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発明の名称 コイル部品とその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−12958(P2007−12958A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193373(P2005−193373)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 井端 昭彦 / 冨田 浩史
要約 課題
本発明は、携帯電話等の各種電子機器に用いられるコイル部品のQ値向上を目的とする。

解決手段
そして、この目的を達成するために本発明は、柱状の支持体3と、この支持体3の中央部表面に設けたコイル6Aと、支持体3の両端部表面に設けた電極4Aとを備え、コイル6Aが上層6AAと下層(図示せず)とを有し、この下層(図示せず)の導電率と電極4Aの導電率とが等しく、電極4Aの導電率が上層6AAの導電率よりも低いコイル部品。
特許請求の範囲
【請求項1】
柱状の支持体と、この支持体の中央部表面に設けたコイルと、前記支持体の両端部表面に設けた電極とを備え、前記コイルが上層と下層とを有し、この下層の導電率と前記電極の導電率とが等しく、前記電極の導電率が前記上層の導電率よりも低いコイル部品。
【請求項2】
電極及びコイルの下層が空隙を有する請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
コイルの上層を構成する主な金属と、下層を構成する主な金属と、電極を構成する主な金属とが同元素である請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
コイルの上層の厚みが下層の厚みよりも厚い請求項1に記載のコイル部品。
【請求項5】
コイルの上層の厚みが電極の厚みよりも厚い請求項1に記載のコイル部品。
【請求項6】
柱状の支持体の中央部表面及び前記支持体の両端部の一部にペースト状の第1の金属膜を塗布して焼成し、その後前記支持体の両端部の一部に形成した第1の金属膜の表面に第1の絶縁層を形成し、次に前記支持体の中央部表面に形成した第1の金属膜の表面に電気めっきにより第2の金属膜を形成し、その後前記第1の金属膜及び第2の金属膜を螺旋形状に成形するコイル部品の製造方法。
【請求項7】
第1の金属膜と第2の金属膜とが同元素である請求項6に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項8】
第1の金属膜の導電率が第2の金属膜の導電率よりも低い請求項6に記載のコイル部品の製造方法。
【請求項9】
第1の金属膜の厚みを第2の金属膜の厚みよりも薄く形成する請求項6に記載のコイル部品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の各種電子機器に用いられるコイル部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のコイル部品は、図8((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示されるようなセラミックなどからなる支持体1に、図9((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示されるように金属膜2を全体に形成し、その後図10((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示されるように中央部1Aに形成した金属膜2をらせん形状にカットしてコイル2Aが形成されていた。
【0003】
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開平10−270252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のコイル部品はQ値が低いことが問題となっていた。
【0005】
すなわち、上記従来の構成のコイル部品に電流を流すと、支持体1の両端部1Bに形成された金属膜2において大きな渦電流が発生し、コイル2Aで発生させる磁束が減少してしまい、Q値が悪くなっていた。
【0006】
そこで本発明は、このようなコイル部品において、Q値を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために本発明は、柱状の支持体と、この支持体の中央部表面に設けたコイルと、前記支持体の両端部表面に設けた電極とを備え、前記コイルが上層と下層とを有し、この下層の導電率と前記電極の導電率とが等しく、前記電極の導電率が前記上層の導電率よりも低くしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコイル部品は、渦電流の大きさに影響を与える電極の導電率をコイルの上層よりも低くしているため、渦電流を抑制し、Q値を向上させることができるという効果を有する。
【0009】
さらに、コイルの上層の導電率が高いためQ値を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1におけるコイル部品について図面を参照しながら説明する。
【0011】
まず、図1((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、両端部3Aと、両端部3Aよりも細い中央部3Bを有する柱状の支持体3を形成する。両端部3Aと中央部3Bとは同じ太さでも構わないが、中央部3Bを細くしておいた方が、P板等への実装時において有利である。
【0012】
支持体3の形成方法としては、例えばセラミック粉末を造粒して20〜30μm程度の粒子にし、それを金型に入れて焼成する等して形成することができる。
【0013】
この支持体3は、非磁性体であっても磁性体であってもいずれでもよいが、高い周波数帯域(GHz帯域)で高いQが必要な場合は、周波数に追従できない磁性体は損失となるため、周波数とは関係のない非磁性体を用いることが望ましく、それほど高くない周波数帯域(MHz帯域)で高いQ特性やL特性などを必要とする場合は、支持体3の磁性分も利用すべく磁性体を用いることが望ましい。
【0014】
非磁性体としては、エポキシ、ポリイミドなどの有機系の絶縁材料、各種のガラス材料、さらにはガラスとセラミックを混合したガラスセラミックス、CuZn系フェライトあるいはアルミナに代表されるようなセラミックなどの無機系の絶縁材料などがあるが、有機系の絶縁材料を用いると軽量化が可能といったメリットがあり、セラミック系を用いると、熱プロセスに強いといった効果がある。
【0015】
磁性体としては、NiZn系やNiZnCu系、MnZn系などのスピネル系や六方晶系などのフェライト材料や、Fe系、Co基やセンダストやパーマロイなどの金属系材料を用いることができ、その中でもNiZn系やNiZnCu系を用いると絶縁性が高いというメリットがあり望ましい。
【0016】
ここで、この支持体3には誘電率の低いものを用いることにより、コイル間の浮遊容量を低減することができ、コイルの自己共振周波数を高めることやコイルの高周波特性を改善することが可能になる。逆に、誘電率の高い材料を用いた場合は、浮遊容量とコイルの共振周波数を適宜調整することにより、様々な電気特性のコイル部品を得ることが可能となる。即ち、インピーダンスが大きくなる周波数帯域を、L値や支持体3の誘電率の変更により調整が可能となる。また、浮遊容量を調整することにより、等価回路的に複合部品的な電気特性を確保することができる。
【0017】
次に、図2((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図1における支持体3の中央部(図示せず)の表面及び、両端部3Aの表面に金属膜4を形成する。支持体3の中央部(図示せず)の表面に形成した金属膜4は後に電極(後の工程で示す)となり、両端部3Aの表面に形成した金属膜4は後にコイル(後の工程で示す)の下層(後の工程で示す)となる。電極(後の工程で示す)を形成する金属膜4は両端部3Aの全体ではなく、引出電極(後の工程で示す)との接続部分であり且つP板(図示せず)への実装部分のみに形成することにより、渦電流の発生を減らすことができ、Q値の向上を図ることができる。
【0018】
この金属膜4の形成方法としては、銅、銅合金、銀、銀とパラジウムの合金や銀と白金の合金あるいは白金のような金属のペーストを塗布し、焼成して形成する。特に、銅と銀は導電率が高く望ましい。なお、銅などの酸化が起こりやすい金属を用いる場合、焼成は窒素雰囲気中で行い、金属膜4を酸化させないことが望ましい。
【0019】
ここで、この金属膜4はペーストを塗布し焼成して形成するため、必然的に空隙やガラスフリットを含む。このようにして、あえてこの金属膜4の導電率を低くしておく。
【0020】
その後、図3((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図2における両端部3Aの表面に形成した金属膜4の上面にマスク5を形成する。このマスク5にはレジストを用いておくと、後の工程で除去しやすく望ましい。
【0021】
次に、図4((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図3における金属膜4をめっき用の電極として、電気めっきにより金属膜6を形成する。この金属膜6は金属膜4が有する空隙やガラスフリットのかけらなどを有さないため、金属膜4と同元素の金属を用いて形成したとしても導電率が高い。ここで、金属膜6と金属膜4を同元素で構成した場合は、コイル(後の工程で示す)において合金を形成しないというメリットがある。合金を形成してしまうと、導電率が下がるという問題と、融点が下がることで耐熱性が悪く、正確なコイル形状を保てないという問題を有する。よって、同元素で構成した場合、これらの問題点を回避することができる。一方、金属膜4よりも高抵抗のものを用いた場合、両端部3A上における渦電流の発生量をより減らすことができ、コイル(後の工程で示す)で発生した磁束を妨げることがなくQ値を下げないという効果を有する。
【0022】
さらに、この金属膜6を金属膜4に比べて十分厚くしておくと、コイル(後の工程で示す)の導電率を高くすることができ、Q値を高くすることができる。
【0023】
ここで、両端部3A表面に形成した金属膜4の上面にはマスク5を形成しておくため、金属膜6は形成されない。即ち、空隙やガラスフリットを含まない高導電率の金属膜6を両端部3A表面の金属膜4に形成しないことにより、渦電流の発生を防ぐことができ、コイル(後の工程で示す)で発生した磁束を妨げることがなくQ値を向上させることができる。
【0024】
また、一般にめっき形成工程においては、めっき液により金属膜4に含まれ支持体3との付着力を保っていたガラスフリット及び金属膜4自体が融解するため、支持体3と金属膜4との密着強度が落ちる。しかし、両端部3A表面に形成した金属膜4の上面にはマスク5を形成しておくため、密着強度を下げることがないという効果を有する。
【0025】
その後、図5((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図4における金属膜6から、らせん状のコイル6Aと、その両端の引出電極6Bとを形成する。そして、図3における金属膜4が図5におけるコイル6Aの下層(図示せず)を形成し、図4における金属膜6が図5におけるコイル6Aの上層6AAを形成している。形成方法としては、全面にレジストを塗り、らせん状に紫外線を照射した後、アルカリ溶液などに浸してエッチングする方法や、レーザー照射によりカットする方法があるが、YAGレーザーを用いて形成する方法が細い加工を可能にするためコイル6Aの巻き数を多くすることができ、大きなL値を取ることができて好ましい。
【0026】
さらに、らせん状のコイル6A及び引出電極6Bにパターン化した後に、コイル6A、引出電極6Bをエッチングすることによりバリ等を取り除き、電極表面を滑らかにすることで、絶縁層(後の工程で示す)でバリ等を覆う必要が無い分、その絶縁層(後の工程で示す)を薄く形成することを可能にしている。
【0027】
また、支持体3の表面に付着した金属などを除去しておくことで渦電流の発生を防ぎ、コイル6Aの磁束を妨げることがなく、Q値を向上させることができる。特に、レーザー照射によりコイル6Aを形成した場合、飛散物が多いため、この効果は顕著となる。
【0028】
次に、図6((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図5におけるマスク5を除去する。除去方法としては、アルカリ液あるいは有機溶剤に浸漬して行う。マスク5を除去することにより、空隙やガラスフリットを含み膜厚を薄くすることにより高抵抗としている金属膜4が、両端部3A上に露出し、電極4Aとなる。
【0029】
その後、図7((a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図)に示すように、図6において中央部3Bに形成したコイル6A、引出電極6Bの表面を絶縁層7で覆うことにより、コイル6Aや引出電極6Bを被覆絶縁化することができる。そうすることにより実装時に他の部品に影響を与えないため高密度実装を可能にしており、その他、特性の安定化、コイル6Aの保護などを可能にしている。さらに、電極4Aにニッケル層(図示せず)と錫層(図示せず)を形成する場合などにおいても、そのニッケル層(図示せず)や錫層(図示せず)をコイル6Aに付着させる心配がないという効果がある。
【0030】
この様な構成により、基板に実装される両端部3A表面上の電極4Aはペーストを塗布して焼成して形成し、空隙やガラスフリットを含ませることにより、抵抗を高くすることで渦電流を減らし、Q値を向上させることができる。
【0031】
さらに、この両端部3A表面上の電極4Aにはマスク5を用いて導電率の高い金属膜6を形成させないため、Q値を向上させることができる。
【0032】
その上、電極4Aの形成箇所を両端部3Aの全体ではなく、引出電極6Bとの接続部のみにすることで、さらにQ値を向上させることができる。
【0033】
さらに、金属膜4(電極4A)の厚みを薄く形成することにより、さらに渦電流を減らしQ値を向上させることができる。
【0034】
また、マスク5の存在により、支持体3と電極4Aとの密着強度の低下を防ぐことができる。
【0035】
一方、コイル6Aを構成する金属膜6は電気めっきで形成することにより、空隙やガラスフリットを含ませず、高い導電率を得ることで、Q値の向上を図ることができる。
【0036】
さらに、金属膜6の厚みを金属膜4の厚みよりも厚くしておくことにより、導電率の高いコイル6Aの上層6AAの厚みが導電率の低い下層(図示せず)の厚みよりも厚くなるため、コイル6A全体の抵抗を下げ、よりQ値を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のコイル部品は、電極の導電率を前記コイルの導電率よりも低くしておくことにより、渦電流を抑制し、Q値を向上させることができるという効果を有し、各種電気機器において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図3】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図5】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図6】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図7】(a)本発明の実施の形態1における一製造工程のコイル部品の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図8】(a)従来のコイル部品における一製造工程の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図9】(a)従来のコイル部品における一製造工程の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【図10】(a)従来のコイル部品における一製造工程の上面図、(b)同側面図、(c)同下面図
【符号の説明】
【0039】
3 支持体
3A 両端部
3B 中央部
4 金属膜
4A 電極
6A コイル
6AA 上層
6B 引出電極




 

 


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