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コネクタ、段差実装構造、コネクタの製造方法、及び液滴吐出ヘッド - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 コネクタ、段差実装構造、コネクタの製造方法、及び液滴吐出ヘッド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−26806(P2007−26806A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205465(P2005−205465)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 今村 峰宏
要約 課題
電極端子間の狭ピッチ化に対応したコネクタ、段差実装構造、及びコネクタの製造方法を提供する。

解決手段
本発明のコネクタ58は、段差部の上部に設けられた端子と下部に設けられた端子とを電気的に接続するコネクタ58であって、シリコンからなるベース部材18と、ベース部材18の第1面18cに設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第1電極38と、ベース部材18の第1面18cと対向する第2面18bに設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第2電極40と、ベース部材18の第1面18cと第2面18bとに垂直な第3面18eに設けられ、第1電極38と第2電極40とを電気的に接続する配線28と、を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
段差部の上部に設けられた端子と下部に設けられた端子とを電気的に接続するコネクタであって、
シリコンからなるベース部材と、
前記ベース部材の第1面に設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第1電極と、
前記ベース部材の前記第1面と対向する第2面に設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第2電極と、
前記ベース部材の前記第1面と前記第2面とに垂直な第3面に設けられ、記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する配線と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記ベース部材はシリコンウエハをダイシングして略直方体状にしたものであり、
前記ベース部材の前記第1面及び前記第2面は前記シリコンウエハのダイシングした切断面に対応し、前記ベース部材の前記第3面は前記シリコンウエハの主面に対応していることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記ベース部材が前記ベース部材の前記第1面を底面とし、前記ベース部材の前記第2面を上面として前記段差部に立設され、
前記コネクタの前記第1電極が前記段差部の上部に設けられた前記端子と電気的に接続され、前記コネクタの前記第2電極が前記段差部の下部に設けられた前記端子と電気的に接続され、
前記段差部の上部に設けられた前記端子と前記段差部の下部に設けられた前記端子とが、前記コネクタを介して電気的に接続されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコネクタの段差実装構造。
【請求項4】
段差部の上部に設けられた端子と下部に設けられた端子とを電気的に接続するコネクタの製造方法であって、
シリコンウエハに前記シリコンウエハを厚さ方向に貫通する複数の貫通電極を形成する貫通電極形成工程と、
前記複数の貫通電極同士を電気的に接続する配線を形成する配線形成工程と、
前記シリコンウエハを前記貫通電極を通過するようにダイシングし、コネクタの外形寸法に個片化するダイシング工程と、
を有することを特徴とするコネクタの製造方法。
【請求項5】
前記貫通電極形成工程において、前記複数の貫通電極のうち、一つの前記貫通電極における基準点と他の前記貫通電極における基準点との距離を、前記段差部の高さと略同じくし、
前記ダイシング工程において、前記貫通電極の前記基準点を通過するようにダイシングすることを特徴とする請求項4に記載のコネクタの製造方法。
【請求項6】
前記貫通電極形成工程において、
前記シリコンウエハに前記複数の貫通電極を複数の列をなすように形成し、
互いに隣接する列の前記複数の貫通電極のうち、一方の列に形成した前記複数の貫通電極の間隔を前記段差部の上部に設けられた複数の端子の間隔と略同じ間隔に形成し、他方の列に形成した前記複数の貫通電極の間隔を前記段差部の下部に設けられた複数の端子の間隔と略同じ間隔で形成することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のコネクタの製造方法。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の前記コネクタを備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ、段差実装構造、コネクタの製造方法、及び液滴吐出ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ICチップ等のデバイスを回路基板上に配置し電気的に接続する方法として、従来からワイヤーボンディング法が広く利用されている。例えば、画像の形成やマイクロデバイスの製造に際して液滴吐出法(インクジェット法)を適用する場合に用いられる液滴吐出ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)においても、インク吐出動作を行うための圧電素子と、圧電素子に電気信号を供給する駆動回路部(ICチップ等)との接続に、ワイヤーボンディング法が用いられている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−296616号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年ICチップ等の高集積化に伴いICチップ等の外部接続端子が狭小化、狭ピッチ化される傾向にあり、それに伴い回路基板上に形成される配線パターンも狭ピッチ化される傾向にある。そのため、上記ワイヤーボンディングを用いた接続方法の適用が困難になってきている。
また、液滴吐出法に基づいて画像形成やマイクロデバイス製造を行う方法にあっては、画像の高精細化やマイクロデバイスの微細化を実現するために、液滴吐出ヘッドに設けられたノズル開口部同士の間の距離(ノズルピッチ)をできるだけ小さく(狭く)することが要求されている。これに伴い、上記圧電素子はノズル開口部に対応して複数形成されるため、ノズルピッチを小さくすると、そのノズルピッチに応じて圧電素子同士の間の距離も小さくする必要がある。ところが、圧電素子同士の間の距離が小さくなると、それら複数の圧電素子のそれぞれとドライバICとをワイヤーボンディングの手法によって接続することが困難となる。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極端子間の狭ピッチ化に対応したコネクタ、段差実装構造、コネクタの製造方法、及び液滴吐出ヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するために、段差部の上部に設けられた端子と下部に設けられた端子とを電気的に接続するコネクタであって、シリコンからなるベース部材と、前記ベース部材の第1面に設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第1電極と、前記ベース部材の前記第1面と対向する第2面に設けられた溝に埋め込まれた導電材料からなる第2電極と、前記ベース部材の前記第1面と前記第2面とに垂直な第3面に設けられ、記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する配線と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、例えば、段差部の上部の端子とコネクタの第1面の第1電極とを接続し、下部の端子とコネクタの第2面の第2電極とを接続することで、段差に関係なく、段差部の上部の端子と下部の端子とが電気的に接続される。これにより、従来のようにワイヤーボンディングにより、段差部の上部の端子と下部の端子とを接続する必要がないため、段差部を有する電子機器の実装工程における歩留りの向上を図ることができる。
【0007】
ところで、本願発明者は、シリコンウエハに貫通電極を形成し、これをコネクタの外形寸法にダイシングし、貫通電極の貫通方向が段差部の高さ方向となるように段差部に配置するようなコネクタを考案した。これにより、コネクタの貫通電極の上部と駆動回路部の端子とを電気的に接続するとともに、貫通電極の下面と圧電素子とを電気的に接続することで、駆動回路部と圧電素子との導通を図ることができる。しかしながら、上述したように、近年、実装する電子部品等の電極間の狭ピッチ化が進み、コネクタの電極となる貫通電極の径も小さくする必要がある。そのため、狭ピッチ化に対応した貫通電極の径を維持しつつ、実装する液滴吐出ヘッドの封止実装基板と同じ深さの溝をシリコンウエハに形成するのは困難であった。すなわち、貫通電極の径を狭ピッチ化しつつ、貫通電極のアスペクト比を高くするのには限界があった。
【0008】
これに対し、本願発明によれば、第1電極と第2電極とを接続する配線及びベース部本体の長さを調整することにより、段差部の高さ(深さ)に容易に対応させることができる。従って、従来のように貫通電極のアスペクト比に関係なく、電極間のさらなる狭ピッチ化を図ることができる。
【0009】
また本発明のコネクタの前記ベース部材は、シリコンウエハをダイシングして略直方体状にしたものであり、前記ベース部材の前記第1面及び前記第2面は前記シリコンウエハのダイシングした切断面に対応し、前記ベース部材の前記第3面は前記シリコンウエハの主面に対応していることも好ましい。
【0010】
この構成によれば、コネクタを段差部に立設させ、ベース部材の第3面に形成した第1電極と第2電極とを接続する配線により段差部の上部と下部との導通を図ることができる。つまり、配線及びベース部材の長さを調整することにより、段差部の高さ(深さ)に容易に対応させることができる。従って、従来のように貫通電極のアスペクト比に関係なく、さらなる狭ピッチ化を図ることが可能となる。
【0011】
本発明の段差実装構造は、前記ベース部材が前記ベース部材の前記第1面を底面とし、前記ベース部材の前記第2面を上面として前記段差部に立設され、前記コネクタの前記第1電極が前記段差部の上部に設けられた前記端子と電気的に接続され、前記コネクタの前記第2電極が前記段差部の下部に設けられた前記端子と電気的に接続され、前記段差部の上部に設けられた前記端子と前記段差部の下部に設けられた前記端子とが、前記コネクタを介して電気的に接続されたことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、例えば、段差部の上部の端子とコネクタの第1面の第1電極とを接続し、下部の端子とコネクタの第2面の第2電極とを接続することで、段差に関係なく、段差部の上部の端子と下部の端子とが電気的に接続される。これにより、従来のようにワイヤーボンディングにより、段差部の上部の端子と下部の端子とを接続する必要がないため、段差部を有する電子機器の実装工程における歩留りの向上を図ることができる。
【0013】
本発明のコネクタの製造方法は、段差部の上部に設けられた端子と下部に設けられた端子とを電気的に接続するコネクタの製造方法であって、シリコンウエハに前記シリコンウエハを厚さ方向に貫通する複数の貫通電極を形成する貫通電極形成工程と、前記複数の貫通電極同士を電気的に接続する配線を形成する配線形成工程と、前記シリコンウエハを前記貫通電極を通過するようにダイシングし、コネクタの外形寸法に個片化するダイシング工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
この方法によれば、半導体プロセスにより、段差部の上部の端子と下部の端子とを電気的に接続するコネクタを製造することができる。これにより、半導体プロセスによる微細加工が可能となり、電極、配線等の狭ピッチ化にも対応することができるとともに、製造工程の効率化を図ることができる。また、従来のようにワイヤーボンディングにより、段差部の上部の端子と下部の端子とを接続する必要がないため、段差部を有する電子機器の実装工程における歩留りの向上を図ることができる。
【0015】
本発明のコネクタの製造方法は、前記貫通電極形成工程において、前記複数の貫通電極のうち、一つの前記貫通電極における基準点と他の前記貫通電極における基準点との距離を、前記段差部の高さと略同じくし、前記ダイシング工程において、前記貫通電極の前記基準点を通過するようにダイシングすることも好ましい。ここで、基準点とはダイシング時にダイシングブレードが通過する直線上の点を意味する。
【0016】
この方法によれば、実装する段差部の高さに合わせたコネクタを形成することができる。これにより、段差部に関係なく、段差部の上部の端子と下部の端子とを電気的に接続することができる。
【0017】
本発明のコネクタの製造方法は、前記貫通電極形成工程において、前記シリコンウエハに前記複数の貫通電極を複数の列をなすように形成し、互いに隣接する列の前記複数の貫通電極のうち、一方の列に形成した前記複数の貫通電極の間隔を前記段差部の上部に設けられた複数の端子の間隔と略同じ間隔に形成し、他方の列に形成した前記複数の貫通電極の間隔を前記段差部の下部に設けられた複数の端子の間隔と略同じ間隔で形成することも好ましい。
【0018】
この方法によれば、各列の貫通電極の間隔を調節することにより、段差部に実装する電子機器の端子の間隔に適合させることができる。即ち、段差部の上部の端子の間隔と下部の端子の間隔が異なる場合でも、本発明のコネクタを介することで段差部の上部の端子と下部の端子とを電気的に接続することが可能となる。
【0019】
また本発明の液滴吐出ヘッドは、上記コネクタを備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記コネクタを用いて、段差部の上部と下部との接続を図るため、歩留りの高い液滴吐出ヘッドを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0021】
(コネクタの構造)
まず、本実施形態のコネクタの構造について説明する。
図1は、コネクタ58の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、コネクタ58は、ベース部本体18(ベース部材)と、ベース部本体18に設けられた複数の一対の電極38,40と、一対の電極間を接続する配線28とを備えている。
【0022】
ベース部本体18は、図1に示すように、シリコンウエハを平面視長方形状の直方体にダイシング(個片化)したものであり、ベース部本体18のダイシング面の一方を底面側に接地して段差部に立設される。すなわち、本実施形態では、シリコンウエハのダイシング面(図1におけるコネクタ58の下面)の一方は、上述したようにベース部本体18において段差部の下部の電子部品の電極端子と接続する底面18b(第1面)となる。一方、この底面に対向したダイシング面は、ベース部本体18において段差部の上部に実装される電子部品の電極端子と接触する上面18c(第2面)となる。また、シリコンウエハの他のダイシング面はベース部本体18において側面18d、及びシリコンウエハの主面はベース部本体18において側面18e(第3面)となる。ここで、ベース部本体18の側面18dの長手方向の長さH1は、後述する段差部の高さと略同じくなるように形成される。また、ベース部本体18の側面18eの長手方向の長さD1は、後述する段差部の奥行きの長さに対応して形成される。さらに、段差部に複数のコネクタ58を実装する場合には、段差部の幅方向の長さに対応させてベース部本体18の側面18dの短手方向の長さW1が調節される。この短手方向の長さW1の調節は、後述するようにシリコンウエハ18aを研削,研磨等することにより対応可能となっている。
【0023】
ベース部本体18の上面18cには、図1に示すように、複数の第1電極38が上面18cの長手方向に沿って、例えばAu,Cu,Al等の導電性材料により形成されている。この第1電極38は、円柱状に形成された貫通電極をダイシングして半円柱状に形成されたものである。つまり、第1電極38は、ベース部本体18に設けられた溝部に、第1電極38の半円柱の湾曲面38aをベース部本体18の上面18cから図中下側方向に向けて埋設されて形成されている。また、複数の第1電極38は、段差部の上部に実装される電子部品の複数の電極端子の配列間隔と略同じとなるように形成される。そして、隣接する第1電極38,38間にはシリコン(ベース部本体)が介在しており、隣接する第1電極38,38間の絶縁性が確保されている。
【0024】
ベース部本体18の底面18bには、複数の第2電極40が底面18bの長手方向に沿って、例えばAu,Cu,Al等の導電性材料により形成される。複数の第2電極40は、段差部の下部に実装される電子部品の複数の電極端子の配列間隔と略同じとなるように形成される。複数の第2電極40のそれぞれは、上記複数の第1電極38のそれぞれに対応して対となって設けられる。例えば、図1に示すように第1電極38Aには第2電極38Aが対応する。その他の形状等については、上記第1電極38と同様であるため説明を省略する。
【0025】
ベース部本体18の一方の側面18eには、対となる第1電極38のそれぞれと第2電極40のそれぞれとを接続する配線28が形成されている。配線28の幅は、第1電極38及び第2電極40の半円の径の長さと略同じに形成される。また、配線28は例えば、Au,Al,Cu等の導電材料から形成され、第1電極38と第2電極40とが電気的に接続されるようになっている。なお、配線28の幅は、隣接する配線28,28との絶縁性が確保(隣接する配線が接触しない程度)されれば上記電極の径の長さに限定されるものではない。一方、ベース部本体18の側面18eと反対側の側面18fには、側面18eのように配線が形成されておらず、平坦面となっている。
【0026】
本実施形態によれば、液滴吐出ヘッドの封止実装基板に形成される溝部(段差部)の駆動回路部の端子とコネクタ58(ベース部本体18)の上面18cの第1電極38とを接続し、圧電素子とコネクタ58の底面18bの第2電極40とを接続することで、段差に関係なく、駆動回路部と圧電素子とが電気的に接続される。これにより、従来のようにワイヤーボンディングにより、駆動回路部と圧電素子とを接続する必要がないため、段差部を有する電子機器の実装工程における歩留りの向上を図ることができる。
【0027】
また、本実施形態によれば、コネクタ58を段差部に立設させ、ベース部本体18の側面18eに形成した第1電極38と第2電極40とを接続する配線28により駆動回路部と圧電素子との導通を図ることができる。これにより、配線28及びベース部本体18の長さを調整することにより、段差部の高さ(深さ)に容易に対応させることができる。従って、従来のように貫通電極のアスペクト比に関係なく、さらなる狭ピッチ化を図ることが可能となる。
【0028】
(コネクタの実装方法)
以下に、本実施形態のコネクタの製造方法について説明する。
図2(a)〜(d)は、コネクタ58の製造工程を示した斜視図であり、図3(a)〜(c)は、コネクタ58の電極38,40となる貫通電極52を形成する方法を示した断面図である。
【0029】
まず、コネクタ58の電極を構成する貫通電極52をシリコンウエハ18aに形成する方法について図3(a)〜(c)を参照して説明する。
図3(a)に示すように、例えば厚さ400μm程度のシリコンウエハ18aを用意し、シリコンウエハ18aの表面全体に熱酸化等により、酸化シリコンからなる絶縁層53を形成する。そして、絶縁層53上に塗布したレジストを露光、現像処理により所定形状にパターニングし、このレジストをマスクとして、エッチング処理によりシリコンウエハ18aに複数の平面視円形状の溝部51を形成する。
【0030】
次に、図3(a)に示すように、シリコンウエハ18aに形成した溝部51の内壁面を覆う絶縁層53を熱酸化法等により形成した後、溝部51の内部(内壁面)を含むシリコンウエハ18aの能動面にスパッタ法や真空蒸着法等により下地層54を形成する。
【0031】
次に、図3(b)に示すように、シリコンウエハ18aの能動面18f上にメッキレジストを塗布し、このメッキレジストを溝部51の周辺のシリコンウエハ18aが露出した開口部42a(溝部51の開口径より一回り大きい)を有するようにパターニングする。次に、図3(b)に示すように、上記所定形状に形成したメッキレジストパターン42をマスクとして、Cu電解メッキ処理し、開口部42aを含む溝部51の内部にCuを析出させる。これにより、溝部51の内部にCuが充填され、溝部51を含む開口部42aに金属端子55が形成される。続けて、メッキレジストパターン42をそのままマスクとして、金属端子55上に無鉛はんだ等のろう材からなる接合材56を形成する。
【0032】
次に、メッキレジストパターン42をアッシングによりシリコンウエハ18aから剥離した後、図3(c)に示すように、シリコンウエハ18aをシリコンウエハ18aの裏面18g(図示下面側)からバックグラインドする。このバックグラインド処理によりコネクタ58の幅(図1に示す側面18dの短手方向の長さW1)の調整が可能となっている。このようにして、シリコンウエハ18aに形成された複数の貫通電極52を形成することができる。
【0033】
図2(a)に戻り、本実施形態では、上述した方法によりシリコンウエハ18aの能動面18fに複数の貫通電極52を格子状に形成する。ここで、図2(a)に示す互いに隣接する列52A,52Bのうち、一方の列52Aの複数の貫通電極52は段差部の下部に実装する電子部品の電極端子に対応し、他方の列52Bの複数の貫通電極52は段差部の上部に実装する電子部品の電極端子に対応するものとする。このとき、例えば、互いに隣接する列52A,52Bにおける行52Cの隣接する貫通電極52の中心点(基準点)同士の間隔は、実装する段差部の高さと略同じになるように形成する。また、互いに隣接する列52A,52Bのうち、一方の列52Aの列方向の貫通電極52,52間の距離は、上部に実装する電子部品の電極端子の配置間隔と略同じとなるように形成する。また、他方の列52Bの貫通電極52,52間の列方向の距離は、下部に実装する電子部品の電極端子の配置間隔と略同じとなるように形成する。
【0034】
次に、図2(b)に示すように、上述した方法によりシリコンウエハ18aに形成した複数の貫通電極52,52間に貫通電極52,52同士を電気的に接続する配線28を形成する。詳細には、まず、貫通電極52を含むシリコンウエハ18aの全面に、スパッタ法等により導電膜を成膜する。この導電膜の材料としては、Au、Cu、Al等の導電性材料を用いる。次に、導電膜上の全面にポジ型のレジストを塗布し、レジストを露光、現像処理する。これにより、レジストは、行方向の貫通電極52,52間の部分が残り、その他の部分、特に列方向の貫通電極52,52間のレジストが除去され導電膜が露出するようなマスクパターンとなる。続けて、このマスクパターンのレジストをマスクとして、シリコンウエハ18a上の導電膜をエッチングし、図2(b)に示すように、行方向の貫通電極52,52間を接続する配線28を形成する。これにより、列方向の貫通電極52,52間の導電膜は除去されるため、列方向の貫通電極52,52間の絶縁性は確保される。
【0035】
次に、シリコンウエハ18aを最終的に得るコネクタ58の外形寸法にするため、シリコンウエハ18aを図2(c)に示す二点鎖線に沿ってダイシングブレード36によりダイシングする。具体的には、上述したように、列方向においては列52A,52Bの貫通電極52の中心を通過するようにダイシングし、行方向においては実装する電子部品の電極端子の数に対応させて行52C,52D間をダイシングする。
以上の工程により、図2(d)示すように本実施形態のコネクタ58を得ることができる。
【0036】
本実施形態によれば、半導体プロセスにより、駆動回路部と圧電素子とを電気的に接続するコネクタを製造することができる。これにより、半導体プロセスによる微細加工が可能となり、電極、配線等の狭ピッチ化にも対応することができるとともに、製造工程の効率化を図ることができる。また、従来のようにワイヤーボンディングにより、駆動回路部と圧電素子とを接続する必要がないため、段差部を有する電子機器の実装工程における歩留りの向上を図ることができる。
【0037】
(液滴吐出ヘッド)
次に、上述した方法により形成したコネクタを用いた液滴吐出ヘッドについて説明する。
図4は液滴吐出ヘッドの一実施形態を示す斜視構成図、図5は液滴吐出ヘッドを下側から見た斜視構成図の一部破断図、図6は図4のA−A線に沿う断面構成図である。
【0038】
本実施形態の液滴吐出ヘッド1は、インク(機能液)を液滴状にしてノズルから吐出するものである。図4から図6に示すように、液滴吐出ヘッド1は、液滴が吐出されるノズル開口15を備えたノズル基板16と、ノズル基板16の上面(+Z側)に接続されてインク流路を形成する流路形成基板10と、流路形成基板10の上面に接続されて圧電素子(駆動素子)300の駆動によって変位する振動板400と、振動板400の上面に接続されてリザーバ100を形成するリザーバ形成基板(保護基板)20と、リザーバ形成基板20上に設けられた前記圧電素子300を駆動するための4個の駆動回路部(ドライバIC)200A〜200Dと、駆動回路部200A〜200Dと接続された複数の配線パターン(導電接続部)34とを備えて構成されている。
【0039】
液滴吐出ヘッド1の動作は、各駆動回路部200A〜200Dに接続された図示略の外部コントローラによって制御される。図5に示す流路形成基板10には、複数の平面視略櫛歯状の開口領域が区画形成されており、これらの開口領域のうち、X軸方向に延びて形成された部分が、ノズル基板16と振動板400とにより囲まれて圧力発生室12を形成する。また、上記平面視略櫛歯状の開口領域のうち、図示Y方向に延びて形成された部分が、リザーバ形成基板20と流路形成基板10とにより囲まれてリザーバ100を形成している。
【0040】
図5及び図6に示すように、流路形成基板10の図示下面側(−Z側)は開口しており、その開口を覆うようにノズル基板16が流路形成基板10の下面に接続されている。流路形成基板10の下面とノズル基板16とは、例えば接合材や熱溶着フィルム等を介して固定されている。ノズル基板16には、液滴を吐出する複数のノズル開口15が設けられている。具体的には、ノズル基板16に設けられた複数のノズル開口15はY軸方向に配列されており、本実施形態では、ノズル基板16上の複数の領域に配列された一群のノズル開口15を、それぞれ第1ノズル開口群15A、第2ノズル開口群15B、第3ノズル開口群15C、及び第4ノズル開口群15Dを構成している。
【0041】
第1ノズル開口群15Aと第2ノズル開口群15BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。第3ノズル開口群15Cは第1ノズル開口群15Aの+Y側に設けられており、第4ノズル開口群15Dは第2ノズル開口群15Bの+Y側に設けられている。これら第3ノズル開口群15Cと第4ノズル開口群15DとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
なお、図5では各ノズル開口群15A〜15Dのそれぞれは6個のノズル開口15によって構成されているように示されているが、実際には、各ノズル開口群は例えば720個程度の多数のノズル開口15によって構成される。
【0042】
流路形成基板10の内側には、その中央部からX方向に延びる複数の隔壁11が形成されている。本実施形態の場合、流路形成基板10はシリコンによって形成されており、複数の隔壁11は、流路形成基板10の部材であるシリコン単結晶基板を異方性エッチングにより部分的に除去して形成されたものである。複数の隔壁11を有する流路形成基板10と、ノズル基板16と、振動板400とにより区画された複数の空間が圧力発生室12である。
【0043】
圧力発生室12とノズル開口15とは、各々対応して設けられている。すなわち、圧力発生室12は、第1〜第4ノズル開口群15A〜15Dのそれぞれを構成する複数のノズル開口15に対応するように、Y軸方向に複数並んで設けられている。そして、第1ノズル開口群15Aに対応して複数形成された圧力発生室12が第1圧力発生室群12Aを構成し、第2ノズル開口群15Bに対応して複数形成された圧力発生室12が第2圧力発生室群12Bを構成し、第3ノズル開口群15Cに対応して複数形成された圧力発生室12が第3圧力発生室群12Cを構成し、第4ノズル開口群15Dに対応して複数形成された圧力発生室12が第4圧力発生室群12Dを構成している。
第1圧力発生室群12Aと第2圧力発生室群12BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されており、それらの間には隔壁10Kが形成されている。同様に、第3圧力発生室群12Cと第4圧力発生室群12Dとの間にも隔壁10Kが形成されており、それらはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
【0044】
第1圧力発生室群12Aを形成する複数の圧力発生室12の基板中央部側(−X側)の端部は上述した隔壁10Kによって閉塞されているが、基板外縁部側(+X側)の端部は互いに接続するように集合され、リザーバ100と接続されている。リザーバ100は、図4及び図6に示す機能液導入口25と圧力発生室12との間で機能液を一時的に保持するものであって、リザーバ形成基板20にY軸方向に延びる平面視矩形状に形成されたリザーバ部21と、流路形成基板10にY軸方向に延びる平面視矩形状に形成された連通部13とから構成されている。そして、連通部13において各圧力発生室12と接続され、第1圧力発生室群12Aを構成する複数の圧力発生室12の共通の機能液保持室(インク室)を形成している。図6に示す機能液の経路をみると、ヘッド外端上面に開口する機能液導入口25より導入された機能液が、導入路26を経てリザーバ100に流れ込み、供給路14を経て、第1圧力発生室群12Aを構成する複数の圧力発生室12のそれぞれに供給されるようになっている。
【0045】
また、第2、第3、第4圧力発生室群12B、12C、12Dのそれぞれを構成する圧力発生室12のそれぞれにも、上述と同様の構成のリザーバ100が接続されており、それぞれ供給路14を介して連通された圧力発生室群12B〜12Dに供給される機能液の一時貯留部を構成している。
【0046】
流路形成基板10とリザーバ形成基板20との間に配置された振動板400は、流路形成基板10側から順に弾性膜50と下電極膜60とを積層した構造を備えている。流路形成基板10側に配される弾性膜50は、例えば1〜2μm程度の厚さの酸化シリコン膜からなるものであり、弾性膜50上に形成される下電極膜60は、例えば0.2μm程度の厚さの金属膜からなるものである。本実施形態において、下電極膜60は、流路形成基板10とリザーバ形成基板20との間に配される複数の圧電素子300の共通電極としても機能するようになっている。
【0047】
振動板400を変形させるための圧電素子300は、図6に示すように、下電極膜60側から順に圧電体膜70と、上電極膜80とを積層した構造を備えている。圧電体膜70の厚さは例えば1μm程度、上電極膜80の厚さは例えば0.1μm程度である。
なお、圧電素子300の概念としては、圧電体膜70及び上電極膜80に加えて、下電極膜60を含むものであってもよい。下電極膜60は圧電素子300として機能する一方、振動板400としても機能するからである。本実施形態では、弾性膜50及び下電極膜60が振動板400として機能する構成を採用しているが、弾性膜50を省略して下電極膜60が弾性膜(50)を兼ねる構成とすることもできる。
【0048】
圧電素子300(圧電体膜70及び上電極膜80)は、複数のノズル開口15及び圧力発生室12のそれぞれに対応するように複数設けられている。本実施形態では、便宜的に、第1ノズル開口群15Aを構成するノズル開口15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた一群の圧電素子300を第1圧電素子群と呼ぶこととする。また同様に、第2ノズル開口群15Bを構成するノズル開口15のそれぞれに対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた一群の圧電素子300を第2圧電素子群と呼ぶこととする。さらに、第3ノズル開口群15Cに対応する一群の圧電素子300を第3圧電素子群と呼び、第4ノズル開口群15Dに対応する一群の圧電素子300を第4圧電素子群と呼ぶこととする。
【0049】
流路形成基板10上の平面領域において、上記第1圧電素子群及び第2圧電素子群は、X軸方向に関して互いに対向するように配置されている。同様に、第3、第4ノズル開口群15C、15Dにそれぞれ対応する第3、第4圧電素子群は、X軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
【0050】
圧電素子300を含む振動板400上の領域を覆って、リザーバ形成基板20が設けられており、リザーバ形成基板20の上面(流路形成基板10と反対側面)には、封止膜31と固定板32とを積層した構造のコンプライアンス基板30が接合されている。このコンプライアンス基板30において、内側に配される封止膜31は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さ6μm程度のポリフェニレンスルフィドフィルム)からなり、この封止膜31によってリザーバ部21の上部が封止されている。他方、外側に配される固定板32は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さ30μm程度のステンレス鋼)からなる板状部材である。
この固定板32には、リザーバ100に対応する平面領域を切り欠いてなる開口部33が形成されており、この構成によりリザーバ100の上部は、可撓性を有する封止膜31のみで封止され、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部22となっている。
【0051】
通常、機能液導入口25からリザーバ100に機能液が供給されると、例えば、圧電素子300の駆動時の機能液の流れ、あるいは、周囲の熱などによってリザーバ100内に圧力変化が生じる。しかしながら、上述のように、リザーバ100の上部が封止膜31のみよって封止された可撓部22を有しているので、この可撓部22が撓み変形してその圧力変化を吸収する。従って、リザーバ100内は常に一定の圧力に保持される。なお、その他の部分は固定板32によって十分な強度に保持されている。そして、リザーバ100の外側のコンプライアンス基板30上には、リザーバ100に機能液を供給するための機能液導入口25が形成されており、リザーバ形成基板20には、機能液導入口25とリザーバ100の側壁とを連通する導入路26が設けられている。
【0052】
リザーバ形成基板20は、流路形成基板10とともに液滴吐出ヘッド1の基体をなす部材であるから剛体とすることが好ましく、リザーバ形成基板20を形成する材料として流路形成基板10と略同一の熱膨張率を有する材料を用いることがより好ましい。本実施形態の場合、流路形成基板10がシリコンからなるものであるから、それと同一材料のシリコン単結晶基板が好適である。シリコン単結晶基板を用いた場合、異方性エッチングにより容易に高精度の加工を施すことが可能であるため、圧電素子保持部24や溝部(貫通孔)700を容易に形成できるという利点が得られる。その他、流路形成基板10と同様、ガラス、セラミック材料等を用いてリザーバ形成基板20を作製することもできる。
【0053】
図4に示すように、リザーバ形成基板20上には4個の駆動回路部200A〜200Dが配設されている。駆動回路部200A〜200Dは、例えば回路基板あるいは駆動回路を含む半導体集積回路(IC)を含んで構成されている。各駆動回路部200A〜200Dは、図示下面側に複数の接続端子200aを備えており、一部の接続端子200aがリザーバ形成基板20上に形成された配線パターン34に対して接続されている。駆動回路部200A〜200Dの他の一部の接続端子200aは、図6に示すように、リザーバ形成基板20の溝部内に配置されたコネクタ58の電極に接続されている。
そして、駆動回路部200A、200Cがリザーバ形成基板20上でY軸方向に沿って長手に配置され、駆動回路部200B、200Dはそれぞれ駆動回路部200A、200Cと略平行にY軸方向に長手に配置されている。各駆動回路部200A〜200Dと電気的に接続されている配線パターン34は、いずれも駆動回路部200A〜200Dの外側の端部からX軸方向に延びており、その先端部は外部コントローラとの接続端子として利用可能である。
【0054】
本実施形態の場合、第1ノズル開口群15Aに対応する第1圧電素子群の圧電素子300に対して電気的に接続される一群(図示では6本)の配線パターン34が第1配線群34Aを構成しており、第2ノズル開口群15Bに対応する第2圧電素子群の圧電素子300に対して電気的に接続される一群の配線パターン34が第2配線群34Bを構成している。また同様に、第3、第4圧電素子群の圧電素子300に対して電気的接続される一群の配線パターン34が、それぞれ第3配線群34C、第4配線群34Dを構成している。
【0055】
第1配線群34Aを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Aに接続され、第2配線群34Bを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Bに接続され、第3配線群34Cを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Cに接続され、第4配線群34Dを構成する一群の配線パターン34は駆動回路部200Dに接続されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド1では、第1ノズル開口群15A〜第4ノズル開口群15Dにそれぞれ対応する第1圧電素子群〜第4圧電素子群を、それぞれ異なる駆動回路部200A〜200Dにより駆動する構成が採用されている。
【0056】
なお図4では、各配線群につき6本の配線パターン34を有する構成としているが、これは図5に示したノズル開口15の数、及び圧力発生室12の数に合わせて図示したものに過ぎず、先に記載のように各配線群34A〜34Dに含まれる配線パターン34は、駆動回路部200A〜200Dと外部コントローラとの接続配線を構成するものであるから、その本数は駆動回路部200A〜200Dを駆動制御するのに必要な本数であれば足り、通常は各駆動回路部により駆動される圧電素子300の数より少なくなる。
【0057】
図4に示すように、リザーバ形成基板20のうち、X軸方向に関して中央部には、Y軸方向に延びる溝部(貫通孔)700が形成されている。すなわち、本実施形態の液滴吐出ヘッドでは、この溝部700が、圧電素子300の上電極膜80(回路接続部)と、それらに接続されるべき前記駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aとを隔てる段差を形成している。
【0058】
本実施形態では、図6に示すように、溝部700によってX軸方向に関し区画されるリザーバ形成基板20のうち、回路駆動部200Aと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第1封止部20Aとし、駆動回路部200Bと接続される複数の圧電素子300を封止ししている部分を第2封止部20Bとする。これらの第1封止部20A及び第2封止部20Bには、それぞれ圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保するとともに、その空間を密封する圧電素子保持部(素子保持部)24が設けられている。圧電素子300のうち、少なくとも圧電体膜70は、この圧電素子保持部24内に密封されている。
【0059】
また同様に、リザーバ形成基板20のうち、回路駆動部200Cと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第3封止部、駆動回路200Dと接続される複数の圧電素子300を封止している部分を第4封止部とすると、これら第3封止部及び第4封止部にも、それぞれ圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保してその空間を密封する圧電素子保持部が設けられている。
なお、本実施形態の場合、上記第1〜第4封止部にそれぞれ設けられている圧電素子保持部(24)は、各圧電素子群に含まれる圧電素子300の全体を封止できる寸法とされ、図6の紙面垂直方向に延びる平面視略矩形状の凹部をなしている。上記圧電素子保持部は、各圧電素子300毎に区画されていてもよい。
【0060】
図6に示すように、第1封止部20Aの圧電素子保持部24によって封止されている圧電素子300のうち、上電極膜80の−X側の端部は、第1封止部20Aの外側まで延びて、溝部700の底面部に露出している。溝部700における流路形成基板10上に下電極膜60の一部が配置されている場合においては、上電極膜80と下電極膜60との短絡を防止するための絶縁膜600が、上電極膜80と下電極膜60との間に介挿されている。同様に、第2封止部20Bの圧電素子保持部24によって封止されている圧電素子300のうち、上電極膜80の+X側の端部が、第2封止部20Bの外側まで延びて、溝部700内に露出しており、この露出側の端部にも、上電極膜80と下電極膜60との間に絶縁膜600が介挿されている。さらに不図示ではあるが、第3、第4封止部で封止されている圧電素子300についても、それらの上電極膜80の一部が、第3、第4封止部の外側まで延びて溝部700内に露出されている。
【0061】
リザーバ形成基板20の溝部700には、各圧電素子300の上部電極80の各々に対応した位置に、上述した本実施形態のコネクタ58が立設されている。そして、コネクタ58の上面の第1電極38とこれに対応する溝部700の上部に実装された駆動回路部200A〜200Dのそれぞれの接続端子200aとが接合材を介して接合され、電気的に接続されている。さらに、コネクタ58の底面の第2電極40と溝部700内の各圧電素子300の上部電極80とが接合材を介して接合され、電気的に接続されている。ここで、溝部700内に立設されるコネクタ58の高さは、溝部700の深さ(段差部の高さ)と略同じとなり、コネクタ58の上面の第1電極38と、リザーバ形成基板20の上面に設けられた配線パターン34とがXY面内で略同一位置に配置されている。
【0062】
上述した接合材としては、無鉛はんだ等のろう材、又は異方性導電フィルム(ACF:anisotropic conductive film)や異方性導電ペースト(ACP:anisotropic conductive paste)を含む異方性導電材料、非導電性フィルム(NCF:Non Conductive Film)や非導電性ペースト(NCP:Non Conductive Paste)を含む絶縁樹脂材料を用いることができる。
【0063】
なお、駆動回路部200A〜200Dの接続端子200aとして、Auからなるバンプ、又は樹脂コアに金属膜を被覆してなるバンプを用いても良い。これにより、コネクタの電極及び配線パターン34に対して駆動回路部の接続端子200aを押圧した場合に、駆動回路部のバンプが容易に変形する。従って、例えば、コネクタの高さばらつきによって電極のZ軸方向の位置が配線パターン34と面一な位置からずれていても、バンプの変形によってこのずれを吸収することができ、接続端子200aと端子電極352又は配線パターン34とを接合することができる。
【0064】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
上記実施形態では、駆動回路部の端子間隔と圧電素子の端子間隔とが同じであることから、第1電極38,38の間隔と第2電極40,40の間隔とが略同じに形成されていた。これに対し、駆動回路部の端子間隔と圧電素子に形成される端子間隔とが異なる場合には、図7に示すように、第1電極38,38の間隔d2と第2電極40,40の間隔d1が上記各端子間隔に対応して形成される。そして、互いに対となる第1電極38と第2電極40との間を接続するようにして配線28が形成される。
また、上記実施形態では、貫通電極の形状を平面視円形状に形成したがこれに限定されることはない。例えば、平面視矩形状等に形成することも可能である。従って、このように貫通電極を形成した場合には、コネクタに形成される電極の形状も貫通電極の形状に伴った形状となる。
また、上記実施形態では、シリコンウエハから一つのコネクタを形成したが、実際には多数の貫通電極がシリコンウエハに形成されるため、これに対応して1つのシリコンウエハからは複数のコネクタを形成することができる。
さらに、上記実施形態では、コネクタを直方体に形成したがこの形状に限定されることはなく、台形状等の段差部の形状に合わせた種々の形状を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】コネクタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】コネクタの製造工程を示す斜視図である。
【図3】コネクタの電極となる貫通電極をシリコンウエハに形成する工程を示す断面図である。
【図4】液滴吐出ヘッドの概略構成を示す斜視図である。
【図5】図4に示す液滴吐出ヘッドを下側から見た斜視図の破断図である。
【図6】図4に示す液滴吐出ヘッドのA−A線に沿った断面図である。
【図7】コネクタの変形例の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0066】
18a…シリコンウエハ、 18b…底面、 18c…上面、 18d…側面、 18…ベース部本体、 28…配線、 38…第1電極、 40…第2電極、 52…貫通電極、 58…コネクタ




 

 


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