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発明の名称 レーザ光源装置、表示装置およびプロジェクタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5352(P2007−5352A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180402(P2005−180402)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 武田 高司
要約 課題
光源の波長を波長変換素子の変換効率が最大又はその近傍となるように変更することができるレーザ光源装置、表示装置およびプロジェクタを提供する。

解決手段
レーザ光源12と、レーザ光源12から出射された光をそのレーザ光源12に向けて反射するミラーであってレーザ光源12と共にレーザ共振器の構成要素をなす外部共振器ミラー14と、レーザ光源12又はレーザ共振器から出射された光を波長変換する波長変換素子15と、レーザ共振器の発振波長を可変する波長可変手段(圧電素子13など)とを有することを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射された光を該レーザ光源に向けて反射するミラーであって該レーザ光源と共にレーザ共振器の構成要素をなす外部共振器ミラーと、
前記レーザ光源又はレーザ共振器から出射された光を波長変換する波長変換素子と、
前記レーザ共振器の発振波長を可変する波長可変手段とを有することを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項2】
前記レーザ光源は、同一基板上において1本又は複数本の列をなすように複数配置されてレーザアレイを構成しており、
前記波長変換素子は、導波路型の波長変換素子であるとともに、複数の前記レーザ光源から出射された光が共通に入射する単一構造体であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ光源装置。
【請求項3】
前記レーザ光源は、同一基板上において複数本の列をなすように複数配置されてレーザアレイを構成しており、
前記波長変換素子は、導波路型の波長変換素子であるとともに、前記列をなす複数の前記レーザ光源から出射された光が共通に入射する単一構造体であり、
前記単一構造体は、前記列ごとに配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ光源装置。
【請求項4】
前記波長変換手段は、前記波長変換素子の波長変換効率が最大値又は最大値の近傍になるように、前記レーザ共振器の発振波長を可変する制御手段を有してなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項5】
前記波長可変手段は、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間隔を可変するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項6】
前記波長可変手段は、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間に配置された圧電素子を有してなることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項7】
前記波長可変手段は、屈折率が可変な透明材料であって、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間に配置されたものを有してなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項8】
前記波長変換素子で波長変換された光の光量を検出する光量センサと、
前記光量センサの出力に基づいて前記波長可変手段の可変動作を制御する波長制御手段とを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項9】
前記波長制御手段は、前記波長可変手段の波長可変量を順次に異なる可変に変更する波長順次変更部と、該順次に可変されたときそれぞれでの前記光量センサの出力における最大値を特定する比較部と、前記最大値を記憶する記憶部とを有することを特徴とする請求項8に記載のレーザ光源装置。
【請求項10】
前記波長制御手段は、所定時間経過後ごとに定期的に前記光量センサの出力を検出し、前記光量センサの出力に基づいて前記波長可変手段の可変動作を定期的に制御するものであることを特徴とする請求項8又は9に記載のレーザ光源装置。
【請求項11】
前記波長変換素子で波長変換された光の光量を検出する光量センサと、
前記光量センサの出力に基づいて前記レーザ光源の発光量を制御する光源制御手段とを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項12】
前記光源制御手段は、所定時間経過後ごとに定期的に前記光量センサの出力を検出し、前記光量センサの出力に基づいて前記レーザ光源の発光量を定期的に制御するものであることを特徴とする請求項11に記載のレーザ光源装置。
【請求項13】
前記レーザ光源は、面発光レーザの一部又は全部をなすものであり、
前記波長可変手段は、前記レーザ光源ごと、又は前記列ごとに、独立に制御可能に配置されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のレーザ光源装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載のレーザ光源装置を具備してなることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項1から13のいずれか一項に記載のレーザ光源装置と、該レーザ光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光源装置、表示装置およびプロジェクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクタの小型化の要求が益々高まるなか、半導体レーザの高出力化、青色半導体レーザの登場に伴い、レーザ光源を使ったプロジェクタ或いはディスプレイが検討されている。これらは、光源の波長域が狭いため非常に色再現範囲を広くすることが可能であり、小型化及び構成要素の削減が可能であることから、次世代の表示素子として大きな可能性を秘めている。
【0003】
表示素子の光源としては、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のレーザ光源が必要である。R及びBについては半導体レーザで原振が存在するが、Gについては原振が存在せず、赤外レーザを非線形光学素子(波長変換素子:SHG)に入射させて発生した第2次高調波を利用することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、広範囲に亘って発振波長を安定に可変可能な波長可変型面発光レーザ装置も考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−267670号公報
【特許文献2】特開平11−17285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1においては、面発光レーザ上に波長変換素子(SHG)を設ける例が開示されている。この例では、光源がアレイでない為、1個で発光させる場合大きな発光強度を必要とし、アレイ化する場合には、非常に大きな光源となってしまう問題がある。
【0006】
また、特許文献2に記載の波長可変型面発光レーザ装置においても、1個の面発光レーザの波長を可変するものであり、発光強度の不足、アレイ化する場合には非常に大きな光源となってしまう問題がある。また、特許文献2に記載の波長可変型面発光レーザ装置はレーザ共振器が半導体基板の構造内に形成されている。この構成では、レーザ本体とミラーと間の間隔を精密に調整することは困難と考えられ、その製造も容易ではないと考えられる。さらに、特許文献2に記載の技術は、波長変換素子を用いた構成については何ら考慮していない。したがって、特許文献1,2に記載の技術では、波長変換素子の変換効率が最大となるように光源(アレイ光源)の波長を変更することができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、光源の波長を波長変換素子の変換効率が最大又はその近傍となるように変更することができるレーザ光源装置、表示装置およびプロジェクタの提供を目的とする。
また、本発明は、アレイをなす複数のレーザ光源と波長変換素子とを有する光源装置などにおいて、各レーザ光源の波長を波長変換素子の変換効率が最大となるように変更することができるレーザ光源装置、表示装置およびプロジェクタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のレーザ光源装置は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射された光を該レーザ光源に向けて反射するミラーであって該レーザ光源と共にレーザ共振器の構成要素をなす外部共振器ミラーと、前記レーザ光源又はレーザ共振器から出射された光を波長変換する波長変換素子と、前記レーザ共振器の発振波長を可変する波長可変手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、波長可変手段によりレーザ共振器の発振波長を変更することができ、波長変換素子に入射する光の波長を変更することができる。そこで、レーザ共振器の出力光の波長を波長変換素子の変換効率が最大となるように変更することができる。したがって、本発明によれば、波長変換素子の変換効率を高く維持することが可能となり、製造バラツキによる光源の波長変動にたいしても初期調整などで解消することができる。また、光源の構造が経時変化及び温度変化などした場合でも波長変換素子の変換効率を高く維持することができる。
本発明において、波長変換素子は、レーザ光源と外部共振器ミラー間の外側に配置してもよく、レーザ光源と外部共振器ミラー間の内側に配置してもよい。
また、前記波長可変手段は、前記レーザ共振器の光路長を可変するものであることとしてもよい。
【0009】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記レーザ光源が、同一基板上において1本又は複数本の列をなすように複数配置されてレーザアレイを構成しており、前記波長変換素子は、導波路型の波長変換素子であるとともに、複数の前記レーザ光源から出射された光が共通に入射する単一構造体であることが好ましい。
本発明によれば、レーザアレイの構成を用いることにより光源装置の小型化及び低コスト化を図りながら、波長変換素子の変換効率を高く維持することができる。
【0010】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記レーザ光源が同一基板上において複数本の列をなすように複数配置されてレーザアレイを構成しており、前記波長変換素子は、導波路型の波長変換素子であるとともに、前記列をなす複数の前記レーザ光源から出射された光が共通に入射する単一構造体であり、前記単一構造体(波長変換素子)は、前記列ごとに配置されていることが好ましい。
本発明によれば、レーザアレイの構成を用いることにより光源装置の小型化及び低コスト化を図りながら、波長変換素子の変換効率を高く維持することができる。また、レーザ光源の列ごとに単一構造体(波長変換素子)を配置した構成であるので、1つの波長変換素子の形状を無理に厚くする必要がない。ここで、導波路型の波長変換素子は、一般に板形状をしており、その板形状の厚みを大きくすることは製造技術上困難である。したがって、波長変換素子の変換効率が常に高く、コンパクトで安価なレーザ光源装置を提供することができる。
【0011】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長変換手段が、前記波長変換素子の波長変換効率が最大値又は最大値の近傍になるように、前記レーザ共振器の発振波長を可変する制御手段を有してなることが好ましい。
本発明によれば、波長変換素子の変換効率が最大となるように、レーザ光源の波長を自動的に変更することができる。
【0012】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長可変手段が、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間隔を可変するものであることが好ましい。
本発明によれば、波長可変手段がレーザ光源(原振)の外側に配置された構成であるので、レーザ光源として一般的な面発光レーザなどを適用できる。したがって、製造コストの増大及び製造の困難化を回避しながら、波長変換素子の変換効率を高く維持できるレーザ光源装置を提供することができる。
【0013】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長可変手段が、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間に配置された圧電素子を有してなることが好ましい。
本発明によれば、圧電素子に印加する電圧を制御することにより、その圧電素子の厚みを制御でき、レーザ光源と外部共振器ミラーとの間隔を制御することができる。したがって、製造コストの増大及び製造の困難化を回避しながら、波長変換素子の変換効率を高く維持できるレーザ光源装置を提供することができる。
【0014】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長可変手段が、屈折率が可変な透明材料であって、前記レーザ光源と外部共振器ミラーとの間に配置されたものを有してなることが好ましい。
前記屈折率が可変な透明材料は、比較的に大きく屈折率が変化する電気光学材料が好ましく、例えば強誘電体セラミックスが挙げられる。ここで、強誘電体セラミックスとしては、例えばPLZT(ランタンドープジルコン酸チタン酸鉛)が挙げられる。
【0015】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長変換素子で波長変換された光の光量を検出する光量センサと、前記光量センサの出力に基づいて前記波長可変手段の可変動作を制御する波長制御手段とを有することが好ましい。
本発明によれば、例えば、光量センサの出力に基づいて波長可変手段をフィードバック制御することができる。したがって、光量センサの出力が所望値(最大値)になるように波長可変手段を制御することができる。
【0016】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長制御手段が、前記波長可変手段の波長可変量を順次に異なる可変に変更する波長順次変更部と、該順次に可変されたときそれぞれでの前記光量センサの出力における最大値を特定する比較部と、前記最大値を記憶する記憶部とを有することが好ましい。
本発明によれば、例えば、波長順次変更部により波長変換素子の入射光の波長を徐々に変えていき、そのときの光量センサの出力を観察することにより、波長変換素子の変換効率が最大となるときの波長制御手段の状態(例えば印加電圧)を特定することができる。したがって、例えば、レーザ光源装置の電源投入時に前記印加電圧を波長制御手段に印加する構成とすることにより、電源投入直後から、波長変換素子の変換効率が最大となる状態にすることができる。
【0017】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長制御手段が、所定時間経過後ごとに定期的に前記光量センサの出力を検出し、前記光量センサの出力に基づいて前記波長可変手段の可変動作を定期的に制御するものであることが好ましい。
本発明によれば、波長変換素子の変換効率が最大となるように、レーザ共振器の出力光の波長を、定期的に変更することができる。したがって、例えば経時変化又は温度変化などにより原振のレーザ光源の波長が変動しても、波長変換素子の入射光の波長を常に所望値にでき、波長変換効率の高い状態を維持することができる。
【0018】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記波長変換素子で波長変換された光の光量を検出する光量センサと、前記光量センサの出力に基づいて前記レーザ光源の発光量を制御する光源制御手段とを有することが好ましい。
本発明によれば、原振であるレーザ光源の発光状態についてもフィードバック制御することができる。したがって、波長変換効率の高い状態を維持しながら、レーザ光源装置からの発光量を一定にすることができる。
【0019】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記光源制御手段が、所定時間経過後ごとに定期的に前記光量センサの出力を検出し、前記光量センサの出力に基づいて前記レーザ光源の発光量を定期的に制御するものであることが好ましい。
本発明によれば、例えば経時変化又は温度変化などにより原振のレーザ光源の発光特性が変動しても、レーザ光源装置からの発光量を一定にすることができる。したがって、長期間に渡って安定に且つ高い効率で動作するレーザ光源装置を提供することができる。
前記波長制御手段は、前記光源制御手段による発光量の可変動作が停止しているときに、前記波長可変手段により前記レーザ共振器の発振波長を可変させるものであり、前記光源制御手段は、前記波長可変手段による前記レーザ共振器の発振波長の可変動作が停止しているときに、前記レーザ光源の発光量を可変させるものであることとしてもよい。
【0020】
また、本発明のレーザ光源装置は、前記レーザ光源が面発光レーザの一部又は全部をなすものであり、前記波長可変手段は、前記レーザ光源ごと、又は前記列ごとに、独立に制御可能に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、面発光レーザで前記レーザアレイを構成することにより、レーザ光源装置をよりコンパクト化することができる。また、レーザ光源ごと又はレーザ光源の列ごとにその波長を可変制御できるので、例えば、波長変換素子の変換特性(最適な波長)がその波長変換素子の部位ごと又は波長変換素子ごとに異なるものであっても、全てのレーザ光について波長変換効率を高くすることができる。
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、前記レーザ光源装置を具備してなることを特徴とする。
本発明によれば、高画質、高品位な表示を長期間に渡って行うことができ、さらに小型化及び低消費電力化などを図ることができる表示装置を低コストで提供することができる。
【0022】
また、本発明の表示装置は、赤色光源と、緑色光源と、青色光源と、各色光源からの光を合成する光合成部と、合成された光を走査して映像を表示する走査部とを備える走査型の表示装置であって、前記光源の少なくとも一色の光源が前記レーザ光源装置からなることが好ましい。
本発明によれば、高画質、高品位なフルカラー表示が長期間に渡り可能であり、さらに小型化及び低消費電力化などを図ることができる表示装置を低コストで提供することができる。
【0023】
上記目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、前記レーザ光源装置と、該レーザ光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、該光変調装置により変調された光を投射する投射装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、高画質、高品位なフルカラー表示が長期間に渡り可能であり、さらに小型化及び低消費電力化などを図ることができるプロジェクタを低コストで提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下で参照する各図面においては、図面を見易くするために、各構成要素の縮尺を適宜変更して表示している。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るレーザ光源装置の一例を示す模式斜視図である。本実施形態のレーザ光源装置1は、例えば表示装置、光通信装置、オーディオ装置、情報処理装置など各種装置の光源をなす装置である。レーザ光源装置1は、基板11と、レーザ光源12と、圧電素子13と、外部共振器ミラー14と、波長変換素子15とを有して構成されている。
【0026】
基板11は、例えば半導体からなる基板である。レーザ光源12は、基板11上に列をなすように配設されたレーザである。ここで、レーザ光源12は、基板11上に複数列をなすようにアレイ状に配設されたレーザアレイ(2次元レーザアレイ)を構成しているものとしてもよい。レーザ光源12としては、例えば面発光レーザを適用する。面発光レーザは、半導体基板(基板11)の表面からレーザ光を放射するもので、レーザ放射角が等方向で且つ小さいという特徴を有している。レーザ光源12は、例えば赤外のレーザ光を射出可能な面発光レーザとすることができる。
【0027】
外部共振器ミラー14は、レーザ光源12の出射光をそのレーザ光源12に向けて高効率で反射するミラーであり、レーザ光源12と共にレーザ共振器の構成要素をなしている。すなわち、レーザ光源12と外部共振器ミラー14とでレーザ共振器を構成している。外部共振器ミラー14の反射率は、例えば99パーセント位とする。外部共振器ミラー14は、図1に示すように、複数のレーザ光源12の出射光をそれぞれ反射する1つの単一構造体としてもよく、レーザ光源12毎に配置された複数の構造体としてもよい。
【0028】
波長変換素子15は、入射光の波長を変換する非線形光学素子である。また、波長変換素子15は、レーザ光源12の出射光であって外部共振器ミラー14を透過した光を入射して、波長変換して出射する。換言すれば、波長変換素子15は、レーザ光源12と外部共振器ミラー14とからなるレーザ共振器から出射された光を波長変換する。つまり、波長変換素子15は、レーザ光源12から出射された赤外レーザ光の波長を約半分に変換させて緑色のレーザ光を創出している。ここでは、波長変換素子15として、板形状の導波路型のものを用いている。このような導波路型の波長変換素子15を採用した場合、その波長変換素子15の厚みが薄いので、周期分極反転構造が作成し易く、波長変換効率を高め易く、製造コストを低減することができる。
【0029】
また、波長変換素子15は、複数のレーザ光源12がなす1次元レーザアレイに対して共通に用いられる1つの単一構造体で構成されている。そして、波長変換素子15には1次元レーザアレイをなす複数のレーザ光源12から出射された光が共通に入射するように配置されている。すなわち、波長変換素子15の板形状の端面(底面)が1次元レーザアレイの1列をなす複数のレーザ光源12の光出射口に対向するように配置されている。
【0030】
また、波長変換素子15は、複数のレーザ光源12がなす2次元レーザアレイにおける列ごとに1つずつ配置された単一構造体で構成されているものとしてもよい(図6参照)。この場合、各波長変換素子15には2次元レーザアレイにおける1つの列をなす複数のレーザ光源12から出射された光が共通に入射するように配置されていることが好ましい。すなわち、波長変換素子15の板形状の端面(底面)が2次元レーザアレイの1列をなす複数のレーザ光源12の光出射口に対向するように配置されていることが好ましい。そして、各波長変換素子15は、相互に一定の間隔を空けて、平行に配置されており、短冊形状をなすように配置されていることが好ましい。
【0031】
圧電素子13は、電圧が印加されることにより、機械的ひずみを生ずる素子である。本実施形態の圧電素子13は、レーザ光源12と外部共振器ミラー14との間に配置されている。圧電素子13は、レーザ光源12の出射光を遮らない位置に配置されている。そして、圧電素子13は電圧印加により伸縮し、その伸縮によりレーザ光源12と外部共振器ミラー14との間隔が可変される。すなわち、圧電素子13の伸縮により、基板11に対して外部共振器ミラー14がレーザ光源12の光軸に沿って移動する。レーザ光源12と外部共振器ミラー14との間隔が変わると、レーザ光源12と外部共振器ミラー14とからなるレーザ共振器の発振波長が変わることとなる。したがって、圧電素子13は、波長変換素子15の入射光の波長を変更する波長可変手段として機能する。
【0032】
これらにより、本実施形態のレーザ光源装置1は、圧電素子13に印加する電圧を制御することにより、レーザ共振器の発振波長を可変でき、波長変換素子15の入射光の波長を可変制御することができる。したがって、波長変換素子15の波長変換効率が最大値又は最大値の近傍になるように、レーザ共振器の発振波長を可変することができる。
【0033】
上記及び図1に示すように、レーザ光源装置1では面発光レーザからなるレーザ光源12を用いているが、レーザ光源12として端面発光型レーザを用いてレーザ光源装置1を構成してもよい。すなわち、端面発光型レーザのレーザアレイと導波路型の波長変換素子15とを組み合わせて、レーザ光源装置1を構成してもよい。
【0034】
例えば、レーザ光源装置1を次の構成としてもよい。基板(サブ基板)の1つの端辺に複数の端面発光型レーザが配置されて1次元レーザアレイを構成している。そして、サブ基板は、1次元レーザアレイの発光方向がメイン基板(基板11に相当)の平面に直交するように、そのメイン基板の平面上に取り付けられている。このサブ基板は、メイン基板上に等間隔で複数配置されていることとしてもよい。サブ基板の1次元レーザアレイは、レーザ用マウンタとヒートシンクを兼ねた部材(メイン基板と一体構造でも別構造でもよい)に実装されていることとしてもよい。この1次元レーザアレイが図1に示す複数のレーザ光源12に相当することとなる。その他の構成は、図1に示すレーザ光源装置1の構成と同じにすることができる。
【0035】
また、波長変換素子15は、導波路型の波長変換素子でもよく、バルク型の波長変換素子でもよい。また、レーザ光源12の発光部と波長変換素子15の端面との間に、レンズ等の光学部品(カップリングレンズ、集光手段等)を配置した構成としてもよい。
【0036】
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態に係るレーザ光源装置2の一例を示す模式斜視図である。図2において、図1の構成要素と同一のものには同一符号を付けている。本実施形態のレーザ光源装置2における第1実施形態のレーザ光源装置1との相違点は、電気光学材料16を有している点である。
【0037】
電気光学材料16は、屈折率が可変な透明材料(又は膜)であって、レーザ光源12と外部共振器ミラー14との間に配置されており、本発明の波長可変手段をなすものである。電気光学材料16は、レーザ光源12の出射光が透過するように配置されている。そして、電気光学材料16は、比較的に大きく屈折率が変化する電気光学材料が好ましく、例えばPLZT等の強誘電体セラミックスが挙げられる。
【0038】
このような構成により、電気光学材料(PLZT)16に電圧を印加することにより屈折率が変化し、レーザ光源12と外部共振器ミラー14がなすレーザ共振器の光路長が変化する。したがって、そのレーザ共振器の発振波長が変化する。したがって、本実施形態のレーザ光源装置2は、第1実施形態のレーザ光源装置1と同様に、波長変換素子15にとって最適な変換効率となる波長にレーザ共振器の発振波長を調整することができる。
【0039】
(第3実施形態)
図3は本発明の第3実施形態に係るレーザ光源装置3の一例を示す模式斜視図である。図3において、図2の構成要素と同一のものには同一符号を付けている。図4は、レーザ光源装置3の構成要素である波長制御手段を示すブロック図である。本実施形態のレーザ光源装置3における第2実施形態のレーザ光源装置2との相違点は、ハーフミラー17、光量センサ21及び波長制御手段を有している点である。波長制御手段は、光量センサ21の出力に基づいて電気光学材料(波長可変手段)16を制御するものである。
【0040】
ハーフミラー17は、波長変換素子15の出射光の一部を光量センサ21に向けて反射し、その他の光は透過させる。これにより、光量センサ21は、レーザ光源装置3の出射光の量を検出することができる。次に、図4に示す波長制御手段の動作を説明する。
【0041】
波長制御手段の動作の概要を述べる。波長制御手段は、レーザ光源装置3の初期調整時(例えば出荷時又は電源投入時など)において、波長変換素子15の出射光の光量が最も大きくなる電気光学材料16の印加電圧値を求め、その値を不揮発性メモリ29に記憶する。そして、次の電源投入時には、不揮発性メモリ29に記憶されている値の印加電圧を電気光学材料16に印加する。次に、波長制御手段の動作例の詳細を述べる。
【0042】
先ず、初期調整時において、制御部26は、スイッチ27を制御して、電圧発生部28の出力信号を圧電素子(PLZT)電圧制御部30に出力させる。ここで、圧電素子(PLZT)電圧制御部30の出力信号は、電圧発生部28の出力信号が示す電圧を基準として、段階的に徐々に上げる(又は下げる)信号を出力することができる。圧電素子(PLZT)電圧制御部30は、入力した信号について所定の処理又は変換を行い出力する。換言すれが、圧電素子(PLZT)電圧制御部30は、波長可変手段の波長可変量を順次に異なる可変に変更する波長順次変更部として機能する。電圧印加部31は、圧電素子(PLZT)電圧制御部30から出力された信号に応じた電圧を圧電素子(PLZT)32に印加する。ここで、圧電素子(PLZT)32は、図2の電気光学材料16(又は図1の圧電素子13)に相当する。これらにより、電気光学材料16の屈折率が段階的に徐々に変化し、レーザ共振器の光路長も段階的に徐々に変化し、レーザ光源12の発振波長も段階的に徐々に変化する。したがって、波長変換素子15における波長変換効率も段階的に徐々に変化するので、光量センサ21の受光量の段階的に徐々に変化することとなる。
【0043】
光量センサ21の検出信号は、増幅器信号処理部22で増幅されると共に信号処理されて、所望形式のデジタルデータに逐次変換される。このデジタルデータは、光量値記憶部23に逐次記憶されると共に、比較回路24に出力される。比較回路24は、ある時点(現時点)の光量値と、光量値記憶部23に記憶されている現時点の1つ前の時点の光量値とを比較する。すなわち、比較回路24は、圧電素子(PLZT)32すなわち電気光学材料16により僅かに波長が変化されたときに、その変化の前後の光量を比較している。
【0044】
現時点の光量値の方が1つ前の光量値よりも大きい場合、比較回路24はその現時点の光量値を最大値検出部25に出力する。最大値検出部25は、比較回路24から出力された光量値を圧電素子(PLZT)電圧制御部30に出力する。圧電素子(PLZT)電圧制御部30は、電圧発生部28から入力した電圧値について一定値だけ増加して新しい電圧値として不揮発性メモリ29に記憶させる。圧電素子(PLZT)電圧制御部30は、その新しい電圧値を電圧印加部31に出力する。
【0045】
上記処理が繰り返される。すなわち、段階的な波長変化と、その変化ごとの光量値検出と、比較回路24での比較などとが繰り返される。この繰り返しにおいて、比較回路24での比較で、現時点の光量値の方が1つ前の光量値よりも小さくなった場合、すなわち、上記繰り返しのごとに光量値が増大していった後に、初めて光量値が減少した時、その1つ前の光量値が最大値であると、最大値検出部25は判断する。この最大値のときの光が波長変換素子15の波長変換効率が最大となる波長の光である。したがって、比較回路24及び最大値検出部25は、順次に波長が可変されたときそれぞれでの光量センサ21の出力における最大値を特定する比較部として機能する。この最大値のときの圧電素子(PLZT)電圧制御部30が生成した電圧値は、圧電素子(PLZT)電圧制御部30を介して不揮発性メモリ29に記憶される。
【0046】
最大値が決まると、制御部26はスイッチ27を不揮発性メモリ29の側に倒す。すると、次の電源投入時からは、不揮発性メモリ29に記憶されている電圧値が圧電素子(PLZT)電圧制御部30に入力される。そして、この電圧値に応じた電圧が電圧印加部31を介して圧電素子(PLZT)32に印加され、波長変換素子15の波長変換効率が最大となる波長をレーザ光源12が出射することとなる。
【0047】
これらにより、本実施形態のレーザ光源装置3によれば、光量センサ21の出力が所望値(最大値)になるように、電気光学材料16をフィードバック制御することができる。したがって、電気光学材料16の波長変換効率が最大値となるように、自動制御することができる。
【0048】
また、レーザ光源装置3の波長制御手段が行う上記の初期設定時の処理は、所定時間(例えば10分)の経過ごとに定期的に行ってもよい。これにより、波長変換素子15での波長変換効率が最大値になるように、定期的に、電気光学材料16への印加電圧が「再調整」される。したがって、例えば、経時変化又は温度変化などにより原振のレーザ光源12の波長が変動しても、波長変換素子15の入射光の波長を常に所望値にでき、波長変換効率の高い状態を維持することができる。
【0049】
また、レーザ光源装置3が映像表示装置の光源として用いられる場合は、映像表示に影響の無い間(例えばフレーム間)を使って、上記「再調整」を行うことが好ましい。このようにすると、映像表示をしながら波長変換効率についての再調整をすることができる。
【0050】
また、光量センサ21にてレーザ光源装置3の出射光の量を検出する時以外の場合には、ハーフミラー17はレーザ光源光源装置3の出射光を遮らない位置に移動するような構成としても良い。
【0051】
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態に係るレーザ光源装置における光源制御手段の一例を示すブロック図である。本実施形態のレーザ光源装置における第3実施形態のレーザ光源装置3との相違点は、圧電手段13又は電気光学材料16の印加電圧をフィードバック制御する波長制御手段に加えて、レーザ光源12の発光量をフィードバック制御する光源制御手段を有する点である。すなわち、本レーザ光源装置は、波長変換素子で波長変換された光の光量を検出する光量センサと、光量センサの出力に基づいてレーザ光源12の発光量を制御する光源制御手段とを有する。次に、本レーザ光源装置について、図5を参照して具体的に説明する。
【0052】
光量センサ41は、図3及び図4の光量センサ21に相当するものである。また、増幅器信号処理部42、光量値記憶部44、比較回路50、最大値検出部57、制御部52、スイッチ53、電圧発生部54、不揮発性メモリ55、圧電素子(PLZT)電圧制御部56、電圧印加部58、圧電素子(PLZT)59は、それぞれ、図4の増幅器信号処理部22、光量値記憶部23、比較回路24、最大値検出部25、制御部26、スイッチ27、電圧発生部28、不揮発性メモリ29、圧電素子(PLZT)電圧制御部30、電圧印加部31、圧電素子(PLZT)32に相当するものである。
【0053】
スイッチ43、スイッチング回路45、目標値46、比較回路47及びレーザ駆動回路48は、光量センサ41の出力に基づいてレーザ(レーザ光源12に相当)49の発光量を制御する光源制御手段を構成している。制御部51は、通常光量制御と波長制御とを切り替えることについて制御するものである。次に、本レーザ光源装置の動作について説明する。
【0054】
通常は、光量センサ41が検出した光量に基づいて、波長変換素子の出射光の光量が一定になるように、レーザ49に供給する電流量をフィードバック制御する。この制御を通常光量制御という。この状態では、制御部51により、レーザ49に対する光量制御ループが選択される。すなわち、制御部51は、スイッチ43を制御して、スイッチング回路45の出力が比較回路47に入力される状態とする。比較回路47は、スイッチング回路45の出力と目標値46とを比較する。この比較結果に基づいて比較回路47がレーザ駆動回路48を制御し、レーザ49への供給電流量が制御される。これらにより、通常は、レーザ49への供給電流量を制御することで、波長変換素子からの出射光の光量を制御する。
【0055】
一方、通常の上記制御以外に次に制御を行う。例えば、一定時間経過毎に、レーザ49への電流供給量についてのフィードバック制御をホールドし、その電流供給量を一定に保つ。その間に、第3実施形態で示した波長可変手段(圧電手段13又は電気光学材料16など)への印加電圧のフィードバック制御をする。
【0056】
具体的には、制御部51がスイッチ43を切り替えて、圧電素子(PLZT)59についてのフィードバック制御ループが選択され、波長変換素子での変換効率の維持が行われる。これにより、光量センサ41の出力信号は、増幅器信号処置部42及びスイッチ43を介して光量値記憶部44と比較回路50に伝達される。その後は、図4に示す第3実施形態のレーザ光源装置3における波長制御手段の動作を行い、波長変換素子の波長変換効率が高く維持される。
【0057】
これらにより、本実施形態のレーザ光源装置によれば、波長制御手段のフィードバック制御に加えて、原振であるレーザ49の発光状態についてもフィードバック制御することができる。したがって、波長変換効率の高い状態を維持しながら、レーザ光源装置からの発光量を一定にすることができる。
【0058】
また、本実施形態のレーザ光源装置は、所定時間経過後ごとに定期的に、レーザ49の発光状態についてフィードバック制御することにより、経時変化又は温度変化などにより原振のレーザ49の発光特性が変動しても、レーザ光源装置からの発光量を一定にすることができる。したがって、長期間に渡って極めて安定に且つ高い効率で発光するレーザ光源装置を提供することができる。
【0059】
(第5実施形態)
図6は本発明の第5実施形態に係るレーザ光源装置4の一例を示す模式斜視図である。図6において、図3の構成要素と同一のものには同一符号を付けている。図7はレーザ光源装置4の構成要素である波長制御手段を示すブロック図である。本実施形態のレーザ光源装置4における第3実施形態のレーザ光源装置3との相違点は、波長可変手段である電気光学材料16a,16bがレーザ光源の列(12a,12b)ごとに、独立に制御可能に配置されている点である。
【0060】
レーザ光源列12aは、レーザ光源12が一列に配置されたものである。レーザ光源列12bは、レーザ光源12が一列に配置されたものであって、レーザ光源列12aに平行に配置されたものである。電気光学材料16aは、レーザ光源装置2の電気光学材料16に相当するものであり、レーザ光源列12aの光が透過するように配置されている。電気光学材料16bは、レーザ光源装置2の電気光学材料16に相当するものであり、レーザ光源列12bの光が透過するように配置されている。電気光学材料16aと電気光学材料16bとは、それぞれ別個独立に屈折率を可変制御されるものとする。また、電気光学材料16a,16bそれぞれの代わりに、別個独立に制御される2つの圧電素子を配置してもよい。外部共振器ミラー14A、波長変換素子15a,15b、光量センサ81a,81bは、それぞれ図3の外部共振器ミラー14、波長変換素子15、光量センサ21に相当するものである。次に、本レーザ光源装置4の動作について説明する。
【0061】
レーザ光源列12aから出射された光は電気光学材料16aを透過し、外部共振器ミラー14Aで大部分が反射され、レーザ発振状態となる。そして、レーザ光源列12aから出射された光のうち外部共振器ミラー14Aを透過した光は波長変換素子15aにより可視光に波長変換される。この波長変換された光の一部は、ハーフミラー17で反射され光量センサ81aに入射する。
【0062】
レーザ光源列12bから出射された光は電気光学材料16bを透過し、外部共振器ミラー14Aで大部分が反射され、レーザ発振状態となる。そして、レーザ光源列12bから出射された光のうち外部共振器ミラー14Aを透過した光は波長変換素子15aにより可視光に波長変換される。この波長変換された光の一部は、ハーフミラー17で反射され光量センサ81bに入射する。
【0063】
そして、光量センサ81aの受光量の基づいて、電気光学材料16a(すなわちPLZT(1)92a)の屈折率が図7(a)の波長制御手段で制御される。すなわち、図7(a)の波長制御手段をなす光量センサ81a、増幅器信号処理部82a、光量値記憶部83a、比較回路84a、最大値検出部85a、制御部86a、スイッチ87a、電圧発生部88a、不揮発性メモリ89a、圧電素子(PLZT)電圧制御部90a、電圧印加部91a、PLZT92aは、それぞれ、図4の光量センサ21、増幅器信号処理部22、光量値記憶部23、比較回路24、最大値検出部25、制御部26、スイッチ27、電圧発生部28、不揮発性メモリ29、圧電素子(PLZT)電圧制御部30、電圧印加部31、圧電素子(PLZT)32に相当するものである。
【0064】
また、光量センサ81bの受光量の基づいて、電気光学材料16b(すなわちPLZT(1)92b)の屈折率が図7(b)の波長制御手段で制御される。すなわち、図7(b)の波長制御手段をなす光量センサ81b、増幅器信号処理部82b、光量値記憶部83b、比較回路84b、最大値検出部85b、制御部86b、スイッチ87b、電圧発生部88b、不揮発性メモリ89b、圧電素子(PLZT)電圧制御部90b、電圧印加部91b、PLZT92bは、それぞれ、図4の光量センサ21、増幅器信号処理部22、光量値記憶部23、比較回路24、最大値検出部25、制御部26、スイッチ27、電圧発生部28、不揮発性メモリ29、圧電素子(PLZT)電圧制御部30、電圧印加部31、圧電素子(PLZT)32に相当するものである。
【0065】
これらにより、本実施形態のレーザ光源装置4は、レーザ光源列12a,12b毎に、すなわち波長変換素子15a,15b毎に、入射光の波長を電気光学材料16a,16bで別個独立に調整できる。そこで、波長変換素子15aと波長変換素子15bとの最適変換波長が異なる場合でも、各波長変換素子15a,15bの波長変換効率をそれぞれ高い状態に維持することができる。また、波長変換素子15aと波長変換素子15bとの代わりに、1つの波長変換素子を用いた場合であって、波長変換素子の各部位により最適変換波長が異なる場合でも、その各部位において、波長変換効率をそれぞれ高い状態に維持することができる。
【0066】
また、本実施形態のレーザ光源装置4は、レーザ光源列12aとレーザ光源列12bとの発光波長が異なる場合でも、各レーザ光源列12a,12bの光ごとに電気光学材料16a,16bで別個独立に調整できる。したがって、この場合でも各波長変換素子15a,15bの波長変換効率をそれぞれ高い状態に維持することができる。なお、レーザ光源列12a,12bは3列以上でもよく、1つの電気光学材料16a,16bに複数のレーザ光源列12a,12bの光が入射することとしてもよい。また、電気光学材料16a,16bの代わりに、別個独立に駆動制御される2以上の圧電素子を用いてもよい。
【0067】
(表示装置)
次に、上記実施形態のレーザ光源装置のいずれかを用いた表示装置の一実施形態について説明する。
図8は、本実施形態の表示装置であるフルカラーの走査型表示装置100について、その概略構成を示す図である。走査型表示装置100は、赤色光源102、緑色光源110、及び青色光源103からなる光源と、赤色光を反射する反射板103と、青色光を反射する反射板104と、緑色光を透過し且つ赤色光を反射するダイクロイックミラー105と、緑色光を透過し且つ青色光を反射するダイクロイックミラー106と、光源光を走査する走査ミラー107と、走査ミラー107からの光を映像として映し出す表示板108とを備えている。
【0068】
赤色光源102、緑色光源110及び青色光源103は、それぞれ、図1〜図7に示したレーザ光源装置のいずれかからなるものである。
【0069】
赤色光源102から射出された赤色光は、反射板103及びダイクロイックミラー105に反射され、さらにダイクロイックミラー106を透過して走査ミラー107に誘導される。また、青色光源101から射出された青色光は、反射板104及びダイクロイックミラー106に反射されて走査ミラー107に誘導される。さらに、緑色光源110から射出された緑色光は、ダイクロイックミラー105及びダイクロイックミラー106を透過して走査ミラー107に誘導される。走査ミラー107では、表示板108に映し出す映像に応じて走査が行われる。
【0070】
本実施形態の走査型表示装置100によれば、高画質、高品位なフルカラー表示が長期間に渡って可能であり、さらに小型化、低消費電力化及び低コスト化などを図ることができる。
【0071】
なお、上述の走査型表示装置の実施形態では、光合成部としてダイクロイックミラー、走査部として走査ミラー107を用いた例を示したが、光合成部を有さずに、各色毎に走査ミラーを備える構成としても良い。
【0072】
(プロジェクタ)
次に、上記実施形態のレーザ光源装置のいずれかを用いたプロジェクタの一実施形態について説明する。
図9は、本実施形態のプロジェクタ70について、その概略構成を示す図であり、3板方式の例である。プロジェクタ70においては、赤色(R)の色光を発光する半導体レーザを2次元的にアレイ状に構成したアレイ光源10r、緑色(G)の色光を発光するアレイ光源10g、青色(B)の色光を発光する半導体レーザを2次元的にアレイ状に構成したアレイ光源10bの3個を光源として用いている。
【0073】
アレイ光源10r、アレイ光源10g及びアレイ光源10bは、それぞれ、図1〜図7に示したレーザ光源装置のいずれかからなるものである。
【0074】
各アレイ光源10r,10g,10bから射出された光は液晶ライトバルブ75に照射される。つまり、各アレイ光源10r,10g,10bの出射側には、R,G,Bの各色光を変調する液晶ライトバルブ75がそれぞれ設けられている。そして、各液晶ライトバルブ75によって変調された3つの色光が、クロスダイクロイックプリズム(色合成手段)77に入射するように構成されている。このプリズム77は4つの直角プリズムが貼り合わされたものであり、内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光Lr、Lg、Lbが合成されてカラー画像を表す光が形成される。色合成された光は投射レンズ76(投射装置)によりスクリーン79上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0075】
本実施形態のプロジェクタ70によれば、高画質、高品位なフルカラー表示が長期間に渡って可能であり、さらに小型化、低消費電力化及び低コスト化などを図ることができる。
【0076】
なお、上述のプロジェクタでは、光変調装置として3つの液晶ライトバルブと、色合成手段としてクロスダイクロイックプリズムを有する例を示したが、色合成手段を有さずにアレイ光源に各色光を発光する半導体レーザを配列し、各色光を時間順次的に発光させ、1枚の液晶ライトバルブで各色光を時間順次的に変調しても良い。また、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブを用いた例を示したが、反射型液晶ライトバルブ、DMD、あるいは、回折格子型ライトバルブ等を用いても良い。
【0077】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本発明のレーザ光源装置は、圧電素子の代わりに電気光学材料を適用でき、電気光学材料の代わりに圧電素子を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1実施形態に係るレーザ光源装置の一例を示す模式斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るレーザ光源装置の一例を示す模式斜視図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係るレーザ光源装置の一例を示す模式斜視図である。
【図4】同上のレーザ光源装置における波長制御手段を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係るレーザ光源装置の光源制御手段のブロック図である。
【図6】本発明の第5実施形態に係るレーザ光源装置の一例を示す模式斜視図である。
【図7】同上のレーザ光源装置における波長制御手段を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態に係る走査型表示装置の一例を示す概略構成図である。
【図9】本発明の実施形態に係るプロジェクタの一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0079】
1,2,3,4…レーザ光源装置、11…基板、12…レーザ光源、12a,12b…レーザ光源列、13…圧電素子、14,14A…外部共振器ミラー、15,15a,15b…波長変換素子、16,16a,16b…電気光学材料、17…ハーフミラー、21,81a,81b…光量センサ




 

 


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