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電子デバイス用基板、電子デバイス用基板の製造方法、電子デバイスおよび電子機器 - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 電子デバイス用基板、電子デバイス用基板の製造方法、電子デバイスおよび電子機器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5420(P2007−5420A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181568(P2005−181568)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
発明者 上原 正光
要約 課題
キャリア輸送能に優れた電子デバイス用基板、かかる電子デバイス用基板を製造し得る電子デバイス用基板の製造方法、かかる電子デバイス用基板を備え、特性に優れた電子デバイスおよび信頼性の高い電子機器を提供すること。

解決手段
本発明の電子デバイス用基板は、発光層5(有機半導体層)と、陰極7(無機物層)と、発光層5と陰極7との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層6とを有する電子デバイス用基板であり、中間層6は、一般式R−X−O−Mで表される化合物(1)により主として構成され、この化合物(1)は、中間層6の厚さ方向に沿って炭化水素基Rを発光層5側に、原子Mを陰極7側にして配向しているものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
有機半導体層と、無機物層と、前記有機半導体層と前記無機物層との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層とを有する電子デバイス用基板であって、
前記中間層は、一般式R−X−O−Mで表される化合物により主として構成され、
当該化合物は、前記中間層の厚さ方向に沿って飽和炭化水素基Rを前記有機半導体層側に、原子Mを前記無機物層側にして配向していることを特徴とする電子デバイス用基板。
[一般式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、単結合、カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれかの結合基を表し、Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれかの原子を表す。]
【請求項2】
前記炭化水素基Rは、飽和炭化水素である請求項1に記載の電子デバイス用基板。
【請求項3】
前記炭化水素基Rの炭素数は、1〜30である請求項1または2に記載の電子デバイス用基板。
【請求項4】
前記原子Mは、金属原子であり、無機物層の構成材料に含まれる原子と元素周期表において同じ族に属するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項5】
前記原子Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属である請求項1ないし4のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項6】
前記原子Mは、Li、Na、K、Be、Mg、Cs、ZnまたはCaである請求項1ないし4のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項7】
前記結合基Xは、カルボニル基またはスルホニル基である請求項1ないし6のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項8】
前記化合物は、その一部が前記有機半導体層に入り込んでいる請求項1ないし7のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項9】
前記化合物は、その一部が前記無機物層に入り込んでいる請求項1ないし8のいずれかに記載の電子デバイス用基板。
【請求項10】
前記中間層は、その平均厚さが10nm以下である請求項1ないし9のいずれかにに記載の電子デバイス用基板。
【請求項11】
有機半導体層と、無機物層と、前記有機半導体層と前記無機物層との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層とを有する電子デバイス用基板の製造方法であって、
前記有機半導体層の一方の面に、一般式R−X−O−Mで表される化合物を含有する液状材料を供給し、炭化水素基Rと前記有機半導体層の構成材料との親和性により、前記化合物を、前記有機半導体層の厚さ方向に沿って炭化水素基Rを前記有機半導体層側に、原子Mを前記有機半導体層と反対側にして配向させた後、前記液状材料を乾燥して前記中間層を形成する第1の工程と、
前記中間層の前記有機半導体層と反対の面に接触する前記無機物層を形成する第2の工程とを有することを特徴とする電子デバイス用基板の製造方法。
[一般式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、単結合、カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれかの結合基を表し、Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれかの原子を表す。]
【請求項12】
前記液状材料は、前記有機半導体層を溶解または膨潤し得る溶媒または分散媒を含有し、
前記第1の工程おいて、前記有機半導体層の一方の面に前記液状材料を供給することにより、当該面付近を溶解または膨潤させて、前記化合物の一部を前記有機半導体層に入り込ませる請求項11に記載の電子デバイス用基板の製造方法。
【請求項13】
請求項11または12に記載の電子デバイス用基板の製造方法により製造されたことを特徴とする電子デバイス用基板。
【請求項14】
請求項1ないし10または13のいずれかに記載の電子デバイス用基板を備えることを特徴とする電子デバイス。
【請求項15】
当該電子デバイスは、有機エレクトロルミネッセンス素子である請求項14に記載の電子デバイス。
【請求項16】
請求項14または15に記載の電子デバイスを備えることを特徴とする電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイス用基板、電子デバイス用基板の製造方法、電子デバイスおよび電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機半導体層と無機物層とを備え、これらのものがお互いに接触するように設けられた電子デバイス用基板を備える電子デバイスとして、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に「有機EL素子」という。)や、有機薄膜トランジスタ等がある。
これらのうち、有機EL素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示装置が備える表示素子(発光素子)としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。
【0003】
一般に、有機EL素子は、陰極と陽極との間に発光層を有する構成であり、陰極と陽極との間に電界を印加すると、発光層に陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入される。
この際に、有機EL材料(発光層材料)の分子構造や分子の集合状態が特定の状態である場合に、前記注入された電子と正孔とが即座に結合せず、特別の励起状態として一定の時間保持される。そのため、通常の状態である基底状態と比較して分子の総エネルギーは、励起エネルギー分だけ増加する。この特別な励起状態を保持している電子と正孔との対を励起子(エキシトン)と呼ぶ。
【0004】
そして、前記保持された一定の時間経過後に励起子が崩壊して電子と正孔とが結合すると、増加していた励起エネルギー分が外部に熱や光として放出される。
この光放出は、発光層付近においてなされ、前記励起エネルギー分の内の光放出する割合は、有機EL材料の分子構造や分子の集合状態によって大きく影響される。
さらに、このような有機EL素子において、高い発光を得るためには、キャリア(電子または正孔)のキャリア輸送性の異なる有機半導体材料で構成される有機半導体層を、発光層と、陰極および/または陽極との間に積層する素子構造が有効であることも判っている。
【0005】
そこで、発光層と有機半導体層とを、陽極と陰極との間に積層した構成の有機EL素子において、高い発光効率を得るために、有機EL材料および有機半導体材料の分子構造や分子の集合状態、さらには、発光層および有機半導体層の積層する数や位置等について検討が行われている。
しかしながら、このような構成の有機EL素子においても、発光効率等の特性の向上が期待するほど得られていないのが実情であった(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
そして、このことは、有機半導体材料と無機物層を構成する無機材料(例えば、金属材料)との相互作用よりも有機半導体材料同士間の相互作用が大きく、有機半導体材料と無機材料とが反発するため、有機半導体層と無機物層との密着性が十分に得られず、これらの層同士間でキャリアの受け渡しが円滑に行われていないことに起因していることが判ってきた。
【0007】
このような問題を解決する方法として、陽極(無機物層)と正孔輸送層(有機半導体層)との間に、銅フタロシアニンのような金属錯体を主材料とする正孔注入層を、真空蒸着法やイオンビーム蒸着法のような気相成膜法を用いて形成して、キャリア輸送を向上す方法が開示されている。
しかしながら、このような方法を用いた場合においても、陽極と正孔注入層との間の密着性を十分に向上させることができず、有機EL素子の特性の向上は、十分に得られていない。
このような問題は、有機薄膜トランジスタ等にも同様に生じることが懸念されている。
【0008】
【特許文献1】特開平9−255774号公報
【特許文献2】特開2002−151269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、キャリア輸送能に優れた電子デバイス用基板、かかる電子デバイス用基板を製造し得る電子デバイス用基板の製造方法、かかる電子デバイス用基板を備え、特性に優れた電子デバイスおよび信頼性の高い電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電子デバイス用基板は、有機半導体層と、無機物層と、前記有機半導体層と前記無機物層との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層とを有する電子デバイス用基板であって、
前記中間層は、一般式R−X−O−Mで表される化合物により主として構成され、
当該化合物は、前記中間層の厚さ方向に沿って飽和炭化水素基Rを前記有機半導体層側に、原子Mを前記無機物層側にして配向していることを特徴とする。
[一般式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、単結合、カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれかの結合基を表し、Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれかの原子を表す。]
これにより、中間層を介した無機物層から有機半導体層へのキャリアの受け渡しが円滑に行われ、キャリア輸送能に優れた電子デバイス用基板とすることができる。
【0011】
本発明の電子デバイス用基板では、前記炭化水素基Rは、飽和炭化水素であることが好ましい。
これにより、炭化水素基R中の電子雲の分布の偏りを小さくして、有機半導体層の構成材料と炭化水素基Rとの親和性をより向上させることができる。
本発明の電子デバイス用基板では、前記炭化水素基Rの炭素数は、1〜30であることが好ましい。
これにより、炭化水素基Rと有機半導体層の構成材料との親和性を向上させて、炭化水素基Rを有機半導体層側により確実に配向させることができる。
【0012】
本発明の電子デバイス用基板では、前記原子Mは、金属原子であり、無機物層の構成材料に含まれる原子と元素周期表において同じ族に属するものであることが好ましい。
これにより、原子Mと無機物層の構成材料との親和性をより向上させることができ、中間層と無機物層との密着性をより優れたものとすることができる。
本発明の電子デバイス用基板では、前記原子Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であることが好ましい。
アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、仕事関数の小さい金属であることから、かかる金属を原子Mとして備える一般式R−X−O−Mで表される化合物の一部が無機物層に入り込んだ状態で中間層を形成すると、無機物層の仕事関数をより小さくすることができる。
【0013】
本発明の電子デバイス用基板では、前記原子Mは、Li、Na、K、Be、Mg、Cs、ZnまたはCaであることが好ましい。
これらの原子Mは、仕事関数が特に小さく、電子を輸送する無機物層の構成材料として好適に用いられることから、中間層と無機物層との密着性を確実に向上させることができるとともに、無機物層の仕事関数を確実に小さくさせることができる。
【0014】
本発明の電子デバイス用基板では、前記結合基Xは、カルボニル基またはスルホニル基であることが好ましい。
これにより、一般式R−X−O−Mで表される化合物において、炭化水素基R以外の部分の電子雲の分布の偏りをより大きくすることができ、この部分と無機物層の構成材料との親和性を向上させることができる。その結果、一般式R−X−O−Mで表される化合物は、原子Mを発光層5側にして、確実に配向し得るものとなる。
【0015】
本発明の電子デバイス用基板では、前記化合物は、その一部が前記有機半導体層に入り込んでいることが好ましい。
これにより、中間層と有機半導体層との密着性がより向上して、中間層から有機半導体層へのキャリアの受け渡しをより円滑に行うことができる。
本発明の電子デバイス用基板では、前記化合物は、その一部が前記無機物層に入り込んでいることが好ましい。
これにより、中間層と無機物層との密着性がより向上して、無機物層から中間層へのキャリアの受け渡しをより円滑に行うことができる。
【0016】
本発明の電子デバイス用基板では、前記中間層は、その平均厚さが10nm以下であることが好ましい。
これにより、中間層を、炭化水素基Rが無機物層側に原子Mが有機半導体層側にそれぞれ配向した一般式R−X−O−Mで表される化合物の単分子膜と比較的容易にすることができる。
【0017】
本発明の電子デバイス用基板の製造方法は、有機半導体層と、無機物層と、前記有機半導体層と前記無機物層との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層とを有する電子デバイス用基板の製造方法であって、
前記有機半導体層の一方の面に、一般式R−X−O−Mで表される化合物を含有する液状材料を供給し、炭化水素基Rと前記有機半導体層の構成材料との親和性により、前記化合物を、前記有機半導体層の厚さ方向に沿って炭化水素基Rを前記有機半導体層側に、原子Mを前記有機半導体層と反対側にして配向させた後、前記液状材料を乾燥して前記中間層を形成する第1の工程と、
前記中間層の前記有機半導体層と反対の面に接触する前記無機物層を形成する第2の工程とを有することを特徴とする。
[一般式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、単結合、カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれかの結合基を表し、Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれかの原子を表す。]
これにより、中間層を介した無機物層から有機半導体層へのキャリアの受け渡しが円滑に行われ、キャリア輸送能に優れた電子デバイス用基板を製造することができる。
【0018】
本発明の電子デバイス用基板の製造方法では、前記液状材料は、前記有機半導体層を溶解または膨潤し得る溶媒または分散媒を含有し、
前記第1の工程おいて、前記有機半導体層の一方の面に前記液状材料を供給することにより、当該面付近を溶解または膨潤させて、前記化合物の一部を前記有機半導体層に入り込ませることが好ましい。
これにより、中間層の有機半導体層に対する密着性をより向上させることができる。
【0019】
本発明の電子デバイス用基板は、本発明の電子デバイス用基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、中間層を介した無機物層から有機半導体層へのキャリアの受け渡しが円滑に行われ、キャリア輸送能に優れた電子デバイス用基板とすることができる。
本発明の電子デバイスは、本発明の電子デバイス用基板を備えることを特徴とする。
これにより、特性に優れた電子デバイスが得られる。
本発明の電子デバイスは、有機エレクトロルミネッセンス素子であることが好ましい。
これにより、発光効率等の特性に優れた有機EL素子が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電子デバイスを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の電子デバイス用基板、電子デバイス用基板の製造方法、電子デバイスおよび電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、以下では、本発明の電子デバイスを、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に「有機EL素子」という。)に適用した場合を一例として説明する。
<有機EL素子>
図1は、有機EL素子の実施形態を示した縦断面図である。図2は、図1に示す有機EL素子の中間層の界面付近を拡大して示す図(模式図)である。なお、以下では、説明の都合上、図1および図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
【0021】
図1に示す有機EL素子1は、陽極3と、陰極7と、陽極3と陰極7との間に、陽極3側から順次積層された、正孔輸送層4と、発光層5と、中間層6とからなる積層体9を備えるものである。そして、有機EL素子1は、その全体が基板2上に設けられるとともに、封止部材8で封止されている。
なお、本実施形態では、この有機EL素子1において、発光層(有機半導体層)5と中間層6と陰極(無機物層)7とにより本発明の電子デバイス用基板が構成される。
【0022】
基板2は、有機EL素子1の支持体となるものである。有機EL素子1が基板2と反対側から光を取り出す構成(トップエミッション型)である場合、基板2および陽極3には、それぞれ、透明性は、特に要求されない。また、有機EL素子1が基板2側から光を取り出す構成(ボトムエミッション型)である場合、基板2および陽極3には、それぞれ、実質的に透明(無色透明、着色透明、半透明)性を有するものが用いられる。
【0023】
基板2としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレートのような樹脂材料や、石英ガラス、ソーダガラスのようなガラス材料等で構成される透明基板や、アルミナのようなセラミックス材料で構成された基板、ステンレス鋼のような金属基板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成したもの、不透明な樹脂材料で構成された基板のような不透明基板を用いることができる。
このような基板2の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜10mm程度であるのが好ましく、0.1〜5mm程度であるのがより好ましい。
【0024】
陽極3は、後述する正孔輸送層4に正孔を注入する電極である。
陽極3の構成材料(陽極材料)としては、正孔を注入するという観点から、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料を用いるのが好ましい。
このような陽極材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cu、Alまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
【0025】
このような陽極3の平均厚さは、特に限定されないが、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。陽極3の厚さが薄すぎると、陽極3としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陽極3が厚すぎると、有機EL素子1の発光効率が低下するおそれがある。
また、陽極3の表面抵抗は、低い程好ましく、具体的には、100Ω/□以下であるのが好ましく、50Ω/□以下であるのがより好ましい。表面抵抗の下限値は、特に限定されないが、通常0.1Ω/□程度であるのが好ましい。
【0026】
陰極7は、後述する中間層6に電子を注入する電極である。この陰極7の構成材料としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。
陰極7の構成材料としては、例えば、酸化セシウム、炭酸セシウムの熱分解物、Li、Na、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Ce、Eu、Er、Yb、Ag、Zn、Cu、Alまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0027】
特に、陰極7の構成材料として合金を用いる場合には、Ag、Al、Cu等の安定な金属元素を含む合金、具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金を用いるのが好ましい。かかる合金を陰極7の構成材料として用いることにより、陰極7の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。
なお、陰極7は、複数層の積層構造とすることもできる。この場合、中間層6に近い側の層を、より仕事関数が低い陰極材料で構成するのが好ましい。例えば、陰極7を2層の積層構成とする場合、中間層6から遠い側の層をCaを主材料として構成し、中間層6に近い側の層を、Al、Agまたはこれらを含む合金を主材料として構成することができる。
【0028】
このような陰極7の平均厚さは、特に限定されないが、1〜1000nm程度であるのが好ましく、100〜400nm程度であるのがより好ましい。陰極7の厚さが薄すぎると比抵抗が高くなって電圧降下を生じたり、酸化反応により電気導電特性が不安定となり、陰極7としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがある。一方、陰極7が厚過ぎると、真空蒸着法やスパッタリング法等を用いて陰極7を形成する際に、膜中の温度が著しく上昇したり、残留応力が増加して、後述する下層として設けられている中間層6を破壊したり、陰極7や中間層6がはがれてしまい、有機EL素子1の発光効率が低下するおそれがある。
【0029】
また、陰極7の表面抵抗も低い程好ましく、具体的には、50Ω/□以下であるのが好ましく、20Ω/□以下であるのがより好ましい。表面抵抗の下限値は、特に限定されないが、通常0.1Ω/□程度であるのが好ましい。
さて、陽極3と陰極7との間には、正孔輸送層4と発光層(有機半導体層)5と中間層6とがこの順で陽極3側から積層された積層体9が陽極3と陰極7とに接触するように形成されている。
【0030】
また、正孔輸送層4は、陽極3から注入された正孔を発光層5まで輸送する機能を有するものである。
正孔輸送層4の構成材料は、正孔輸送能力を有するものであればいかなるのもであっても良いが、以下に示すような、各種低分子の正孔輸送材料、各種高分子の正孔輸送材料を基本構造とし、共役系の化合物であるのが好ましい。共役系の化合物は、その特有な電子雲の広がりによる性質上、極めて円滑に正孔を輸送できるため、正孔輸送能力に特に優れる。
【0031】
なお、低分子の正孔輸送材料を用いることにより緻密な正孔輸送層4が得られるため、正孔輸送層4の正孔輸送効率は向上する。また、正孔輸送層4に高分子の正孔輸送材料を用いると比較的容易に溶剤に溶解させることができるため、インクジェット印刷法やスピンコート印刷法等の各種塗布法による正孔輸送層4の形成を容易に行うことができる。さらに、低分子の正孔輸送材料と高分子の正孔輸送材料とを組み合わせて用いることにより、すなわち、緻密かつ正孔輸送効率に優れる正孔輸送層4を、インクジェット印刷法等の各種塗布法により、容易に形成できるという効果が得られる。
【0032】
低分子の正孔輸送材料としては、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD2)、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD3)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、TPTEのようなアリールアミン系化合物、N,N,N’,N’−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(パラ−トリル)−パラ−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(メタ−トリル)−メタ−フェニレンジアミン(PDA)のようなフェニレンジアミン系化合物、カルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−フェニルカルバゾールのようなカルバゾール系化合物、スチルベン、4−ジ−パラ−トリルアミノスチルベンのようなスチルベン系化合物、OZのようなオキサゾール系化合物、トリフェニルメタンm−MTDATAのようなトリフェニルメタン系化合物、1−フェニル−3−(パラ−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンのようなピラゾリン系化合物、ベンジン(シクロヘキサジエン)系化合物、トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、イミダゾールのようなイミダゾール系化合物、1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4,−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アントラセン、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンのようなアントラセン系化合物、フルオレノン、2,4,7,−トリニトロ−9−フルオレノン、2,7−ビス(2−ヒドロキシ−3−(2−クロロフェニルカルバモイル)−1−ナフチルアゾ)フルオレノンのようなフルオレノン系化合物、ポリアニリンのようなアニリン系化合物、シラン系化合物、ポリチオフェン、ポリ(チオフェンビニレン)のようなチオフェン系化合物、ポリ(2,2’−チエニルピロール)、1,4−ジチオケト−3,6−ジフェニル−ピロロ−(3,4−c)ピロロピロールのようなピロール系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、ポルフィリン、金属テトラフェニルポルフィリンのようなポルフィリン系化合物、キナクリドンのようなキナクリドン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、銅ナフタロシアニン、バナジルナフタロシアニン、モノクロロガリウムナフタロシアニンのような金属または無金属のナフタロシアニン系化合物、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン、N,N,N’,N’−テトラフェニルベンジジンのようなベンジジン系化合物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのものは、いずれも、高い正孔輸送能を有している。
【0033】
高分子の正孔輸送材料としては、前記モノマーやオリゴマー(低分子の正孔輸送材料)化合物を主鎖または側鎖に有するプレポリマーやポリマー(高分子の正孔輸送材料)として用いることができる。
その他の正孔輸送材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)のようなポリ(チオフェン/スチレンスルホン酸)系化合物等の高分子の正孔輸送材料を用いることもできる。このものは、高い正孔輸送能を有している。
【0034】
このような正孔輸送層4の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。正孔輸送層4の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じるおそれがあり、一方、正孔輸送層4が厚過ぎると、正孔輸送層4の透過率が悪くなる原因となり、有機EL素子1の発光色の色度(色相)が変化してしまうおそれがある。
中間層6は、陰極7から注入された電子を発光層5に受け渡しする機能を有するものである。
【0035】
ところで、陰極7と発光層5とは、それぞれ、前述したような金属材料と、後述するような有機系の発光材料とにより主として構成されている。そのため、中間層6を設けることなく陰極7と発光層5とを接触させて形成すると、異種の材料同士の相互作用よりも同種の材料同士の相互作用が大きいため、これらの層同士が接触する界面において、金属材料と発光材料(有機系の材料)との間に反発力(界面張力)が生じることとなる。その結果、金属材料と発光材料との間の距離が大きくなることにより、陰極7と発光層5との間に十分な密着性が得られなくなる。これにより、これらの層同士間での抵抗値が大きくなり、層同士間の電子の受け渡しが円滑に行われないという問題が生じる。
【0036】
これに対して、有機EL素子1(本発明の電子デバイス用基板を備える電子デバイス)では、陰極7と発光層5との間に、これらの双方に接触するように、その構成に特徴を有する中間層6が設けられている。
すなわち、有機EL素子1では、一般式R−X−O−Mで表される化合物(以下、この化合物を「化合物(1)」という。)により主として構成される中間層6が設けられ、この中間層6において、化合物(1)が、図2に示すように、中間層6の厚さ方向に沿って、炭化水素基Rにより構成される非極性部61を発光層(有機半導体層)5側に、原子Mを含む炭化水素基R以外の部分により構成される極性部62を陰極(無機物層)7側にして配向している。
[一般式中、Rは、炭化水素基を表し、Xは、単結合、カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれかの結合基を表し、Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれかの原子を表す。]
【0037】
ここで、陰極7側に配向している極性部62は、X−O−Mの構造を有し、炭化水素基Rと比較して電子雲の分布の偏りが大きいことから、陰極7を主として構成する金属材料に対して優れた親和性を発揮する。その結果、陰極7と中間層6との間の距離を小さくすることができ、陰極7と中間層6との間に十分な密着性を得ることができる。これにより、陰極7と中間層6との間の電子の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0038】
また、発光層5側に配向している非極性部61すなわち炭化水素基Rは、発光層5が有機系の材料(発光材料)により構成され、さらに、発光材料中に、通常、炭化水素基(例えば、アルキル基)が含まれることから、発光材料に対して優れた親和性を発揮する。その結果、発光層5と中間層6との間の距離を小さくすることができ、発光層5と中間層6との間に十分な密着性を得ることができる。これにより、発光層5と中間層6との間の電子の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0039】
これらのことから、かかる構成の中間層6を発光層5と陰極7との間に設けることにより、陰極7と中間層6との間および発光層5と中間層6との間の電子の受け渡しを円滑に行うことができるようになる。すなわち、中間層6を介した陰極7から発光層5への電子の受け渡しを円滑に行うことができるようになる。その結果、電子デバイス用基板が優れた電子(キャリア)輸送能を有するものとなる。
このような中間層6において、化合物(1)は、陰極7と接触していればよいが、図2に示すように、その一部(極性部62側)が陰極7に入り込んでいるのが好ましい。これにより、中間層6と陰極7との密着性がより向上して、陰極7から中間層6への電子の受け渡しをより円滑に行うことができる。
【0040】
また、化合物(1)は、発光層5に対しても同様に接触していればよいが、図2に示すように、その一部(非極性部61側)が発光層5に入り込んでいるのが好ましい。これにより、中間層6と発光層5との密着性がより向上して、中間層6から発光層5への電子の受け渡しをより円滑に行うことができる。
この化合物(1)は、中間層6中において、非極性部61を発光層5側に、極性部62を陰極7側に配向し得るように、その構造が設定(決定)される。
【0041】
以下、化合物(1)の各部(非極性部61および極性部62)について説明する。
非極性部61は、炭化水素基Rにより構成されている。
炭化水素基Rは、飽和炭化水素または不飽和炭化水素のうちのいずれであってもよいが、飽和炭化水素であるのがより好ましい。これにより、炭化水素基R中の電子雲の分布の偏りを小さくして、発光材料と炭化水素基Rとの親和性をより向上させることができる。
【0042】
炭化水素基Rは、その構造が、直鎖状構造、分枝状構造または環状構造のうちのいずれを含むものであってもよい。なお、炭化水素基Rを直鎖状のものとすることにより、後述する中間層形成工程[4]において、化合物(1)(炭化水素基R)の一部を比較的容易に発光層5に入り込ませることができる。また、炭化水素基Rを分枝状構造または環状構造を含むものとすることにより、化合物(1)の一部が入り込んだ発光層5と中間層6との密着性をより向上させることができる。
【0043】
また、炭化水素基Rの炭素数は、特に限定されないが、1〜30であるのが好ましく、8〜22であるのがより好ましい。これにより、炭化水素基Rと発光材料との親和性すなわち相互作用を向上(大きく)させて、炭化水素基Rを発光層5側により確実に配向させることができるとともに、陰極7から注入された電子を発光層5側に円滑に受け渡すことができる。
【0044】
さて、極性部62は、結合基Xと、酸素原子と、原子Mとにより構成されている。
結合基Xは、単結合(bonding dash)カルボニル基またはスルホニル基のうちのいずれであってもよいが、カルボニル基またはスルホニル基であるのがより好ましい。これにより、極性部62の電子雲の分布の偏りをより大きくすることができ、金属材料との親和性を向上させて、極性部62(原子M)を発光層5側に確実に配向させることができる。
【0045】
原子Mは、水素原子または金属原子のうちのいずれであってもよく、特に限定されるものではないが、金属原子である場合、陰極7の構成材料(金属材料)に含まれる原子と、元素周期表において同じ族に属するものであるのが好ましい。これにより、原子Mすなわち極性部62と金属材料との親和性をより向上させることができ、中間層6と陰極7との密着性がより優れたものとなる。
【0046】
この原子M(金属原子)は、酸素原子と結合し得るものであればよく、特に限定されるものではないが、仕事関数の小さい金属原子であるのが好ましい。このような金属原子としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の他、例えば、Be、MgおよびZn等が挙げられる。かかる金属原子を原子Mとして備える化合物(1)を用いて、化学物(1)の一部が陰極7に入り込んだ状態で中間層6を形成すると、陰極7の仕事関数をより小さくすることができる。その結果、陰極7としての特性をより向上させることができるという効果が得られる。
【0047】
このような原子Mとしては、特に、Li、Na、K、Be、Mg、Cs、ZnまたはCaであるのが好ましい。これらの金属原子は、仕事関数が特に小さく、陰極7の構成材料として好適に用いられることから、上述したような効果をより顕著に発揮させることができる。
具体的には、このような化合物(1)としては、例えば、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウムのような高級脂肪酸金属塩(金属石ケン)、ラウリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ベヘニン酸のような高級脂肪酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールのような高級アルコールおよびラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリルベンゼンスルホン酸リチウムのような高級アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、ラウリルベンゼンスルホン酸、ステアリルベンゼンスルホン酸のような高級アルキルベンゼンスルホン酸、9−フルオレノール、オキシフルオレンのようなフルオレンのアルコール誘導体等が挙げられる。
【0048】
なお、中間層6は、上述したような化合物(1)のうちの1種で構成されていてもよいし、2種以上を組み合わせたもので構成されていてもよい。
このような中間層6の厚さ(平均)は、化合物(1)の構成によっても若干異なるが、10nm以下であるのが好ましく、1〜5nm程度であるのがより好ましい。これにより、中間層6を、極性部62が陰極7側に非極性部61が発光層5側にそれぞれ配向した化合物(1)の単分子膜と比較的容易にすることができる。その結果、中間層6中の電子の輸送が、その厚さ方向に対して、1つの分子中で行われることなり、中間層6を介した陰極7から発光層5への電子の受け渡しをより円滑に行うことができる。
【0049】
陽極3と陰極7との間に通電(電圧を印加)すると、正孔輸送層4中を正孔が、また、中間層6を介した後、発光層5中を電子が移動し、主に発光層5の正孔輸送層4側の界面付近において正孔と電子とでエキシトン(励起子)が生成する。このエキシトンは、一定時間で再結合するがその際に、前記エキシトン生成で蓄積された励起エネルギー分を主として蛍光やりん光等の光として放出する。これがエレクトロルミネセンス発光である。
【0050】
この発光層5の構成材料としては、電圧印加時に陽極3側から正孔を、また、陰極7側から電子を注入することができ、正孔と電子が再結合する場を提供できるものであれば、いかなるものであってもよい。
このような発光材料には、以下に示すような、各種低分子の発光材料、各種高分子の発光材料があり、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
【0051】
なお、低分子の発光材料を用いることにより、緻密な発光層5が得られるため、発光層5の発光効率が向上する。また、高分子の発光材料を用いることにより、比較的容易に溶剤へ溶解させることができるため、インクジェット印刷法等の各種塗布法による発光層5の形成を容易に行うことができる。さらに、低分子の発光材料と高分子の発光材料とを組み合わせて用いることにより、低分子の発光材料および高分子の発光材料を用いる効果を併有すること、すなわち、緻密かつ発光効率に優れる発光層5を、インクジェット印刷法等の各種塗布法により、容易に形成することができるという効果が得られる。
【0052】
低分子の発光材料としては、例えば、ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物、ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセン、6−ニトロクリセンのようなクリセン系化合物、ペリレン、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3,4,9,10−ペリレン−ジ−カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物、コロネンのようなコロネン系化合物、アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物、ピレンのようなピレン系化合物、4−(ジ−シアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)のようなピラン系化合物、アクリジンのようなアクリジン系化合物、スチルベンのようなスチルベン系化合物、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物、ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物、ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物、2,2’−(パラ−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物、ビスチリル(1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物、ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物、クマリンのようなクマリン系化合物、ペリノンのようなペリノン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アルダジン系化合物、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物、キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物、2,2’,7,7’−テトラフェニル−9,9’−スピロビフルオレンのようなスピロ化合物、フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリン)亜鉛(Znq)、(1,10−フェナントロリン)−トリス−(4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−ブタン−1,3−ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィン)プラチナム(II)のような各種金属錯体等が挙げられる。
【0053】
高分子の発光材料としては、例えば、トランス型ポリアセチレン、シス型ポリアセチレン、ポリ(ジ−フェニルアセチレン)(PDPA)、ポリ(アルキル,フェニルアセチレン)(PAPA)のようなポリアセチレン系化合物、ポリ(パラ−フェンビニレン)(PPV)、ポリ(2,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレンビニレン)(RO−PPV)、シアノ−置換−ポリ(パラ−フェンビニレン)(CN−PPV)、ポリ(2−ジメチルオクチルシリル−パラ−フェニレンビニレン)(DMOS−PPV)、ポリ(2−メトキシ,5−(2’−エチルヘキソキシ)−パラ−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)のようなポリパラフェニレンビニレン系化合物、ポリ(3−アルキルチオフェン)(PAT)、ポリ(オキシプロピレン)トリオール(POPT)のようなポリチオフェン系化合物、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(PDAF)、α,ω−ビス[N,N’−ジ(メチルフェニル)アミノフェニル]−ポリ[9,9−ビス(2−エチルヘキシル)フルオレン−2,7−ジル](PF2/6am4)、ポリ(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニル−オルト−コ(アントラセン−9,10−ジイル)のようなポリフルオレン系化合物、ポリ(パラ−フェニレン)(PPP)、ポリ(1,5−ジアルコキシ−パラ−フェニレン)(RO−PPP)のようなポリパラフェニレン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)のようなポリカルバゾール系化合物、ポリ(メチルフェニルシラン)(PMPS)、ポリ(ナフチルフェニルシラン)(PNPS)、ポリ(ビフェニリルフェニルシラン)(PBPS)のようなポリシラン系化合物等が挙げられる。
【0054】
発光層5の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。発光層5の厚さを前記範囲とすることにより、正孔と電子との再結合が効率よくなされ、発光層5の発光効率をより向上させることができる。
なお、発光層5は、単層のものに限定されず、例えば、中間層6と接触する側に、電子輸送能に優れた電子輸送層を備えた複層のものとすることもできる。発光層5をかかる構成のものとすることにより、発光層5中における電子輸送能をより向上させることができる。
【0055】
電子輸送層の構成材料(電子輸送材料)としては、特に限定されないが、例えば、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)、1,3,5−トリス[{3−(4−t−ブチルフェニル)−6−トリスフルオロメチル}キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ2)のようなベンゼン系化合物(スターバースト系化合物)、ナフタレンのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセンのようなクリセン系化合物、ペリレンのようなペリレン系化合物、アントラセンのようなアントラセン系化合物、ピレンのようなピレン系化合物、アクリジンのようなアクリジン系化合物、スチルベンのようなスチルベン系化合物、BBOTのようなチオフェン系化合物、ブタジエンのようなブタジエン系化合物、クマリンのようなクマリン系化合物、キノリンのようなキノリン系化合物、ビスチリルのようなビスチリル系化合物、ピラジン、ジスチリルピラジンのようなピラジン系化合物、キノキサリンのようなキノキサリン系化合物、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−パラ−ベンゾキノンのようなベンゾキノン系化合物、ナフトキノンのようなナフトキノン系化合物、アントラキノンのようなアントラキノン系化合物、オキサジアゾール、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、BMD、BND、BDD、BAPDのようなオキサジアゾール系化合物、トリアゾール、3,4,5−トリフェニル−1,2,4−トリアゾールのようなトリアゾール系化合物、オキサゾール系化合物、アントロンのようなアントロン系化合物、フルオレノン、1,3,8−トリニトロ−フルオレノン(TNF)のようなフルオレノン系化合物、ジフェノキノン、MBDQのようなジフェノキノン系化合物、スチルベンキノン、MBSQのようなスチルベンキノン系化合物、アントラキノジメタン系化合物、チオピランジオキシド系化合物、フルオレニリデンメタン系化合物、ジフェニルジシアノエチレン系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする錯体のような各種金属錯体等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を用いることができる。
【0056】
封止部材8は、陽極3、正孔輸送層4、発光層5、中間層6および陰極7を覆うように設けられ、これらを気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。封止部材8を設けることにより、特に陰極7の酸化を抑制または防止して、有機EL素子1の信頼性の向上や、変質・劣化の防止(耐久性向上)等の効果が得られる。
封止部材8の構成材料としては、例えば、Al、Au、Cr、Nb、Ta、Tiまたはこれらを含む合金、酸化シリコン、各種樹脂材料等を挙げることができる。
【0057】
また、封止部材8は、平板状として、基板2と対向させ、これらの間を、例えば熱硬化性樹脂等のシール材で封止するようにしてもよい。
このような有機EL素子1は、陰極7が負、陽極3が正となるようにして、0.5Vの電圧を印加したとき、その抵抗値が、100Ω/cm以上となる特性を有するのが好ましく、1kΩ/cm以上となる特性を有するのがより好ましい。かかる特性は、有機EL素子1において、陰極7と陽極3との間での短絡(リーク)が好適に防止または抑制されていることを示すものであり、このような特性を有する有機EL素子1は、発光効率が特に高いものとなる。
【0058】
このような有機EL素子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
この有機EL素子1の製造方法において、中間層6を設ける工程(中間層形成工程)と陰極(無機物層)7を設ける工程(陰極形成工程)とに本発明の電子デバイス用基板の製造方法が適用される。
[1]陽極形成工程
まず、基板2を用意し、この基板2上に陽極3を形成する。
陽極3は、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等を用いて形成することができる。
【0059】
[2]正孔輸送層形成工程
次に、陽極3上に正孔輸送層4を形成する。
正孔輸送層4は、前記工程[1]で説明した乾式メッキ法の他、例えば、前述したような正孔輸送材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる正孔輸送層材料を、陽極3上に塗布(供給)した後、正孔輸送層材料に含まれる溶媒または分散媒を除去することにより、得ることができる。
【0060】
陽極3上に正孔輸送層材料を供給する方法としては、各種の方法を用いることができるが、例えば、インクジェット法、スピンコート法、液体ミスト化学体積法(LSMCD法)、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法のような塗布法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0061】
溶媒または分散媒としては、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
【0062】
[3]発光層形成工程
次に、正孔輸送層4上に発光層5を形成する。
発光層5は、正孔輸送層4と同様にして形成することができる。すなわち、発光層5は、前述したような発光材料を用いて、前記正孔輸送層形成工程[2]で説明したような方法により形成することができる。
【0063】
[4]中間層形成工程(第1の工程)
次に、発光層5上に中間層6を形成する。
中間層6を形成する方法としては、各種の方法が挙げられ、例えば、[I]化合物(1)を含有する液状材料を塗布法により発光層5上に供給して形成する方法、[II]化合物(1)を真空蒸着法、スパッタリング法、クラスターイオンビーム法、のような気相成膜法により発光層5上に供給して形成する方法、[III]液体表面上に配向した薄い化合物(1)の分子膜を形成しておき、この液中に発光層5が形成された基板を静かに浸漬・抜き出して基板(発光層5)表面上に分子方向の揃った薄膜を形成する方法、または[IV]液体表面上に配向した薄い化合物(1)の分子膜を形成しておき、この液表面に発光層5が形成された基板を静かに接触させて基板(発光層5)表面上に分子方向の揃った薄膜を転写する方法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、中間層6の形成には、[I]の方法を用いるのが好ましい。かかる方法によれば、大掛かりな装置等を用いることなく比較的容易に中間層6を形成することができる。
以下では、[I]の方法を用いて中間層6を形成する場合を代表に説明する。
【0064】
[4−1] まず、化合物(1)を含有する液状材料を用意する。
なお、この液体は、化合物(1)を溶媒に溶解した溶液または分散媒に分散した分散液のいずれであってもよいが、溶液であるのが好ましい。これにより、次工程[4−2]において化合物(1)を、確実に配向させることができる。
液状材料の調製に用いる溶媒または分散媒としては、前記工程[2]で挙げたものと同様のものを用いることができる。
【0065】
液状材料中の化合物(1)の濃度は、化合物(1)の種類によっても若干異なるが、0.01〜0.5mol/L程度であるのが好ましく、0.1〜0.3mol/L程度であるのがより好ましい。かかる関係を満足することにより、次工程[4−3]において、液状材料を乾燥させた際に、中間層6を化合物(1)で構成される単分子膜とすることができる。
【0066】
[4−2] 次に、発光層5上に液状材料を供給する。
その結果、非極性部61すなわち炭化水素基Rと発光材料との親和性により、化合物(1)が、発光層5の厚さ方向に沿って炭化水素基Rを発光層5側に、極性部62(原子M)を発光層5と反対側にして配向することとなる。
液状材料を発光層5上に供給する方法としては、前記工程[2]で説明した陽極3上に正孔輸送層材料を供給する方法と同様の方法を用いることができる。
【0067】
なお、前記工程[4−1]において、液状材料の調製に用いる溶媒または分散媒として、発光層5すなわち発光材料を溶解または膨潤し得るものを選択した場合には、この溶媒または分散媒により、発光層5の上面付近が溶解または膨潤されることとなる。これにより、化合物(1)を、その一部(非極性部61)が発光層5に入り込んだ状態で配向させることができる。これにより、次工程[4−3]で得られる中間層6の発光層5に対する密着性をより向上させることができる。
【0068】
[4−3] 次に、発光層5上の液状材料を乾燥させる。
これにより、炭化水素基Rを発光層5側に、原子Mを発光層5と反対側にして配向した中間層6を得ることができる。
液状材料を乾燥させる方法としては、特に限定されず、例えば、自然乾燥の他、加熱乾燥や真空乾燥のように強制的に乾燥させるものであってもよい。
【0069】
強制的に乾燥させる方法を用いる場合、雰囲気の温度は、20〜90℃程度であるのが好ましく、50〜80℃程度であるのがより好ましい。
雰囲気の圧力は、0.1〜10Pa程度であるのが好ましく、1〜5Pa程度であるのがより好ましい。
処理時間は中間層6を形成する材料によっても異なるが、1〜90分程度であるのが好ましく、5〜30分程度であるのがより好ましい。
【0070】
雰囲気の温度と圧力と処理時間とをかかる範囲に設定することにより、液状材料を確実に乾燥させて中間層6を形成することができる。
なお、乾燥させた後の中間層6には、加熱処理や柔らかい繊維を一方向に物理的に繰り返し軽くこすり付けた機械的な配向処理等の後処理を施すようにしてもよい。これにより、中間層6中の化合物(1)の配向状態をより安定化させること、すなわち、炭化水素基Rを発光層5側に、原子Mを発光層5と反対側にして各化合物(1)をより確実に配向させることができる。
【0071】
[5]陰極形成工程(第2の工程)
次に、中間層6上、すなわち、発光層5と接触しているのと反対側の面に陰極7を形成する。
陰極7は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、クラスターイオンビーム法等を用いて形成することができる。かかる方法を用いることにより、中間層6の発光層5側と反対側に配向している原子Mを取り囲むようにして、陰極7の構成材料を供給することができる。その結果、陰極7は、発光層5と接触する側の面において、化合物(1)(極性部62)の一部が入り込んだ状態のものとなる。これにより、陰極7と中間層6との密着性をより向上させることができる。
【0072】
[6]封止部材形成工程
次に、陽極3、正孔輸送層4、発光層5、中間層6、および陰極7を覆うように、封止部材8を形成する。
封止部材8は、例えば、前述したような材料で構成される箱状の保護カバーを、各種硬化性樹脂(接着剤)で接合すること等により形成する(設ける)ことができる。
硬化性樹脂には、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、反応性硬化樹脂、嫌気性硬化樹脂のいずれも使用可能である。
以上のような工程を経て、有機EL素子1が製造される。
【0073】
なお、本実施形態では、陰極7と発光層5との間に、これらの双方に接触するように設けられた中間層6を備える有機EL素子1について説明したが、このような構成に限定されず、例えば、中間層6が陽極3と正孔輸送層4との間に双方と接触するように設けられているようなものであってもよい。
また、陽極3と正孔輸送層4との間に中間層6が設けられている場合、陰極7と発光層5との間の中間層6は、省略するようにしてもよい。
【0074】
この有機EL素子1は、例えばディスプレイ装置用として用いることができるが、その他にも光源等としても使用可能であり、種々の光学的用途等に用いることが可能である。
また、有機EL素子1をディスプレイ装置用に用いる場合、複数の有機EL素子1がディスプレイ装置に設けられるが、このようなディスプレイ装置は、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0075】
図3は、有機EL素子を複数備えるディスプレイ装置を示す縦断面図である。
図3に示すディスプレイ装置100は、基体20と、この基体20上に設けられた複数の有機EL素子1とで構成されている。
基体20は、基板21と、この基板21上に形成された回路部22とを有している。
回路部22は、基板21上に形成された、例えば酸化シリコン層からなる保護層23と、保護層23上に形成された駆動用TFT(スイッチング素子)24と、第1層間絶縁層25と、第2層間絶縁層26とを有している。
【0076】
駆動用TFT24は、シリコンからなる半導体層241と、半導体層241上に形成されたゲート絶縁層242と、ゲート絶縁層242上に形成されたゲート電極243と、ソース電極244と、ドレイン電極245とを有している。
このような回路部22上に、各駆動用TFT24に対応して、それぞれ、有機EL素子1が設けられている。また、隣接する有機EL素子1同士は、第1隔壁部31および第2隔壁部32により区画されている。
【0077】
本実施形態では、各有機EL素子1の陽極3は、画素電極を構成し、各駆動用TFT24のドレイン電極245に配線27により電気的に接続されている。また、各有機EL素子1の陰極7は、共通電極とされている。
そして、各有機EL素子1を覆うように封止部材(図示せず)が基体20に接合され、各有機EL素子1が封止されている。
ディスプレイ装置100は、単色表示であってもよく、各有機EL素子1に用いる発光材料を選択することにより、カラー表示も可能である。
【0078】
<電子機器>
前述したような、有機EL素子1(本発明の電子デバイス)を備えるディスプレイ装置100は、各種の電子機器に組み込むことができる。
図4は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
【0079】
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部を備える表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100において、表示ユニット1106が備える表示部がディスプレイ装置100により構成されている。
【0080】
図5は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、表示部を備えている。
携帯電話機1200において、この表示部がディスプレイ装置100により構成されている。
【0081】
図6は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
【0082】
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ディジタルスチルカメラ1300において、この表示部がディスプレイ装置100により構成されている。
【0083】
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
【0084】
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
【0085】
なお、本発明の電子機器は、図4のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図5の携帯電話機、図6のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
【0086】
以上、本発明の電子デバイス用基板、電子デバイス用基板の製造方法、電子デバイスおよび電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
例えば、本発明の電子デバイス用基板を備える本発明の電子デバイスは、上述した有機EL素子に適用することができる他、例えば、光電変換素子や薄膜トランジスタ等に適用することができる。
【実施例】
【0087】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.有機EL素子の製造
以下の各実施例および各比較例において、有機EL素子を5個ずつ製造した。
(実施例1A)
−1A− まず、平均厚さ0.5mmの透明なガラス基板上に、スパッタリング法により、平均厚さ150nmのITO電極(陽極)を形成した。
【0088】
−2A− 次に、ITO電極上に、真空蒸着法により、銅フタロシアニンを蒸着して、平均厚さ10nmの正孔輸送層を形成した。
−3A− 次に、正孔輸送層上に、ポリ(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニル−オルト−コ(アントラセン−9,10−ジイル)(重量平均分子量200000)の1.7wt%キシレン溶液を、スピンコート法により塗布した後、窒素雰囲気下、100℃×10分、さらに、減圧下、100℃×60分の条件で乾燥して、平均厚さ50nmの発光層を形成した。
【0089】
−4A− 次に、ステアリン酸リチウムの0.1wt%熱エチルアルコール溶液をテフロン(「テフロン」は登録商標)フィルター(SKC社製、25nm径)を用いて高温ろ過して、不溶物をろ別することにより、中間層形成用材料を得た。
−5A− 次に、発光層上に、前記工程−4A−で用意した中間層形成用材料を、スピンコート法により塗布した後、窒素雰囲気下、60℃×30分の条件で乾燥して、平均厚さ5nmの中間層を形成した。
【0090】
−6A− 次に、この中間層を、減圧雰囲気下で50℃×120分の条件で加熱して中間層の安定化を図った。
なお、この発光層上に形成された中間層を繰り返し反射型偏光赤外線吸収スペクトル法および高分解能二次イオン質量分析法(TOFSIMS法)により分析した結果、ヘプタデシル基を発光層側の面にリチウムを発光層と反対側の面にして配向していることが確認された。
−7A− 次に、中間層上に、真空蒸着法により、平均厚さ300nmのAlLi電極(陰極)を形成した。
−8A− 次に、形成した各層を覆うように、ポリカーボネート製の保護カバーを被せ、紫外線硬化性樹脂により固定、封止して、有機EL素子を製造した。
【0091】
(実施例2A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ラウリン酸ナトリウムを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例3A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ベヘニン酸を用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
【0092】
(実施例4A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、パルミチルアルコールを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例5A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、化学式C17(C)CH−OHで表されるイソアルキルアルコールを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
【0093】
(実施例6A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ステアリルベンゼンスルホン酸リチウムを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例7A)
前記工程−4A−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ラウリルベンゼンスルホン酸を用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
【0094】
(実施例8A)
前記工程−4A−で用意した中間層形成用材料に代えて、オキシフルオレンの0.1wt%希酢酸溶液を中間層形成用材料とした以外は、前記実施例1Aと同様にして有機EL素子を製造した。
(比較例1A)
前記工程−4A−〜前記工程−6A−(中間層形成工程)を省略した以外は、前記実施例1Aと同様にして、有機EL素子を製造した。
【0095】
(実施例1B)
−1B− まず、前記工程−1A−と同様にして、平均厚さ150nmのITO電極(陽極)を形成した。
−2B− 次に、ステアリン酸リチウムの0.02wt%熱エチルアルコール溶液をテフロン(「テフロン」は登録商標)フィルター(SKC社製、25nm径)を用いて高温ろ過して、不溶物をろ別することにより、中間層形成用材料を得た。
【0096】
−3B− 次に、陽極上に、前記工程−2B−で用意した中間層形成用材料を、スピンコート法により塗布した後、窒素雰囲気下、60℃×15分の条件で乾燥して、平均厚さ5nmの中間層を形成した。
−4B− 次に、この中間層を、減圧雰囲気下で50℃×120分の条件で加熱して中間層の安定化を図った。
なお、この陽極上に形成された中間層を繰り返し反射型偏光赤外線吸収スペクトル法および高分解能二次イオン質量分析法(TOFSIMS法)により分析した結果、リチウムを陽極側の面にヘプタデシル基を陽極と反対側の面にして配向していることが確認された。
【0097】
−5B− 次に、中間層上に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD1)の2.0wt%キシレン溶液を、スピンコート法により塗布した後、乾燥して、平均厚さ50nmの正孔輸送層を形成した。
−6B− 次に、前記工程−3A−と同様にして正孔輸送層上に、ポリ(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニル−オルト−コ(アントラセン−9,10−ジイル)(重量平均分子量200000)により構成される、平均厚さ50nmの発光層を形成した。
−7B− 次に、中間層上に、真空蒸着法により、CaおよびAlを連続蒸着して、平均厚さ300nmのCaとAlとで構成される複数層電極(陰極)を形成した。
−8B− 次に、前記工程−8A−と同様にして、ポリカーボネート製の保護カバーにより封止して、有機EL素子を製造した。
【0098】
(実施例2B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ラウリン酸ナトリウムを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例3B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ベヘニン酸を用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
【0099】
(実施例4B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、パルミチルアルコールを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例5B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、化学式C17(C)CH−OHで表されるイソアルキルアルコールを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
【0100】
(実施例6B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ステアリルベンゼンスルホン酸リチウムを用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例7B)
前記工程−2B−において、ステアリン酸リチウムに代えて、ラウリルベンゼンスルホン酸を用いて中間層形成用材料を得た以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
(実施例8B)
前記工程−2B−で用意した中間層形成用材料に代えて、オキシフルオレンの0.1wt%希酢酸溶液を中間層形成用材料とした以外は、前記実施例1Bと同様にして有機EL素子を製造した。
【0101】
(比較例1B)
前記工程−2B−〜前記工程−4B−(中間層形成工程)を省略した以外は、前記実施例1Bと同様にして、有機EL素子を製造した。
(比較例2B)
中間層を前記工程−2B−〜前記工程−4B−にようにして形成したのに代えて、真空蒸着法により銅フタロシアニンを蒸着して、平均厚さ3nmの中間層を形成した以外は、前記実施例1Bと同様にして、有機EL素子を製造した。
【0102】
2.評価
各実施例および各比較例の有機EL素子について、それぞれ、通電電流(A)、発光輝度(cd/m)、最大発光効率(lm/W)を測定すると共に、発光輝度が初期値の半分になる時間(半減期)を測定した。
なお、これらの測定は、陽極と陰極との間に9Vの電圧を印加することで行った。
そして、比較例1Aで測定された各測定値(通電電流、発光輝度、最大発光効率、半減期)を基準値として、実施例1A〜実施例8Aで測定された各測定値を、それぞれ、以下の4段階の基準に従って評価した。
【0103】
◎:比較例1Aの測定値に対し、1.50倍以上である
○:比較例1Aの測定値に対し、1.25倍以上、1.50倍未満である
△:比較例1Aの測定値に対し、1.00倍以上、1.25倍未満である
×:比較例1Aの測定値に対し、0.75倍以上、1.00倍未満である
これらの評価結果を、それぞれ、以下の表1に示す。
【0104】
【表1】


【0105】
表1に示すように、各実施例の有機EL素子は、いずれも、各比較例の有機EL素子と比較して、通電電流、発光輝度、最大発光効率および半減期ともに、優れた結果が得られた。
これにより、本発明の有機EL素子では、陰極と中間層との界面および中間層と発光層との界面における密着性がそれぞれ向上したため、中間層を介した陰極から発光層への電子の受け渡しが好適に行われていることが明らかとなった。
さらに、実施例1A、2Aおよび6Aにおいて、最大発光効率と半減期とがより優れたものとなる結果が得られた。これは、化合物(1)に含まれる原子Mとして仕事関数の小さい金属原子を有するものを選択することにより、陰極の仕事関数がより小さくなっていることに起因すると推察された。
【0106】
次に、比較例1Bで測定された各測定値(通電電流、発光輝度、最大発光効率、半減期)を基準値として、実施例1B〜実施例8Bおよび比較例2Bで測定された各測定値を、それぞれ、以下の4段階の基準に従って評価した。
◎:比較例1Bの測定値に対し、1.50倍以上である
○:比較例1Bの測定値に対し、1.25倍以上、1.50倍未満である
△:比較例1Bの測定値に対し、1.00倍以上、1.25倍未満である
×:比較例1Bの測定値に対し、0.75倍以上、1.00倍未満である
これらの評価結果を、それぞれ、以下の表2に示す。
【0107】
【表2】


【0108】
表2に示すように、各実施例の有機EL素子は、いずれも、各比較例の有機EL素子と比較して、通電電流、発光輝度、最大発光効率および半減期ともに、優れた結果が得られた。
これにより、本発明の有機EL素子では、陽極と中間層との界面および中間層と正孔輸送層との界面における密着性がそれぞれ向上したため、中間層を介した陽極から正孔輸送層への正孔の受け渡しが好適に行われていることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】有機EL素子の一例を示した縦断面図である。
【図2】図1に示す有機EL素子の中間層の界面付近を拡大して示す模式図(縦断面図)である。
【図3】有機EL素子を備えるディスプレイ装置の実施形態を示す縦断面図である。
【図4】本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0110】
1……有機EL素子 2……基板 3……陽極 4……正孔輸送層 5……発光層 6……中間層 61……非極性部 62……極性部 7……陰極 8……封止部材 9……積層体 100……ディスプレイ装置 20……基体 21……基板 22……回路部 23……保護層 24……駆動用TFT 241……半導体層 242……ゲート絶縁層 243……ゲート電極 244……ソース電極 245……ドレイン電極 25……第1層間絶縁層 26……第2層間絶縁層 27……配線 31……第1隔壁部 32……第2隔壁部 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース(ボディー) 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥回路基板 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥データ通信用の入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピュータ




 

 


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