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発明の名称 超電導マグネット装置およびその運転方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5440(P2007−5440A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−181791(P2005−181791)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100103333
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 治
発明者 小柳 圭 / 小野 通隆 / 野村 俊自
要約 課題
室温からの熱侵入を低減しつつ、電源設備の出力電流容量以上の電流値をサンプルへ通電可能な超電導マグネット装置を提供する。

解決手段
超電導マグネット装置は、1次側超電導コイル1bと、1次側超電導コイル1bを収容する第1の低温容器1aと、1次側超電導コイル1bに磁気的に結合された2次側超電導コイル2aと、2次側超電導コイル2aを収容する第2の低温容器5と、を有する。1次側超電導コイル1bと次側超電導コイル2aを別の温度に制御できる。2次側超電導コイル2aは、複数の2次側コイルが並列に接続されて構成されている。2次側超電導コイル2aには、1次側超電導コイル1bおよび2次側超電導コイル2aとは別個の温度に制御可能な超電導導体サンプル4が電気的に接続されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
1次側超電導コイルと、
この1次側超電導コイルを収容する第1の低温容器と、
前記1次側超電導コイルに磁気的に結合された2次側超電導コイルと、
この2次側超電導コイルを収容する第2の低温容器と、
を有し、
前記1次側超電導コイルと2次側超電導コイルとが別の温度に制御できるように構成されていることを特徴とする超電導マグネット装置。
【請求項2】
前記2次側超電導コイルは複数の2次側コイルが並列に接続されてなる構成であることを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット装置。
【請求項3】
前記2次側超電導コイルの複数の2次側コイルが、各コイル毎に誘導される電流が互いにほぼ等しくなるようにコイルの相対配置および巻回数が構成されていることを特徴とする請求項2に記載の超電導マグネット装置。
【請求項4】
前記2次側超電導コイルの複数の2次側コイルが、前記1次側超電導コイルの赤道面に対して対称に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の超電導マグネット装置。
【請求項5】
前記2次側超電導コイルに超電導導体サンプルが接続され、この超電導導体サンプルの温度が前記2次側超電導コイルの温度とは別に制御できるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の超電導マグネット装置。
【請求項6】
前記2次側超電導コイルは第2の低温容器内の液体冷媒内に浸漬され、
前記超電導導体サンプルは第3の低温容器内に収容され、
前記第2の低温容器と第3の低温容器とは絞りバルブを介して配管で接続されていて、前記第3の低温容器は、前記第2の低温容器から前記配管を通じて流入する前記液体冷媒の蒸気によって冷却されるように構成されていること、
を特徴とする請求項5記載の超電導マグネット装置。
【請求項7】
前記2次側超電導コイルおよび超電導導体サンプルの温度は、極低温冷凍機および伝導冷却部材を含む温調機構によって制御されるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の超電導マグネット装置。
【請求項8】
前記超電導導体サンプルの接続部分の温度を制御する機構を有し、この温度の制御によって前記超電導導体サンプルおよび前記2次側超電導コイルを含む回路の抵抗値を調節して2次側の電流値を制御する機構を有することを特徴とする請求項5に記載の超電導マグネット装置。
【請求項9】
前記2次側超電導コイルは前記1次側超電導コイルのボア内に配置され、前記2次側超電導コイルの電流を導入する端子が前記2次側超電導コイルの内側に配置されていること、を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の超電導マグネット装置。
【請求項10】
前記1次側超電導コイルが冷凍機伝導冷却型であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の超電導マグネット装置。
【請求項11】
1次側超電導コイルと、この1次側超電導コイルに磁気的に結合された2次側超電導コイルと、を有する超電導マグネット装置の運転方法であって、1次側超電導コイルの温度と2次側超電導コイルの温度を別個に制御すること、を特徴とする超電導マグネット装置運転方法。
【請求項12】
前記超電導マグネット装置は前記2次側超電導コイルに電気的に接続された電導導体サンプルを有し、
前記電導導体サンプルの温度を、前記1次側超電導コイルの温度および2次側超電導コイルの温度とはさらに別個に制御すること、を特徴とする請求項11に記載の超電導マグネット装置運転方法。
【請求項13】
前記2次側超電導コイルに超電導導体サンプルを接続し、前記1次側超電導コイルに電流を流すことによって磁場を発生させ、前記磁場を前記超電導導体サンプルに印加することによって、前記超電導導体サンプルの超電導特性の経験磁界依存性を評価すること、を特徴とする請求項11に記載の超電導マグネット装置運転方法。
【請求項14】
前記1次側超電導コイルに電流を流すことによって励磁し、この1次側超電導コイルの励磁速度を変化させることによって、前記2次側超電導コイルに接続した超電導導体サンプルの交流損失による発熱を制御し、これによって前記超電導導体サンプルの超電導特性の温度依存性を評価すること、を特徴とする請求項11ないし13のいずれかに記載の超電導マグネット装置運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、1次側超電導マグネットと磁気的に結合した2次側超電導コイルとを備えた超電導マグネット装置およびその運転方法に関し、特に、超電導エネルギー貯蔵システム等に用いる大電流容量導体の効率の高い大電流通電評価に好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
超電導材料の通電特性計測装置として、たとえば、特許文献1の装置が知られている。
【0003】
図10は、超電導導体に通電して電圧発生を観測し臨界電流値を測定するための従来の装置の基本的な構成例を示す例である。この構成例では、超電導導体サンプル4は、低温容器16内の冷媒6に浸漬されて極低温に冷却されている。冷媒6には外部磁場印加用超電導コイル12も浸漬されている。外部磁場印加用超電導コイル12は、マグネット用電流リード15bを介して低温容器16外のマグネット励磁電源13に接続されている。超電導導体サンプル4両端には電流を供給するための電流リード15aが接続され、この電流リード15aは、室温の電流導入端子を介して超電導導体サンプル用電源14に接続されている。電流リード15aとしては、通常、銅あるいはリン脱酸銅等の銅合金が使用される。
【0004】
なお、別の従来例として、超電導導体サンプルが極低温小型冷凍機により伝導冷却されて試験に供される場合もある。
【0005】
通常、電流リードはその長さと断面積とを最適化されて極低温部分への熱負荷を増加させないよう設計されるが、冷媒蒸発ガスとの熱交換の条件によっては1A当り50mW近い熱侵入があり、大電流をサンプルに通電する必要がある場合には、電流値に比例して電流リードの断面積が大きく設計される。また、導体サンプルの超電導特性の磁場依存性を測定するためにはサンプルに対して超電導コイル12による外部磁場を与える必要が生じ、図10の構成例のように同じ低温容器16に外部磁場印加用の超電導コイルを励磁するための電流リード15bを具備する構成になる。
【0006】
一方、図11は、外部磁場印加用超電導マグネットの1次側超電導コイル1bの内側に試験用超電導導体サンプル4と2次側超電導コイル17を設置して、電磁誘導により電流供給する方法の従来装置の基本的な構成を示した例である。この構成において、外部磁場印加用の超電導コイル1bと2次側超電導コイル17および試験用超電導導体サンプル4とは同じ低温容器16内部に設置されている。
【特許文献1】特開2003−149278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の構成例のように外部から電流リードを介して超電導導体サンプルに電流供給する場合、熱侵入により冷媒が蒸発してしまう。さらに、外部磁場印加用の超電導コイルへ電流を供給する電流リードからも極低温部分への熱負荷が生じる。この結果、冷媒の液面が減少するために通電試験できる時間が制限されてしまう。一方、サンプルに供給できる電流値は外部電源の電流容量により制限され、従来の方式では、保有する電源設備の出力電流値を越える臨界電流値をもつ導体サンプルは評価できない。
【0008】
また、外部磁場印加用超電導マグネットを使用して電磁誘導により電流供給する方法の場合、従来例では試験サンプルと磁場印加用超電導マグネットとが同一の低温容器内に収納されているため、試験の度にマグネット冷却のための冷媒も消費し、磁場印加用超電導マグネットを冷却、昇温するための時間も要する。
【0009】
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、室温からの熱侵入を低減しつつ、電源設備の出力電流容量以上の電流値をサンプルへ通電可能な超電導マグネット装置およびその運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明による超電導マグネット装置は、1次側超電導コイルと、この1次側超電導コイルを収容する第1の低温容器と、前記1次側超電導コイルに磁気的に結合された2次側超電導コイルと、この2次側超電導コイルを収容する第2の低温容器と、を有し、前記1次側超電導コイルと2次側超電導コイルとが別の温度に制御できるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明による超電導マグネット装置運転方法は、1次側超電導コイルと、この1次側超電導コイルに磁気的に結合された2次側超電導コイルと、を有する超電導マグネット装置の運転方法であって、1次側超電導コイルの温度と2次側超電導コイルの温度を別個に制御すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、室温からの熱侵入を低減しつつ、電源設備の出力電流容量以上の電流値をサンプルへ通電可能にする構造を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施し得るものである。また、以下の説明で、従来技術と共通の部分、あるいは相互に同一もしくは類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る超電導マグネット装置の第1の実施形態を示す縦断面図であり、2次側超電導コイルおよび超電導導体サンプルを同じ2次側低温容器内で冷媒により浸漬冷却し試験する場合について示す。
【0015】
鉛直軸を有する筒状の2次側低温容器5内に、軸を鉛直にした2次側超電導コイル2aが収容されている。2次側超電導コイル2aは複数個(たとえば4個)のコイルが上下方向の軸に沿って並べられている。2次側超電導コイル2aの電流導入端子2bはコイルの内側に配置され、これらが互いに並列に、接続部分18aでリード線20に接続されている。このリード線20は、2次側超電導コイル2aの上方に配置された超電導導体サンプル(超電導体負荷)4と、接続部分18bで接続されている。2次側低温容器5内に液体の冷媒6が溜められており、2次側超電導コイル2a、電流導入端子2b、超電導導体サンプル4、リード線20は冷媒6内に浸漬されている。
【0016】
2次側低温容器5の周囲を囲むように環状の1次側超電導マグネット1が配置されていて、2次側超電導コイル2aが環状の1次側マグネット1の内側空間であるボア1d内に配置される関係になる。1次側超電導マグネット1は、環状の1次側低温容器1a内に収容された1次側超電導コイル1bを有する。1次側超電導コイル1bは、2次側超電導コイル2aと磁気的に結合されるように2次側超電導コイル2aに対向して配置され、1次側超電導マグネット用電源3に電気的に接続されている。また、1次側超電導コイル1bは1次側マグネット用極低温冷凍機1cに、固体熱伝導体によって熱的に接続されている。
【0017】
この実施形態では、2次側回路は複数個の並列の超電導コイルを有し、超電導導体サンプル4に対して電流を供給する。2次側回路は複数のコイルを有することにより2次側コイルを巻回する超電導導体のコイル数倍を超電導導体サンプルに供給することができる。
【0018】
また、並列回路である2次側に対して1次側超電導マグネット1の磁場が印加された場合には、各回路間の幾何学的な位置関係により電流偏流が生じる恐れがあるが、並列回路を構成するコイルが独立しているため、コイルの相対位置を移動することができ、電流偏流が抑制されるように調整することが可能になる。2次側超電導コイル2aの並び方は、図2に示すように同じ大きさのコイルを4個並べてもよいが、図3あるいは図4のように1次側超電導コイルの赤道面30との距離に応じて2次側コイル2aの巻数を変えて、偏流が起こり難い設計にしておくことも可能である。一般に、2次側超電導コイル2aを1次側超電導マグネットの赤道面30に対して対称に配置するのが好ましい。ここで、「赤道面」とは、環状の1次側超電導コイルの軸方向高さの半分の高さにおいて、軸方向に対して垂直な面のことである。
【0019】
また、超電導導体サンプル4の2次側低温容器5の内部での位置は冷媒6の液面を越えない範囲内で任意に選ぶことが可能であるため、1次側超電導マグネット1の発生する漏れ磁場を超電導導体サンプル4に与えて超電導導体サンプル4の超電導特性の磁場依存性を観察することも可能である。
【0020】
すなわち、1次側超電導コイル1bは誘導回路として働くだけでなく、その漏れ磁場を超電導導体サンプル4に与えることができる。2次側電流値のピーク値を決める1次側電流の掃引条件には、1次側電流の掃引速度(di/dt)と、1次側電流のフラットトップ値(F/T)の二つがある。したがって、di/dtを変化させれば、F/T値を任意に選んで同じ2次側電流ピーク値を得ることができる。F/T値は1次側超電導コイル1bの発生磁場に相当するので、本装置においてF/T値をパラメタとして試験を繰り返せば、超電導導体サンプル4の磁界依存性を評価することができる。
【0021】
次に、図1に示した実施形態に関して試作した試験装置の諸元および試験結果の一例について以下に示す。
【0022】
試験装置を構成の諸元は、以下の通りである。なお、2個の2次側超電導コイルAは、1次側超電導マグネットの赤道面(Z=0)に対してZ=±40mmの位置に設置し、同じく2個の2次側超電導コイルBは、Z=±120mmの位置に設置した。
【0023】
(1)1次側超電導マグネットについては、内径450mm、外径517mm、軸長266mm、巻回数14997ターン、定格通電電流値117A、中心磁場4T、インダクタンス101Hとした。
【0024】
(2)2次側超電導コイルAについては、内径160mm、外径260mm、軸長25mm、巻回数54ターン、インダクタンス0.76mHとした。
【0025】
(3)2次側超電導コイルBについては、内径122mm、外径260mm、軸長25mm、巻回数74ターン、インダクタンス1.1mHとした。
【0026】
本構成で、2次側回路にあらかじめ残留抵抗率を測定したリン脱酸銅片を直列に接続し、その両端発生電圧を測定することにより、2次側に誘導された電流値を校正した。2次側に誘導される電流値のピークは回路の有する抵抗値が律速となるため、校正試験の際には、1次側の冷凍機伝導冷却式超電導マグネットを0.078A/秒で励磁したときにピーク値で200A以下になるよう、この電流測定用のリン脱酸銅片の抵抗値を設計した。
【0027】
2次側超電導コイルを液体ヘリウムで浸漬冷却し、1次側の冷凍機伝導冷却式超電導マグネットを0.078A/秒で励磁し2次側電流値を校正した結果を図5に示す。この図で、点線19は1次側電流を示し、実線20が2次側電流を示す。2次側に誘導された電流値は172Aで、数値解析による値とほぼ一致した。
【0028】
次に、1次側超電導マグネットの励磁速度を変えたときの2次側回路の電流ピーク値を図6に示す。1次側マグネットの掃引速度に比例した2次側電流のピーク値が得られた。
【0029】
以上説明したように、この実施形態によれば、室温からの熱侵入を低減しつつ、電源設備の出力電流容量以上の電流値をサンプルへ通電可能にする構造を実現できる。また、1次側に伝導冷却超電導マグネットを使用し、2次側コイルの低温容器を別に構成したことで、通電試験に時間の制約が設けられることなく、かつサンプル温度を可変にできるので、冷媒の蒸発と電源出力の限界とにより試験が制約されるという不具合を回避しながら、超電導導体の評価試験を行なうことができる。
【0030】
[第2の実施形態]
図7は、本発明に係る超電導マグネット装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。この実施形態では、2次側低温容器5内で冷媒6の液面上方に真空断熱容器10aが配置され、真空断熱容器10a内に超電導導体サンプル4が配置されている。真空断熱容器10aを貫通して熱伝導部材9が配置されこの部材9が超電導導体サンプル4と直接接触している。真空断熱容器10aの上方には2次側用小型冷凍機7の冷却ステージ8が配置されて、冷却ステージ8が熱伝導部材9と接触している。
【0031】
2次側超電導コイル2aは冷媒6で浸漬冷却される。また、超電導導体サンプル4は真空断熱容器10a内部に設置され、2次側用小型冷凍機7の冷却ステージ8から熱伝導部材9を介して伝導で冷却される。これにより、超電導導体サンプル4の温度を、冷媒6の温度よりも高くしたり低くしたりして種々の温度範囲における超電導特性の測定が可能になる。その結果、超電導導体サンプル4の超電導特性の温度依存性を測定できる。
【0032】
[第3の実施形態]
図8は、本発明に係る超電導マグネット装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。この実施形態では、2次側低温容器5内で冷媒6の液面上方にガスヘリウム容器10bが配置され、ガスヘリウム容器10b内に超電導導体サンプル4が配置されている。2次側低温容器5の底部付近とガスヘリウム容器10bは、ニードルバルブ(絞りバルブ)11aを介して連絡管32で接続されている。また、ガスヘリウム容器10bは、真空引き用バルブ(絞りバルブ)11bを介して真空引き用配管34により図示しない真空ポンプに接続されている。
【0033】
2次側超電導コイル2aは冷媒6で浸漬冷却される。一方、超電導導体サンプル4は、ニードルバルブ11aを通してガスヘリウム容器10bに導入されたヘリウム蒸気によって冷却される。ニードルバルブ11aと真空引き用バルブ11bの開度を調節することによってヘリウムガス流量が調節され、超電導導体サンプル4を所定の温度に保つことができる。
【0034】
これにより、第2の実施形態(図7)と同様に、超電導導体サンプル4の温度を2次側超電導コイル1bの温度とは別個に温度調節することが可能になり、超電導特性の温度依存性の測定が可能になる。
【0035】
[第4の実施形態]
図9は、本発明に係る超電導マグネット装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。この実施形態では、鉛直軸を有する筒状の真空断熱容器10a内に、軸を鉛直にした2次側超電導コイル2aが収容され、真空断熱容器10a内の2次側超電導コイル2aの上方に超電導導体サンプル4が配置されている。真空断熱容器10aには2次側用小型冷凍機7が配置されており、その冷凍機冷却ステージ8が真空断熱容器10a内に配置されている。冷凍機冷却ステージ8は、熱伝導部材9を介して2次側超電導コイル2aおよび超電導導体サンプル4に熱的に接続されている。
【0036】
ここで、2次側超電導コイル2aは熱伝導部材9と接触しているが、磁場変動によって熱伝導部材9に渦電流が生じ発熱の要因となる可能性もある。そのため、渦電流のループを切るような形状にする、あるいは渦電流による発熱が2次側コイルに悪影響を与えないレベルに導電率を選定した材料を用いるなどの設計が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る超電導マグネット装置の第1の実施形態を示す模式的縦断面図である。
【図2】本発明に係る超電導マグネット装置における2次側コイルの構成例を示す模式的縦断面図である。
【図3】本発明に係る超電導マグネット装置における2次側コイルの他の構成例を示す模式的縦断面図である。
【図4】本発明に係る超電導マグネット装置における2次側コイルのさらに他の構成例を示す模式的縦断面図である。
【図5】本発明に係る超電導マグネット装置の第1の実施形態に沿って試作した装置を用いて励磁・通電試験を行なった結果を示すグラフである。
【図6】本発明に係る超電導マグネット装置の第1の実施形態に沿って試作した装置を用いて1次側回路の掃引速度を変化させたときの2次側回路の電流値測定結果を示すグラフである。
【図7】本発明に係る超電導マグネット装置の第2の実施形態を示す模式的縦断面図である。
【図8】本発明に係る超電導マグネット装置の第3の実施形態を示す模式的縦断面図である。
【図9】本発明に係る超電導マグネット装置の第4の実施形態を示す模式的縦断面図である。
【図10】従来の超電導マグネット装置の基本的な構成を示す模式的縦断面図である。
【図11】電磁誘導により通電する従来の超電導マグネット装置の基本的な構成を示す模式的縦断面図である。
【符号の説明】
【0038】
1…1次側超電導マグネット、1a…1次側低温容器、1b…1次側超電導コイル、1c…1次マグネット用極低温冷凍機、1d…1次マグネットのボア、2a…2次側超電導コイル、2b…2次側超電導コイルの電流導入端子、3…1次側超電導マグネット用励磁電源、4…超電導導体サンプル、5…2次側低温容器、6…冷媒、7…2次側用小型冷凍機、8…冷凍機冷却ステージ、9…熱伝導部材、10a…真空断熱容器(低温容器)、10b…ガスヘリウム容器(低温容器)、11a…ニードルバルブ、11b…真空引き用バルブ、12…外部磁場印加用超電導コイル、13…マグネット励磁電源、14…超電導導体サンプル用電源、15a…サンプル通電用電流リード、15b…マグネット用電流リード、16…低温容器、17…2次側超電導コイル…18a…接続部分、18b…接続部分、30…1次側超電導コイルの赤道面、32…連絡管、34…真空引き配管




 

 


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