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発明の名称 非水電解質電池及び電池パック
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−18881(P2007−18881A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−199444(P2005−199444)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 高見 則雄 / 稲垣 浩貴
要約 課題
高温多湿環境下での充放電サイクル特性に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供する。

解決手段
周縁部に熱融着により形成された封止部を有するフィルム製外装部材1と、前記外装部材1内に収納される正極と、前記外装部材1内に収納され、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上の負極活物質を含有する負極と、前記正極に電気的に接続され、先端が前記外装部材1の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の正極リード端子7と、前記負極に電気的に接続され、先端が前記外装部材1の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の負極リード端子6とを具備し、前記正極リード端子7及び前記負極リード端子6の前記封止部に介在される平面部分13に凹凸構造を有するアルミナ膜14が形成され、下記(1)式を満足することを特徴とする非水電解質電池。
特許請求の範囲
【請求項1】
周縁部に熱融着により形成された封止部を有するフィルム製外装部材と、
前記外装部材内の非水電解質と、
前記外装部材内に収納される正極と、
前記外装部材内に収納され、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上の負極活物質を含有する負極と、
前記正極に電気的に接続され、先端が前記外装部材の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の正極リード端子と、
前記負極に電気的に接続され、先端が前記外装部材の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の負極リード端子とを具備し、
前記正極リード端子及び前記負極リード端子の前記封止部に介在される平面部分に凹凸構造を有するアルミナ膜が形成され、
下記(1)式を満足することを特徴とする非水電解質電池。
0.6Q≦S≦2Q (1)
Sは前記正極リード端子及び前記負極リード端子の断面積(mm2)で、Qは定格容量(Ah)で、1〜50Ahの範囲にある。
【請求項2】
前記正極リード端子及び前記負極リード端子の厚さt(mm)は下記(2)式を満足することを特徴する請求項1記載の非水電解質電池。
0.001Q+0.1≦t≦0.02Q+1.0 (2)
【請求項3】
前記正極リード端子及び前記負極リード端子の幅X(mm)は下記(3)式を満足することを特徴する請求項1または2記載の非水電解質電池。
1.2Q≦X≦13Q (3)
【請求項4】
前記封止部の外縁と内縁との距離Y(mm)は下記(4)式を満足することを特徴する請求項1〜3いずれか1項記載の非水電解質電池。
0.1Q+2≦Y≦0.4Q+10 (4)
【請求項5】
前記外装部材の封止部は、前記外装部材の周縁部の一端に形成された第1の封止部と、この一端と相対する端部に形成された第2の封止部とを有し、前記正極リード端子の先端が前記第1の封止部を通して外部に引き出されており、前記負極リード端子の先端が前記第2の封止部を通して外部に引き出されていることを特徴する請求項1〜4いずれか1項記載の非水電解質電池。
【請求項6】
前記負極活物質は、チタン含有金属複合酸化物であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の非水電解質電池。
【請求項7】
前記チタン含有金属複合酸化物は、スピネル型のチタン酸リチウムであることを特徴とする請求項6記載の非水電解質電池。
【請求項8】
請求項1〜7いずれか1項記載の非水電解質電池の組電池を具備することを特徴とする電池パック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、非水電解質電池と、この非水電解質電池から形成された組電池を具備する電池パックとに関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウム金属、リチウム合金、リチウム化合物または炭素質物を負極に用いた非水電解質電池は、高エネルギー密度電池として期待され、盛んに研究開発が進められている。これまでに、活物質としてLiCoO2またはLiMn24を含む正極と、リチウムを吸蔵・放出する炭素質物を含む負極と具備したリチウムイオン電池が広く実用化されている。また、負極においては前記炭素質物に代わる金属酸化物あるいは合金の検討がなされている。
【0003】
これらの負極の集電体には銅箔、リード端子にはニッケルまたは銅をそのまま使用するのが一般的であった。例えば特許文献1は、正極側の外部リード端子をアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成し、正極側の外部リード端子における外装フィルムで封止される全周面に化学的処理により多孔質の酸化膜を形成する電池に関するものである。この特許文献1によると、負極集電体は銅もしくはニッケルから形成されており、電解液による腐食を回避するために、負極側の外部リード端子をニッケルから形成している。
【0004】
しかしながら、集電体として銅箔を含む負極を備えた電池を過放電状態にすると、負極の電位が上昇するため、銅極の溶解反応が促進し、放電容量が急激に低下する。このため、前記電池には、過放電状態になることを防止するための保護回路が必要である。しかし、保護回路の装着は、エネルギー密度の点から不利であった。
【0005】
そこで、特定の負極活物質について、負極集電体にアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔を使用することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これにより、エネルギー密度および過放電サイクル性能が向上した非水電解質電池が可能となった。
【0006】
一方、負極集電体にアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔を備えた非水電解質電池は、アシスト自転車、電動スクータ、電気自動車やハイブリッド車に搭載する車載用電池や電子機器の非常用電源として有望視されている。車載用電池には、長期間の高温高湿環境(例えば、60℃以上、相対湿度90%以上)において急速充電し、高出力放電することが要求される。
【0007】
この非水電解質電池を軽量化するために、電極群が収納される外装部材をフィルムから形成すると、長期間に亘り高温環境下で使用した際に外装部材の密閉性が低下し、水分の浸入により放電容量が低下し、充放電サイクル寿命が低下するという問題点を生じる。
【特許文献1】特開2001−84993号公報
【特許文献2】特開2002−42889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
車載用や電子機器の非常用の非水電解質電池では、高温多湿環境に曝される機会が多いだけでなく、定格容量が1Ah以上と大きい上に、急速に充電して高出力で放電されることが要求されることから、充放電による発熱量が、携帯電話などの定格容量が1Ah未満の非水電解質電池に比較して遥かに大きい。このため、定格容量が1Ah以上の非水電解質電池を高温多湿環境下で使用すると、電池温度が著しく上昇し、外装部材の密閉性が低下し、充放電サイクル寿命の低下を招く。
【0009】
本発明は、このような事情を鑑み、高温多湿環境下での充放電サイクル特性に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る非水電解質電池は、周縁部に熱融着により形成された封止部を有するフィルム製外装部材と、
前記外装部材内の非水電解質と、
前記外装部材内に収納される正極と、
前記外装部材内に収納され、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)以上の負極活物質を含有する負極と、
前記正極に電気的に接続され、先端が前記外装部材の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の正極リード端子と、
前記負極に電気的に接続され、先端が前記外装部材の前記封止部を通して外部に引き出され、アルミニウムもしくはアルミニウム合金製の負極リード端子とを具備し、
前記正極リード端子及び前記負極リード端子の前記封止部に介在される平面部分に凹凸構造を有するアルミナ膜が形成され、
下記(1)式を満足することを特徴とする。
【0011】
0.6Q≦S≦2Q (1)
Sは前記正極リード端子及び前記負極リード端子の断面積(mm2)で、Qは定格容量(Ah)で、1〜50Ahの範囲にある。
【0012】
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、定格容量が1〜50Ahの非水電解質電池において、正極リード端子と負極リード端子の双方をアルミニウムもしくはアルミニウム合金から形成した際、正極リード端子及び負極リード端子の封止部に接合される平面部分に多孔質なアルミナ膜を形成すると共に、前記(1)式を満足することによって、封止部とリード端子との接合強度を改善することができ、高温多湿環境下で使用時の外装部材の密閉性の低下を抑制できることを見出したのである。これにより、高温多湿環境下での充放電サイクル特性を向上することができる。
【0013】
また、本発明に係る電池パックは、上記非水電解質電池の組電池を具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高温多湿環境下での充放電サイクル特性に優れた非水電解質電池及び電池パックを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は発明の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
【0016】
(第一の実施の形態)
第一の実施の形態に係る非水電解質電池の一例について、図1〜図5を参照して説明する。図1は第一の実施形態に係る扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図で、図2は図1のA部の拡大断面図で、図3は図1の封止部の一例を示す拡大断面図で、図4は図1の封止部の別な例を示す拡大断面図で、図5は図1の正極リード端子及び負極リード端子における封止部に介在される平面部分の拡大断面模式図である。
【0017】
図1に示すように、ラミネートフィルム製の外装部材1内には、積層型電極群2が収納されている。積層型電極群2は、図2に示すように、矩形状の正極3と矩形状の負極4とをその間に矩形状のセパレータ5を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極3は複数枚存在し、それぞれが正極集電体3aと、正極集電体3aの両面に担持された正極活物質含有層3bとを備える。負極4は複数枚存在し、それぞれが負極集電体4aと、負極集電体4aの両面に担持された負極活物質含有層4bとを備える。それぞれの負極4の負極集電体4aは、一辺が正極3から長辺方向に突出している。正極3から突出した負極集電体4aの端部は、帯状の負極リード端子6に電気的に接続されている。また、ここでは図示しないが、正極3の正極集電体3aは、負極集電体4aの突出辺と反対側に位置する辺が負極4から長辺方向に突出している。負極4から突出した正極集電体3aの端部は、帯状の正極リード端子7に電気的に接続されている。なお、図2について、便宜上、集電体4aと負極リード端子6の厚さは、同等に記載してあるが、実際は負極リード6の厚さは集電体4aに比して厚くてもよい。
【0018】
負極リード端子6は、リチウムイオン金属に対する電位が0.4V以上3V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、負極集電体4aと同様の材料が好ましい。
【0019】
正極リード端子7は、リチウムイオン金属に対する電位が3V以上5V以下の範囲における電気的安定性と導電性とを備える材料から形成することができる。具体的には、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、Si等の元素を含むアルミニウム合金、アルミニウムが挙げられる。接触抵抗を低減するために、正極集電体3aと同様の材料が好ましい。
【0020】
外装部材1について説明する。カップ状の容器部1aが形成されたラミネートフィルムに前記電極群を収納した後、ラミネートフィルムを二つに折ると、長辺方向の一端部と短辺方向の両端部においてラミネートフィルムが重なり合う。この重なり合ったラミネートフィルムを熱融着により貼り合わせると、外装部材1の周縁部のうち三辺に長辺封止部8と、第1の短辺封止部9aと、第2の短辺封止部9bとが形成される。これにより、密閉容器としての外装部材1が得られる。ラミネートフィルムは、例えば図3に示すように、金属層10と、金属層10の一方の面に形成された熱可塑性樹脂層11と、金属層10の反対側の面に形成された樹脂層12とを備える。熱可塑性樹脂層11が外装部材1の内面に位置し、樹脂層12が外装部材1の表面に位置している。長辺封止部8は、重なり合ったラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11同士を熱融着させることにより形成されている。第1の短辺封止部9aは、図3に示すように、重なり合ったラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11の間に負極リード端子6を挟んだ状態で熱融着させることにより形成されている。負極リード端子6の先端は、第1の短辺封止部9aから外部に引き出されている。また、第2の短辺封止部9bは、重なり合ったラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層の間に正極リード端子7を挟んだ状態で熱融着させることにより形成されている。正極リード端子7の先端は、第2の短辺封止部9bから外部に引き出されている。
【0021】
軽量化のために、ラミネートフィルムの金属層10は、アルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔であることが好ましい。アルミニウム箔及びアルミニウム合金箔には、後述する負極集電体で説明するのと同様な構成のものを使用することができる。ラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11は、ポリオレフィンから形成することができる。ポリオレフィンには、ポリプロピレン(PP)及びポリエチレン(PE)のうち少なくとも一方を使用することが望ましい。特にポリエチレンが好ましい。ラミネートフィルムの樹脂層12は、金属層10を補強するためのものであり、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子から形成することができる。ラミネートフィルムは、外側(外装部材表面側)からPETフィルムまたはナイロンフィルム/アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔/無延伸PEフィルムまたはPPフィルムの順番に積層された積層構造を有することが好ましい。なお、金属層10と熱可塑性樹脂層11の間および金属層10と樹脂層12の間には、これらを接着するための接着剤層が存在していても良い。
【0022】
ラミネートフィルムの厚さは0.3mm以下にすることが望ましい。より好ましい範囲は、0.1〜0.3mmである。
【0023】
負極リード端子6の第1の短辺封止部9aと接している平面部分と、正極リード端子7の第2の短辺封止部9bと接している平面部分には、凹凸構造を有するアルミナ膜が多孔質状に形成されている。これら平面部分の模式図を図5に示す。平面部分13には、凹凸構造のアルミナ膜14が形成されている。凹凸構造を有するアルミナ膜14は、スポンジ構造のような多孔質構造を有する。具体的には、多数の突起部15が不連続かつ不均一に形成され、突起部15間に連続気孔16及び独立気孔17が多数形成されている。突起部15の高さは、0.01〜10μmの範囲にすることが望ましい。また、凹凸構造を有するアルミナ膜14の厚さは、10μm以下が好ましい。厚さが10μmを超えると、電気的な接触抵抗が増大する可能性があるからである。厚さのより好ましい範囲は、0.01〜1μmの範囲である。これにより、封止部とリード端子との接合強度を十分なものにすることができる。ここで、凹凸構造を有するアルミナ膜14の厚さTは、金属顕微鏡または電子顕微鏡により観察し、突起部15の最大高さHと最小高さhの中間値である。凹凸構造を有するアルミナ膜14は、平面部分13だけでなく、負極リード端子6の第1の短辺封止部9aと接している側面部分と、正極リード端子7の第2の短辺封止部9bと接している側面部分にも形成されていることが望ましい。また、凹凸構造を有するアルミナ膜14は、図5に示すように空孔が三次元的に配置された多孔質構造に限らず、網目のように空孔が二次元的に配置された多孔質構造を有していても良い。
【0024】
凹凸構造を有するアルミナ膜14は、負極リード端子6及び正極リード端子7に表面処理を施すか、もしくは鑢で処理することにより形成することができる。前記表面処理としては、例えば、エッチング、プラズマ処理、陽極酸化など薬液による化学的処理、粒子を衝突させて表面を荒らすブラスト処理などの物理的処理が挙げられる。このような表面処理は、負極リード端子6の第1の短辺封止部9aで囲まれた全周面及び正極リード端子7の第2の短辺封止部9bで囲まれた全周面に対して行われる。薬液による化学処理としては、負極リード端子6及び正極リード端子7を、重クロム酸ナトリウムと、リン酸または硫酸とを含む水溶液中に浸漬する重クロム酸処理が挙げられる。
【0025】
図4に示すように、ラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11と負極リード端子6との間には、熱可塑性フィルム18を介在させることができる。熱可塑性フィルム18は、負極リード端子6の平面部分13上の凹凸構造を有するアルミナ膜14を被覆する程度の大きさにすることが望ましい。これにより、第1の短辺封止部9aと負極リード端子6との接合強度を高めることができる。また、第2の短辺封止部9bと正極リード端子7との接合強度を高めるため、正極リード端子7とラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11との間にも熱可塑性フィルムを介在させると良い。
【0026】
熱可塑性フィルム18は、ラミネートフィルムの熱可塑性樹脂層11と同等の特性及び成形性を備え、同時に、凹凸構造を有するアルミナ膜14と熱可塑性樹脂層11との接着性の良好にするため、電気化学的に安定で融点100〜200℃の有機ポリマーフィルムを用いることが好ましい。このような有機ポリマーフィルムとしては、プロピレンカーボネート(PP)及びポリエチレン(PE)のうち少なくとも一方を含有するポリオレフィンに酸無水物を添加した材料から形成されたフィルムを挙げることができる。特にポリエチレンに無水マレイン酸を数%グラフト化することによって得られるフィルムが好ましい。これにより、高温多湿環境下での充放電サイクル寿命をさらに向上することができる。
【0027】
上述した構成の非水電解質電池は、下記(1)式を満足する。
【0028】
0.6Q≦S≦2Q (1)
Sは正極リード端子7及び負極リード端子6の断面積(mm2)で、Qは定格容量(Ah)で、1〜50Ahの範囲にある。
【0029】
ここで、断面積Sは、正極リード端子7及び負極リード端子6それぞれを短辺方向に沿って切断した際に得られる断面積を意味する。正極リード端子7の断面積Sと負極リード端子6の断面積Sは、前述した(1)式を満足する値を有していれば、互いに同じでなくても良い。また、非水電解質電池の定格容量Qとは、0.2Cレートで放電した時の容量を意味する。
【0030】
断面積Sを0.6Q未満にすると、正極リード端子7及び負極リード端子6からの放熱が十分でなくなるため、高温多湿環境下で使用した際に第1の短辺封止部9aもしくは第2の短辺封止部9bが剥離する可能性がある。一方、断面積Sが2Qを超えると、第1の短辺封止部9aおよび第2の短辺封止部9bの接合強度が低下し、高温多湿環境下で使用した際に第1の短辺封止部9aもしくは第2の短辺封止部9bが剥離する可能性がある。
【0031】
断面積Sのより好ましい範囲は、1.2Q≦S≦1.8Qである。
【0032】
断面積Sの測定は、以下に説明する方法で行われる。正極リード端子7の任意の5箇所において、正極リード端子7の短辺方向に沿う断面の面積を測定し、その平均を正極リード端子7の断面積Sとする。また、負極リード端子6の任意の5箇所において、負極リード端子6の短辺方向に沿う断面の面積を測定し、その平均を負極リード端子6の断面積Sとする。
【0033】
上記(1)式と併せ、下記(2)〜(4)式のいずれかを満足することにより、高温多湿環境下で高入力(急速充電)及び高出力(高率放電)した際の充放電サイクル特性をさらに改善することができる。なお、(2)〜(4)式による特性改善の効果は、定格容量Q(Ah)が3≦Q≦5の時に顕著に表れるため、定格容量Q(Ah)は3≦Q≦5を満たすことが望ましい。
【0034】
前記正極リード端子7及び前記負極リード端子6の厚さt(mm)は下記(2)式を満足することが望ましい。
【0035】
0.001Q+0.1≦t≦0.02Q+1.0 (2)
厚さt(mm)の測定は、以下に説明する方法で行われる。正極リード端子7の任意の5箇所において、例えばノギスにより厚さを測定し、その平均を正極リード端子7の厚さtとする。また、負極リード端子6の任意の5箇所において、例えばノギスにより厚さを測定し、その平均を負極リード端子6の厚さtとする。
【0036】
前記正極リード端子7及び前記負極リード端子6の幅X(mm)は下記(3)式を満足すること望ましい。ここで、幅Xとは、リード端子の短辺方向の長さを意味する。
【0037】
1.2Q≦X≦13Q (3)
幅Xの測定は、以下に説明する方法で行われる。正極リード端子7の任意の5箇所において、正極リード端子7の短辺方向の長さを測定し、その平均を正極リード端子7の幅Xとする。また、負極リード端子6の任意の5箇所において、負極リード端子6の短辺方向の長さを測定し、その平均を負極リード端子6の幅Xとする。
【0038】
封止部の外縁と内縁との距離Y(mm)は下記(4)式を満足することが望ましい。
【0039】
0.1Q+2≦Y≦0.4Q+10 (4)
封止部は、外装部材の周縁部の少なくとも一端(一辺)もしくは全周(四辺)に形成され得る。外装部材の周縁部の三辺に封止部を形成した例が、前述した図1と後述する図6に示されている。図1の場合、封止部は、長辺封止部8、第1の短辺封止部9a及び第2の短辺封止部9bから構成されている。長辺封止部8の任意の5箇所において、外縁Z1(外装部材1の外周)と内縁Z2(封止部の境界線)との距離Yを測定し、その平均値を算出する。また、第1の短辺封止部9aの任意の5箇所において、外縁Z1(外装部材1の外周)と内縁Z2(封止部の境界線)との距離Yを測定し、その平均値を算出する。第2の短辺封止部9bについても、任意の5箇所において、外縁Z1(外装部材1の外周)と内縁Z2(封止部の境界線)との距離Yを測定し、その平均値を算出する。長辺封止部8、第1の短辺封止部9a及び第2の短辺封止部9bそれぞれについて算出した平均距離Yが前述した(4)式を満足していれば良い。従って、長辺封止部8、第1の短辺封止部9a及び第2の短辺封止部9bとで、平均距離Yは互いに同じでも、異なっていても良い。
【0040】
以下、負極、正極、セパレータ、非水電解質及び外装部材について説明する。
【0041】
1)負極
この負極は、負極集電体と、前記集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、導電剤および結着剤を含む負極活物質含有層とを有する。
【0042】
負極活物質のリチウム吸蔵電位を0.4V(vs.Li/Li+)以上に限定するのは、リチウム吸蔵電位が0.4V(vs.Li/Li+)未満の負極活物質(例えば炭素質物、リチウム金属)では、リチウムとアルミニウムの合金化反応により負極リード端子及び負極集電体が微紛化するからである。なお、高電圧を得るには、負極活物質のリチウム吸蔵電位を0.4〜3V(vs.Li/Li+)にすることが望ましく、より好ましい範囲は0.4〜2V(vs.Li/Li+)である。
【0043】
0.4〜3V(vs.Li/Li+)の範囲でリチウムを吸蔵することが可能な負極活物質は、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物あるいは合金であることが望ましい。
【0044】
このような金属酸化物としては、例えば、チタン含有金属複合酸化物、例えばSnB0.40.63.1などのアモルファススズ酸化物、例えばSnSiO3などのスズ珪素酸化物、例えばSiOなどの酸化珪素、例えばWO3などのタングステン酸化物などが挙げられる。中でも、チタン含有金属複合酸化物が好ましい。
【0045】
チタン含有金属複合酸化物としては、例えば、リチウムチタン酸化物、酸化物合成時はリチウムを含まないチタン系酸化物などを挙げることができる。リチウムチタン酸化物としては、例えば、スピネル型チタン酸リチウム(例えばLi4+xTi512(xは-1≦x≦3)、)ラムステライド型チタン酸リチウム(例えば、Li2+xTi37(xは-1≦x≦3))などを挙げることができる。チタン系酸化物としては、TiO2、TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物などが挙げられる。TiO2はアナターゼ型で熱処理温度が300〜500℃の低結晶性のものが好ましい。TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物としては、例えば、TiO2−P25、TiO2−V25、TiO2−P25−SnO2、TiO2−P25−MeO(MeはCu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素)などを挙げることができる。この金属複合酸化物は、結晶性が低く、結晶相とアモルファス相が共存もしくは、アモルファス相単独で存在したミクロ構造であることが好ましい。このようなミクロ構造であることによりサイクル性能が大幅に向上することができる。中でも、リチウムチタン酸化物、TiとP、V、Sn、Cu、Ni及びFeよりなる群から選択される少なくとも1種類の元素を含有する金属複合酸化物が好ましい。
【0046】
金属硫化物としては、例えば、例えばTiS2などの硫化チタン、例えばMoS2などの硫化モリブデン、例えば、FeS、FeS2、LixFeS2などの硫化鉄などが挙げられる。
【0047】
金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物(例えば、LixCoyN、0<x<4,0<y<0.5)などが挙げられる。
【0048】
負極活物質としてチタン含有金属複合酸化物を使用すると、充放電サイクルによる負極の体積変化を小さくすることができるため、充放電サイクル特性をさらに向上することができる。チタン含有金属複合酸化物の中でも、スピネル型のチタン酸リチウムが、高容量が得られるため、望ましい。
【0049】
負極活物質の平均粒径は1μm以下にすることが望ましい。これにより、サイクル性能を向上することができる。とくに、急速充電時および高出力放電時においてこの効果は顕著となる。これは、例えば、リチウムイオンを吸蔵放出する負極活物質については、粒子径が微小になるほど、活物質内部でのリチウムイオンの拡散距離が短くなり、比表面積が大きくなるためである。より好ましい平均粒径は、0.3μm以下である。但し、平均粒径が小さいと、粒子の凝集が起こりやすくなり、負極の均質性の低下を招く恐れがあることから、下限値は0.001μmにすることが望ましい。
【0050】
平均粒子径1μm以下である負極活物質は、活物質原料を反応合成して活物質プリカーサーを作製した後、焼成処理を行い、ボールミルやジェトミルなどの粉砕機を用いて粉砕処理を施すことにより得られる。なお、焼成処理において、活物質プリカーサーの一部は凝集し粒子径の大きい二次粒子に成長することがある。このため、負極活物質に二次粒子を含むことを許容する。粒子径の小さい物質の方が粉砕処理は簡便であるので、活物質プリカーサーは1μm以下の粉末であることが好ましい。このような微粒子の活物質を用いることによりリチウムイオンを速やかに吸蔵放出することができ、高い入出力性能を提供することができるため車両用の二次電池として最適である。
【0051】
負極集電体は、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔であることが望ましい。負極集電体は、平均結晶粒子径が50μm以下であることが好ましい。これにより、集電体の強度を飛躍的に増大することができるため、負極を高いプレス圧で高密度化することが可能となり、電池容量を増大することができる。また、高温環境下(40℃以上)における過放電長期サイクルでの負極集電体の溶解・腐食劣化を防ぐことができるため、負極インピーダンスの上昇を抑制することができる。さらに、出力特性、急速充電、充放電サイクル特性も向上することができる。平均結晶粒子径のより好ましい範囲は30μm以下であり、さらに好ましい範囲は5μm以下である。
【0052】
平均結晶粒子径は次のようにして求められる。集電体表面の組織を電子顕微鏡観察し、1mm×1mm内に存在する結晶粒子数nを求める。このnを用いてS=1x106/n(μm2)から平均結晶粒子面積Sを求める。得られたSの値から下記(A)式により平均結晶粒子径d(μm)を算出する。
【0053】
d=2(S/π)1/2 (A)
前記平均結晶粒子径の範囲が50μm以下の範囲にあるアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔は、材料組成、不純物、加工条件、熱処理履歴ならび焼なましの加熱条件など多くの因子に複雑に影響され、前記結晶粒子径(直径)は、製造工程の中で、前記諸因子を有機的に組み合わせて調整される。
【0054】
アルミニウム箔およびアルミニウム合金箔の厚さは、20μm以下、より好ましくは15μm以下である。アルミニウム箔の純度は99.99%以上が好ましい。アルミニウム合金としては、マグネシウム、亜鉛、ケイ素などの元素を含む合金が好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル、クロムなどの遷移金属は100ppm以下にすることが好ましい。
【0055】
前記導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、コークス、炭素繊維、黒鉛、アルミニウム粉末、TiO等を挙げることができる。より好ましくは、熱処理温度が800℃〜2000℃の平均粒子径10μm以下のコークス、黒鉛、TiOの粉末、平均繊維径1μm以下の炭素繊維が好ましい。前記炭素材料のN2吸着によるBET比表面積は10m2/g以上が好ましい。
【0056】
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、スチレンブタジェンゴム、コアシェルバインダーなどが挙げられる。
【0057】
前記負極の活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質80〜95重量%、導電剤3〜18重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
【0058】
負極は、前述した負極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁させ、この懸濁物を集電体に塗布し、乾燥し、加温プレスを施すことにより作製される。
【0059】
2)正極
この正極は、正極集電体と、前記集電体の片面もしくは両面に担持され、活物質、導電剤および結着剤を含む正極活物質含有層とを有する。
【0060】
正極活物質としては、酸化物、硫化物、ポリマーなどが挙げられる。中でも、コバルト、ニッケル、マンガン及び鉄よりなる群から選択される少なくとも一種類の金属元素を含有するリチウム金属化合物が好ましい。
【0061】
かかるリチウム金属化合物としては、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn24またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLixNi1-yCoy2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMnyCo1-y2)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4、x、yは0≦x≦1、0.4≦y≦1)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LixFePO4、LixFe1-yMnyPO4、LixVPO4F、LixCoPO4など)、層状結晶構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などが挙げられる。なお、x,yは、特に記載がない限り、0〜1の範囲であることが好ましい。
【0062】
高電圧で、出力性能に優れた非水電解質電池を得るためには、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、リチウムリン酸鉄、層状結晶構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物などを使用することが望ましい。
【0063】
層状結晶構造を有するリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の組成は、LiaNibCocMnd2(但し、モル比a,b,c及びdは0≦a≦1.1、b+c+d=1)で表されることが好ましい。モル比a,b,c及びdのより好ましい範囲は、0≦a≦1.1、0.1≦b≦0.5、0≦c≦0.9、0.1≦d≦0.5である。
【0064】
また、酸化物としては、上記種類の酸化物の他に、二酸化マンガン(MnO2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、硫酸鉄(Fe2(SO4)3)、バナジウム酸化物(例えばV2O5)なども挙げることができる。ポリマーとしては、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料などが挙げられる。その他に、イオウ(S)、フッ化カーボンなども使用できる。
【0065】
前記導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
【0066】
前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
【0067】
前記正極の活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜19重量%、結着剤1〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
【0068】
前記正極は、例えば、正極活物質、導電剤及び結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物をアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の集電体に塗布し、乾燥し、プレスを施すことにより作製される。
【0069】
前記集電体のアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔は、負極集電体と同様に平均結晶粒子径が50μm以下であることが好ましい。より好ましくは、平均結晶粒子径が30μm以下である。さらに好ましくは5μm以下である。前記平均結晶粒子径の範囲が50μm以下であることにより、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔の強度が飛躍的に増大することができ、正極を高いプレス圧で高密度化することが可能となり、電池容量を増大することができる。
【0070】
前記平均結晶粒子径の範囲が50μm以下の範囲にあるアルミニウム箔またはアルミニウム合金箔は、材料組成、不純物、加工条件、熱処理履歴ならび焼なましの加熱条件など多くの因子に複雑に影響され、前記結晶粒子径(直径)は、製造工程の中で、前記諸因子を有機的に組み合わせて調整される。
【0071】
前記アルミニウム箔およびアルミニウム合金箔の厚さは、20μm以下、より好ましくは15μm以下である。
【0072】
3)セパレータ
正極と負極の間にはセパレータを配置することができる。セパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、またはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、合成樹脂製不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン又はポリプロピレンからなる多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であり、安全性向上の観点から好ましい。
【0073】
4)非水電解質
非水電解質には、リチウム塩電解質を有機溶媒に溶解することにより調整される液状電解質、前記液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状電解質、またはリチウム塩電解質と高分子材料を複合化した固体電解質を使用することができる。高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等を挙げることができる。また、非水電解質には、揮発性がなく不燃性のイオン性液体からなる常温溶融塩を含有させることもできる。常温溶融塩(イオン性融体)は、リチウムイオン、有機物カチオンおよび有機物アニオンから構成され、かつ100℃以下、好ましくは室温以下でも液状であることが望ましい。
【0074】
電解質であるリチウム塩としては、例えば、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]、LiN(C25SO22,Li(CF3SO23C、LiB[(OCO)22などが挙げられる。使用する電解質の種類は、1種類または2種類以上にすることができる。中でも、四フッ化ホウ酸リチウムは、非水電解質の加水分解を抑制する効果が高いため、充放電サイクル寿命をより向上することができる。
【0075】
リチウム塩は、有機溶媒に0.5〜2mol/L溶解させることが望ましい。
【0076】
前記有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネートや、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)などの鎖状カーボネートや、ジメトキシエタン(DME)、ジエトキシエタン(DEE)などの鎖状エーテルや、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキソラン(DOX)などの環状エーテルや、γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、スルホラン(SL)などを挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。中でも、PC、EC、DEC及びGBLよりなる群から選択される少なくとも一種類を含有するものが好ましい。これにより、二次電池の出力特性もしくは充放電サイクル寿命を向上することができる。十分な特性向上を図るためには、PC、EC、DEC及びGBLよりなる群から二種以上を選択することが望ましい。
【0077】
第一の実施形態に係る非水電解質電池は、前述した図1〜図5に示す構成のものに限らず、例えば、図6に示す構成にすることができる。図6は第一の実施形態に係る別の扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図である。
【0078】
図6に示すように、電極群は、正極3及び負極4をその間にセパレータ5を介在させて偏平形状となるように渦巻き状に捲回した構造を有する。前記電極群は、正極3及び負極4をその間にセパレータ5を介在させて偏平形状となるように渦巻き状に捲回した後、加熱プレスを施すことにより作製される。電極群における正極3、負極4及びセパレータ5は、接着性を有する高分子により一体化されていても良い。帯状の正極リード端子7は、正極3に電気的に接続されている。一方、帯状の負極リード端子6は、負極4に電気的に接続されている。この電極群は、ラミネートフィルム製外装部材1内に収納されている。外装部材1は、二つに折ったラミネートフィルムで電極群を挟み、ラミネートフィルムの重なった部分を熱融着により貼り合わせることで得られる。この外装部材1は、短辺封止部19と、長辺封止部20a,20bとを有する。正極リード端子7と負極リード端子6の先端は、外装部材1の短辺封止部19を通して外部に引き出されている。
【0079】
充放電サイクル寿命の向上には、前述した図1に示すように、相対する封止部それぞれから正極リード端子と負極リード端子が引き出されている構成を有することが望ましい。これは、正極リード端子と負極リード端子の幅を十分に確保することができ、電池の熱拡散性に優れているからである。
【0080】
(第二の実施の形態)
第二の実施の形態に係る電池パックは、第一の実施の形態に係る電池単体を複数有する。各々の電池単体は電気的に直列もしくは並列に配置され、組電池を為している。
【0081】
第一の実施の形態に係る電池単体は組電池化に適しており、第二の実施の形態に係る電池パックは、サイクル特性に優れる。このことについて、説明する。
【0082】
第一の実施の形態に係る電池単体は、長期間に亘って高い気密性を維持できるため、電池の容量個体差やインピーダンスの個体差を極めて小さくすることが可能となる。その結果、例えば、直列接続の組電池において、電池容量の個体差にともなう満充電時の電池電圧ばらつきを減少できる。このため、第二の実施の形態に係る電池パックは、組電池の制御性に優れ、サイクル特性を向上できる。
【0083】
電池単体には、図1または図6に示す扁平型電池を使用することができる。
【0084】
図7の電池パックにおける電池単体21は、図6に示す扁平型非水電解質電池から構成されている。複数の電池単体21は、正極リード端子7と負極リード端子6が突出している向きを一つに揃えて厚さ方向に積層されている。図8に示すように、電池単体21は、直列に接続されて組電池22をなしている。組電池22は、図7に示すように、粘着テープ23によって一体化されている。
【0085】
正極リード端子7および負極リード端子6が突出する側面に対しては、プリント配線基板24が配置されている。プリント配線基板24には、図8に示すように、サーミスタ25、保護回路26および外部機器への通電用の端子27が搭載されている。
【0086】
図7及び図8に示すように、組電池22の正極側配線28は、プリント配線基板24の保護回路26の正極側コネクタ29に電気的に接続されている。組電池22の負極側配線30は、プリント配線基板24の保護回路26の負極側コネクタ31に電気的に接続されている。
【0087】
サーミスタ25は、電池単体21の温度を検知するためのもので、検知信号は保護回路26に送信される。保護回路26は、所定の条件で保護回路と外部機器への通電用端子との間のプラス側配線31a及びマイナス側配線31bを遮断できる。所定の条件とは、例えば、サーミスタの検出温度が所定温度以上になったとき、電池単体21の過充電、過放電、過電流等を検知したとき等である。この検知方法は、個々の電池単体21もしくは電池単体21全体について行われる。個々の電池単体21を検知する場合、電池電圧を検知してもよいし、正極電位もしくは負極電位を検知してもよい。後者の場合、個々の電池単体21中に参照極として用いるリチウム電極が挿入される。図8の場合、電池単体21それぞれに電圧検知のための配線32を接続し、これら配線32を通して検知信号が保護回路26に送信される。
【0088】
第2の実施形態の場合、電池電圧の検知による正極もしくは負極電位の制御に優れるため、保護回路が電池電圧のみを検知する場合に特に適合する。
【0089】
組電池22について、正極リード端子7および負極リード端子6が突出する側面以外の三側面には、ゴムもしくは樹脂からなる保護シート33が配置される。正極リード端子7および負極リード端子6が突出する側面とプリント配線基板24との間には、ゴムもしくは樹脂からなるブロック状の保護ブロック34が配置される。
【0090】
この組電池22は、各保護シート33、保護ブロック34およびプリント配線基板24と共に収納容器35に収納される。すなわち、収納容器35の長辺方向の両方の内側面と短辺方向の内側面それぞれに保護シート33が配置され、短辺方向の反対側の内側面にプリント配線基板24が配置される。組電池22は、保護シート33及びプリント配線基板24で囲まれた空間内に位置する。収納容器35の上面には、蓋36が取り付けられる。
【0091】
なお、組電池22の固定には、粘着テープ23に代えて、熱収縮テープを用いても良い。この場合、組電池の両側面に保護シートを配置し、熱収縮チューブを周回させた後、該熱収縮チューブを熱収縮させて組電池を結束させる。
【0092】
なお、図7,8に示した電池単体21は直列に接続されているが、電池容量を増大させるためには並列に接続しても良い。無論、組み上がった電池パックを直列、並列に接続することもできる。
【0093】
また、電池パックの態様は用途により適宜変更される。
【0094】
電池パックの用途としては、高温環境下での使用が想定されるものが好ましい。具体的には、二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車、アシスト自転車等の車載用や電子機器の非常用が挙げられる。
【0095】
なお、車載用の場合、60℃程度の高温環境下におけるサイクル特性が求められる。電子機器の非常用の場合、45℃程度の高温環境下におけるサイクル特性が求められる。後述する実施例に示すように、60℃での充電サイクル特性が改善されるため、車載用にも電子機器の非常用にも適用可能である。特に、車載用が好適である。
【0096】
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明するが、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
【0097】
(実施例1)
以下に説明する方法で負極を作製した。平均粒子径が0.5μm、N2ガスによるBET比表面積が20m2/g、リチウム吸蔵電位が1.55V(vs.Li/Li+)のスピネル型のチタン酸リチウム(Li4Ti512)粉末と、導電剤として平均粒子径4μmの炭素粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを重量比で90:7:3となるように配合した。これらをn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散させ、スラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ10μmで平均結晶粒子径50μmのアルミニウム箔(純度99%)に塗布し、乾燥し、加熱プレス工程を経ることにより、電極密度が2.4g/cm3の負極を作製した。
【0098】
負極リード端子の作製方法を説明する。厚さt0.15mm、幅X12mm、高さ30mm、断面積Sが1.8mm2で、組成が0.5%Mg含有のアルミニウム合金箔(純度99%)を重クロム酸ナトリウムおよびリン酸からなる水溶液中に浸漬することにより重クロム酸表面処理を施し、厚さ1μmの凹凸構造を有するアルミナ膜を形成した。このアルミナ膜は、前述した図5に示すような多孔質状であった。得られた負極リード端子の外装部材と接合される平面部分を熱可塑性フィルムとしてのポリエチレンフィルムで被覆し、熱処理により負極リード端子にポリエチレンフィルムを密着させた。
【0099】
正極活物質として、平均粒子径が3μmの層状構造のリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/32)を用意した。これに導電材として正極全体に対して8重量%の黒鉛粉末、結着剤として正極全体に対して5重量%のPVdFをそれぞれ配合してn−メチルピロリドン(NMP)溶媒に分散してスラリーを調製した。厚さ15μmで平均結晶粒子径10μmのアルミニウム合金箔(純度99%)の両面にスラリーを塗布し、乾燥し、プレス工程を経て、電極密度が3.5g/cm3の正極を作製した。
【0100】
正極リード端子の作製方法を説明する。厚さt0.15mm、幅X12mm、高さ30mm、断面積S1.8mm2で、組成が0.5%Mg含有のアルミニウム合金箔(純度99%)を重クロム酸ナトリウムおよびリン酸からなる水溶液中に浸漬することにより重クロム酸表面処理を施し、厚さ0.1μmの多孔質なアルミナ膜を形成した。このアルミナ膜は、前述した図5に示すような多孔質構造を有するものであった。得られた正極リード端子の外装部材と接合される平面部分を熱可塑性フィルムとしてのポリエチレンフィルムで被覆し、熱処理により正極リード端子にポリエチレンフィルムを密着させた。
【0101】
正極と負極をその間に厚さ12μmのポリエチレン製多孔質フィルムのセパレータを介在させながら交互に積層し、積層電極群を得た。上記の方法で作製した負極リード端子を負極集電体と電気的に接合した。また、正極リード端子を正極集電体と電気的に接合した。
【0102】
外装部材を構成するラミネートフィルムの厚さは0.1mmとした。また、このラミネートフィルムは、膜厚が約0.03mmで、平均結晶粒子径が約100μmのアルミニウム層と、アルミニウム層の一方の面に形成されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムと、アルミニウム層の反対側の面に形成されたポリエチレン(PE)フィルムとを備えるものを使用した。封止部の外縁と内縁との距離Yは、負極リード端子が引き出されている第1の短辺封止部、正極リード端子が引き出されている第2の短辺封止部、長辺封止部、それぞれを4mmとした。
【0103】
一方、非水電解質として、エチレンカーボネート(EC)及びγ−ブチロラクトン(BL)の混合溶媒(体積比率25:75)に電解質としての四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を2.0mol/L溶解することにより液状非水電解質(非水電解液)を調製した。
【0104】
この非水電解質を外装部材内の電極群に注液し、前述した図1に示す構造を有し、定格容量Qが3Ahで、厚さ6.8mm、幅72mm、高さ110mmの扁平型非水電解質電池を作製した。
【0105】
定格容量Qが3Ahであるため、前述した(1)式に基づき、断面積Sの許容範囲は1.8〜6mm2の範囲となる。実施例1の断面積Sが1.8mm2の値は0.6Qに相当する。正極リード端子及び負極リード端子の厚さtの許容範囲は、前述した(2)式に基づき、0.103〜1.06mmの範囲となる。正極リード端子及び負極リード端子の幅Xの許容範囲は、前述した(3)式に基づき、3.6〜39mmの範囲となる。封止部の外縁と内縁との距離Yの許容範囲は、前述した(4)式に基づき、2.3〜11.2mmの範囲となる。
【0106】
以下に、負極活物質の粒径及びリチウム吸蔵電位の測定方法を説明する。
【0107】
<負極活物質の粒径>
負極活物質の粒径測定は、レーザー回折式分布測定装置(島津SALD-300)を用い、まず、ビーカーに試料を約0.1gと界面活性剤と1〜2mLの蒸留水を添加して十分に攪拌した後、攪拌水槽に注入し、2秒間隔で64回光度分布を測定し、粒度分布データを解析するという方法にて測定した。
【0108】
<リチウム吸蔵電位>
負極を1cm×1cmの大きさに切り出し、作用極とした。作用極と2cm×2cmのリチウム金属箔からなる対極とをグラスフィルター(セパレータ)を介して対向させ、作用極と対極とに触れぬようにリチウム金属を参照極として挿入した。これら電極を3極式ガラスセルに入れ、作用極、対極、参照極の夫々をガラスセルの端子に接続し、ECとBLが体積比25:75で混合された混合溶媒にLiBF4を2mol/l溶解した電解液を50mL注ぎ、セパレータと電極に充分に電解液が含浸された状態にし、ガラス容器を密閉した。作製したガラスセルを25℃の恒温槽内に配置し、0.1mA/cm2の電流密度で充電した際の作用極のリチウムイオン吸蔵電位を測定した。
【0109】
(実施例2〜22及び比較例1〜11)
定格容量Q、断面積S、リード厚さ、リード幅及び封止部の幅を下記表1〜2に示す通りに設定すること以外は、前述した実施例1と同様にして扁平型非水電解質電池を作製した。
【0110】
実施例11〜13及び比較例4,5においては、定格容量Qが1Ahであるため、前述した(1)式に基づき、断面積Sの許容範囲は0.6〜2mm2の範囲となる。実施例11の断面積Sは0.6mm2であったため、定格容量Qで表すと0.6Qとなる。正極リード端子及び負極リード端子の厚さtの許容範囲は、前述した(2)式に基づき、0.101〜1.02mmの範囲となる。正極リード端子及び負極リード端子の幅Xの許容範囲は、前述した(3)式に基づき、1.2〜13mmの範囲となる。封止部の外縁と内縁との距離Yの許容範囲は、前述した(4)式に基づき、2.1〜10.4mmの範囲となる。
【0111】
実施例14〜16及び比較例6,7においては、定格容量Qが5Ahであるため、前述した(1)式に基づき、断面積Sの許容範囲は3〜10mm2の範囲となる。例えば、実施例14の断面積Sは3mm2であったため、定格容量Qで表すと0.6Qとなる。正極リード端子及び負極リード端子の厚さtの許容範囲は、前述した(2)式に基づき、0.105〜1.1mmの範囲となる。正極リード端子及び負極リード端子の幅Xの許容範囲は、前述した(3)式に基づき、6〜65mmの範囲となる。封止部の外縁と内縁との距離Yの許容範囲は、前述した(4)式に基づき、2.5〜12mmの範囲となる。
【0112】
実施例17〜19及び比較例8,9においては、定格容量Qが10Ahであるため、前述した(1)式に基づき、断面積Sの許容範囲は6〜20mm2の範囲となる。例えば、実施例17の断面積Sは6mm2であったため、定格容量Qで表すと0.6Qとなる。正極リード端子及び負極リード端子の厚さtの許容範囲は、前述した(2)式に基づき、0.11〜1.2mmの範囲となる。正極リード端子及び負極リード端子の幅Xの許容範囲は、前述した(3)式に基づき、12〜130mmの範囲となる。封止部の外縁と内縁との距離Yの許容範囲は、前述した(4)式に基づき、3〜14mmの範囲となる。
【0113】
実施例20〜22及び比較例10,11においては、定格容量Qが50Ahであるため、前述した(1)式に基づき、断面積Sの許容範囲は30〜100mm2の範囲となる。例えば、実施例20の断面積Sは30mm2であったため、定格容量Qで表すと0.6Qとなる。正極リード端子及び負極リード端子の厚さtの許容範囲は、前述した(2)式に基づき、0.15〜2mmの範囲となる。正極リード端子及び負極リード端子の幅Xの許容範囲は、前述した(3)式に基づき、60〜650mmの範囲となる。封止部の外縁と内縁との距離Yの許容範囲は、前述した(4)式に基づき、7〜30mmの範囲となる。
【0114】
得られた実施例及び比較例の非水電解質二次電池について、充放電サイクル試験を施した。
【0115】
評価条件は湿度90%、60℃環境下において、2.8Vの定電圧充電(最大電流レート10C)を6分で行った後、0Vまで5Cレートの定電流放電を繰り返すという、高温、高湿の急速充電過放電サイクル試験である。容量維持率が80%になったときをサイクル回数とした。
【表1】


【0116】
【表2】


【0117】
表1の結果から、正極リード端子及び負極リード端子の断面積Sが0.6Q≦S≦2Qを満足した実施例1〜10の非水電解質電池は、高温多湿環境下での充放電サイクル寿命に優れていることが理解できる。
【0118】
これに対し、断面積Sが0.6Q未満の比較例1の電池、断面積が2Qを超える比較例2の電池、及び定格容量Qが1Ahに満たない比較例3の電池では、高温多湿環境下での充放電サイクル寿命が実施例1〜10に比して短くなった。
【0119】
断面積Sについては、実施例1〜5の比較により、断面積Sが1.2Q≦S≦1.8Qを満足した実施例2〜4のサイクル寿命が、断面積Sがこの範囲を外れている実施例1,5よりも長くなることがわかった。この結果から、特に優れたサイクル寿命を得るためには断面積Sを1.2Q≦S≦1.8Qにすることが望ましいと言える。
【0120】
正極リード端子及び負極リード端子の厚さtについては、実施例1〜10の結果から、前述した(2)式で規定される範囲内において、長いサイクル寿命が得られることがわかった。
【0121】
正極リード端子及び負極リード端子の幅Xについては、実施例1〜10の結果から、前述した(3)式で規定される範囲内において、長いサイクル寿命が得られることがわかった。
【0122】
さらに、封止部の外縁と内縁との距離Yについては、実施例1〜10の結果から、前述した(4)式で規定される範囲内において、長いサイクル寿命が得られることがわかった。
【0123】
表2の結果から、定格容量Qを1,5,10,50Ahと変化させた際にも、断面積Sが0.6Q≦S≦2Qを満足した実施例11〜22の非水電解質電池は、断面積Sがこの範囲を外れている比較例4〜11よりも、高温多湿環境下での充放電サイクル寿命に優れていることが理解できる。
【0124】
以上の結果から、正極リード端子及び前記負極リード端子の断面積Sが0.6Q≦S≦2Qを満足した際に、非水電解質電池の高温多湿環境下での充放電サイクル寿命が改善されることが明らかとなった。
【0125】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】第一の実施形態に係る扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図。
【図2】図1のA部の拡大断面図。
【図3】図1の封止部の一例を示す拡大断面図。
【図4】図1の封止部の別な例を示す拡大断面図。
【図5】図1の正極リード端子及び負極リード端子における封止部に介在される平面部分の拡大断面模式図。
【図6】第一の実施形態に係る別な扁平型非水電解質二次電池を模式的に示す部分切欠斜視図。
【図7】第二の実施形態に係る電池パックの分解斜視図。
【図8】図7の電池パックの電気回路を示すブロック図。
【符号の説明】
【0127】
1…外装部材、2…電極群、3…正極、3a…正極集電体、3b…正極活物質含有層、4…負極、4a…負極集電体、4b…負極活物質含有層、5…セパレータ、6…負極リード端子、7…正極リード端子、8…長辺封止部、9a…第1の短辺封止部、9b…第2の短辺封止部、10…金属層、11…熱可塑性樹脂層、12…樹脂層、13…平面部分、14…多孔質なアルミナ膜、15…突起部、16…連続気孔、17…独立気孔、18…熱可塑性フィルム、19…短辺封止部、20a,20b…長辺封止部、21…電池単体、22…組電池、23…粘着テープ、24…プリント配線基板、28…正極側配線、29…正極側コネクタ、30…負極側配線、31…負極側コネクタ、33…保護ブロック、35…収納容器、36…蓋。




 

 


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