米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 電気素子 -> 松下電器産業株式会社

発明の名称 マグネトロン駆動電源装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−12541(P2007−12541A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194590(P2005−194590)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 小林 貴之
要約 課題
複数個のマグネトロンを用いた装置において、いずれかのマグネトロンの発振異常が発生した場合に、装置全体のマイクロ波出力を低下させずに一定に制御することができるマグネトロン駆動電源装置の提供。

解決手段
装置内の複数個のマグネトロン6a,6bを駆動するインバータ回路1a,1bの出力にアノード電流検出回路16a,16bを設け、また、インバータ回路1a,1bのスイッチング素子2a,2bを制御するマイクロコンピュータ17内に異常監視タイマー18a,18bの機能を設けることにより、アノード電流の監視、及び、異常検知制御を行うとともに、異常時には減少したマイクロ波出力を補うように制御できるので、装置全体としてのマイクロ波出力低下を無くし、即座に異常を通知するとともにメンテナンス時間を短縮することが可能となる。
特許請求の範囲
【請求項1】
商用電源を整流した後平滑化する整流平滑回路と、前記整流平滑回路の出力を高周波高電圧に変換する複数個のインバータ回路と、前記夫々のインバータ回路出力により駆動される複数個のマグネトロンと、前記夫々のインバータ回路一次側のスイッチング素子を制御するスイッチング素子制御回路と、高周波断続信号を発生する発振回路と、あらかじめ設定されたプログラムを処理するとともに前記スイッチング素子制御回路を介して前記発振回路が出力した高周波断続信号と合成する制御信号を出力するマイクロコンピュータを備えたマグネトロン駆動電源装置において、前記夫々のインバータ回路に前記夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流を検出する電流検出回路を備え、前記夫々の電流検出回路の出力に応じて前記マイクロコンピュータが制御信号を演算し、マグネトロンのマイクロ波出力制御を行う構成を有したことを特徴とするマグネトロン駆動電源装置。
【請求項2】
マイクロコンピュータが、夫々の電流検出回路の出力の異常を監視する異常監視タイマーを備え、夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流の異常を検知して、前記夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流の配分を個々のスイッチング素子ごとに制御する構成を有したことを特徴とする請求項1記載のマグネトロン駆動電源装置。
【請求項3】
マイクロコンピュータが、マグネトロンに流れ込むアノード電流の異常を検知した際に異常の発生を通知する機能を備えたことを特徴とする請求項2に記載のマグネトロン駆動電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個のマグネトロンのマイクロ波出力制御を行うマグネトロン駆動電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のマグネトロン駆動電源装置には、複数個のマグネトロンを駆動する夫々のインバータ回路ごとに設けられたスイッチング素子の断続を、個々に単独に制御を行うものが提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図3はこの従来例を示すもので、図3において、整流平滑された電源出力を高周波高電圧に変換するインバータ回路1a,1bは夫々、スイッチング素子2a,2b、共振コンデンサ3a,3b、昇圧トランス4a,4b、高圧整流回路5a,5bを基本に構成されており、マイクロ波を発生するマグネトロン6a,6bに接続される。また、インバータ回路1a,1b内のスイッチング素子2a,2bの入力端子は、マイクロコンピュータ7により発振出力が制御されるスイッチング素子制御回路8に接続される。スイッチング素子制御回路8には、高周波の発振回路9が接続される。マイクロコンピュータ7は、スイッチング素子制御回路8を介し、あらかじめ設定されたプログラムに従ってスイッチング素子2a,2bを制御する。
【0004】
また、マイクロコンピュータ7の内部には、夫々のスイッチング素子2a,2bを繰り返し断続する2つの繰り返しタイマー10a,10bの機能が設けられている。スイッチング素子制御回路8内の夫々のスイッチング素子2a,2bの入力端子には、ダイオード11a,11b,12a,12bによるAND回路が接続されており、また、スイッチング素子2a,2bをONするための電流を供給する直流電源との間に抵抗13a,13bが接続されている。
【0005】
以上のような構成により、マイクロコンピュータ7内の繰り返しタイマー10a,10bによる信号と、発振回路9の高周波断続信号が、スイッチング素子制御回路8に入力されると、ダイオード11a,11b,12a,12bによるAND回路によって、スイッチング素子2a,2bのON、OFF信号が生成される。すなわち、スイッチング素子2a,2bは、マイクロコンピュータ7内の繰り返しタイマー10a,10bがONである間、発振回路9の高周波で断続動作を行い、逆に、繰り返しタイマー10a,10bがOFFである間、断続動作を行わない。したがって、マグネトロン6a,6bは、繰り返しタイマー10a,10bの周期で発振回路9の周波数の高周波高電圧が印加され、マイクロ波を出力する構成になっている。
【特許文献1】特開2004−200119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のマグネトロン駆動電源装置では、マイクロコンピュータ内の繰り返しタイマーの設定値は、あらかじめ設定されており、複数個のマグネトロンのアノード電流を一定に保持する制御や、マグネトロンの発振状態の変化や異常に応じて複数個のマグネトロンのアノード電流配分の制御ができない。そのため、複数個のマグネトロンの安定したマイクロ波出力制御や、複数個のマグネトロンのマイクロ波出力配分の制御ができないという課題がある。
【0007】
例えば、1つの装置内の2個のマグネトロンの制御を考えた場合、一方のマグネトロンが発振異常によりマイクロ波出力が低下したときに、もう一方のマグネトロンのアノード電流を増加させて発振異常のマグネトロンの低下したマイクロ波出力分を補うような、2個のマグネトロンに対するアノード電流配分の制御は不可能である。したがって、マグネトロンの異常時であっても装置内の2個のマイクロ波出力合計は低下させずに一定に制御することはできない。
【0008】
また、マグネトロンの発振状態の変化や異常の際に、装置が異常停止してから異常となったマグネトロンの交換が完了して装置を再駆動可能となるまでに時間がかかっていた。
【0009】
本発明は、前記課題に鑑み、複数個のマグネトロンの安定したアノード電流制御と、マグネトロンの発振状態の変化や異常の際に複数個のマグネトロンのアノード電流配分を制御することが可能となり、また、装置が異常停止してから再駆動可能となるまでの時間の短縮が可能なマグネトロン駆動電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、商用電源を整流した後平滑化する整流平滑回路と、前記整流平滑回路の出力を高周波高電圧に変換する複数個のインバータ回路と、前記夫々のインバータ回路出力により駆動される複数個のマグネトロンと、前記夫々のインバータ回路一次側のスイッチング素子を制御するスイッチング素子制御回路と、高周波断続信号を発生する発振回路と、あらかじめ設定されたプログラムを処理するとともに前記スイッチング素子制御回路を介して前記発振回路が出力した高周波断続信号と合成する制御信号を出力するマイクロコンピュータを備えたマグネトロン駆動電源装置において、前記夫々のインバータ回路に前記夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流を検出する電流検出回路を備え、前記夫々の電流検出回路の出力に応じて前記マイクロコンピュータが制御信号を演算し、マグネトロンのマイクロ波出力制御を行う構成を有している。
【0011】
係る構成によれば、夫々のインバータ回路に設けた電流検出回路の出力をマイクロコンピュータへフィードバックし、電流検出回路の出力が低下した場合はスイッチング素子のON時間を長くし、電流検出回路の出力が増加した場合はスイッチング素子のON時間を短くする制御を行うことができるので、アノード電流を一定に制御することが可能となる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、マイクロコンピュータが、夫々の電流検出回路の出力の異常を監視する異常監視タイマーを備え、夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流の異常を検知して、前記夫々のマグネトロンに流れ込むアノード電流の配分を個々のスイッチング素子ごとに制御する構成を有している。
【0013】
係る構成によれば、常にアノード電流の監視を行い、マグネトロンの発振状態の変化や異常のときのアノード電流の異常を検知することができるので、この場合のスイッチング素子の制御方法をあらかじめマイクロコンピュータのプログラムに設定しておくことで、複数個のマグネトロンに対するアノード電流配分を制御することができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、マイクロコンピュータが、マグネトロンに流れ込むアノード電流の異常を検知した際に異常の発生を通知する機能を備えた構成を有している。
【0015】
係る構成によれば、装置自体のマイクロ波出力を停止することなく異常発生を即座に操作者に通知してメンテナンスを促すことができる。
【発明の効果】
【0016】
以上詳述したように、本発明によれば、複数個のマグネトロンに対する安定したアノード電流の制御ができるので、複数個のマグネトロンの安定したマイクロ波出力が可能である。
【0017】
また、複数個のマグネトロンに流れ込むアノード電流の異常を検知して、複数個のマグネトロンに対するアノード電流配分を制御することができるので、マグネトロンの発振状態の変化や異常の際に、マイクロ波出力の停止や低下を無くして装置内の複数個のマグネトロンのマイクロ波出力の合計を一定に保持することが可能であり、異常となったマグネトロンを交換する時間だけ装置を停止すればよいので、メンテナンス時間を最小限に抑えることが可能である。
【0018】
また、マグネトロンの発振状態の変化や異常の際に、即座に操作者に対して異常の通知を行いメンテナンスを促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、前述した従来例と同一の作用をなす部分については同じ符号を付け、またその説明を省略する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るマグネトロン駆動電源装置の回路構成を示す図である。図1において、商用電源14は、ダイオードブリッジ15a,コイル15b,コンデンサ15cなどから構成される整流平滑回路15に接続されており、この整流平滑回路15の出力がインバータ回路1a,1bに接続される。夫々のインバータ回路1a,1bの出力には、マグネトロン6a,6bに流れ込むアノード電流を検出するための電流検出回路16a,16bが設けられており、電流検出回路16a,16bの出力は夫々、マイクロコンピュータ7に接続される。電流検出回路16a,16bは、昇圧トランス4a,4bの一次側であれば電流検出用抵抗やカレントトランス、二次側であればカレントトランスなどを用いて構成され、検出された電流は電圧に変換されてマイクロコンピュータ7によって監視される。マイクロコンピュータ7は、検出された電流の増減に応じて繰り返しタイマー10a,10bのON時間を増減して、スイッチング素子制御回路8を介して夫々のスイッチング素子2a,2bを制御する。
【0021】
アノード電流の所望の設定値に応じた基準電圧値が夫々のマグネトロン6a,6bごとにあらかじめプログラムされたマイクロコンピュータ7は、電流検出回路16a,16bの出力電圧が基準電圧値よりも小さければ、基準電圧値に達するまでアノード電流を増加する方向、すなわち、繰り返しタイマー10a,10bのON時間を増加するように制御する。逆に、電流検出回路16a,16bの出力電圧が基準電圧値よりも大きければ、基準電圧値に達するまでアノード電流を減少する方向、すなわち、繰り返しタイマー10a,10bのON時間を減少するように制御する。したがって、夫々のマグネトロン6a,6bに流れ込むアノード電流は、常に所望の設定値を保持するように動作する。また、アノード電流の所望の設定値は、マグネトロンが複数個である場合でも、個々に設定することが可能である。
【0022】
このように本実施の形態におけるマグネトロン駆動電源装置によれば、複数個のマグネトロンに流れ込むアノード電流をあらかじめ個々に設定することで、設定したアノード電流を一定に流すことができる。すなわち、複数個のマグネトロンのアノード電流に対応したマイクロ波出力を常に一定に保持することができ、マイクロ波の安定発振が可能となる。
【0023】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係るマグネトロン駆動電源装置の回路構成を示す図である。図2において、図1に示される実施の形態1と異なるところは、マイクロコンピュータ17内にアノード電流の異常を監視するための異常監視タイマー18a,18bの機能を設けたことである。異常監視タイマー18a,18bは、マグネトロン6a,6bの異常や寿命などにより、夫々のアノード電流が所望の設定値に対して収束しない状態が一定時間継続することを監視するためのものである。
【0024】
異常監視タイマー18a,18bが動作してアノード電流の異常を判断した場合、マイクロコンピュータ17はアノード電流の一定制御を中止して、2個のマグネトロン6a,6bに対するアノード電流の配分の制御に移行する。また、アノード電流とマイクロ波出力の関係はあらかじめプログラムで設定されており、アノード電流の増減分とマイクロ波出力の増減分はマイクロコンピュータ17により演算される。例えば、マグネトロン6aのアノード電流が減少したことによりマイクロ波出力が300W減少した場合、マイクロコンピュータ17は、マグネトロン6bのマイクロ波出力を300W増加させるために必要なアノード電流増加分を演算して、その演算結果をマグネトロン6bのアノード電流の新たな設定値とし、再度アノード電流の一定制御に移行する。このとき、マグネトロン6aの減少した状態のアノード電流についても、新たな設定値としてマグネトロン6aのアノード電流の一定制御を行う。
【0025】
また、マグネトロンが3個以上の場合には、異常となったマグネトロンのマイクロ波出力減少分は、残りの正常なマグネトロンで必要なマイクロ波出力増加分を均等に配分することで、マグネトロン1個あたりの負荷を最小限に抑えるよう制御する。
【0026】
このように本実施の形態に係るマグネトロン駆動電源装置によれば、発振状態にある複数個のマグネトロンの異常や寿命などによってマイクロ波出力の減少が発生した場合、異常を起こしたマグネトロンのマイクロ波出力減少分を正常なマグネトロンのマイクロ波出力を増加させて補うことによって、マイクロ波出力の合計を一定に制御することが可能となる。
【0027】
さらに、マグネトロンの異常が発生したときに操作者に通知する機能、例えば、光や文字などの表示手段や音声を発生する手段(図示せず)に信号を発信する機能をマイクロコンピュータ17内に設けておくことで、装置自体のマイクロ波出力を停止することなく異常発生を即座に通知してメンテナンスを促すことができる。そして、異常となったマグネトロンの交換時に必要最小限の時間だけ装置を停止すればよく、メンテナンスに要する時間を短縮することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明のマグネトロン駆動電源装置は、複数個のマグネトロンのマイクロ波出力の安定制御と、発振異常となったマグネトロンの検知、及び、マイクロ波出力の低下防止に効果的であり、1つの装置内で複数個のマグネトロンを使用する電子レンジやマイクロ波応用装置などの用途への適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態1に係るマグネトロン駆動電源装置の回路構成を示す図
【図2】本発明の実施の形態2に係るマグネトロン駆動電源装置の回路構成を示す図
【図3】従来のマグネトロン駆動電源装置の回路構成を示す図
【符号の説明】
【0030】
1a,1b インバータ回路
2a,2b スイッチング素子
6a,6b マグネトロン
7,17 マイクロコンピュータ
8 スイッチング素子制御回路
9 発振回路
10a,10b 繰り返しタイマー
15 整流平滑回路
15a ダイオードブリッジ
15b コイル
15c コンデンサ
16a,16b 電流検出回路
18a,18b 異常監視タイマー




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013