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発明の名称 フィルタ回路及びこれを用いた無線通信装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−13870(P2007−13870A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−195190(P2005−195190)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 加屋野 博幸
要約 課題
共振器を並列接続して小型に構成できるフィルタ回路を提供する。

解決手段
順序付けられた共振周波数の奇数番及び偶数番共振周波数を持つ6個以上の共振器(103−108)を含み、奇数番共振周波数をそれぞれ持ち、並列接続された共振器を含む第1共振器グループと偶数番共振周波数をそれぞれ持ち、第1共振器グループに並列接続され、互いに並列接続される共振器を含む第2共振器グループとで成る共振手段と、第1及び第2共振器グループ間で(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差を作るために前記第1及び第2共振器グループ間に縦続接続される遅延手段と、共振器に電力を分配する電力分配手段と、共振手段及び前記遅延手段の出力を合成する電力合成手段とを具備する。
特許請求の範囲
【請求項1】
所望の周波数帯域を通過させるフィルタ回路において、
順序付けられた共振周波数の奇数番及び偶数番共振周波数を持つ6個以上の共振器を含み、前記奇数番共振周波数をそれぞれ持ち、互いに並列接続された前記共振器を含む第1共振器グループと前記偶数番共振周波数をそれぞれ持ち、前記第1共振器グループに並列接続され、互いに並列接続される前記共振器を含む第2共振器グループとで成る共振手段と、
前記第1及び第2共振器グループ間で(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差を作るために前記第1及び第2共振器グループ間に縦続接続される遅延手段と、前記共振器に電力を分配する電力分配手段と、
前記共振手段及び前記遅延手段の出力を合成する電力合成手段と、
を具備することを特徴とするフィルタ回路。
【請求項2】
前記第1及び第2共振器グループの各々は、1つの遅延手段により各共振器グループ内で3dB以内の振幅差となる共振周波数をもつ共振器のグループで構成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項3】
前記奇数番及び偶数番共振周波数を持つ前記共振器がそれぞれ1つまたは2つ以上の共振器を有する合計3つ以上のグループに分けられ、各グループの共振器がグループ内で並列接続されて、グループ間で(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差を作るため前記遅延手段と縦続接続されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項4】
前記遅延手段は前記共振器グループの少なくとも1つのグループの入力側に接続される遅延回路と前記共振器グループの他のグループの出力側に接続される遅延回路を有することを特徴とする請求項1に記載の共振器並列接続型フィルタ回路。
【請求項5】
前記共振器、前記遅延手段、前記電力分配手段および前記電力合成手段の各々は異なる線路幅の伝送線路で構成されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタ回路。
【請求項6】
前記伝送線路はマイクロストリップラインにより構成される請求項5に記載のフィルタ回路。
【請求項7】
高周波信号を増幅する電力増幅器と、
前記電力増幅器の出力端子に入力端子が接続されている請求項1乃至6のいずれか1項記載のフィルタ回路と、
前記フィルタ回路の出力端子に接続されているアンテナとを具備する無線通信装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線を用いる通信機の帯域制限をするフィルタ回路及びこれを用いた無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、フィルタ回路は、共振器を縦続接続することによって構成される。共振器の等価回路はインダクタとキャパシタから成り、損失の効果を考慮する場合には抵抗も追加される。抵抗が無い場合の共振器の共振周波数は下記で与えられる。
【0003】
f0=1/sqrt(L*C)
ただし、L、Cはそれぞれ共振器のインダクタンスとキャパシタンスである。フィルタ回路では共振器を縦続接続し、それぞれの共振器の結合量を表す共振器間結合係数(m2,m3)と入出力部で共振器を励振する量を表す外部Q(m1,m4)の値を適当に決めることによってフィルタ回路としての通過周波数範囲や阻止域減衰量を決定することができる。
【0004】
実際のフィルタ回路は共振器として金属空洞を用いたフィルタや円筒内に誘電体を入れたフィルタなどの立体回路を用いたものや、マイクロストリップラインや平面回路の共振器で構成されたフィルタなどの分布定数回路や、インダクタやキャパシタなどの回路定数を用いて構成される集中定数回路を用いたフィルタがある。そのフィルタの一例としてマイクロストリップライン共振器を用いたフィルタがある。このフィルタには、3個の半波長のマイクロストリップライン共振器が用いられ、1/4波長ずらして配置される。それぞれの共振器の間隔が共振器間結合係数の量を決定している。
【0005】
入力および出力側の励振用の線路は共振器と所望の外部Qを実現する距離に配置される。これらのフィルタの多くはすべて共振器が縦続接続されて構成されており、フィルタ回路を通過する電力は、すべての共振器をほぼ同じ電力量で通過してしまう。ただし、共振器に含まれる損失効果があるためその損失によってわずかに通過電力量が異なる。そのため大電力を通過させるフィルタではその損失による発熱のため放熱構造をもつことが重要となっている。大きな耐電力性能が要求されるフィルタはサイズが大きくなるが、低損失性と放熱性に優れた立体回路を用いたフィルタが使われていた。一般的にフィルタサイズは立体回路、分布定数回路、集中定数回路の順に小さく構成することができるが、損失が大きくなり、また放熱性も悪くなってしまう問題点があった。
【0006】
サイズが小型で低損失を実現するために超伝導体を用いたマイクロストリップラインフィルタで立体回路よりも低損失なフィルタを構成する方法がある。所望周波数の半波長の長さを持つマイクロストリップライン共振器を縦続接続することによって構成されるフィルタが一般的である(非特許文献1)。しかし、マイクロストリップライン共振器は信号電力が通過する線路の断面のエッジに電界が集中するために、ここに電流が集中してしまう。このために大きな電力を通す場合には数ワットの電力でエッジを流れる電流が超伝導体の持つ臨界電流密度の限界値を超えてしまい、超伝導特性を破壊してしまう問題点があった。
【0007】
立体回路を用いたフィルタでは放熱性を緩和するために共振器を並列接続することによって構成されるフィルタがある(特許文献1)。こうした共振器の並列構成によって入力した電力が各共振器に電力分配されることによって全体としての耐電力特性を上げるフィルタが実現される。共振器を並列構成するためには各共振器が異なる周波数を持つように構成され、隣り合う共振周波数を持つ共振器どうしが逆相となるように構成することにより所望のフィルタ特性を持ったフィルタが実現できる。しかし、こうしたフィルタを実現するためには立体回路で共振周波数が異なる共振器を作ることが困難となる問題点がある。
【0008】
立体回路では逆相で検波を行うことは逆相となる電磁界モードで検波を行ったり、磁界を検波するループアンテナの向きを逆にしたりすることで容易に実現できるが、分布定数回路や集中定数回路を用いた場合には逆相で検波を行うことは不可能であった。こうしたことから、共振器を並列接続させる場合には大きなサイズのフィルタ構成しか用いられていない問題点があった。
【0009】
また、共振器をマイクロストリップラインで構成し、並列に接続する場合には、各共振器と180度以上の遅延線がセットで必要となり、回路規模が大きくなってしまう問題点を持っていた。
【特許文献1】特開2001−345601号公報
【非特許文献1】加藤, 山中, 馬, 小林, "HFSSとMDSを用いた2重モード方形導波管フィルタの等価回路の検討," 信学技報, MW 98-85, pp. 73-80, Sep. 1998
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上述べたように、従来技術では共振器を縦続接続することによって構成されるフィルタでは、大きな通過電力の場合に、全ての共振器に大きな電力が通過してしますために大きな耐電力特性をとることが困難となる問題点があった。また、特にマイクロストリップライン共振器を用いたフィルタでは大きな電力が通過する際に信号線のエッジに電流が集中するため、超伝導体を使うに臨界電流密度を超えてしまい超伝導特性を破壊する問題点があった。また、共振器を並列接続するためには逆相を実現するための遅延回路が大型化してしまう問題点があった。
【0011】
本発明は、分布定数回路や集中定数回路の共振回路を用いた場合でも共振器を並列接続して小型に構成できるフィルタ回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一局面は、所望の周波数帯域を通過させるフィルタ回路において、順序付けられた共振周波数の奇数番及び偶数番共振周波数を持つ6個以上の共振器を含み、前記奇数番共振周波数をそれぞれ持ち、互いに並列接続された前記共振器を含む第1共振器グループと前記偶数番共振周波数をそれぞれ持ち、前記第1共振器グループに並列接続され、互いに並列接続される前記共振器を含む第2共振器グループとで成る共振手段と、前記第1及び第2共振器グループ間で(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差を作るために前記第1及び第2共振器グループ間に縦続接続される遅延手段と、前記共振器に電力を分配する電力分配手段と、前記共振手段及び前記遅延手段の出力を合成する電力合成手段とを具備することを特徴とするフィルタ回路を提供する。
【発明の効果】
【0013】
上記のように構成されたフィルタ回路においては、並列接続される各共振器に電力を分配し再び電力を合成することによって、共振器が小さい耐電力特性を持つ場合においてもフィルタ回路全体として大きな耐電力特性を実現可能であり、小型のフィルタが作成可能な分布定数回路や集中定数回路を用いても構成が可能となる。この構成により小型で大きな耐電力特性をもつフィルタ回路が実現できる。
【0014】
並列接続される共振器を通過する電力量を合成することで大きな耐電力特性を実現でき、従来に比べて遅延回路を少なくすることで小型のフィルタが提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の第1の実施形態に係るフィルタ回路を示す。図1に示されるフィルタ回路によると、異なる共振周波数f,f,…,f2n(nは2以上の整数)を持つ6個以上である2n個の共振器103、104、105、106、107,108が共振周波数順に並べられる。この場合、奇数番目共振器103、104、105と偶数番目共振器106、107、108がそれぞれ2つのグループに分けられて並列接続される。各グループの共振器の出力が電力合成回路113,114により合成される。各グループに縦続接続される遅延回路109,110同士が(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差関係を作っている。そして、共振器グループの共振器を並列接続するための電力分配回路111、共振器グループの出力をそれぞれ合成する電力合成回路113,114および遅延回路109,110の出力を合成する電力合成回路112が設けられる。この構成は入力101と出力102が逆となっても同様の結果を得ることができる。
【0016】
図1のフィルタ回路は偶数個の共振器103〜108から構成されているが、奇数個の共振器でも同様にフィルタ回路を構成することが可能となる。
【0017】
図2は、フィルタ回路の入力端子101から出力端子102における周波数レスポンス201を示している。ここでフィルタ回路の動作原理を示すために図3の2つの共振器103,106のみを持つフィルタ回路を説明する。
【0018】
図3のフィルタ回路では、共振周波数fを持つ共振器103に縦続接続された遅延回路107と共振周波数fを持つ共振器106に縦続接続された遅延回路110が(180±30)+360×j度(jは自然数)の範囲の位相差関係を持っている。この場合の周波数レスポンス202が図4(a)に示されている。
【0019】
2つの遅延回路109、110の位相差が上記の条件を満たす場合には、フィルタ回路の周波数レスポンスは共振器103、106の周波数レスポンス203の和202として得られる。周波数レスポンス203に見られる共振周波数fとfの間のリップルは、共振周波数fとfの間隔と共振器103、106の相互結合m、mを適当な結合量(結合係数)に設定することによりフィルタ波形に求められるリップル量に調整できる。
【0020】
共振周波数fを持つ共振器103に縦続接続された遅延回路109と共振周波数fを持つ共振器106に縦続接続された遅延回路110が360×j±30度(jは自然数)の範囲の位相差関係を持つ場合の周波数レスポンス204は図4(b)に示されるようになる。
【0021】
2つの遅延回路109、110の位相差が上記の条件を満たす場合には、フィルタ回路の周波数レスポンスは各共振回路103、106の周波数レスポンス203の差として得られる。共振周波数f,f,…,f2n+1は等間隔でも不等間隔でも良い。各共振回路の相互結合(m)は全て同相結合であり、逆相結合が無いため立体回路以外の分布定数回路および集中定数回路においても結合を実現することができる。
【0022】
フィルタ回路の周波数レスポンス201の通過範囲と帯域外減衰量は共振器103、106の各々の相互結合mの結合量をそれぞれ適当に選ぶことによって実現される。mは異なる結合量でも同じ結合量をとることも可能な値であり、共振周波数との関係でフィルタの通過特性を決定できる。
【0023】
図1では共振器の入出力の結合量を同じにしているが、異なる結合量においても本発明を適用できる。こうした回路特性を実現することによって、共振器の通過電力を分割して通すため従来の共振器を縦続接続する方法に比べて耐電力特性が優れる特徴がある。
【0024】
遅延回路が両共振器に共通化されていたとしても、共振器に比べて電力滞在時間が短いことから、耐電力特性に影響を与えることは無い。こうした特長は超伝導体を用いたマイクロストリップライン型のフィルタ回路に適用する場合に大きな優位性があり、従来不可能であった、マイクロストリップライン型の小型フィルタで数ワット以上の大きな耐電力特性をもつフィルタ回路を実現することが可能となる。
【0025】
図5は、図3の回路の位相差に対する各共振ピークの振幅差および中心の落ち込み量を示す。振幅差はフィルタ特性の挿入損失ILとして表し、中心の落ち込み量はリップルとして記述している。このグラフの傾きは共振器の形状によって大きく変わってくるため、この例は本発明を適用した場合の一例である。
【0026】
1つの遅延回路でフィルタ特性を得るためには、このグラフのILが下がらない範囲で共振周波数を決める必要がある。例えばIL<−0.1dBのフィルタを作成する場合には、150度から185度の範囲内で共振する共振器を用いなければならない。フィルタ特性では従来から3dB帯域幅が仕様で一般的に使われており、3dBのILを実現できる位相角内の共振周波数でフィルタを構成すればよいことになる。このフィルタ構成では0度と180度の組み合わせを使うことで1つのみの遅延回路で多段のフィルタを構成でき、従来の共振器段数の半分の数の遅延回路を必要するフィルタ回路に比べて回路の占有面積を小さくすることが可能となる。
【0027】
図6は本発明に係るフィルタ回路の第2の実施形態を示す。図6は3つ以上の共振器グループを用いたフィルタ回路を示している。即ち、共振器103,104、105の共振器グループ、共振器106,107,108の共振器グループおよび共振器115,116,117の共振器グループが設けられる。これら共振器グループの入力部は電力分配回路111により並列に接続され、出力部は電力合成回路113,114,119にそれぞれ接続されている。電力合成回路113,114,119の出力部は遅延回路109,110,118をそれぞれ介して電力合成回路112に接続される。
【0028】
前述のように、遅延回路を共通化するためには挿入損失ILに影響が出ない遅延位相角の範囲内でのみしかフィルタ特性が実現できない問題点があったが、複数の共振器グループを持つことによって遅延位相角を作り出す遅延回路の長さを変えることによって広帯域のフィルタを実現可能となる。共振器を例えば1つのフィルタ特性の中心から低い方と高い方の共振器グループに分ける。それぞれのグループで1個おきの共振周波数をもつ共振器ごとの計4つの共振器グループに共振器を分けることによってフィルタを構成した場合に、低い周波数グループでは高い周波数グループに比べて長い線路の遅延回路を使うことによって挿入損失ILが小さく広い帯域を持つフィルタを実現することが可能となる。
【0029】
図7は、180度と0度の遅延回路を用いた本発明の第3の実施形態に係るフィルタ回路を示す。図7は6つの共振器103,104,105,106,107,108を用いた2GHzの中心周波数を持つフィルタ回路を示している。これら共振器の共振周波数は下から順番に、1.9812GHz、1.988GHz、1.9953GHz、2.0047GHz、2.012GHz、2.0188GHzである。本実施形態では、180度の遅延回路109は設けられているが、0度の遅延回路は省略されている。従って、1つの遅延回路でフィルタを実現できる。このフィルタ回路の出力特性が図8に示されている。
【0030】
図9は第3の実施形態に係るフィルタ回路の第1の具体例を示す。図9はマイクロストリップライン型半波長共振器を用いたフィルタ回路を示す。図9のフィルタによると、サイドカップル型結合共振器305、306、307、308とエンドカップル型結合共振器309、310が用いられ、いろいろな結合方法を用いてフィルタ特性を実現することができる。遅延回路304としては半波長の伝送線路を用いている。これによって共振周波数f2およびf4を持つ共振器310および308は共振周波数f1、f3、f5を持つ共振器305、307、309と180度の位相差を実現している。入力端子301から供給される電力は電力分配の分岐を経て、各共振器に入り、再び分岐を経て電力を合成し、出力端子302へ接続される。分岐におけるインピーダンス整合は、図9に示すようにマイクロストリップラインの幅を変えることにより実現する。
【0031】
図10に示すように遅延回路304としてメアンダーラインを用いることによって大きな遅延量を実現することも有効である。各共振器305、310,307,308,309,306の共振周波数の順番は上記の遅延差条件を満足すれば、任意の順番で構成してもよい。共振器としては異なる形状の共振回路を用いて実現することも、分布定数回路と集中定数回路と立体回路を並列接続して組み合わせて実現する場合にも本発明を適用することができる。
【0032】
図11は本発明の第4の実施形態に係るフィルタ回路を示す。図11は図6のフィルタ回路の遅延回路110を共振器の入力側に設けた例を示している。即ち、図11のフィルタ回路によると、共振器103,104、105の共振器グループおよび共振器115,116,117の共振器グループの出力部に電力合成回路113および119をそれぞれ介して遅延回路109および118がそれぞれ接続される。共振器106,107,108の共振器グループの入力部に電力合成回路114を介して遅延回路110が接続される。この遅延回路110が電力分配回路111に接続される。共振器106,107,108の共振器グループの出力部は電力合成回路112に接続される。即ち、本実施形態では、遅延回路109、110、118が遅延回路グループの入力側と出力側に混在して設けられる。
【0033】
図12は図11の第4の実施形態のフィルタ回路の具体的な回路パターンを示している。これによると、遅延回路304としてメアンダーラインを用いることによって大きな遅延量を実現することも有効である。各共振器305、306,313,308,309、310,311,312,307,314,315,316の共振周波数の順番f1〜f12は上記の遅延差条件を満足すれば、任意の順番で構成してもよい。共振器としては異なる形状の共振回路を用いて実現することも、分布定数回路と集中定数回路と立体回路を並列接続して組み合わせて実現する場合にも本発明を適用することができる。
【0034】
フィルタ回路を無線通信装置に応用した例を図12により説明する。図12は、無線通信装置の送信部を概略的に示している。送信すべきデータ500は信号処理回路501に入力され、D/A変換、符号化及び変調などの処理が施されることにより、ベースバンドあるいはIF(Intermediate Frequency;中間周波数)帯の送信信号が生成される。信号処理回路501からの送信信号は周波数変換器(ミキサ)502に入力され、ローカル信号発生器503からのローカル信号と乗算されることによって、RF(Radio Frequency)帯の信号に周波数変換、すなわちアップコンバートされる。
【0035】
RF信号は電力増幅器504によって増幅された後、帯域制限用フィルタ(送信用フィルタともいう)505に入力され、このフィルタ505で帯域制限を受けて不要な周波数成分が除去された後、アンテナ506に供給される。帯域制限フィルタ505にこれまでの実施形態で説明したフィルタ回路を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の実施形態に従ったフィルタ回路の回路図である。
【図2】図1に示した第1の実施形態の周波数レスポンス特性を示す図である。
【図3】本発明のフィルタ回路の原理を示す回路図である。
【図4】図3に示した実施形態の周波数レスポンス特性を示す図である。
【図5】遅延位相角に対する挿入損失とリップルの特性図である。
【図6】本発明の第2の実施形態のフィルタ回路の回路図である。
【図7】本発明の第3の実施形態のフィルタ回路の回路図である。
【図8】図7に示したフィルタ回路の出力を示す図である。
【図9】第3の実施形態の第1の具体例のフィルタ回路の構成図である。
【図10】第3の実施形態の第2の具体例のフィルタ回路の構成図である。
【図11】第4の実施形態のフィルタ回路の回路図である。
【図12】第4の実施形態の具体的なフィルタ回路の構成図である。
【図13】フィルタ回路の応用例である無線通信装置の送信部を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0037】
101…入力端子、102…出力端子、103…共振周波数f1の共振器、104…共振周波数f3の共振器、105…共振周波数f5の共振器、106…共振周波数f2の共振器、107…共振周波数f4の共振器、108…共振周波数f6の共振器、109…奇数番用遅延回路、110…偶数番用遅延回路、111…電力分配回路、112、113、114…電力合成回路、115…共振周波数fk−2の共振器、116…共振周波数fk−1の共振器、117…共振周波数fkの共振器、118…遅延回路、119…電力合成回路、301…入力端子、302…出力端子、303…誘電体平板、304…遅延回路、305…共振周波数f1の共振器、306…周波数f2の遅延回路、307…共振周波数f3の共振器、308…周波数f4の遅延回路、309…共振周波数f5の共振器




 

 


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