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発明の名称 気水分離器及び沸騰水型原子炉
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−232533(P2007−232533A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−53727(P2006−53727)
出願日 平成18年2月28日(2006.2.28)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 茶木 雅夫 / 村瀬 道雄 / 石田 直行 / 高橋 志郎 / 椿 正昭
要約 課題
気水分離器のスタンドパイプに生じる振動を抑制する簡易な構造を提供すると共に、シュラウドヘッド上での作業負担を軽減できるようにする。

解決手段
気水分離器12のスタンドパイプ12bには、その側面に、帯状の振動補強板12pが固定して取り付けられている。振動補強板12pは、その一端を、スタンドパイプ12bの上端から間隔を空けて位置させ、かつ、その他端を、スタンドパイプ12bの下端から間隔を空けて位置させて、スタンドパイプ12bの母線に沿って固定して取り付けられている。その振動補強板12pは、スタンドパイプ12bの母線上に、ほぼ120度間隔で3個配置されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
気液二相流を水と蒸気とに分離する気水分離器において、
気液二相流を下方から上方に向かって導く流路を形成する円柱状のスタンドパイプの側面に、当該スタンドパイプの母線に沿って帯状の振動補強板を固定して取り付けたこと、
を特徴とする気水分離器。
【請求項2】
少なくとも2個の前記振動補強板を、前記母線に沿ってほぼ等間隔で配置して固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項1に記載の気水分離器。
【請求項3】
前記振動補強板を、前記スタンドパイプの母線上に、ほぼ120度間隔で3個配置して固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項2に記載の気水分離器。
【請求項4】
前記振動補強板の一端を、前記スタンドパイプの上端から間隔を空けて位置させ、かつ、
その他端を、前記スタンドパイプの下端から間隔を空けて位置させて、
前記母線に沿って固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の気水分離器。
【請求項5】
前記振動補強板の一端を、前記スタンドパイプの上端又は下端に位置させ、かつ、
その他端を、前記スタンドパイプの下端又は上端から間隔を空けて位置させて、
前記母線に沿って固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の気水分離器。
【請求項6】
少なくとも2個の前記振動補強板を、同一母線上に間隔を空けて配置して固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の気水分離器。
【請求項7】
一の前記振動補強板の上端側を、前記スタンドパイプの上端から間隔を空けて位置させ、
他の前記振動補強板の下端側を、前記スタンドパイプの下端から間隔を空けて位置させ、
一の前記振動補強板の下端側と他の前記振動補強板の上端側との間に間隔を空けて、
同一の前記母線に沿って2個の前記振動補強板を固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項6に記載の気水分離器。
【請求項8】
一方の前記振動補強板の上端側を、前記スタンドパイプの上端に位置させ、
他方の前記振動補強板の下端側を、前記スタンドパイプの下端に位置させ、
一方の前記振動補強板の下端側と他方の前記振動補強板の上端側との間に間隔を空けて、同一の前記母線に沿って固定して取り付けたこと、
を特徴とする請求項6に記載の気水分離器。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の複数の気水分離器を、
原子炉圧力容器の内部の下部側に備える炉心の上方に並列に配列して備えたこと、
を特徴とする沸騰水型原子炉。
【請求項10】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の複数の気水分離器を、
原子炉圧力容器の内部の下部側に備える炉心の上方の外周側に近い部分にのみ配列して備えたこと、
を特徴とする沸騰水型原子炉。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子炉(BWR(Boiling Water Reactor))と、この沸騰水型原子炉において用いられる気水分離器とに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、BWRでは、炉心で熱を発生させ、その熱によって冷却材(軽水)を沸騰させ、その際に発生する蒸気を取り出してタービンへ送り、その蒸気によって直接タービンを回して発電させるようになっている。このBWRの原子炉圧力容器内には、下部側に炉心が配置され、上部側に気水分離器が配置されている。そして、その気水分離器は、炉心で発生した熱で沸騰させられた軽水によって生じた蒸気と水との気液二相流を通過させ、この気液二相流に含まれている蒸気と水とを分離して、クオリティ(全質量流量に対する蒸気質量流量の割合)の高い蒸気をタービンへと導く機能を担っている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−153118号公報
【特許文献2】特開2001−183489号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
BWRは、軽水の循環方式の相違によって、再循環式ポンプによって軽水を強制的に循環させる強制循環式と、自然循環によって軽水を循環させる自然循環式とに分けられる。現在は強制循環式BWRが主流であるが、小型炉等では自然循環式BWRも最近、注目されてきている。自然循環式BWRは、自然循環を起こさせるために、強制循環式BWRに比べて長いスタンドパイプを備える気水分離器が要求される可能性がある。そして、このようにスタンドパイプが長くなると、スタンドパイプの対振動特性の低下が懸念されるので、振動を抑制する簡易な構造が望ましい。
【0005】
従来は、炉心上方に位置するシュラウドヘッドに並列させて取り付けられた気水分離器の上部同士を連結具で連結すると共に、スタンドパイプ上部同士も連結具で連結した構造によって、振動を抑えるようにした構造が知られている。この構造では、数百本の気水分離器をシュラウドヘッドに取り付ける製造工程時に、それぞれの気水分離器に連結具を取り付ける必要があるため、シュラウドヘッド上の狭い空間での作業負担が大きかった。
【0006】
そこで、本発明は、気水分離器のスタンドパイプに生じる振動を抑制する簡易な構造を提供すると共に、シュラウドヘッド上での作業負担を軽減できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の気水分離器は、気液二相流を下方から上方に向かって導く流路を形成する円柱状のスタンドパイプの側面に、当該スタンドパイプの母線に沿って帯状の振動補強板を固定して取り付けた構造を備えている。
【発明の効果】
【0008】
したがって、本発明によれば、気水分離器のスタンドパイプに生じる振動を抑制する簡易な構造を提供すると共に、シュラウドヘッド上での作業負担を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、実施の形態の気水分離器を用いる強制循環式BWR及び自然循環式BWRの構造の概略について説明する。
【0010】
[強制循環式BWR]
図1は、実施の形態の気水分離器を搭載した強制循環式BWRの構成を示す図である。この強制循環式BWR1Aは、前記した構造の複数の気水分離器12を円筒状の原子炉圧力容器(以下「圧力容器」という)6の上部側に収納している。以下、この圧力容器6内の構造について説明する。
【0011】
この圧力容器6の中空内の下側には、圧力容器6と同心の円筒状の炉心シュラウド(以下「シュラウド」という)8が設置されている。このシュラウド8には、一番下部に炉心下部プレナム(以下「下部プレナム」という)10が設けられ、この下部プレナム10の上部に炉心7が収容されている。また、この炉心7の上部には、炉心上部プレナム(以下「上部プレナム」という)11cが設けられている。この上部プレナム11cの上部には、シュラウドヘッド12aが設けられている。なお、圧力容器6とシュラウド8との間には、ダウンカマ9と呼ばれる環状空間が形成され、軽水の循環路として機能している。
【0012】
そして、このシュラウドヘッド12aには、所定の数の冷却材通過用の図示しない孔が設けられている。その孔には、複数の気水分離器12のスタンドパイプ12bが挿入され、複数の気水分離器12が並列に配列して並ぶようになっている。つまり、炉心7の上方側と気水分離器12側とを結ぶ流路が、上部プレナム11cを介して接続されている。また、この気水分離器12の上方には、蒸気乾燥器13が備えられている。また、圧力容器6の側壁には、給水入口ノズル17と、蒸気出口ノズル15とが備えられている。また、圧力容器6の底面には、インターナルポンプ90が備えられている。
【0013】
この強制循環式BWR1Aでは、炉心7で発生した蒸気は水との気液二相流で上部プレナム11cを経由して、シュラウドヘッド12aに取り付けられた各気水分離器12に流入する。そして、各気水分離器12では、流入する気液二相流が下方から上方へと流通すると、蒸気と水とに分離され、蒸気は軸に沿って上方へ流通し、水(液滴)は遠心力によって周方向へ移動させられる。
【0014】
この気水分離器12によっても取り除くことのできなかった湿分を含む蒸気は、気水分離器12の上方に位置する蒸気乾燥器13に送られる。そして、この蒸気乾燥器13でさらに湿分を除去された蒸気(飽和蒸気)は、蒸気出口ノズル15から送り出され、タービン2に供給される。その蒸気は、タービン2を駆動して図示しない発電機によって発電させた後に、復水器3で凝縮され、給水ポンプ4によって送り出されて給水加熱器5で加熱された後に、給水入口ノズル17から冷却水(軽水)として圧力容器6に戻される。
【0015】
一方、気水分離器12が分離した水は、給水入口ノズル17から給水された軽水と混合されてダウンカマ9を通り、下部プレナム10を経由して炉心7に再循環する。このとき、インターナルポンプ90が駆動していることにより、ダウンカマ9から下部プレナム10に向けて流力が、強制的に与えられている。
【0016】
[自然循環式BWR]
図2は、実施の形態の気水分離器を搭載した自然循環式BWRの構成を示す図である。この自然循環式BWR1も、強制循環式BWR1A(図1参照)と同様に、複数の気水分離器12を円筒状の圧力容器6の上部側に収納している。以下、この圧力容器6内の構造について説明する。
【0017】
この自然循環式BWR1は、圧力容器6内に収納する炉心7で発生するボイド、すなわち蒸気(気相)と飽和温度の液相の冷却材の混合した密度の低い冷却材と、給水配管16bから供給される給水と混合された液相の冷却材との比重差によって自然循環に必要な駆動力を得るものである。
【0018】
圧力容器6の中空内の下側には、圧力容器6と同心の円筒状のシュラウド8が設置されている。このシュラウド8の下方には、下部プレナム10が設けられ、この下部プレナムの上方に炉心7が収容されている。そして、この炉心7の上方には、炉心7から上昇してくる気液二相流を上方に導いて自然循環駆動力を増加させるチムニ11が備えられている。また、このチムニ11の上部には、上部プレナム11cが備えられている。この上部プレナム11cの上端は、シュラウドヘッド12aで閉じられている。
【0019】
このシュラウドヘッド12aには、所定の数の冷却材通過用の図示しない孔が設けられている。その孔には、複数の気水分離器12のスタンドパイプ12bが挿入され、複数の気水分離器12が並列に配列して並ぶようになっている。つまり、チムニ11側と気水分離器12側とを結ぶ流路が、上部プレナム11cを介して接続されている。また、この気水分離器12の上方には、蒸気乾燥器13が備えられている。また、圧力容器6の側壁には、給水入口ノズル17と、蒸気出口ノズル15とが備えられている。
【0020】
また、この気水分離器12の上方には、蒸気乾燥器13が備えられている。また、圧力容器6の側壁には、給水入口ノズル17と、蒸気出口ノズル15とが備えられている。なお、シュラウドヘッド12aとスタンドパイプ12bと気水分離器12は一体に組み立てられており、燃料交換時には、一体でチムニ11の上端から取り外せるようになっている。
【0021】
この自然循環式BWR1でも、炉心7で発生した蒸気は水との気液二相流でチムニ11を通り、上部プレナム11cを経由して、シュラウドヘッド12aに取り付けられた各気水分離器12に流入する。そして、各気水分離器12では、流入する気液二相流が下方から上方へと流通する。この気水分離器12では、気液二相流が蒸気と水とに分離され、蒸気は軸に沿って上方へ流通し、水(液滴)は遠心力によって周方向へ移動させられる。この気水分離器12によっても取り除くことのできなかった湿分を含む蒸気(飽和蒸気)は、気水分離器12の上方に位置する蒸気乾燥器13に送られる。そして、その飽和蒸気は、蒸気乾燥器13を経て、蒸気出口ノズル15からタービン2に導かれ発電に供される。
【0022】
一方、給水入口ノズル17から供給される冷却材(軽水)は、気水分離器12で分離された飽和水と混合され、ダウンカマ9を下降し、下部プレナム10を経由してシュラウド8内に流入し、炉心7によって加熱される。炉心7からの加熱によって冷却材は、飽和状態の気液二相流となり、この気液二相流はチムニ11、上部プレナム11c、スタンドパイプ12bを経て、気水分離器12に流入する。
【0023】
それでは、以下に、この実施の形態の気水分離器12の構造・機能について説明する。
図3は、実施の形態の気水分離器のスタンドパイプの構造を説明する断面図である。図3(a)は、スタンドパイプの構造の一例を示す断面図である。図3(b)は、スタンドパイプの他例を示す断面図である。
【0024】
図3(a)に示すように、このスタンドイプ12bには、その側面に、帯状の振動補強板12pが固定して取り付けられている。その振動補強板12pは、スタンドパイプ12bの母線上に、ほぼ120度間隔で3個配置されている。ここで、紙面右側をx方向、紙面上側をy方向とする。この場合、y方向から軽水が流れてくるとすると、その上流側(y方向側)に1個の振動補強板12pが位置し、かつ、流れに対して対称に2個の振動補強板12pが位置するようにスタンドパイプ12bを配置することが望ましい(図3(a)の状態)。
【0025】
図3(b)に示すように、このスタンドパイプ12bには、その側面に、帯状の振動補強板12pが、2個配置されている。ここでは、2個の振動補強板12pの間隔が、スタンドパイプ12bの軸を中心にして、ほぼ120度の状態を示しているが、90度の状態が望ましい。ここで、同様にx方向及びy方向をとる。この場合も、y方向から軽水が流れてくるときに、流れに対して対称に2個の振動補強板12pが位置するようにスタンドパイプ12bを配置することが望ましい(図3(b)の状態)。
【0026】
なお、振動補強板12pは、スタンドパイプ12bを製造後に、溶接することで、固定して取り付ければよい。ここで、「固定して取り付ける」ということは、振動補強板12pがスタンドパイプ12bと一体になることを意味する。そのため、スタンドパイプ12bの型の製造時に、振動補強板12pの形状を成型するようにしてもよい。
【0027】
次に、スタンドパイプ12bの母線に沿って、振動補強板12pを取り付ける構造例について説明する。図4は、気水分離器を側面方向から見た一部断面を示す側面図である。図4(a)〜図4(d)に、構造例1〜4を示す。これら構造例1〜4は、図3(a)のの場合であり、振動補強板12pが、スタンドパイプ12bの母線上に、ほぼ120度間隔で3個配置されているものとする。
【0028】
なお、ここでは、シュラウドヘッド12aの上にスタンドパイプ12bが取り付けられている状態を示している。また、図4中、ディフューザ100やスワラ150を含む気水分離器12が、スタンドパイプ12bによってシュラウドヘッド12aに接続している状態を示している。
【0029】
図4(a)に示すように、振動補強板12pは、その一端を、スタンドパイプ12bの上端から間隔を空けて位置させ、かつ、その他端を、スタンドパイプ12bの下端から間隔を空けて位置させて、スタンドパイプ12bの母線に沿って固定して取り付けられている。この構造では、溶接線の長さを小さくでき、低コストで製造でき、かつ低い横流れ抵抗とすることができる。
【0030】
図4(b)に示すように、振動補強板12pは、その一端を、スタンドパイプ12bの下端に位置させ、かつ、その他端を、スタンドパイプ12bの上端から間隔を空けて位置させて、スタンドパイプ12bの母線に沿って固定して取り付けられている。なお、反対に、振動補強板12pは、その一端を、スタンドパイプ12bの上端に位置させ、かつ、その他端を、スタンドパイプ12bの下端から間隔を空けて位置させて、スタンドパイプ12bの母線に沿って固定して取り付けられるようにしてもよい。この構造では、図4(a)に比べて、水面(図6参照)付近の横流れ抵抗を小さくすることができる。また、スタンドパイプ12bの下端が高い固定強度となるとともに、振動補強板12pとシュラウドヘッド12aとを溶接することによりスタンドパイプ12bの取り付け強度を増加することもできる。
【0031】
図4(c)に示すように、2個の振動補強板12pが、同一母線上に間隔を空けて配置して固定して取り付けられている。つまり、一の振動補強板12p(図4(c)中、上側のもの)は、その上端側を、スタンドパイプ12bの上端から間隔を空けて位置させる。他の振動補強板12p(図4(c)中、下側のもの)が、その下端側を、スタンドパイプ12bの下端から間隔を空けて位置させる。その2個の振動補強板12pの上下端の間に間隔を空ける。このような関係の2個の振動補強板12pが、スタンドパイプ12bの同一の母線に沿って固定して取り付けられている。なお、振動補強板12pは、適宜間隔を空けて3個以上配置して固定して取り付けてもよい。この構造では、高い固定強度のスタンドパイプ12bとすることができ、また、溶接線の長さが短いため低コストで製造できる。
【0032】
図4(d)に示すように、一方の振動補強板12p(図4(d)中、上側のもの)の上端側を、スタンドパイプ12bの上端に位置させる。また、他方の振動補強板12p(図4(d)中、下側のもの)の下端側を、スタンドパイプ12bの下端に位置させる。その上で、2個の振動補強板12pの上下端の間に間隔を空ける。このような関係の2個の振動補強板12pが、スタンドパイプ12bの同一の母線に沿って固定して取り付けられている。この構造では、スタンドパイプ12bの上下端で高い固定強度のスタンドパイプ12bとすることができ、また、容易に製造することができる。
【0033】
なお、図3及び図4に示した構造は、適宜組み合わせるようにしてもよい。例えば、図4(c)及び図4(d)を組み合わせて、ステンドパイプ12bの上端に位置させて一方の振動補強板12pを図4(c)のように配置し、ステンドパイプ12bの下端から間隔を空けて図4(d)のように配置するようにしてもよい。また、複数の振動補強板12pが、異なる母線上を互い違いに配列されるようにしてもよい。
【0034】
ところで、振動補強板12pの材質は、いずれであっても構わないが、ステンドパイプ12bと同一の材質がよい。例えば、ステンレスとか炭素鋼である。なお、振動補強板12pの強度は、スタンドパイプ12bの強度に応じて設定すればよい。自然循環式BWRでスタンドパイプ12bを長くした場合、長くする前と比べて対流動振動特性が低下する。この特性低下を補うための方法としてはスタンドパイプ12bを強制循環式BWRで1箇所連結させているのを、2箇所以上にして、流動振動の固有周波数を高くする方法もあるが、この連結作業は強制循環式BWRより多くするとスタンドパイプ12b間での狭隘部での溶接作業となり、製造時間が長くなる等、製造コストへの影響が大きい。一方、本実施例ではスタンドパイプ12bを部品として製作する過程で溶接することが出来、溶接作業も容易であり、製造時間を短縮できるとともに対流動振動特性を改善できる。
【0035】
次に、前記した構造の気水分離器12を圧力容器6(図1、2参照)内に収納した状態を説明する。図5は、図1のA−A線断面又は図2のB−B線断面相当を示す図である。ここでは、図3(a)で示した3個の振動補強板12pを取り付けたスタンドパイプ12bの状態を示している。圧力容器6内のシュラウドヘッド12a上の水面には、中心から周方向へ向かう軽水の流れが生じているため、1個の振動補強板12pがシュラウドヘッド12aの中心に向かうように配列されている。
【0036】
ここで、中央から周方向へ向かう軽水の流れについて説明する。図6は、図5の部分を側面方向から見た模式図である。圧力容器6内には、スタンドパイプ12bの上端より少し上部側まで軽水が満たされている。また、シュラウドヘッド12b周りから圧力容器6の環状空間に向かって、下降する水流がある。そのため、シュラウドヘッド12a上には、中心から周方向に向かう水の流れが生じている。この流れの速度は外周部分の方が中心付近より大きくなる。したがって、振動補強板12pを付けた気水分離器12を外周の一定範囲にみ付けてもよい。この場合、振動補強板12pと付けた気水分離器12の数を少なくでき、経済性を向上できる。
【0037】
また、このような水の流れは、スタンドパイプ12bに流動励起振動(FIV)を発生させるように作用するが、スタンドパイプ12bには、振動補強板12pが固定して取り付けられているため、FIVを抑制することができる。また、地震時の揺れに対しても、振動補強板12bがスタンドパイプ12bの振動を抑制するため、耐震性を向上させることができる。そのため、地震時においても、気水分離器12が安定して気水分離を行うことができ、図示しない発電機に安定した電力を供給させることができる。したがって、前記実施の形態によれば、気水分離器12のスタンドパイプ12bに生じる振動を抑制する簡易な構造を提供すると共に、シュラウドヘッド12a上での作業負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態の気水分離器を搭載した強制循環式BWRの構成を示す図である。
【図2】実施の形態の気水分離器を搭載した自然循環式BWRの構成を示す図である。
【図3】実施の形態の気水分離器のスタンドパイプの構造を説明する断面図である。
【図4】気水分離器を側面方向から見た一部断面を示す側面図である。
【図5】図1のA−A線断面又は図2のB−B線断面相当を示す図である。
【図6】図5の部分を側面方向から見た模式図である。
【符号の説明】
【0039】
1 自然循環式沸騰水型原子炉(BWR)
1A 強制循環式沸騰水型原子炉(BWR)
6 原子力圧力容器
7 炉心
12 気水分離器
12b スタンドパイプ
12p 振動補強板




 

 


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