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基板接合方法および基板接合装置 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 基板接合方法および基板接合装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5335(P2007−5335A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180099(P2005−180099)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 前川 幸弘 / 東 和司 / 石谷 伸治
要約 課題
チャンバ内の構造を簡素化しつつ第1基板と第2基板とを高い位置精度にて接合する。

解決手段
基板接合装置1は、大気中において第1基板91を第2基板92上に載置する基板載置機構2、および、減圧環境下または不活性ガス環境下において第1基板91と第2基板92とを接合する接合機構3を備える。基板接合装置1では、第1基板91および第2基板92の位置合わせが大気中において行われ、第1基板91の下面911を第2基板92の上面921上に重ねつつ第1基板91が第2基板92上に載置された状態で接合機構3のチャンバ31内に搬入される。このため、位置合わせに係る機構をチャンバ31内に設ける必要がなく、チャンバ31内の構造を簡素化することができる。また、位置合わせに係る機構に減圧環境の影響による歪みが生じることが防止されるため、第1基板91と第2基板92とを高い位置精度にて接合することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
2つの基板の主面を接合する基板接合方法であって、
a)大気中において第1基板を第2基板に対して対向させ、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置を調整する工程と、
b)前記第1基板の主面上の第1接合部位を前記第2基板の主面上の第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板を前記第2基板上に載置する工程と、
c)前記第1基板および前記第2基板をチャンバ内に搬入し、前記第1基板および前記第2基板を外気から隔離する工程と、
d)前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とする工程と、
e)前記チャンバ内において前記第1基板を前記第2基板から離れる方向に相対的に移動する工程と、
f)前記第1接合部位および前記第2接合部位の少なくともいずれか一方にエネルギー波を照射する工程と、
g)前記第1基板を前記第2基板に相対的に近づけて前記第1接合部位と前記第2接合部位とを接触させて前記第1基板と前記第2基板とを接合する工程と、
を備えることを特徴とする基板接合方法。
【請求項2】
請求項1に記載の基板接合方法であって、
前記b)工程と前記c)工程との間に、前記第1基板を前記第2基板に付勢して仮固定する工程と、
前記d)工程と前記e)工程との間に、または、前記e)工程と並行して、前記第1基板の前記第2基板に対する仮固定を解除する工程と、
をさらに備えることを特徴とする基板接合方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板接合方法であって、
前記a)工程において、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置のずれ量が、前記第1基板および前記第2基板のそれぞれに設けられたパターンを撮像することにより求められることを特徴とする基板接合方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の基板接合方法であって、
前記エネルギー波がプラズマであることを特徴とする基板接合方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の基板接合方法であって、
前記第1基板および前記第2基板の少なくともいずれか一方が半導体基板であることを特徴とする基板接合方法。
【請求項6】
2つの基板の主面を接合する基板接合装置であって、
第1基板および第2基板が、前記第1基板の主面上の第1接合部位を前記第2基板の主面上の第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板が前記第2基板上に載置された状態で搬入され、前記第1基板および前記第2基板を外気から隔離するチャンバと、
前記チャンバ内において前記第1基板および前記第2基板をそれぞれ保持する第1保持部および第2保持部と、
前記チャンバ内において前記第1保持部を前記第2保持部に対して相対的に離れる方向および近づく方向に移動する保持部移動機構と、
前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とする環境調整機構と、
前記チャンバ内において、前記第1基板を保持する前記第1保持部および前記第2基板を保持する前記第2保持部が離間した状態で前記第1接合部位および前記第2接合部位の少なくともいずれか一方にエネルギー波を照射するエネルギー波照射機構と、
前記環境調整機構、前記保持部移動機構および前記エネルギー波照射機構を制御することにより、前記第1基板および前記第2基板が搬入された後に前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とし、前記第1基板および前記第2基板を離間して前記エネルギー波照射機構を能動化し、前記第1基板を前記第2基板に相対的に近づけて前記第1接合部位と前記第2接合部位とを接触させて前記第1基板と前記第2基板とを接合する制御部と、
を備えることを特徴とする基板接合装置。
【請求項7】
請求項6に記載の基板接合装置であって、
前記第1基板および前記第2基板が、前記第1基板を前記第2基板に付勢して仮固定する仮固定治具と共に前記チャンバに搬入され、
前記基板接合装置が、前記チャンバ内において前記仮固定治具による仮固定を解除する仮固定解除部をさらに備えることを特徴とする基板接合装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の基板接合装置であって、
前記チャンバ外において、前記第1基板を前記第2基板に対して対向させ、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置を調整した上で前記第1接合部位を前記第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板を前記第2基板上に載置する基板載置機構と、
前記チャンバ外において前記第1基板および前記第2基板のそれぞれに設けられたパターンを撮像する撮像部と、
前記撮像部により取得された画像に基づいて前記基板載置機構において前記第1基板と前記第2基板とを対向させた際の前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置のずれ量を求めるずれ量取得部と、
をさらに備えることを特徴とする基板接合装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの基板の主面を接合する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、多層デバイス等の製造において、半導体基板等の2枚の基板の主面を接合する技術が知られている。基板の接合を行う装置では通常、両基板の位置合わせを行った後、基板の主面同士を接触させることにより2枚の基板が接合される。
【0003】
このような装置では、接合の質を向上するための様々な技術が提案されており、例えば、特許文献1の半導体基板貼付装置では、2枚の半導体基板を貼り合わせた多層デバイスを製造する装置を真空容器内に収納し、真空雰囲気下において両半導体基板の位置合わせを行った後にこれらを貼り合わせることにより、半導体基板間における気泡の発生や水分、塵埃等の付着を防止する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2の基板貼り合わせ装置では、2枚の基板を所定の間隔をあけて保持する基板ホルダを真空容器中に配置し、2枚の基板の外周部に接触して基板のセンターを出すガイドを基板ホルダに設けることにより、真空中において2枚の基板を同時に位置決めする技術が開示されている。
【特許文献1】特開平5−190406号公報
【特許文献2】特開2004−296907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の装置では、真空容器内に設けられたカメラにより2枚の半導体基板をそれぞれ真空中にて撮像して位置合わせが行われるが、このような装置では通常、半導体基板を保持する貼付部材とカメラとの相対位置等の調整は大気中にて行われる。このため、真空容器内を真空状態にした際に、真空容器やカメラを保持する取付部材等が調整時の状態から歪んでしまい、位置合わせの精度が低下してしまう恐れがある。
【0006】
また、特許文献1の装置では、位置合わせに係る機構(例えば、半導体基板を水平方向および垂直方向に移動する移動機構や半導体基板を撮像するカメラ)が真空容器内に設けられているため、真空容器の内部の構造が複雑化してしまう。一方、真空容器の内部の構造を簡素化するためにカメラを真空容器外に設けると、内部を真空状態にした際の真空容器の歪み等によりカメラと真空容器内部の機構との相対位置が変化してしまい、位置合わせの精度が低下してしまう恐れがある。
【0007】
特許文献2の装置では、基板ホルダと接触することにより2枚の基板の位置合わせが行われるため、撮像による位置合わせに比べて位置決めの精度が低下してしまう。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、チャンバ内の構造を簡素化しつつ第1基板と第2基板とを高い位置精度にて接合することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、2つの基板の主面を接合する基板接合方法であって、a)大気中において第1基板を第2基板に対して対向させ、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置を調整する工程と、b)前記第1基板の主面上の第1接合部位を前記第2基板の主面上の第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板を前記第2基板上に載置する工程と、c)前記第1基板および前記第2基板をチャンバ内に搬入し、前記第1基板および前記第2基板を外気から隔離する工程と、d)前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とする工程と、e)前記チャンバ内において前記第1基板を前記第2基板から離れる方向に相対的に移動する工程と、f)前記第1接合部位および前記第2接合部位の少なくともいずれか一方にエネルギー波を照射する工程と、g)前記第1基板を前記第2基板に相対的に近づけて前記第1接合部位と前記第2接合部位とを接触させて前記第1基板と前記第2基板とを接合する工程とを備える。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板接合方法であって、前記b)工程と前記c)工程との間に、前記第1基板を前記第2基板に付勢して仮固定する工程と、前記d)工程と前記e)工程との間に、または、前記e)工程と並行して、前記第1基板の前記第2基板に対する仮固定を解除する工程とをさらに備える。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の基板接合方法であって、前記a)工程において、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置のずれ量が、前記第1基板および前記第2基板のそれぞれに設けられたパターンを撮像することにより求められる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の基板接合方法であって、前記エネルギー波がプラズマである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の基板接合方法であって、前記第1基板および前記第2基板の少なくともいずれか一方が半導体基板である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、2つの基板の主面を接合する基板接合装置であって、第1基板および第2基板が、前記第1基板の主面上の第1接合部位を前記第2基板の主面上の第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板が前記第2基板上に載置された状態で搬入され、前記第1基板および前記第2基板を外気から隔離するチャンバと、前記チャンバ内において前記第1基板および前記第2基板をそれぞれ保持する第1保持部および第2保持部と、前記チャンバ内において前記第1保持部を前記第2保持部に対して相対的に離れる方向および近づく方向に移動する保持部移動機構と、前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とする環境調整機構と、前記チャンバ内において、前記第1基板を保持する前記第1保持部および前記第2基板を保持する前記第2保持部が離間した状態で前記第1接合部位および前記第2接合部位の少なくともいずれか一方にエネルギー波を照射するエネルギー波照射機構と、前記環境調整機構、前記保持部移動機構および前記エネルギー波照射機構を制御することにより、前記第1基板および前記第2基板が搬入された後に前記チャンバ内を減圧または不活性ガス環境とし、前記第1基板および前記第2基板を離間して前記エネルギー波照射機構を能動化し、前記第1基板を前記第2基板に相対的に近づけて前記第1接合部位と前記第2接合部位とを接触させて前記第1基板と前記第2基板とを接合する制御部とを備える。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の基板接合装置であって、前記第1基板および前記第2基板が、前記第1基板を前記第2基板に付勢して仮固定する仮固定治具と共に前記チャンバに搬入され、前記基板接合装置が、前記チャンバ内において前記仮固定治具による仮固定を解除する仮固定解除部をさらに備える。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の基板接合装置であって、前記チャンバ外において、前記第1基板を前記第2基板に対して対向させ、前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置を調整した上で前記第1接合部位を前記第2接合部位上に重ねつつ前記第1基板を前記第2基板上に載置する基板載置機構と、前記チャンバ外において前記第1基板および前記第2基板のそれぞれに設けられたパターンを撮像する撮像部と、前記撮像部により取得された画像に基づいて前記基板載置機構において前記第1基板と前記第2基板とを対向させた際の前記第1基板の前記第2基板に対する相対位置のずれ量を求めるずれ量取得部とをさらに備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、チャンバ内の構造を簡素化しつつ第1基板と第2基板とを高い位置精度にて接合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板接合装置1の構成を示す正面図である。基板接合装置1は、2つの略円板状の半導体基板(以下、「第1基板91」および「第2基板92」という。)の主面を接合する装置であり、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等の製造に利用される。図1中では、図示の都合上、基板接合装置1の構成の一部を断面にて描いている(図2、図5および図6においても同様)。
【0019】
図1に示すように、基板接合装置1は、大気中において第1基板91を第2基板92上に載置する基板載置機構2、減圧環境下または不活性ガス環境下において第1基板91と第2基板92とを接合する接合機構3、基板載置機構2と接合機構3との間に配置されるとともに第1基板91および第2基板92を基板載置機構2から接合機構3へと搬送する搬送機構4、基板載置機構2において保持される第1基板91および第2基板92を撮像する撮像部5、並びに、これらの機構を制御する制御部6を備える。
【0020】
基板載置機構2は、第1基板91の(+Z)側の主面を吸着して保持する略円板状の基板吸着部21、および、第2基板92が略円環状の仮固定治具93と共に載置される載置部22を備え、載置部22は、仮固定治具93の内径よりも小さい直径を有する略円板状であって第2基板92の(−Z)側の主面に当接して第2基板92を保持する。仮固定治具93は、第2基板92上に第1基板91を載置した後に第1基板91を第2基板92に付勢して仮固定する治具であり、載置部22の外周に設けられた円環状の鍔部221上に載置される。基板載置機構2では、基板吸着部21に保持された第1基板91の(−Z)側の主面(以下、「下面」という。)911が、載置部22に保持された第2基板92の(+Z)側の主面(以下、「上面」という。)921に対向する。
【0021】
図1に示すように、基板載置機構2は、基板吸着部21を図1中のZ方向に移動(すなわち、昇降)する吸着部昇降機構211(シャフトのみ図示)、載置部22をX方向およびY方向に移動する載置部移動機構222、並びに、載置部22の中心を通ってZ方向に伸びる回転軸を中心に載置部22を回動する載置部回動機構223をさらに備える。基板載置機構2では、載置部移動機構222および載置部回動機構223により第2基板92の位置および向きが調整された後、吸着部昇降機構211により第1基板91が下降して第2基板92上に載置される。
【0022】
これにより、第1基板91の下面911上の接合予定の部位(以下、「接合部位」という。)と第2基板92の上面921上の接合部位とが重ね合わされる。なお、本実施の形態では、第1基板91の接合部位はほぼ下面911全体に広がり、第2基板92の接合部位はほぼ上面921全体に広がるため、第1基板91の下面911および第2基板92の上面921をこれらの基板の接合部位として捉えることができ、以下の説明では、第1基板91の接合部位を下面911と呼び、第2基板の接合部位を上面921と呼ぶ場合がある。第1基板91の第2基板92上への載置が完了すると、仮固定治具93により第1基板91と第2基板92とが仮固定される。
【0023】
図2および図3は、仮固定治具93を示す縦断面図および平面図である。図2および図3では、第1基板91および第2基板92を二点鎖線にて描いている。図2および図3に示すように、仮固定治具93は、所定の中心軸930を中心とする円環状の薄板である治具本体931、および、治具本体931の(+Z)側の主面上に設けられる3つの付勢部932を備える。治具本体931の内径は第1基板91および第2基板92の直径よりも小さくされる。付勢部932は、中心軸930を中心とする周方向において等間隔に配置され、第1基板91を第2基板92に対して付勢する。なお、図3では、3つの付勢部932のうち、(−X)側の1つのみを描いている(図1、図5および図6においても同様)。
【0024】
各付勢部932は、略中央部にて折り曲げられた薄板状であって折り曲げられた部位を通る回転軸を中心に回動する付勢部材933、および、付勢部材933の中心軸930側とは反対側において付勢部材933と治具本体931との間に取り付けられる弾性部材(本実施の形態では、バネ)934を備える。付勢部932では、弾性部材934の反発力により、付勢部材933が回動して付勢部材933の中心軸930側の部位が治具本体931に近づき、当該部位が治具本体931上に載置された第1基板91の(+Z)側の主面を押圧することにより、第1基板91が第2基板92に付勢される。
【0025】
図1に示すように、接合機構3は、第1基板91および第2基板92を仮固定治具93と共に内部に収容して外気から隔離する略円柱状のチャンバ31、チャンバ31内において第1基板91および第2基板92をそれぞれ吸着して保持する第1保持部32および第2保持部33、チャンバ31内において第1保持部32を第2保持部33に対して相対的に離れる方向および近づく方向に移動する(すなわち、Z方向に昇降する)保持部移動機構321(シャフトのみ図示)、仮固定治具93による仮固定をチャンバ31内において解除する仮固定解除部34、並びに、チャンバ31内を減圧環境または不活性ガス環境とする環境調整機構35を備える。
【0026】
チャンバ31は、(+Z)側に開口を有する有底円筒状の下部チャンバ部材311、および、(−Z)側に開口を有する有底円筒状の上部チャンバ部材312を備え、上部チャンバ部材312はZ方向に移動可能とされる。接合機構3では、図1に示すように、上部チャンバ部材312と下部チャンバ部材311とが離間している状態で、第1基板91および第2基板92のチャンバ31内への搬入、並びに、チャンバ31外への搬出が行われる。また、上部チャンバ部材312が図1に示す状態から(−Z)側に移動して上部チャンバ部材312の下端縁と下部チャンバ部材311の上端縁とが当接することにより、上部チャンバ部材312および下部チャンバ部材311の開口が閉塞されてチャンバ31が構成され、チャンバ31内の空間が外気から隔離される。
【0027】
略円板状の第1保持部32は、Z方向において第2保持部33と対向して配置されるとともに第1基板91の(+Z)側の主面を吸着して保持する。第2保持部33は、仮固定治具93の内径よりも小さい直径を有する略円柱状であり、第2基板92の(−Z)側の主面を吸着して第2基板92を保持する。また、第2保持部33の外周に設けられた円環状の鍔部331により、仮固定治具93の治具本体931(図2参照)が(−Z)側から支持される。
【0028】
仮固定解除部34は、鍔部331上に載置された仮固定治具93の3つの付勢部932(図3参照)のそれぞれの上方において上部チャンバ部材312を貫通してZ方向に伸びる棒状の部材であり、上部チャンバ部材312と共にZ方向に移動したり、上部チャンバ部材312から独立してZ方向に移動することも可能とされる。図1では、付勢部932と同様に、3つの仮固定解除部34のうち、(−X)側の1つのみを描いている(図5および図6においても同様)。
【0029】
接合機構3は、第1保持部32内に設けられた電極に接続される高周波電源36をさらに備え、第2保持部33内に設けられた電極は接地されている。接合機構3では、第1基板91および第2基板92の接合の過程において、所定の減圧環境または不活性ガス環境とされたチャンバ31内において、第1保持部32および第2保持部33により第1基板91および第2基板92が離間した状態で保持され、この状態で高周波電源36から第1保持部32に高周波の電圧が付与されることにより、第1保持部32と第2保持部33との間に高周波電圧が印加されてプラズマが発生する。これにより、第1基板91の下面911および第2基板92の上面921(すなわち、両基板の接合部位)にプラズマが照射され、両基板の接合部位上に付着している水や有機物等の不要物質が除去されるとともに接合部位の表面改質が行われる。
【0030】
換言すれば、接合機構3では、高周波電源36、第1保持部32内の電極および第2保持部33内の電極が、第1基板91および第2基板92の接合部位にエネルギー波であるプラズマを照射するエネルギー波照射機構となり、エネルギー波照射機構が能動化されることにより、両基板の接合部位にいわゆるプラズマ洗浄処理が行われる。なお、第1保持部32が金属等の導電体により形成されている場合には、第1保持部32内に電極が設けられる必要はなく、第1保持部32全体が、第1基板91および第2基板92を挟んで配置される1対の電極の一方となる(第2保持部33についても同様)。
【0031】
搬送機構4は、第1基板91および第2基板92を仮固定治具93と共に保持する伸縮自在のアーム41を備え、アーム41が回転軸42を中心として水平に(すなわち、図1中のXY面に平行に)回動することにより、第1基板91および第2基板92が基板載置機構2から接合機構3のチャンバ31内へと搬送される。図1では搬送機構4は実際よりも大幅に小さく描いている。撮像部5は、(+Z)側および(−Z)側を撮像するための2つの撮像窓51を備え、2つの撮像窓51はX方向に一体的に進退可能とされる。
【0032】
図4.Aおよび図4.Bは、基板接合装置1による第1基板91と第2基板92との接合動作の流れを示す図である。基板接合装置1により基板の接合が行われる際には、まず、図1に示す基板載置機構2(すなわち、接合機構3のチャンバ31外)において、基板吸着部21および載置部22により第1基板91および第2基板92が個別に保持され、基板吸着部21が載置部22の上方へと移動することにより第1基板91および第2基板92が離間した状態で保持される(ステップS11)。これにより、第1基板91の下面911は、第2基板92の上面921に対してZ方向において対向する(すなわち、両基板の接合部位が対向する)。また、載置部22の鍔部221には、第2基板92が保持されるよりも前に仮固定治具93が予め載置されており、仮固定治具93の付勢部932では、別途設けられた昇降ピン24により弾性部材934が圧縮されて付勢部材933の中心軸930(図2参照)側の部位が(+Z)方向に移動した状態で付勢部材933が固定されている。
【0033】
第1基板91および第2基板92が保持されると、基板載置機構2の(+X)側に位置する撮像部5が(−X)方向に移動し、図1中に二点鎖線にて示す位置に位置する。2つの撮像窓51は、対向する第1基板91と第2基板92との間に位置し、(+Z)側の撮像窓51を介して第1基板91の下面911に設けられたパターン(例えば、配線パターンや位置合わせ用の印)が撮像され、これと同時に(−Z)側の撮像窓51を介して第2基板92の上面921に設けられたパターンが撮像される(ステップS12)。
【0034】
撮像部5により取得された第1基板91および第2基板92の画像は、制御部6のずれ量取得部61(図1参照)に送られ、当該画像に基づいて第1基板91の第2基板92に対する相対位置のずれ量がずれ量取得部61により求められる。そして、載置部移動機構222および載置部回動機構223により、相対位置のずれ量に基づいて載置部22に保持された第2基板92が大気中において移動および回動され、第1基板91の第2基板92に対する相対的な位置および向きが調整されて第1基板91および第2基板92の位置合わせ(いわゆる、アライメント)が完了する(ステップS13)。
【0035】
第1基板91および第2基板92の位置合わせが行われると、撮像部5の2つの撮像窓51が一体的に(+X)方向に移動し、第1基板91および第2基板92の間から退避する。続いて、吸着部昇降機構211により基板吸着部21が下降することにより、第1基板91が、大気中において下面911上の接合部位を第2基板92の上面921上の接合部位に重ねつつ第2基板92上に載置される(ステップS14)。
【0036】
第1基板91が第2基板92上に載置されると、仮固定治具93の付勢部932において昇降ピン24による付勢部材933の固定が解除され、弾性部材934の反発力により付勢部材933の中心軸930側の部位が(−Z)方向に移動して第1基板91を押圧する。これにより、第1基板91が第2基板92に対して付勢されて仮固定される(ステップS15)。
【0037】
続いて、搬送機構4のアーム41により仮固定治具93が保持され、第1基板91が第2基板92上に載置されて仮固定された状態の第1基板91および第2基板92と共に、離間している下部チャンバ部材311および上部チャンバ部材312の間の空間へと搬送されて(すなわち、下部チャンバ部材311と上部チャンバ部材312とにより形成されるチャンバ31内に搬入されて)第2保持部33上に載置される。そして、第2基板92の(−Z)側の主面が第2保持部33により吸着された後、上部チャンバ部材312が(−Z)側に移動してチャンバ31の内部空間が形成され、チャンバ31内に収容された第1基板91および第2基板92が外気から隔離される(ステップS16)。
【0038】
上記動作により、第1基板91および第2基板92が仮固定治具93と共にチャンバ31内に搬入されると、制御部6により制御される環境調整機構35(例えば、真空ポンプおよびガス供給機構)により、チャンバ31内のエアが排気され、アルゴン(Ar)ガス等の処理ガスが供給されてチャンバ31内が所定の減圧環境(または、不活性ガス環境)とされる(ステップS17)。なお、上部チャンバ部材312と、この部材を貫通する保持部移動機構321のシャフトや仮固定解除部34との間は適宜シールされている。
【0039】
図5および図6は、第1基板91および第2基板92の接合途上における接合機構3を示す正面図である。チャンバ31内が減圧環境下とされると、図5に示すように、保持部移動機構321により第1保持部32が(−Z)方向に移動して第1基板91の(+Z)側の主面に当接し、第1基板91が第1保持部32により吸着される(ステップS18)。なお、第1保持部32による第1基板91の吸着は、チャンバ31内を減圧環境とする工程と並行して、あるいは、当該工程の前に行われてもよい。
【0040】
第1基板91の吸着が完了すると、図6に示すように、仮固定解除部34が仮固定治具93の付勢部932に向かって(−Z)方向に移動し、付勢部材933の中心軸930(図2参照)側とは反対側の部位を(−Z)方向に押し下げる。これにより、付勢部材933の中心軸930側の部位が、第1基板91の(+Z)側の主面から離れて(+Z)方向に移動し、付勢部932による第1基板91の第2基板92に対する仮固定が解除される(ステップS21)。
【0041】
仮固定が解除されると、制御部6(図1参照)に制御される保持部移動機構321により第1保持部32がチャンバ31内において(+Z)方向に移動することにより、第1基板91が第2基板92から離れる方向(すなわち、(+Z)方向)に移動する(ステップS22)。なお、仮固定解除部34による仮固定の解除は、第1基板91の(+Z)方向への移動と並行して(例えば、第1保持部32の(+Z)方向への移動と連動して)行われてもよい。
【0042】
チャンバ31内において第1基板91と第2基板92とが離間すると、制御部6により高周波電源36が能動化され、減圧環境下において第1基板91の下面911および第2基板92の上面921にプラズマが照射されて第1基板91および第2基板92に対するプラズマ洗浄処理が行われる(ステップS23)。
【0043】
プラズマ洗浄処理が完了すると、保持部移動機構321により第1保持部32が(−Z)方向に移動して第1基板91が第2基板92に対して相対的に近づけられ、第1基板91の下面911と第2基板92の上面921とが接触することにより第1基板91と第2基板92とが接合される(ステップS24)。なお、接合機構3では、第2保持部33のみ、あるいは、第1保持部32および第2保持部33の双方がZ方向に移動することにより、第1基板91が第2基板92に対して相対的に近づけられて第1基板91と第2基板92との接合が行われてもよい。
【0044】
第1基板91と第2基板92との接合が完了すると、仮固定解除部34が(+Z)方向に移動することにより、図5に示す状態と同様に、仮固定治具93の付勢部材933が再び第1基板91に当接し、付勢部材933と治具本体931との間で第1基板91および第2基板92が挟まれて仮固定治具93に対して固定される(ステップS25)。続いて、第1保持部32による第1基板91の吸着が解除され、第1保持部32が(+Z)側へと上昇して第1基板91から離れる(ステップS26)。なお、第1保持部32の(+Z)側への移動は、仮固定解除部34の(+Z)側への移動と並行して(例えば、仮固定解除部34の移動と連動して)行われてもよい。
【0045】
第1保持部32が第1基板91から離れると、図1に示す環境調整機構35によりチャンバ31内にエアが供給された後、上部チャンバ部材312が(+Z)側に移動して下部チャンバ部材311から離れ、搬送機構4または他の搬送機構等により、第1基板91および第2基板92が仮固定治具93と共にチャンバ31外に搬出されて第1基板91および第2基板92の接合が終了する(ステップS27)。
【0046】
以上に説明したように、基板接合装置1では、大気中において第1基板91の第2基板92に対する相対位置が調整され、両基板の接合部位を重ねつつ第2基板92上に第1基板91が載置された状態で仮固定治具93により仮固定される。そして、第1基板91および第2基板92が仮固定治具93と共にチャンバ31内に搬入され、減圧環境下において仮固定が解除された後、両基板を一旦離間して接合部位に対してプラズマ洗浄処理を行い、さらに、接合部位同士を再度接触させることにより第1基板91と第2基板92との接合が行われる。
【0047】
このように、基板接合装置1では、第1基板91および第2基板92の位置合わせが大気中において行われるため、位置合わせに係る機構(すなわち、載置部移動機構222、載置部回動機構223および撮像部5)をチャンバ31内に設ける必要がなく、チャンバ31内の構造を簡素化することができる。その結果、第1基板91および第2基板92に対して照射されるプラズマの分布の均一性を向上して第1基板91および第2基板92の接合の質を向上することができる。また、チャンバ31内におけるプラズマの異常放電を防止することもできる。さらには、接合機構3や位置合わせに係る機構の調整やメンテナンスを簡素化することもできる。
【0048】
また、大気中における位置合わせにより、位置合わせに係る機構に減圧環境の影響による歪みが生じることが防止されるため、第1基板91と第2基板92とを高い位置精度にて接合することができる。基板接合装置1では、仮固定治具93により第1基板91が第2基板92に対して仮固定されることにより、位置合わせ後の第1基板91および第2基板92の相対位置が、チャンバ31への搬送中等にずれてしまうことを確実に防止することができる。このため、第1基板91と第2基板92とをより高い位置精度にて接合することができる。
【0049】
基板載置機構2では、第1基板91および第2基板92の位置合わせが、両基板にそれぞれ設けられたパターンの撮像結果に基づいて行われる。このため、両基板をガイド等に接触させて位置を規正することにより行われる位置合わせ(いわゆる、機械的な位置合わせ)に比べて、第1基板91および第2基板92の位置合わせをさらに高い精度にて行うことができる。仮に、チャンバ31内において撮像による位置合わせを行うとすると、チャンバ31内の構造は複雑化してしまう。したがって、基板接合装置1の構成は、チャンバ内の構造を簡素化しつつ撮像により高い位置精度にて2つの基板を位置合わせして接合する接合装置に特に適している。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0051】
例えば、仮固定治具93では、付勢部932の個数は3つには限定されないが、第1基板91を第2基板92に対してより確実に仮固定するという観点からは、3つ以上の付勢部932が仮固定治具93に設けられることが好ましく、これらの付勢部932が、中心軸930を中心とする周方向において等間隔にて配置されることがさらに好ましい。
【0052】
第1保持部32において第1基板91を保持する機構は、プラズマ洗浄処理が行われる減圧環境下または不活性ガス環境下において第1基板91を上側から保持することができるのであれば、真空ポンプに連結された吸引路による吸引吸着であってもよく、静電気力により第1基板91を吸着する静電チャックであってもよい。また、メカニカルチャックにより第1基板91が保持されてもよい(第2保持部33における第2基板92の保持機構についても同様)。
【0053】
チャンバ31内において第1基板91の下面911および第2基板92の上面921に照射されるエネルギー波は、必ずしもプラズマには限定されず、例えば、高速原子ビーム(FAB(Fast Atom Beam))やイオンビーム等により両基板の接合部位に対する洗浄処理が行われてもよい。また、両基板の接合部位に紫外線を照射して洗浄処理を行った後、基板に熱または超音波を付与しつつ接合部位を接触させることにより、両基板の接合が行われてもよい。洗浄処理に使用されるガスはアルゴンには限定されず、窒素、酸素、フッ素、水素等であってもよい。また、エネルギー波の照射は、第1基板91および第2基板92のいずれか一方の接合部位のみに対して行われてもよい。第1基板91の接合部位は、必ずしも下面911全面には限定されず、例えば、下面911に設けられたバンプの下面であってもよい(第2基板92においても同様)。
【0054】
第1基板91と第2基板92とを高い位置精度にて接合するという観点のみからは、位置合わせに係る機構(すなわち、載置部移動機構222、載置部回動機構223および撮像部5)が接合機構3のチャンバ31内部に設けられてもよい。この場合であっても、第1基板91および第2基板92の位置合わせが大気中において行われることにより、位置合わせに係る機構を減圧環境仕様(すなわち、減圧環境下であっても正常に稼働可能である仕様)とする必要がないため、チャンバ31内の構造をある程度簡素化することができる。逆に、基板載置機構2および撮像部5は、基板接合装置1の外部に(すなわち、接合機構3とは別の装置として)設けられてもよい。
【0055】
基板接合装置1は、半導体基板同士の接合に利用される他、半導体基板と他の種類の基板(例えば、セラミック基板)との接合に利用されてもよく、また、半導体基板以外の他の種類の基板(例えば、金属基板)同士の接合に利用されてもよい。また、基板接合装置1により接合される基板は、円板状以外の他の形状(例えば、矩形の薄板状)であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、基板の主面にエネルギー波を照射した後に2つの基板を接触させることにより接合する様々な技術に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】基板接合装置の構成を示す正面図
【図2】仮固定治具を示す縦断面図
【図3】仮固定治具を示す平面図
【図4.A】第1基板と第2基板との接合動作の流れを示す図
【図4.B】第1基板と第2基板との接合動作の流れを示す図
【図5】接合機構を示す正面図
【図6】接合機構を示す正面図
【符号の説明】
【0058】
1 基板接合装置
2 基板載置機構
5 撮像部
6 制御部
31 チャンバ
32 第1保持部
33 第2保持部
34 仮固定解除部
35 環境調整機構
36 高周波電源
61 ずれ量取得部
91 第1基板
92 第2基板
93 仮固定治具
321 保持部移動機構
911 下面
921 上面
S11〜S18,S21〜S27 ステップ




 

 


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