【0095】
100 半導体装置
102 第1の絶縁膜
104 第2の被覆膜
106 第1の被覆膜
108 第2の絶縁膜
110 クラック
120 ビア
122 電極
124 カバー部材
200 電気ヒューズ
202 第1の端子
204 第2の端子
206 導電体
207 太幅配線
207a、207k、207m、207n 離隔部
207b、207d、207f、207h、207j、207m 太幅直線部
207c、207e、207g、207i、207l 太幅接続部
208 並行配置領域
209 細幅配線
209a 第1の細幅直線部
209b 第2の細幅直線部
209c 第3の細幅直線部
209d 第4の細幅直線部
210 切断予定領域
212 流出領域
214 切断箇所
220 トランジスタ
222 電源線
224 浮遊容量
230 クラック発生箇所
300 外部端子
302 外部電源
304 外部容量
306 ESD保護回路




 

 


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