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周波数制御方法及び装置 - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 周波数制御方法及び装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−27145(P2007−27145A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2006−286282(P2006−286282)
出願日 平成18年10月20日(2006.10.20)
代理人 【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
発明者 竹内 啓佐敏
要約 課題
効率的に放電ランプを点灯する技術を提供する。

解決手段
周波数発生部110は、放電ランプ600が点灯状態になるまで、正弦波信号A1の周波数を増大させ、点灯状態に至った後は、正弦波信号A1と、共振部信号A10との位相比較結果に基づいて、正弦波信号A1の周波数を発生させ、点灯状態を維持する。点灯状態か否かは正弦波信号A1と、共振部信号A10との位相差に基づいて判断する。
特許請求の範囲
【請求項1】
放電ランプ制御装置であって、
放電ランプの放電状態を検出する検出部と、
前記放電状態が所定の点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を次第に変化させる周波数変化部と、
前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する電圧制御部と、
を備えた放電ランプ制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の放電ランプ制御装置であって、
前記周波数変化部は、前記点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を単調増加させる、
放電ランプ制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の放電ランプ制御装置であって、
前記周波数変化部は、更に、前記放電ランプの状態が前記点灯状態になった後も、前記放電ランプの状態が前記点灯状態を維持するように、前記検出部により検出された放電状態に応じて前記放電ランプに印加する電圧の周波数を可変に設定する、
放電ランプ制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記検出部は、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流を検出し、
前記周波数変化部は、前記放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差が所定の範囲内であるか否かにより、前記点灯状態であるか否かを判断する、
放電ランプ制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記放電ランプは共振部を備え、
前記共振部は、
前記放電ランプに対して直列に接続したコイルと、
前記放電ランプに対して並列に接続した静電容量と、
を備えた放電ランプ制御装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記周波数変化部は、動作状態に応じて、前記放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差を変化させ、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を可変に設定する、
放電ランプ制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、更に、
前記周波数変化部が前記周波数を変え始めてから前記点灯状態になるまでの期間を計測する期間計測部と、
前記期間を所定の規定値と比較し、前記放電ランプが寿命か否かを判定する判定部と、
を備えた放電ランプ制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記検出部は、前記放電ランプにおける誘起電流値を検出し、
前記放電ランプ制御装置は、更に、
前記誘起電流値を所定の規定値と比較し、前記放電ランプが寿命か否かを判定する判定部を備えた
放電ランプ制御装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記電圧制御部は、
矩形以外の波形を有する基準波信号と、前記基準波信号の波長に比べ波長が短い矩形以外の波形を有する比較波信号とを、前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて発生させる波形発生部と、
前記基準波信号と前記比較波信号とを比較して、第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成部と、
を備え、
前記第1のPWM信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する、
放電ランプ制御装置。
【請求項10】
請求項9記載の放電ランプ制御装置であって、
前記電圧制御部は、更に、
前記放電ランプの輝度を調節する調光値を設定する調光値設定部と、
前記調光値に基づいて、前記第1のPWM信号をマスクして、第2のPWM信号を生成する第2のPWM信号生成部と、
を備え、
前記第2のPWM信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する、
放電ランプ制御装置。
【請求項11】
請求項10記載の放電ランプ制御装置であって、
前記第2のPWM信号生成部は、前記基準波信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で前記第1のPWM信号をマスクする放電ランプ制御装置。
【請求項12】
請求項9ないし11のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記基準波信号は正弦波であることを特徴とする放電ランプ制御装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の放電ランプ制御装置であって、
前記電圧制御部は、
前記周波数変化部が変化させた周波数を有する原駆動信号を発生させる信号発生部と、
前記放電ランプの輝度を調節する調光値を設定する調光値設定部と、
前記調光値に基づいて原駆動信号をマスクすることによって、駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を発生させる電圧発生回路と、
を備える、
放電ランプ制御装置。
【請求項14】
放電ランプ制御方法であって、
放電ランプの放電状態を検出する検出工程と、
前記放電状態が所定の点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を次第に変化させる周波数変化工程と、
前記周波数変化工程により変化した周波数に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する電圧制御工程と
を備えた放電ランプ制御方法。
【請求項15】
照明装置であって、
放電ランプと、
前記放電ランプを制御する放電ランプ制御装置と
を備え、
前記放電ランプ制御装置は、
前記放電ランプの放電状態を検出する検出部と、
前記放電状態が所定の点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を次第に変化させる周波数変化部と、
前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する電圧制御部と
を備えた照明装置。
【請求項16】
投写型画像表示装置であって、
放電ランプと、
前記放電ランプの照明光を利用して画像を投写表示する投写表示部と、
前記放電ランプを制御する放電ランプ制御装置と
を備え、
前記放電ランプ制御装置は、
前記放電ランプの放電状態を検出する検出部と、
前記放電状態が所定の点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を次第に変化させる周波数変化部と、
前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する電圧制御部と
を備えた投写型画像表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放電ランプの点灯等に利用可能な周波数制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図19は、下記の特許文献1記載の技術を示す説明図である。図19(a)は放電ランプ点灯装置を示す。放電ランプ点灯装置は、AC電源1と、1次電圧電源部2と、1次電圧制御部7と、2次電圧点灯回路3と、トランス4と、放電ランプ5と、1次電流検出装置6と、CPU部8とを備えている。図19(b)は、放電ランプ5に印加される放電ランプ電圧を示す。図19(b)で示されるように、放電ランプ5を点灯する際には、点灯を維持するために必要な1次電圧に加え、2次電圧を印加して、一時的に放電ランプ5に印加する電圧を増大させ、放電ランプ5を点灯する。放電ランプ5点灯後の安定期には、CPU部8が電流の増減を監視しながら、固定周波数の1次電圧を印加する制御を行なう。
【0003】
【特許文献1】特開平5−217682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の放電ランプ点灯装置では、以下のような問題点があった。まず、点灯時に1次電圧と2次電圧を合わせた高電圧を印加するため、輻射ノイズや誤動作ノイズが大きくなりやすい。そのため、保護対策回路を備えたり、ソフト制御をしたりするなどの対策が必要であった。また、一度の高電圧の印加で放電ランプ5が点灯するという保証は無く、数回にわたって1次電圧と2次電圧を合わせた高電圧を印加する必要もあった。更に、放電ランプ5を消灯した直後は放電ランプ5の温度が上昇しているため、高電圧の印加によりランプが破壊される恐れがある。そのため、放電ランプ5の温度が高い間は放電ランプ5の再点灯を禁止する必要があった。
【0005】
また、放電管内の放電ギャップ間は経時変化により常に変化し、更に、放電温度による放電環境は常時変化して共振点は異なるが、放電の制御は常に固定の設定になっているため、最適な条件で放電が行われていないという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、効率的な放電ランプの点灯等に利用可能な周波数制御技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題の少なくとも一部を解決するため、本発明による放電ランプ制御装置は、
放電ランプの放電状態を検出する検出部と、
前記放電状態が所定の点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を次第に変化させる周波数変化部と、
前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御する電圧制御部と
を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、高電圧の放電開始から低電圧の点灯状態まで、電圧制御の基になる周波数を変化させ、常時放電ランプの放電状態に適応した放電を実現させるので、放電開始から高効率的に放電ランプの安定点灯を実現することが可能である。駆動回路の電源供給には高電圧を用いることなく、放電ランプ間のみに高電圧を発生させるので、従来のような高耐圧の駆動素子も必要としない。
【0009】
前記周波数変化部は、前記点灯状態になるまで、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を単調増加させるものとしても良い。
【0010】
前記周波数変化部は、更に、前記放電ランプの状態が前記点灯状態になった後も、前記放電ランプの状態が前記点灯状態を維持するように、前記検出部により検出された放電状態に応じて前記放電ランプに印加する電圧の周波数を可変に設定するものとしても良い。
【0011】
これによれば、周波数を変動させて放電ランプの点灯状態を維持するので、安定して放電ランプを点灯することができる。
【0012】
前記検出部は、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流を検出し、
前記周波数変化部は、前記放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差が所定の範囲内であるか否かにより、前記点灯状態であるか否かを判断するものとしても良い。
【0013】
これによれば、容易に点灯状態であるか否かを判断することが可能である。
【0014】
前記放電ランプは共振部を備え、
前記共振部は、
前記放電ランプに対して直列に接続したコイルと、
前記放電ランプに対して並列に接続した静電容量と
を備えるものとしても良い。
【0015】
これによれば、放電ランプに印加される電圧の周波数が所定の範囲内にある際、コイルと静電容量が共振することにより、放電ランプに供給される電力を大きくすることができる。
【0016】
前記周波数変化部は、動作状態に応じて、前記放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差を変化させ、前記放電ランプに印加する電圧の周波数を可変に設定するものとしても良い。
【0017】
これによれば、放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差を変化させることにより、共振点(最大電力点)などから印加電圧の周波数を変化させることが可能となる。印加電圧の周波数を変化させることにより、電力制御を行ない、調光を容易に行なうことができる。
【0018】
更に、前記周波数変化部が前記周波数を変え始めてから前記点灯状態になるまでの期間を計測する期間計測部と、
前記期間を所定の規定値と比較し、前記放電ランプが寿命か否かを判定する判定部と
を備えるものとしても良い。
【0019】
これによれば、周波数変化部が周波数を変え始めてから点灯状態になるまでの期間を計測することにより、放電ランプが寿命か否かを判定することができる。
【0020】
前記検出部は、前記放電ランプにおける誘起電流値を検出し、
前記放電ランプ検出装置は、更に、
前記誘起電流値を所定の規定値と比較し、前記放電ランプが寿命か否かを判定する判定部を備えるものとしても良い。
【0021】
これによれば、放電ランプにおける誘起電流を検出することにより、放電ランプが寿命か否かを判定することができる。
【0022】
前記電圧制御部は、
矩形以外の波形を有する基準波信号と、前記基準波信号の波長に比べ波長が短い矩形以外の波形を有する比較波信号とを、前記周波数変化部が変化させた周波数に基づいて発生させる波形発生部と、
前記基準波信号と前記比較波信号とを比較して、第1のPWM信号を生成する第1のPWM信号生成部と、
を備え、
前記第1のPWM信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御するものとしても良い。
【0023】
これによれば、周波数に基づいた電圧の制御を、PWM制御により実現することができる。
【0024】
前記電圧制御部は、更に、
前記放電ランプの輝度を調節する調光値を設定する調光値設定部と、
前記調光値に基づいて、前記第1のPWM信号をマスクして、第2のPWM信号を生成する第2のPWM信号生成部と、
を備え、
前記第2のPWM信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を制御するものとしても良い。
【0025】
これによれば、調光値に基づいて印加電圧の制御をすることになるので、調光値を設定するだけで、容易に調光することができる。
【0026】
前記第2のPWM信号生成部は、前記基準波信号の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲で前記第1のPWM信号をマスクするものとしても良い。
【0027】
これによれば、放電ランプが印加される電圧に対して有効に輝度を上昇しない期間において第1のPWM信号をマスクして調光するので、電力効率に優れた調光を実現可能である。
【0028】
前記基準波信号は正弦波であることを特徴とするものとしても良い。
【0029】
これによれば、第1のPWM信号は模擬的に正弦波形を示す信号になるので、第1のPWM信号に基づいて電圧を制御すれば、少量の電流しか流れない可能性が高い期間の電圧の損失を減らし、電力効率を向上させることが可能である。電力効率の向上に伴い、輻射ノイズも低減可能である。
【0030】
前記電圧制御部は、
前記周波数変化部が変化させた周波数を有する原駆動信号を発生させる信号発生部と、
前記放電ランプの輝度を調節する調光値を設定する調光値設定部と、
前記調光値に基づいて前記原駆動信号をマスクすることによって、駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号に基づいて、前記放電ランプに印加する電圧を発生させる電圧発生回路と、
を備えるものとしても良い。
【0031】
これによれば、調光値に基づいてマスクして生成した駆動信号に基づいて印加電圧を発生させることになるので、調光値を設定するだけで、容易に調光することができる。
【0032】
本発明は更に種々の形態で実現可能であり、例えば、放電ランプ制御方法として、あるいは、放電ランプと、放電ランプ制御装置とを備えた照明装置として本発明を実現するものとしても良い。
【0033】
更に、放電ランプと、前記放電ランプの照明光を利用して画像を投写表示する投写表示部と、放電ランプ制御装置とを備えた投写型画像表示装置として本発明を実現するものとしても良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
A.実施例の概要:
まず、図1〜図6を用いて本発明の実施例の概要を説明する。図1は、放電ランプ駆動装置の説明図である。放電ランプ駆動装置は、放電ランプlpと、共振用コイルclと、共振用コンデンサcdと、フルブリッジ回路fbと、駆動信号発生器sgとを備えている。共振用コイルclは、放電ランプlpに直列に接続され、共振用コンデンサcdは、放電ランプlpに並列に接続されている。図1の回路は、等価的に共振用コイルclと共振用コンデンサcdが直列になっている直列共振回路であり、共振点では、共振用コイルclと共振用コンデンサcdのリアクタンスが相殺されて、インピーダンスは0に近くなる。なお、共振用コイルのコアには、フェライト材、トロイダル材よりもインダクタンスの周波数特性に優れたスーパーEコア(JFE製)を用いることが好ましい。
【0035】
駆動信号発生器sgは、電圧W1の駆動信号(スイッチング信号)S1を発生させる。フルブリッジ回路fbは、駆動信号S1に応じてスイッチング動作を実行して、印加電圧信号S2(電圧W2)を発生させる。印加電圧信号S2により、共振用コンデンサcd間の電圧はW3となり、共振用コイルclに流れる電流はI1となる。共振点では、インピーダンスが0に近くなるので、電圧W3と電流I1が増大する。
【0036】
図2〜図5は、図1の放電ランプ駆動装置において周波数fscの駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図である。放電ランプ駆動装置の結果表示画面をそのまま図示した。図2〜図5における横軸は時刻を示し、各図とも5目盛り毎に点線が引かれている。図2〜図5には、各々4つの波形が示されている。Ch1の波形は、駆動信号S1の電圧W1の波形を示す。Ch1のグラフの一目盛は5[V]を示す。Ch2の波形は、印加電圧信号S2の電圧W2の波形を示す。Ch2のグラフの一目盛は5[V]を示す。Ch3の波形は、コンデンサ間電圧W3の波形を示す。グラフの一目盛りは100[V]を示す。Ch4の波形は、共振用コイルclに流れる電流I1の波形を示す。グラフの一目盛りは10[A]を示す。
【0037】
図2〜図5において、駆動信号S1の電圧W1は、全て25[V]で一定であり、駆動信号S1は周波数fscのみ変えられている。更に、図2〜図5において、印加電圧信号S2の電圧W2は約15[V]で一定であり、電圧W2の周波数は駆動信号S1の周波数fscと一致している。
【0038】
図2は、周波数4.00[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図である。図2の場合、電圧W3と電流I1は殆ど生じず、4.00[KHz]は共振周波数ではないことが分かる。図3は、周波数5.00[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図である。図3では、図2と比較すると、電圧W3と電流I1が生じ始めており、周波数fscが共振周波数に近づき始めている(インピーダンスが0に近づいている)ことが分かる。図4は、周波数6.21[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図である。図4では、電圧W3と電流I1が増大しており、周波数6.21[KHz]は共振周波数である(インピーダンスが0に近い)ことが分かる。図5は、周波数6.28[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図である。図5では、図4と比較すると、電圧W3と電流I1が減少しており、周波数fscが共振周波数から遠ざかっている(インピーダンスが0から遠ざかっている)ことが分かる。
【0039】
図6は、図2〜図5の実験結果に基づいた放電ランプlpにおける電流・電圧特性を示す説明図である。横軸は駆動信号S1の周波数fscであり、縦軸は放電ランプlpにおける電流又は電圧である。放電ランプlpにおける電流及び電圧は周波数fscに応じて変動し、共振周波数6.21[KHz]において極大を示す。ここでは、放電ランプlpにおける電流及び電圧が所定値αより大きくなる周波数領域を共振周波数領域arと呼ぶ。放電ランプlpは、このような共振周波数領域ar内では高効率で点灯する。従って、放電ランプlpを点灯させようとする場合には、駆動信号S1の周波数fscが共振周波数領域ar内に収まるよう周波数fscを調整すれば良いことが分かる。
【0040】
B.実施例:
図7は、本発明の一実施例としての液晶プロジェクタ10の概略構成を示す説明図である。液晶プロジェクタ10は、レシーバ20と、画像処理部30と、液晶パネル駆動部40と、液晶パネル50と、液晶パネル50を透過した透過光をスクリーンSC上に投写するための投写光学系60と、CPU800とを備えている。液晶プロジェクタ10は、更に、液晶パネル50を照明するための放電ランプ600と、放電ランプ600を制御するための放電ランプ制御部1000とを備えている。本実施例では、放電ランプ600として、アーク放電を利用した高圧水銀ランプを用いるものとした。放電ランプ600として、メタルハライドランプ、キセノンランプなどの他の放電ランプを用いるようにしてもよい。放電ランプ制御部1000は、図1の駆動信号発生器sgと、共振用コイルclと、共振用コンデンサcdと、フルブリッジ回路fbとに相当する構成を含んでいる。
【0041】
レシーバ20は、図示しないパーソナルコンピュータなどから供給される画像信号VSを入力し、画像処理部30で処理可能な形式の画像データに変換する。画像処理部30は、レシーバ20を介して入力された画像データに対して、輝度調整や色バランス調整などの各種画像処理を施す。液晶パネル駆動部40は、画像処理部30において画像処理が施された画像データに基づいて、液晶パネル50を駆動するための駆動信号を生成する。液晶パネル50は、液晶パネル駆動部40で生成された駆動信号に応じて照明光を変調する。投写光学系60は、ズーム機能を備えた投写レンズを備えており(図示省略)、投写レンズのズーム比を変更し、焦点距離を変化させることによって、ピントを合わせたまま投写画像のサイズを変化させる。液晶パネル駆動部40と、液晶パネル50と、投写光学系60と、スクリーンSCは、放電ランプ600の照明光を利用して画像を投写表示する本発明の投写表示部に相当する。
【0042】
CPU800は、図示しないリモートコントローラや、液晶プロジェクタ10本体に備えられた操作ボタンの操作にしたがって、画像処理部30や、投写光学系60を制御する。更に、CPU800は、放電ランプ制御部1000が使用する調光値を設定する機能や、放電ランプ制御部1000に対して放電ランプ600を点灯するよう指示する機能や、放電ランプ600の寿命を判定する機能を有する。CPU800は、本発明の調光値設定部及び期間計測部及び判定部に相当する。調光値の設定及び放電ランプ600の寿命を判定する機能に関しては後述する。放電ランプ制御部1000とCPU800は、本発明の放電ランプ制御装置に相当する。
【0043】
図8は、放電ランプ制御部1000のブロック図である。放電ランプ制御部1000は、波形発生部100と、PWM制御部200と、AND回路300と、極性変換部400と、駆動回路部500と、共振部700とを備えている。以下、各ブロックの機能について、図9と図10と図13を参照しつつ説明する。波形発生部100は、周波数発生部110を含んでいる。また、駆動回路部500は、電流センサ510を含んでいる。
【0044】
図9と図10は、図8の信号A1〜信号A9の信号波形を示すタイミングチャートである。図9は、「明点灯」となるよう調光した場合のタイミングチャートであり、図10は、「暗点灯」となるよう調光した場合のタイミングチャートである。「明点灯」とは、比較的明るい点灯であり、「暗点灯」とは、比較的暗い点灯のことである。図13は、図8の正弦波信号A1と、共振部信号A10と、位相差信号P1と、周波数調整信号A11と、点灯判定信号A12の信号波形を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートの開始点である左端は、ランプが消灯の状態から点灯制御に移行した点である。図13の下方には、時刻t1〜t2までの期間のタイミングチャートを拡大した図を示した。
【0045】
図8の周波数発生部110は、正弦波信号A1の周波数を設定する回路である。波形発生部100は、周波数発生部110が設定した周波数とCPU800が設定するパラメータに基づいて、正弦波信号A1とノコギリ波信号A2を発生させる。PWM制御部200は、CPU800から与えられる調光値に基づいて、正弦波信号A1とノコギリ波信号A2から、第1のPWM信号A3と、マスク信号A4と、正弦波信号A1の極性を示す信号A5(以下、極性信号A5と呼ぶ)を生成する。図9と図10におけるマスク信号A4の波形の違いは、CPU800が設定する調光値の違いに基づくものであるが、詳しくは後述する。AND回路300は、第1のPWM信号A3とマスク信号A4から、第2のPWM信号A6を生成する。図9と図10における第2のPWM信号A6の波形の違いは、マスク信号A4の違いに基づくものである。極性変換部400は、極性信号A5に基づいて、第2のPWM信号A6の極性を変換し、第1の駆動信号A7と第2の駆動信号A8を生成する。駆動回路部500は、第1の駆動信号A7と第2の駆動信号A8に基づいて、印加信号A9に相当する電圧を共振部700に印加する。ここで、PWM信号A3は、放電波形をPWM制御した実施例であるが、PWM信号A3はPWM制御を施さず"H"の場合でも可能である。
【0046】
図9と図10における共振部電圧V2,V3の波形は、印加信号A9に相当する電圧を共振部700に印加した場合、実際に共振部700に印加される電圧を模擬的に示した波形である。なお、図9に破線で示した共振部電圧V1は、説明の便宜のために描かれている(後述)。共振部700は、図1で述べた共振用コイルclと共振用コンデンサcdとを備えている。共振時には、共振部電圧V2,V3の周波数は、正弦波信号A1の周波数と一致する。よって、放電ランプ制御装置1000は、正弦波信号A1の周波数を調整することにより、共振部電圧V2,V3の周波数を調整して、高効率で放電ランプ600を点灯させることができる。
【0047】
駆動回路部500に設けられた電流センサ510は、共振部700に流れる電流を検出し、共振部信号A10として周波数発生部110にフィードバックする。共振部信号A10は、CPU800にも入力される。電流センサ510は、本発明の検出部に相当する。周波数発生部110は、正弦波信号A1と、電流センサ510が検出した共振部信号A10との位相比較結果に基づいて、正弦波信号A1の周波数を発生させるとともに、周波数調整信号A11と、点灯判定信号A12を発生させる。周波数発生部110に関して詳しくは後述する。
【0048】
波形発生部100と、PWM制御部200と、AND回路300と、極性変換部400と、駆動回路部500と、共振部700について、以下詳細に説明する。
【0049】
図11は、波形発生部100のブロック図である。波形発生部100は、周波数発生部110と、カウンタ部120と、正弦波テーブル部140と、ノコギリ波テーブル部150と、カウンタ部160とを備えている。
【0050】
図12は、波形発生部100中の周波数発生部110のブロック図である。周波数発生部110は、誘起信号比較部111と、駆動信号比較部112と、位相比較部113と、ループフィルタ114と、電圧制御発振器(VCO)115と、X分周部116と、点灯判定部117と、スイッチ118とを備えている。ループフィルタ114は、積分回路とローパスフィルタを備えた回路であり、以下単にLPFと呼ぶ。以下、各ブロックの機能について、図13を参照しつつ説明する。
【0051】
CPU800は、誘起信号比較部111と、駆動信号比較部112に対して、パラメータPcoとパラメータPciを設定する。誘起信号比較部111は、共振部信号A10の信号値と、パラメータPcoを比較し、Pco≦A10のときにはその出力信号S111をHレベルとし、A10<PcoのときにはLレベルとする。駆動信号比較部112は、パラメータPciと正弦波信号A1を比較し、Pci≦A1のときにはその出力信号S112をHレベルとし、A1<PciのときにはLレベルとする。
【0052】
位相比較部113は、入力される2つの信号S111,S112の位相比較を行い、比較結果を位相差信号P1として出力する。位相比較部113は、2つの信号S111,S112に位相ずれのある場合、つまり信号A1,A10に位相ずれのある場合に、その出力信号P1のレベルを変化させる。具体的には、共振部信号A10が正弦波信号A1より進み位相のときは「ローレベル」を、遅れ位相の時または無信号の時には「ハイレベル」を位相差信号P1として出力する。そして、正弦波信号A1と共振部信号A10の位相が一致している場合は、位相差信号P1はハイインピーダンス状態に保つ。
【0053】
LPF114は、位相差信号P1から周波数調整信号A11を生成し、出力する。LPF114は、図13の下方の図からも分かるように、位相差信号P1が「ハイレベル」の場合は周波数調整信号A11を単調増加させ、位相差信号P1が「ハイインピーダンス」の場合には周波数調整信号A11を一定にし、位相差信号P1が「ローレベル」の場合には周波数調整信号A11を単調減少させて、位相差信号P1から交流成分を取り除いて、周波数調整信号A11を出力する。つまり、LPF114は、位相差信号P1を積分し、交流成分を取り除いて出力する。なお、周波数調整信号A11はスイッチ118を介して接地されている。スイッチ118はランプを消灯させるときはオン、点灯させるときはオフするように、CPU800から制御されている。即ち、周波数調整信号A11は、ランプを消灯させるときはGNDに固定されているが、周波数発生部110がCPU800から放電ランプ600を点灯するよう指示を受けた後はLPF114の出力が有効に作用する。
【0054】
電圧制御発振器(VCO)115は、周波数調整信号A11のレベルに基づいて、周波数ftの矩形波信号S115を発生させる。具体的には、VCO115は、周波数調整信号A11の値が大きければ、周波数ftを大きくし、周波数調整信号A11の値が小さければ、周波数ftを小さくして、矩形波信号S115を発生させる。X分周部116は、この矩形波信号S115の周波数を1/Xに分周して、周波数fsinの矩形波信号S116を出力する。つまり、以下の(1)式の関係が成り立つ。
fsin = ft/X ・・・(1)
【0055】
詳しくは後述するが、周波数fsinは正弦波信号A1発生の為の基本周波数である。よって、先述したように、周波数fsinを調整すれば、放電ランプ600に供給する電力を調整することができる。図13の下方の図からも分かるように、正弦波信号A1の周波数fsinは、周波数調整信号A11の増減に従って、大きくなったり小さくなったりする。周波数発生部110は、CPU800から放電ランプ600を点灯するよう指示を受けたら、共振部信号A10は、未信号のため周波数fsinを単調増加させる。その後、共振用コイルclと共振用コンデンサcdにより周波数は共振周波数に向かい放電ランプ600間に放電電圧として昇圧され放電開始が行われる。放電開始すると放電ランプ600間は短絡状態となり大電流が流れようとする。その電流位相と供給側の電圧位相差により適応した周波数調整が行われ安定した放電点灯状態となる。放電ランプ600が所定の点灯状態になるまで、周波数fsinを単調増加させるものとしても良い。
【0056】
点灯判定部117は、位相差信号P1に基づいて、点灯判定信号A12を生成し、出力する。点灯判定信号A12は、放電ランプ600が所定の点灯状態に至ったか否かの目安となる信号である。点灯判定信号A12が0(ローレベル)の時は、周波数発生部110は放電ランプ600が点灯状態に至っていないと判断していることを示し、1(ハイレベル)の時は点灯状態に至ったと判断していることを示す。つまり、点灯判定信号A12が示すのは周波数発生部110の判断であって、実際には点灯判定信号A12がハイレベルになる前から放電ランプ600は点灯状態に至っていることもある。点灯判定部117は、図13の下方の図で示したように、最初は点灯判定信号A12をローレベルとして出力し、位相差信号P1が2度目に「ハイインピーダンス」になった際に、点灯判定信号A12をハイレベルにして出力する。即ち、点灯判定部117は、共振部信号A10と正弦波信号A1の位相差が所定の範囲内であるか否かにより、放電ランプ600が所定の点灯状態に至ったか否かを判断している。本実施例では、点灯判定部117は、位相差信号P1が2度目に「ハイインピーダンス」になった際に、点灯判定信号A12をハイレベルにして出力している。つまり、2度目に「ハイインピーダンス」になった際に点灯状態と判断しているが、これに限らず、位相差信号P1が1度以上「ハイインピーダンス」になった際に点灯状態と判断するものとしても良い。位相差信号P1が所定回数だけ「ハイインピーダンス」になることが、点灯開始時において放電ランプに印加する電圧または電流の位相と、前記放電ランプにおける誘起電圧または誘起電流の位相との差が所定の範囲内であることに相当する。
【0057】
周波数発生部110は、放電ランプ600が所定の点灯状態に至ったと判断したら、点灯状態を維持するように、共振部信号A10と正弦波信号A1の位相比較結果(すなわち位相差信号P1)に基づいて、位相差が所定の範囲内になるように、周波数fsinを変化させている。本実施例では、放電ランプ600が所定の点灯状態に至ったと判断する前(点灯判定信号A12がハイレベルになる前)から、共振部信号A10と正弦波信号A1の位相比較結果により、周波数fsinを調整している。なお、共振部信号A10の位相は、本発明における誘起電流の位相に相当し、正弦波信号A1の位相は、本発明における「放電ランプに印加する電圧の位相」に相当する。即ち、周波数発生部110は、本発明の周波数変化部に相当する。
【0058】
CPU800は、パラメータPci,Pcoを適宜変更することにより、位相比較を行なう位相タイミングを調整することが可能である。また、CPU800は、パラメータXを適宜変更することにより、周波数ftと周波数fsinの比を調整することが可能である。放電ランプ600の点灯後、パラメータPci,PcoをCPU800により調整することにより、正弦波信号A1と共振部信号A10の位相差を変化させ、周波数fsinを可変に設定する。これにより、共振点(最大電力点)などから周波数fsinを変化させることが可能となり、電力調整を任意に行い、調光機能を容易に実現可能である。
【0059】
再度図11に戻り、波形発生部100について説明する。周波数発生部110が出力した周波数fsinの矩形波信号S116と、周波数ftの矩形波信号S115は、各々カウンタ部120とカウンタ部160に入力される。カウンタ部120は、矩形波信号S116のパルス数をMax値までカウントし、Max値に到達すると初期値からカウントを再開する。正弦波テーブル部140は、カウンタ部120がカウントした値に対応するデータA1を出力する。図9と図10の正弦波信号A1の図において、横軸が、カウンタ部120のカウントした値に相当し、縦軸が、正弦波テーブル部140が出力するデータに相当する。このようにして、カウンタ部120と正弦波テーブル部140は、矩形波信号S116に基づいて、正弦波信号A1を出力する。正弦波信号A1は、図9,図10と図13で示すように、GND点とVDD点の間で変異する。GND点のデータ値は8ビット信号では「0」で表現され、VDD点のデータ値は8ビット信号では「255」で表現される。図9と図10の「ヒステリシス上限値」と「ヒステリシス下限値」については後述する。
【0060】
カウンタ部160とノコギリ波テーブル部150も同様に、周波数ftの矩形波信号S115に基づいて、ノコギリ波信号A2を出力する。図9と図10の正弦波信号A1は、矩形以外の波形を有しており、本発明の基準波信号に相当する。図9と図10のノコギリ波信号A2は、正弦波信号A1の波長に比べ波長が短く、矩形以外の波形を有しており、本発明の比較波信号に相当する。波形発生部は、本発明の信号発生部に相当する。
【0061】
CPU800は、Max値と、カウンタ部120及びカウンタ部160の初期値などを適宜変更することにより、正弦波信号A1とノコギリ波信号A2の波形を調整することが可能である。図8で示したように、波形発生部100から出力された正弦波信号A1とノコギリ波信号A2は、PWM制御部200に入力される。また、周波数発生部110が出力した周波数調整信号A11と点灯判定信号A12も、PWM制御部200に入力される。更に、正弦波信号A1は、先述したように、周波数発生部110の駆動信号比較部112にフィードバックされる。
【0062】
図14は、PWM制御部200のブロック図である。PWM制御部200は、PWM比較部210と、マスク信号生成部220と、極性信号生成部230とを備えている。PWM比較部210は、正弦波信号A1とノコギリ波信号A2を比較することによって、第1のPWM信号A3を生成する。PWM比較部210は、本発明における第1のPWM信号生成部に相当する。
【0063】
マスク信号生成部220は、正弦波信号A1と、放電ランプ600の輝度を調節するための調光値と、周波数調整信号A11と、点灯判定信号A12を入力し、マスク信号A4を出力する。
【0064】
図15は、マスク信号生成部220の内部構成を示す説明図である。マスク信号生成部220は、電子可変抵抗器VRと、マルチプレクサMPXと、2つのオペアンプOP1,OP2と、OR回路221とを備えている。電子可変抵抗器VRは、周波数調整信号A11(図12)に基づいて抵抗値を変化させる抵抗器である。即ち、上限信号ATと下限信号ABとは、共に周波数調整信号A11に応じて変化する変数である。一方、図15における「ヒステリシス上限値」と「ヒステリシス下限値」はCPU800が設定する調光値であり、定数である。図15の下方にも示されているように、ヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBはVDD/2に相当する値(8ビット信号では128)との差が互いに等しい値に設定される。なお、上限信号ATと下限信号ABとは、このように変化するとは限らない。
【0065】
マルチプレクサMPXは、点灯判定信号A12が1であるか0であるかに応じて、オペアンプOP1とオペアンプOP2に対して出力する信号を切り換える。マルチプレクサMPXは、点灯判定信号A12が0のときは、オペアンプOP1に対して上限信号ATを出力し、オペアンプOP2に対して下限信号ABを出力する。また、マルチプレクサMPXは、点灯判定信号A12が1のときは、オペアンプOP1に対してヒステリシス上限値CTを出力し、オペアンプOP2に対してヒステリシス下限値CBを出力する。
【0066】
第1のオペアンプOP1は、正弦波信号A1と、上限信号AT又はヒステリシス上限値CTから、第1のマスク信号TPを生成する。このマスク信号TPは、図15の下方に示したように、正弦波信号A1が、上限信号AT又はヒステリシス上限値CT以上である時間的範囲においてHレベルであり、それ以外の時間的範囲ではLレベルである信号である。第2のオペアンプOP2は、正弦波信号A1と、下限信号AB又はヒステリシス下限値CBから、第2のマスク信号BTを生成する。このマスク信号BTは、図15の下方に示したように、正弦波信号A1が、下限信号AB又はヒステリシス下限値CB以下である時間的範囲においてHレベルであり、それ以外の時間的範囲ではLレベルである信号である。
【0067】
OR回路221は、2つのマスク信号TP,BTからマスク信号A4を生成する。このマスク信号A4は、図15の下方に示したように、正弦波信号A1が、上限信号AT又はヒステリシス上限値CT以上である時間的範囲と、正弦波信号A1が、下限信号AB又はヒステリシス下限値CB以下である時間的範囲においてHレベルとなり、それら以外の時間的範囲でLレベルとなる信号である。
【0068】
ところで、先述したように、点灯判定信号A12(図12,13)は、放電ランプ600が点灯状態に至ったか否かの目安となる信号であり、0の時は点灯状態に至っていないことを示し、1の時は点灯状態に至ったことを示す。従って、マスク信号生成部220は、放電ランプ600が点灯状態に至る前は周波数調整信号A11に応じた上限信号ATと下限信号ABによりマスク信号A4を生成し、点灯状態に至った後はCPU800の設定値であるヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBにより、マスク信号を生成する機能を有する。
【0069】
以上のマスク信号A4の生成過程からも分かるように、上限信号ATが大きくなれば又はヒステリシス上限値CTを大きくすれば、信号TPのHレベルの時間的範囲が狭くなり、上限信号ATが小さくなれば又はヒステリシス上限値CTを小さくすれば、信号TPのHレベルの時間的範囲が広くなるので、上限信号AT又はヒステリシス上限値CTの変動により、マスク信号A4は調整される。下限信号AB又はヒステリシス下限値CBに関しても同様である。詳しくは後述するが、マスク信号A4は、放電ランプ600の輝度を調整するための信号であり、マスク信号A4が広範囲でHレベルの信号であればあるほど、放電ランプ600の輝度は大きくなる。よって、CPU800と電子可変抵抗器VRは、それぞれ、調光値であるヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CB、または上限信号ATと下限信号ABを設定することにより、放電ランプ600の輝度を調整する本発明の調光値設定部に相当する。
【0070】
ところで、CPU800は、具体的には、明点灯にする場合は、ヒステリシス上限値CTを小さく設定し、ヒステリシス下限値CBを大きく設定する。これにより、明点灯時のマスク信号A4は、図9のように広い時間的範囲でHレベルの信号となる。一方、図10のように暗点灯にする場合は、CPU800は、ヒステリシス上限値CTを大きく設定し、ヒステリシス下限値CBを小さく設定する。これにより、暗点灯時のマスク信号A4は、図4のように狭い時間的範囲でHレベルの信号となる。本実施例では、ヒステリシス下限値CBは、(255−ヒステリシス上限値CT)で与えられるものとするが、ヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBは、独立に設定するものとしても良い。
【0071】
再度、図14に戻り説明する。PWM制御部200の極性信号生成部230は、正弦波信号A1が正の時間的範囲(位相が0〜πの範囲)でHレベルであり、正弦波信号A1が負の時間的範囲(位相がπ〜2πの範囲)でLレベルとなる極性信号A5を正弦波信号A1から生成する。PWM制御部200は、以上のように、第1のPWM信号A3とマスク信号A4と極性信号A5を出力する。
【0072】
図8に戻り説明する。PWM制御部200から出力された第1のPWM信号A3とマスク信号A4は、AND回路300に入力される。AND回路300は、第1のPWM信号A3とマスク信号A4から第2のPWM信号A6を生成し、出力する。図9と図10における第2のPWM信号A6の波形から分かるように、マスク信号A4は、自身がHレベルの範囲では、第1のPWM信号A3をそのまま出力させる信号と考えることができ、自身がLレベルの範囲では、第1のPWM信号A3を0にする信号と考えることができる。それゆえに、信号A4は、「マスク信号」と呼ばれる。「許可信号」と呼ぶものとしても良い。マスク信号生成部220とAND回路は、調光値に基づいて、第1のPWM信号A3をマスクして、第2のPWM信号A6を生成しているので、本発明の第2のPWM信号生成部または駆動信号生成部に相当する。
【0073】
極性変換部400は、第2のPWM信号A6と極性信号A5を入力し、第1と第2の駆動信号A7,A8を出力する。第1の駆動信号A7は、極性信号A5がHレベルである範囲における第2のPWM信号A6を出力した信号である(図9,図10参照)。一方、第2の駆動信号A8は、極性信号A5がLレベルである範囲における第2のPWM信号A6の極性を逆転させて出力した信号である(図9,図10参照)。
【0074】
駆動回路部500は、2つの駆動信号A7,A8を増幅して、放電ランプ600に供給する。図16は、駆動回路部500と放電ランプ600と共振部700を示す説明図である。駆動回路部500は、2つの駆動信号A7,A8を増幅するレベルシフタ520と、4つのトランジスタT1〜T4で構成されたH型ブリッジ回路と、電流センサ510とを備えている。
【0075】
増幅後の第1の駆動信号A7は、トランジスタT1,T4のゲートに印加され、第2の駆動信号A8は、トランジスタT2,T3のゲートに印加される。このとき、トランジスタT1〜T4にかかる電圧は、図16の下方のタイミングチャートに示されている。第1の駆動信号A7が共振部700に印加されると、共振部700に電流I1が流れ、第2の駆動信号A8が印加されると逆向きの電流I2が流れる。電流I1は、電流センサ510が検出し、共振部信号A10として出力する。第1の駆動信号A7と、第2の駆動信号A8とは、互いに逆向きの電圧を共振部700に印加するので、共振部700には、図9,図10の印加信号A9に相当する電圧が印加される。駆動回路部500は、本発明の電圧発生回路に相当する。波形発生部100と、PWM制御部200と、AND回路300と、極性変換部400と、駆動回路部500と、CPU800とは、併せて本発明の電圧制御部に相当する。
【0076】
図17は、共振部700と放電ランプ600を示す説明図である。共振部700は、共振用コイル720,730と、共振用コンデンサ710を備える直列共振回路である。共振部700は、共振部700に印加される共振部電圧V2,V3の周波数に応じた電力を放電ランプ600に供給する。放電ランプ600は、共振部700に印加される共振部電圧V2,V3の周波数が共振周波数領域内のとき、高効率で点灯する。本実施例では、放電ランプ600の点灯を開始する場合、正弦波信号A1の周波数を次第に変化させることにより、共振部電圧V2,V3の周波数が、共振周波数領域内になるようにしている。特に、本実施例では、正弦波信号A1の周波数は単調に増加させている。また、点灯状態を維持する場合、正弦波信号A1と共振部信号A10の位相差が所定範囲内になるように調整することにより、共振部電圧V2,V3の周波数が、共振周波数領域内になるようにしている。
【0077】
なお、図9と図10における放電ランプ電圧V2,V3から分かるように、マスク信号A4においてHレベルである期間が長いほど、共振部700に電圧を印加する時間が長くなるので、放電ランプ600の輝度は大きくなる。即ち、先述したように、マスク信号A4は、放電ランプ600の輝度を調整するための信号であり、マスク信号A4が広範囲でHレベルの信号であればあるほど、放電ランプ600の輝度は大きくなる。
【0078】
図9には、ヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBが、共にVDD/2点に相当する値(8ビット信号では128)である場合、つまりマスク信号A4が常にHレベルである場合の共振部電圧V1も併せて示した。共振部電圧がV1の際、放電ランプ600は最も明るい最大点灯となる。ヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBは、デフォルトでは共にVDD/2点に相当する値であるものとする。
【0079】
ところで、先述したように、本実施例のCPU800には、放電ランプ600の寿命を判定する機能も備えられている。再度図8に戻り説明する。CPU800には、点灯判定信号A12(図12,13)が入力される。CPU800は、放電ランプ600を点灯するよう指示を出してから、点灯判定信号A12が1になるまでの点灯必要期間Tonが長くなりすぎたら、放電ランプ600(共振部700を含む。以下同じ。)の寿命であると判定する。以下、具体的に説明する。液晶プロジェクタ10内蔵のメモリには、出荷時に初期期間値Tintが記録されている。CPU800は、点灯必要期間Tonを計測する。そして、点灯必要期間Tonが次の(2)式を満たすようであれば、放電ランプ600の寿命であると判定し、(3)式を満たすようであれば、放電ランプ600の寿命ではないと判定する。但し、(2)式及び(3)式において、Ktは定数である。変数であるものとしても良い。
Tint×Kt ≦ Ton ・・・(2)
Tint×Kt > Ton ・・・(3)
【0080】
更に、CPU800は、共振部信号A10(共振部700に流れる電流)が大きくなりすぎた時も、放電ランプ600(共振部700を含む。以下同じ。)の寿命であると判定する。以下、具体的に説明する。液晶プロジェクタ10内蔵のメモリには、出荷時に最大保証放電電流値Iintが記録されている。CPU800は、共振部信号A10が次の(4)式を満たすようであれば、放電ランプ600の寿命であると判定し、(5)式を満たすようであれば、放電ランプ600の寿命ではないと判定する。
Iint ≦ A10 ・・・(4)
Iint > A10 ・・・(5)
【0081】
以上のように、本実施例では、放電ランプ600が点灯状態になるまで、正弦波信号A1の周波数を単調に変化させ、共振周波数に向かわせて、放電ランプ600への印加電圧を交流高電圧に上昇させる。従来からの直流高電圧の印加をしないで、放電電流が流れ、この放電電流を検出することにより、効率的に放電ランプ600を点灯させることができる。直流高電圧の印加をしないので、低消費電力化を図ることも可能である。周波数を単調に変化させれば、放電ランプ600を確実に点灯できるので、何度も直流高電圧を印加する必要もなく、放電ランプ600の点灯制御を開始してから実際に放電ランプ600が点灯するまでの期間を短縮化することも可能である。また、本実施例では、放電ランプ600内の構造変化や、放電ランプ600の経年変化や、放電ランプ600の温度変化を吸収した交流点灯を実現しているので、安定して放電ランプ600を点灯することができる。例えば、放電ランプ600を消灯した直後で、放電ランプ600が高温である場合にも、即座に放電ランプ600の点灯を制御することができる。このように、放電ランプ600に対して無理のない交流点灯を実現しているので、放電ランプ600の長寿命化を図ることもできる。
【0082】
また、上記従来技術では、放電ランプ5の点灯を維持するために、CPU部8による制御が必要であり、CPU部8の処理負担が大きいという問題点があったが、本実施例によれば、放電ランプ600の点灯後も周波数の調整が自励式により点灯を維持しているため、CPU800の監視制御への処理負担を軽減することができる。また、上記従来技術では、安定期(放電ランプ5の点灯後)には、固定周波数の電圧を印加するため、放電環境(電圧変動、温度変化、放電ギャップ等)の変化に基づいた放電特性の変化に対応していないが、本実施例では、温度変化等にも対応した点灯を実現しているので、安定して放電ランプ600を点灯することができる。また、放電ランプ600の環境変化に追従した点灯を実現することにより、放電ランプ600を常時効率的に低消費電力で点灯することができる。
【0083】
更に、本実施例によれば、周波数発生部110が周波数を変え始めてから点灯状態になるまでの期間を計測することにより、或いは、放電ランプにおける誘起電流を検出することにより、放電ランプ600が寿命か否かを容易に判定することができる。
【0084】
また、本実施例によれば、周波数に基づいた放電ランプ600に対する印加電圧の制御を、PWM制御により実現することができる。放電ランプ制御部1000はロジック回路構成であり、IC化も容易である。更に、本実施例の放電ランプ制御部1000及びCPU800では、調光値により輝度を調整することができ、調光が容易である。また、誘起信号比較部111又は、駆動信号比較部112のパラメータPci,PcoをCPU800により変化させ、正弦波信号A1と共振部信号A10の位相調整を行なうことで、発振周波数を変えるという電力制御を実行し、結果的に容易に調光を行なうことができる。
【0085】
また、図15の下方の図から分かるように、信号TPのHレベルの期間は、正弦波信号A1が極大値を示すタイミングを中心にした対称な形状を有している。同様に、信号BTのHレベルの期間は、正弦波信号A1が極小値を示すタイミングを中心にした対称な形状を有している。このように、信号TPと信号BTを併せたマスク信号A4がHレベルである期間は、図9と図10を比較すれば理解できるように、正弦波信号A1がピーク値を示すタイミングを中心とした対称な形状を有している。換言すれば、第1のPWM信号A3のマスク期間は、正弦波信号A1の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲において、第1のPWM信号A3がマスクされるように設定されていると考えることも可能である。即ち、本実施例の液晶プロジェクタ10は、放電ランプ600が印加される電圧に対して有効に輝度を上昇しない期間において第1のPWM信号A3をマスクして調光しているので、電力効率に優れた調光を実現可能である。
【0086】
その他の実施例:
(1)上記実施例では、マルチプレクサMPXは、点灯判定信号A12が1であるか0であるかに応じて、オペアンプOP1とオペアンプOP2に対して出力する信号を切り換えているが、切り換えのタイミングはこれに限らず、様々なタイミングで切り換えるものとしても良い。更に、上記実施例では、電子可変抵抗器VRにより調光値を自動で変動させることができるが、調光値を一定に設定するものとしても良い。また、電子可変抵抗器VRは周波数調整信号A11に応じて調光値を変動させているが、これに限らず、他の信号などに応じて調光値を変動させるものとしても良い。
【0087】
(2)上記実施例では、周波数発生部110をアナログのPLL(Phase Lock Loop)回路で構成しているが、これに限らずデジタルのPLL回路や、DSP(Digital Dignal Processor)を使用した回路などで構成するものとしても良い。
【0088】
(3)上記実施例では、本発明の基準波信号は、正弦波信号であるものとしているが、基準波信号は、正弦波信号以外でも、矩形以外の波形を有する信号であれば良い。例えば、三角波信号やノコギリ波信号であっても良い。ただし、正弦波の場合は、少量の電流しか流れていない間の電圧の損失を減らし、電力効率を向上させることが可能で、電力効率の向上に伴い、輻射ノイズも低減可能という利点を有する。その結果、対策部品を減らすことも可能である。また、上記実施例では、本発明の基準波信号は、カウンタ部120と正弦波テーブル部140とによって生成されてものとしているが、カウンタ部120と正弦波テーブル部140とによるものでなく、クロック信号を用いたデューティー制御によって生成されるものであってもよい。上記実施例では、本発明の比較波信号は、ノコギリ波信号であるものとしているが、比較波信号は、ノコギリ波信号以外でも、正弦波信号A1の波長に比べ波長が短い矩形以外の波形を有する信号であれば良い。例えば、三角波信号であっても良い。
【0089】
(4)上記実施例では、ヒステリシス上限値CTとヒステリシス下限値CBを調光値として用いた場合の第1のPWM信号A3のマスク期間は、放電ランプ電圧の極性が反転するタイミングを中心とした対称な時間的範囲において、第1のPWM信号A3がマスクされるように設定されているが、マスク期間は、これに限らず、第1のPWM信号A3の任意の期間をマスクすることにより、調光を行なうものとしても良い。
【0090】
(5)上記実施例のマスク信号生成部220とAND回路300では、第1のPWM信号A3がマスクされるように設定されているが、マスクされる信号は、これに限らず、正弦波信号A1やその他の放電ランプに印加する電圧の基準となる信号をマスクすることにより、調光を行なうものとしても良い。
【0091】
(6)上記実施例では、本発明における第2のPWM信号生成部としてのマスク信号生成部220とAND回路300を備え、調光を行なっているが、これらは必ずしも必要ではなく、調光を行わないものとしても良い。その場合、放電ランプ制御部1000は、第1のPWM信号A3や正弦波信号A1などを直接極性変換部400に入力する。
【0092】
(7)上記実施例では、PWM制御により電圧制御を行なっているが、これに限らず、他の回路などを用いて電圧制御を行なうものとしても良い。
【0093】
(8)上記実施例では、CPU800による放電ランプ600の寿命判定を行なっているが、必ずしも行なわなくても良い。または、点灯必要期間Tonの計測による寿命判定と、共振部信号A10による寿命判定のいずれか一方のみを行なうものとしても良い。
【0094】
(9)上記実施例では、放電ランプ600の点灯後、パラメータPci,PcoをCPU800により調整することにより、正弦波信号A1と共振部信号A10の位相差を変化させ、周波数fsinを可変に設定するものとしているが、パラメータPci,Pcoは固定にするものとしても良い。
【0095】
(10)上記実施例では、共振部700を備えているが、必ずしも備えていなくても良い。例えば、放電ランプ600が特定の周波数で電力を増幅させる機能を備えたものである場合などである。
【0096】
(11)上記実施例では、共振部信号A10は誘起電流を示すが、誘起電圧を示すものとしても良い。即ち、電流センサの代わりに電圧センサを有する回路構成でも良い。更に、電流センサと電圧センサとの両方を有して誘起電流と誘起電圧とを演算した結果から共振部信号A10を求めても良いし、光センサを用いて共振部信号A10を求めても良い。また、正弦波信号A1は放電ランプ600(共振部700)に印加する電圧に相当するが、放電ランプ600に印加する電流に相当するものであっても良い。また、上記実施例では、点灯状態であるか否かを共振部信号A10と正弦波信号A1の位相差に基づいて判断しているが、他の方法で判断するものとしても良い。
【0097】
(12)上記実施例では、投写型画像表示装置として液晶プロジェクタ10について説明したが、投写型画像表示装置はこれに限らず、DLP(米国テキサスインスツルメンツ社の登録商標)方式の投写型画像表示装置であっても良い。また、本発明は、照明装置として構成することもできる。図18は、照明装置の一例としての車載照明装置を示す説明図である。車載照明装置は、放電ランプの一例としてのヘッドランプ600Aと、ヘッドランプ制御部1000Aとを備えている。ヘッドランプ制御部1000Aは、波形発生部100Aと、周波数発生部110Aと、PWM比較部210Aと、電流センサ510Aと、電圧制御部450Aとを備えている。波形発生部100Aと、周波数発生部110Aと、PWM比較部210Aと、電流センサ510Aとは、それぞれ、上記実施例で説明した波形発生部100と、周波数発生部110と、PWM比較部210と、電流センサ510と同じ機能を有する。電圧制御部450Aは、上記実施例で説明した極性変換部400及び駆動回路部500及び共振部700と同じ機能を有する。ヘッドランプ制御部1000Aは、更に、マスク信号生成部220を備えるなど、上記実施例の放電ランプ制御部1000と同じ構成であるものとしても良い。車載照明装置には、更に、上記CPU800と同じ機能を有する調光値設定部及び期間計測部及び判定部を備えるものとしても良い。照明装置は、車載照明装置に限らず、冷陰極管、ネオン管等の様々な用途で使用されるものであっても良い。
【0098】
以上、実施例に基づき本発明に係る放電ランプ制御装置、放電ランプ制御方法、投写型画像表示装置、照明装置を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】放電ランプ駆動装置の説明図。
【図2】周波数4.00[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図。
【図3】周波数5.00[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図。
【図4】周波数6.21[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図。
【図5】周波数6.28[KHz]の駆動信号S1を発生させた結果を示す説明図。
【図6】図2〜図5の実験結果に基づいた放電ランプlpにおける電流・電圧特性を示す説明図。
【図7】本発明の投写型画像表示装置の一実施例としての液晶プロジェクタ10の概略構成を示す説明図。
【図8】放電ランプ制御部1000のブロック図。
【図9】「明点灯」となるよう調光した場合のタイミングチャート。
【図10】信号A1〜信号A9の信号波形を示すタイミングチャート。
【図11】波形発生部100のブロック図。
【図12】波形発生部100中の周波数発生部110のブロック図。
【図13】正弦波信号A1と、共振部信号A10と、位相差信号P1と、周波数調整信号A11と、点灯判定信号A12の信号波形を示すタイミングチャート。
【図14】PWM制御部200のブロック図。
【図15】マスク信号生成部220の内部構成を示す説明図。
【図16】駆動回路部500と放電ランプ600と共振部700を示す説明図。
【図17】共振部700と放電ランプ600を示す説明図。
【図18】照明装置の一例としての車載照明装置を示す説明図。
【図19】特許文献1記載の技術を示す説明図。
【符号の説明】
【0100】
5...放電ランプ
10...液晶プロジェクタ
20...レシーバ
30...画像処理部
40...液晶パネル駆動部
50...液晶パネル
60...投写光学系
100,100A...波形発生部
110,110A...周波数発生部
111...誘起信号比較部
112...駆動信号比較部
113...位相比較部
114...ループフィルタ
115...電圧制御発振器
117...点灯判定部
118...スイッチ
120...カウンタ部
140...正弦波テーブル部
150...ノコギリ波テーブル部
160...カウンタ部
220...マスク信号生成部
230...極性信号生成部
400...極性変換部
450A...電圧制御部
500...駆動回路部
510,510a1,510a2,510A...電流センサ
520...レベルシフタ
600...放電ランプ
600A...ヘッドランプ
700...共振部
710...共振用コンデンサ
720,730...共振用コイル
1000...放電ランプ制御部
1000A...ヘッドランプ制御部
cd...共振用コンデンサ
cl...共振用コイル
fb...フルブリッジバッファ回路
lp...放電ランプ
sg...駆動信号発生器
SC...スクリーン
VR...電子可変抵抗器
MPX...マルチプレクサ
OP1,OP2...オペアンプ
T1〜T4...トランジスタ




 

 


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