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発明の名称 半導体発光装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5483(P2007−5483A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182403(P2005−182403)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
発明者 服部 靖 / 斎藤 真司 / 布上 真也 / 山本 雅裕 / 信田 直美 / 金子 桂 / 波多腰 玄一
要約 課題
高エネルギの励起光を安全に利用することができ、高輝度を出力することができる半導体発光装置を提供する。

解決手段
半導体発光装置1において、紫外光から可視光までの範囲内の光を照射する半導体発光素子2と、半導体発光素子2から照射される光のすべてを吸収し、この吸収された光に基づき半導体発光素子2の光照射方向(D1)とは異なる光取出方向(D2)に可視光を出力する蛍光体3とを備え、半導体発光素子2から照射される光が光取出方向に直接出力されない。
特許請求の範囲
【請求項1】
紫外光から可視光までの範囲内の光を照射する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から照射される光を吸収し、この吸収された光に基づき前記半導体発光素子の光照射方向とは異なる光取出方向に可視光を出力する蛍光体と、を備え、
前記半導体発光素子から照射される光が前記光取出方向に直接出力されないことを特徴とする半導体発光装置。
【請求項2】
前記蛍光体から放出される可視光を前記光取出方向に反射する反射体を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記蛍光体は前記半導体発光素子から照射される光を透過しないことを特徴とする請求項2に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
前記半導体発光素子から照射され、前記蛍光体を透過する光を前記蛍光体に反射する反射体を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項5】
前記蛍光体から出力される可視光を前記光取出方向に反射する第1の反射面と、前記半導体発光素子から照射され、前記蛍光体を透過する光を前記蛍光体に反射する第2の反射面と、を有する反射体を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項6】
前記半導体発光素子及び前記蛍光体を表面上に互いに離間して配設し、前記半導体発光素子に電力を供給する配線を有する基板を更に備えことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項7】
前記蛍光体は、前記半導体発光素子から照射される直接光を吸収する光吸収領域と、前記光吸収領域以外の領域であって前記光取出方向に前記可視光を出力する光放出領域とを備え、前記光吸収領域の前記直接光が照射される面積に対して、前記光放出領域の表面積が大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項8】
前記半導体発光素子は前記基板の表面に対して平行方向に光を照射し、前記蛍光体は前記基板の表面に対して交差する前記光取出方向に可視光を出力することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項9】
基板と、
前記基板の表面上に配設され、紫外光から可視光までの範囲内の光を前記基板の表面に沿って照射する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から照射された光に基づき、可視光を出力する蛍光体と、
前記蛍光体から出力される可視光を前記基板の表面に対して交差する方向に反射する第1の反射面、及び前記半導体発光素子から照射され前記蛍光体を透過する光を前記蛍光体に反射し、前記基板の表面に対する反射面の角度が前記第1の反射面に対して異なる第2の反射面とを有する反射体と、
を備えたことを特徴とする半導体発光装置。
【請求項10】
前記反射体は前記基板の表面上において前記蛍光体の周囲を取り囲んで配設され、前記反射体の前記第2の反射面は前記基板の表面側の下側に配設され、前記第1の反射面は前記第2の反射面よりも上側に配設されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体発光装置。
【請求項11】
基板と、
前記基板の表面上に配設され、紫外光から可視光までの範囲内の光を前記基板の表面に沿って照射する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から照射される直接光を吸収する光吸収領域、及び前記光吸収領域以外の領域であって前記基板の表面に対して交差する光取出方向に可視光を出力し前記光吸収領域の前記直接光が照射される面積に対して表面積が大きい光放出領域を有する蛍光体と、
を備えたことを特徴する半導体発光装置。
【請求項12】
前記半導体発光素子は、AlXGaYIn1-X-YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)発光層若しくはMgXZn1-XO(0≦X≦1)発光層を有するレーザダイオード又は発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項13】
前記半導体発光素子は、2つ以上の異なる方向に光を放出するレーザダイオード、リングレーザ若しくは面発光レーザ、又はスーパールミネッセントダイオード若しくは紫外線を放出する発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項14】
前記蛍光体は、光透過性を有する樹脂、ガラス、焼結体、セラミックスのいずれかの蛍光体基材と、前記蛍光体基材に含有された蛍光体材料とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項15】
前記蛍光体は方形状、放物線形状、U字形状、ペンシル形状、扇形状、台形形状、三角形状のいずれかの断面形状を有することを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項16】
前記蛍光体材料は、珪酸塩系蛍光体材料、アルミン酸塩蛍光体材料、窒化物系蛍光体材料、硫化物系蛍光体材料、酸硫化物系蛍光体材料、YAG系蛍光体材料、燐酸塩硼酸塩系蛍光体材料、ハロリン酸塩系蛍光体材料のいずれかであることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の半導体発光装置。
【請求項17】
前記蛍光体材料は、青色発光体材料、緑色発光体材料、黄色発光体材料、赤色発光体材料、白色発光体材料のいずれかであることを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項18】
前記蛍光体は、前記蛍光体基材中に20wt%以上の前記蛍光体材料を含むことを特徴とする請求項14乃至請求項17のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項19】
前記蛍光体として使用される前記樹脂は、前記蛍光体基材中に50wt%以上のケイ酸塩系蛍光体材料を含有していることを特徴とする請求項14乃至請求項18のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項20】
前記反射体は、AlN、Al2O3、BN、プラスチック、セラミックス、ダイアモンドのいずれかの反射板基材と、前記反射板基材表面に配設された光反射機能又は光吸収機能を有するコーティング層とを備えて構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項9に記載の半導体発光装置。
【請求項21】
前記半導体発光素子上にヒートシンクを更に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項22】
前記基板表面上に前記半導体発光素子を介在して配設され、前記基板表面に対向し、前記半導体発光素子と前記蛍光体との間を覆い、前記半導体発光素子から照射される光の外部漏れを防止する遮光体を更に備えたことを特徴とする請求項6、請求項9乃至請求項21のいずれかに記載の半導体発光装置。
【請求項23】
前記ヒートシンクは、前記基板表面上に前記半導体発光素子を介在して配設され、前記基板表面に対向し、前記半導体発光素子と前記蛍光体との間を覆い、前記半導体発光素子から照射される光の外部漏れを防止する遮光機能を備えたことを特徴とする請求項21に記載の半導体発光装置。
【請求項24】
前記半導体発光素子から照射される光を拡散し前記蛍光体に照射する拡散体を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項23のいずれかに記載の半導体発光装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光装置に関し、特に半導体発光素子と蛍光体とを備えた半導体発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、発光観測面方向において均一な発光を観測することが可能な発光装置が記載されている。この発光装置は、発光素子と、この発光素子上にそれから発光される光を散乱する粒子状の光拡散物質とを備え、発光素子及び光拡散物質を透光性封止部材により封止している。
【0003】
また、下記特許文献2には、消費電力が少なく、耐久性に優れ、極めて安全でしかも充分な出力の白色光等の最適な照明光を得ることができる照明用光源装置が記載されている。この照明用光源装置は、レーザ光を出力する半導体レーザ素子と、この半導体レーザからのレーザ光を拡散するレンズと、拡散レンズからのレーザ光を可視光に変換する蛍光体とを備えている。
【特許文献1】特開2004−221163号公報
【特許文献2】特開平07−282609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の特許文献1に記載された発光装置並びに特許文献2に記載された照明用光源装置においては、以下の点について配慮がなされていなかった。前者の発光装置においては、発光素子からの光の発光方向と光拡散物質による光の拡散方向とが同一である。後者の照明用光源装置においても、半導体レーザ素子のレーザ光の出力方向と拡散レンズの光の拡散方向と蛍光体からの光の放出方向とが同一である。このため、発光素子や半導体レーザ素子から光漏れを生じるので、紫外線、レーザ光等の直視することが危険である高エネルギ光を出力する素子を利用することができない。更に、高エネルギを出力する素子を利用することができないので、照明装置、画像表示装置等の高輝度が要求されている装置に応用することができない。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、高エネルギの励起光を安全に利用することができ、高輝度を出力することができる半導体発光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、半導体発光装置において、紫外光から可視光までの範囲内の光を照射する半導体発光素子と、半導体発光素子から照射される光のすべてを吸収し、この吸収された光に基づき半導体発光素子の光照射方向とは異なる光取出方向に可視光を出力する蛍光体とを備え、半導体発光素子から照射される光が光取出方向に直接出力されない。
【0007】
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、半導体発光装置において、基板と、基板の表面上に配設され、紫外光から可視光までの範囲内の光を基板の表面に沿って照射する半導体発光素子と、半導体発光素子から照射された光に基づき、可視光を出力する蛍光体と、蛍光体から出力される可視光を基板の表面に対して交差する方向に反射する第1の反射面、及び半導体発光素子から照射され蛍光体を透過する光を蛍光体に反射し、基板の表面に対する反射面の角度が第1の反射面に対して異なる第2の反射面とを有する反射体とを備える。
【0008】
本発明の第3の特徴は、半導体発光装置において、基板と、基板の表面上に配設され、紫外光から可視光までの範囲内の光を基板の表面に沿って照射する半導体発光素子と、半導体発光素子から照射される直接光を吸収する光吸収領域、及び光吸収領域以外の領域であって基板の表面に対して交差する光取出方向に可視光を出力し光吸収領域の直接光が照射される面積に対して表面積が大きい光放出領域を有する蛍光体とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高エネルギの励起光を安全に利用することができ、高輝度を出力することができる半導体発光装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において同一機能を有する構成要素には同一符号を付け、重複する説明は省略する。
【0011】
(第1の実施の形態)
[半導体発光装置の全体構造]
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光装置1は、紫外光から可視光までの範囲内の光を第1の方向D1に照射する半導体発光素子2と、半導体発光素子2から照射される光のすべてを吸収し、この吸収された光に基づき、第1の方向D1と異なる第2の方向D2に可視光を出力する蛍光体3とを備え、半導体発光素子2から照射される光が光取出方向に直接出力されないようになっている。更に、半導体発光装置1は、半導体発光素子2及び蛍光体3を表面上に互いに離間して配設し、半導体発光素子2に電力を供給する配線42及び43を有する基板4と、蛍光体3から放出される可視光を第2の方向D2に反射する反射体6とを備える。
【0012】
第1の実施の形態において、基板4は円盤形状を有し、この基板4の表面中央上に1個の半導体発光素子2が配設されている。第1の実施の形態に係る半導体発光素子2は、180度異なる2つの第1の方向D1に向かって光を出力するので、基板4の表面周辺上の対向する2箇所(180度対向する位置)にそれぞれ1個づつ、合計2個の蛍光体3が配設されている。ここで、第1の方向D1とは、半導体発光素子2からの光の照射方向であって半導体発光素子2から出力される光の光軸に一致する方向という意味において使用される。また、第1の方向D1は、光強度のピーク位置に一致する。更に、半導体発光素子2から出力される光は基板4の表面に対して平行に出力させており、第1の方向D1は基板4の表面に対して実質的に平行である。つまり、半導体発光素子2は基板4の表面に沿って光(直接光)を照射する。
【0013】
また、ここで、「光の吸収」とは、半導体発光素子2から照射される直接光をすべて蛍光体3に吸収する場合、直接光の大半が蛍光体3に吸収され直接光の一部が反射される場合、直接光が蛍光体3を透過し反射体6に反射され再度吸収される場合のいずれも含む意味において使用される。更に、「半導体発光素子2から照射される光が光取出方向に直接出力されない」とは、半導体発光素子2から照射される直接光、半導体発光素子2から蛍光体3に照射されずに漏れた光、半導体発光素子2から蛍光体3を透過し蛍光体3の光取出方向の出力に寄与しない光、半導体発光素子2から直接反射体6に照射され反射された光、又は半導体発光素子2から蛍光体3を透過し蛍光体3の光取出方向の出力に寄与しない反射体6に反射された光が光取出方向に出力されないという意味において使用される。なお、蛍光体3から光取出方向に出力される光は「間接的な光」になる。
【0014】
[基板の構造]
図1及び図2に示すように、基板4は、本体となる基板基材41と、基板基材41の表面中央及び裏面中央に配設されかつ双方をスルーホール配線により電気的に接続した配線42と、基板基材41の表面周辺及び裏面周辺に配設されかつ双方をスルーホール配線により電気的に接続した配線43とを備えている。配線42は半導体発光素子2の第1の主電極に電気的かつ機械的に接続され、配線43は半導体発光素子2の第2の主電極にワイヤ5を通して電気的に接続されている。
【0015】
基板基材41には、半導体発光素子2の動作により発生する熱を効率良く放出することができる、熱伝導性に優れた、例えばAlN、Al2O3、BN、プラスチック、セラミックス、ダイアモンドのいずれかを実用的に使用することができる。配線42及び43には、配線抵抗値が小さくかつ可視光の吸収率が小さい、例えばAu、Ag、Cu、Cu合金、Wのいずれかの薄膜配線若しくは厚膜配線を実用的に使用することができる。更に、配線42及び43には、ボンダビリティを向上するために、Auメッキ層、Agメッキ層、Pdメッキ層又は半田メッキ層を形成することができる。ワイヤ5には、抵抗値が小さくかつ可視光の吸収率が小さい、例えばAuワイヤ、又はPt等の貴金属とAuとを組み合わせたワイヤを実用的に使用することができる。
【0016】
[反射体の構造]
図1及び図2に示すように、反射体6は、第1の実施の形態において、蛍光体3の更に外周であって、円盤形状を有する基板4の表面上の周縁全域に沿って配設されている。蛍光体3は第2の方向D2に光を放出するが、この蛍光体3から放出された光のうち第1の方向D1に放出される光は反射体6により第2の方向D2に反射される。
【0017】
ここで、第2の方向D2とは、前述のように第1の方向D1とは異なる光取出方向であって、蛍光体3から出力(放出)され取り出される光の光軸が基板4の表面に対して交差する方向という意味において使用されている。従って、図1に示す基板4の表面と反射体6の反射面とがなす時計回りの角度α1は以下の式に示す範囲内に設定されている。
【0018】
90度<α1<180度
第1の実施の形態において反射体6の角度α1は120度〜150度の範囲内に設定されている。従って、第1の実施の形態において、第2の方向D2は、基板4の表面に対して時計回りの角度β1において以下の式に示す範囲に設定されている。
【0019】
60度<β1<120度
反射体6には、半導体発光素子2の動作により発生する熱を効率良く放出することができる、熱伝導性に優れた、例えばAlN、Al2O3、BN、プラスチック、セラミックス、ダイアモンドのいずれかを反射体基材として実用的に使用することができる。更に、反射体6は、蛍光体3から放出される光を第2の方向D2に積極的に反射させるようにしているので、少なくとも反射面として使用される反射体基材の表面に反射率が高い例えばフィラー、光拡散剤(例えば、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、二酸化珪素、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム)、Agメッキ等のコーティング層、有機蛍光体が配設されている。このうち、有機蛍光体においては、光利用効率を向上することができる。
【0020】
第1の実施の形態において、反射体6は、基板4に対して別部材(別部品)により構成されており、図示しないが、基板4に接着剤、締結部材等により機械的に固定されている。また、反射体6は基板4と一体成型により構成してもよい(後述する図7参照。)。
【0021】
[半導体発光素子の第1の構造]
半導体発光素子2には、図3に示すように、III族窒化物系化合物半導体であるAlGaInN発光層(又はAlGaInN活性層)205を有するレーザダイオード又は発光ダイオードを使用することができる。III族窒化物系化合物半導体は、詳細にはAlXGaYIn1-X-YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)により表わすことができ、AlN、GaN及びInNの2元系、AlxGa1-xN、AlxIn1-xN及びGaxIn1-xN (0<x<1)の3元系、更にすべてを含む4元系のいずれも含まれる。III族窒化物系化合物半導体においては、III族元素の一部をB、Tl等に置換することができる。また、III族窒化物系化合物半導体においては、Nの一部もP、As、Sb、Bi等に置換することができる。
【0022】
半導体発光素子2は、サファイア基板201、AlGaInNバッファ層202、n型AlGaInNコンタクト層203、n型AlGaInNクラッド層204、AlGaInN発光層205、p型AlGaInNクラッド層206、p型AlGaInNコンタクト層207のそれぞれを順次積層して構成されている。n型AlGaInNコンタクト層203にはn型電極(第1の主電極)208が配設され、p型AlGaInNコンタクト層207にはp型電極(第2の主電極)209が配設されている。
【0023】
[半導体発光素子の第2の構造]
半導体発光素子2には、図4に示すように、MgZnO発光層(又はMgZnO活性層)215を有するレーザダイオード、スーパールミネッセントダイオード又は紫外線を放出する発光ダイオードを使用することができる。詳細にはMgXZn1-XO(0≦X≦1)である。すなわち、半導体発光素子2は、サファイア基板211、ZnOバッファ層212、p型MgZnO層213、MgZnO発光層214、n型MgZnO層215のそれぞれを積層して構成されている。p型MgZnO層213にはITO電極層216を介在して金属電極(第1の主電極)217が配設され、n型MgZnO層215にはITO電極層218を介在して金属電極(第2の主電極)219が配設されている。[蛍光体の構造]
第1の実施の形態において、蛍光体3は蛍光体基材に蛍光体材料を含有することにより構成されている。
【0024】
蛍光体基材には、光透過性が高くかつ熱に強い、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかを使用することができる。特に、入手し易く、取り扱い易く、しかも安価な蛍光体基材として、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂が最適である。また、蛍光体基材には、樹脂以外にも、ガラス、焼結体、YAGとAl2O3とを組み合わせたセラミックス構造体等を使用することができる。
【0025】
蛍光体材料は、第1の実施の形態において、Sr、Ba、Caの少なくともいずれか1つの元素と、O、Nの少なくとも1つの元素と、Siと、Erとにより構成されている。また、蛍光体材料はSr、Ba、Caの少なくとも1つの元素と、Mg、Alの少なくとも1つの元素と、Ce、Euの少なくとも1つの元素と、O、Nの少なくとも1つの元素と、Siとにより構成することができる。すなわち、下記(1)乃至(10)に説明する珪酸塩系蛍光体材料、アルミン酸塩蛍光体材料、窒化物系蛍光体材料、硫化物系蛍光体材料、酸硫化物系蛍光体材料、YAG系蛍光体材料、燐酸塩硼酸塩系蛍光体材料、ハロリン酸塩系蛍光体材料のいずれかの蛍光体材料を使用することができる。
【0026】
(1)珪酸塩系蛍光体材料:(Sr1-x-y-z Bax Cay Euz2 SiwO2+2w (0≦x<1、0≦y<1、0.05≦z≦0.2、0.90≦w≦1.10)
ここで、第1の実施の形態に係る珪酸塩系蛍光体材料の最良の実施例は、x=0.19、y=0、z=0.05、w=1.0である。
【0027】
(2)珪酸塩系蛍光体材料:(Sr1-x-y-z Bax Cay Euz2 SiO4 (0≦x<1、0≦y<1、0.05≦z≦0.2)
また、珪酸塩蛍光体材料は、結晶構造を安定化したり、発光強度を高める目的において、Sr、Ba、Caの一部をMg若しくはZnの少なくともいずれか一方に置き換えることができる。更に、珪酸塩蛍光体材料は、発光色を制御する目的において、Siの一部をGeに置き換えることができる(例えば、(Sr1-x-y-z Bax Cay Euz2 (Si1-uGeu)O4)。
【0028】
(3)アルミン酸塩蛍光体材料:(M1-xEux)(M’1-yMny)Al10O17
但し、MはBa、Sr、Caの少なくとも1つの元素であり、M’はMg、Znのいずれか1つの元素であり、又組成比は0<x<1、0≦y<0.05を満足する数値である。
【0029】
(4)アルミン酸塩蛍光体材料:(M3-y-M’y)Al16O27
但し、MはBa、Sr、Caの少なくとも1つの元素、M’はMg、Zn、Eu、Mnの1つの元素である。.
(5)窒化物系蛍光体材料(主にシリコンナイトライド系蛍光体材料):LXSiYN (2/3X+4/3Y);Eu若しくはLXSiYOzN (2/3X+4/3Y-2/3Z);Eu
但し、LはSr、Caのいずれかの元素、又はSr及びCaの双方の元素である。一般式中、X=2、Y=5、又はX=1、Y=7であることが好ましいが、X及びYは任意のものも使用することができる。具体的には、基本構成元素はMnが添加された(SrXCa1-X2Si5N8;Eu(0<x<1)、Sr2Si5N8;Eu、Ca2Si5N8;Eu、SrXCa1-XSi7N10;Eu(0<x<1)、SrSi7N10;Eu、CaSi7N10;Euにおいて表される蛍光体材料を使用することが好ましい。この蛍光体材料の組成中には、Mg、Sr、Ca、Ba、Zn、B、Al、Cu、Mn、Cr及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が含有されていてもよい。
【0030】
他にも具体的な蛍光体材料として、Sr2Si5N8;Eu,Pr、Ba2Si5N8;Eu,Pr、Mg2Si5N8;Eu,Pr、Zn2Si5N8;Eu,Pr、SrSi7N10;Eu,Pr、BaSi7N10;Eu,Ce、MgSi7N10;Eu,Ce、ZnSi7N10;Eu,Ce、Sr2Ge5N8;Eu,Ce、Ba2Ge5N8;Eu,Pr、Mg2Ge5N8;Eu,Pr、Zn2Ge5N8;Eu,Pr、SrGe7N10;Eu,Ce、BaGe7N10;Eu,Pr、MgGe7N10;Eu,Pr、ZnGe7N10;Eu,Ce、Sr1.8Ca0.2Si5N8;Eu,Pr、Ba1.8Ca0.2Si5N8;Eu,Ce、Mg1.8Ca0.2Si5N8;Eu,Pr、Zn1.8Ca0.2Si5N8;Eu,Ce、Sr0.8Ca0.2Si7N10;Eu,La、Ba0.8Ca0.2Si7N10;Eu,La、Mg0.8Ca0.2Si7N10;Eu,Nd、Zn0.8Ca0.2Si7N10;Eu,Nd、Sr0.8Ca0.2Ge7N10;Eu,Tb、Ba0.8Ca0.2Ge7N10;Eu,Tb、Mg0.8Ca0.2Ge7N10;Eu,Pr、Zn0.8Ca0.2Ge7N10;Eu,Pr、Sr0.8Ca0.2Si6GeN10;Eu,Pr、Ba0.8Ca0.2Si6GeN10;Eu,Pr、Mg0.8Ca0.2Si6GeN10;Eu,Y、Zn0.8Ca0.2Si6GeN10;Eu,Y、Sr2Si5N8;Pr、Ba2Si5N8;Pr、Sr2Si5N8;Tb、BaGe7N10;Ce等を実用的に使用することができる。
【0031】
(6)硫化物系蛍光体材料:(Zn1-X,CdX)S:Cu,Al(但し0≦x≦0.30)、(Zn1-X,CdX)S;Cu,Cl(但し0≦x≦0.30)、(Zn1-X,CdX )S;Ag,Cl(但し0≦x≦0.90)、(Zn1-X,CdX )S;Ag,Al(但し0≦x≦0.90)、ZnS;Au,Cu,Al、ZnS;Ag,Cu、ZnS;Ag,Fe,Al、ZnS;Cu,Ag,Cl、ZnS;Tm、ZnS;Pb,Cu、ZnS;Zn、ZnS;Zn,Ga、Zn(S1-X,SeX);Ag、(Zn1-X,CdX)S;Ag,Ni、(Zn1-X,CdX)S;Au,Ag,Al、ZnS;Cu,Au,Al、(Zn1-X,CdX )S;Au,Al、(Zn1-X,CdX )S;Au,Cu,Al、(Zn1-X,CdX )S;Ag,Ni。
【0032】
(7)酸硫化物蛍光体材料:(Ln1-xEux)O2S
但し、LnはSc、Y、La、Gdの少なくとも1つ又は組成比は0≦x≦1を満足する数値である。
【0033】
(8)YAG系蛍光体材料:(Y1-x-y-z ,Gdx,Lay,Smz3(Al1-v ,Gav 5 O12;Ce,Eu (但し、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1.0≦v≦1)
(9)燐酸塩硼酸塩系蛍光体材料:2(M1-x、M’x)O・aP2O5・bB2O3
但し、MはMg、Ca、Sr、Ba、Znの少なくとも1つの元素であり、M’はEu、Mn、Sn、Fe、Crの少なくとも1つの元素である。また、組成比は0.001≦x≦0.5、0≦a≦2、0≦b≦3、0.3<a+bを満足する数値である。
【0034】
(10)ハロリン酸塩蛍光体;(M1-xEux10(PO46Cl2、若しくは(M1-xEux5(PO43Cl
但し、MはBa、Sr、Ca、Mgの少なくとも1つの元素、又は組成比0≦x≦1を満足する数値である。
【0035】
また、蛍光体材料には、下記(11)乃至(14)に説明する青色発光体材料、黄色発光体材料、緑色発光体材料、赤色発光体材料、白色発光体材料のいずれかを実用的に使用することができる。蛍光体材料のうち、黄色発光体材料には、前述の(1)及び(2)において説明した珪酸塩系蛍光体材料を実用的に使用することができる。
【0036】
(11)青色発光体材料:Sr3(PO42;Eu、(Sr,Mg)2P2O7;Eu、Sr2P2O7;Eu、Sr2P2O7;Sn、Ba2P2O7;Ti、(Sr,Mg)3(PO42;Cu、(Sr,Ca)10(PO46Cl2B2O3;Eu、(Ba,Mg)Si2O5;Eu、(Sr,Ba)Al2Si2O8;Eu、Sr2Si3O8・2SrCl2;Eu、Ba3MgSi2O8;Eu、Zn2SiO4;Ti、BaAl8O13;Eu、BaMg2Al16O27;Eu,Mn、CaAl2O4;Eu,Nd、Sr4Al14O25;Eu、SrMgAl10O17;Eu、BaMgAl10O17;Eu、SrAl4O7;Eu,Dy、Sr4Al14O25;Eu,Dy、CaWO4、CaWO4;Pb、MgWO4、ZnGa2O4、Y2SiO5;M1(但し、M1はTm、Ceの少なくとも1つの元素)、(Ca,Mg)SiO3;Ti、CaF2;Eu、M22O2S;Tm(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素)、M2OX;Ce(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、XはBr、Crの少なくとも1つの元素である。)、(M2,M3)TaO4;Nb(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、M3はMg、Ca、Sr、Baの少なくとも1つの元素である。)
(12)緑色発光体材料:BaMg2Al16O27;Eu、BaAl12O19;Mn、Ca10(PO46F2;Sb,Mn、CeMgAl11O19;Tb、GdMgB5O10;Ce,Tb、La2O3・0.2SiO2・0.9P2O5;Ce,Tb、MgAl11O19;Ce,Tb,Mn、MgGa2O4;Mn、SrAl2O4;Eu、SrAl2O4;Eu,Dy、Y2O3・Al2O3;Tb、Y2SiO5;Ce,Tb、YBO3;Tb、Zn2GeO4;Mn、Sr5(PO43F:Sb、BaMg2Al16O27;Eu,Mn、ZnO;Zn、M22O2S;Tb(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素である。)、M22O2S;Pr(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素である。)、M2OX;Tb(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、XはBr、Crの少なくとも1つの元素である。)、InBO3;Tb、Li5Zn8Al5(GeO44;Mn、SrGa2S4;Eu、Y2(Si,Ge)O5;Tb、Y2SiO5;Pr、Y2SiO5;Tb、Y3Al5O12;Cr,Tb、Y3(Al,Ga)5O12;Tb、Y3Al5O12;Tb、YF3;Er、Zn2SiO4;Mn、Zn2SiO4;Mn,Al、Zn2SiO4;Mn,As、(M2,M3)TaO4;Tb(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、M3はMg、Ca、Sr、Baの少なくとも1つの元素である。)
(13)赤色発光材料:M2BO3;Eu(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素である。)、(Sr,Mg)3(PO42;Sn、Mg6As2O11;Mn、CaSiO3;Pb,Mn、Cd2B2O5;Mn、YVO4;Eu、(Ca,Zn,Mg)3(PO42;Sn、(Ce,Gd,Tb)MgB5O10;Mn、Mg4FGeO6;Mn、Mg4F(Ge,Si)O6;Mn、SrTiO3;Pr,Al、CaTiO3;Eu、Gd2O3;Eu、(Gd,M4)2O3;Eu(但し、M4はY、La、Luの少なくとも1つの元素である。)、M22O2S;Eu,Mg,M5(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、M5はTi、Nb、Ta、Gaの少なくとも1つの元素である。)、MgF2;Mn、(KF,MgF2);Mn、(Zn,Be)2SiO4;Mn、Zn3(PO42;Mn、(Zn,Ca)3(PO42;Mn、(Zn,Mg)F2;Mn、CaSiO3;Pb,Mn、Cd5Cl(PO43;Mn、InBO3;Eu、MgGeO4;Mn、MgSiO3;Mn、SnO2;Eu、YVO4;Eu、ZrO2;Eu、(M2,M3)TaO4;Eu(但し、M2はY、La、Gd、Luの少なくとも1つの元素であり、M3はMg、Ca、Sr、Baの少なくとも1つの元素である。)
(14)白色発光材料:3Ca3(PO42・Ca(F,Cl)2;Sb、YVO4;Dy、Y2O2S;Tb,Sm
また、前述の蛍光体材料を複数種類混合し、中間色を発光する無機蛍光体材料を製作することができる。例えば、RGBのそれぞれに対応する色の染料を混合して蛍光体基材を製作し、若しくは蛍光体材料を混合し、白色光を得ることができる蛍光体を製作することができる。
【0037】
第1の実施の形態において、蛍光体3は、蛍光体基材中に20wt%以上の蛍光体材料を含有し、半導体発光素子2から出力される光を透過しないように調節されている。具体的には、蛍光体3は、樹脂の蛍光体基材中に50wt%以上の珪酸塩系蛍光体材料を含有し、半導体発光素子2から出力される光を透過しないように調節されている。また、蛍光体3においては、発光強度並びに発光効率の高い例えば20nm以上の大粒径粒子を有する蛍光体材料が使用されている。
【0038】
[蛍光体の第1の製造方法]
図5に示す蛍光体3は方形状の断面形状により構成されている。このような断面形状を有する蛍光体3は、基板4上において、蛍光体材料が含有された蛍光体基材をモールド成型することにより簡易に製作することができる。
【0039】
また、予め蛍光体材料が含有された蛍光体基材をモールド成型することにより図5に示す蛍光体3を製作しておき、この後、基板4の表面上に蛍光体3を機械的に接着することにより簡易に基板4の表面上に蛍光体3を取り付けることができる。基板4の表面と蛍光体3との間の接着には、蛍光体3の蛍光体基材と同様な成分の樹脂接着剤を使用すればよい。
【0040】
[蛍光体の第2の製造方法]
図6に示す蛍光体3は、放物線形状の断面形状を有し、半導体発光素子2から照射される直接光を吸収する光吸収領域3Aと、光吸収領域3A以外の領域(及び基板4の表面との接合面を除く領域)であって第2の方向D2(光取出方向)に可視光を出力する光放出領域3Bとを有し、光吸収領域3Aの直接光が照射される面積に対して、光放出領域3Bの表面積を大きく設定している。光放出領域3Bがレンズ形状(放物線形状)のように構成されているので、蛍光体3から放出される光の取り出し量を高めることができる。ここで、光吸収領域3Aは、半導体発光素子2から放出される直接光が照射される範囲内であって、蛍光体3の基板4の表面側の下部に該当する。光放出領域3Bは、光吸収領域3A以外の領域であって、第2の方向D2に向かって光を放出する、蛍光体3の上部に該当する。
【0041】
このような断面形状を有する蛍光体3は以下の製造方法により製造することができる。まず、基板4の表面上に半導体発光素子2をマウントする(図1及び図2参照。)。半導体発光素子2の第1の主電極と基板4の配線42との間を電気的に接続するとともに、第2の主電極と配線43との間をワイヤ5を通して電気的に接続する。この後、半導体発光素子2の点灯試験を行う。点灯試験の結果、ディスペンサを使用して、点灯確認が行われた基板4の表面上に蛍光体材料が含有された蛍光体基材を滴下塗布し、塗布後に即座に蛍光体基材を凝固させ、蛍光体3を製作する。蛍光体基材の粘度、表面張力、重力等の製造条件を調節することにより、蛍光体3の断面形状を放物線形状にすることができる。
【0042】
[半導体発光装置の発光動作]
このように構成される半導体発光装置1は、まず半導体発光素子2の第1の主電極と第2の主電極との間に動作電圧が印加されると、発光層(例えば、図3に示すAlGaInN発光層205)から第1の方向D1に光が出力され、この光は蛍光体3に照射され吸収される。蛍光体3は、光の吸収により励起され、第2の方向D2に向かって光を放出する。蛍光体3は第1の方向D1にも光を放出するが、この光は反射体6により第2の方向D2に反射される。
【0043】
第1の実施の形態に係る蛍光体3において、蛍光体3は半導体発光素子2から出力される光を透過しないように調整されているので、高エネルギの光は第2の方向D2には出力されない。
【0044】
[実施例]
第1の実施の形態に係る半導体発光装置1の具体的な実施例を説明する。図7に示すように、半導体発光装置1において、基板4は、前述の反射体6に相当する反射部46を一体化したAlN製カップにより構成されている。基板4は成型加工により簡易に製作することができる。この基板4の表面上に青色レーザ光を発振するInAlGaN発光層を有する半導体発光素子2をマウントした。ワイヤ5により基板4の配線42と半導体発光素子2との間を電気的に接続した後、基板4の表面上に蛍光体3を製作した。蛍光体3は、シリコーン樹脂を蛍光体基材として使用し、この蛍光体基材に光三原色に相当する3種類の蛍光体材料を75wt%において含有した。青色蛍光体材料には(Sr,Ca,Ba)10(PO46Cl2;Euを、緑色蛍光体材料には3(Ba,Mg)O,8Al2O3;Eu,Mnを、赤色蛍光体材料にはLa2O2S;Euをそれぞれ使用した。蛍光体基材は、基板4を120℃において加熱しながら、ディスペンサを使用して滴下塗布し、固め、最終的に断面形状が放物線形状の蛍光体3を製作した。
【0045】
半導体発光素子2の主電極間に動作電圧を印加し、レーザ光を発進させた。半導体発光素子2から第1の方向D1に向かってレーザ光が出力され、蛍光体3に照射され、蛍光体3においては第2の方向D2に向かって白色光を放出した。
【0046】
[第1の変形例]
第1の変形例乃至第4の変形例は、蛍光体3の断面形状を代えた例を説明するものである。なお、この変形例の説明において、基板4は、前述の実施例に係る図7に示す基板4と同一である。
【0047】
まず、図8に示す蛍光体3は逆U字型形状の断面形状を有し、図9に示す蛍光体3はペンシル形状の断面形状を有する。いずれも蛍光体3の光放出領域3Bの表面が大きく設定されており、光放出量を増大することができる。なお、第1の変形例に係る蛍光体3は、モールド成型により簡易に製作することができる。
【0048】
[第2の変形例]
図10に示す蛍光体3は扇形状の断面形状を有し、図11に示す蛍光体3は逆台形形状の断面形状を有する。いずれも蛍光体3の光放出領域3Bの表面が大きく設定されており、光放出量を増大することができる。更に、蛍光体3は、半導体発光素子2から出力される光の反射部46(反射体6)に至る前後の光路上を被覆するように、反射部46を覆って製作されており、光の吸収の光路長を長くし、光漏れを減少するように構成されている。更に、蛍光体3は反射部46に接して形成することができるので、反射部46がダム(成型の型)のように作用し、ディスペンサを使用した滴下塗布による蛍光体3の製作を容易にすることができる。
【0049】
[第3の変形例]
図12に示す蛍光体3は三角形形状の断面形状を有し、図13に示す蛍光体3は扇形形状の断面形状を有し、図14に示す蛍光体3は三角形と方形とを組み合わせた断面形状を有している。いずれも蛍光体3の光放出領域3Bの表面が大きく設定されており、光放出量を増大することができる。更に、蛍光体3の光吸収領域3Aの第1の方向D1に沿った厚みを厚くし、光の吸収の光路長を長くし、光漏れを減少するように構成されている。
【0050】
[第4の変形例]
図15及び図16に示す蛍光体3は逆台形形状の断面形状を有し、図17に示す蛍光体3は扇形形状の断面形状を有し、図18に示す蛍光体3は三角形形状の断面形状を有している。いずれも蛍光体3の光放出領域3Bの表面が大きく設定されており、光放出量を増大することができる。更に、蛍光体3の光吸収領域3Aの半導体発光素子2側の表面と基板4の表面とのなす角度が若干鋭角に設定されており、半導体発光素子2から出力された光のうち蛍光体3の表面において反射される光を基板4の表面側に向うように設定されている。この結果、蛍光体3の表面において反射される光の漏れを減少することができる。
【0051】
[第1の実施の形態に係る効果]
以上説明したように、第1の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、蛍光体3から放出される光の取り出し方向(第2の方向D2)と異なる方向(第1の方向D1)に半導体発光素子2からの高エネルギの励起光を放出し、放出された高エネルギの光を波長変換材料である蛍光体3にすべて吸収するようにしたので、半導体発光素子2からの高エネルギの励起光を完全に使用することができるとともに、大出力及び高輝度の光を蛍光体3から放出することができる。
【0052】
更に、第1の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、半導体発光素子2からの高エネルギの励起光の放出方向と蛍光体3からの光の放出方向とを調節する簡易な構造であるので、部品点数も少なく、小型化を実現することができる。
【0053】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の図1に示す第1の実施の形態に係る半導体発光装置1と基本的には同等の構造を備えているが、更に光漏れの防止性能を高め、かつ放熱性を高める例を説明するものである。
【0054】
第2の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図19に示すように、半導体発光素子2と蛍光体3との間に積極的に空間を配設するとともに、半導体発光素子2上にヒートシンク10を配設されている。空間は半導体発光素子2の発光動作により発生する熱を効率良く逃がすことができる。ヒートシンク10は同様に熱を効率良く逃がすことができる。ヒートシンク10の裏面は基板4の表面に対向しており、ヒートシンク10の表面側には放熱効果を高めるフィンが設けられている。
【0055】
ヒートシンク10には、熱伝導性に優れ、更に光反射率が高い、例えばAlN、BN、Al、Cu、Al合金 (例えばAl-Si合金)、Si、ダイアモンド等の材料により製作されている。半導体発光素子2とヒートシンク10との間は、例えばAuSn、Sn、PbSn、Agペースト等の熱伝導性に優れた接着剤により機械的に固着されている。また、ヒートシンク10は、光反射率が高い材料を使用して製作することにより、ヒートシンク10を透過する光を減少することができ、結果的に光漏れを減少することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光装置1は、マルチチップモジュール構造を採用する例を説明するものである。更に、第3の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第1の実施の形態並びに第2の実施の形態に係る半導体発光装置1の反射体6又は反射部46の他の構造の例を説明するものである。
【0057】
[マルチチップモジュール構造]
第3の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図20及び図21に示すように、基板4の表面中央部に4個の半導体発光素子21〜24を配設するとともに、基板4の表面周辺部の全域に渡って蛍光体3がリング形状において配設されている。半導体発光素子21〜24は、いずれも基板4の周縁に向かって(各々第1の方向D1に向かって)放射状に光を出力する。
【0058】
第1の実施の形態において、4個の半導体発光素子21〜24が基板4の表面上にマウントされているので、例えば半導体発光素子21から出力される光の第1の方向D1を基準(角度「0」度)とすれば、半導体発光素子22から出力される光の第1の方向D1は基板4の表面上において90度回転し、半導体発光素子23から出力される光の第1の方向D1は更に90度(基準から180度)回転し、半導体発光素子24から出力される光の第1の方向D1は更に90度(基準から270度)回転している。
【0059】
更に、半導体発光装置1には遮蔽体11が配設されている。遮蔽体11は、基板4の表面上に半導体発光素子21〜24を介在して基板4の表面に対して対向配設され、半導体発光素子21〜24から蛍光体3に至るまでの間を覆い、半導体発光素子21〜24から放出される光の外部漏れを防止することができる。この遮蔽体11は例えば前述の図19に示す前述のヒートシンク10と同様の材料により製作することができる。
【0060】
なお、第3の実施の形態に係る半導体発光装置1においては4個の半導体発光素子21〜24をマウントした場合を説明したが、本発明は、この個数に限定されるものではなく、2個、3個又は5個以上の半導体発光素子2を基板4の表面上にマウントしてもよい。
【0061】
[反射部(反射体)の構造]
第3の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、前述の図7に示す半導体発光装置1の反射部46と同様な反射部47が、つまり基板4に一体成型された反射部47が、図20、図21及び図22に示すように基板4に配設されている。反射部47の半導体発光素子2側の反射面470は、基板4の表面に対して垂直面をなしている。反射面470は、半導体発光素子2から第1の方向D1に向かって出力された光が蛍光体3(の光吸収領域3A)を透過した場合に、この透過した光を入射角と反射角とに差を持たせずに反射する。また、反射面470は、蛍光体3を透過した光の反射に限定されずに、励起された蛍光体3から放出された光に対しても入射角と反射角とに差を持たせずに反射する。
【0062】
つまり、反射面470は、蛍光体3を透過した光並びに蛍光体3から放出された光を、再度、蛍光体3に吸収させ、蛍光体3の光吸収効率を向上するとともに、蛍光体3を透過した高エネルギの光を外部に漏れないようにしている。
【0063】
なお、反射部47は第3の実施の形態において基板4に一体成型されているが、本発明は、この構造に限定されるものではなく、前述の第1の実施の形態並びに第2の実施の形態に係る半導体発光装置1と同様に、基板4と反射体6とを別部材として構成し、基板4の表面に対して反射面が垂直面になるように、基板4に反射体6を配設するようにしてもよい。また、反射部47は、下記第1の変形例乃至第3の変形例において説明する構造に代えることができる。
【0064】
[第1の変形例]
第3の実施の形態の第1の変形例に係る第1の半導体発光装置1は、図23に示すように、反射部48を一体成型した基板4を備えている。反射部48は、基板4の表面側であって蛍光体3の光吸収領域3Aに対向する位置に第2の反射面482を備え、蛍光体3の光放出領域Bに対向する位置に第1の反射面481を備えている。
【0065】
第2の反射面482は、前述の図22に示す反射部47の反射面470と同様に、基板4の表面に対して垂直面をなしている。つまり、第2の反射面482は蛍光体3の光吸収領域3Aを透過した光又は蛍光体3から放出される光を、再度、蛍光体3に向けて反射する。
【0066】
第1の反射面481は、前述の図8乃至図18に示す反射部46の反射面(符号は付けていない。)と同様に、基板4の表面に対して一定の傾斜面をなしている。つまり、第1の反射面481は蛍光体3の光放出領域3Bから放出された光を第2の方向D2に反射する。
【0067】
[第2の変形例]
第2の変形例に係る第1の半導体発光装置1は、図24に示すように、反射部48を一体成型した基板4を備えている。反射部48は、基板4の表面となす角度α1が90度に満たない反射面483を備えている。例えば、角度α1は以下の式に示す範囲内に設定されている。
【0068】
45度<α1<90度
反射面483は、蛍光体3の光吸収領域3Aを透過した光、蛍光体3の光吸収領域3A及び光放出領域3Bから放出される光のそれぞれを、再度、蛍光体3及び基板4の表面に向けて反射する。つまり、反射面483は、特に半導体発光素子2から出力され蛍光体3を透過する光の外部漏れを積極的に減少するようになっている。
【0069】
[第3の変形例]
第3の変形例に係る第1の半導体発光装置1は、図25に示すように、反射部48を一体成型した基板4を備えている。反射部48は、基板4の表面側であって蛍光体3の光吸収領域3Aに対向する位置に第2の反射面483を備え、蛍光体3の光放出領域Bに対向する位置に第1の反射面481を備えている。
【0070】
第2の反射面483は、前述の図24に示す反射部48の反射面483と同様に、基板4の表面となす角度α1が鋭角をなしている。つまり、第2の反射面483は蛍光体3の光吸収領域3Aを透過した光又は蛍光体3から放出される光を、再度、蛍光体3及び基板4の表面に向けて反射する。
【0071】
第1の反射面481は、前述の図23に示す反射部48の反射面481と同様に、基板4の表面となす角度α1が鈍角をなしている。つまり、第1の反射面481は蛍光体3の光放出領域3Bから放出された光を第2の方向D2に反射する。
【0072】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光装置1は、基板4の表面上において、半導体発光素子2、蛍光体3のそれぞれの配設位置を代えた例を説明するものである。
【0073】
第4の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図26に示すように、基板4の表面周辺部分の1箇所に半導体発光素子2を配設し、基板4の表面中央部に蛍光体3を配設している。半導体発光素子2は基板4の表面周辺部から表面中央部に向かう第1の方向D1において光を出力する。この出力された光は基板4の表面中央部において蛍光体3に吸収され、蛍光体3は励起光を第2の方向D2に向けて放出する。ここで、第2の方向D2は、図26中、紙面から紙面上に向かう方向である。
【0074】
第4の実施の形態において、蛍光体3は、その平面図しか示していないが、円柱形状において製作されている。なお、蛍光体3は、前述の図6に示す放物線形状、図8に示す逆U字型形状、図9に示すペンシル形状、若しくは円錐形状等により製作してもよい。また、図26並びに後述する図27乃至図29において、図1に示す反射体6、図7に示す反射部46等は省略してある。
【0075】
更に、第4の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図27に示すように、基板4の表面中央部に三角柱形状を有する蛍光体3を備えている。その他の構成は、図26に示す半導体発光装置1の構成と同一である。なお、蛍光体3は、三角錐形状等により製作してもよい。
【0076】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第4の実施の形態に係る半導体発光装置1において、拡散体を備えた例を説明するものである。
【0077】
第5の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図28に示すように、基板4の表面周辺部分の1箇所に半導体発光素子2を配設し、この半導体発光素子2よりも中央側(内側)であって基板4の表面周辺部に基板4の周縁に沿って蛍光体3を配設し、更に基板4の表面中央部に拡散体(散乱体)7を配設している。
【0078】
半導体発光素子2は基板4の表面周辺部から表面中央部に配設された拡散体7に向かう第1の方向D1において光を出力する。蛍光体3は、半導体発光素子2から拡散体7に向かう光の経路に相当する部分を除く、平面リング形状において構成されている。拡散体7は、必ずしもこの形状に限定されるものではないが、平面形状を三角形形状つまり三角柱形状、逆三角錐形状等により構成されている。
【0079】
半導体発光素子2から第1の方向D1に向かって出力された光は拡散体7に照射され、拡散体7はこの照射された光を蛍光体3の内面に向かって均一に拡散する。拡散された光は蛍光体3に吸収され、蛍光体3は励起光を第2の方向D2に向けて放出する。ここで、第2の方向D2は、図28中、紙面から紙面上に向かう方向である。すなわち、半導体発光素子2から出力される光を拡散体7により蛍光体3の全域に渡って均一に拡散することができるので、蛍光体3の励起効率を向上することができる。
【0080】
更に、第5の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図29に示すように、切れ目の無い完全な平面リング形状を有する蛍光体3を備えている。この蛍光体3は、半導体発光素子2から出力される光の経路に相当する部分の厚みを少なくとも減少して、第1の方向D1に向かって出力される光を透過させ、半導体発光素子2から出力される光を拡散体7に照射することができるように構成されている。
【0081】
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第5の実施の形態に係る図29に示す半導体発光装置1において、半導体発光素子2、拡散体7のそれぞれの配置レイアウトを代えた例を説明するものである。
【0082】
第6の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図30に示すように、基板4の表面中央部に半導体発光素子2を配設し、基板4の表面周辺部に平面リング形状を有する蛍光体3を配設し、基板4の表面の表面周辺部において蛍光体3の更に外周囲に反射部47を配設し、基板4の表面周辺部において蛍光体3と反射部47との間に拡散体7を配設している。第6の実施の形態において、半導体発光素子2は互いに180度異なる第1の方向D1に向かって光を出力するので、この光の光路となる二カ所にそれぞれ合計2個の拡散体7が配設されている。拡散体7は、この形状に限定されるものではないが、三角柱形状において製作されている。
【0083】
このように構成される半導体発光装置1において、半導体発光素子2から第1の方向D1に向かって出力された光は蛍光体3に照射され、蛍光体3は励起光を放出する。更に、半導体発光素子2から出力され蛍光体3を透過した光は拡散体7により拡散され、再度、蛍光体3に均一に照射され、蛍光体3はこの拡散光に基づき励起光を更に放出する。第6の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、半導体発光素子2から放出された蛍光体3を透過した光を拡散体7並びに反射部47を利用してリング形状を有する蛍光体3に満遍なく拡散光を行き渡るようにすることができるので、半導体発光素子2の出力光に対する蛍光体3の励起光の変換効率を向上することができる。更に、半導体発光装置1においては、蛍光体3の平面形状と同一又は相似形状のリング形状を有する放出光を取り出すことができる。
【0084】
なお、第6の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、基板4に一体成型された反射部47を備えているので、特に拡散体7を備えていなくても、蛍光体3を透過した光を反射部47により充分に拡散することができる。
【0085】
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第6の実施の形態に係る半導体発光装置1において、拡散体7の機能を基板4の反射部47(又は反射体)に備えた例を説明するものである。
【0086】
第7の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図31に示すように、基板4の表面中央部に半導体発光素子2を配設し、基板4の表面周辺部において平面リング形状の4分の1の形状を有する蛍光体3を4個配設し、基板4の表面の表面周辺部において蛍光体3の更に外周囲に蛍光体3毎に反射部47を4個配設している。第7の実施の形態において、半導体発光素子2は互いに180度異なる第1の方向D1に向かって光を出力する。4個の蛍光体3のうち一方の2個の蛍光体3は、互いに180度異なる位置において、半導体発光素子2から出力される光の直接光路と一致する領域に配設されている。残りの他方の2個の蛍光体3は、互いに180度異なる位置において、一方の2個の蛍光体3に対して90度回転した位置に配設されている。すなわち、4個の蛍光体3のそれぞれは半導体発光素子2を中心として90度毎に配設されている。
【0087】
半導体発光素子2から出力され蛍光体3を透過する光を直接反射する反射部471の反射面(内面)は第1の方向D1に対して例えば67.5度(又は112.5度)傾斜させている。つまり、反射部471は、時計方向回りにおいて次段に配設された蛍光体3及び反射部472に向けて光を反射する。この反射された光は反射部472により更に次段に配設された蛍光体3及び反射部471に向けて光を反射する。反射部472の反射面は、基板4の法線方向に対して例えば90度の角度に設定されている。
【0088】
このように構成される半導体発光装置1において、半導体発光素子2から第1の方向D1に向かって出力された光は蛍光体3に照射され、蛍光体3は励起光を放出する。更に、半導体発光素子2から出力され蛍光体3を透過した光は、反射部471により、この透過してきた蛍光体3並びに時計回りの次段に配設された蛍光体3及び反射部472に向って反射される。更に、この光は反射部472により時計回りの更に次段に配設された蛍光体3及び反射部471に反射される。つまり、半導体発光装置1においては、反射部471及び472により、半導体発光素子2から出力された光を繰り返し反射し、反射する度に蛍光体3から励起光を放出することができるので、変換効率を向上することができる。
【0089】
なお、第7の実施の形態に係る半導体発光装置1においては、放射状に発光するリングレーザを半導体発光素子2とすることが好ましい。
【0090】
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態に係る半導体発光装置1は、基板4の平面形状を変えた例を説明するものである。
【0091】
第8の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図32に示すように、長方形状の平面形状を有する基板4の表面中央部に半導体発光素子2に配設し、基板4の表面周辺部であって短辺に沿って蛍光体3を配設している。基板4の周縁に沿って一体成型された反射部47が配設されており、反射部47の長辺と短辺との間には曲面を備えている。第8の実施の形態に係る半導体発光素子2には例えば共振器型発光ダイオード(RCLED:resonant cavity light emitting diode)を使用することができる。
【0092】
このように構成される半導体発光装置1において、半導体発光素子2から第1の方向D1に向かって(基板4の長辺に沿って)出力された光は蛍光体3に照射され、蛍光体3は励起光を放出する。励起光は、図32中、紙面から紙面上に向かう第2の方向D2に放出される。
【0093】
(第9の実施の形態)
本発明の第9の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第8の実施の形態に係る半導体発光装置1において更に小型化を実現する例を説明するものである。
【0094】
第9の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図33及び図34に示すように、前述の第8の実施の形態に係る半導体発光装置1の基板4のサイズに比べて一回り小さいサイズの基板4を備え、蛍光体3と反射部47との間のスペースを確保せずにできる限り近接若しくは密着させている。更に、半導体発光装置1においては、半導体発光素子2上に蓋12を備えている。蓋12は、半導体発光素子2の上面から若干離間して配設され、半導体発光素子2上を覆うとともに蛍光体3に達するまでの範囲内において配設されている。半導体発光装置1の小型化を実現するためには、半導体発光素子1から出力される光の最適化が必要であり、蓋12には蛍光作用を有する例えばEr錯体化合物を使用することができる。
【0095】
(第10の実施の形態)
本発明の第10の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第9の実施の形態に係る半導体発光装置1において更に小型化を実現する例を説明するものである。
【0096】
第10の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図35に示すように、前述の第9の実施の形態に係る半導体発光装置1の基板4のサイズに比べて皿に一回り小さいサイズの基板4を備え、長方形状の基板4の表面上において、一方の短辺側に半導体発光素子2を配設し、他方の短辺側に蛍光体3を配設している。つまり、半導体発光素子2は一方向にのみ光を出力し、この光を1つの蛍光体3により吸収し、この蛍光体3から励起光を放出する。蛍光体3からの励起光は、図35中、紙面から紙面上に向かう第2の方向D2に放出される。
【0097】
このように構成される半導体発光装置1においては、基板4の一方の短辺に半導体発光素子2を配設し、他方の短辺に蛍光体4を配設しているので、半導体発光素子2を中心としてその両側に蛍光体3を配設する場合に比べてサイズを半減することができる。
【0098】
(第11の実施の形態)
本発明の第11の実施の形態に係る半導体発光装置1は、前述の第10の実施の形態に係る半導体発光装置1において、半導体発光素子2に面発光型を採用する例を説明するものである。
【0099】
第11の実施の形態に係る半導体発光装置1は、図36に示すように、前述の第10の実施の形態に係る半導体発光装置1の半導体発光素子2に代えて、面発光型の半導体発光素子2を配設している。蛍光体3からの励起光は、図36中、右側から左側に向かう第2の方向D2に放出される。半導体発光素子2には、例えば面発光型半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を実用的に使用することができる。
【0100】
面発光型半導体レーザは、例えば図37に示すように、n型GaAs基板221上にn型多層膜反射鏡(DBR)222、活性層(MQW)223、p型多層膜反射鏡(DBR)224のそれぞれを順次して構成されている。n型GaAs基板221の裏面にはn型電極225が配設され、p型多層膜反射鏡224上にはコンタクト層226を介在してp型電極227が配設されている。
【0101】
このように構成される半導体発光装置1においては、前述の第10の実施の形態に係る半導体発光装置1と同様に、サイズを半減することができる。
【0102】
なお、面発光型の半導体発光素子2は、この第11の実施の形態に係る半導体発光装置1に限定されるものではなく、前述の第1の実施の形態乃至第10の実施の形態に係る半導体発光装置1にも使用することができる。この場合、面発光型の半導体発光素子2は横置きに配置される。
【0103】
(その他の実施の形態)
なお、本発明は、前述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明は、単に半導体発光装置1として説明したが、本発明の実施の形態に係る半導体発光装置1は、一般照明器具、業務用照明器具、又はテレビジョン若しくはパーソナルコンピュータの液晶表示装置のバックライト、又は自動車、自動二輪車若しくは自転車のライト等に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。
【図2】図1に示す半導体発光装置の平面図である。
【図3】図1に示す半導体発光装置の半導体発光素子の要部断面図である。
【図4】図1に示す半導体発光装置の他の半導体発光素子の要部断面図である。
【図5】図1に示す半導体発光装置の第1の蛍光体の断面図である。
【図6】図1に示す半導体発光装置の第2の蛍光体の断面図である。
【図7】第1の実施の形態の実施例に係る半導体発光装置の断面図である。
【図8】第1の実施の形態の第1の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図9】同第1の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図10】第2の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図11】同第2の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図12】第3の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図13】同第3の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図14】同第3の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図15】第4の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図16】同第4の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図17】同第4の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図18】同第4の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。
【図21】図20に示す半導体発光装置の平面図である。
【図22】第3の実施の形態の第1の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図23】同第2の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図24】同第3の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図25】同第4の変形例に係る半導体発光装置の要部断面図である。
【図26】本発明の第4の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図27】同第4の実施の形態の変形例に係る半導体発光装置の平面図である。
【図28】本発明の第5の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図29】同第5の実施の形態の変形例に係る半導体発光装置の平面図である。
【図30】本発明の第6の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図31】本発明の第7の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図32】本発明の第8の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図33】本発明の第9の実施の形態に係る半導体発光装置の断面図である。
【図34】図33に示す半導体発光装置の平面図である。
【図35】本発明の第10の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図36】本発明の第11の実施の形態に係る半導体発光装置の平面図である。
【図37】図36に示す半導体発光装置の半導体発光素子の断面図である。
【符号の説明】
【0105】
1 半導体発光装置
2、21〜24 半導体発光素子
3 蛍光体
3A 光吸収領域
3B 光放出領域
4 基板
41 基板基材
42、43 配線
46、47、48 反射部
470 反射面
471 第1の反射部
472 第2の反射部
481 第1の反射面
482 第2の反射面
5 ワイヤ
6 反射体
7 拡散体
10 ヒートシンク
11 遮蔽体
12 蓋
D1 第1の方向
D2 第2の方向





 

 


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