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発明の名称 半導体装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−19473(P2007−19473A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2006−133823(P2006−133823)
出願日 平成18年5月12日(2006.5.12)
代理人 【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
発明者 山田 祐規子
要約 課題
信頼性の高い半導体装置を提供する。

解決手段
半導体装置は、表面に電極を有する半導体チップと、実装基板とを備え、半導体チップの電極(アルミ電極)と実装基板とがバンプ(半田バンプ)を用いて接続されている。電極とバンプとの間に、バンプを構成する材料の拡散を防止する拡散防止膜(UBM112)が設けられており、拡散防止膜が間隙を介して複数に分割された形状に形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体チップと、実装基板とを備え、前記半導体チップと前記実装基板とがバンプを用いて接続された半導体装置であって、
前記半導体チップは、前記実装基板と接続される側の表面に電極を有し、
前記電極と前記バンプとの間に、前記バンプを構成する材料の拡散を防止する複数の拡散防止膜が設けられ、
複数の前記拡散防止膜の間隙部分に、前記拡散防止膜とは異なる材料によって構成された膜が配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記膜が絶縁膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置において、
前記半導体チップの中央部から周縁部に放射状に延びる方向を応力方向とし、
前記拡散防止膜の領域において、前記拡散防止膜の前記応力方向と同一方向の最大の長さが、前記拡散防止膜の前記応力方向と垂直な方向の最大の長さより小さいことを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
実装基板にバンプで接続される電極が表面に形成されている半導体チップを有する半導体装置であって、
前記電極の表面に前記バンプを構成する材料の拡散を防止する拡散防止膜が設けられており、
前記拡散防止膜が間隙を有する形状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記拡散防止膜が前記間隙を介して複数に分割された形状に形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項4に記載の半導体装置において、
前記拡散防止膜に前記間隙となるスリットが形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
請求項5に記載の半導体装置において、
複数の前記拡散防止膜は、前記半導体チップの中央部から周縁部への放射方向の最大の長さが前記放射方向と直交する方向の最大の長さより短いことを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
請求項5ないし7の何れか一項に記載の半導体装置において、
前記拡散防止膜の間隙に、前記拡散防止膜とは異なる材料によって形成された間隙膜が配置されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
請求項8に記載の半導体装置において、
前記間隙膜が前記拡散防止膜より軟質の材料で形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の半導体装置において、
前記間隙膜が絶縁膜であることを特徴とする半導体装置。
【請求項11】
請求項8ないし10の何れか一項に記載の半導体装置において、
前記間隙膜が前記バンプを構成する材料の拡散を防止する材料で形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体装置において、
前記間隙膜が、
ポリイミド、SiO、SiON、SiN
の少なくとも一つを主体とする材料で形成されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項13】
請求項4ないし12の何れか一項に記載の半導体装置において、
前記実装基板を、さらに有し、
前記実装基板と前記半導体チップの電極とが前記バンプで接続されている半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体チップと実装基板とがバンプ接続された半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体チップの構造としては、半導体チップ上に設けられた電極とパッケージ周辺部に配置される端子リードとの間をワイヤボンディングにより接続し、封止樹脂によりパッケージングする構造があった。
【0003】
このような構造のパッケージングにおいては、半導体チップの端子増加に伴う端子リードの狭ピッチ化に対し、基板に実装できる数の限界があることから、必要な端子リードの間隔を維持するためにパッケージの大型化を避けることが困難であるという課題があった。
【0004】
こうした課題に対して、チップ・サイズ・パッケージ(CSP)と呼ばれるパッケージをはじめとする、ソルダーおよびバンプを用いたボンディング部分を有するチップがある。
【0005】
従来のCSPの平面構造の例を図9に示し、その断面構造および製造プロセスの例を図10に示す。図9は、CSP80を上面側から見て、半田バンプ54を透視した平面図である。
【0006】
図9および図10に示すように、従来のCSP80においては、アルミ電極50上に、円盤状の固いNiめっきであるUBM(アンダーバンプメタル)12が設けられている。
【0007】
UBM12は、半田バンプ54の成分がアルミ電極50に拡散することを抑制する機能を有する拡散防止膜である。また、アルミ電極50の一部は、SiON膜52とポリイミド膜10とによって被覆されている。また、半田バンプ54は、UBM12上に設けられている。
【0008】
CSP80のようなCSPにおいては、半導体チップ上の電極から、パッケージ表面に格子状に配置された半田バンプにかけて、半導体チップの平面サイズの幅を越えない範囲で配線が形成されるため、半導体チップ上に狭ピッチで配置された素子電極の配置に制約を受けず、半導体チップの大きさに近い小型の半導体パッケージを得ることができる。
【0009】
しかしながら、このように微細化された半田接合部を有するCSPにおいては、図11に示すように、半導体チップと実装基板との間などにおいて各部材の熱膨張率の差に伴う熱応力が生じ、強度が大きくない構造である半田バンプ接合部分などにひずみが集中することがあった。
【0010】
また、温度サイクル試験などにおいては、実装基板および半導体チップの熱収縮率の差によって、図12に示すような引張圧縮応力がボールバンプと実装基板との間に半導体チップの中心部から周縁部に向けて放射状に生じ、この応力はボールバンプとUBMとが接触する面の外周縁部分に繰り返して作用する。
【0011】
このとき、従来構造においては、固い一枚の円盤状のUBMが繰り返して動く際に、応力が特にボールバンプとUBMとが接触する面の外周縁部分に集中しやすいため、UBMの下に設けられているアルミ電極、もしくは半導体チップにクラックが生じる場合があった。
【0012】
特許文献1に記載された半導体装置は、このような応力によるUBM、金属電極または絶縁膜の割れや剥離の発生を抑制するために得られたものである。図14に示すように、半導体装置90は、絶縁膜20と絶縁膜10とによって一部が被覆された銅配線パッド22と、銅配線パッド22の側面を覆う絶縁膜20と銅配線パッド22の上面の一部を覆う絶縁膜10とによって被覆されていない部分に設けられたUBM12と、UBM12上に設けられた半田バンプ4とによって構成される。半導体装置90において、1つの開口領域の幅はWである。
【0013】
図14に示すように、半導体装置90は、金属電極である銅配線パッド22上に絶縁膜20の枠を設け、UBM12を介して半田バンプ4を搭載するものであり、UBM12と銅配線パッド22とは、絶縁膜20の開口領域内でのみ、お互いに接触する構造となっている。
【0014】
半導体装置90において、UBM12と銅配線パッド22との接触面積は、絶縁膜20の開口寸法によって制限される。接触面積の広さが制限されることによって、UBM12にかかる応力が弱められる。
【特許文献1】特開2000−299343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記構造による応力の低減には限界があった。
【課題を解決するための手段】
【0016】
こうした課題を解決するべく、本発明者が鋭意検討を進めたところ以下の結論を得るに至った。UBMが一体の膜からなる連続体であるために、たとえ開口領域の幅を小さくしたとしても、UBMの応力はUBMの内部を通して、開口領域外のUBM領域にまでかかってしまうことに想到した。
【0017】
また、どの方向からUBMに応力がかかった場合にも、応力方向のUBMの辺の長さが大きいため、バンプとUBMとの接触面積は小さくならず、特許文献1記載の技術のようにUBMを凹凸形状としたとしてもUBMの端部には応力が残ってしまい、UBM内に生じる応力を効率的に緩和することには限界があることに想到した。
【0018】
また、UBMの内部を通じて開口領域外に伝わる応力を減少させるためには、絶縁膜の枠の幅を広くとる必要があるが、電極面積の増加やUBMと金属電極との間の接触抵抗の増加を招く可能性があった。以下、本発明の構成について説明する。
【0019】
本発明によれば、半導体チップと、実装基板とを備え、前記半導体チップと前記実装基板とがバンプを用いて接続された半導体装置であって、前記半導体チップは、前記実装基板と接続される側の表面に電極を有し、前記電極と前記バンプとの間に、前記バンプを構成する材料の拡散を防止する複数の拡散防止膜が設けられ、複数の前記拡散防止膜の間隙部分に、前記拡散防止膜とは異なる材料によって構成された膜が配置されていることを特徴とする半導体装置、が提供される。
【0020】
前述のように、従来技術においては、電極とバンプとの接合面全体にわたって拡散防止膜が形成されていた。これに対して本発明は、上記接合面において、互いに独立した複数の拡散防止膜が設けられている。
【0021】
このため、拡散防止膜とバンプとの接合部が複数の小エリアに分割されるため、温度履歴を受けた際に当該接合部に生じる熱応力が効率的に各小エリアに分散され、一点に集中することが避けられる。
【0022】
一般に、拡散防止膜とバンプとの接合部においては、その外縁部に応力集中領域が生じることとなるが、本発明の構成によれば、応力集中の程度が従来の構成に比べて顕著に低減される。これらにより、拡散防止膜が設けられた接合部の熱応力が顕著に低減されるのである。
【0023】
本発明によれば、実装基板にバンプで接続される電極が表面に形成されている半導体チップを有する半導体装置であって、電極の表面にバンプを構成する材料の拡散を防止する拡散防止膜が設けられており、拡散防止膜が間隙を有する形状に形成されていることを特徴とする半導体装置、が提供される。
【0024】
前述のように、従来技術においては、電極とバンプとの接合面全体にわたって拡散防止膜が形成されていた。これに対して本発明は、上記接合面において、間隙を有する形状の拡散防止膜、が設けられている。
【0025】
このため、拡散防止膜とバンプとの接合部が複数の小エリアに分割されるため、接合部に作用する熱応力が効率的に各小エリアに分散され、一点に集中することが避けられる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明によれば、電極上に、互いに独立・分割された複数の拡散防止膜が設けられ、その上にバンプが搭載された半導体装置を得ることができる。そのため、拡散防止膜内に生じる応力を効率的に分散し、緩和させることができる。したがって、電極や半導体チップに悪影響を及ぼすことが抑制された信頼性の高い半導体装置が提供される。
【0027】
または、本発明によれば、バンプが接続される電極上に間隙を有する形状の拡散防止膜が設けられた半導体装置を得ることができる。そのため、拡散防止膜内に生じる応力を効率的に分散し、緩和させることができる。したがって、電極や半導体チップに悪影響を及ぼすことが抑制された信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の第一の形態について、図1ないし図5を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0029】
図1および図2に示す半導体装置100は、半導体チップ108と、実装基板102とを備え、半導体チップ108と実装基板102とがバンプ(半田バンプ104)を用いて接続されている。
【0030】
半導体チップ108は、実装基板102と接続される側の表面に電極(アルミ電極150)を有し、電極とバンプとの間に、バンプを構成する材料の拡散を防止する複数の拡散防止膜(UBM112)が設けられ、複数の拡散防止膜の間隙部分に、拡散防止膜とは異なる材料によって構成された膜(絶縁膜153)が配置されている。
【0031】
図2は、実施の形態に係る半導体装置100の概略の断面を示した断面図である。
【0032】
半導体装置100においては、プリント基板である実装基板102上に半田バンプ104が設けられ、半田バンプ104が半導体チップ108に設けられた電極部106と接触する。電極部106の周囲の一部は絶縁膜110(図3(e))によって被覆されている。
【0033】
以下、半導体装置100のうち、電極部106と半田バンプ104からなる構造180の構成を図1および図3(e)を用いて詳述する。なお、図1は構造180のうち、半田バンプ104を透視して示した平面図であり、図3(e)は構造180の断面図である。
【0034】
構造180は、アルミ電極150と、絶縁膜152と、絶縁膜153と、絶縁膜110と、UBM(アンダーバンプメタル)112と、半田バンプ104とにより構成される。
【0035】
アルミ電極150は図2に示す電極部106の主要部分を構成し、半導体チップ108と電気的に接続される。
【0036】
絶縁膜152は、アルミ電極150の上面の周縁部を被覆するように設けられている。本実施形態においては、絶縁膜152は、プラズマSiON膜により構成され、アルミ電極150の一部を電気的に絶縁する機能を有する。
【0037】
絶縁膜153は、アルミ電極150の上面の中央部近傍の一部を飛び石状に被覆するように設けられている。本実施形態においては、絶縁膜153は、プラズマSiON膜により構成され、アルミ電極150の上面の中央部近傍の一部を電気的に絶縁する機能と、複数のUBMの間隙部分に配置されることによって、UBM112を複数の領域に分割する機能とを有する。図1に示すように、本実施形態における絶縁膜153のうち内側に設けられた絶縁膜の領域の径Aは150μmである。
【0038】
絶縁膜110は、絶縁膜152の上面を被覆するように設けられている。本実施形態においては、絶縁膜110は、ポリイミド膜により構成され、絶縁膜152を保護する機能を有する。
【0039】
UBM112は、アルミ電極150と半田バンプ104とが接合する面のうち絶縁膜152および絶縁膜110に被覆されていない略円形の領域(ボンディング領域156)内に複数の領域に分割されて設けられている。
【0040】
図1に示すように、UBM112のアルミ電極150上の平面形状は、外側に、リングを四分の一に分割した形状(以下、円弧状という)のUBMが1つのボンディング領域156内に4個設けられており、内側に、半円に似た形状のUBMが1つのボンディング領域156内に2個設けられた形状となっている。
【0041】
本実施形態においては、1つのボンディング領域156に、ボンディング領域156の中央部から周縁部に向けて、UBMが2つ設けられている。本実施形態においては、UBM112は、めっきされたNiにより構成されるアンダーバンプメタルであり、半田バンプ104の成分がアルミ電極150方向へ拡散することを抑制する機能を有する。本実施形態においては、ボンディング領域156の直径は300μm程度である。
【0042】
半田バンプ104は、UBM112の上面と接するように設けられている。本実施形態においては、半田バンプ104は、鉛フリーはんだによって構成されており、実装基板102(図2)とアルミ電極150とを電気的に接続することで、実装基板102(図2)と半導体チップ108(図2)とを電気的に接続する機能を有する。
【0043】
図1および図2(後述する図3(e)の平面図)に示すように、半導体装置100の構造180においては、半導体チップ108の表面にアルミ電極150が形成されている。アルミ電極150上に、いくつかの円形または小エリアの開口部を有する絶縁膜152、絶縁膜153、絶縁膜110が形成されている。この開口部内は、ニッケルからなるUBM112で埋められており、複数のUBM112が互いに独立に分離されて設けられている。
【0044】
以下、図3を用いて、構造180の製造プロセスを説明する。
【0045】
まず、半導体素子(不図示)上にアルミ電極150を準備する(図3(a))。次に、CVD法などを用いて、アルミ電極150の上面の周縁部を被覆するように絶縁膜152を設け、アルミ電極150の上面の中央部近傍の一部を被覆するように絶縁膜153を設ける(図3(b))。
【0046】
ついで、絶縁膜152を覆うように、CVD法などを用いて絶縁膜110を設ける(図3(c))。
【0047】
続いて、アルミ電極150の上面のうち露出された部分に、無電解めっき法を用いてUBM112を設ける(図3(d))。
【0048】
次に、UBM112上に半田バンプ104を設ける(図3(e))。
【0049】
以上のプロセスにより構造180が形成され、半田バンプ104上に実装基板102が設けられることにより半導体装置100が形成される。
【0050】
以下、構造180および半導体装置100の効果を説明する。
【0051】
図1および図3に示すように、構造180においては、ボンディング領域156に形成される絶縁膜153(パッシベーション膜)の形状は、いくつかの小エリアに分割された島状の形状となっており、複数のUBM112が互いに独立に分割されて設けられている。
【0052】
すなわち、アルミ電極150、UBM112および半田バンプ104との接触部の面積の大きさや接触部の形状は、従来の半導体装置90(図14)とは異なる。ここで、UBM112と半田バンプ104との接触面の外周縁に、半導体チップ108の中心部から周縁部に向けて放射状にかかる応力は、連続する接触面の面積が狭いほど小さくなる。
【0053】
そのため、半導体装置100の一部切り欠き斜視図である図4に示すように、半田バンプ104とUBM112との接触部を複数のいくつかの小エリアに独立・分割して設けることで、従来の半導体装置90(図13)を用いたストレス試験においては半田バンプ4とUBM12との接触面の外周縁に集中してかかっていた応力を、多数の小円からなるUBM112の外周縁にかかるようにすることで、UBM112にかかる応力を低減することができる。
【0054】
ここで、図4および図13における矢印の向きはUBMにかかる応力の向き(半導体チップ108の中心部から周縁部に向けて放射状に延びる向き)を、矢印の長さはUBMにかかる応力の大きさを示している。
【0055】
したがって、温度サイクル試験などのストレス試験の際に、半田バンプ104、UBM112の下層に設けられるアルミ電極150、半導体チップ108にクラックが発生することを抑制することができる。
【0056】
また、図14に示す特許文献1に記載された半導体装置90においては、UBM12が一体の層からなる連続体であった。一方、構造180においては、UBM112は連続一体ではなく分割されている。そのため、応力の緩和効果の低下を、より効率的に得ることができる。
【0057】
また、絶縁膜の枠の幅を広くとる必要がないため、電極面積の増加や、UBMと金属電極との間の接触抵抗の増加を抑制しつつ、応力を緩和することができる。
【0058】
特に、複数のUBM112の間隙を絶縁膜153で充填しているが、プラズマSiONからなる絶縁膜152は、NiめっきからなるUBM112より軟質である。このため、より良好に上述の応力を緩和することができる。
【0059】
また、複数のUBM112の間隙を特別な層膜ではなく絶縁膜153で充填している。しかし、この絶縁膜153は従来の半導体装置90の製造プロセスでも形成される。
【0060】
このため、従来の半導体装置90の製造プロセスをほとんど変更することなく構造180および半導体装置100を得ることが出来るため、工程数の増加を抑制することができ、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0061】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0062】
たとえば、図6に示すように、いくつかの円形または小エリアの開口部を有する絶縁膜153を形成し、この開口部内を円弧状のUBM112が互いに独立に分離された構造を有していてもよい。
【0063】
図6に示す構造190のUBM112の平面形状は、1つのボンディング領域156内において、円弧状のUBMが4個設けられており、楕円に似た形状のUBMが2個設けられている。
【0064】
ここで、円弧状のUBMと楕円に似た形状のUBMとが形成された領域において、UBMの半導体チップ108の中心部から周縁部に向けて放射状に延びる方向である応力の方向と同一方向の最大の長さは、UBMの応力方向と垂直な方向の最大の長さより小さい。
【0065】
また、円弧状のUBMは、図1に示す構造180のボンディング領域156の内側に設けられた半円に似た形状のUBMよりも半径方向の幅が狭い。つまり、構造180とは、絶縁膜が設けられる位置によって決定される開口部の形状、およびそれに伴うUBMの形状が異なる構造190であってもよい。図6に示す構造190においては、ボンディング領域156の直径は300μmである。
【0066】
構造190の製造プロセスは、構造180とほぼ同様であり、構造190は構造180とほぼ同様の効果を奏する。また、それに加えて、従来技術においては、温度サイクル試験を実施した際には、図12に示すような方向で、半田バンプ4とUBM(不図示)および金属電極(不図示)にストレスがかかっていたが、構造190においては、応力の方向を考慮し、図6に示すように、主応力が加わる方向の寸法を小さくしたUBMの形状とすることで、より効果的にUBMにかかる応力を緩和することができる。
【0067】
なお、構造190においては、応力方向と同一方向の最大の長さがUBMの応力方向と垂直な方向の最大の長さより小さい円弧状のUBMを用いることでUBMにかかる応力が、より効果的に緩和されているが、円弧状以外の形状であっても、応力方向と同一方向の最大の長さがUBMの応力方向と垂直な方向の最大の長さより小さい形状であれば、応力をより効果的に緩和する効果を得ることができる。
【0068】
また、上記実施形態においては、図1および図6に示すように平面形状が略半円状、半リング状、円弧状であるUBMを用いた形態について説明したが、同心円状や小さなドット状であってもよいし、その他の形状であってもUBMにかかる応力を低減することができる形状であればよい。
【0069】
また、上記実施形態においては、プラズマSiON膜により構成された絶縁膜153を設けることによって、UBM112を複数の領域に分離させる形態について説明したが、絶縁膜153の材料としてSiON膜以外にもSiO膜やポリイミドなどの他の絶縁材料を用いてもよい。
【0070】
また、絶縁材料以外であっても、銀、銅などの金属材料のように、UBM112を構成する材料と異なる材料であり、かつ、アルミ電極150上に形成できる材料であり、複数のUBMの間隙部分に配置されることによってUBM112を構成する材料と結合せずにUBM112を複数の領域に分割することができる材料であればよい。
【0071】
また、上記実施形態においては、金属電極としてアルミ電極150を用いる形態について説明したが、金属電極はアルミニウムに限らず銅や、これらの金属を含む合金でもよい。
【0072】
また、上記実施形態においては、UBM112として、ニッケルを用いた形態について説明したが、はんだの金属電極への拡散が抑制できる金属であり、めっきが可能であれば、ニッケルに限定するものではない。
【0073】
また、上記実施形態においては、ボンディング領域156の直径が300μmであり、絶縁膜153の内側の絶縁膜領域の径が150μmである形態について説明したが、寸法は例示にすぎず、それ以外の数値でもよい。
【0074】
なお、上述した第一の実施例の半導体チップ108では、拡散防止膜(UBM112)が間隙を介して複数に分割された形状に形成されている。さらに、複数の拡散防止膜の間隙には、拡散防止膜とは異なる材料によって形成された間隙膜(絶縁膜153)が配置されている。なお、間隙膜とは、拡散防止膜の間隙を充填している膜を特定するために便宜的に使用した名称であり、その名称に特別な意味はない。
【0075】
しかし、拡散防止膜が、間隙となるスリットが形成された一個として形成されていてもよい。このような形状に拡散防止膜が形成されている半導体チップの構造200を、第二の実施例として図7を参照して以下に簡単に説明する。
【0076】
この半導体チップの構造200では、図7に示すように、UBM112に間隙となるスリットが形成されており、このスリットに間隙膜153が形成されている。この場合も、図8に示すように、UBM112の応力をスリットで緩和することができる。
【0077】
また、上記実施形態においては、バンプ104を構成する材料の拡散を防止するUBM112の間隙に絶縁膜153が間隙膜として形成されていることを例示した。しかし、この間隙膜が、バンプ104を構成する材料の拡散を防止する機能を有してもよい。この場合、間隙膜によりUBMの機能が阻害されることを防止できる。
【0078】
このような間隙膜は、有機材料でも無機材料でもよく、導電性の有無も関係なく、例えば、ポリイミド、SiO、SiON、SiN、これらの組み合わせ、等で形成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】実施の第一の形態に係る半導体装置を模式的に示した平面図である。
【図2】実施の第一の形態に係る半導体装置を模式的に示した断面図である。
【図3】実施の第一の形態に係る半導体装置の製造工程を模式的に示した工程断面図である。
【図4】実施の第一の形態に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した一部切り欠き斜視図である。
【図5】実施の第一の形態に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した断面図である。
【図6】実施の第一の形態に係る半導体装置を模式的に示した平面図である。
【図7】実施の第一の形態に係る半導体装置を模式的に示した平面図である。
【図8】実施の第二の形態に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した断面図である。
【図9】従来の技術に係る半導体装置を模式的に示した平面図である。
【図10】従来の技術に係る半導体装置の製造工程を模式的に示した工程断面図である。
【図11】従来の技術に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した断面図である。
【図12】従来の技術に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した一部切り欠き斜視図である。
【図13】従来の技術に係る半導体装置にかかる応力を模式的に示した一部切り欠き斜視図である。
【図14】従来の技術に係る半導体装置を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0080】
100 半導体装置
102 実装基板
104 半田バンプ
106 電極部
108 半導体チップ
110 絶縁膜
112 UBM
150 アルミ電極
152 絶縁膜
153 絶縁膜
156 ボンディング領域
180 構造
190 構造




 

 


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