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発明の名称 ペブルベッド型燃料の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−85774(P2007−85774A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272153(P2005−272153)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100064469
【弁理士】
【氏名又は名称】菊池 新一
発明者 泉谷 徹
要約 課題
コアが偏心することなく均一な厚みのシェルを有するペブルベッド型燃料を高い生産性で製造する。

解決手段
ペブルベッド型燃料を製造する際に二次モールド10の型窪10C内の下方に装填すべき総量の10乃至40%の黒鉛材22Lを敷き詰め、この黒鉛材22Lの上に上方に突起20Pを有するコア20を装荷し、モールド10の型窪10C内でコア20のまわりに、敷き詰められた黒鉛材22Lの上に追加するように、残りの黒鉛材22を装填し、コア20の突起20Pに噛み合う凹み18Rを有するモールド上蓋18を閉じ、モールド10をプレスしてコア20の上にシェルを形成してペブルベッド型燃料を製造する。敷き詰められた黒鉛材22Lと、コア20とモールド上蓋18との噛み合いがコア20のずれを防止する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ペブルベッド型燃料を製造する際に二次モールド内にコアとそのまわりの黒鉛材とを装填し前記二次モールドをプレスしてコアのまわりにシェルを有するペブルベッド型燃料を製造する方法において、前記モールドの型窪内の下方に、装填すべき総量の10乃至40%の黒鉛材を敷き詰める工程と、前記モールドの型窪内に敷き詰められた黒鉛材の上に、上方に突起又は凹みを有するコアを装荷する工程と、前記モールドの型窪内で前記コアのまわりに前記敷き詰められた黒鉛材の上に追加するように残りの黒鉛材を装填する工程と、前記コアの突起又は凹みに噛み合う凹み又は突起を有するモールド上蓋を閉じる工程と、前記モールドをプレスして前記コアの上にシェルを形成する工程とを備えたことを特徴とするペブルベッド型燃料の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のペブルベッド型燃料の製造方法であって、前記残りの黒鉛材を装填する工程は、前記型窪内で前記コアのまわりの空間に入り込むことができる柔軟性チューブを用いて数回に分けて行うことを特徴とするペブルベッド型燃料の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のペブルベッド型燃料の製造方法であって、前記モールド上蓋を閉じる工程と前記モールドをプレスする工程との間に、前記コアが前記型窪内の中心にあることを確認する工程を更に備えていることを特徴とするペブルベッド型燃料の製造方法。





























発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温ガス炉に用いられるペブルベッド型燃料の製造方法に関し、更に詳細に述べると、ペブルベッド型燃料のコアが中心にあってシェルの厚さが均一になるようにしたペブルベッド型燃料を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高温ガス炉の燃料の1つの形態であるペブルベッド型燃料は、被覆ウラン燃料粒子がウランの核分裂を持続させるのに必要な中性子減速材である黒鉛材中に含有されている。このペブルベッド型燃料を製造する一般的な方法が図8乃至図10に示されている。
【0003】
まず、図8に示すように、硝酸ウラニルと添加材とを混合した溶液を振動滴下方法によってアンモニア水溶液中に滴下し、洗浄−乾燥−焙焼−焼結の工程を経てUO燃料核を製造する。
【0004】
このようにして得られた燃料核は、図9に示すように、低密度炭素の第1被覆層、高密度炭素の第2被覆層、炭化ケイ素の第3被覆層及び高密度等方炭素の第4被覆層を順次形成して被覆燃料粒子を製造する。第1被覆層は、UO燃料核の変形を吸収すると共に、ガス状核分裂生成物(FP)の放出を防止する機能を有し、第2被覆層及び第4被覆層は、ガス状FPを粒子内に留めると共に、第3被覆層の形状を保ち、被覆燃料粒子の強度を保つ機能を有し、また第3被覆層は、燃料の照射によってウランから発生する固体状FPが粒子外に放出するのを防止する機能を有する。
【0005】
このようにして多被覆層が施された燃料粒子は、図10に示すように、オーバーコート工程に送られて、粒子の表面にバインダによって黒鉛粉末が被覆されて被覆燃料粒子が完成される。この被覆燃料粒子は、中性子減速材となる黒鉛材を被覆する一次プレス工程に送られる。この工程では、黒鉛粉末と被覆燃料粒子を混合した状態で球状モールド内に装填し、この球状モールドをプレスして一次球(コア)が形成される。
【0006】
二次プレス工程は、一次プレスで得られた一次球(コア)と黒鉛粉末を二次モールド内に装填し、この二次モールドを一次プレスよりも高い圧力でプレスしてコアの外側にシェルが形成され一次球よりも直径が大きい球状燃料を形成し、その後、表面研削工程及び予備焼成、本焼成等の熱処理工程を経てペブルベッド型燃料が得られる。
【0007】
高温ガス炉内に装荷して燃焼されるペブルベッド型燃料は、均一に燃焼することが好ましいが、これを実現するためには、ペブルベッド型燃料の中心にコアが位置し、シェルの厚みが均一であることが必要である。
【0008】
しかし、二次モールド内にコアが中心に位置するように黒鉛材と共にコアを装填しても、コアの密度とシェルとなるべき黒鉛材(黒鉛粉末)の密度とが大きく異なるために、プレス時に、コアがモールド内で上下左右に移動し、コアがペブルベッド型燃料の中心から外れたり、シェルの厚みの不足部分が生じて二次プレスの圧力に耐えられないでシェルが破損したりしてペブルベッド型燃料を製造することができない欠点があった。
【0009】
このようにペブルベッド型燃料が製造できない事態が生ずると、生産効率が低下し、生産工程の管理上好ましくない。また、中性子減速材として機能するシェルの厚みが不均一であると、燃料の照射に際して、燃料の燃焼箇所が集中し、健全な燃料照射が得られないで、炉心設計に基づいた出力が得られないおそれがある。
【0010】
なお、従来技術において、二次モールド内に黒鉛材を装填する作業は、通常、図11に示すように、二次モールド10の型窪10C内に金属ジグ40Jを挿入して行われているが、この金属ジグ40Jは、型窪10C内に挿入する際に、型窪10Cやコア20を傷付けるおそれがあり、この面からも従来技術の方法は、生産効率が低下する欠点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、ペブルベッド型燃料の中心からコアが外れることがなく、均一な厚みのシェルを有するペブルベッド型燃料を高い生産効率で製造することができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の課題解決手段は、ペブルベッド型燃料を製造する際に二次モールド内にコアとそのまわりの黒鉛材とを装填しこの二次モールドをプレスしてコアのまわりにシェルを有するペブルベッド型燃料を製造する方法において、モールドの型窪内の下方に装填すべき総量の10乃至40%の黒鉛材を敷き詰める工程と、このモールドの型窪内に敷き詰められた黒鉛材の上に、上方に突起又は凹みを有するコアを装荷する工程と、モールドの型窪内でコアのまわりに、敷き詰められた黒鉛材の上に追加するように残りの黒鉛材を装填する工程と、コアの突起又は凹みに噛み合う凹み又は突起を有するモールド上蓋を閉じる工程と、モールドをプレスしてコアの上にシェルを形成する工程とを備えたことを特徴とするペブルベッド型燃料の製造方法を提供することにある。
【0013】
本発明の課題解決手段において、残りの黒鉛材を装填する工程は、型窪内でコアのまわりの空間に入り込むことができる柔軟性チューブを用いて数回に分けて行うことができ、またモールド上蓋を閉じる工程とモールドをプレスする工程との間で、コアが型窪内の中心にあることを確認することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上記のように、二次モールドに装填すべき黒鉛材の総量に対して10%乃至40%の量の黒鉛材を二次モールドの型窪内に敷き詰めた後、その上にコアを装填し、コアとモールドとを相互に噛み合う凹凸によって位置決めした状態でプレスするので、プレス中にコアが上下左右に移動することがなく、コアが中心に位置しシェルの厚みが均一なペブルベッド型燃料を得ることができる。従って、シェルの厚みの不均一に起因する二次プレス時の燃料の破損を生ずることがなく、高い生産効率で燃料を製造することができ、またペブルベッド型燃料の均等な燃焼が進み、炉心設計に基づく所望の出力を得ることができる。
【0015】
また、残りの黒鉛材を装填する際に、柔軟性チューブを用いて数回に分けて装填すると、モールドの型窪とコアとの間に確実に且つ一様に黒鉛材を装填することができる上に、チューブはコアやモールドを傷つけることがなく、黒鉛材を装填するのに従来用いられていた金属製ジグによって生ずる傷付けの障害を生ずることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図1乃至図3は、本発明に係わるペブルベッド型燃料の製造方法を工程順に示し、この製造方法は、図10のオーバーコート作業までは従来と同様の工程で実施することができるが、一次及び二次プレス作業が従来技術と異なるので、以下子の作業をその工程順に説明する。
【0017】
本発明の方法は、図2及び図3に示す二次モールド10を用いるが、このモールドは、下型12と上型14とモールド上蓋18とから成り、これらの上下の型12、14内に型窪10Cが形成されているが、本発明に用いられる二次モールド10は、モールド上蓋18に後に述べるコアの突起に噛み合う凹み18Rを有する。
【0018】
本発明の方法は、この二次モールド10の型窪10C内に、図10の一次プレス作業で得られたコア(一次球)20とそのまわりの黒鉛材22とを装填し、この二次モールド10をプレスしてコア20のまわりにシェル22Sを有するペブルベッド型燃料30(図4参照)を製造する方法であるが、コア20と黒鉛材22とを装填する作業は、次のようにして行われる。
【0019】
まず、図1(A)に示すように、二次モールド10の下型12の型窪12C内の下方に、二次モールド10内に装填すべき全黒鉛材22の一部の黒鉛材22Lを敷き詰める。この一部の黒鉛材22Lの量は、最終燃料の得ようとする直径、コアの大きさ、二次プレスの圧力によって異なるが、黒鉛材22の装填の総量の約10%乃至40%が適当である。例えば、直径が50mmのコアにシェルを被覆して約60mmの外径を有するペブルベッド型燃料を得る目的で、総量で約130gの黒鉛材(粉末)22を装填する場合を例に掲げると、この下型12の型窪12C内に敷き詰める黒鉛材22Lは、総量の約17%(約22g)が適当である。
【0020】
次に、図1(B)に示すように、このようにして敷き詰められた黒鉛材22Lに図10の一次プレス作業で得られたコア(一次球)20を型窪12Cの中心に位置するように型窪12C内に配置する。コア20は、図1(B)に示すように、その上方の頂部に突起20Pを有し、この突起20Pは、後に述べるように、モールド上蓋18の凹み18Rに噛み合うものである。この突起20Pは、図5に示すように、一次モールド110の上蓋118に設けられた凹み118Rによって一次プレス工程で形成することができる(この点で一次モールドは、従来技術の方法とは異なる)。
【0021】
その後、図2に示すように、下型12に上型14を重合して上下の型12、14のそれぞれの型窪12C、14Cとでシェルを形成すべき二次モールド10の型窪10Cを形成する。
【0022】
次いで、図3に示すように、二次モールド10の型窪10C内でコア20のまわりに、敷き詰められた黒鉛材22Lの上に追加するように、残りの黒鉛材22を装填する。この残りの黒鉛材22を装填する作業は、型窪10C内でコア20のまわりの空間に入り込むことができるシリコンの如き柔軟な材料から作られたチューブ40を用いて数回、例えば2乃至6回に分けて行うのが好ましい。
【0023】
更に詳細に述べると、先ず、図3に示すように、チューブ40の先端が最初に敷き詰めた黒鉛材22Lの直上より若干上方に達するまで挿入し、黒鉛材22を装填する。この場合、黒鉛材22は、チューブ40の先端をコア20のまわりを移動させながら装填する。装填された黒鉛材22がチューブ40の先端に近づいたら、チューブ40の先端を上方に持ち上げ、同様にして、黒鉛材22を装填する。
【0024】
このようにして、型窪10C内に残りの黒鉛材22のすべてを装填した後、上型14からチューブ40を引き抜いてモールド上蓋18を上型14の相応する蓋嵌合部14Eに被せて閉じる。この際、モールド上蓋18に設けられた凹み18Rが型窪10C内の中心に位置しているコア20の突起20Pに噛み合うので、コア20は、この中心位置からずれることなく、位置決めされる。
【0025】
コア20が二次モールド10の型窪10Cの中心位置にあるか否かは、このモールド上蓋16を被せた後で二次プレスを実施する前に、X線投射装置で容易に確認することができる。
【0026】
このようにしてコア20が型窪10C内の中心に位置していることが確認された後、二次モールド10をプレスして図4(A)に示すように、コア20の上にシェル22Sを形成する。その後、先に図10を参照して述べたように、シェル22Sの表面を研磨し、熱処理して所定のペブルベット型燃料を完成する。このようにして完成されたペブルベット型燃料は、X線検査にてコアの位置、シェルの厚み及び被覆燃料粒子の分散具合を確認する。
【0027】
一般に、ペブルベッド型燃料30中のコア20の位置ずれには、(a)軸方向のずれ(図4(B)参照)と(b)径方向のずれ(図4(C)参照)とがある。軸方向のずれ(a)は、下型12内の型窪12C内に敷き詰められた黒鉛材22Lによって調整される。この調整は、残りの黒鉛材22を型窪10C内に装填してプレスしても崩れることはない。コア20の径方向のずれ(b)は、コア20の突起20Pとモールド上蓋18の凹み18Rとの噛み合いによって防止される。即ち、コア20の径方向のずれ(b)は、黒鉛材22の装填時に、黒鉛材22によって押されて発生する傾向があるが、上記のように、コア20とモールド上蓋18の噛み合いによって、黒鉛材22の装填時に、コア20が変位するのが防止されて、コア20の径方向のずれが生ずることがない、これは、特に、残りの黒鉛材22が柔軟性チューブ40を用いて数回に分けて装填されると、一層確実となる。
【0028】
図6は、本発明の方法によって製造されたペブルベッド型燃料のX線写真を示し、同図から解るように、コアは燃料のほぼ中心に位置し、またシェルがほぼ均一の厚みを有することが確認される。これに対して、従来技術の方法によるペブルベッド型燃料の中には、図7のX線写真に示すように、コアが燃料の中心からずれ、シェルの厚みが不均一であるものが観察された。
【0029】
なお、上記実施の形態では、コア20に突起20Pを設け、上蓋18にこれに噛み合う凹み18Rを設けたが、コア20に凹みを設け、上蓋18にこれに噛み合う突起を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれば、二次モールド内にコアと黒鉛材とを装填して二次プレスを行う際に、コアがずれるのを防止することができ、従って、コアが中心に位置しシェルの厚みが均一なペブルベッド型燃料を高い効率で製造することができ、産業上の利用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係わるペブルベッド型燃料の製造方法の第1の工程を示す断面図である。
【図2】本発明の方法の第2の工程を示す側面図である。
【図3】本発明の方法の第3の工程を示す側面図である。
【図4】ペブルベッド型燃料のコアが正常な位置(A)と偏心した位置(B)(C)とにある状態を示す正面図である。
【図5】本発明の方法に用いられる一次モールドの正面図である。
【図6】本発明の方法によって製造されたペブルベッド型燃料のX線写真図である。
【図7】従来技術の方法によって製造されたペブルベッド型燃料のX線写真図である。
【図8】燃料核を製造する作業の工程図である。
【図9】被覆燃料粒子を製造する作業の工程図である。
【図10】図9の被覆燃料粒子からペブルベッド型燃料を製造する作業を工程を示す図である。
【図11】従来技術の方法で二次モールド内に黒鉛材を装填する状態を示すモールド正面図である。
【符号の説明】
【0032】
10 二次モールド
10C 型窪
12 下型
12C 下型の型窪
14 上型
14C 上型の型窪
18 モールド上蓋
18R 凹み
40 柔軟性チューブ
20 コア
20P コアの突起
22 黒鉛材
22S シェル
22L 下型に敷き詰めた黒鉛材
30 ペブルベッド型燃料
110 一次モールド
118 一次モールドの上蓋
118R 上蓋のへこみ




















 

 


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