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発明の名称 半導体装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−123782(P2007−123782A)
公開日 平成19年5月17日(2007.5.17)
出願番号 特願2005−317625(P2005−317625)
出願日 平成17年10月31日(2005.10.31)
代理人 【識別番号】100109900
【弁理士】
【氏名又は名称】堀口 浩
発明者 福島 大 / 南幅 学 / 矢野 博之 / 山本 進 / 倉嶋 延行
要約 課題
半導体基板の被処理面を研磨後、被処理面上のダスト等の欠陥を十分に除去でき、高い信頼性を有する半導体装置の製造方法を提供することにある。

解決手段
半導体基板10の被処理面10aを研磨布31上で研磨した後、研磨布31に当接している半導体基板10の被処理面10aが、研磨布31から離れた直後から洗浄ユニットにて洗浄開始されるまでの間、半導体基板10の被処理面10aを湿潤状態にするように、被処理面10aに研磨液33と異なる薬液34を付着させて、被処理面10a上のダスト、ウォーターマーク等の欠陥を低減する。
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体基板の被処理面を研磨布上で研磨液により研磨処理する工程と、
前記半導体基板を前記研磨布上から洗浄ユニットへ移送する工程と、
前記半導体基板の被処理面を前記洗浄ユニットにより洗浄する工程と、
前記半導体基板の移送工程の移送開始から前記洗浄工程の洗浄開始までの間、前記半導体基板の被処理面を湿潤状態にするように、前記研磨液と異なる第一の薬液を付着させる工程と、
を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第一の薬液を付着させる工程では、前記半導体基板の移送工程の移送開始から前記洗浄工程の洗浄開始までの間、前記半導体基板の被処理面に前記第一の薬液を連続的に供給することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第一の薬液を付着させる工程では、前記半導体基板の移送工程の移送開始から前記洗浄工程の洗浄開始までの間、前記半導体基板の被処理面に前記第一の薬液を断続的に供給することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第一の薬液は、アルキルベンゼン鎖を有する界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第一の薬液は、曇天を有する非イオン性界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第一の薬液は、樹脂粒子を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記半導体基板を研磨処理する工程と前記半導体基板を移送する工程の間に、前記研磨布上で前記半導体基板の被処理面に第二の薬液を付着させる工程を更に含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第二の薬液は、アルキルベンゼン鎖を有する界面活性剤、曇天を有する非イオン性界面活性剤、樹脂粒子のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記半導体基板の被処理面は、溝が形成された絶縁膜と、前記溝内部および前記絶縁膜上に形成された配線材料膜とを備え、前記溝内部以外の前記配線材料膜を研磨処理して除去することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
次世代の高性能LSIでは素子の高集積化が必須であり、半導体基板上の配線を所望のサイズに薄膜化する研磨処理手段として、研磨液を用いたCMP(Chemical Mechanical Polishingの略称で、以下CMPと称する)が利用されている。
【0003】
研磨液を用いてCMPを行うと、半導体基板の被処理面にはダスト(研磨粒子、研磨生成物、研磨布からの汚染等)が残留する。残留ダストはデバイスの信頼性を低下させる原因となるため、CMP後には半導体基板を洗浄ユニットに移送してダストを除去する必要がある。
【0004】
しかし、研磨処理後、半導体基板を洗浄ユニットに移送させるまでの間に被処理面が乾燥すると、残留ダストが被処理面に物理吸着してしまい、洗浄ユニットでダストを十分に除去することが難しくなる。また、被処理面の乾燥によりデバイス不良に繋がるウォーターマークが被処理面上に形成される。
【0005】
これに対して、近年、CMPを行った半導体基板を研磨布上から洗浄ユニットに移送するまでの途中に被処理面へ純水を供給する手段を設け、そこで被処理面に純水を供給することで、移送中の被処理面の乾燥を防止し、ダスト、ウォーターマーク等の欠陥の抑制を図った半導体装置の製造方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかし、この半導体装置の製造方法では、半導体基板を研磨布上から純水供給手段まで移送させる間、被処理面を親水性に維持する手段がないために被処理面が乾燥してしまう。特に、被処理面を下方に向けた状態で移送する場合には、研磨布上で被処理面に付着した液体が剥がれ落ちてしまい被処理面の乾燥が進行する。そのため、洗浄ユニットでダスト、ウォーターマーク等の欠陥を十分に除去することが困難である。
【0007】
また、CMPに用いた研磨液を被処理面に付着させたまま半導体基板を洗浄ユニットまで移送することによって、移送中の被処理面の乾燥を防止することで、ダストの吸着を抑制する半導体装置の製造方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
しかし、この半導体装置の製造方法では、被処理面の乾燥を防止するためにCMPに用いた研磨液をそのまま用いているため、洗浄ユニットにおける洗浄のみでは被処理面に付着した研磨粒子等のダストを十分に除去することが困難である。
【0009】
すなわち、これらの半導体装置の製造方法では、半導体基板の被処理面上のダスト等の欠陥を十分に除去できず、信頼性の高い半導体装置を製造することができないという問題がある。
【特許文献1】特開平7−135192
【特許文献2】特開2004−253775
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、半導体基板の被処理面上のダスト等の欠陥を十分に除去でき、高い信頼性を有する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の半導体装置の製造方法は、半導体基板の被処理面を研磨布上で研磨液により研磨処理する工程と、前記半導体基板を前記研磨布上から洗浄ユニットへ移送する工程と、前記半導体基板の被処理面を前記洗浄ユニットにより洗浄する工程と、前記半導体基板の移送工程の移送開始から前記洗浄工程の洗浄開始までの間、前記半導体基板の被処理面を湿潤状態にするように、前記研磨液と異なる第一の薬液を付着させる工程とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、半導体基板の被処理面上のダスト等の欠陥を十分に除去でき、高い信頼性を有する半導体装置を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明による半導体装置の製造方法の実施例について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
まず、本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法について、図1を参照して説明する。本実施例1は、本発明をダマシン配線の形成方法に適用した例である。
【0015】
図1は、本発明の実施例1に係るダマシン配線の形成方法を示した工程断面図である。まず、図1(a)に示すように、素子(図示せず)が形成された半導体基板10上に、膜厚6000Åの絶縁膜11を堆積し、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜11に溝14を形成する。ここでは、BD(米アプライド・マテリアルズ社製)を用いて疎水性の絶縁膜11を堆積した。
【0016】
次に、溝14を含む絶縁膜11上に、ライナー材として膜厚100ÅのTaN膜12をスパッタリング法で堆積した後、配線材料膜として膜厚6000ÅのCu膜13を、溝14内部を埋め込むように溝14を含む絶縁膜11上に電気めっき法により堆積する。
【0017】
次に、図1(b)に示すように、溝14の内部にCu膜13およびTaN膜12を残し、絶縁膜11上の不要なCu膜13およびTaN膜12を、以下に説明するCMP法により研磨し除去することによって、Cuダマシン配線を形成する。
【0018】
図2は、上記絶縁膜11上のCu膜13およびTaN膜12の研磨に用いるCMP装置の構成を示す概略図である。図3は、CMP装置におけるCMP部の構成を概略的に示した斜視図である。
【0019】
図2に示すように、このCMP装置は、表面にCu膜13およびTaN膜12が形成された半導体基板10を収容する搬入用カセット部20と、Cu膜13およびTaN膜12を研磨するCMP部21と、研磨が終了した半導体基板10を洗浄する洗浄部22と、CMP部21から洗浄部22に移送する間、半導体基板10の被処理面10aを湿潤状態にするための薬液供給装置27と、洗浄が終了した半導体基板10を複数枚収容する搬出用カセット部23の5つの主要部が直列に配列された構成を有する。
【0020】
CMP部21は、図3に示すように、モータ(図示せず)によって回転駆動されるターンテーブル24を有し、このターンテーブル24の表面には研磨布31が貼付けられている。
【0021】
また、CMP部21は、半導体基板10を保持するためのトップリング32を下端部に備えたポリッシング・ユニット28を有している。このポリッシング・ユニット28は、モータ(図示せず)により回転駆動され、かつターンテーブル24の上方で上下動されるようになっている。半導体基板10は、その被処理面10aを下向きにしてトップリング32に保持される。
【0022】
また、ターンテーブル24の上方には、研磨布31と半導体基板10の被処理面10aとの間に研磨液33を供給するための処理液供給ノズル25が設けられており、その処理液供給ノズル25の下端から供給される研磨液33によって半導体基板10の被処理面10aが化学的および機械的に研磨される。さらに、ターンテーブル24の上方には、純水を供給する水供給ノズル26および洗浄液を供給する洗浄液供給ノズル(図示せず)を備えている。
【0023】
そして、このCMP部21において、以下の手順により、溝14の内部にCu膜13およびTaN膜12を残し、絶縁膜11上の不要なCu膜13およびTaN膜12を研磨し除去する。
【0024】
まず、研磨布31が貼付されたターンテーブル24を100rpmで回転させつつ、トップリング32により、被処理面10aを下向きにして保持した半導体基板10を研磨布31に300gf/cmの研磨荷重で当接させる。次に、トップリング32を100rpmで回転させ、研磨布31上に処理液供給ノズル25から200cc/minの流量で、処理液としての研磨液33を供給する。ここでは、研磨液33としては、CMS7401/CMS7452(JSR社)を用い、研磨布31としては、IC1000(RODEL社)を用いて、図1に示した溝14の内部以外の絶縁膜11上の不要なCu膜13を80秒間研磨し除去する。
【0025】
その後、図1(b)に示すように、溝14の内部以外の絶縁膜11上の不要なTaN膜12を研磨除去して、絶縁膜11の表面を露出させる。ここでは、トップリング32およびターンテーブル24の回転数をいずれも100rpmから50rpmに変更し、トップリング32の研磨荷重を300gf/cmから400gf/cmに変更し、研磨液33としてCMS8301(JSR社)を用い、60秒間の研磨を行なった。
【0026】
この研磨に引き続いて、研磨布31上に水供給ノズル26から純水を供給して15秒間研磨し、さらに、洗浄液供給ノズル(図示せず)から、洗浄液としての0.2重量%のクエン酸水溶液を供給して30秒研磨し被処理面10aの前洗浄を行った。
【0027】
CMP部21で研磨が行なわれた半導体基板10は、ポリッシング・ユニット28によりオーバーハングされた後、洗浄部22へ移送される。
【0028】
洗浄部22においては、搬送ロボット29の基板ハンガー(図示せず)が、ポリッシング・ユニット28から半導体基板10を受け取り、洗浄ユニット30である両面ロール洗浄機に移送する。
【0029】
本実施例においては、CMP部21の研磨布31から洗浄部22の洗浄ユニット30までの移送期間中、半導体基板10の被処理面10aに薬液供給装置27により第一の薬液を供給し、被処理面10aを湿潤状態にして被処理面10aの乾燥を防止する。
【0030】
図4は、図2に示したCMP部21の研磨布31から洗浄部22の洗浄ユニット30への半導体基板10の移送期間中に、半導体基板10の被処理面10aに第一の薬液を供給する方法を示す概略図である。
【0031】
図4に示すように、CMP部の研磨布31上から洗浄部の洗浄ユニット(図示せず)への移送開始時、つまり研磨布31上に当接している半導体基板10の被処理面10aの一部が研磨布31上から離れた直後から、洗浄ユニットにて半導体基板10の被処理面10aに純水等が供給されて洗浄が開始されるまでの間、半導体基板10の被処理面10aを湿潤状態にするために、半導体基板10の被処理面10aに薬液供給装置27により第一の薬液34を供給し、被処理面10aに薬液34を付着させた状態に維持する。しかも、半導体基板10の移送に連動して薬液供給装置27も移動させ、被処理面10aに連続的に薬液34を供給することで被処理面10aに薬液34を付着させた状態を維持する。ここでは、薬液34として、1重量%のドデシルベンゼンスルホン酸カリウム水溶液を用いた。
【0032】
CMP部21から移送されてきた半導体基板10は、洗浄ユニット30で純水等により両面が洗浄されるが、CMP部21から洗浄ユニットまでの移送の間、半導体基板10の被処理面10aは湿潤状態に維持されているので、被処理面10aに付着したダスト等が十分に除去され、またウォーターマークも形成されず、被処理面が清浄化される。
【0033】
そして、洗浄ユニット30で洗浄された半導体基板10は、搬送ロボットにより反転機(図示せず)に移送され、反転機で反転される。反転された半導体基板10は、ペンシル洗浄機(図示せず)で洗浄・乾燥が行なわれた後、搬送ロボットで搬送されて搬出用カセット部40に収容される。
【0034】
以下に、本実施例のように、半導体基板を研磨布から洗浄ユニットへ移送する間、薬液を連続的に供給した場合と、上記第1の従来の半導体装置の製造方法のように、移送の途中で純水を供給した場合と、上記第2の従来の半導体装置の製造方法のように、研磨処理に用いた研磨液を半導体基板の被処理面に付着させたまま、半導体基板を研磨布上から洗浄ユニットまで移送した場合について、洗浄後の被処理面の清浄度を比較した実験結果を示す。
【0035】
実験方法としては、まず、本実施例の場合、半導体基板10を研磨し、クエン酸水溶液による前洗浄を行った後、研磨布31上から洗浄ユニット30まで、被処理面10aに薬液34として1重量%のドデシルベンゼンスルホン酸カリウム水溶液を連続的に供給して移送し、洗浄ユニット30にて半導体基板10を洗浄した。また、上記第1の従来方法の場合、半導体基板10を研磨して前洗浄を行った後、研磨布31上から純水供給手段まで移送して純水を被処理面10aに供給し、さらにその後洗浄ユニット30まで移送して半導体基板10を洗浄した。また、上記第2の従来の方法の場合、研磨後の前洗浄を行わずに、研磨処理に用いた研磨液33を半導体基板10の被処理面10aに付着させたまま、研磨布31上から洗浄ユニット30まで移送し、洗浄ユニット30にて半導体基板10を洗浄した。そしてこの洗浄後、欠陥評価装置で被処理面10a上に残留したダストの量を評価した。
【0036】
その実験結果によると、半導体基板10の被処理面10aに残留したダストは、本実施例の薬液供給の場合には18個/基板、第1の従来方法の純水供給の場合には141個/基板、第2の従来方法の場合には506個/基板であった。
【0037】
次に、研磨後の半導体基板10を研磨布31上から洗浄ユニット30まで移送する間に被処理面10aが乾燥すると、ダスト以外にも、デバイスの不良に繋がるウォーターマークが被処理面10a上に形成されるので、このウォーターマークについても前述と同様の実験を行ない評価した。
【0038】
その実験結果によると、被処理面10a上に形成されたウォーターマークの量は、本実施例の薬液34供給の場合では3個/基板、第1の従来の方法では205個/基板、第2の従来の方法ではウォーターマーク量は5個/基板であった。
【0039】
上記実験結果から明らかなように、本実施例は第1の従来の方法に比べて、ダスト量およびウォーターマークの両方とも著しく低減できることが確認された。第1の従来の方法では、半導体基板10を研磨布31上から純水供給手段まで移送させる間、被処理面10aを親水性に維持する手段がないために被処理面10aが乾燥してしまい、ダストの吸着量が増加してしまう。また、被処理面10aが疎水性の膜である場合には、純水をはじいてしまうため、被処理面10aの湿潤状態を維持することが困難である。従って、本実施例は第1の従来の方法に比べて、被処理面10aへのダストの物理固着を防止し、被処理面を清浄に保つことができる。
【0040】
また、第2の従来の方法では、被処理面10aが研磨液33により湿潤状態に維持されているので、ウォーターマーク量は本実施例の場合とほぼ同じであるが、しかし、研磨布上31から洗浄ユニット30へ移送するまで、半導体基板10の被処理面10aに付着した研磨液33を一度も洗浄しないため、洗浄ユニット30における洗浄のみでは被処理面に付着した研磨粒子等のダストを十分に除去することができず、ダスト量が著しく増加することが確認された。
【0041】
これに対して、本実施例では、半導体基板10の研磨後、半導体基板10を研磨布31上から洗浄ユニット30へ移送する前に、研磨布31上で半導体基板10の被処理面10aをクエン酸溶液により洗浄研磨し、被処理面10aに付着した研磨液33に含有される研磨粒子等の除去を図っている。従って、第2の従来の方法よりも、半導体基板10の被処理面10aに残留する研磨粒子等のダスト量を著しく低減できることが確認された。
【0042】
上記した本実施例による半導体装置の製造方法では、半導体基板10がCMP部21の研磨布31上から離れた直後から洗浄部22の洗浄ユニット30での洗浄が開始されるまでの間、半導体基板10の被処理面10aに薬液34を連続的に供給して被処理面10aを湿潤状態に維持している。そのため、半導体基板10の被処理面10aの乾燥が抑制され、洗浄ユニット30において、従来の方法に比べて被処理面10aのダストをより洗浄除去することができ、またウォーターマークも形成されず、半導体基板10の被処理面10aをより清浄化することができ、高い信頼性を有する半導体装置を製造することができる。
【0043】
なお、本実施例では、薬液34としてドデシルベンゼンスルホン酸カリウムを使用したが、例えば、デシルベンゼンスルホン酸カリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸カリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸カリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸カリウム等のアルキルベンゼン鎖を有する界面活性剤を含む薬液を用いてもよい。
【実施例2】
【0044】
次に、本発明の実施例2に係る半導体装置の製造方法について、図5を参照して説明する。本実施例は、本発明をダマシン配線の形成方法に適用した例である。
【0045】
図5は、本発明の実施例2に係るダマシン配線の形成方法を示す工程断面図である。本実施例は、上記実施例1による半導体基板10上の絶縁膜11を、LKD5109(JSR社製)からなる膜厚3000Åの第1の絶縁膜51とLKD27(JSR社製)からなる膜厚1500Åの第2の絶縁膜52との積層膜に変更し、ライナー材をTa/TaN膜53に変更した以外は、上記実施例1と同様である。なお、第2の絶縁膜52のLKD27は、疎水性の材料である。
【0046】
まず、図2および図3のCMP装置を用いて上記実施例1と同様の条件で半導体基板10の被処理面10aの研磨を行なって、溝14の内部にCu膜13を残し、第2の絶縁膜52上の不要なCu膜13を除去してTa/TaN膜53の表面を露出した後、溝14の内部以外の第2の絶縁膜52上の不要なTa/TaN膜53を研磨除去して第2の絶縁膜52の表面を露出させる。
【0047】
このCu膜13およびTa/TaN膜53の研磨に引き続いて、半導体基板10を研磨布31上で水供給ノズル26から純水を供給して15秒研磨した後、洗浄液供給ノズル(図示せず)から、洗浄液を供給して30秒研磨を行なった。洗浄液として、CIREX(和光純薬工業)を純水で希釈したものを用いた。
【0048】
洗浄液による研磨の後、図4に示したように、半導体基板10を研磨布31上から洗浄ユニット(図示せず)に移送する。本実施例では、薬液34として40℃に加熱した1重量%水溶液のポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体を用い、薬液34を被処理面10aに連続的に供給し、被処理面10aに薬液34を付着させたまま研磨布31上から洗浄ユニットまで移送する。このポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体は、曇点の35℃以上になると親水基を切り離すため疎水性が強くなり、疎水性の第二の絶縁膜52に良く吸着し、被処理面10aを移送中の乾燥から防ぐことができる。さらに洗浄ユニットにおける洗浄の段階で、薬液34の温度は20℃程度まで低下し、再び親水基を取り戻し水によくなじむようになるため、純水による洗浄によって簡単に薬液34および研磨液33を被処理面10aから洗い流すことが可能である。
【0049】
なお、本実施例による半導体基板10の被処理面10aを欠陥評価装置で観察すると、ダストの量は8個/基板、ウォーターマークは0個/基板であった。従って、本実施例に係る半導体装置の製造方法により、前述した従来の半導体装置の製造方法よりも、半導体基板10の被処理面10aを清浄に維持することができることがわかる。
【0050】
また、本実施例では、薬液34としてポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体を用いたが、例えば、ライオノールL-745やライオノールL-950(ライオン社製)等の曇天が30度〜40度の非イオン性界面活性剤を含む薬液を使用してもよい。
【実施例3】
【0051】
本実施例では、前述の実施例2と同様にして、図5に示すように、CMPにより半導体基板10上のCu膜13およびTa/TaN膜53を研磨し、第2の絶縁膜52の表面を露出する。この研磨に引き続いて、水供給ノズル26から純水を供給して15秒研磨した後、洗浄液供給ノズルから、洗浄液を供給して30秒研磨を行なった。洗浄液としては、ESC-J800T((株)三洋化成工業)を純水で希釈したものを用いた。
【0052】
洗浄薬液による研磨の後、図4に示したように半導体基板10を研磨布31上から洗浄ユニット(図示せず)に移送する。本実施例では、薬液34として樹脂粒子を含む泡状の薬液を用い、図6に示すような薬液供給ノズル54を用いて泡状にした薬液34を被処理面10aに連続的に供給し、被処理面10aに薬液34を付着させたまま研磨布31上から洗浄ユニットまで移送する。
【0053】
半導体基板10の被処理面10aに付着した液状の薬液34等は、特に被処理面10aが下方に向いた状態で半導体基板10を移送する間に、移送中の慣性によって被処理面10aから脱落しやすいのに対し、被処理面10aに付着した泡状の薬液34は、液状の薬液34等に比較して被処理面10aに対する接着力が高く移送中の被処理面10aから脱落しにくくなる。従って、液状ではなく泡状の薬液34を半導体基板10の被処理面10aに付着させて、半導体基板10を研磨布31から洗浄ユニット30へ移送することで、移送中の被処理面10aの乾燥を抑制し、被処理面10aへのダストの吸着を低減することができる。
【0054】
薬液34中の樹脂粒子の平均粒径が1000nmを超えるとCMP装置に付着した薬液34が乾燥し、樹脂粒子自身がダストの原因となる。また平均粒子径が50nm未満では、樹脂粒子自体の状態が不安定になる。そのため樹脂粒子の平均粒径は、50nmから1000nmが好ましい。
【0055】
なお、本実施例による洗浄後の半導体基板10の被処理面10aを欠陥評価装置で観察すると、ダストの量は21個/基板、ウォーターマークは4個/基板であった。従って、本実施例の半導体装置の製造方法によれば、上述した従来の半導体装置の製造方法よりも、半導体基板10の被処理面10aを清浄に維持することができることがわかる。
【0056】
さらに、薬液34として、アルキルベンゼン鎖を有する界面活性剤を含む薬液に樹脂粒子を含有した薬液、又は曇天が30℃〜40℃の非イオン性界面活性剤を含む薬液に樹脂粒子を含有した薬液を用いてもよい。例えば、薬液としてドデシルベンゼンスルホン酸カリウム水溶液に樹脂粒子を含有し泡状にしたものを用いて、同様の観察を行うと、ダストの量は5個/基板、ウォーターマークは0個/基板であった。
【0057】
本実施例に係る樹脂としては、例えば、PMMAなどのメタクリル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いればよい。
【0058】
また、本発明の各実施例の絶縁膜11、51、52は、例えば、シリコン酸化膜や低誘電率絶縁膜であるSiOF、水素含有SOG、有機SOG等でもよい。
【0059】
本発明の各実施例の薬液供給方法では、図4に示したように、半導体基板10を研磨布31上で研磨した後、研磨布31上に当接している半導体基板10の被処理面10aの一部が、研磨布31上から離れた直後に薬液供給装置27により被処理面10aに連続的に薬液34を供給し、被処理面10aに薬液34を付着させながら洗浄ユニットまで移送するが、図7に示すように、半導体基板10を研磨処理した後、半導体基板10の移送を開始する前に、半導体基板10の被処理面10aに研磨布31上方の薬液供給ノズル36から第二の薬液35を付着させる工程を加えてもよい。また研磨布31上で半導体基板10に付着させる第二の薬液35は、アルキルベンゼン鎖を有する界面活性剤、曇天が30℃〜40℃の非イオン性界面活性剤、樹脂粒子のうち少なくとも一つを含む薬液であればよい。
【0060】
また各実施例では、図4に示したように、研磨布31上で研磨した半導体基板10が研磨布31上から移送開始してから洗浄ユニットにて洗浄を開始するまでの間、被処理面10aに連続して薬液34を供給することで被処理面10aに薬液34を付着させているが、研磨布31上から洗浄ユニットまで移送する間、被処理面10aに薬液が付着した状態を維持するのであれば、被処理面への薬液の供給は、連続的である必要はなく断続的でもよい。
【0061】
例えば、半導体基板10の研磨布31上から洗浄ユニットまでの移送の間、半導体基板10の被処理面10aが下方に向けられている状態においては、被処理面10aに付着した薬液34が慣性の影響を受けて被処理面10aから脱落しやすくなるため、被処理面10aが下方に向けられて移送されている間のみ薬液34を被処理面10aに連続的に供給して、被処理面10aの乾燥を防止してもよい。
【0062】
またこのときにおいても、半導体基板10を移送する前に、半導体基板10の被処理面10aに研磨布31上で第二の薬液35を付着させる工程を加えてもよい。
【0063】
さらに各実施例では、図4に示したように研磨布31上で研磨した半導体基板10が研磨布31上から洗浄ユニットへ移送されるまでの間、半導体基板10の移送に連動して薬液供給装置27も移動させ、被処理面10aに連続的に薬液34を供給しているが、図8に示すように、薬液供給装置27を半導体基板10の移送に連動させることなく所定位置に固定し、薬液供給装置27から薬液34を被処理面10aに供給し、被処理面10aに薬液34を付着させながら研磨布31上から洗浄ユニットまで移送してもよい。このとき、半導体基板10を移送する前に、半導体基板10の被処理面10aに研磨布31上で第二の薬液35を付着させる工程を加えてもよい。
【0064】
本発明の各実施例は、本発明をダマシン配線の形成方法に適用した例であるが、例えば、ゲート電極あるいは絶縁膜等の平滑化にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施例1に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図2】本発明の各実施例に係る半導体装置の製造方法に用いられるCMP装置の構成を示す概略図。
【図3】本発明の各実施例のCMP装置におけるCMP部の構成を概略的に示す斜視図。
【図4】本発明の各実施例に係る半導体装置の製造方法において、移送中の半導体基板の被処理面に薬液を付着させる方法を示す概略図。
【図5】本発明の実施例2および実施例3に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図6】本発明の実施例3に係る半導体装置の製造方法において、移送中の半導体基板の被処理面に薬液を泡状にして供給するノズルの概略図。
【図7】本発明の各実施例に係る半導体装置の製造方法において、第二の薬液を被処理面に付着させる方法を示す概略図。
【図8】本発明の各実施例に係る半導体装置の製造方法において、移送中の半導体基板の被処理面に薬液を付着させるさらに他の方法を示す概略図。
【符号の説明】
【0066】
10 半導体基板;
10a 被処理面
11 絶縁膜;
13 配線材料膜;
14 溝;
21 CMP部;
22 洗浄部;
27 薬液供給装置;
30 洗浄ユニット;
31 研磨布;
34 第一の薬液;
35 第二の薬液;
51 第1の絶縁膜;
52 第2の絶縁膜;
54 薬液供給ノズル;




 

 


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