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発明の名称 薬液の認定方法および半導体装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−12778(P2007−12778A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−189949(P2005−189949)
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 近藤 丈博 / 青山 寿子 / 塩原 英志 / 伊藤 信一
要約 課題
半導体装置の製造に用いられる薬液(レジスト溶液)の良否を正確に認定できる薬液の認定方法を提供する。

解決手段
薬液中の粒子の大きさ(粒子径)毎に粒子数を測定により求める工程と、薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について粒子の大きさ毎に予測する工程と、これらの2つの工程の結果を用いて薬液が半導体デバイスに与える影響を計算し、薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて薬液の良否を判断し、薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程とを含む。
特許請求の範囲
【請求項1】
薬液中の粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、
前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、
前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程と
を含むことを特徴とする薬液の認定方法。
【請求項2】
薬液中の粒子の大きさ毎の粒子数を液中パーティクルカウンタを用いた測定により求める工程と、
前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、
前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、
前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程と
を含むことを特徴とする薬液の認定方法。
【請求項3】
薬液中の粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、
前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、
前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について、前記薬液中の粒子のうち、デバイス製造に影響を及ぼす測定限界以下の大きさの微細な粒子による影響については前記関数に基づいて前記粒子の大きさ毎に予測管理し、測定可能領域の粒子のうちで比較的大きな粒子については、薬液製造ラインの安定性を管理するために、少なくとも1つの固定値で管理することにより、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程と
を含むことを特徴とする薬液の認定方法。
【請求項4】
前記関数により表現する工程においては、前記薬液中の粒子の大きさとそれに対応する粒子数との関係を指数関数またはべき乗関数で表し、
前記認定する工程においては、前記指数関数の係数および前記べき乗関数のべき数の少なくともの一方の係数と予め定めた値とを比較した結果、前記係数が予め定めた値未満である場合には前記認定を行うことを特徴とする請求項2または3記載の薬液の認定方法。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1つに記載の薬液の認定方法で認定された薬液を被処理基板上に塗布する工程と、
前記被処理基板上に塗布した前記薬液に対して所定の処理を行う工程
とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造工程に使用される薬液の評価・品質認定を行う認定方法および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薬液の品質保証は、薬液中のパーティクルのサイズとその数を管理することにより行われている。パーティクルのサイズおよびその数は、液中パーティクルカウンタを用いて、測定(計測)される(特許文献1)。液中パーティクルカウンタは、ある範囲内にあるサイズのパーティクルについて、その数を測定する。薬液中の微小なパーティクルの測定は非常に困難である。そのため、薬液中に存在する全てのサイズのパーティクルについて、その数が測定されるわけではない。
【0003】
表1は、薬液の品質保証の一例を示している。これはレジストメーカーが作成したもので、レジスト溶液の品質保証を示している。
【0004】
【表1】


【0005】
表1には、3種類のレジストロットに対するパーティクル数の測定値が示されている。通常、薬液の品質保証は、表1に示すように、複数のパーティクルサイズ範囲(表1では0.2μm以上0.3μm未満と0.3μm以上の二つの範囲)について、許容されるパーティクル数(許容個数)を規定している。表1には、0.2μm以上0.3μm未満のパーティクルは10個まで許容され、0.3μm以上のパーティクルは2個まで許容される例が示されている。
【0006】
レジストメーカーは、表1に基づいて、出荷可能なロット番号を選ぶ。表1では、ロット番号1とロット番号2は、二つのパーティクルサイズ範囲のいずれについても、測定されたパーティクルの数(測定個数)は許容個数内に収まっているが、ロット番号3は許容個数を越えている。したがって、溶液合否判定は、ロット番号1とロット番号2は良、ロット番号3は不良となり、ロット番号1とロット番号2のレジスト溶液が出荷される。
【0007】
ユーザーは、上記のように良と判定されたレジスト溶液をレジストメーカーから購入し、例えば半導体基板上にレジストパターンを作製することになる。即ち、ウェハ上にレジスト溶液を塗布して塗布膜を形成し、次いで、上記塗布膜に対して露光処理を行い、その後、塗布膜に対して現像処理を行うことで、レジストパターンを作製する。
【0008】
しかしながら、良と判定されたレジスト溶液を用いても、必ずしも、レジストパターン上の欠陥、例えば、ショート系欠陥や開口系欠陥等の欠陥が大幅に低減されるわけではない。例えば、表1に示したようなロット番号1、ロット番号2、ロット番号3のレジスト溶液を用いてレジストパターンを作成し、その欠陥密度(測定欠陥密度)を測定した場合を考える。この場合、ロット番号1とロット番号3のレジスト溶液を用いて作成したレジストパターンは許容欠陥密度未満(ウェハ合否判定は良)であるが、ロット番号2のレジスト溶液を用いて作成したレジストパターンは許容欠陥密度を越える(ウェハ合否判定は不良となる)ことがある。即ち、レジストメーカー側で良と判断されたロット番号2は、ユーザー側では不良と判断され、両者の判断結果は一致していない。
【0009】
この例のように、レジストメーカー側での溶液合否判定により良と判断されたロット番号と、ユーザー側でのウェハ合否判定により良と判断されたロット番号とが一致しない場合、レジストメーカー側においては多大な補償が発生し、一方、ユーザー側においては多大な損害が発生する。上記と同じことは、低誘電体材含有溶液、強誘電体材含有溶液等の他の薬液についてもいえる。
【0010】
なお、特許文献2には、薬液の測定試料にレーザ光を照射し、薬液中の異物粒子からの散乱光のパルスを受光素子で測定する液中微粒子測定装置において、実試料溶液及び微粒子の光学的屈折率を考慮した補正を行い、測定精度を高める点が開示されている。
【0011】
また、特許文献3には、ホトレジスト等の液状試料の流路に測定光を照射し、散乱光を測定して試料中の微粒子の粒径、粒子数を測定する場合に、測定試料の光吸収帯に属さない測定光を選択することにより高精度の測定を可能とする点が開示されている。
【0012】
前述したように薬液中の粒子の液中パーティクルカウンタでの粒子の数を大きさごとに計測し、その結果を用いて管理する場合、計測できる粒子の大きさに限界(現状では0.15μm以上)があり、実際にデバイス製造のために管理しなければならない微細な(例えば0.1 μm〜0.15μm)粒子の数まで測定することができない。したがって、レジストメーカー側で良と判定されたレジスト溶液を用いても、必ずしも、レジストパターン上の欠陥が大幅に低減されない原因は、0.2μm未満のパーティクル、即ち、薬液パーティクルカウンタ等の測定機器(計測機器)の測定限界(測定可能最小微粒子径)を越えた微小なパーティクルであると考えられる。
【0013】
この問題を解決するために、本出願人は、液中パーティクルカウンタでは測定が難しい微小なパーティクルについて所定の関数を用いて予測することにより、薬液の良否を正確に認定できる薬液の認定方法および良質な薬液を用いたプロセスを行える半導体装置の製造方法を提案した(特願2004−119363号)。
【0014】
上記特願2004−119363号に係る第1の態様の薬液の認定方法は、液体中の粒子に関し、前記粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記液体中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、前記液体中の粒子のうち、測定限界未満の大きさの粒子の影響を、前記関数に基づいて評価し、前記液体の良否を判断する工程と、前記液体の良否を判断する工程において、前記液体が良と判断された場合、前記液体を薬液として認定する工程とを含むことを特徴とする。
【0015】
また、上記特願2004−119363号に係る第2の態様の薬液の認定方法は、液体中の粒子に関し、液中パーティクルカウンタを用いて、前記粒子の大きさ毎に粒子数を求める工程と、前記微粒子の大きさとそれに対応する粒子数との関係を指数関数またはべき乗関数で表す関数表現工程と、前記指数関数の係数および前記べき乗関数のべき数の少なくとも一方の係数と予め定めた値とを比較する比較工程と、前記比較工程において、前記係数が予め定めた値未満である場合、前記液体を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する認定工程とを有することを特徴とする。
【0016】
ところで、液中パーティクルカウンタを用いて薬液中のパーティクルのサイズとその数を計測し、その結果を用いて品質管理された薬液を用いた場合、デバイスにどの様なインパクトを与えるかは不明であった。また、上記特願2004−119363号に係る発明においては、薬液の具体的な判断基準が記されておらず、本発明手法によって管理された薬液を用いた場合にデバイスにどの様なインパクトを与えるかは不明である。
【0017】
一方、実際の粒子の管理に際して、微小な粒子の数を予測管理することはもちろん、比較的大きい粒子については、限りなく0個に近くする必要がある。したがって、粒子の大きさと粒子数を関数で表現して微小な粒子の数を予測管理するだけでは不十分である。
【特許文献1】特開平9−273987号公報
【特許文献2】特開平6−148057号公報
【特許文献3】特開平7−120376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、薬液の使用対象となる半導体デバイスに薬液の粒子が与える影響度を加味して薬液の良否を正確に認定できる薬液の認定方法および良質な薬液を用いたプロセスを行える半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0019】
また、本発明の他の目的は、薬液の使用対象となる半導体デバイスに薬液の比較的大きな粒子が与える影響度を加味して薬液の良否を正確に認定できる薬液の認定方法およびそれにより認定された良質な薬液を用いたプロセスを行うことでデバイスに薬液が与える影響度を許容範囲内に治め得る半導体装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係る第1の態様の薬液の認定方法は、薬液中の粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度を前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断する工程とを含むことを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る第2の態様の薬液の認定方法は、薬液中の粒子の大きさ毎の粒子数を液中パーティクルカウンタを用いた測定により求める工程と、前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度を前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断する工程とを含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る第3の態様の薬液の認定方法は、薬液中の粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について、前記薬液中の粒子のうちでデバイス製造に影響を及ぼす測定限界以下の大きさの微細な粒子による影響については前記関数に基づいて前記粒子の大きさ毎に予測管理し、測定可能領域の粒子のうちで比較的大きな粒子については、少なくとも1つの固定値で管理することにより、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、薬液の使用対象となる半導体デバイスに薬液中の粒子が与える影響度を加味して薬液の良否を正確に認定できる薬液の認定方法およびそれにより認定された良質な薬液を用いたプロセスを行うことでデバイスに薬液が与える影響度を許容範囲内に治め得る半導体装置の製造方法を実現できるようになる。
【0024】
また、本発明によれば、薬液の使用対象となる半導体デバイスに薬液中の比較的大きな粒子が与える影響度を加味して薬液の良否を正確に認定できる薬液の認定方法およびそれにより認定された良質な薬液を用いたプロセスを行うことでデバイスに薬液が与える影響度を許容範囲内に治め得る半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0025】
結果として、デバイス製造上必要な歩留まりを確保するとともに薬液製造ラインの安定性を管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
本実施形態の薬液の認定方法は、薬液中の粒子に関し、前記粒子の大きさ(粒子径)毎に粒子数を測定により求める工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程と評価する工程とを含む。
【0028】
以下、本実施形態の具体例を示す。
【0029】
図1は、例えば光リソグラフィーに用いられるArF光用化学増幅型レジスト溶液中の粒子について、例えば液中パーティクルカウンタを用いて薬液中の粒子(パーティクル)の大きさ(粒子径、パーティクルサイズ)毎に粒子数(パーティクル数)の関係を取得した結果の一例を示す。具体的には、例えば微粒子数サイズが0.15μm〜0.17μm、0.17μm〜0.19μmというように、それぞれのある幅をもった粒径サイズ毎に微粒子数を測定した結果を示している。
【0030】
図2は、半導体デバイスを製造する際に半導体ウェハ上に形成されたレジストパターン中にパーティクルが存在した場合、パーティクルの周囲に影響を与えるデバイス面積を、パーティクルの粒径依存で計算した結果を示すグラフである。
【0031】
図3は、図1および図2のグラフを重ね合わせた結果を示す。次に、図1および図2に示された2つの結果を以下の計算式により積分する。
【0032】
∫F(x) G(x) dx ‥‥‥‥(1)
上式(1)において、x は粒径、F(x)は粒径がx であるパーティクル数、G(x)は粒径がx の時のデバイスに影響を与える面積である。
【0033】
図3に示した重ね合わせの結果と式(1)を用いて計算を行った結果は0.15228 cm2 となり、今回の評価しようとする薬液で使用されるデバイスに許容されている数値0.2cm2 未満であるので、今回評価した薬液は合格品である。
【0034】
上記したように本実施形態の薬液の認定方法においては、薬液の液中パーティクルカウンタで計測された結果にデバイスに与えるインパクトを重み付け(薬液中の粒子がデバイスに与える影響度を加味)することにより、薬液の良否を正確に認定できる。結果として、このように認定された良質な薬液を用いたプロセスを行うことで、デバイスに薬液が与える影響度を許容範囲内に治め得る半導体装置の製造方法を実現できるようになる。
【0035】
(第2の実施形態)
本実施形態の薬液の認定方法は、薬液中の粒子に関し、液中パーティクルカウンタを用いて前記粒子の大きさ毎に粒子数を測定により求める工程と、前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさとそれに対応する粒子数との関係を関数(例えば指数関数またはべき乗関数)により表現する関数表現工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について前記粒子の大きさ毎に予測する工程と、前記2つの工程の結果を用いて前記薬液が前記半導体デバイスに与える影響を計算し、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程とを含む。
【0036】
さらに、前記関数表現工程の後、前記指数関数の係数および前記べき乗関数のべき数の少なくとも一方の係数と予め定めた値とを比較する比較工程を含み、前記比較工程において、前記係数が予め定めた値未満である場合には前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定するようにしてもよい。
【0037】
以下、本実施形態の具体例を示す。
【0038】
まず、第1の実施形態と同様に、光リソグラフィーに用いられるArF光用化学増幅型レジスト溶液について、液中パーティクルカウンタを用いて、薬液中の微粒子サイズと微粒子数の関係(例えば図1参照)を取得する。
【0039】
次に、図4に示すように、前記測定結果を用いて「べき関数」でフィッティング(Fitting) を行う。図4は、液中パーティクルカウンタにより測定したレジスト溶液中のパーティクルのサイズに対する個数の測定結果、および、該測定結果を「べき関数」でフィッティングし、測定可能最小微粒子径未満の微粒子数を予測した予測結果を示したものである。図4中、破線は、上記予測結果を含むパーティクルサイズとパーティクル数の関係を表す関数を示している。該関数yは下記の式(2)に示す。
【0040】
y=0.2+87.272e-19.246X ‥‥‥‥(2)
なお、yはパーティクルの個数、xはパーティクルのサイズ、である。
【0041】
上記レジスト溶液のべき数は、α=19.246であり、この場合の相関係数はR2 =0.9979となり、非常に良いフィッティング精度であった。なお、フィッティングの際には、R2 が0.99となるように式(2)中の係数(87.272)を適当に変化させるようにしてもよい。これは液中パーティクルのベースライン補正を行う操作に相当する。
【0042】
次に、第1の実施形態と同様に、デバイスに影響を与える面積を、パーティクルの粒径依存で計算した結果(図2に示したものと同様)と図4の結果を重ね合わせる。その結果を図5に示す。そして、図5に示された2つの結果を積分する。なお、積分範囲は、粒径の小さい方は液中パーティクルカウンタで計測限界以下なので、0μmであるが、大きい方は液中パーティクルカウンタで検出された一番大きな粒子である0.28μmである。具体的には、前記式(1)で示される積分計算を行う。
【0043】
上記したように図5に示された2つの結果を式(1)により積分計算すると、結果が0.2161cm2 となり、今回評価しようとする薬液を使用して製造されるデバイスに許容されている数値0.25cm2 未満であるので、今回評価した薬液は合格品である。
【0044】
上記した本実施形態の薬液の認定方法においては、特定の大きさの微粒子数に基づいて薬液の善し悪しを判定するのではなく、先ず、微粒子数を微粒子サイズの指数関数またはべき乗関数で表すことで、微小なサイズから大きいサイズまでの粒子数の予測を行う。さらに、関数で表現した結果およびデバイスに薬液が与える影響度について粒子の大きさ毎に予測した結果を用いて薬液がデバイスに与える影響を計算し、薬液の品質を評価するものである。
【0045】
なお、本実施形態に用いる液中パーティクルカウンタは、液中の微粒子を測定できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、Mie散乱の検出に基づいた解析手法により算出する機構や、ドップラー効果を用いた解析手法により算出する機構のものをはじめ、如何なる機構を備えたものであっても良い。
【0046】
(第3の実施形態)
本実施形態の薬液の認定方法は、薬液中の粒子に関し、前記粒子の大きさ(粒子径)毎に粒子数を測定により求める工程と、前記測定により求めた前記粒子の大きさ毎の粒子数に基づいて、前記薬液中の粒子の大きさと、該大きさに対応する粒子数との関係を関数により表現する工程と、前記薬液を用いて製造される半導体デバイスに前記薬液が与える影響度について、前記薬液中の粒子のうち、デバイス製造に影響を及ぼす測定限界以下の大きさの微細な粒子による影響については前記関数に基づいて前記粒子の大きさ毎に予測管理し、測定可能領域の粒子のうちで比較的大きな粒子については、薬液製造ラインの安定性を管理するために、少なくとも1つの固定値で管理することにより、前記薬液の品質を評価し、評価結果に基づいて前記薬液の良否を判断し、前記薬液を所定の半導体製造工程に使用する薬液として認定する工程とを含むことを特徴とする。
【0047】
以下、本実施形態の具体例を示す。
【0048】
まず、第1の実施形態と同様に、光リソグラフィーに用いられる例えばArF 用化学増幅型レジストについて、レジスト溶液中の粒子の大きさと数を、液中パーティクルカウンタを用いて測定する。液中パーティクルカウンタで測定できる粒子の大きさは、現状0.15μmが最小であり、その結果は具体的には、溶液10ml中の粒子の大きさが0.15μm以上の粒子の数、0.18μm以上の粒子の数…といったトータルの値で得られる。ここで、液中パーティクルカウンタでは測定が難しい微小な粒子について、関数を用いて予測する方法を適用すると、0.01μm間隔でデータ処理し、粒子の大きさ(x) と粒子の数(y) の関係はy=axで近似できる。例えば、y=0.0051x-6.3884 、R2 =0.998 である。
【0049】
この関係は、薬液フィルターの材質の種類及び薬液フィルターの目の大きさに起因するものと思われ、小さい粒子が減った場合には大きい粒子が増加しており、大きい粒子が減った場合には小さい粒子が増加していることを表している。実際の粒子の管理においては、微小な粒子の数を予測管理することはもちろん、比較的大きい粒子については、限りなく0 個に近くする必要がある。従って、粒子の大きさと粒子の数を関数で表現し微小な粒子の数を予測管理するだけでは不十分である。
【0050】
例えば65nm世代のデバイスで管理しなければならない粒子の大きさは0.1 μm以上であり、45nm世代のデバイスで管理しなければならない粒子の大きさは0.08μm以上である。微小な粒子の数を減らすためには定数nを大きくすれば良い。65nm世代のデバイスを例にすれば、レジスト製造過程で除去しやすい0.25μm以上の比較的大きな粒子については例えば3個/10ml以下といった固定値nで管理し、デバイス歩留まりにインパクトを与える0.1 μm以上かつ固定値で管理されない0.25μm未満の粒子については、0.15μm〜0.25μmの測定値から導かれる関数で予測し、必要な歩留まりを得るための管理値n以上で管理を行う。
【0051】
今回、コンタクトホール形成において、許容される開口不良欠陥数が0.05個/cm2 とすると、予め用意されたテストマスクを用いた欠陥評価結果から、必要な歩留まりを得るための管理値nが決まる。n値が達成されていても、比較的大きい粒子が多い時には、開口不良欠陥数は多くなる。また、比較的大きな粒子の数のモニターにより薬液製造ラインの安定性を確認することができ、比較的大きな粒子の数が増加している場合には製造ラインの不具合を調査する必要がある。
【0052】
図6は、第3の実施形態の薬液の認定方法を採用した品質管理方法の一例を示すフローチャートである。ここに示す管理は、オペレータによる管理、コンピュータを用いた管理のいずれでもよく、両者を組み合わせた管理でもよい。
【0053】
まず、薬液中の粒子の大きさと数の測定を、例えば液中パーティクルカウンタを用いて行い、粒子の大きさと数の関係を関数(この場合、y=ax、y:粒子の数、x:粒子の大きさ、a:定数、n:定数)で表す(ステップS1)。
【0054】
一方、デバイス製造上管理が必要な薬液中の粒子の大きさと数は、必要な歩留まりから計算で求めることができる(ステップS2)。これに対して、デバイスの製造に影響を与え、かつ測定不可能な微粒子についてはy=axのn値で管理を行う(ステップS3)。そして、測定可能で比較的大きな粒子に関しては、測定で求めたn値を固定値として管理する(ステップS4)。もしくは、測定で求めたn値よりも薬液製造工程で通常得られる値の方が小さい場合には、この通常得られる値を固定値として用いる(ステップS4)ことが薬液製造ラインの安定性をモニターする意味で望ましい。
【0055】
そして、n値が達成された場合には、デバイス製造に適用可能であると認定し(ステップS5)、そうでない場合には、デバイス製造に安定した溶液を供給するために、より高性能のフィルターを適用するか、あるいは、比較的大きな粒子を除去した後、フィルタリングを行う(ステップS6)か、何らかの改善を行う。
【0056】
上記した第3の実施形態の薬液の認定方法を要約すれば、薬液の使用対象となる半導体デバイスに影響を与える薬液中の微粒子については、液中パーティクルカウンタで測定可能な粒子の大きさと数を関数で表すことにより予測し管理することと、比較的大きな測定可能な粒子については少なくとも1つの固定値で管理する。これにより、デバイス製造に品質保証された薬液を提供することができる。
【0057】
なお、上記した第3の実施形態の薬液の認定方法において、固定値nはデバイス製造上管理されなければならない数を用いることに限定されるものではなく、デバイス製造上管理されなければならない数よりも薬液製造工程で通常得られる数が小さい場合には薬液製造工程で通常得られる数を固定値nとして用いることができる。即ち、固定値nとして、デバイス製造上管理されなければならない数、もしくは薬液製造工程で通常得られる数のどちらか小さいほうの値を用いることができる。
【0058】
(第4の実施形態)
次に、本発明により品質管理および認定された薬液を用いた半導体装置の製造方法を説明する。本実施形態の半導体装置の製造方法は、第1の実施形態乃至第3の実施形態のいずれかにより認定された薬液を被処理基板上に塗布する工程と、前記被処理基板上に塗布した前記薬液に対して所定の処理を行う工程とを含む。
【0059】
以下、具体例を説明する。第1の実施形態乃至第3の実施形態のいずれかにより薬液として認定されたレジスト溶液をウェハ(被処理基板)上に塗布して、レジスト塗布膜を形成する工程と、前記レジスト膜の一部分を選択的に露光する工程と、前記一部分を選択的に露光した前記レジスト膜を現像して、レジストパターンを形成する工程とを含む。前記一部分を選択的に露光した前記レジスト膜を現像して、レジストパターンを形成する工程では、前記レジスト膜の選択的に露光した部分、または選択的に露光しなかった部分のいずれかが除去されて、レジストパターンが形成される。
【0060】
以下、本実施形態の具体例を説明する。第1の実施形態乃至第3の実施形態のいずれかにより認定されたレジスト溶液を、予め下地構造が形成されているウェハ上に、通常のレジスト塗布工程により塗布して、レジスト膜を形成する。次に必要なマスクを用いた、通常の露光、現像工程により、レジスト膜に所望のレジストパターンを形成する。この後、エッチング工程、レジスト剥離工程を経ることにより、所望のパターンを形成する。
【0061】
上記した本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、レジスト溶液に混在する粒子の数がある歩留まりを達成する規格以下になっているため、ライン系パターンであればラインショート、コンタクトホール系パターンであれば開口不良の問題を低減させ、デバイスの信頼性を向上させることができる。即ち、レジストパターンをショート(レジストパターンが繋がる)や開口不良の欠陥が殆ど生じない状態で形成でき、さらに、上記レジストパターンをマスクに加工する絶縁膜や配線の信頼性を大きく高めることができる。
【0062】
ここで、レジストの露光に使用される光(露光光)は、紫外(UV)線、遠紫外(DUV)線、真空紫外(VUV)線、EUVなどのX線、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線などさまざまなものが使用可能である。レジストも上記露光光で感光するものであれば如何なるものを用いても良い。また、レジストの除去はアルカリ現像液、有機現像液による湿式現像や、反応性イオンを用いたエッチングなどにより行うことができる。
【0063】
また、レジストとウェハの間に反射防止膜や導電膜を設ける場合においては、反射防止材含有溶液や導電材含有溶液についても、第1の実施形態により認定された薬液を用いることが望ましい。同様に、レジスト膜上に反射防止膜や導電膜を設ける場合においては、反射防止材含有溶液や導電材含有溶液についても、第1の実施形態により認定された薬液を用いることが望ましい。また、レジストパターンの形成後に、レジストパターン上に第2の塗布膜を形成する場合においては、第2の塗布膜材含有溶液についても、第1の実施形態乃至第3の実施形態のいずれかにより認定された薬液を用いることが望ましい。
【0064】
また、低誘電体材含有溶液や強誘電体材含有溶液についても、本発明に係る薬液の認定方法で認定することが可能である。
【0065】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、被処理基板がウェハの場合について説明したが、ガラス基板等の他の基板であっても構わない。被処理基板がガラス基板の場合、半導体装置の製造方法は、例えば、液晶表示装置(LCD)の製造方法となる。
【0066】
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】半導体デバイスの製造に用いられるレジスト溶液中のパーティクルサイズと個数の関係を液中パーティクルカウンタで測定した結果の一例を示す図。
【図2】パーティクルの粒径依存によって半導体デバイスに与える面積を計算した結果を示す図。
【図3】図1のグラフと図2のグラフを重ね合わせることによってデバイスに影響を与える面積を示す図。
【図4】液中パーティクルカウンタの計測値とべき関数でフィッティングした結果を示す図。
【図5】図2に示したパーティクルの粒径依存によって半導体デバイスに与える面積を計算した結果と図4に示した結果を重ね合わせることによってデバイスに影響を与える面積を示す図。
【図6】第3の実施形態の薬液の認定方法を採用した品質管理方法の一例を示すフローチャート。




 

 


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