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発明の名称 核燃料物質の輸送方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−101336(P2007−101336A)
公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
出願番号 特願2005−290910(P2005−290910)
出願日 平成17年10月4日(2005.10.4)
代理人 【識別番号】100101432
【弁理士】
【氏名又は名称】花村 太
発明者 木下 英昭
要約 課題
燃料集合体などの核燃料物質の輸送において、振動によって発生する加速度等のデータを、記録容量を大幅に削減することのできる核燃料物質の輸送方法を得る。

解決手段
核燃料集合体を始めとする核燃料物質を含む輸送物に加わる輸送中の振動を輸送期間を通して記録し、記録された振動が予め定められた規格範囲内であることを確認することで輸送後の核燃料物質の検査頻度を下げる輸送方法であって、核燃料物質本体、輸送容器、又は荷台の何れかに取り付けた振動計測手段により計測された信号の経時的変化のデジタル変換データを圧縮する情報処理手段が、デジタル変換データを予め定められた有限時間に分割したデータをサブバンド分解したサブバンドを量子化テーブルで除算して、量子化誤差を許容しながら少ないビット数でデータを符号化するもの。
特許請求の範囲
【請求項1】
核燃料集合体を始めとする核燃料物質を含む輸送物に加わる輸送中の振動を輸送期間を通して記録し、記録された振動が予め定められた規格範囲内であることを確認することで輸送後の核燃料物質の検査頻度を下げる核燃料物質の輸送方法であって、
核燃料物質本体、これを収納した輸送容器、又はこの輸送容器を載置する荷台の何れかに取り付けた振動計測手段と、この振動計測手段により計測された信号の経時的変化をデジタル変換するA/D変換手段と、得られたデジタル変換データを圧縮する情報処理手段と、圧縮されたデータを記録する記録手段とを輸送物に付随して備え、
前記情報処理手段では、デジタル変換データを予め定められた有限時間に分割したデータをサブバンド分解し、得られた各々のサブバンドを量子化テーブルで除算して、量子化誤差を許容しながら少ないビット数でデータを符号化することを特徴とする核燃料物質の輸送方法。
【請求項2】
前記振動計測手段が、振動加速度を計測する加速度計であることを特徴とする請求項1に記載の輸送方法。
【請求項3】
前記情報処理手段が、前記輸送開始から予め定められた期間のデータを解析し、輸送期間を通しての振動データの帯域特性に変化ないことが確認され、得られた振動データの帯域特性から量子化テーブルを作製し、作製された量子化テーブルによってサブバンドの量子化を更に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の輸送方法。
【請求項4】
前記情報処理手段が、前記サブバンド分解されたデータと、量子化テーブルとの妥当性を常にチェックするチェック手段を更に備え、
前記振動データの帯域特性に変化がない場合には、作製された量子化テーブルによるサブバンドの量子化を行い、
前記振動データの帯域特性が変化した場合には、振動データの帯域特性から量子化テーブルを再度作製することを特徴とする請求項3に記載の輸送方法。
【請求項5】
前記記録手段が、半導体メモリであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の輸送方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は核燃料物質の輸送方法に関するものであり、特に、核燃料集合体の陸上又は海上輸送を行った後での輸送物の健全性を確認する際に、輸送物に加えられた振動の確認を併用することで、輸送物検査の頻度を下げ、被ばく低減を図ることができる核燃料物質の輸送方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、核燃料物質、特に核燃料集合体の陸上または海上輸送を行う場合、到着地で外観検査、または寸法検査を行うことで輸送物の健全性を確認していた。しかし、放射性物質を包含する核燃料集合体を出荷前の工場と、到着地の発電所の両方で同等の検査することは被ばく低減等の観点から合理的でない。
【0003】
近年、輸送中の振動、とくに振動加速度を輸送期間を通して記録しておき、予め定められた規格範囲内であることを確認することによって、輸送物の健全性を保証する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法を併用することで輸送後の到着地での検査頻度を下げる等の合理化を採ることが可能と考えられる。
【0004】
加速度の記録方法としては、ペンレコーダやタコグラフの様な紙媒体に書き込む方法のほか、近年では圧電素子やひずみゲージを応用して加速度を電圧に変換し、さらにA/D変換を施して電気的に変換された加速度をデジタルデータとして記録する方法も実用化されている。
【特許文献1】特開2002−323590
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の紙媒体の記録は、最大加速度を瞬時に視覚的に判断することができるが、データを加工することができないため、たとえば、制限加速度を超える事象があったという事実は記録できても、この発生要因を周波数解析等の手法により評価することは非常に困難である。
【0006】
一方、後者のデジタルデータは記録を半導体メモリまたは磁気メディアといった比較的高価な媒体によらなければならない。後者の磁気メディアは高速回転体に記録していくことから、長時間振動にさらされる環境下ではその信頼性を担保するのが難しいうえ、メディアの駆動に電力を必要とするため、記録装置に付属するバッテリーを大きくしなければならない。必然的に半導体メモリがデジタルデータの記録媒体としては長けているが、その単位容量当たりのコストは磁気メディアと比較すると2〜3オーダー高価である。
【0007】
従って、半導体メモリに長時間にわたる振動加速度をデジタルデータとして記録するためには何らかの”間引き”を行い、信号の容量を圧縮する必要がある。
【0008】
これを実現する手段として、あらかじめ設定された閾値を超えた加速度が検出された時を起点とし、その後のあらかじめ設定された時間だけデータ収集を行うという、トリガ方式による記録方法が容易に想到される。
【0009】
しかしながら、この方法は、最大加速度がおよそ既知であり、その数パーセント低いトリガレベルを設定することができた場合にのみ有効である。トリガレベルが高すぎると、全くトリガが掛からず、データ収集がされていないと言うことも起こり得る。一方、トリガレベルの設定が低すぎると、高い頻度でデータを収集し続けることとなり、輸送の途中で用意した半導体メモリがオーバーフローしてしまうこともある。
【0010】
そこで、輸送中の全行程に渡る振動加速度をできるだけ少量の半導体メモリに記録する方策が望まれる。
【0011】
本発明は、燃料集合体などの核燃料物質の輸送において、振動によって発生する加速度等のデータを、可逆又は非可逆の圧縮を行い、記録容量を大幅に削減することのできる核燃料物質の輸送方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載された発明に係る核燃料物質の輸送方法は、核燃料集合体を始めとする核燃料物質を含む輸送物に加わる輸送中の振動を輸送期間を通して記録し、記録された振動が予め定められた規格範囲内であることを確認することで輸送後の核燃料物質の検査頻度を下げる核燃料物質の輸送方法であって、
核燃料物質本体、これを収納した輸送容器、又はこの輸送容器を載置する荷台の何れかに取り付けた振動計測手段と、この振動計測手段により計測された信号の経時的変化をデジタル変換するA/D変換手段と、得られたデジタル変換データを圧縮する情報処理手段と、圧縮されたデータを記録する記録手段とを輸送物に付随して備え、
前記情報処理手段では、デジタル変換データを予め定められた有限時間に分割したデータをサブバンド分解し、得られた各々のサブバンドを量子化テーブルで除算して、量子化誤差を許容しながら少ないビット数でデータを符号化することを特徴とする方法である。
【0013】
請求項2に記載された発明に係る核燃料物質の輸送方法は、請求項1に記載の振動計測手段が、振動加速度を計測する加速度計であることを特徴とする方法である。
【0014】
請求項3に記載された発明に係る核燃料物質の輸送方法は、請求項1又は2に記載の情報処理手段が、前記輸送開始から予め定められた期間のデータを解析し、輸送期間を通しての振動データの帯域特性に変化がないことが確認され、得られた振動データの帯域特性から量子化テーブルを作製し、作製された量子化テーブルによってサブバンドの量子化を更に行うことを特徴とする方法である。
【0015】
請求項4に記載された発明に係る核燃料物質の輸送方法は、請求項3に記載の情報処理手段が、前記サブバンド分解されたデータと、量子化テーブルとの妥当性を常にチェックするチェック手段を更に備え、
前記振動データの帯域特性に変化がない場合には、作製された量子化テーブルによるサブバンドの量子化を行い、
前記振動データの帯域特性が変化した場合には、振動データの帯域特性から量子化テーブルを再度作製することを特徴とする方法である。
【0016】
請求項5に記載された発明に係る核燃料物質の輸送方法は、請求項1〜4の何れか1項に記載の記録手段が、半導体メモリであることを特徴とする方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、燃料集合体などの核燃料物質の輸送において、振動によって発生する加速度等のデータを、可逆又は非可逆の圧縮を行い、記録容量を大幅に削減することのできる核燃料物質の輸送方法を得ることができるという効果があり、これにより、核燃料集合体の陸上又は海上輸送を行った後で輸送物の健全性を確認する際に、検査頻度を下げる等の合理化を図ることにより、被ばく低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明においては、計測された振動がデジタル変換されたデジタル変換データを予め定められた有限時間に分割したデータをサブバンド分解し、得られた各々のサブバンドを量子化テーブルで除算して、量子化誤差を許容しながら少ないビット数でデータを符号化する圧縮操作を行い、圧縮されたデータを記録手段に記録するものである。これにより、燃料集合体などの核燃料物質の輸送において、振動によって発生する加速度等のデータを、可逆又は非可逆の圧縮を行い、記録容量を大幅に削減することができ、核燃料集合体の陸上又は海上輸送を行った後の輸送物の健全性を確認する際に、検査頻度を下げる等の合理化を図ることにより、被ばく低減を図ることができる。
【0019】
即ち、収集したデジタル変換データに可逆・非可逆の圧縮を施し、記録手段に記録することで、飛躍的に長時間のデータを記録することができる。具体的な圧縮の方法としては、例えばエントロピー符号化と言われる方法(例えばハフマン符号化等の方法)により、発生頻度の高い数値に短い文字列を割り当てることによるビットレートの低減方法が可逆圧縮として知られている。しかし、この方法のみで振動加速度のような規則性の少ないデータを高度に圧縮することは容易ではない。
【0020】
そこで、好ましくは、ある程度の信号の劣化を許容し、信号の特性上パワーの大きい部分を抽出・圧縮することで非可逆圧縮として圧縮率を高める必要がある。特に高い圧縮率が望まれる画像、動画圧縮の分野ではこの目的の技術が既に標準化されており、市販の電気製品やコンピュータソフトウェアへの応用がなされている。
【0021】
この非可逆圧縮技術としては、デジタル信号をサブバンドに分解し、各バンドを適当な係数で除算する際の量子化誤差を許容することが基本原理となっている。画像、動画の分野では人間の視覚特性を考慮し、直流成分又は低域バンドに多くの情報量を割り当て、広域の成分は大きな係数で除算することで精度を下げ、ほぼ無視してしまうことで飛躍的に圧縮率を高めている。即ち、この非可逆圧縮技術は、固定した量子化テーブルによる除算で発生する量子化誤差を認め、データを圧縮している。
【0022】
しかしながら、この方法の欠点は、信号の全てが人間の視覚特性にマッチする帯域特性を持つとは限らないため、高帯域を必要とする信号(例えばインパルスなど)では無視できない歪みを生じることがある点にある。即ち、音声や映像のような恣意性のある信号で信号が急激に変化するところでは信号が固定された量子化テーブルと形の一致しないスペクトルとなり、量子化誤差が無視できないほどのレベルに達し、信号に大きな歪みが生じることがあった。
【0023】
もし、あらかじめ信号の帯域特性がわかっていれば、上記の例のような一義的な係数で除算することなく、最適な係数テーブルを用意することができ、信号の歪みを抑えながら高い圧縮が実現できる。そこで、振り返って輸送中の振動加速度のデジタルデータを圧縮するケースを考えると、輸送中の振動は映像や音楽のような恣意性がなく、かつ、発地から着地まで常に同じ駆動系(輸送車両、容器、取り付け状態)であり続けるため、帯域特性はある特定期間に解析されたものから変化しないと考えられ、本発明は、輸送振動について、帯域毎のスペクトルが時間を通して殆ど変化しないことに着目して圧縮性を高めたものである。但し、輸送手段の個性(輸送物の重量配分、積付け位置、道路の舗装状況、輸送手段の機構等)によって、振動特性は異なるので、どの信号記録計にも全く同じ量子化テーブルを組み込んでおくのは得策ではない。
【0024】
そこで、輸送中の振動加速度データの長時間記録を可能とするため、輸送の開始から一定期間の間のデータを解析し、そこで得られた振動特性から量子化テーブルを作製することで効率的な圧縮を図ることが有効である。即ち、定められた期間の信号を解析することで、信号記録計が取り付けられた輸送手段の個性を覚え込ませ、一旦量子化テーブルが得られれば、後は時間的に帯域特性が変化しないことから、同じ量子化テーブルを使い続けることができる。
【0025】
従って、本発明の好ましい別の態様としては、情報処理手段は、輸送開始から予め定められた期間のデータを解析し、輸送期間を通しての振動データの帯域特性に変化ないことが確認され、得られた振動データの帯域特性から量子化テーブルを作製し、作製された量子化テーブルによってサブバンドの量子化を更に行う。これにより、高い圧縮率の圧縮を行うことができる。
【0026】
尚、本発明で用いられる振動計測手段としては、核燃料物質等の輸送物に加わる輸送中の振動を計測するものであればよい。従って、核燃料物質本体、又はこれを収納した輸送容器、又はこの輸送容器を載置する荷台の何れかに取り付けられる。また、より好ましい態様としては、振動計測手段が、振動加速度を計測する加速度計であるものは、輸送物の健全性を確認する指標としては最適である。
【0027】
また、輸送中の振動特性が変化しないとは言っても、陸上輸送中の走行路面の性質は輸送道路面の舗装状態や天候等によっても変化する。そのため、同じトラックに乗せている限り、最初に覚え込ませた帯域特性を使い続けることができるとは限らない。そこで、より好ましい態様としては、情報処理手段では、サブバンド分解されたデータと、量子化テーブルとの妥当性を常にチェックするチェック手段を更に備え、振動データの帯域特性に変化がない場合には、作製された量子化テーブルによるサブバンドの量子化を行い、振動データの帯域特性が変化した場合には、振動データの帯域特性から量子化テーブルを再度作製するものである。即ち、量子化テーブルと現在の振動信号との整合性を常に監視し、必要に応じて量子化テーブルを書き換えてやることで、より精度の高い圧縮が可能となる。これにより、記録装置の消費電力を低減するとともに、常に最適な信号圧縮を実現することができる。
【0028】
本発明の記録手段としては、デジタルデータを記録することが可能であれば、如何なるメディアも用いることができるが、例えば、磁気メディアは高速回転体に記録していくことから、長時間振動にさらされる環境下では信頼性に欠けるため、好ましい態様としては、半導体メモリに記録するものが上げられる。
【実施例】
【0029】
図1は本発明の一実施例の構成を示す説明図である。図に示す通り、輸送手段としてのトラック1の荷台2か、その荷台に積載された核燃料物質としての燃料集合体3か、燃料集合体3を収納した容器4かの何れかに加速度計5を取り付け、加速度計5で計測された加速度の電気信号の経時的変化を記録装置6でデジタルデータに変換し、これを記録装置6に内蔵された信号処理系において、圧縮処理して半導体メモリ7に記録する。
【0030】
加速度計5は本実施例のように核燃料物質を収納した容器4に取付けてもよいし、核燃料物質が金属の管に密封された燃料棒を束ねた、所謂「燃料集合体3」の形状を為し、加速度計が核燃料物質に汚染されるおそれがない場合には燃料集合体3に直接加速度計を取り付けても良い。さらには、輸送手段と輸送容器の振動特性があらかじめ知られている場合には加速度計を輸送手段(即ち、トラックの荷台2)に取り付けても本来の目的を達成することが可能である。
【0031】
記録装置6は図に示すように外部のバッテリー8を並設してこれによって駆動しても良いし、輸送手段が安定な電源供給をできる場合には輸送手段から電源を供給しても良い。
【0032】
図2に本発明の実施例として加速度記録装置における信号の流れを示す。
(1) 本実施例では加速度計からケーブルを伝達してきた電気信号は記録装置に内蔵されたA/D変換器でまずデジタル値に変換される。
【0033】
(2) このデジタル値は一旦一次メモリM1に蓄積され、順次専用の電子回路T1によってサブバンドに分解される。
【0034】
(3) サブバンドはメモリM2に順次蓄積し、専用の電子回路T2によってその特性を評価する。具体的には、サブバンドのうち加速度信号に影響の大きい帯域と、そうでない帯域に分類し、量子化テーブルQ1を生成して、格納する。
【0035】
(4) 電子回路T3は電子回路T1によって順次生成されるサブバンドを量子化テーブルQ1から読み出した量子化テーブルで除算することで加速度信号に影響の小さい帯域に使用するビットレートを下げる。続いて電子回路T4によってエントロピー符号化等によってデジタル信号の冗長性を圧縮し、半導体メモリM3に記録する。
【0036】
従って、信号の流れは当初図2に示す流れとなるが、記録開始から一定の期間、例えば数十秒から数分期間の信号の経時的変化を解析することでサブバンドの特性が変化ないことが確認されて、最適な量子化テーブルQ1が設定された時点でメモリM2と電子回路T2とを停止し、図3に示す信号の流れとしても構わない。
【0037】
別の実施例としては、図4に示すように、電子回路T1によって分解されたサブバンドと、量子化テーブルQ1の妥当性とを常にチェックする回路を設け、サブバンドの特性が変化するような事象が生じた場合には一旦停止したメモリM2と電子回路T2を再度使用して最適な量子化テーブルを生成し、量子化テーブルQ1の内容を更新した後にメモリM2と電子回路T2を停止するという機構を設けてもよい。
【0038】
これらサブバンドの特性を解析する機構を振動特性の変化に応じて使用・停止することで記録装置の消費電力を低減するとともに、常に最適な信号圧縮を実現することができる。
【0039】
実際に輸送試験を行って、得られた振動信号を「離散コサイン変換」法によってサブバンド分解を行った結果を示す。図5は輸送手段に設置した加速度計で得られた振動信号をサブバンド分解した図を示す。図6は燃料棒に設置した加速度計で得られた振動信号をサブバンド分解した図を示す。図5及び図6は加速度計の設置場所が相違するのみで、同じ輸送トラックでの同じ時刻での振動信号をサブバンド分解している。
【0040】
図5及び図6に示す通り、上から1秒おきに取ったデータの変換結果を並べている。各図において網掛けをした部分が信号の殆どを占め、尚かつ、その形が経過時間毎に余り変化しないことが解る。網掛け部分以外のスペクトルの高さを1とすると、網掛けの中で最も高いスペクトルは100の位の値になる。これをデジタルで記録すると、具体的には、最も高いスペクトル1chに7ビットも必要になる。そこで、「このチャンネルはいつも10で割る」と決めておくと、7ビットが3〜4ビットで記録できる(「いつも○○で割る」と決める決めごとが量子化テーブルである)。
【0041】
また、図5及び図6では加速度計の取付け位置が相違するのみであるが、同じトラック上でも場所によって図5と図6とではサブバンド分解した結果が異なることが解る。従って、どのような量子化テーブルで除算することが最適化を輸送する前に予測することは難しい。よって、輸送開始から予め定められた期間のデータを解析し、輸送期間を通しての振動データの帯域特性に変化ないことが確認され、得られた振動データの帯域特性から量子化テーブルを作製し、作製された量子化テーブルによってサブバンドの量子化を更に行うこと、即ち、最初の何分間か、何秒間か走っている間にデータを取りながら、この後に続くであろうデータのスペクトルの傾向(クセ)を捉えてデータの圧縮に利用しようとしたのが本発明である。
【0042】
以上のように、輸送中の振動加速度を圧縮によって全てのデータを記録することで、任意の事象に対する輸送物への影響を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す説明図である。
【図2】一実施例の加速度計からの信号処理の流れを示す説明図である。
【図3】最適な量子化テーブルが蓄積された時点での信号処理の流れを示す説明図である。
【図4】別の実施例の加速度計からの信号処理の流れを示す説明図である。
【図5】輸送手段に設置した加速度計で得られた振動信号をサブバンド分解した線図である。
【図6】燃料棒に設置した加速度計で得られた振動信号をサブバンド分解した線図である。
【符号の説明】
【0044】
1…トラック、
2…荷台、
3…燃料集合体、
4…容器、
5…加速度計、
6…記録装置、
7…半導体メモリ、
8…バッテリー、




 

 


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