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発明の名称 処理ガス供給構造およびプラズマ処理装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5705(P2007−5705A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186721(P2005−186721)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
発明者 小田 尚史 / 諸井 政幸 / 川上 聡 / 芦垣 繁雄
要約 課題
プラズマ励起される処理ガスをプラズマ処理室に供給する処理ガス供給構造であって、プラズマによるダメージが抑制された処理ガス供給構造と、当該処理ガス供給構造を用いたプラズマ処理装置を提供する。

解決手段
被処理基板を内部空間に保持する処理容器と、前記処理容器に処理ガスを供給する処理ガス供給構造と、前記処理ガスをプラズマ励起するプラズマ励起手段と、を有するプラズマ処理装置であって、前記処理ガス供給構造は、前記内部空間に設置される、前記処理ガスの通路を内部に有する複数の管状部と、前記管状部に形成された、前記処理ガスを前記通路から前記内部空間へ供給するガス穴と、を有し、前記管状部はセラミック材料により形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
特許請求の範囲
【請求項1】
処理ガスが供給されてプラズマ励起されることで被処理基板が処理されるプラズマ処理空間に、当該処理ガスを供給する処理ガス供給構造であって、
前記プラズマ処理空間に設置される、前記処理ガスの通路を内部に有する複数の管状部と、
前記管状部に形成された、前記処理ガスを前記通路から前記プラズマ処理空間へ供給するガス穴と、を有し、
前記管状部はセラミック材料により形成されていることを特徴とする処理ガス供給構造。
【請求項2】
前記セラミック材料は、AlまたはAlNのいずれかよりなることを特徴とする請求項1記載の処理ガス供給構造。
【請求項3】
複数の前記管状部は、複数の該管状部に前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段より、個別に装脱着可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の処理ガス供給構造。
【請求項4】
前記管状部は、互いに平行に設置される複数の第1の管状部と、該第1の管状部と直行するように設置される複数の第2の管状部と、を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうち、いずれか1項記載の処理ガス供給構造。
【請求項5】
前記第1の管状部と前記第2の管状部とが積層されるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の処理ガス供給構造。
【請求項6】
前記第1の管状部に形成された第1のガス穴は、前記被処理基板に面する側に形成され、前記第2の管状部に形成された第2のガス穴は、前記被処理基板に面する側の反対側に形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の処理ガス供給構造。
【請求項7】
前記第2のガス穴は、前記プラズマ処理空間にプラズマを励起するためのプラズマ励起手段に面するように形成されていることを特徴とする請求項6記載の処理ガス供給構造。
【請求項8】
前記プラズマ励起手段は、マイクロ波によりプラズマ励起を行うことを特徴とする請求項7記載の処理ガス供給構造。
【請求項9】
前記プラズマ励起手段は、ラジアルラインスロットアンテナを含むことを特徴とする請求項7または8記載の処理ガス供給構造。
【請求項10】
被処理基板を内部空間に保持する処理容器と、
前記処理容器に処理ガスを供給する処理ガス供給構造と、
前記処理ガスをプラズマ励起するプラズマ励起手段と、を有するプラズマ処理装置であって、
前記処理ガス供給構造は、
前記内部空間に設置される、前記処理ガスの通路を内部に有する複数の管状部と、
前記管状部に形成された、前記処理ガスを前記通路から前記内部空間へ供給するガス穴と、を有し、
前記管状部はセラミック材料により形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項11】
前記セラミック材料は、AlまたはAlNのいずれかよりなることを特徴とする請求項10記載のプラズマ処理装置。
【請求項12】
複数の前記管状部に前記処理ガスを供給するガス供給溝を含む、処理ガス供給手段をさらに有し、複数の前記管状部が前記処理ガス供給手段より個別に装脱着可能に構成されていることを特徴とする請求項10または11記載のプラズマ処理装置。
【請求項13】
前記管状部は、互いに平行に設置される複数の第1の管状部と、該第1の管状部と直行するように設置される複数の第2の管状部と、を含むことを特徴とする請求項10乃至12のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置。
【請求項14】
前記第1の管状部と前記第2の管状部とが積層されるように構成されていることを特徴とする請求項13記載のプラズマ処理装置。
【請求項15】
前記第1の管状部に形成された第1のガス穴は、前記被処理基板に面する側に形成され、前記第2の管状部に形成された第2のガス穴は、前記被処理基板に面する側の反対側に形成されていることを特徴とする請求項13または14記載のプラズマ処理装置。
【請求項16】
前記第2のガス穴は、前記プラズマ励起手段に面するように形成されていることを特徴とする請求項15記載のプラズマ処理装置。
【請求項17】
前記第1の管状部と前記第2の管状部からは、異なる処理ガスが前記内部空間に供給されるよう構成されていることを特徴とする請求項13乃至16のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置。
【請求項18】
前記第1の管状部からは前記被処理基板上に成膜される膜の原料となるガスが、前記第2の管状部からは当該膜の原料とならないガスが、それぞれ前記内部空間に供給されるよう構成されていることを特徴とする請求項17記載のプラズマ処理装置。
【請求項19】
前記プラズマ励起手段は、マイクロ波によりプラズマ励起を行うことを特徴とする請求項10乃至18のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置。
【請求項20】
前記プラズマ励起手段は、ラジアルラインスロットアンテナを含むことを特徴とする請求項10乃至19のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理基板をプラズマ処理するプラズマ処理装置と、当該プラズマ処理装置でプラズマ励起される処理ガスを処理空間に供給する処理ガス供給構造に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理工程およびプラズマ処理装置は、近年のいわゆるディープサブミクロン素子あるいはディープサブクォーターミクロン素子と呼ばれる0.1μmに近い、あるいはそれ以下のゲート長を有する超微細化半導体装置の製造や、液晶表示装置を含む高解像度平面表示装置の製造にとって、不可欠の技術である。
【0003】
半導体装置や液晶表示装置の製造に使われるプラズマ処理装置としては、従来より様々なプラズマの励起方式が使われており、例えば、平行平板型高周波励起プラズマ処理装置あるいは誘導結合型プラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ処理装置などが用いられてきた。
【0004】
これらのプラズマ処理装置の概略は、被処理基板のプラズマ処理を行うプラズマ処理室と、当該プラズマ処理室にプラズマを励起するプラズマ励起手段と、当該プラズマ処理室にプラズマ励起される処理ガスを供給する処理ガス供給構造とを有するようになっている。
【特許文献1】WO 2005/045913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の処理ガス供給構造が前記処理室でプラズマに曝されると、当該処理ガス供給手段がダメージを受ける場合があった。例えば、従来は前記処理ガス供給手段がAl(アルミニウム)などの金属により形成されている場合が多く、この場合には当該金属がプラズマに曝されることで、スパッタリングされたり、あるいは処理ガスが励起されて生成されたラジカルなどの活性種により、エッチングされる場合があった。
【0006】
また、例えば処理ガスにフッ素を含むガスを用いた場合には、プラズマ励起により生成されたフッ素ラジカルやフッ素イオンが処理ガス供給構造を構成する金属と反応し、例えばAlxFyなどのフッ化物が形成されて処理容器内のパーティクル発生の原因となる場合があった。
【0007】
また、プラズマによって処理ガス供給構造の温度が上昇する場合には、処理ガス供給構造がAlなどの金属材料で形成されていると、処理ガス供給構造が変形・変質してしまう懸念が生じていた。
【0008】
特に、プラズマ処理装置の構造や、基板処理の条件によっては、電界や磁界の強い領域に処理ガス供給構造を設けることが好ましい場合があり、この場合、特に熱による処理ガス供給構造へのダメージが懸念されていた。このため、処理ガス供給構造の設置される場所の自由度が制限される場合があった。
【0009】
例えば、直流磁場を用いずにマイクロ波電界により励起された高密度プラズマを使うマイクロ波プラズマ処理装置の場合を例にとって、上記の処理ガス供給構造への熱のダメージの例について説明する。
【0010】
例えば、上記のマイクロ波プラズマ処理装置の一例として、均一なマイクロ波を発生するように配列された多数のスロットを有する平面状のアンテナ(ラジアルラインスロットアンテナ)から処理容器内にマイクロ波を放射し、このマイクロ波電界により真空容器内のガスを電離してプラズマを励起させるように構成されたマイクロ波プラズマ処理装置が提案されている。
【0011】
上記のマイクロ波プラズマ処理装置では、従来の平行平板型高周波励起プラズマ処理装置や、誘導結合型プラズマ処理装置に比べて以下の特長を有している。
【0012】
まず、このような手法で励起されたマイクロ波プラズマではアンテナ直下の広い領域にわたって高いプラズマ密度を実現できるため、均一なプラズマ処理を行うことが可能である。しかもかかる手法で形成されたマイクロ波プラズマではマイクロ波によりプラズマを励起するため電子温度が低く、被処理基板のダメージや金属汚染を回避することができる。さらに大面積基板上にも均一なプラズマを容易に励起できるため、大口径半導体基板を使った半導体装置の製造工程や大型液晶表示装置の製造にも容易に対応できる。
【0013】
この場合、マイクロ波の電界の強い領域に処理ガス供給構造を設置しようとした場合、電子温度が低いプラズマを用いた場合であっても当該処理ガス供給構造がマイクロ波の電界の影響を受けることは避けられない。
【0014】
上記のマイクロ波プラズマ処理装置では、均一な基板処理を行うための構成の一例として、上記のアンテナと被処理基板の間に処理ガス供給構造が挿入される構造がとられる場合がある。この場合、基板処理の条件によってはより処理ガスの分解を効率的に行うために、処理ガス供給構造を当該アンテナ側に近い部分に設置することが好ましい場合がある。
【0015】
しかし、当該アンテナ側に近い領域はマイクロ波の電界が強く、処理ガス供給構造がAlなどの金属により形成されている場合には、熱によるダメージ、例えば変形・変質などの問題を回避することは困難であった。
【0016】
また、処理ガス供給部に冷却構造を付加することも考えられるが、この場合には処理ガス供給構造が大型化・複雑化し、さらにマイクロ波の透過率が低下してしまう問題があった。
【0017】
そこで、本発明では、上記の問題を解決した処理ガス供給構造と、当該処理ガス供給構造を用いたプラズマ処理装置を提供することを統括的課題としている。
【0018】
本発明の具体的な課題は、プラズマ励起される処理ガスをプラズマ処理室に供給する処理ガス供給構造であって、プラズマにより受けるダメージが抑制される処理ガス供給構造と、当該処理ガス供給構造を用いたプラズマ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記の課題を、
請求項1に記載したように、
処理ガスが供給されてプラズマ励起されることで被処理基板が処理されるプラズマ処理空間に、当該処理ガスを供給する処理ガス供給構造であって、
前記プラズマ処理空間に設置される、前記処理ガスの通路を内部に有する複数の管状部と、
前記管状部に形成された、前記処理ガスを前記通路から前記プラズマ処理空間へ供給するガス穴と、を有し、
前記管状部はセラミック材料により形成されていることを特徴とする処理ガス供給構造により、また、
請求項2に記載したように、
前記セラミック材料は、AlまたはAlNのいずれかよりなることを特徴とする請求項1記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項3に記載したように、
複数の前記管状部は、複数の該管状部に前記処理ガスを供給する処理ガス供給手段より、個別に装脱着可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項4に記載したように、
前記管状部は、互いに平行に設置される複数の第1の管状部と、該第1の管状部と直行するように設置される複数の第2の管状部と、を含むことを特徴とする請求項1乃至3のうち、いずれか1項記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項5に記載したように、
前記第1の管状部と前記第2の管状部とが積層されるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項6に記載したように、
前記第1の管状部に形成された第1のガス穴は、前記被処理基板に面する側に形成され、前記第2の管状部に形成された第2のガス穴は、前記被処理基板に面する側の反対側に形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項7に記載したように、
前記第2のガス穴は、前記プラズマ処理空間にプラズマを励起するためのプラズマ励起手段に面するように形成されていることを特徴とする請求項6記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項8に記載したように、
前記プラズマ励起手段は、マイクロ波によりプラズマ励起を行うことを特徴とする請求項7記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項9に記載したように、
前記プラズマ励起手段は、ラジアルラインスロットアンテナを含むことを特徴とする請求項7または8記載の処理ガス供給構造により、また、
請求項10に記載したように、
被処理基板を内部空間に保持する処理容器と、
前記処理容器に処理ガスを供給する処理ガス供給構造と、
前記処理ガスをプラズマ励起するプラズマ励起手段と、を有するプラズマ処理装置であって、
前記処理ガス供給構造は、
前記内部空間に設置される、前記処理ガスの通路を内部に有する複数の管状部と、
前記管状部に形成された、前記処理ガスを前記通路から前記内部空間へ供給するガス穴と、を有し、
前記管状部はセラミック材料により形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置により、また、
請求項11に記載したように、
前記セラミック材料は、AlまたはAlNのいずれかよりなることを特徴とする請求項10記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項12に記載したように、
複数の前記管状部に前記処理ガスを供給するガス供給溝を含む、処理ガス供給手段をさらに有し、複数の前記管状部が前記処理ガス供給手段より個別に装脱着可能に構成されていることを特徴とする請求項10または11記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項13に記載したように、
前記管状部は、互いに平行に設置される複数の第1の管状部と、該第1の管状部と直行するように設置される複数の第2の管状部と、を含むことを特徴とする請求項10乃至12のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項14に記載したように、
前記第1の管状部と前記第2の管状部とが積層されるように構成されていることを特徴とする請求項13記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項15に記載したように、
前記第1の管状部に形成された第1のガス穴は、前記被処理基板に面する側に形成され、前記第2の管状部に形成された第2のガス穴は、前記被処理基板に面する側の反対側に形成されていることを特徴とする請求項13または14記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項16に記載したように、
前記第2のガス穴は、前記プラズマ励起手段に面するように形成されていることを特徴とする請求項15記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項17に記載したように、
前記第1の管状部と前記第2の管状部からは、異なる処理ガスが前記内部空間に供給されるよう構成されていることを特徴とする請求項13乃至16のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項18に記載したように、
前記第1の管状部からは前記被処理基板上に成膜される膜の原料となるガスが、前記第2の管状部からは当該膜の原料とならないガスが、それぞれ前記内部空間に供給されるよう構成されていることを特徴とする請求項17記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項19に記載したように、
前記プラズマ励起手段は、マイクロ波によりプラズマ励起を行うことを特徴とする請求項10乃至18のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置により、また、
請求項20に記載したように、
前記プラズマ励起手段は、ラジアルラインスロットアンテナを含むことを特徴とする請求項10乃至19のうち、いずれか1項記載のプラズマ処理装置により、解決する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、プラズマ励起される処理ガスをプラズマ処理室に供給する処理ガス供給構造であって、プラズマにより受けるダメージが抑制される処理ガス供給構造と、当該処理ガス供給構造を用いたプラズマ処理装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の実施の形態に関して図面に基づき、説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は本発明の実施例1によるプラズマ処理装置10の構成を概略的に示したものであり、図2は、上記のプラズマ処理装置10に用いられるアンテナのスロット板を示した平面図である。
【0023】
図1を参照するに、前記プラズマ処理装置10は、複数の排気ポート11Cから内部を真空排気される処理容器(処理室)11と、前記処理容器11内に設けられ、被処理基板12を保持する、図示しないヒータが埋設された保持台13とを有する。
【0024】
前記処理容器11は、例えばAlを含む合金よりなり、内壁面には酸化処理により酸化アルミニウムよりなる保護膜が形成されている。また前記処理容器11上の前記被処理基板12に対向する部分には、例えばセラミックよりなるマイクロ波を透過するマイクロ波透過窓17が設置されている。
【0025】
前記マイクロ波透過窓17はその周縁部に段差形状を有し、当該段差形状部が受け部品16と係合するように構成されている。前記受け部品16は、後述する処理ガス供給プレート51を介して前記処理容器11に設置され、前記被処理基板12と前記マイクロ波透過窓17が対向するように構成されている。また、前記マイクロ波透過窓17と前記受け部品16の係合部にはシールリング16Aが挿入され、前記処理空間11内の気密が保持される構造となっている。同様に、前記処理ガス供給プレート51と前記受け部品16の間と、前記処理ガス供給プレート51と前記処理容器11の間には、シールリングGが挿入され、前記処理空間11内の気密が保持される構造となっている。
【0026】
また、前記マイクロ波透過窓17上には、ラジアルラインスロットアンテナ25が設置されている。前記ラジアルラインスロットアンテナ25は、前記マイクロ波透過窓17に密接し、図2に示す多数のスロット18a,18bが形成されたディスク状のスロット板18と、前記スロット板18を保持するディスク状のアンテナ本体22と、前記スロット板18と前記アンテナ本体22との間に挟持されたAl23、SiO2あるいはSi34の低損失誘電体材料よりなる遅相板19とにより構成されている。
【0027】
前記ラジアルスロットラインアンテナ25は、前記処理容器11上に前記受け部品16、前記処理ガス供給プレート51を介して装着されている。また、前記ラジアルラインスロットアンテナ25には同軸導波管21を介して外部のマイクロ波源(図示せず)より周波数が2.45GHzあるいは8.3GHzのマイクロ波が供給される。
【0028】
前記ラジアルラインスロットアンテナ25に供給されたマイクロ波は前記スロット板18のスロット18a,18bから前記マイクロ波透過窓17を介して前記処理容器11中に放射され、当該処理容器11中に供給される、後述する処理ガスをプラズマ励起する。
【0029】
前記同軸導波管21のうち、外側の導波管21Aは前記ディスク状のアンテナ本体22に接続され、中心導体21Bは、前記遅波板19に形成された開口部を介して前記スロット板18に接続されている。そこで前記同軸導波管21Aに供給されたマイクロ波は、前記アンテナ本体22とスロット板18との間を径方向に進行しながら、前記スロット18a,18bより放射される。
【0030】
図2は、スロット18a,18bが形成された前記スロット板18を示した平面図である。図2を参照するに、前記スロット18aは同心円状に配列されており、各々のスロット18aに対応して、これに直行するスロット18bが同じく同心円状に形成されている。前記スロット18a,18bは、前記スロット板18の半径方向に、前記遅相板19により圧縮されたマイクロ波の波長に対応した間隔で形成されており、その結果マイクロ波は前記スロット板18から略平面波となって放射される。その際、前記スロット18aおよび18bを相互の直交する関係で形成しているため、このようにして放射されたマイクロ波は、二つの直交する偏波成分を含む円偏波を形成する。
【0031】
さらに図1のプラズマ処理装置10では、前記アンテナ本体22上に、冷却水通路20Aが形成された冷却ブロック20が形成されており、前記冷却ブロック20が前記冷却水通路20A中の冷却水により冷却されることにより、前記マイクロ波透過窓17に蓄積された熱が、前記ラジアルラインスロットアンテナ25を介して吸収される。
【0032】
本実施例によるプラズマ処理装置10では、前記マイクロ波透過窓17(ラジアルラインスロットアンテナ25)と、前記保持台13上の被処理基板12との間に、前記被処理基板12に対面するように、処理ガス供給構造15が設置されている。前記処理ガス供給構造15は、前記受け部品16と前記処理容器11の間に設置される処理ガス供給プレート51に、固定ブロック52A、52B(図3以降で説明)で固定されて設置されている。
【0033】
また、以降の文中では説明の便宜上、前記処理容器11、前記受け部品16、前記処理ガス供給プレート51、および前記マイクロ波透過窓17で画成される内部空間(プラズマ処理空間)のうち、前記処理ガス供給構造15より上側(マイクロ波透過窓17側)の空間を空間11B、前記処理ガス供給構造15より下側(被処理基板12側)の空間を空間11Aと表記する。
【0034】
前記処理ガス供給構造15は、前記マイクロ波透過窓17より供給されるマイクロ波によってプラズマ励起される処理ガスを、前記処理容器11内部の内部空間(空間11A,11B)に供給するための構造を有している。
【0035】
前記処理ガスは、前記処理ガス供給プレート51内部に形成されたガス供給溝を介して前記処理ガス供給構造15に供給されるが、このような処理ガスの供給経路に関しては、本図では図示を省略しており、詳細は図3〜図5において図示し、後述する。
【0036】
前記処理ガス供給構造15は、直線状のパイプとして形成された管状部15Aと、該管状部15A上に積層された、該管状部15Aと同様の構造を有する管状部15Bと、を有している。
【0037】
前記管状部15Aは、内部に処理ガスの通路15aが形成され、該通路15aから前記内部空間に連通するガス穴15bが形成されている。例えば、前記管状部15Aの外径、および内径は、それぞれ6mm、および3mm、前記ガス穴15bの径は0.5mm、当該ガス穴15bが形成されるピッチは、15mmで形成される。また、前記管状部15Aは複数設置され、複数の管状部15Aが互いに平行になるように設置されている。
【0038】
また、前記管状部15Bは、前記管状部15Aと直行するように複数設置されており、複数の前記管状部15Bが互いに平行になるように設置されている。すなわち、前記管状部15Aと前記管状部15Bが、平面視した場合に格子状となるように構成されている。前記管状部15Bは、前記管状部15Aと同様の構造を有し、内部に処理ガスの通路15cが形成され、該通路15cから前記内部空間に連通するガス穴15dが形成されている。
【0039】
本実施例によるプラズマ処理装置においては、前記管状部15Aと前記管状部15Bとが、セラミック材料により形成されていることが特徴となっている。そのため、従来の処理ガス供給構造に比べて、本実施例による処理ガス供給構造は、プラズマや熱によるダメージを受けにくく、安定で清浄な基板処理を行うことが可能となっている。
【0040】
従来のプラズマ処理装置では、上記の処理ガス供給構造15に相当する構造は金属で形成されることが大半であり、例えばAlまたはAl合金が用いられることが一般的であった。しかし、AlやAl合金は、プラズマによりスパッタリングされる影響が大きく、ダメージを受けてしまう問題があった。このようなスパッタリング現象が発生すると、スパッタリングにより飛散した金属が基板処理の際の被処理基板の汚染源となる場合が生じていた。
【0041】
また、例えば処理ガスにフッ素を含むガスを用いた場合には、プラズマ励起により生成されたフッ素ラジカルやフッ素イオンが処理ガス供給構造を構成する金属と反応し、例えばAlxFyなどのフッ化物が形成されて処理容器内のパーティクル発生の原因となる場合があった。
【0042】
一方、本実施例による処理ガス供給構造15の場合、前記管状部15A、15Bがセラミック材料により形成されているため、スパッタリングやフッ化物との反応の影響が飛躍的に抑制される。そのため、処理ガス供給構造が受けるダメージが抑制されると共に、パーティクルや汚染源の発生が抑制されて、安定で清浄な基板処理を行うことが可能となっている。
【0043】
また、本実施例による処理ガス供給構造15は、AlやAl合金などの金属材料に比べて温度が上昇した場合にも安定である特徴を有している。このため、プラズマが励起され、熱が発生する空間に設置されて用いられる場合に、熱による処理ガス供給構造の変形・変質の影響が抑制される。
【0044】
特に、プラズマ処理装置の構造や、基板処理の条件によっては、電界や磁界の強い領域に処理ガス供給構造を設けることが好ましい場合があり、この場合、上記の処理ガス供給構造15は、特に好ましい構造である。
【0045】
例えば、直流磁場を用いずにマイクロ波電界により励起された高密度プラズマを用いる上記のマイクロ波プラズマ処理装置10の場合、処理ガスを効率的に分解しようとする場合、処理ガスの種類や処理条件によっては、マイクロ波透過窓17の直下に前記処理ガス供給構造15を設置することが好ましい場合がある。
【0046】
この場合、マイクロ波の電界の強い領域に前記処理ガス供給構造15が設置されることになり、発熱の影響が大きくなってしまい、AlやAl合金よりなる処理ガス供給構造を用いることが困難となっていた。
【0047】
例えば、処理ガス供給構造に冷却構造を付加することも考えられるが、この場合には処理ガス供給構造が大型化・複雑化し、さらにマイクロ波の透過率が低下してしまう問題があった。
【0048】
一方、本実施例による処理ガス供給構造15は、セラミック材料により構成されているため、単純な構造で、マイクロ波の電界の強い領域であってプラズマ密度が高くイオンエネルギーが大きいような、例えば前記マイクロ波透過窓17の直下にも設置することが可能である。
【0049】
さらに、セラミック材料はAlやAl合金などの金属材料に比べてマイクロ波の透過率が格段に高いため、供給されるマイクロ波の損失が少なくなる効果を奏する。例えば、従来のAlやAl合金よりなる処理ガス供給構造では、格子状に処理ガス供給構造を形成する場合、格子の目を小さくするとマイクロ波の損失が格段に大きくなってしまう問題があった。そのため、処理ガス供給構造の形状によってはマイクロ波の供給の効率が低下してしまう場合が生じていた。
【0050】
一方、本実施例による処理ガス供給構造15は、セラミック材料により構成されているため、マイクロ波の損失が少なく、処理ガス供給構造を構成する場合に、例えば管状部の間隔を小さくする(格子の目を小さくする)ことが容易となり、処理ガス供給構造の設計の自由度が飛躍的に向上する。そのため、被処理基板上に、より均一に処理ガスを供給して、均一な基板処理を行うことができる。
【0051】
また、前記管状部15A,15Bを構成するセラミック材料の例としては、例えば、Al、AlNなどを用いることが可能である。これらの材料はスパッタリング耐性やラジカルによるエッチング耐性にすぐれ、高温化においても安定である特徴を有している。
【0052】
また、上記のマイクロ波プラズマ処理装置10は、アンテナ直下の広い領域にわたって高いプラズマ密度を実現できるため、広い面積に対して均一なプラズマ処理を行うことが可能であるとともに、マイクロ波によりプラズマを励起するため電子温度が低く、被処理基板のダメージや金属汚染を回避することができる特徴を有している。
【0053】
また、前記管状部15Aと、前記管状部15Bからは、それぞれ独立に、異なる処理ガスが処理容器内に供給されるようにしてもよい。
【0054】
図1には、前記管状部15Aに第1の処理ガスを供給する第1の処理ガス供給手段30と、前記管状部15Bに第2の処理ガスを供給する第2の処理ガス供給手段40と、を示している。
【0055】
前記第1の処理ガス供給手段30は、前記通路15aに接続されるガスライン31と、該ガスライン31に接続される処理ガス供給源32とを有している。また、前記ガスライン31には、質量流量コントローラ33とバルブ34が設置され、前記バルブ34が開放されることで前記質量流量コントローラ33によって流量を制御された前記第1の処理ガスが、前記内部空間に供給される構造になっている。
【0056】
同様に、前記第2の処理ガス供給手段40は、前記通路15cに接続されるガスライン41と、該ガスライン41に接続される処理ガス供給源42とを有している。また、前記ガスライン41には、質量流量コントローラ43とバルブ44が設置され、前記バルブ44が開放されることで前記質量流量コントローラ43によって流量を制御された前記第2の処理ガスが、前記内部空間に供給される構造になっている。
【0057】
例えば、上記の構造では、前記内部空間に処理ガスを供給して成膜処理を行う場合、成膜に直接寄与する、成膜の原料となるガス(被処理基板上に形成される膜の原料となるガス、以下原料ガス)と、成膜に直接寄与しない、成膜の原料とならないガス(以下非原料ガス)とを、分離して供給することが可能な構造となっている。
【0058】
また、図3は、前記処理ガス供給構造15(前記管状部15A,15B)を前記処理ガス供給プレート51に固定した状態を示す平面図(前記マイクロ波透過窓17側から見た図)である。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0059】
図3を参照するに、互いに平行になるように複数設置される前記管状部15Aは、その両端に固定ブロック52Aが取り付けられている。前記固定ブロック52Aがネジ53Aによって前記処理ガス供給プレート51に固定されることにより、前記管状部15Aが前記処理ガス供給プレート51に固定されている。このように、複数の前記管状部15Aは、それぞれ個別に(独立に)前記処理ガス供給プレート51に対して装着および脱着(装脱着)が可能に構成されており、前記管状部15Aのメンテナンスが容易となっている。
【0060】
同様に、前記管状部15Aに直行するように、互いに平行になるように複数設置される前記管状部15Bは、その両端に固定ブロック52Bが取り付けられている。前記固定ブロック52Bがネジ53Bによって前記処理ガス供給プレート51に固定されることにより、前記管状部15Bが前記処理ガス供給プレート51に固定されている。このように、複数の前記管状部15Bは、それぞれ個別に(独立に)前記処理ガス供給プレート51に対して装着および脱着(装脱着)が可能に構成されており、前記管状部15Bのメンテナンスが容易となっている。
【0061】
また、前記処理ガス供給プレート51には、前記ガスライン31と連通し、該ガスライン31から前記第1の処理ガスが供給される、第1の処理ガス供給溝51Aが形成されている。該第1の処理ガス供給溝51Aは、前記固定ブロック52Aに形成された溝部(図4で後述)を介して前記管状部15Aの前記通路15aに連通する構造になっている。この場合、複数の前記通路15aが、前記第1の処理ガス供給溝51Aにそれぞれ連通する構造になっている。また、前記第1の処理ガス供給溝51Aは、前記管状部15Aの両端側にそれぞれ形成され、それぞれ前記通路15aと連通するようになっている。
【0062】
同様に、前記処理ガス供給プレート51には、前記ガスライン41と連通し、該ガスライン41から前記第2の処理ガスが供給される、第2の処理ガス供給溝51Bが形成されている。該第2の処理ガス供給溝51Bは、前記固定ブロック52Bに形成された溝部(図5で後述)を介して前記管状部15Bの前記通路15cに連通する構造になっている。この場合、複数の前記通路15cが、前記第2の処理ガス供給溝51Bにそれぞれ連通する構造になっている。また、前記第2の処理ガス供給溝51Bは、前記管状部15Bの両端側にそれぞれ形成され、それぞれ前記通路15cと連通するようになっている。
【0063】
さらに、前記処理ガス供給プレート51には、前記処理ガス供給部15(前記管状部15A,15B)の周囲を囲むように、冷却水通路54が形成され、冷却水導入口55Aから導入された冷却水が冷却水排出口55Bから排出される構造になっている。この場合、前記冷却水通路54において熱交換が行われ、冷却水によって前記処理ガス供給プレート51が冷却され、さらに前記処理ガス供給構造15が冷却される。
【0064】
次に、前記固定ブロック52A,52Bの構造について、図3のA−A’断面図である図4、図3のB−B’断面図である図5に基づき、説明する。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0065】
図4を参照するに、前記管状部15Aは、その両端が前記固定ブロック52Aに挿入され、シールリングG1Aによって挿入部分の気密性が保持されている。また、前記第1の処理ガス供給溝51Aと、前記通路15aとは、前記固定ブロック52Aに形成された溝部56Aにより、接続されている。また、前記固定ブロック52Aと前記処理ガス供給プレート51の間には、処理ガスの供給経路の気密性を保持するシールリングG2Aが挿入され、処理ガス供給プレート51と管状部15Aを気密に連通している。
【0066】
また、図5を参照するに、前記管状部15Bは、その両端が前記固定ブロック52Bに挿入され、シールリングG1Bによって挿入部分の気密性が保持されている。また、前記第2の処理ガス供給溝51Bと、前記通路15cとは、前記固定ブロック52Bに形成された溝部56Bにより、接続されている。また、前記固定ブロック52Bと前記処理ガス供給プレート51の間には、処理ガスの供給経路の気密性を保持するシールリングG2Aが挿入され、処理ガス供給プレート51と管状部15Bを気密に連通している。
【0067】
このような構成よりなる処理ガス供給構造15においては、セラミックからなる管状部15A、15Bそれ自体は冷却する必要はないが、シールリングG1A、G2A、G1B、G2Bは通常のOリングで形成しているため、その温度は低く保つ必要がある。そのため、熱伝導性のよい金属からなる固定ブロック52A、52Bと、熱伝導性のより金属からなる処理ガス供給プレート51と、処理ガス供給プレート51を流れる冷却水によって、シールリングの劣化を防止している。
【0068】
また、上記の処理ガス供給構造では、前記ガス穴15b、15dは、それぞれ前記管状部15A、15Bの前記被処理基板12に面する側に形成されているが、このような構造に限定されるものではなく、次に示すように構成することも可能である。
【実施例2】
【0069】
図6は本発明の実施例2によるプラズマ処理装置10Aの構成を概略的に示したものである。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。また、特に説明しない部分は、実施例1の場合と同様の構造とする。
【0070】
図6を参照するに、本実施例によるプラズマ処理装置10Aでは、実施例1の前記管状部15Bに相当する部分に管状部15Dが設置され、処理ガス供給構造15’を構成している。
【0071】
前記管状部15Dには処理ガスを供給するためのガス穴15eが形成されているが、該ガス穴15eは、前記管状部15Dの前記被処理基板12に面する側の反対側に形成されている。この場合、前記ガス穴15eは、前記管状部15Dの前記マイクロ波透過窓17(またはラジアルラインスロットアンテナ25)に面する側に形成されている。
【0072】
この場合、前記ガス穴15eから供給される処理ガス(第2の処理ガス)は、おもに前記空間11Bにおいて拡散することになる。一方、前記ガス穴15bから供給される処理ガス(第1の処理ガス)は、おもに空間11Aにおいて拡散する。
【0073】
このため、前記第1の処理ガスを原料ガスとし、前記第2の処理ガスを非原料ガスとすると、原料ガスが前記空間11Bに拡散することを抑制することができる。この場合、前記空間11Bに拡散する非原料ガスによって、原料ガスが前記空間11Bに拡散することが抑制される。
【0074】
例えば、原料ガスが前記空間11Bに拡散すると、前記マイクロ波透過窓17などに成膜が生じてしまう。このため、例えば前記マイクロ波透過窓17に付着した膜がパーティクルの発生源となる場合があり、またマイクロ波透過の特性が変化してしまう場合があった。
【0075】
本実施例ではこのようなパーティクルの発生や、マイクロ波の透過特性の変動を防止し、安定で清浄な基板処理(成膜処理)を行うことが可能となっている。また、例えば原料ガス(第1の処理ガス)の例としては、シラン(SiH)系のガスがあり、モノシラン、ジシラン、モノメチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、などを用いることができる。
【0076】
一方、非原料ガス(第2の処理ガス)としては、Ar、Heなどの不活性ガスなどを用いることができる。
【0077】
また、前記管状部15Aに形成されるガス穴の方向(位置)については、上記に限定されるものではなく、様々に形成することができる。
【0078】
例えば、図7A〜図7Cは、管状部15Aの断面図を示したものであり、該管状部15Aに形成されるガス穴の方向(位置)を様々に変更した例である。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0079】
まず、図7Aは、上記の図1、図6にそれぞれ示したマイクロ波プラズマ処理装置10、10Aにおいて、前記ガス穴15bが形成される位置を示す図である。この場合、前記ガス穴15bは、前記被処理基板12の法線方向に向かって開口するように形成されている。
【0080】
また、図7Bでは、前記管状部15Aに形成された前記ガス穴15fは、前記被処理基板12の法線方向に対して斜めに形成されている。この場合、原料ガスが被処理基板上で拡散する状態が変化し、原料ガスの被処理基板上での滞留時間を変更することができる。
【0081】
また、図7Cに示すように、当該法線方向に対して斜めに形成されたガス穴を複数形成(ガス穴15g)してもよい。
【0082】
また、上記の実施例については、おもにマイクロ波プラズマを用いたプラズマ処理装置について説明したが、本実施例による処理ガス供給構造を、例えば、平行平板型高周波励起プラズマ処理装置、あるいは誘導結合型プラズマ処理装置に用いても同様の効果を得ることが可能である。
【0083】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明によれば、プラズマ励起される処理ガスをプラズマ処理室に供給する処理ガス供給構造であって、プラズマにより受けるダメージが抑制される処理ガス供給構造と、当該処理ガス供給構造を用いたプラズマ処理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】実施例1によるプラズマ処理装置を模式的に示す図である。
【図2】図1のプラズマ処理装置に用いられるスロット板を示す平面図である。
【図3】図1のプラズマ処理装置に用いられる処理ガス供給構造を示す平面図である。
【図4】処理ガス供給構造と処理ガス供給プレートの接続部を示す図(その1)である。
【図5】処理ガス供給構造と処理ガス供給プレートの接続部を示す図(その2)である。
【図6】実施例2によるプラズマ処理装置を模式的に示す図である。
【図7A】処理ガス供給構造のガス穴を示す図(その1)である。
【図7B】処理ガス供給構造のガス穴を示す図(その2)である。
【図7C】処理ガス供給構造のガス穴を示す図(その3)である。
【符号の説明】
【0086】
10,10A プラズマ処理装置
11 処理容器
11C 排気ポート
11A,11B 空間
12 被処理基板
13 保持台
15 処理ガス供給構造
15A,15B 管状部
15a,15c 通路
15b,15d,15e,15f,15g ガス穴
16A、16B シールリング
17 マイクロ波透過窓
18 スロット板
18a,18b スロット開口部
19 遅波板
20 冷却ブロック
20A 冷却水通路
21 同軸導波管
21A 外側導波管
21B 内側導波管
22 アンテナ本体
25 ラジアルラインスロットアンテナ
30、40 処理ガス供給手段
31,41 ガスライン
32,42 処理ガス供給源
33,43 質量流量コントローラ
34,44 バルブ




 

 


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