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自然循環型原子炉の出力制御装置及び自然循環型原子炉の出力制御方法 - 株式会社日立製作所
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発明の名称 自然循環型原子炉の出力制御装置及び自然循環型原子炉の出力制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−232393(P2007−232393A)
公開日 平成19年9月13日(2007.9.13)
出願番号 特願2006−50915(P2006−50915)
出願日 平成18年2月27日(2006.2.27)
代理人 【識別番号】100122884
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 芳末
発明者 佐藤 孝一 / 長谷川 真
要約 課題
給水の温度を検知して、先行的に制御棒の駆動制御を行い、安定した出力を供給することのできる自然循環型原子炉の出力制御装置を提供する。

解決手段
内部の冷却材の密度差によって冷却水を循環させる原子炉圧力容器6と、前記原子炉圧力容器6に接続し冷却水を供給する給水管33と、原子炉の出力を制御棒3で制御する出力制御部15とを備え、前記給水管33に超音波温度計12を設け、この超音波温度計12で検知した給水温度に基づいて、前記出力制御部15で制御棒3の駆動を制御する自然循環型原子炉の出力制御装置を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
内部で冷却水を自然循環させることにより蒸気を発生する原子炉圧力容器と、
前記原子炉圧力容器に接続し冷却水を供給する給水管と、
原子炉の出力を制御棒で制御する出力制御部と、を備えた自然循環型原子炉の出力制御装置において、
前記給水管に給水温度検知部を設け、
この給水温度検知部で検知した給水温度に基づいて、前記出力制御部で制御棒の駆動を制御することを特徴とする自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項2】
前記給水温度検知部は、一対の超音波検知センサを備えていることを特徴とする請求項1に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項3】
前記一対の超音波検知センサを複数組備えていることを特徴とする請求項2に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項4】
前記超音波検知センサは、前記給水管の内部に形成された冷却水の温度層を検知することを特徴とする請求項3に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項5】
前記複数組の超音波検知センサは、互いに平行になるように前記給水管の外周部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項6】
前記複数組の超音波検知センサは、所定の間隔になるように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項7】
前記複数組の超音波検知センサは、互いに交差するように前記給水管の外周部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項8】
前記給水温度検知部は、前記原子炉圧力容器の近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項9】
内部で冷却水を自然循環させることにより蒸気を発生する原子炉圧力容器と、
前記原子炉圧力容器に接続し冷却水を供給する給水管と、
前記原子炉圧力容器で生じた蒸気で前記給水管を加熱するための抽気蒸気管と、
前記抽気蒸気管を通る蒸気量を調整するための加減弁と、
原子炉の出力を制御する出力制御部と、を備えた自然循環型原子炉の出力制御装置において、
前記給水管に給水温度検知部を設け、
この給水温度検知部で検知した給水温度に基づいて、前記出力制御部で前記加減弁の開度を制御することを特徴とする自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項10】
前記加減弁は、複数配置されていることを特徴とする請求項9に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項11】
前記給水温度検知部は、一対の超音波検知センサを備えていることを特徴とする請求項9に記載の自然循環型原子炉の出力制御装置。
【請求項12】
内部で冷却水を自然循環させることにより蒸気を発生する原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器に接続し冷却水を供給する給水管と、原子炉の出力を制御する出力制御部と、を備えた自然循環型原子炉の出力制御方法であって、
前記給水管に給水温度検知部を設けることにより給水温度を検知し、この検知した給水温度に基づいて、前記出力制御部により制御棒の駆動を制御することを特徴とする自然循環型原子炉の出力制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉の出力制御装置、特に冷却水を自然循環によって循環させる自然循環型原子炉の出力制御装置及び自然循環型原子炉の出力制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、原子炉は、その冷却水の循環方式によって強制循環型と自然循環型とに大別することができる。強制循環型原子炉は、ジェットポンプ又はインターナルポンプ等の再循環ポンプを備えており、このポンプを用いて強制的に炉心に冷却水を送り込むようになっている。
【0003】
一方、自然循環型原子炉は、上記強制循環型原子炉のように再循環ポンプを備えておらず、炉心を取り囲む原子炉シュラウドの外側の冷却水と、シュラウドの内側の水と蒸気が混在する気液混合流との密度差に基づく自然循環力によって、冷却水が循環されるようになっている。
【0004】
原子炉においては、例えば浄化系からフィードバックされた冷却水等によって、給水管を通って原子炉に供給される冷却水(給水)の温度が低下した場合には、炉心内のボイドが潰れて、原子炉の出力が上昇する。このとき、制御棒を炉心に挿入することで原子炉の出力を下げるように制御するが、制御棒の操作による反応は時間がかかるため、制御棒の挿入にかかわらず、原子炉の出力が上昇する場合がある。
【0005】
このため、強制循環型原子炉においては、原子炉に供給される給水の温度を検出し、これに基づいて再循環ポンプの冷却水流量を制御して、原子炉の出力を下げるという技術が知られている(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−150928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、再循環ポンプを備えていない自然循環型原子炉では、温度が低下した冷却水がそのまま炉心に流入すると、上述したように、制御棒の挿入による反応が間に合わず、原子炉の出力が上昇するという問題がある。
【0008】
本発明は、上述の問題点を考慮し、給水の温度を検知して、先行的に制御棒の駆動制御を行い、安定した出力を供給することのできる自然循環型原子炉の出力制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明は、内部で冷却水を自然循環させることにより蒸気を発生する原子炉圧力容器と、前記原子炉圧力容器に接続し冷却水を供給する給水管と、原子炉の出力を制御棒で制御する出力制御部と、を備えた自然循環型原子炉の出力制御装置において、給水の温度を検知して、出力制御部で原子炉の出力を制御するものである。
【0010】
これにより、給水の温度に基づいて、先行的に制御棒の駆動を制御したり、給水に加わる加熱量を制御したりすることで、原子炉の出力の変動を抑える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の自然循環型原子炉の出力制御装置によれば、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力の供給をすることができる。
【0012】
また、本発明の自然循環型原子炉の出力制御方法によれば、原子炉の出力が大きく変動することなく、安定した原子炉の出力を供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
【0014】
図1は、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置を備えた発電システムの実施形態を示す模式図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の発電システムが有する自然循環型原子炉は、燃料集合体1と、燃料集合体1の間隙に挿入されて炉心の反応度を制御する制御棒3を配置した炉心4を内包する原子炉圧力容器6とを備えている。
【0016】
原子炉圧力容器6の下部には、炉心4内で制御棒3を上下方向に挿抜可能に駆動する制御棒駆動装置8が設けられている。また、原子炉圧力容器6には、主蒸気管32と給水管33とが接続されている。
【0017】
炉心4を囲むようにして円筒状のシュラウド5を配設することにより、シュラウド5の内側には、図示した矢印方向に冷却材が上昇するための上昇流路が形成され、また、シュラウド5の外側には、冷却材が下降するための下降流路であるダウンカマ7が形成されている。また、シュラウド5の上部には、円筒状のチムニー9が配設され、さらに、チムニー9の上方には、気水分離器10と蒸気乾燥器11とが設けられている。
【0018】
原子炉圧力容器6内部では、冷却材が、チムニー9の内を通過する炉心4で沸騰した気液二相の冷却材と、ダウンカマ7内を通過する液単相の冷却材との密度差によって自然循環する。原子炉圧力容器6の内部には、冷却材が、ダウンカマ7を下降した後に炉心4を通過してチムニー9内を上昇し、気水分離器10により蒸気が分離されて再びダウンカマ7を下降するというような循環流路が形成されている。
【0019】
気水分離器10で飽和水と分離された蒸気は、さらに蒸気乾燥器11で微少な水滴が除去されて、主蒸気管32を介して高圧タービン17に導かれ、次に低圧タービン18に導かれる。低圧タービン18に導かれた蒸気は、タービンの回転エネルギーに変換され、さらに、低圧タービン18に接続された発電機21によって電気エネルギーに変換される。
【0020】
低圧タービン18を回転させた蒸気は、冷却源を有する復水器23で凝縮されて復水(冷却水)となる。この復水器23で凝縮された復水は、給水ポンプ24により給水管33を通じて原子炉圧力容器6内へ還流される。
【0021】
また、給水管33には、給水温度検知部としての超音波温度計12が設けられている。超音波温度計12は、なるべく原子炉圧力容器6の近傍に配置することが望ましい。このように原子炉圧力容器6の直近に配置することにより、容器内に供給される直前の冷却材の温度を正確に測定でき、制御棒の制御を正確に行うことができる。なお、超音波温度計12には、冷却水の流量計の機能を兼用させるようにしてもよい。
【0022】
本実施形態における自然循環型原子炉の出力制御装置は、制御棒駆動装置8を駆動する制御棒駆動制御装置14と、制御棒駆動制御装置14を制御する出力制御装置15と、給水(冷却水)の温度を計測する給水温度計測器16とを備えている。
【0023】
超音波温度計12からは、給水管33を流れる冷却水の検知信号S1が出力され、この検知信号S1は、給水温度計測器16に入力する。給水温度計測器16では、入力された検知信号S1に基づいて、測定した冷却水の温度が計算される。つぎに、この計算された温度に基づいて出力要求信号S2が出力され、この出力された出力要求信号S2は、出力制御装置15に入力する。
【0024】
この出力制御装置15では、入力された出力要求信号S2に基づいて、必要な制御棒3の制御量が計算され、出力調整要求信号S3が出力される。この出力調整要求信号S3は、制御棒駆動制御装置14に入力する。例えば、超音波温度計12から、給水管33の冷却水の温度が2度低下した検知信号S1が出力されたような場合には、出力制御装置15からは、原子炉の出力を1%程度下げるような出力調整要求信号S3が出力される。
【0025】
出力調整要求信号S3が入力された制御棒駆動制御装置14からは、制御棒駆動指令信号S4が出力されて、この制御棒駆動指令信号S4が入力された制御棒駆動装置8により制御棒が駆動される。出力調整要求信号S3が、原子炉の出力を上げる指令信号の場合には、制御棒駆動装置8によって、燃料集合体1から制御棒3を引き抜くような制御を行う。また、出力調整要求信号S3が、原子炉の出力を下げるような指令信号の場合には、制御棒駆動装置8によって燃料集合体1に制御棒3を挿入するような制御を行う。
【0026】
本実施形態の自然循環型原子炉の出力制御装置によれば、超音波温度計12によって、原子炉圧力容器6に流入する直前の冷却水の温度を検知し、この検知した温度に基づいて、先行的に制御棒の駆動を制御するようにしたので、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力を提供することができる。
【0027】
また、本実施形態の自然循環型原子炉の出力制御方法においても、超音波温度計12によって、原子炉圧力容器6に流入する直前の冷却水の温度を検知した後、この検知した温度に基づいて、先行的に制御棒の駆動を制御するようにしているので、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力を提供することができる
【0028】
図2は、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置を備えた発電システムの他の実施形態を示す模式図である。
【0029】
図2が、図1と異なる点は、給水管33内の冷却水を加熱するための抽気蒸気管34と熱交換器35が設けられている点である。抽気蒸気管34は、主蒸気管32と復水器23とを接続するように設けられており、途中で給水管33に沿うような配管34aと、給水管33から離れた配管34bとに分岐するように構成されている。また、熱交換器35は、給水管33と抽気蒸気管34aとを接続するように配置されている。
【0030】
抽気蒸気管34の配管34aには、複数の制御弁25、26が設けられ、配管34bには、複数のバイパス弁27,28が設けられている。通常時には、制御弁25,26の弁開度は大きくなるように設定され、バイパス弁27,28の弁開度は小さくなるように設定されている。
【0031】
このような構成により、原子炉圧力容器6で発生した高温の蒸気が、主蒸気管32から抽気蒸気管34へ流入し、熱交換器35を介して、高温蒸気の熱エネルギーが給水管33内の冷却水へ伝わり、給水管33内の冷却水の温度が上昇する。蒸気は、給水管33内の冷却水を温めた後、復水器23で凝縮されて復水となる。
【0032】
また、制御弁25,26の弁開度を全開から全閉となるように設定し、バイパス弁27,28の弁開度を全閉から全開となるように設定すると、主蒸気管32から流入する蒸気を熱交換器35に経由させないで、復水器23へ流入させることができる。このようにすることで、給水管33内部の冷却水の温度を上げないように設定することもできる。また、制御弁25,26の弁開度とバイパス弁27,28の弁開度を連動させて、所定の開度に設定することにより、給水管33内部の冷却水の温度を所定の値に調節することができる。
【0033】
超音波温度計12からは、給水管33を流れる冷却水の検知信号S1が出力され、この検知信号S1は、給水温度計測器16に入力する。給水温度計測器16では、入力された検知信号S1に基づいて、冷却水の温度が計算される。この計算された温度に基づいて出力要求信号S2が出力され、この出力された出力要求信号S2は、出力制御装置15に入力する。
【0034】
この出力制御装置15では、入力された出力要求信号S2に基づいて、制御弁25,26及バイパス弁27,28の弁開度が計算され、出力調整要求信号S5が出力される。例えば、超音波温度計12から、給水管33の冷却水の温度が低下したことを意味する検知信号S1が出力されたような場合には、出力制御装置15からは、制御弁25,26の弁開度が現時点よりも開き、バイパス弁27,28の弁開度が現時点よりも閉じるような出力調整要求信号S5が出力される。これにより、熱交換器35を経由する蒸気量を増加させることができるので、給水管33内部の冷却水の温度を上げることができる。
【0035】
また、給水管33の冷却水の温度が上昇したことを意味する検知信号S1が出力されたような場合には、出力制御装置15からは、制御弁25,26の弁開度が現時点よりも閉じ、バイパス弁27,28の弁開度が現時点よりも開くような出力調整要求信号S5が出力される。これにより、熱交換器35を経由する蒸気量を減少させることができるので、給水管33内部の冷却水の温度を下げることができる。
【0036】
本実施形態の自然循環型原子炉の出力制御装置によれば、超音波温度計12によって、原子炉圧力容器6に流入する冷却水の温度を検知し、この検知した温度に基づいて、制御弁25,26とバイパス弁27,28の弁開度を制御し、熱交換器35に流入する蒸気の量を調整するようにしたので、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力を提供することができる。
【0037】
また、本実施形態の自然循環型原子炉の出力制御方法においても、超音波温度計12によって、原子炉圧力容器6に流入する冷却水の温度を検知し、その後、この検知した温度に基づいて、制御弁25,26とバイパス弁27,28の弁開度を制御し、熱交換器35に流入する蒸気の量を調整するようにしたので、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力を提供することができる。
【0038】
図3は、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置の給水温度検知部の斜視図である。
図3に示すように、超音波温度計12は、8本の超音波検知センサ401a〜404a、401b〜404bから構成されている。各超音波検知センサは、給水管33の外周面に沿って配置されている。また、超音波検知センサは対になるように構成されており、本実施形態では、検知センサ401aと検知センサ401b、検知センサ402aと検知センサ402b、検知センサ403aと検知センサ403b、検知センサ404aと検知センサ404bのように4組の対が構成されている。
【0039】
図4は、図3に示した給水温度検知部の断面図である。
図4に示すように、対である超音波検知センサ401a、401bは、互いに対向するようにして給水管33の上部に取り付けられている。この401a、401bの超音波検知センサから所定の間隔を離して、対である超音波センサ402a、402bが取り付けられている。同様にして、対である超音波センサ403a、403b、超音波センサ404a、404bが取り付けられている。すなわち、各組の検知センサは、互いに平行になるように、給水管33の外周面に沿って所定の間隔で配置されている。
【0040】
このように、本実施形態の自然循環型原子炉の出力制御装置によれば、給水温度検知部の検知手段として超音波検知センサを用いるので、給水管33を流れる冷却水に対する温度検知の応答性が速く、原子炉の出力を大きく変動させることなく、安定した原子炉の出力を提供することができる。
【0041】
また、例えば図示しない冷却系の配管から低温度の冷却水が給水管33に流入し、給水管33の下方に分布することによって、冷却水の温度層が形成されたような場合であっても、4組の一対の超音波検知センサが、所定の間隔で互いに平行になるように給水管33の外周面に配置されているので、給水管33の内部を流れる冷却水の温度変位分布を正確に測定することができる。なお、給水管33内部の冷却水の温度変位分布が分かる手段であれば、超音波センサに限らず、他の温度計測手段を用いることも可能である。このように、冷却水の温度変位分布を正確に測定することで、一部に形成された低温領域の冷却水によって原子炉の出力が変動することを抑制することができる。
【0042】
図5は、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置の給水温度検知部の他の実施形態の断面図である。
図5が、図4と異なる点は、対である超音波検知センサ401a、401bと、超音波検知センサ402a、402bとが互いに交差するようにして、給水管33の外周面に取り付けられている点である。これにより、給水管33の断面上下方向に形成される冷却水の温度変位分布を、少ない本数の超音波検知センサで測定することができる。
【0043】
つぎに、一対の超音波検知センサ401a、401bを用いて、給水管33内の冷却水の温度が測定される原理を説明する。なお、ここでは、便宜上、一組の超音波検知センサを用いる場合について説明する。
【0044】
図6は、本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置に使用する一組の超音波検知センサ401a、401bを給水管33に取り付けた際の側面断面図である。図6に示すように、冷却水が給水管33内を矢印方向に流れるようになっている。なお、給水管33に対して所定の角度を持つようにして、一組の超音波センサを取り付けてもよい。また、給水管33に穿孔して、超音波センサを溶接により取り付けてもよい。
【0045】
給水管33には、例えば一対の超音波センサ401a、401bが管直径方向に対向して配管表面に設置される。対をなす超音波センサ401a、401bは、内部に超音波を送受信する電磁式あるいは圧電式超音波トランスジューサ(図示せず)を内蔵している。超音波センサ401a、401bは、給水管の外表面に、センサ取付手段あるいはセンサクランプ手段を介して取付けられる。
【0046】
冷却系配管の管直径方向に対向して設置された対をなす超音波トランスジューサは、一方が送信(発信)用、他方が受信用に構成される。送信用超音波トランジューサは、高圧のパルス状電気信号を発生させる信号発生器41に電気的に接続される。信号発生器41から高圧のパルス状電気信号が送信用超音波トランスジューサに印加されると、超音波トランスジューサは、この電気信号を変換して超音波を発生させるようになっている。発生した超音波は給水管33内に入射され、管内部の冷却水内を透過して受信側超音波トランスジューサで受信される。
【0047】
受信側超音波トランスジューサは、冷却水を透過した超音波を受信してエコー電気信号に変換しており、変換されたエコー電気信号は受信用アンプ回路42で増幅されてA/D変換器43に入力され、このA/D変換器43でエコーデジタル信号に変換されて、給水温度計測器16に内蔵されている演算装置44に取り込まれる。
【0048】
この演算装置44内部で、受信側超音波トランスジューサで検出される超音波伝播時間の差と超音波トランスジューサ相互の位置関係とから、配管内の流体温度が計測される。
【0049】
なお、本発明の自然循環型原子炉の出力制御装置は、上述の各形態に限定されるものではなく、その他材料、構成等において本発明の構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置を備えた発電システムの一実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置を備えた発電システムの他の実施形態を示す模式図である。
【図3】本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置の給水温度検知部の拡大図である。
【図4】図3に示した給水温度検知部の正面断面図である。
【図5】本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置の給水温度検知部の他の実施形態の正面断面図である。
【図6】本発明に係る自然循環型原子炉の出力制御装置に使用する超音波検知センサを給水管に取り付けた際の側面断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1・・燃料集合体、3・・制御棒、4・・炉心、5・・シュラウド、6・・原子炉圧力容器、7・・ダウンカマ、8・・制御棒駆動機構、9・・チムニー、10・・気水分離器、11・・蒸気乾燥器、12・・超音波温度計、13・・原子炉圧力検出器、14・・制御棒駆動制御装置、15・・出力制御装置、16・・給水温度計測器、17・・高圧タービン、18・・低圧タービン、21・・発電機、23・・復水器、24・・給水ポンプ、25,26・・制御弁、27,28・・バイパス弁、32・・主蒸気管、33・・給水管、34・・蒸気抽気管、35・・熱交換器、41・・信号発生器、42・・受信用アンプ回路、43・・A/D変換器、44・・演算装置、401・・超音波検知センサ、S1・・検知信号、S2・・出力要求信号、S3・・出力調整要求信号、S4・・制御棒駆動指令信号、S5・・出力調整要求信号




 

 


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