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発明の名称 球形燃料製造用モールド
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−171099(P2007−171099A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−372165(P2005−372165)
出願日 平成17年12月26日(2005.12.26)
代理人 【識別番号】100064469
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 新一
発明者 泉谷 徹
要約 課題
撹拌用治具や金枠によってモールド分割体の接合部に隙間が生ずることがなく、高い品質の球形燃料を製造することができる球形燃料製造用モールドを提供する。

解決手段
複数のモールド12Dから成り、これらの複数のモールド分割体12Dを相互に組み合わせて球形燃料を製造する球形燃料製造用モールドであって、複数のモールド分割体12Dが組立後相互に分離することがないように着脱自在に保持するため、これらのモールド分割体12Dの接合部の間に留め治具16を係入する。この留め治具16は、作業中、隣り合うモールド分割体12Dの間に隙間を生ずるのを防止し、従って材料が隙間に入り込んだりプレス圧力が不均一になったりすることがなく、高品質の球形燃料を製造することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のモールド分割体から成り、前記複数のモールド分割体を相互に組み合わせて球形燃料を製造するのに用いられる球形燃料製造用モールドにおいて、前記複数のモールド分割体が組立後相互に分離することがないように着脱自在に保持する保持手段を備えていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項2】
請求項1に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記保持手段は、前記複数のモールド分割体の隣り合うモールド分割体の間に着脱自在に係入して相互に抜け止めする留め治具から成っていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項3】
請求項2に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記留め治具は、前記モールド分割体の周方向に間隔をあけて前記モールド分割体の間に係入される複数の留め治具本体から成っていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記留め治具は、前記モールド分割体の外表面と同じ外表面を有することを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項5】
請求項2又は3に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記留め治具は、前記モールド分割体の外表面から見てその上縁の幅W1と下縁の幅W2との関係がW1>W2に設定されていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項6】
請求項2又は3に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記留め治具は、前記モールド分割体の奥行き方向の上縁の深さD1と下縁の深さD2との関係がD1>D2に設定されていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。
【請求項7】
請求項1に記載の球形燃料製造用モールドであって、前記保持手段は、前記複数のモールド分割体の隣り合うモールド分割体の端面に設けられ相互に螺合される雄ねじ部及び雌ねじ部から成っていることを特徴とする球形燃料製造用モールド。























発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温ガス炉に用いられる球形燃料を製造するのに用いられるモールドに関し、更に詳細に述べると、ペブルベッド型燃料の如き球形燃料の一次球、二次球を製造するのに用いられる球形燃料製造用モールドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高温ガス炉の燃料の1つの形態であるペブルベッド型燃料は、炭素層や炭化珪素層が被覆された被覆ウラン燃料粒子がウランの核分裂を持続させるのに必要な中性子減速材である黒鉛マトリックス中に含有されて形成されている。このペブルベッド型燃料を製造する一般的な方法が図1乃至図3に示されている。
【0003】
まず、図1に示すように、硝酸ウラニルと添加材とを混合した溶液を振動滴下方法によってアンモニア水溶液中に滴下し、洗浄−乾燥−焙焼−焼結の工程を経てUO燃料核を製造する。
【0004】
このようにして得られた燃料核は、図2に示すように、低密度炭素の第1被覆層、高密度等方性炭素の第2被覆層、炭化ケイ素の第3被覆層及び高密度等方炭素の第4被覆層を順次被覆して燃料粒子を製造する。第1被覆層は、UO燃料核の変形を吸収すると共に、ガス状核分裂生成物(FP)の放出を防止する機能を有し、第2及び第4被覆層は、ガス状FPを粒子内に留めると共に、第3被覆層の形状を保ち、被覆燃料粒子の強度を保つ機能を有し、また第4被覆層は、燃料の照射によってウランから発生する固体状FPが粒子外に放出するのを防止する機能を有する。
【0005】
このようにして多層被覆が施された燃料粒子は、図3に示すように、オーバーコート工程に送られて、粒子の表面にバインダによって黒鉛粉末が被覆されて被覆燃料粒子が完成される。この被覆燃料粒子は、中性子減速材となる黒鉛材を被覆する一次プレス工程に送られる。この工程では、黒鉛粉末と被覆燃料粒子を混合した状態で球状モールド内に装填し、この球状モールドをプレスして一次球(コア)1C(図4参照)が形成される。
【0006】
二次プレス工程は、一次プレスで得られた一次球(コア)1Cと黒鉛粉末を二次モールド内に装填し、この二次モールドを一次プレスよりも高い圧力でプレスしてコアの外側にシェルが形成され一次球よりも直径が大きい球状燃料を形成し、その後、球状燃料を真球にするために表面研削工程に送られ、更に、予備焼成、本焼成等の熱処理工程を経てペブルベッド型燃料1P(図5参照)が得られる。なお、図4及び図5において符号1BLは、黒鉛マトリックスを示す。
【0007】
これらの一次プレス工程及び二次プレス工程に用いられるモールドは、材料をモールドの型窪内に容易に装填することができ、また成型された球体を取り出すことができるようにするため、モールド10は、図11(A)に示すように、下モールド半部12L、上モールド半部12U及び上蓋12Cのように複数のモールド分割体12Dから成っており、これらのモールド分割体12Dは、相互に分解することができるように組立てられている。
【0008】
被覆燃料粒子は、均一に燃焼することができるように、黒鉛粉末1BL内に均一に分散させることが要求されるが、このような目的で、図11(B)に示すように、一次モールド10内に撹拌用治具22を差し込んで、被覆燃料粒子と黒鉛粉末の混合物を撹拌することが行われ、また一次プレス工程及び二次プレス工程において、モールド10に均一な圧力をかけるために、図12に示すように、モールド全体にプレス機の下方から上昇する金枠24が嵌合される。
【0009】
しかし、撹拌用治具22が撹拌中にモールド分割体12Dの接合部に接触したり、金枠24が上昇したりする際に、モールド分割体12Dが相互に分離する虞がある(図11(B)及び図12(B)参照)。このように、モールド分割体12Dが相互に分離して隙間Gが発生すると、被覆燃料粒子と黒鉛粉末との混合物や一次球の周囲に装填した黒鉛粉末がこの隙間Gから漏れて所定量の球形燃料(一次球又は二次球)を成型することができなくなるだけでなく、隙間Gに入り込んだ混合物によってモールドにプレス圧力を均一にかけることができないため、球形燃料が割れることがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、モールド分割体の接合部に隙間が生ずることがなく、高い品質の球形燃料を製造することができる球形燃料製造用モールドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題解決手段は、複数のモールド分割体から成り、これらの複数のモールド分割体を相互に組み合わせて球形燃料を製造するのに用いられる球形燃料製造用モールドにおいて、複数のモールド分割体が組立後相互に分離することがないように着脱自在に保持する保持手段を備えていることを特徴とする球形燃料製造用モールドを提供することにある。
【0012】
本発明の1つの形態では、保持手段は、複数のモールド分割体の隣り合うモールド分割体の間に着脱自在に係入して相互に抜け止めする留め治具から成っている。この留め治具は、好ましくは、モールド分割体の周方向に間隔をあけてモールド分割体の間に係入される複数の留め治具本体から成っている。また、留め治具は、モールド分割体の外表面と同じ外表面を有するのが好ましい。
【0013】
この留め治具は、モールド分割体の外表面から見てその上縁の幅W1と下縁の幅W2との関係がW1>W2に設定されていたり、モールド分割体の奥行き方向の上縁の深さD1と下縁の深さD2との関係がD1>D2に設定されていたりする形態とすることができる。
【0014】
本発明の他の形態では、保持手段は、複数のモールド分割体の隣り合うモールド分割体の端面に設けられ相互に螺合される雄ねじ部及び雌ねじ部から成っている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、上記のように、複数のモールド分割体が組立後相互に分離することがないように着脱自在に保持する保持手段を備えているので、撹拌用治具で型窪内の材料を撹拌したり金枠を嵌合したりする際に、モールド分割体の接合部に隙間を生ずることがなく、従って材料の漏れやモールドに不均一な圧力を生ずることがなく、所定の炉心特性と燃焼特性とを有する高い品質の球形燃料を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図6及び図7は、本発明に係わる球形燃料製造用モールドを示し、このモールド10は、既に述べたように、下モールド半部12L、上モールド半部12U及び上蓋12Cの如き複数のモールド分割体12Dから成っている。上下のモールド半部12U、12Lの接合部は、雌雄の噛み合い構造13を有しているのが示されている。
【0017】
一次球1C、二次球1Pを製造するために、上下のモールド半部12L、12Uを接合し、これらの半部12L、12Uの間に形成される型窪12CV内にモールド半部12Uの開口12UOを通して一次球又は二次球用の材料混合物が装填される。その後、上蓋12Cを閉じてこのモールド10の上下の間に圧力を掛けて一次球1C、二次球1Pが成型される。
【0018】
本発明のモールド10は、複数のモールド分割体12Dが組立後相互に分離することがないように着脱自在に保持する保持手段14を備えている。図6及び図7の形態では、この保持手段14は、複数のモールド分割体12Dの隣り合うモールド分割体12Lと12Uとの間及び12Uと12Cとの間に着脱自在に係入して相互に抜け止めする留め治具16から成っている。この留め治具16は、例えば、ゴムの如き摩擦係数の大きい材料から作られる。この留め治具16は、図7(B)に示すように、モールド分割体12Dの周方向に間隔をあけてモールド分割体12Dの接合部に係入して設けられる複数の留め治具本体16Bから成っている。
【0019】
図7から解るように、隣り合うモールド分割体12Dは、その接合部に留め治具16が係入すべき溝12GL、12GUを有し、留め治具16は、これらのモールド分割体12Dの相対する溝12GLと12GUとに跨って摩擦的に堅嵌して係入されている。なお、留め治具16がモールド10と同じ材質であると、成型時に、モールド10に均一な圧力をかけることができるので、留め治具16は、モールド10と同じ材質であるのが好ましい。
【0020】
また、留め治具16は、モールド分割体12Dの外表面12Sと同じ外表面16Sを有するのが好ましい。留め治具16がモールド分割体12と同じ外表面を有すると、モールド12に金枠24を嵌合する際に(図12(B)参照)、留め治具16が金枠24の嵌合に干渉することがないし、プレス時に、モールド10や留め治具16に均一な圧力がかかるので、モールド10や留め治具16が破損したり、成形体の球形体が崩れたり破損したりすることがない。
【0021】
図示の好ましい形態では、留め治具16は、図8(A)に示すように、モールド分割体12Dの外表面から見てその上縁の幅W1と下縁の幅W2との関係がW1>W2に設定されている。このようにすると、撹拌用治具22で内部の材料を撹拌混合したり(図11(B)参照)、金枠24が下方から上向きに上昇して嵌合したり(図12(B)参照)する際に、留め治具16がモールド分割体12から抜けることがなく、従って隣り合うモールド分割体12Dが分離するのが防止される。
【0022】
なお、留め治具16は、上記のように上下の幅の変化の設定に代えて、又は幅の変化の設定に加えて、図8(B)に示すように、モールド分割体12の奥行き方向の上縁の深さD1と下縁の深さD2との関係がD1>D2に設定されていても同様に留め治具16の抜け止め作用とモールド分割体12Dの分離防止作用とが達成される。
【0023】
本発明のモールド10の使用状態を述べると、留め治具16は、モールド分割体12Dである上下のモールド半部12L、12Uを接合した後、これらの半部12L、12Uの相対する溝12GL、12GUの間に嵌め込んで取り付けられる。一次球1C又は二次球1Pを製造するために、これらの球の材料(被覆燃料粒子と黒鉛粉末との混合物又は一次球と黒鉛粉末との混合物)を上下のモールド半部12L、12Uによって形成される型窪12CV内に装填し、撹拌用治具22で材料を撹拌するが、上下のモールド半部12L、12Uは、留め治具16によって相互に分離することがないように保持されるので、材料の撹拌中に上下のモールド半部12L、12Uが分離してこれらの間に隙間が生ずることがない。
【0024】
このようにして、型窪12CV内に所定量の材料を装填した後、上蓋12Cを上部モールド半部12Uに接合し、これらの接合部の相対する溝12GU、12GLの間に嵌め込んで取付けられる。このようにして組立てられたモールド12に金枠24(図12参照)を嵌合した後、このモールド12を図示しないプレスで上下から加圧して一次球1C又は二次球1Pを製造する。
【0025】
この場合、隣り合うモールド分割体12D、即ち、上下のモールド半部12Lと12U及び上部のモールド半部12Uと上蓋12Cとが留め治具16によって分離することがないように保持されているので、モールド12に金枠24を嵌合する際に、これらのモールド分割体12Dの間に隙間が生ずることはない。
【0026】
本発明の他の実施の形態が図9及び図10に示されており、この実施の形態では、保持手段14は、複数のモールド分割体12Dの隣り合うモールド分割体12Lと12U及び12Uと12Cとのそれぞれの相対する端面に設けられ相互に螺合される雄ねじ部14M及び雌ねじ部14Fから成っている。
【0027】
このように、モールド分割体12Dの接合部がねじ結合されていると、図6及び図7の保持手段14と同様に、隣り合う上下のモールド半部12Lと12U及び上部モールド半部12Uと上蓋12Cとが相互に分離することがないので、型窪12CV内の材料の撹拌用治具22による撹拌や金枠24の嵌合によってこれらのっモールド分割体12Dの間に隙間が生ずることがない。
【0028】
従って、いずれの実施の形態でも、作業中に、モールド分割体12Dの接合部に隙間が生ずることがなく、材料が隙間に入り込んで量的に不足したり変形したりする球形燃料(一次球や二次球)を製造したり、球形燃料にわれが生じたりすることがなく、高品質の球形燃料を得ることができる。
【0029】
上記実施の形態では、保持手段14は、幅及び/又は奥行きが下方よりも上方で大きくした留め治具16や雌雄のねじ部14M、14Fから成っているが、隣り合うモールド分割体12Dが相互に分離することがないように着脱自在に保持することができれば、他の形態であってもよい。例えば、留め治具16は、断面矩形状として摩擦のみによって相互の分離を阻止するか、鉤状の食い込み部を有してもよいし、コ字形のクリップ状のものであってもよい。いずれの場合も、プレス時に、モールドに均一な圧力がかかるように、留め治具の外表面はモールド分割体の外表面と同じにすることが必要である。また、保持手段14は、特に留め治具を用いることなく、モールド分割体の接合部を相互に直接堅嵌めする構造であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、モールド分割体12Dの接合部に隙間が生ずることがなく、材料が隙間に入り込んで量的に不足したり変形したりする球形燃料(一次球や二次球)を製造することもなければ、球形燃料に割れが生じたりすることがなく、高品質の球形燃料を得ることができ、産業上の利用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】燃料核を製造する工程を示す工程図である。
【図2】被覆燃料粒子を製造する工程を示す工程図である。
【図3】ペブルベッド型燃料を製造する工程を示す工程図である。
【図4】一次球の拡大断面図である。
【図5】二次球の拡大断面図である。
【図6】本発明の1つの実施の形態による球形燃料製造用モールドの斜視図である。
【図7】図6のモールドを断面で示し、同図(A)は、その垂直断面図、同図(B)は、同図(A)のB−B線断面図である。
【図8】図6及び図7のモールドに用いられる留め治具を部分的に示し、同図(A)は、1つの形態の正面から見た図、同図(B)は、他の形態の奥行き方向の側面から見た図である。
【図9】本発明の他の形態による球形燃料製造用モールドの分解断面図である。
【図10】図9のモールドの組立状態の正面図である。
【図11】従来技術の球形燃料製造用モールドを示し、同図(A)はその正面図、同図(B)は、上下のモールド半部を接合して材料を装填し撹拌混合している状態の正面図である。
【図12】従来技術の球形燃料製造用モールドに金枠を嵌合する状態を示し、同図(A)は金枠を正しく嵌合した状態の正面図、同図(B)は、金枠によって上下のモールド半部二隙間が発生した状態の正面図である。
【符号の説明】
【0032】
1C 一次球
1P 二次球
10 モールド
12D モールド分割体
12L 下部モールド半部
12U 上部モールド半部
12UO 開口
12C 上蓋
12CV 型窪
12S 外表面
12GL、12GU 溝
13 接合部の雌雄の噛み合い構造
14 保持手段
14M 雄ねじ部
14F 雌ねじ部
16 留め治具
16B 留め治具本体
16S 外表面








 

 


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