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発明の名称 静止誘導機器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5603(P2007−5603A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184782(P2005−184782)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
発明者 井上 保 / 山田 慎 / 海老沢 義人 / 井坂 進 / 森 繁和
要約 課題
負荷時タップ切換器を効率よく配置することで設置面積の縮小化を実現すると共に、ガス絶縁開閉装置との接続部の寸法縮小化を図り、さらには鉄道輸送制限内に収まるコンパクトな静止誘導機器を提供する。

解決手段
2次リード線7を取り出すガスダクト8に近接して1台ずつ、合計3台の単相負荷時タップ切換器42が配置されている。タンク5長辺側の側面部で各巻線1、2、3に近接した部分にはタンク5に充填された絶縁油とガスダクト8側に充填された絶縁ガスを区分する絶縁スペーサ9が取り付けられている。この絶縁スペーサ9を介してリード線6、7がガスダクト8と着脱自在に接続されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
断面が略長方形のタンク内に、鉄心および3相の巻線が一列に配置、収納され、前記3相の各巻線から1次リード線および2次リード線が引き出され、これら1次リード線および2次リード線を前記タンク外部に取り出すためのダクトが設けられた静止誘導機器において、
前記ダクトは、前記タンク長辺側で且つ前記3相の各巻線に近接した部分に配置され、
前記2次リード線を取り出す前記ダクトに近接して1台ずつ、合計3台の負荷時タップ切換器が配置され、
前記負荷時タップ切換器は前記3相の各巻線より引き出されたタップリードと接続されたことを特徴とする静止誘導機器。
【請求項2】
断面が略長方形のタンク内に、鉄心および3相の巻線が一列に配置、収納され、前記3相の各巻線から1次リード線および2次リード線が引き出され、これら1次リード線および2次リード線を前記タンク外部に取り出すためのダクトが設けられた静止誘導機器において、
前記タンクには液体絶縁媒体と絶縁ガスを区分する絶縁スペーサが取り付けられ、
前記ダクトには絶縁ガスが充填され、
前記絶縁スペーサを介して前記1次リード線および前記2次リード線は前記ダクトと着脱自在に接続されたことを特徴とする静止誘導機器。
【請求項3】
前記絶縁スペーサには凸状の絶縁部が設けられており、前記絶縁スペーサは前記絶縁部の凸部分を前記タンクの内側に入れ込むように前記タンクに取り付けられたことを特徴とする請求項2記載の静止誘導機器。
【請求項4】
前記タンクにはフランジ部が設けられ、
前記フランジ部にて前記絶縁スペーサが固定されると共に、前記ダクトが着脱自在に取り付けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載の静止誘導機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、3相の巻線を有する静止誘導機器に係り、特に、各巻線に接続される負荷時タップ切換器の配置構成および各巻線からのリード引き出し構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電力系統に配置される静止誘導機器は、断面が略長方形のタンクを有しており、このタンク内に絶縁媒体および冷却媒体として絶縁油を充填すると共に、鉄心および巻線を収納して構成されている。巻線からは1次リード線および2次リード線が引き出され、これら1次リード線および2次リード線がタンク外部に取り出されてガス絶縁開閉装置と接続されている。
【0003】
ここで図4〜図8を用いて静止誘導機器の従来技術について具体的に説明する。図4は、3相の巻線を1つのタンクに収納した3相静止誘導機器を示す断面図である。この図4において、静止誘導機器18には断面が略長方形のタンク5が設けられており、このタンク5内には一列に配置された巻線1、2、3および鉄心4が収納されている。そして、各相の巻線1、2、3から1次リード線6および2次リード線7が引き出され、これらリード6、7は、互いに向かい合うタンク5の長辺側の側面部よりタンク5外部へと取り出される。
【0004】
また、図4に示すように、静止誘導機器18には電圧調節用の負荷時タップ切換器52が接続されている。より詳しくは、各巻線1、2、3からタップリード53が取り出され、このタップリード53を介して静止誘導機器18に3相一体型の負荷時タップ切換器52が接続される。負荷時タップ切換器52は、構造上、高温雰囲気下に配置しない方が望ましく、静止誘導機器18のタンク5とは別に製作されたタンク51内に収納されている。
【0005】
負荷時タップ切換器52のタンク51は、静止誘導機器18のタンク5短辺側(図4中左側の短辺側)に沿うようにして配置されている。この時、負荷時タップ切換器52のタンク51は、負荷時タップ切換器52が3相一体型なので通電電流が大きく、それを収納するタンク51も比較的大きくされている。そのため、負荷時タップ切換器52のタンク51の長手寸法は静止誘導機器18のタンク5短辺側寸法よりも長くなっている。
【0006】
以上のような静止誘導機器18は、電力系統においてガス絶縁開閉装置と接続される。図5は、ガス絶縁開閉装置とそれに接続された静止誘導機器を示す断面図である。この図5において、ガス絶縁開閉装置16は主母線11、断路器12、遮断器13、変流器14および分岐母線15等を備えており、このうち分岐母線15が、ガス/液体絶縁媒体区分用ブッシング(以下、ガス/液体区分用ブッシングと略称する)17を介して静止誘導機器18に接続されている。
【0007】
また、図6は、ガス絶縁開閉装置16と静止誘導機器18との接続部を示す断面図である。この図6において、符号19は、ガス絶縁開閉装置16の接続導体である分岐母線導体であり、分岐母線導体19は分岐母線容器20に収容されている。また、符号28は、静止誘導機器18の接続導体であるリードであり、リード28はリード収納容器29に収容されている。これら分岐母線導体19および分岐母線容器20と、リード28およびリード収納容器29が、ガス/液体区分用ブッシング17を介して接続されている。
【0008】
ガス絶縁開閉装置16の分岐母線容器20中にはSF6等の絶縁ガスが充填され、静止誘導機器18のリード収納容器29中には液体絶縁媒体が充填されている。また、ガス/液体区分用ブッシング17にはガス中碍子17aおよび液体絶縁媒体中碍子17bが設けられており、ガス/液体区分用ブッシング17を介して分岐母線導体19とリード収納容器29が接続される時、ガス中碍子17aは分岐母線容器20内に、液体絶縁媒体中碍子17bはリード収納容器29内に、それぞれ収容されている。
【0009】
図6中、符号21、22は、接続部の電界緩和用のブッシングシールドである。このうち、一方のブッシングシールド21は、ガス中碍子17aとガス絶縁開閉装置16の分岐母線導体19の接続部分を覆うものである。また、他方のブッシングシールド22は、液体絶縁媒体中碍子17bと静止誘導機器18のリード28との接続部分を覆うものである。
【0010】
なお、静止誘導機器18内の圧力はほぼ大気圧である。これに対して、ガス絶縁開閉装置16中のガス圧力は大気圧よりも高く、例えば0.5MPa程度である。そのため、たとえガス絶縁開閉装置16から絶縁ガスが漏れることがあっても、静止誘導機器18の絶縁媒体中へは絶縁ガスが流入しない構成となっている。
【0011】
ところで、上記の図5および図6に示した従来例では、ガス/液体区分用ブッシング17の構造が複雑であり、コストが高くなるという問題点があった。また、ガス/液体区分用ブッシング17を用いたことで、図6に示すように、ガス絶縁開閉装置16と静止誘導機器18との接続部の寸法(L2)が大きくなり、図5に示すようにガス絶縁開閉装置16と静止誘導機器18とを合わせた全体の寸法(L1)も長大化した。この結果、変電所の必要面積が大きくなり、変電所全体に関してもコストが高くなった。
【0012】
そこで、以上の問題点を解消する従来技術として、特許文献1に記載された静止誘導機器とガス絶縁開閉装置の接続装置が提案されている。ここで、図7および図8を用いて、特許文献1記載の技術について説明する。図7および図8は静止誘導機器とガス絶縁開閉装置の接続部分を示しており、これらの図7および図8において図5および図6と同一部分に関しては同一符号を付して説明は省略する。
【0013】
図7において、符号30が静止誘導機器18とガス絶縁開閉装置16の接続装置であり、ガス絶縁開閉装置16の分岐母線15が、接続装置30を介して静止誘導機器18に接続されている。ここで、接続装置30は、ガス/液体絶縁媒体区分絶縁スペーサ(以下、ガス/液体区分絶縁スペーサと略称する)31、液体絶縁媒体/液体絶縁媒体区分絶縁スペーサ(以下、液体/液体区分絶縁スペーサと略称する)32、接続容器23、接続導体24等を備えている。
【0014】
また図8は、静止誘導機器18とガス絶縁開閉装置16の接続装置30を示す断面図である。この図8において、ガス絶縁開閉装置16の接続導体である分岐母線導体19とそれを収容した分岐母線容器20は、接続装置30を介して、静止誘導機器18の接続導体であるリード33とそれを収容したリード収納容器34に接続されている。
【0015】
すなわち、接続装置30において、接続導体24とそれを収容した接続容器23はそれぞれ、ガス/液体区分絶縁スペーサ31を介して、ガス絶縁開閉装置16の分岐母線導体19と分岐母線容器20に接続される。と同時に、接続導体24および接続容器23はそれぞれ、液体/液体区分絶縁スペーサ32を介して、静止誘導機器18のリード33およびリード収納容器34に接続されている。なお、ガス絶縁開閉装置16側の分岐母線容器19、静止誘導機器18側のリード収納容器34、および接続装置30の接続容器23の直径は、ほぼ同一に構成されている。
【0016】
また、ガス絶縁開閉装置16の分岐母線容器19中にはSF6等の絶縁ガスが充填されている。一方、静止誘導機器18のリード収納容器34中および接続容器23中には、静止誘導機器18の本体部に用いられている液体絶縁媒体と同一の液体絶縁媒体が充填されている。
【0017】
そして、接続容器23とガス絶縁開閉装置16の分岐母線容器19との間は、ガス/液体区分絶縁スペーサ31によって、絶縁ガスと液体絶縁媒体とを区分して接続されている。また、接続容器23と静止誘導機器18のリード収納容器34との間は、液体/液体区分絶縁スペーサ32によって、液体絶縁媒体間を区分して接続されている。
【0018】
ガス/液体区分絶縁スペーサ31および液体/液体区分絶縁スペーサ32は、中心導体部26と、その周囲に形成される凸状の絶縁部25とから構成されている。絶縁部25は、注形エポキシ樹脂やレジン樹脂等の絶縁部材からなる。また、各スペーサ31、32の中心導体部26中央部には開口部が形成されている。
【0019】
そして、ガス/液体区分絶縁スペーサ31の中心導体部26の開口部には、接続導体24とガス絶縁開閉装置16の分岐母線導体19が挿通され、中心導体部26を介して電気的に接続されている。また、液体/液体区分絶縁スペーサ32の中心導体部26の開口部には、接続導体24と静止誘導機器18のリード33が挿通され、中心導体部26を介して電気的に接続されている。
【0020】
以上のような特許文献1に記載の技術によれば、2つの絶縁スペーサ31、32を用いて絶縁ガスと液体絶縁媒体との区分を行うことで、ガス絶縁開閉装置16と静止誘導機器18との接続部の寸法(図8に示したL4)を短縮化でき、図7に示すようにガス絶縁開閉装置16及び静止誘導機器18を含んだ全体の寸法(L3)を縮小することができる。これにより、変電所の敷地面積を抑えることも可能である。また、図5および図6に示したガス/液体区分用ブッシング17はその構造が複雑であるのに比べて、接続装置30に用いた絶縁スペーサ21、22は構造がシンプルなので、コスト低減効果もある。
【特許文献1】特開2002−223509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、図4に示した静止誘導機器18では、負荷時タップ切換器52側のタンク51を、静止誘導機器18側のタンク5短辺部に沿って配置したことで、以下の問題を招いていた。すなわち、静止誘導機器18側の各巻線1、2、3の配列と、タンク51の長手方向とが直交することになり、各巻線1、2、3から取り出されるタップリード53は、負荷時タップ切換器52から離れるにつれて長くなってしまった。この時、負荷時タップ切換器52から最も離れた巻線3から取り出されたタップリード53は、静止誘導機器18のタンク5の長手方向を横断することになった。
【0022】
大電流を流すタップリード53がこのように長大化することは、単に製造コストを増大させるだけではなく、タップリード53の取付け、調整作業および点検作業を難しくする要因となった。特に、鉄道輸送制限内に収まるようにタンク5を小さく製作した場合、長いタップリードを非常に狭いスペースに取り扱うことを余儀なくされる。このため、静止誘導機器18の製造コスト及び点検コストを高騰させていた。
【0023】
また、3相一体型の負荷時タップ切換器52は、通電電流が大きく、それを収納するタンク51も大きくなっていた。このため、負荷時タップ切換器52と静止誘導機器18を合わせた設置面積は大きくなり、変電所全体の敷地面積が大きくなる欠点があった。現在、変電所敷地面積の縮小化への社会的な要請は厳しく、静止誘導機器18のコンパクト化が強く望まれていた。
【0024】
さらに、上記特許文献1の静止誘導機器18には、次のような課題が指摘されていた。すなわち、タンク5に取り付けられたリード収納容器34及び接続容器23の長手寸法が、ガス絶縁開閉装置16との接続部寸法となっていた。リード収納容器34及び接続容器23の長手寸法は、図5および図6に示したガス/液体区分用ブッシング17と比べれば短いが、接続導体を収容する容器を2つ合わせた寸法なので十分な長さとなる。このため、ガス絶縁開閉装置16との接続部に対しては、さらなる縮小化および簡略化が求められていた。
【0025】
また、静止誘導機器18をタンク5に収納したまま輸送する場合、静止誘導機器18の中身が吸湿することを防ぐために、タンク5にはリード収納容器34を取り付けたまま運んでいる。したがって、リード収納容器34が出っ張った状態となる。つまり、鉄道輸送に際してはリード収納容器34の長手寸法の分だけ、静止誘導機器18のタンク5の短辺側寸法が増大していた。鉄道輸送制限の厳しいわが国にあっては、タンク5短辺側寸法の増大は深刻な問題であり、静止誘導機器18を鉄道輸送制限内に収めることは困難となっていた。
【0026】
以上述べたように、従来の静止誘導機器には、巻線に接続される負荷時タップ切換器の配置構成に改善を図ると共に、ガス絶縁開閉装置との接続部寸法を縮小することが課題となっていた。特に、鉄道輸送に際して輸送制限内に収まるだけのコンパクト化が要求されていた。
【0027】
本発明は、上記の課題を解消するために提案されたものであり、その目的は、負荷時タップ切換器を効率よく配置することで設置面積の縮小化を実現すると共に、ガス絶縁開閉装置との接続部の寸法縮小化を図り、さらには鉄道輸送制限内に収まるコンパクトな静止誘導機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、断面が略長方形のタンク内に、鉄心および3相の巻線が一列に配置、収納され、前記3相の各巻線から1次リード線および2次リード線が引き出され、これら1次リード線および2次リード線を前記タンク外部に取り出すためのダクトが設けられた静止誘導機器において、前記ダクトは、前記タンク長辺側で且つ前記3相の各巻線に近接した部分に配置され、前記2次リード線を取り出す前記ダクトに近接して1台ずつ、合計3台の負荷時タップ切換器が配置され、前記負荷時タップ切換器は前記3相の各巻線より引き出されたタップリードと接続されたことを特徴とするものである。
【0029】
以上の構成を有する請求項1の発明では、3台の負荷時タップ切換器がそれぞれの巻線の近くに位置するので、各巻線と負荷時タップ切換器の距離は接近し、両者を接続するタップリードの長さ寸法を短くすることができる。このため、タップリードの取り扱いが容易となる。静止誘導機器のタンクは不要となり、静止誘導機器側タンクの縮小化を確保しつつ、作業コストも削減できる。
【0030】
また、本発明は、3相一体型の負荷時タップ切換器ではなく、単相の負荷時タップ切換器を3台使用することで、切換器用のタンクも小さくて済む。したがって、負荷時タップ切換器を含めても静止誘導機器の設置面積を抑えることができる。さらに、3相の各巻線に対応して、各巻線から引き出したリードを取り出すダクトを3本設けることになるが、これら3本のダクトの間のスペースを負荷時タップ切換器の配置スペースとして有効に利用可能である。これにより、負荷時タップ切換器の配設によって静止誘導機器の設置面積が増えることはなく、従来の配置より設置面積が縮小した静止誘導機器が得られる。
【0031】
請求項2の発明は、断面が略長方形のタンク内に、鉄心および3相の巻線が一列に配置、収納され、前記3相の各巻線から1次リード線および2次リード線が引き出され、これら1次リード線および2次リード線を前記タンク外部に取り出すためのダクトが設けられた静止誘導機器において、前記タンクには液体絶縁媒体と絶縁ガスを区分する絶縁スペーサが取り付けられ、前記ダクトには絶縁ガスが充填され、前記絶縁スペーサを介して前記1次リード線および前記2次リード線は前記ダクトと着脱自在に接続されたことを特徴としている。
【0032】
以上の請求項2の本発明では、静止誘導機器のタンクに取り付けた1つの絶縁スペーサを用いることにより、ダクトを介して取り出される1次リード線および2次リード線を、ガス絶縁開閉装置に接続することが可能である。このため、静止誘導機器とガス絶縁開閉装置との接続構成を簡略化することができ、接続寸法の縮小化を実現することができる。
【0033】
また、静止誘導機器の輸送時には、ダクトを静止誘導機器のタンクから取り外すことで、タンクに取り付けられる部材は絶縁スペーサのみとなり、タンクの小型化を図ることができる。これにより、鉄道輸送制限内に収まるサイズの静止誘導機器を容易に得ることができる。さらには、絶縁スペーサを取り付けたまま静止誘導機器を搬送することができるので、静止誘導機器の吸湿を防ぐことができ、高い信頼性を確保可能である。
【0034】
請求項3の発明は、請求項2記載の静止誘導機器において、前記絶縁スペーサには凸状の絶縁部が設けられており、前記絶縁スペーサは前記絶縁部の凸部分を前記タンクの内側に入れ込むように前記タンクに取り付けられたことを特徴とするものである。
【0035】
以上の請求項3の発明では、絶縁スペーサの凸状部をタンクの内側に入れて取り付けるので、絶縁スペーサをタンクに取り付けた状態でもタンクから出っ張ることがなく、輸送時に邪魔になる部分がなく、輸送の効率を高めることができる。
【0036】
請求項4の発明は、請求項2又は3に記載の静止誘導機器において、前記タンク長辺側で且つ前記3相の各巻線に近接した部分にはフランジ部が設けられ、前記フランジ部にて前記絶縁スペーサが固定されると共に、前記ダクトが着脱自在に取り付けられたことを特徴としている。
【0037】
このような請求項4の発明によれば、タンクにフランジ部を設けることでタンクへの絶縁スペーサの固定作業および、タンクに対するダクトの取付け・取外し作業を確実且つ容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0038】
以上説明したように、本発明によれば、負荷時タップ切換器を3相一体型ではなく、単相の負荷時タップ切換器3台で構成し、それぞれの負荷時タップ切換器を3相の各巻線近くに配設したことにより、巻線から負荷時タップ切換器までのタップリードの長さを短くすることができ、静止誘導機器の設置面積を縮小させて、変電所面積の縮小化およびコストの低減化に寄与することができる。
【0039】
また、絶縁ガスと液体絶縁媒体とを区分する絶縁スペーサと、タンクに着脱自在なダクトだけでガス絶縁開閉装置と接続することができるので、接続寸法の縮小化および構成の簡略化を図ることができる。さらには、ダクトをタンクから取り外し、絶縁スペーサの凸状部をタンク内に入れ込むように配置することで、静止誘導機器のサイズを鉄道輸送制限内に容易に収めることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
[構成]
以下、本発明に係る静止誘導機器の一実施形態について、図1〜図3を参照して具体的に説明する。なお、各図において、図4〜図8に示した従来技術と同一部分には同一の符号を付している。
【0041】
図1に示すように、本実施形態の静止誘導機器10において、各巻線1、2、3から引き出された1次リード線6および2次リード線7は、ガスダクト8を介してタンク5の外部に取り出される。ガスダクト8は、タンク5長辺側の側面部で且つ3相の各巻線1、2、3に近接した部分に取り付けられており、SF6等の絶縁ガスが充填されている。
【0042】
また、図1及び図3に示すように、2次リード線7を取り出すガスダクト8に近接して1台ずつ、合計3台の単相負荷時タップ切換器42が配置されている。負荷時タップ切換器42は小型のタンク41に収納されており、3相の各巻線1、2、3より引き出されたタップリード43と接続されている。
【0043】
さらに、タンク5長辺側の側面部で各巻線1、2、3に近接した部分には、タンク5に充填された絶縁油とガスダクト8側に充填された絶縁ガスを区分する絶縁スペーサ9が取り付けられている。この絶縁スペーサ9を介して1次リード線6および2次リード線7がガスダクト8と着脱自在に接続されている。
【0044】
図2に示すように、静止誘導機器10がガス絶縁開閉装置16と接続する場合、ガスダクト8内にはガス絶縁開閉装置16の分岐母線導体19が収容されている。そして、ガスダクト8を介して取り出された各巻線1、2、3の接続導体39が分岐母線導体19と接続されている。
【0045】
また、絶縁スペーサ9は、絶縁部38、中心導体部39、フランジ部35から構成されている。このうち、絶縁部38は注形エポキシ樹脂やレジン樹脂等の合成樹脂製の凸状部材からなる。また、中心導体部39は絶縁部38の凸状の先端に設置され、その中央には開口部が形成されている。この開口部には、各巻線1、2、3のリード6、7と接続される接続導体37およびガス絶縁開閉装置16の分岐母線導体19が挿通される。すなわち、中心導体部39を介して接続導体37と分岐母線導体19が電気的に接続されている。
【0046】
なお、タンク5側にはフランジ部40が設けられており、このフランジ部40にて絶縁スペーサ9のフランジ部35が取り付けられている。このフランジ部35、40により、絶縁スペーサ9がタンク5側に固定されると共に、ガスダクト8がタンク5に着脱自在に取り付けられる。
【0047】
[作用効果]
以上の構成を有する本実施形態は、次のような作用効果を持つ。すなわち、3台の負荷時タップ切換器42がそれぞれの巻線1、2、3の近くに位置するので、各巻線1、2、3から負荷時タップ切換器42の距離が短くなり、両者をつなぐタップリード43の長さ寸法を短くすることができる。このため、静止誘導機器10のタンク5を大きくしなくても、タップリードの取り扱いが容易となる。したがって、静止誘導機器10のタンク5を縮小化することができ、しかも、負荷時タップ切換器42の接続作業に関しても作業効率が向上する。
【0048】
また、本実施形態では従来のような3相一体型の負荷時タップ切換器を使用するのではなく、単相の負荷時タップ切換器42を3台使用している。このため、負荷時タップ切換器42用のタンク41は小さいサイズで済む。したがって、負荷時タップ切換器42を含めても静止誘導機器10の設置面積を抑制することができる。さらに、3相の各巻線1、2、3に対応して3本のガスダクト8を設けているが、これらガスダクト8の間のスペースを、負荷時タップ切換器42の配置スペースとして有効に利用している。これにより、負荷時タップ切換器42の配置スペースを最小限に抑えることができ、静止誘導機器の設置面積を縮小化することができる。
【0049】
しかも、本実施形態におけるガス絶縁開閉装置と静止誘導機器との接続構成に関しては、実質的にタンク5に取り付けた1つの絶縁スペーサ9と、ガスダクト8だけで足りる。したがって、ガス絶縁開閉装置への接続構成を簡略化することができ、接続寸法の縮小化を実現することができる。これにより、ガス絶縁開閉装置16と静止誘導機器10とを合わせた全体の寸法(図3のL5)に関しても、これを非常に短くすることが可能となる。
【0050】
また、静止誘導機器の輸送時に、ガスダクト8を静止誘導機器10のタンク5から取り外してしまえば、タンク5に残る絶縁スペーサ9はその凸部分がタンク5の内側に入り込んでいるのでタンク5から出っ張る部分が無い。これにより、タンク5のサイズを鉄道輸送制限内に収めることができる。
【0051】
さらには、絶縁スペーサ9をタンク5側に取り付けたまま静止誘導機器10を搬送することができるので、静止誘導機器の中身が吸湿するようなことも無く、高い信頼性が確保される。また、タンク5にフランジ部35、40を設けたことでタンク5に対する絶縁スペーサ9の固定作業および、タンク5へのガスダクト8の取付け・取外し作業が簡単となり、作業効率が向上する。
【0052】
上述したように、本実施形態によれば、負荷時タップ切換器を単相の負荷時タップ切換器42で構成し、各負荷時タップ切換器42を巻線1、2、3の近くに配設したことで、スペースの利用効率が高まり、静止誘導機器10の設置面積が縮小する。この結果、変電所の敷地面積を縮小化させ、変電所コストの低減化を図ることができる。
【0053】
[他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。例えば、上記の実施形態のいくつかを適宜選択して組み合わせること等が可能であり、その場合には、組み合わせた各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本発明の適用対象となる静止誘導機器の具体的な構成は何ら限定されるものではなく、本発明は、静止誘導機器一般に同様に適用可能であって、同様に優れた効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る代表的な実施形態の3相静止誘導機器を示す断面図。
【図2】本実施形態の要部拡大断面図。
【図3】ガス絶縁開閉装置と本実施形態に係る静止誘導機器との接続構成を示す断面図。
【図4】従来の3相静止誘導機器を示す断面図。
【図5】従来のガス絶縁開閉装置とそれに接続された静止誘導機器を示す断面図。
【図6】従来のガス絶縁開閉装置と静止誘導機器との接続部を示す断面図。
【図7】従来のガス絶縁開閉装置とそれに接続された静止誘導機器を示す断面図。
【図8】従来のガス絶縁開閉装置と静止誘導機器との接続部を示す断面図。
【符号の説明】
【0055】
1、2、3…巻線
4…鉄心
5…タンク
6…1次リード線
7…2次リード線
8…ガスダクト
9…絶縁スペーサ
10、18…静止誘導機器
16…ガス絶縁開閉装置
35…フランジ部
37…接続導体
38…絶縁部
39…中心導体部
40…タンク側フランジ部
41、51…負荷時タップ切換器のタンク
42、52…負荷時タップ切換器
43、53…タップリード




 

 


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