米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> セイコーエプソン株式会社

発明の名称 半導体装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5596(P2007−5596A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184652(P2005−184652)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 原 一巳
要約 課題
スピンエッチング時、基板又は支持基板の被エッチング面とは反対側の面へのエッチング液の回り込みを防止する半導体装置の製造方法を提供する。

解決手段
本発明は、半導体素子60が能動面10aに形成された半導体ウエハ10の裏面10bをスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、半導体ウエハ10の側面10cの少なくとも一部と、半導体ウエハ10の裏面10bとのなす角度θを鋭角に形成することを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、
前記半導体ウエハの側面の少なくとも一部と、前記半導体ウエハの裏面とのなす角度を鋭角に形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、
前記半導体ウエハの側面の少なくとも一部と前記半導体ウエハの裏面とのなす第1角度、及び前記支持基板の側面の少なくとも一部と前記支持基板の前記半導体ウエハと対向する対向面とのなす第2角度の少なくとも一方を鋭角又は90度に形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記半導体ウエハの側面と前記支持基板の側面とが同一面上となるように前記第1角度及び前記第2角度を形成することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、
前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に突起部を設け、
前記突起部は、前記半導体ウエハの側面の一部から前記半導体ウエハの外側方向に延在する第1面と、前記支持基板の側面の一部から前記第1面の先端部まで延在する第2面と、を有し、
前記突起部の前記第1面と前記第2面とのなす角度が鋭角又は90度となるように前記突起部を形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1面を前記半導体ウエハの裏面と同一平面上になるように形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記突起部は樹脂からなることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記突起部を前記半導体ウエハ及び前記支持基板の少なくとも一方の側面の外周に沿って形成することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、
前記半導体ウエハの能動面及び前記支持基板の前記半導体ウエハと対向する対向面の少なくとも一方に接着剤を配置する工程と、
前記半導体ウエハを前記支持基板に対して下側に配置して、前記半導体ウエハと前記支持基板とを前記接着剤を介して貼り合わせる工程と、
貼り合わせた前記半導体ウエハの裏面及び前記半導体ウエハと前記支持基板との間から漏れ出した前記接着剤をバックグラインドし、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に前記接着剤からなる突起部を形成する工程と、
前記支持基板の下方から前記支持基板方向にエアを送風しつつ、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングする工程と、
前記半導体ウエハを前記支持基板から離反させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記半導体ウエハと前記支持基板とを貼り合わせた後に、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に樹脂を配置することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、
前記半導体ウエハの能動面及び前記支持基板の裏面の少なくとも一方に接着剤を配置して、前記半導体ウエハと前記支持基板とを前記接着剤を介して貼り合わせる工程と、
貼り合わせた前記半導体ウエハを下側にして、前記半導体ウエハと前記支持基板とをテーブル上に配置する工程と、
前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に樹脂を配置する工程と、
前記樹脂を硬化させた後、前記半導体ウエハ及び前記支持基板を前記テーブルから離反し、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に突起部を形成する工程と、
前記支持基板の下方から前記支持基板方向にエアを送風しつつ、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングする工程と、
前記半導体ウエハを前記支持基板から離反させる工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記テーブルの前記半導体ウエハを配置する面と前記接着剤の側面とが鋭角又は90度となるように前記接着剤を配置することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PDA(Personal data assistance)等の携帯性を有する電子機器、センサ、マイクロマシン、及びプリンタのヘッド等の機器は、小型・軽量化のため、内部に設けられる半導体装置等の各種の電子部品の小型化が要求されており、これらの電子部品は実装スペースが極めて制限されている。
【0003】
そこで、制限されたスペースに半導体装置を実装させるため、半導体装置を構成する基板を研削することにより、半導体装置の薄型化を図り、小型化に対応させている。一般的な半導体装置のシリコン基板の薄型化の方法としては、まずシリコン基板表面の保護として保護テープをシリコン基板に貼り付ける。その後、バックグラインダーにより、シリコン基板の裏面を研削する。次に、研削により発生したシリコン基板の裏面の破砕層をスピンエッチングにより取り除く。以上の工程によりシリコン基板の薄型化を図っている。
【0004】
さらに、近年シリコン基板を薄型加工する方法として、加工時のハンドリング性、シリコン基板の破損等を防止するため、シリコン基板をガラス、SUS板等から構成される支持基板により支持する方法が広く利用されている。詳細には、まずシリコン基板と支持基板とを熱光変換層により貼り合わせ、シリコン基板の裏面(貼り合わせた面とは反対側の面)を研削する。次に、粉砕層を取り除くためスピンエッチングをシリコン基板の裏面に施す。その後、レーザ光を支持基板の下方側から照射し、シリコン基板と支持基板とを剥離する(特許文献1参照)。この方法によれば、加工時のハンドリング性、薄型加工されるシリコン基板の破損等を防止することができる。
【特許文献1】特開2004−64040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常のスピンエッチング装置の場合、エッチング時の加工面の裏面(半導体素子が形成された能動面)へのエッチング液の回り込みの対策として、半導体装置の下方側からエアを送風することによって、半導体装置の能動面へのエッチング液の回り込みを防止している。
しかしながら、上記方法では以下のような問題があった。
(1)ほとんどのエッチング液は、スピンエッチング時のシリコン基板の回転により、遠心力が作用し周囲に飛散するが、一部のエッチング液は、シリコン基板の側面を伝わることにより、シリコン基板の能動面に回り込む場合があった。このエッチング液の回り込みを回避するために、基板の下方側からエアを送風し、基板端部のエッチング液の液切れを促進しているが、シリコン基板の側面はベベルカットにより湾曲し、側面の一部はシリコン基板のエッチング液吐出面に対して鈍角となっているため、エアが効率よく送風されず、エッチング液の能動面への回り込みが発生するという問題があった。これにより、回路素子へのダメージが懸念される。
(2)また、上記特許文献1に開示される方法でも同様に、エッチング液が支持基板の貼り合わせ面の裏面にエッチング液が回り込み、支持基板に損傷を与える例が発生している。この支持基板は、所望の半導体基板の薄型加工が終了すると、次の半導体基板の薄型加工時に再利用される。従って、損傷を受けた支持基板を次回の半導体基板の薄型加工に利用するとなると、前回の薄型加工のバックグラインド時に発生したシリコン基板の厚み方向のバラツキ、又は加工時のわれを誘発する原因となりうる。そのような理由から、損傷した支持基板は再利用することができず、ひいては、半導体装置のコストアップを招くことになる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スピンエッチング時、半導体ウエハ又は支持基板の被エッチング面とは反対側の面へのエッチング液の回り込みを防止する半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウエハの側面の少なくとも一部と、前記半導体ウエハの裏面とのなす角度を鋭角に形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする。
【0008】
この方法によれば、半導体ウエハの能動面の下方側からエアを送風する場合、エアは半導体ウエハの側面全体にあたり、上記角度を鈍角に形成した場合と異なりエアのあたる面積が大きくなる。これにより、半導体ウエハの側面を伝うエッチング液を、半導体ウエハの回転とともに下方からのエアにより半導体ウエハの外方向に飛散させることができる。従って、エッチング液の半導体ウエハ端部からの液切れを促進させることで、半導体ウエハの能動面への回り込みを防止することができる。その結果、半導体ウエハの能動面に形成される回路素子へのダメージを与えることがないため、半導体装置の歩留りの向上を図ることができる。
【0009】
本発明は、半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウエハの側面の少なくとも一部と前記半導体ウエハの裏面とのなす第1角度、及び前記支持基板の側面の少なくとも一部と前記支持基板の前記半導体ウエハと対向する対向面とのなす第2角度の少なくとも一方を鋭角又は90度に形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする。
【0010】
この方法によれば、支持基板の下方からエアを送風する場合、支持基板の下方から送風されるエアは半導体ウエハの側面全体、及び支持基板の側面全体にあたる。そのため、上記角度を鈍角に形成した場合と異なり、半導体ウエハ及び支持基板の側面のエアのあたる面積が大きくなる。従って、半導体ウエハ及び支持基板の側面を伝うエッチング液を、下方からのエアにより半導体ウエハの外方向に飛散させることができる。これにより、エッチング液の半導体ウエハ端部からの液切れを促進させることで、支持基板の裏面への回り込みを防止することができ、支持基板の裏面の損傷を防止することができる。また、支持基板の損傷を防止することにより、支持基板を再利用することができるので、半導体ウエハを薄型加工する際の加工コストの低減を図ることができる。
【0011】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記半導体ウエハの側面と前記支持基板の側面とが同一面上となるように前記第1角度及び前記第2角度を形成することも好ましい。
【0012】
この方法によれば、半導体ウエハと支持基板との両側面が同一平面であるため、半導体ウエハと支持基板との接続部に凹凸(段差)等が形成されない。従って、半導体ウエハと支持基板との接続部にエッチング液が溜まることもない。また、支持基板の下方からのエアを半導体ウエハ及び支持基板の側面全体に効率よくあてることができる。
【0013】
また本発明の半導体装置の製造方法は、半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に突起部を設け、前記突起部は、前記半導体ウエハの側面の一部から前記半導体ウエハの外側方向に延在する第1面と、前記支持基板の側面の一部から前記第1面の先端部まで延在する第2面と、を有し、前記突起部の前記第1面と前記第2面とのなす角度が鋭角又は90度となるように前記突起部を形成し、スピンエッチングを行うことを特徴とする。
【0014】
この方法によれば、半導体ウエハ及び支持基板の側面に突起部が形成されるため、支持基板の下方からエアを送風する場合、エアは半導体ウエハの側面全体、及び支持基板の側面全体にあたる。そのため、上記角度を鈍角に形成した場合と異なり、半導体ウエハ及び支持基板の側面のエアのあたる面積が大きくなる。従って、半導体ウエハ及び支持基板の側面を伝うエッチング液を下方からのエアにより半導体ウエハの外方向に飛散させることができる。これにより、エッチング液の半導体ウエハ端部からの液切れを促進させて、支持基板の裏面への回り込みを防止することができ、支持基板の裏面の損傷を防止することができる。また、支持基板の損傷を防止することにより、支持基板を再利用することができるので、半導体ウエハを薄型加工する際の加工コストの低減を図ることができる。
【0015】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1面を前記半導体ウエハの裏面と同一平面上になるように形成することも好ましい。
【0016】
この方法によれば、突起部は第1平面が半導体ウエハの裏面と同一平面であるため、半導体ウエハをバックグラインドにより薄型加工すると同時に、突起部も形成することができる。従って、効率的にかつ、容易に突起部を形成することが可能となる。
【0017】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記突起部が樹脂からなることも好ましい。
【0018】
この方法によれば、突起部は樹脂からなるため、例えば紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を用いることにより、所望の形状の突起部を容易に形成することが可能となる。
【0019】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記突起部を前記半導体ウエハ及び前記支持基板の少なくとも一方の側面の外周に沿って形成することも好ましい。
【0020】
この方法によれば、半導体ウエハ及び支持基板の側面の外周に沿って突起部が形成されるため、半導体ウエハ全体のエッチング液の液切れを促進することができる。
【0021】
また本発明の半導体装置の製造方法は、半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウエハの能動面及び前記支持基板の前記半導体ウエハと対向する対向面の少なくとも一方に接着剤を配置する工程と、前記半導体ウエハを前記支持基板に対して下側に配置して、前記半導体ウエハと前記支持基板とを前記接着剤を介して貼り合わせる工程と、貼り合わせた前記半導体ウエハの裏面及び前記半導体ウエハと前記支持基板との間から漏れ出した前記接着剤をバックグラインドし、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に前記接着剤からなる突起部を形成する工程と、前記支持基板の下方から前記支持基板方向にエアを送風しつつ、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングする工程と、前記半導体ウエハを前記支持基板から離反させる工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
この方法によれば、半導体ウエハを支持基板に対して下側に配置するため、半導体ウエハと支持基板とを貼り合わせる際に半導体ウエハと支持基板との両端側から漏れ出した接着剤は、下側に配置される半導体ウエハの側面に付着する。従って、半導体ウエハの裏面のバックグラインド時に、同時に半導体ウエハの側面に付着した接着剤も研削されるため、半導体ウエハの側面に半導体ウエハの裏面に対して鋭角又は90度となる突起部を形成することができる。
【0023】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記半導体ウエハと前記支持基板とを貼り合わせた後に、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に樹脂を配置することも好ましい。
【0024】
この方法によれば、半導体ウエハ及び支持基板の側面に形成する突起部の形状及び大きさ等を自由に加工することが可能となる。
【0025】
また本発明の半導体装置の製造方法は、半導体素子が能動面に形成された半導体ウエハと前記半導体ウエハを支持する支持基板とが接着剤を介して貼り合わされてなり、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングによりエッチングする半導体装置の製造方法であって、前記半導体ウエハの能動面及び前記支持基板の裏面の少なくとも一方に接着剤を配置して、前記半導体ウエハと前記支持基板とを前記接着剤を介して貼り合わせる工程と、貼り合わせた前記半導体ウエハを下側にして、前記半導体ウエハと前記支持基板とをテーブル上に配置する工程と、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に樹脂を配置する工程と、前記樹脂を硬化させた後、前記半導体ウエハ及び前記支持基板を前記テーブルから離反し、前記半導体ウエハの側面及び前記支持基板の側面の少なくとも一方に突起部を形成する工程と、前記支持基板の下方から前記支持基板方向にエアを送風しつつ、前記半導体ウエハの裏面をスピンエッチングする工程と、前記半導体ウエハを前記支持基板から離反させる工程と、を有することを特徴とする。
【0026】
この方法によれば、テーブル上の半導体ウエハ及び支持基板の側面に沿って樹脂を配置することにより、テーブルから半導体ウエハ及び支持基板を離反させると、半導体ウエハ及び支持基板の側面に所定形状の突起部を形成することができる。
【0027】
また本発明の半導体装置の製造方法は、前記テーブルの前記半導体ウエハを配置する面と前記接着剤の側面とが鋭角又は90度となるように前記接着剤を配置することも好ましい。
【0028】
この方法によれば、半導体ウエハ及び支持基板の側面に、テーブルの半導体ウエハを配置する面と接着剤の側面とが鋭角又は90度となるような突起部を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0030】
[第1の実施の形態]
(半導体ウエハ)
図1(a)は半導体チップ60が形成された半導体ウエハ10を模式的に示す平面図であり、(b)は半導体ウエハのA−A’線に沿った断面図である。
【0031】
図1(a)に示すように、半導体ウエハ10はシリコン材料からなり、半導体ウエハ10には個片化される前段階の複数の半導体チップ60が形成される。各半導体チップ60の能動面10aには、トランジスタ、メモリ素子その他の半導体素子からなる集積回路が形成される。一方、半導体ウエハ10の能動面10aの反対側の裏面は、後述するように薄型加工される面であり、上記半導体素子が形成されていない。また、図1に示すように、隣接する半導体チップ60間の間隙は切断領域Sとなっている。なお、半導体素子を形成するウエハとしては、シリコンの他に、薄型加工が可能であるGaAsからなる水晶ウエハ、サファイヤ又はガラス等を用いることができる。
【0032】
半導体ウエハ10は、図1(b)に示すように、半導体ウエハ10の側面10cと、半導体ウエハ10の裏面10bとのなす角度θが鋭角となるように形成される。すなわち、半導体ウエハ10の側面10cが半導体ウエハ10の円周に沿ってナイフエッジ状に形成される。このような半導体ウエハ10の側面10cの形状は、例えば機械加工、エッチング処理等により形成することができる。なお、半導体ウエハ10の側面10cは、半導体ウエハ10の内側方向に窪むようにして湾曲させても良い。さらに、半導体ウエハ10の一部の側面10cに突起部が形成され、この突起部の上面と側面とのなす角度が半導体ウエハ10の裏面10bに対して鋭角となっていても良い。
【0033】
本実施形態によれば、半導体ウエハ10の能動面10aの下方側からエアを送風する場合、半導体ウエハ10の下方側から送風されるエアは半導体ウエハ10の側面10c全体にあたる。これにより、半導体ウエハ10の側面10cを伝うことによるエッチング液の回り込みを、半導体ウエハ10の回転とともに下方からのエアにより半導体ウエハ10の外方向に飛散させることができる。従って、エッチング液の半導体ウエハ10端部からの液切れを促進させることで、半導体ウエハ10の能動面10aへの回り込みを防止することができる。その結果、半導体ウエハ10の能動面10aに形成される回路素子へのダメージを与えることがないため、半導体チップ製造の際の歩留りの向上を図ることができる。
【0034】
[第1の実施の形態の変形例1]
(半導体ウエハとガラス基板の積層構造)
次に、上記半導体ウエハ10と半導体ウエハ10を支持するガラス基板20とを積層した構造について説明する。なお、半導体ウエハ10については、上述した半導体ウエハの構造と同じであるため、説明を省略する。また、本実施形態において、半導体ウエハ10の裏面10bと側面10cとのなす角度を角度θ1と称し、ガラス基板20の接着面20aと側面20cとのなす角度を角度θ2と称する。
図2は、半導体ウエハ10とガラス基板20との積層構造を模式的に示す断面図である。
図2に示すように、ガラス基板(支持基板)20上に、接着層30及び剥離層16を介して半導体ウエハ10が貼り合わされている。ここで、ガラス基板20の接着層30に接する面を接着面20aとする。
【0035】
ガラス基板20は、薄型加工時に半導体ウエハ10を支持することで、半導体ウエハ10の反りを抑制し、薄型加工時のハンドリング性、半導体ウエハ10の破損等を防止するものである。ガラス基板20は、後述するように半導体ウエハ10の分離時に剥離層16にレーザ光を照射するため透明材料から構成される。また、ガラス基板20は、ガラス基板20の側面20cと、ガラス基板20の接着面(対向面)20aとのなす角度θが鋭角となるように形成される。すなわち、半導体ウエハ10と同様に、ガラス基板20の円周に沿ってガラス基板20の側面20cがナイフエッジ状に形成される。なお、ガラス基板20の側面20cとガラス基板20の接着面20aとのなす角度θは略90度であっても良い。また、半導体ウエハ10を支持する支持基板としては、アクリル板等を用いることも可能である。また、後述する剥離層16との密着性を向上させるために、ガラス基板20がシランカップリング剤等で表面処理されていても良い。さらに、UV硬化型の剥離層16を用いる場合には、ガラス基板20が紫外線透過性であっても良い。
【0036】
剥離層16は、半導体ウエハ10を薄型加工した後、貼り合わせた半導体ウエハ10とガラス基板20とを剥離するときに用いられる。つまり、剥離層16にレーザ光を照射することにより、剥離層16自体が分離し、剥離層16を介して貼り合わされた半導体ウエハ10とガラス基板20とが離反するようになっている。剥離層16の材料には光吸収剤及び熱分解性樹脂が用いられる。光吸収剤としては、カーボンブラック、鉄等の微粒子金属粉末、染料又は顔料であり、熱分解性樹脂としては、ゼラチン、セルロース等である。
【0037】
接着層30は、剥離層16を介して半導体ウエハ10をガラス基板20に固定するために用いられる。後述するように、半導体ウエハ10とガラス基板20とを分離させた後には、半導体基板10に接着層30が付着する。従って、接着層30の材料としては、半導体ウエハ10から容易に剥離することが可能な、紫外線硬化型の例えば、エポキシ樹脂が用いられる。このエポキシ樹脂は後述するようにスピンエッチングを行う際に使用するエッチング液に対して耐性を備えた材料となっている。なお、接着層30としてエポキシ系の樹脂の他に、エッチング液に耐性のある両面テープゴム系接着剤、エポキシ、ウレタンなどをベースとする一液熱硬化型接着剤、エポキシ、ウレタン、アクリルなどをベースとする二液混合反応型接着剤、ホットメルト型接着剤、アクリル、エポキシなどをベースとする紫外線(UV)もしくは電子線硬化型接着剤、水分散型接着剤が挙げられる。
【0038】
本実施形態では、半導体ウエハ10の側面10cと半導体ウエハ10の裏面10bとのなす角度θ1と、ガラス基板20の側面20cとガラス基板20の接着面20aとのなす角度θ2とは、ともに鋭角に形成されるとともに略同じ角度となっている。これにより、半導体ウエハ10の側面10cとガラス基板20の側面20cとは、同一の平面上に位置し連続面を形成する。なお、剥離層、接着層の厚みは薄いため無視できるものとする。
【0039】
本実施形態によれば、ガラス基板20の接着面20aとは反対側の面20bの下方からエアを送風する場合、エアは半導体ウエハ10の側面10c全体、及びガラス基板20の側面20c全体にあたる。そのため、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cのエアのあたる面積が大きくなる。従って、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cを伝うエッチング液を、下方からのエアにより半導体ウエハ10の外方向に飛散させることができる。これにより、エッチング液の半導体ウエハ10端部からの液切れを促進させることで、ガラス基板20の裏面20bへの回り込みを回避することができ、ガラス基板20の裏面20bの損傷を防止することができる。また、ガラス基板20の損傷を防止することにより、ガラス基板20を再利用することができるので、半導体ウエハ10を薄型加工する際の加工コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、半導体ウエハ10とガラス基板20との両側面10c,20cが同一平面であるため、半導体ウエハ10とガラス基板20との接続部に凹凸(段差)等が形成されない。従って、半導体ウエハ10とガラス基板20との接続部にエッチング液が溜まることもない。また、ガラス基板20の下方からのエアを半導体ウエハ10とガラス基板20の側面10c,20c全体に効率よくあてることができる。
【0040】
[第1の実施の形態の変形例2]
(半導体ウエハとガラス基板の積層構造)
図3は、半導体ウエハ10と半導体ウエハ10を支持するガラス基板20との積層構造を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、半導体ウエハ10の裏面10bがバックグラインドにより研削され薄型加工が施された半導体ウエハ10と、ガラス基板20とが接着層30を介して互いに貼り合わされている。本実施形態では、上記実施形態と異なり、半導体ウエハ10の側面10cには加工が施されておらず、半導体ウエハ10の裏面10bと側面10cとのなす角度が略90度となっている。一方、ガラス基板20は、ガラス基板20の側面20cと、ガラス基板20の接触面20aとのなす角度θが鋭角となるように形成される。すなわち、半導体ウエハ10と同様に、ガラス基板20の円周に沿ってガラス基板20の側面20cがナイフエッジ状に形成される。なお、上記角度θは、略90度であっても良い。
本実施形態によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0041】
[第1の実施の形態の変形例3]
(半導体ウエハとガラス基板の積層構造)
図4は、半導体ウエハ10とガラス基板20との積層構造を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、半導体ウエハ10と、ガラス基板20とが接着層30を介して互いに貼り合わされている。半導体ウエハ10は、裏面10bと側面10cとのなす角度θ1が裏面10bに対して鋭角に形成される。また、ガラス基板20は、ベベルカットにより半導体ウエハ10と略同一の大きさ、形状にカットされており、このガラス基板20の側面20cは円弧状に湾曲している。
【0042】
半導体ウエハ10とガラス基板20とを貼り合わせる際に、接着層30が図4に示すように半導体ウエハ10の側面10cに漏れ出る場合がある。このとき、接着層30は、半導体ウエハ10の側面10cが鋭角に形成されるため、漏れ出た接着層30の側面30bと半導体ウエハ10の裏面10bとのなす角度θ2は鈍角となる。そのため、半導体ウエハ10を研削する場合、研削し過ぎると半導体ウエハ10の裏面10bが接着層30に到達し、半導体ウエハの側面10cの鋭角部分が樹脂層30に覆われる状態となる。これにより、薄型化された半導体ウエハ10の側面10cは樹脂層30により鈍角となってしまう。従って、半導体ウエハ10及びガラス基板20の少なくとも一方に接着層30を配置する場合、半導体ウエハ10の側面10cへの接着層30の漏れ出し位置の高さが、図4に示すように、半導体ウエハ10の加工目標面(図中一点鎖線)の高さよりも低い位置となるように、樹脂を配置する際の樹脂量を調整する。あるいは、加工目標面以下に半導体ウエハ10の裏面10bを研削しないようにバックグラインドを制御する。
【0043】
[第2の実施の形態]
(半導体ウエハとガラス基板の積層構造)
図5は、半導体ウエハ10と半導体ウエハ10を支持するガラス基板20との積層構造を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、半導体ウエハ10の裏面10bがバックグラインドにより研削され薄型加工が施された半導体ウエハ10と、ガラス基板20とが接着層30を介して互いに貼り合わされている。また、半導体ウエハ10の側面とガラス基板20との側面には突起部18が形成される。
【0044】
ガラス基板20はベベルカットにより半導体ウエハ10と略同一形状にカットされており、このガラス基板20の側面は円弧状に湾曲している。突起部18は樹脂からなり、半導体ウエハ10の裏面10b(研磨面)と同一平面上にかつ半導体ウエハ10の外側方向に延在する第1面18aと、ガラス基板20の側面の一部から半導体ウエハ10の外側方向に延在する第1面18aの先端部まで延在する第2面(側面)18bとを有している。このとき、突起部18の第1面18aと第2面18bとのなす角度θは鋭角となっている。なお、上記角度θは、略90度であっても良い。
本実施形態によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。つまり、半導体ウエハ10及びガラス基板20の側面10c,20cに突起部18が形成されることで、エッチング液の半導体ウエハ10端部からの液切れを促進させることができ、ガラス基板20の裏面20bへの回り込みを防止することができる。
【0045】
(半導体装置の製造方法)
次に、半導体ウエハ及びガラス基板に突起を形成する方法について説明する。
図6(a)〜(c),図7(a)〜(d)は、半導体ウエハ10及びガラス基板20に突起を形成する工程を示す断面図である。なお、図6(a)〜(c),図7(a)〜(d)中において、半導体ウエハ10は模式的に示している。
【0046】
まず、図6(a)に示すように、ガラス基板20の接着面20a側に剥離層16を形成するとともに、半導体ウエハ10の能動面10a側に紫外線硬化型の接着層30(樹脂)をスピンコート法により形成する。このとき、ガラス基板20と半導体ウエハ10とを貼り合わせた際、ガラス基板20と半導体ウエハ10の両端部から樹脂が漏れ出すように、樹脂の量を調節して半導体ウエハ10に樹脂を塗布する。続けて、図6(a)に示すように、半導体ウエハ10とガラス基板20とを真空チャンバー内に搬送し、半導体ウエハ10が下側に、ガラス基板20が上側になるようにして支持台上に設置する。支持台には真空吸着部が設けられ、半導体ウエハ10が支持台に吸着されることで半導体ウエハ10の反りが矯正される。
【0047】
次に、図6(b)に示すように、真空チャンバー内を減圧させた状態で、ガラス基板20の剥離層16と半導体ウエハ10の接着層30を当接させて貼り合わせ、紫外線を照射し接着層30の樹脂を硬化させる。真空下で貼り合せることにより、接着層30への気泡の混入を防止することができる。このとき、図6(b)に示すように、半導体ウエハ10にはガラス基板20との接着に必要となる以上の余分な樹脂が予め塗布されるため、半導体ウエハ10とガラス基板20との間から樹脂が漏れ出る。漏れ出た樹脂30aは、下側に配置される半導体ウエハ10の側面10cの外周に沿って付着する。さらに、塗布する樹脂の量を多くした場合には、上側のガラス基板20の側面20cの一部にも樹脂が付着する。
【0048】
なお、本実施形態では、後述するバックグラインドの前段階で半導体ウエハ10の側面10cに樹脂30aを付着させることが目的である。従って、上記貼り合わせ工程において、樹脂30aの漏れ出しが少ないため樹脂30aの漏れ出しを多くしたい場合、又は漏れ出した樹脂30aの形状を所定形状に加工したい場合には、半導体ウエハ10とガラス基板20とを貼り合わせた後、別途、半導体ウエハ10の側面10cに樹脂を付着させる工程を設けても良い。樹脂としては、上記接着層30に用いた樹脂と同一材料であっても良いし、異なる材料であっても良い。樹脂の付着方法としては、ディスペンス法、ディップ法、インクジェット法により、半導体ウエハ10の側面10cの外周に沿って選択的又は全体的に樹脂を付着させる方法がある。
半導体ウエハ10の側面10cに樹脂30aを付着させた後、真空チャンバー内を大気開放した後、接着層30を硬化させる。
【0049】
次に、図6(c)に示すように、半導体ウエハ10の裏面10b側からバックグラインド(研削)を施し、半導体ウエハ10の薄型化を図る。具体的には、砥石等の研削部材15を半導体ウエハ10の裏面10bに当接し、研削部材を半導体ウエハ10に対して相対的に回転することで、半導体ウエハ10の裏面10bを研削加工する。このとき、半導体ウエハ10の研削と同時に、半導体ウエハ10の側面10cに付着している樹脂30aも研削する。つまり、同一の工程により、半導体ウエハ10と半導体ウエハ10の側面10cに付着した樹脂30aとを同時に研削する。このようにして、図6(c)に示すように、半導体ウエハ10の裏面10bを研削して半導体ウエハ10の薄型化を図るとともに、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cに樹脂からなる突起部18を形成する。突起部18は、半導体ウエハ10の裏面(研削面)10bから外側方向に延在する第1面18aと、ガラス基板20の側面20aの一部から湾曲して第1面18aの先端部に延在する第2面18b(突起部の側面)とを有し、突起部18の第1面18aと第2面18bとのなす角度θが鋭角又は90度となるように形成される。なお、半導体ウエハ10の裏面10bに研削加工をした後に研磨工程を設けてもよい。また、図6(c)においては、突起部18の側面18bの断面形状が湾曲して形成されているが、貼り合わせ時に漏れ出た樹脂を制御又は貼り合わせ後に樹脂を調整して塗布することにより、突起部18の側面18bの断面形状を図5に示すように直線状に形成することも可能である。さらに、研削した半導体ウエハ10の厚みは、赤外線による厚み計測器でモニタリングしながら管理することができる。
【0050】
次に、ガラス基板20の裏面20bの周縁部に沿って環状に保護膜(図示省略)をスピンコート法により形成する。保護膜の材料としては、後述するエッチング液に耐腐食性を備えたエポキシ樹脂又はポリイミド樹脂などが用いられる。
【0051】
次に、上記貼り合わせた半導体ウエハ10とガラス基板20とをエッチング装置内に搬送し、図7(a)に示すように、ガラス基板20が下側となるようにステージ24上に設置する。そして、図7(b)に示すように、ステージ24を図中の矢印方向に回転速度200〜2000rpmで回転させる。ステージ24の回転が安定した後、半導体ウエハ10の上方に設けられたノズル26からエッチング液を半導体ウエハ10の裏面10b上に滴下する。このとき、スピンエッチングによる半導体ウエハ10の能動面10aへのエッチング液の回り込みを防止し、エッチング液の回収性を良好にするために、ステージ24の下方側から半導体ウエハ方向へエアを送風する。ここで、エッチング液としては、フッ酸と硝酸の混合液を用いる。フッ酸は重量濃度で20%以下であり、特に、5〜15%が加工後の平坦性で有効である。また、ノズル26は、半導体ウエハ10の処理後の厚みの均一性を確保するために、半導体ウエハ10上を設定した所定速度かつ所定範囲で移動可能であるとともに、滴下するエッチング液の量を調整することができるようになっている。このようにして、化学的にスピンエッチングすることで前述した研削加工で半導体ウエハ10の裏面10bに生じたクラック等のダメージ層を除去して、裏面10bの仕上げ加工を行い、さらに半導体ウエハ10を薄型加工する。
【0052】
次に、半導体ウエハ10を所定の厚みまで研削し、目標の厚みまで薄型加工が終了したら、ノズルからのエッチング液の供給を休止する。そして、エッチング液の代わりに半導体ウエハ10の裏面10bに残留しているエッチング液を除去するためのリンス液を半導体ウエハ10に供給する。リンス液としては、純水、オゾン水等が好適に用いられる。
【0053】
次に、ガラス基板20と半導体ウエハ10とを離反させるが、前もって、半導体ウエハ裏面10b全体にダイシングテープを貼り付ける(図7(c)、(d)上では省略)。離反の具体例としては、図7(c)に示すように、ガラス基板20の上方側からレーザ光をガラス基板20に照射する。照射されたレーザ光は、透明なガラス基板20を透過して剥離層16に到達する。これにより、剥離層16の接着性が低下し、ガラス基板20から半導体ウエハ10を離反させることができる。ここで、レーザ光としては、CO2レーザ(波長106nm)、YAGレーザ(波長1064nm)、2倍高調波YAGレーザ(波長532nm)又は半導体レーザ(波長780〜1300nm)等を用いることができる。
【0054】
次に、半導体ウエハ10に接着した接着層30を半導体ウエハ10から剥離する。剥離する方法としては、例えば、ピールすることによって行う方法がある。また、機械的に剥離した後、半導体ウエハ10の能動面10aに残った接着層30を溶剤等を用いて除去する方法がある。また、剥離時の半導体ウエハ10の割れを防止するために、接着層30を溶剤等によって直接融解させ、半導体ウエハ10とガラス基板20とを剥離してもよい。最後に、ガラス基板20の裏面20bに設けた保護膜を接着層30の剥離方法と同様に例えば、溶剤を用いて溶解させて剥離する。このようにして剥離したガラス基板20は、再利用が可能であり、再度他の半導体ウエハ10を薄型加工する際に用いられる。
以上の工程により、図7(d)に示すように、薄型加工された半導体ウエハ10を得ることができる。
【0055】
最後に、図1(a)に示す半導体ウエハの切断領域Sをダイシングブレードにより切断して、半導体ウエハ10を個片化することによって半導体チップ(半導体装置)を得ることができる。
【0056】
本実施形態によれば、半導体ウエハ10とガラス基板20とを貼り合せる際、半導体ウエハ10を下側に配置するため、半導体ウエハ10とガラス基板20との両端から漏れ出した接着剤30aは、下側に配置される半導体ウエハ10の側面10cに沿って付着する。従って、半導体ウエハ10の裏面10bのバックグラインド時に、同時に半導体ウエハ10の側面10cに付着した接着剤も研削することで、半導体ウエハ10の側面10cに突起部18を形成することができる。これにより、ガラス基板20の裏面20bへの回り込みを回避することで、ガラス基板20の裏面20bの損傷を防止することができる。また、ガラス基板20の損傷を防止することにより、ガラス基板20を再利用することができるので、半導体ウエハ10を薄型加工する際の加工コストの低減を図ることができる。
【0057】
[第2の実施の形態の変形例]
以下に、本実施形態について図面を参照して説明する。
図8(a)〜(c)は、半導体ウエハ10及びガラス基板20の側面に突起部を形成する工程を示す断面図である。なお、図8(a)〜(c)中において、半導体ウエハ10は模式的に示す。また、上記実施形態と同様の工程については省略し、同一の構成要素については同一の符号を付して説明する。
【0058】
まず、図8(a)に示すように、半導体ウエハ10を接着層30及び剥離層16を介してガラス基板20に貼り付ける。そして、半導体ウエハ10の裏面10bをバックグラインドし、薄型加工する。このとき、半導体ウエハ10の裏面10bにはバックグラインドによりクラック等の破砕層が形成される。
【0059】
次に、図8(b)に示すように、半導体ウエハ10の裏面10b(研削面)を下向きにし、裏面10bをテーブル22上に当接させて設置する。テーブル22は、後述する樹脂と密着性の低い材料からなるものを用い、半導体ウエハ10が配置されるテーブル22の表面には、後にテーブル22から半導体ウエハ10を剥離し易いようにテフロン(登録商標)加工を施す。
【0060】
次に、図8(c)に示すように、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の一部の側面20cを覆うようにして樹脂18を配置する。すなわち、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cの一部の外周に沿って樹脂18を配置する。このとき、樹脂18はテーブル22の上面22aと、樹脂18の側面18bとのなす角度θが鋭角となるようにディスペンス法、インクジェット法、ディップ法により配置する。樹脂18としては、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、又はテフロン(登録商標)系樹脂等の耐薬品性に優れたものが望ましい。そして、配置した樹脂18を硬化させた後、テーブル22から半導体ウエハ10及びガラス基板20を離反させる。
【0061】
これにより、図8(d)に示すように、半導体ウエハ10及びガラス基板20の側面20cに突起部18が形成される。突起部18は、半導体ウエハ10の裏面(研削面)10bから外側方向に延在する第1面18aと、ガラス基板20の側面20aの一部から第1面18aの先端部に延在する第2面18b(突起部の側面)とを有し、突起部18の第1面18aと第2面18bとのなす角度θが鋭角又は90度となるように形成される。
【0062】
本実施形態によれば、テーブル22上に配置する樹脂18の量を調整することにより、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cに上述したような所望の角度を有する突起部を形成することができる。
【0063】
また、本願発明は、上述した例に限定されるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることはもちろんである。また、本願発明の要旨を逸脱しない範囲において上述した各例を組み合わせても良い。
例えば、上記実施形態では、半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cに突起部を形成していたがこれに限定されることはない。半導体ウエハ10の側面10c及びガラス基板20の側面20cの少なくとも一方に突起部を形成することも可能である。
また、上記第1実施形態において説明した半導体ウエハ10を用いて、スピンエッチングにより半導体ウエハ10の裏面10bを研削した後、半導体ウエハ10を個片化して半導体チップ60を形成することも可能である。
また、上記第1実施形態の変形例1,2,3において説明した半導体ウエハ10にガラス基板20を積層させた状態で、スピンエッチングにより半導体ウエハ10の裏面10bを研削した後、個片化して半導体チップ60を形成することも可能である。
さらに、上記第2実施形態の変形例では、半導体ウエハ10をバックグラインドにより薄型加工した後に、テーブル22上に半導体ウエハ10を配置したがこれに限定されることはない。例えば、半導体ウエハ10をバックグラインドする前にテーブル22上に半導体ウエハ10を配置して半導体ウエハ10の側面10cに樹脂を付着させた後、テーブル22から半導体ウエハ10を離反し、半導体ウエハ10と樹脂とを同時にバックグラインドすることで、半導体ウエハ10の薄型化を図るとともに、半導体ウエハ10の側面10cに突起部18を形成することも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】(a)は第1実施形態の半導体ウエハを模式的に示す平面図、(b)は(a)のA−A’線に沿った断面図である。
【図2】第1実施形態の変形例の半導体ウエハを模式的に示す断面図である。
【図3】第1実施形態の変形例の半導体ウエハを模式的に示す断面図である。
【図4】第1実施形態の変形例の半導体ウエハを模式的に示す断面図である。
【図5】第2実施形態の半導体ウエハを模式的に示す断面図である。
【図6】同、半導体ウエハの側面に突起部を形成する工程を示す断面図である。
【図7】同、半導体ウエハの側面に突起部を形成する工程を示す断面図である。
【図8】第2実施形態の変形例の半導体ウエハの側面に突起部を形成する工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0065】
10…半導体ウエハ、 10a…能動面、 10b…裏面、 10c…側面、 16…剥離層、 18…突起部、 20…ガラス基板(支持基板)、 20a…接着面、 20b…裏面、 22…テーブル、 24…ステージ、 26…ノズル、 30…接着層




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013