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発明の名称 周波数変換器及び無線機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−13560(P2007−13560A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191655(P2005−191655)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100109900
【弁理士】
【氏名又は名称】堀口 浩
発明者 三友 敏也 / 渡辺 理 / 大高 章二
要約 課題

周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズの抑制と、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪の抑制。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
入力信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、
基準電圧を出力する基準電圧源と、
前記ミキサ回路の出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、
前記ミキサ回路の前記出力端の同相電圧を検出し、前記同相電圧と前記基準電圧とを比較する同相電圧検出比較手段と、
前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記同相電圧検出比較手段の比較結果によって変化する能動負荷器と、
を備えることを特徴とする周波数変換器。
【請求項2】
前記ミキサ回路の2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、
前記ミキサ回路の2つの出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、を備え、
前記同相電圧検出比較手段は、前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプであり、
前記能動負荷器は、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタであることを特徴とする請求項1記載の周波数変換器。
【請求項3】
入力信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、
前記ミキサ回路の前記出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、
前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から電流が流入するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプの2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、
前記トランスインピーダンスアンプの2つの前記出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、
基準電圧を出力する基準電圧源と、
前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプと、
前記トランスインピーダンスアンプの前記出力端から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタと、
を備えることを特徴とする周波数変換器。
【請求項4】
アンテナと、
前記アンテナで受信した信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器で増幅された前記信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、
基準電圧を出力する基準電圧源と、
前記ミキサ回路の出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、前記ミキサ回路の前記出力端の同相電圧を検出し、前記同相電圧と前記基準電圧とを比較する同相電圧検出比較手段と、
前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記同相電圧検出比較手段の比較結果によって変化する能動負荷器と、
前記ミキサ出力電圧として得られる周波数変換信号をチャネル選択するチャネルセレクトフィルタと、
前記チャネルセレクトフィルタの出力を振幅調整する可変利得増幅器と、
を備えることを特徴とする無線機。
【請求項5】
前記ミキサ回路の2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、
前記ミキサ回路の2つの出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、を備え、
同相電圧検出比較手段は、前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプであり、
前記能動負荷器は、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタであることを特徴とする請求項4記載の無線機。
【請求項6】
アンテナと、
前記アンテナで受信した信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器で増幅された前記信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、
前記ミキサ回路の前記出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、
前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から電流が流入するトランスインピーダンスアンプと、
前記トランスインピーダンスアンプの2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、
前記トランスインピーダンスアンプの2つの前記出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、
基準電圧を出力する基準電圧源と、
前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプと、
前記トランスインピーダンスアンプの前記出力端から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタと、
前記ミキサ出力電圧として得られる周波数変換信号をチャネル選択するチャネルセレクトフィルタと、
前記チャネルセレクトフィルタの出力を振幅調整する可変利得増幅器と、
を備えることを特徴とする無線機。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は周波数変換器の技術、特に無線通信に用いられる周波数変換器及びこれを用いた直交変調・復調器とそれを用いた無線機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線端末の開発が盛んに行われており、無線端末の小型化、低価格化が進んでいる。 無線端末において、アンテナで受信した信号をベースバンド信号に復調させる周波数変換器の特性としては、小信号入力時(周波数変換器に入力される信号電力がゼロもしくは小さい場合)には消費電流が少なく低ノイズであること、大信号入力時(周波数変換器に入力される信号電力が大きな場合)には、入出力の線形性が保たれることが要求される。
【0003】
入力トランジスタとスイッチングトランジスタと出力抵抗器からなるAB級動作方式のミキサ回路を周波数変換器に組み込むことは、このような要求をある程度満たすことのできる方式のひとつであるが、この方式ではミキサ回路に入力される信号の増加とともに入力トランジスタに流れる直流電流や偶数次歪といった同相電流が増加する 入力トランジスタに流れる直流電流やミキサ出力電流の偶数次の歪は、スイッチングトランジスタおよび出力抵抗器に同時に流れる同相電流であり、2つの出力抵抗器にかかる電圧を変動させる。これは入力トランジスタと2つのスイッチングトランジスタの動作点の変動を引き起こし、ひいてはミキサ出力電圧(すなわち周波数変換器の出力電圧)の歪を増加させてしまう。
【0004】
入力トランジスタとスイッチングトランジスタの大信号入力時変動を抑制するために、の出力抵抗器をトランジスタによる能動負荷器に置き換えた構成が考案された(例えば、非特許文献1参照)。この構成では、スイッチングトランジスタに同時にかかる同相電圧と基準電圧とを比較アンプにより比較して能動負荷にフィードバックをかけることで、同相電流の変動があっても能動負荷にかかる電圧の変動を抑制する。
【0005】
しかしこの方式では、能動負荷器としてのトランジスタが抵抗器よりも大きなノイズを発生するため、ミキサ出力電圧の歪を抑制することはできても、ノイズが増加してしまうという問題がある。
【非特許文献1】K. Kivekas, A. Parssinen, J. Jussila, J. Ryyoanen, K. Halonen ”DESIGN OF LOW−VOLTAGE ACTIVE MIXER FOR DIRECT CONVERSION RECEIVERS” Circuits and Systems, 2001. ISCAS 2001. The 2001 IEEE International Symposium on , Volume: 4 , 6−9 May 2001 Pages:382 − 385 vol. 4
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題を鑑みて、周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズの抑制と、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪の抑制とを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、入力信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、基準電圧を出力する基準電圧源と、前記ミキサ回路の出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、前記ミキサ回路の前記出力端の同相電圧を検出し、前記同相電圧と前記基準電圧とを比較する同相電圧検出比較手段と、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記同相電圧検出比較手段の比較結果によって変化する能動負荷器と、を備えることを特徴とする周波数変換器を提供する。
【0008】
また本発明は、入力信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、前記ミキサ回路の前記出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から電流が流入するトランスインピーダンスアンプと、前記トランスインピーダンスアンプの2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、前記トランスインピーダンスアンプの2つの前記出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、基準電圧を出力する基準電圧源と、前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプと、前記トランスインピーダンスアンプの前記出力端から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタと、を備えることを特徴とする周波数変換器を提供する。
【0009】
また本発明は、アンテナと、前記アンテナで受信した信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された前記信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、基準電圧を出力する基準電圧源と、前記ミキサ回路の出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、前記ミキサ回路の前記出力端の同相電圧を検出し、前記同相電圧と前記基準電圧とを比較する同相電圧検出比較手段と、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から流入する電流に対する負荷が、前記同相電圧検出比較手段の比較結果によって変化する能動負荷器と、前記ミキサ出力電圧として得られる周波数変換信号をチャネル選択するチャネルセレクトフィルタと、前記チャネルセレクトフィルタの出力を振幅調整する可変利得増幅器と、を備えることを特徴とする無線受信機を提供する。
【0010】
また本発明は、アンテナと、前記アンテナで受信した信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された前記信号を周波数変換するAB級動作方式のミキサ回路と、前記ミキサ回路の前記出力端に接続され前記ミキサ回路の出力電流をミキサ出力電圧に変換する出力抵抗器と、前記ミキサ回路の前記出力端と前記出力抵抗器との間から電流が流入するトランスインピーダンスアンプと、前記トランスインピーダンスアンプの2つの出力端うち一端に一端が接続する第1の抵抗器と、前記トランスインピーダンスアンプの2つの前記出力端うち他端と前記第1の抵抗器の他端に接続する第2の抵抗器と、基準電圧を出力する基準電圧源と、前記第1の抵抗器と前記第2の抵抗器との接続部から得る同相電圧と前記基準電圧との差動増幅信号を出力する同相検出比較アンプと、前記トランスインピーダンスアンプの前記出力端から流入する電流に対する負荷が、前記差動増幅信号によって変化する能動負荷トランジスタと、前記ミキサ出力電圧として得られる周波数変換信号をチャネル選択するチャネルセレクトフィルタと、前記チャネルセレクトフィルタの出力を振幅調整する可変利得増幅器と、を備えることを特徴とする無線機を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズを抑制し、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
【0013】
図1は本実施の形態に係る、ダイレクトコンバージョン方式の無線受信機の構成図である。
【0014】
無線受信機100は、アンテナ102、増幅器104、周波数変換器200、第1チャネルセレクトフィルタ106、第2チャネルセレクトフィルタ107、第1可変利得増幅器108、第2可変利得増幅器109、シンセサイザ110を備える。
【0015】
アンテナ102で受信した信号は低雑音増幅器104によって増幅される。周波数変換器200および300は、低雑音増幅器104の出力であるRF信号を、シンセサイザ110が出力するL0信号を用いて直交成分に分離してベースバンド信号(BB信号)に復調する。
【0016】
周波数変換器200の出力信号はチャネルセレクトフィルタ106にてチャネル選択され、可変利得増幅器108にて振幅調整される。また、もう一方の周波数変換器300の出力信号はチャネルセレクトフィルタ107にてチャネル選択され、可変利得増幅器109にて振幅調整される。
【0017】
周波数変換器200について図2の回路図を用いて説明する。
【0018】
周波数変換器200はミキサ回路201、能動負荷器202及び212、同相検出比較器203、基準電圧源204、出力抵抗器205及び215、RFバイアス抵抗207及び208、RF入力コンデンサ209、RFバイアス電源210を備える。
【0019】
本実施の形態のミキサ回路201は入力トランジスタ221、スイッチングトランジスタ222及び223を備える、シングルバランス方式のAB級動作ミキサ回路である。エミッタが接地される入力トランジスタ221のコレクタにスイッチングトランジスタ222及び223のエミッタが接続される。
【0020】
入力トランジスタ221のベースにはRF入力コンデンサ209の一端が接続される。RF入力コンデンサ209の他端からRF信号が入力される。入力トランジスタ221のベースとRF入力コンデンサ209の一端との間に、RFバイアス抵抗207及び208のそれぞれの一端が接続される。RFバイアス抵抗207の他端にはRFバイアス電源210が接続され、RFバイアス抵抗207の他端に直流バイアス電圧を印可する。RFバイアス抵抗209の他端は接地される。この構造により、入力トランジスタ221のベースには、直流バイアス電圧分だけバイアスされたRF信号が入力されることになる。
【0021】
また、スイッチングトランジスタ222及び223のベースにはLO信号が差動入力される。スイッチングトランジスタ222及び223のコレクタは、ミキサ回路201の出力端となる。
【0022】
ミキサ回路201の出力端であるスイッチングトランジスタ222のコレクタには、能動負荷器202と出力抵抗器205とが並列接続される。スイッチングトランジスタ222のコレクタ電流は、能動負荷器202と出力抵抗器205とに分流される。また、もう一方の出力端であるスイッチングトランジスタ223のコレクタには、能動負荷器212と出力抵抗器215とが並列接続される。スイッチングトランジスタ223のコレクタ電流は、能動負荷トランジスタ402と出力抵抗器405とに分流される。さらに、出力抵抗器205と出力抵抗器215との他端同士が接続されている。 同相検出比較器203はスイッチングトランジスタ222のコレクタとスイッチングトランジスタ223のコレクタとの間の電圧(すなわちミキサ出力電圧)の同相成分を検出する。同相検出比較器203は、検出した同相電圧を基準電圧源204が出力する基準電圧と比較する。この比較結果に基づいて能動負荷器202の負荷が制御され、スイッチングトランジスタ222のコレクタから能動負荷器202へ分流する電流の量が変化される。またこの比較結果に基づいて能動負荷器212の負荷が制御され、スイッチングトランジスタ223のコレクタから能動負荷器212へ分流する電流の量が変化される。その結果、出力抵抗器205及び215に流れる電流の同相成分が一定に保たれ、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0023】
ミキサ出力電圧はBB信号としてチャネルセレクトフィルタ106へ出力される。
【0024】
なお、出力抵抗器205及び215は互いに同等の抵抗値としてよい。スイッチングトランジスタ222及び223は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。能動負荷器202及び212は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。そうすることでミキサ出力電圧が正負対象な特性となるような周波数変換器200とすることができる。
【0025】
ここで、RF信号の大きさで場合分けして、周波数変換器200の動作について説明する。
【0026】
RF信号の電力が0である場合の動作について説明する。同相検出比較器203がミキサ出力電圧の同相成分を検出する。同相検出比較器203は、検出した同相電圧を基準電圧源204が出力する基準電圧と比較して、比較結果に基づいて能動負荷器202及び212を制御して、出力抵抗器205及び215に流れる電流の同相成分を一定に保つよう制御する。その結果、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0027】
RF信号の電力が小さい場合の動作について説明する。ミキサ回路201の入力トランジスタ221のベースにRF入力コンデンサ209を介して入力されるRF信号が小さい場合、入力トランジスタ221のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ221のエミッタ−コレクタ間の直流電流の増加はほとんどなく、ひいてはスイッチングトランジスタ222および223のエミッタ−コレクタ間の電流の増加もほぼないので、RF信号の振幅が0である場合とほぼ同じ動作となる。したがって、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0028】
以上のように、無線受信機100の待機時のようにRF信号の振幅が0あるいは小さい場合は、入力トランジスタ221のエミッタ−コレクタ間電流はほとんど変化せず、ひいてはスイッチングトランジスタ222および223のエミッタ−コレクタ間の電流もほぼ変化しない。周波数変換器200の消費電力は入力トランジスタ221のベースに印可される直流バイアス電圧で決定される電流のみによって決定され、それ以上の電流消費を避けることができる。
【0029】
また、能動負荷器202及び212に流れる電流が出力抵抗器205及び215に流れる電流に比べて小さいので、能動負荷器202及び212が発生するノイズは出力抵抗器205及び215で発生するノイズに比べて小さく、ミキサ出力電圧に与える影響は小さい。
【0030】
RF信号が比較的大きい場合の動作について説明する。入力トランジスタ221のベースにRF入力コンデンサ209を介して入力されるRF信号が十分に大きければ、入力トランジスタ221のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ221のエミッタ−コレクタ間に直流電流が増加し、スイッチングトランジスタ222および223のエミッタ−コレクタ間の直流電流も増加する。そのため、ミキサ出力電圧の同相成分も増加しようとし、スイッチングトランジスタ222および223の動作点が変わることでミキサ出力電圧は下がろうとする。しかし同相検出比較器203がミキサ出力電圧の同相成分の増加を検出し、検出した同相電圧を基準電圧源204が出力する基準電圧と比較して、比較結果に基づいて能動負荷器202及び212を制御して、出力抵抗器205及び215に流れる電流の同相成分を一定に保つよう制御するので、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。したがって出力抵抗器205及び215に流れる同相電流は、RF信号が比較的小さい場合とほぼ同じ値で一定に保たれる。その結果、入力トランジスタ221やスイッチングトランジスタ222および223の動作点が安定するのでミキサ出力電圧のRF信号に対する線形性が確保される。
【0031】
能動負荷器202及び212に流れる電流が大きくなり能動負荷器202及び212が発生するノイズも増加するが、ミキサ出力電圧として得られる信号も大きいので、能動負荷器202及び212のノイズがそれに与える影響は小さい。
【0032】
以上のように、無線受信機100の動作時は、RF信号が比較的小さい場合であっても大きい場合であっても、ミキサ出力電圧のRF信号に対する線形性を確保しつつ、ミキサ出力電圧に対する能動負荷器202及び212のノイズの影響を小さく抑えられる。
【0033】
よって、本実施の形態によれば、周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズを抑制し、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪を抑制することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0035】
本実施の形態の無線受信機100は、第1の実施の形態の無線受信機100の周波数変換器200および300に代えて、図3の回路図に示す周波数変換器400を備えるものである。周波数変換器400は、第1の実施の形態の周波数変換器200の能動負荷器202及び212と同相検出比較器203に代えて、能動負荷トランジスタ402及び412と同相検出比較アンプ403と同相検出抵抗器413及び423を備える。
【0036】
図3に示す周波数変換器400はミキサ回路401、能動負荷トランジスタ402及び412、同相検出比較アンプ403、同相検出抵抗器413及び423、基準電圧源404、出力抵抗器405及び415、RFバイアス抵抗407及び408、RF入力コンデンサ409、RFバイアス電源410を備える。
【0037】
ミキサ回路401は入力トランジスタ421、スイッチングトランジスタ422及び423を備える、シングルバランス方式のAB級動作方式のミキサ回路である。エミッタが接地される入力トランジスタ421のコレクタにスイッチングトランジスタ422及び423のエミッタが接続される。
【0038】
入力トランジスタ421のベースにはRF入力コンデンサ409の一端が接続される。RF入力コンデンサ409の他端からRF信号が入力される。入力トランジスタ421のベースとRF入力コンデンサ409の一端との間に、RFバイアス抵抗407及び408のそれぞれの一端が接続される。RFバイアス抵抗407の他端にはRFバイアス電源410が接続され、RFバイアス抵抗407の他端に直流バイアス電圧を印可する。RFバイアス抵抗409の他端は接地される。この構造により、入力トランジスタ421のベースには、直流バイアス電圧分だけバイアスされたRF信号が入力されることになる。
【0039】
また、スイッチングトランジスタ422及び423のベースにはLO信号が差動入力される。スイッチングトランジスタ422及び423のコレクタは、ミキサ回路401の出力端となる。
【0040】
ミキサ回路401の出力端であるスイッチングトランジスタ422のコレクタには、能動負荷トランジスタ402のソースと出力抵抗器405の一端とが接続される。能動負荷トランジスタ402のドレインと出力抵抗器405の他端も互いに接続されており、能動負荷トランジスタ402と出力抵抗器405とは並列接続の関係となる。またスイッチングトランジスタ422のコレクタには同相検出抵抗器413の一端が接続される。スイッチングトランジスタ422のコレクタ電流は、能動負荷トランジスタ402と出力抵抗器405とに分流される。
【0041】
もう一方の出力端であるスイッチングトランジスタ423のコレクタには、能動負荷トランジスタ412のソースと出力抵抗器415一端とが接続される。能動負荷トランジスタ412のドレインと出力抵抗器415の他端も互いに接続されており、能動負荷トランジスタ412と出力抵抗器415とは並列接続の関係となる。またスイッチングトランジスタ423のコレクタには同相検出抵抗器423の一端が接続される。スイッチングトランジスタ423のコレクタ電流は、能動負荷トランジスタ412と出力抵抗器415とに分流される。 さらに、出力抵抗器405と出力抵抗器415との他端同士が接続されている。
【0042】
同相検出抵抗器413と同相検出抵抗器423との他端同士は互いに接続される。同相検出抵抗器413と同相検出抵抗器423との抵抗値が同等であれば、両者の接続部の電圧は、ミキサ回路401の出力端間の電圧の平均値すなわちミキサ出力電圧の同相成分とほぼ等しくなる。
【0043】
同相検出比較アンプ403は、同相検出抵抗器413と同相検出抵抗器423の接続部の電圧と基準電圧源404が出力する基準電圧とを差動増幅して差動増幅信号を出力する。
【0044】
能動負荷トランジスタ402及び412は本実施の形態ではMOSトランジスタである。能動負荷トランジスタ402及び412のゲートには同相検出比較アンプ403の出力が入力される。同相検出比較アンプ403の出力が大きくなるほど、スイッチングトランジスタ222のコレクタから能動負荷トランジスタ402へ分流する電流が多くなる。また同相検出比較アンプ403の出力によって、スイッチングトランジスタ223のコレクタから能動負荷トランジスタ412へ分流する電流が多くなる。その結果、出力抵抗器405及び415に流れる電流の同相成分が一定に保たれ、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0045】
ミキサ出力電圧はBB信号としてチャネルセレクトフィルタ106へ出力される。
【0046】
なお、出力抵抗器405及び415は互いに同等の抵抗値としてよい。スイッチングトランジスタ422及び423は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。能動負荷トランジスタ402及び412は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。そうすることでミキサ出力電圧が正負対象な特性となるような周波数変換器400とすることができる。
【0047】
ここで、RF信号の大きさで場合分けして、周波数変換器400の動作について説明する。
【0048】
RF信号の電力が0である場合の動作について説明する。同相検出比較アンプ403がミキサ出力電圧の同相成分と基準電圧源404の基準電圧とを差動増幅する。同相検出比較アンプ403が能動負荷トランジスタ402及び412のゲートに接続されているので、ミキサ出力電圧の同相成分が基準電圧源404の基準電圧を超えると能動負荷トランジスタ402及び412のドレインーソース間の電流が増加して、出力抵抗器405及び415に流れる電流の増加を防ぐ。その結果、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0049】
RF信号の電力が小さい場合の動作について説明する。ミキサ回路401の入力トランジスタ421のベースにRF入力コンデンサ409を介して入力されるRF信号が小さい場合、入力トランジスタ421のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ421のエミッタ−コレクタ間の直流電流の増加はほとんどなく、ひいてはスイッチングトランジスタ422および423のエミッタ−コレクタ間の電流の増加もほぼないので、RF信号の振幅が0である場合とほぼ同じ動作となる。したがって、ミキサ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0050】
以上のように、無線受信機100の待機時のようにRF信号の振幅が0あるいは小さい場合は、入力トランジスタ421のエミッタ−コレクタ間電流はほとんど変化せず、ひいてはスイッチングトランジスタ422および423のエミッタ−コレクタ間の電流もほぼ変化しない。周波数変換器400の消費電力は入力トランジスタ221のベースに印可される直流バイアス電圧で決定される電流のみによって決定され、それ以上の電流消費を避けることができる。
【0051】
また、能動負荷トランジスタ402及び412に流れる電流が出力抵抗器405及び415に流れる電流に比べて小さいので、能動負荷トランジスタ402及び412が発生するノイズは出力抵抗器405及び415で発生するノイズに比べて小さく、ミキサ出力電圧に与える影響は小さい。
【0052】
RF信号が比較的大きい場合の動作について説明する。入力トランジスタ421のベースにRF入力コンデンサ409を介して入力されるRF信号が十分に大きければ、入力トランジスタ421のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ421のエミッタ−コレクタ間に直流電流が増加し、スイッチングトランジスタ422および423のエミッタ−コレクタ間の直流電流も増加する。そのため、ミキサ出力電圧の同相成分も増加しようとし、スイッチングトランジスタ222および223の動作点が変わることでミキサ出力電圧は下がろうとする。しかし同相検出比較アンプ403がミキサ出力電圧の同相成分と基準電圧源404の基準電圧とを差動増幅し、ミキサ出力電圧の同相成分と基準電圧源404の基準電圧の差に応じて能動負荷トランジスタ402及び412のドレインーソース間の電流が増加させ、出力抵抗器205及び215に流れる電流の増加を防ぐ。その結果、出力抵抗器405及び415に流れる同相電流は、RF信号が比較的小さい場合とほぼ同じ値で一定に保たれる。そのため入力トランジスタ421やスイッチングトランジスタ422および423の動作点が安定するのでミキサ出力電圧のRF信号に対する線形性が確保される。
【0053】
能動負荷トランジスタ402及び412に流れる電流が大きくなり能動負荷トランジスタ402及び412が発生するノイズも増加するが、ミキサ出力電圧として得られる信号も大きいので、能動負荷トランジスタ402及び412のノイズがそれに与える影響は小さい。
【0054】
以上のように、無線受信機100の動作時は、RF信号が比較的小さい場合であっても大きい場合であっても、ミキサ出力電圧のRF信号に対する線形性を確保しつつ、ミキサ出力電圧に対する能動負荷トランジスタ402及び412のノイズの影響を小さく抑えられる。
【0055】
よって、本実施の形態によれば、周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズを抑制し、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪を抑制することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0057】
本実施の形態の無線受信機100は、第1の実施の形態の無線受信機100の周波数変換器200および300に代えて、図4の回路図に示す周波数変換器600を備えるものである。周波数変換器600は、ミキサ回路601の出力端にトランスインピーダンスアンプ650を接続したものである。
【0058】
図4に示す周波数変換器600はミキサ回路601、能動負荷トランジスタ602及び612、RFバイアス抵抗607及び608、RF入力コンデンサ609、RFバイアス電源610、同相検出比較アンプ603、同相検出抵抗器613及び623、基準電圧源604、出力抵抗器605及び615、トランスインピーダンスアンプ650を備える。
【0059】
本実施の形態のミキサ回路601は入力トランジスタ621、スイッチングトランジスタ622及び623を備える、AB級動作方式のミキサ回路である。エミッタが接地される入力トランジスタ621のコレクタにスイッチングトランジスタ622及び623のエミッタが接続される。
【0060】
入力トランジスタ621のベースにはRF入力コンデンサ609の一端が接続される。RF入力コンデンサ609の他端からRF信号が入力される。入力トランジスタ621のベースとRF入力コンデンサ609の一端との間に、RFバイアス抵抗607及び608のそれぞれの一端が接続される。RFバイアス抵抗607の他端にはRFバイアス電源610が接続され、RFバイアス抵抗607の他端に直流バイアス電圧を印可する。RFバイアス抵抗609の他端は接地される。この構造により、入力トランジスタ621のベースには、直流バイアス電圧分だけバイアスされたRF信号が入力されることになる。
【0061】
また、スイッチングトランジスタ622及び623のベースにはLO信号が差動入力される。スイッチングトランジスタ622及び623のコレクタは、ミキサ回路601の出力端となる。
【0062】
ミキサ回路601の出力端であるスイッチングトランジスタ622のコレクタには、出力抵抗器605の一端とトランスインピーダンスアンプ650の入力端の一端が接続される。ミキサ回路601のもう一方の出力端であるスイッチングトランジスタ623のコレクタには、出力抵抗器615の一端とトランスインピーダンスアンプ650の入力端の他端が接続される。出力抵抗器605と出力抵抗器615との他端同士は互いに接続されている。
【0063】
トランスインピーダンスアンプ650は定電流源651、トランジスタ652及び662、帰還抵抗器653及び663を備える。トランジスタ652のベースはトランスインピーダンスアンプ650の入力端の一端として出力抵抗器605の一端と接続される。帰還抵抗器653はトランジスタ652のコレクタとベースに接続される。トランジスタ652のコレクタはトランスインピーダンスアンプ650の出力端の一端となる。
【0064】
トランジスタ662のベースはトランスインピーダンスアンプ650の入力端の他端として出力抵抗器615の一端と接続される。帰還抵抗器663はトランジスタ662のコレクタとベースに接続される。トランジスタ662のコレクタはトランスインピーダンスアンプ650の出力端の他端となる。
【0065】
トランジスタ652及び662のエミッタ同士は互いに接続され、そこに定電流源651が接続される。
【0066】
トランスインピーダンスアンプ650の出力端の一端であるトランジスタ652のコレクタには能動負荷トランジスタ602のソースと同相検出抵抗器613の一端とが接続される。トランスインピーダンスアンプの出力端としてのトランジスタ652のコレクタの電流は、能動負荷トランジスタ602と帰還抵抗器653とに分流される。トランスインピーダンスアンプ650の出力端の他端であるトランジスタ662のコレクタには能動負荷トランジスタ612のソースと同相検出抵抗器623の他端とが接続される。トランスインピーダンスアンプの出力端としてのトランジスタ662のコレクタの電流は、能動負荷トランジスタ612と帰還抵抗器663とに分流される。同相検出抵抗器613と同相検出抵抗器623との他端同士は互いに接続される。同相検出抵抗器613と同相検出抵抗器623との抵抗値が同等であれば、両者の接続部の電圧は、トランスインピーダンスアンプ650の出力端間の電圧の平均値すなわちトランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分とほぼ等しくなる。
【0067】
同相検出比較アンプ603は、同相検出抵抗器613と同相検出抵抗器623の接続部の電圧と基準電圧源606が出力する基準電圧とを差動増幅して差動増幅信号を出力する。
【0068】
能動負荷トランジスタ602及び612は本実施の形態ではMOSトランジスタである。能動負荷トランジスタ602及び612のドレイン同士は互いに接続されている。能動負荷トランジスタ602及び612のゲートには同相検出比較アンプ603の出力が入力される。同相検出比較アンプ603の出力が大きくなるほど、トランジスタ652のコレクタから能動負荷トランジスタ602へ分流する電流が多くなる。また同相検出比較アンプ603の出力によって、トランジスタ662のコレクタから能動負荷トランジスタ612へ分流する電流が多くなる。その結果、帰還抵抗器653及び663に流れる電流の同相成分が一定に保たれ、トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。トランスインピーダンスアンプ出力電圧はBB信号としてチャネルセレクトフィルタ106へ出力される。
【0069】
なお、出力抵抗器605及び615は互いに同等の抵抗値としてよい。スイッチングトランジスタ622及び623は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。能動負荷トランジスタ602及び612は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。帰還抵抗器653及び663は互いに同等の抵抗値としてよい。トランジスタ652及び662は互いに同等の特性を有するものを用いてよい。そうすることでミキサ出力電圧が正負対象な特性となるような周波数変換器600とすることができる。
【0070】
ここで、RF信号の大きさで場合分けして、周波数変換器600の動作について説明する。
【0071】
RF信号の電力が0である場合の動作について説明する。出力抵抗器605及び615に流れる電流の同相成分は、トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分としてあらわれる。同相検出比較アンプ603はトランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分と基準電圧源604の基準電圧とを差動増幅する。同相検出比較アンプ603が能動負荷トランジスタ602及び612のゲートに接続されているので、トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分が基準電圧源604の基準電圧を超えると能動負荷トランジスタ602及び612のドレインーソース間の電流が増加する。すると、トランスインピーダンス出力電圧の同相成分の変化が抑制される傾向となり、出力抵抗器605及び615に流れる電流の増加もまた防がれる。
【0072】
トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たれる。
【0073】
RF信号が小さい場合の動作について説明する。ミキサ回路601の入力トランジスタ621のベースにRF入力コンデンサ609を介して入力されるRF信号が小さい場合、入力トランジスタ621のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ621のエミッタ−コレクタ間の直流電流の増加はほとんどなく、ひいてはスイッチングトランジスタ622および623のエミッタ−コレクタ間の電流の増加もほぼないので、RF信号の振幅が0である場合とほぼ同じ動作となる。したがって、トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分はほぼ一定に保たる。
【0074】
以上のように、無線受信機100の待機時のようにRF信号の振幅が0あるいは小さい場合は、入力トランジスタ621のエミッタ−コレクタ間電流はほとんど変化せず、ひいてはスイッチングトランジスタ622および623のエミッタ−コレクタ間の電流もほぼ変化しない。周波数変換器600の消費電力は入力トランジスタ621のベースに印可される直流バイアス電圧で決定される電流のみによって決定され、それ以上の電流消費を避けることができる。
【0075】
また、トランスインピーダンスアンプ650の出力端に流れる電流も小さいので、能動負荷トランジスタ602及び612に流れる電流も小さく、ミキサ出力電圧に与える影響が小さい。
【0076】
RF信号が比較的大きい場合の動作について説明する。
【0077】
入力トランジスタ621のベースにRF入力コンデンサ609を介して入力されるRF信号が十分に大きければ、入力トランジスタ621のベース−エミッタ間電圧特性によって入力トランジスタ621のエミッタ−コレクタ間に直流電流が増加し、スイッチングトランジスタ622および623のエミッタ−コレクタ間の直流電流も増加する。それによって出力抵抗器605及び615に流れる電流の同相成分が増加すれば、スイッチングトランジスタ622および623のコレクタの電圧が変化して動作点が変わることでミキサ出力電圧は降下する。
【0078】
しかしスイッチングトランジスタ622のコレクタの電流は、出力抵抗器605及び615だけでなく、トランスインピーダンスアンプ650へ分流されるので、トランスインピーダンスアンプ650が接続していない構造よりも、スイッチングトランジスタ622および623のエミッタ−コレクタ間の直流電流の増加がスイッチングトランジスタ622および623の動作点の変化に与える影響が少なく、トランスインピーダンスアンプ出力電圧のRF信号に対する線形性の変化も少なくて済む。
【0079】
また、同相検出比較アンプ603がトランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分と基準電圧源604の基準電圧とを差動増幅し、トランスインピーダンスアンプ出力電圧の同相成分と基準電圧源604の基準電圧の差に応じて能動負荷トランジスタ602及び612のドレインーソース間の電流を増加させる。その結果、トランスインピーダンス出力電圧の同相成分の変化が抑制される。
【0080】
RF信号が比較的大きければ能動負荷トランジスタ602及び612に流れる電流も大きくなり能動負荷トランジスタ602及び612が発生するノイズも増加するが、トランスインピーダンスアンプ出力電圧として得られる信号が大きいので、能動負荷トランジスタ602及び612のノイズがそれに与える影響は小さい。
【0081】
以上のように、無線受信機100の動作時は、RF信号が比較的小さい場合であっても大きい場合であっても、トランスインピーダンスアンプ出力電圧のRF信号に対する線形性を確保しつつ、トランスインピーダンスアンプ出力電圧に対する能動負荷トランジスタ602及び612のノイズの影響を小さく抑えられる。
【0082】
よって、トランスインピーダンスアンプと能動負荷トランジスタを組み合わせた本実施の形態によれば、周波数変換器に組み込むAB級動作方式のミキサ回路の、小信号入力時の消費電流とノイズを抑制し、大信号入力時のミキサ出力電圧の歪を抑制することができる。
【0083】
なお、上記実施の形態ではミキサ回路200、400、600を、シングルバランス方式のミキサ回路として説明したが、例えばダブルバランス方式などのその他の形式のミキサ回路を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】第1の実施の形態の無線受信機の構成図。
【図2】第1の実施の形態の周波数変換器の回路図。
【図3】第2の実施の形態の周波数変換器の回路図。
【図4】第3の実施の形態の周波数変換器の回路図。
【符号の説明】
【0085】
100・・・無線受信機
102・・・アンテナ
104・・・増幅器,
200,300,400,600・・・周波数変換器
106・・・第1チャネルセレクトフィルタ
107・・・第2チャネルセレクトフィルタ
108・・・第1可変利得増幅器
109・・・第2可変利得増幅器
110・・・シンセサイザ,
207,208,407,408,607,608・・・RFバイアス抵抗
209,409,609・・・RF入力コンデンサ
210,410,610・・・RFバイアス電源
221,421,621・・・入力トランジスタ
222,223,422,423,622,623・・・スイッチングトランジスタ
402,412,602,612・・・能動負荷トランジスタ
403,603・・・同相検出比較アンプ
413,423,613,623・・・同相検出抵抗器
650・・・トランスインピーダンスアンプ
651・・・定電流源
652,662・・・トランジスタ
653,663・・・帰還抵抗器




 

 


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