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制御棒駆動機構 - 株式会社日立製作所
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発明の名称 制御棒駆動機構
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−225502(P2007−225502A)
公開日 平成19年9月6日(2007.9.6)
出願番号 特願2006−48552(P2006−48552)
出願日 平成18年2月24日(2006.2.24)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 高橋 健 / 井上 信三 / 児玉 俊博
要約 課題
スクラム位置検出プローブが従来よりも短い長さであっても、スクラム時において、制御棒に関する必要な位置検出を行うことができる制御棒駆動機構を提供すること。

解決手段
制御棒駆動機構104aは、制御棒1の0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチ及び制御棒1の100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチが高さ方向の異なる位置に配置された棒状のスクラム位置検出プローブ210aを備えている。そして、0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチは、100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチよりも上方、かつスクラム位置検出プローブの最上部位に配置されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
沸騰水型原子炉における原子炉圧力容器の下部に設けられ、駆動軸を介し電動機の回転を中空ピストン昇降機構に伝達して中空ピストンを昇降させ、制御棒を炉心内に挿入および引抜きする一方、スクラム時には高圧水を注入して前記中空ピストンを押し上げて前記制御棒を前記炉心内に急速に挿入することで、前記炉心内の反応度を制御する制御棒駆動機構において、
前記制御棒の0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチ及び前記制御棒の100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチが高さ方向の異なる位置に配置された棒状のスクラム位置検出プローブを備え、
前記0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチは、前記100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチよりも上方、かつ前記スクラム位置検出プローブの最上部位に配置されたことを特徴とする制御棒駆動機構。
【請求項2】
前記スクラム位置検出プローブには、前記0%挿入位置と前記100%挿入位置との間の中間挿入位置を検出するリードスイッチが設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の制御棒駆動機構。
【請求項3】
前記0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチに検出される第1のマグネットは、前記中空ピストンの下部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の制御棒駆動機構。
【請求項4】
前記100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチに検出される第2のマグネットは、前記中空ピストンよりも下方にて、前記制御棒が前記100%挿入位置に移動したときに前記中空ピストンが押圧するバネの動きに連動して動くように設置されたことを特徴とする請求項1に記載の制御棒駆動機構。
【請求項5】
前記スクラム時に開弁して前記高圧水の注入を行う開閉弁の開弁時間の値と前記高圧水を加圧するアキュムレータの圧力の値を入力し、前記中空ピストンの上方への移動量を算出する移動量算出装置を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の制御棒駆動機構。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、軽水炉としての沸騰水型原子炉(以下、BWR(Boiling Water Reactor)ともいう。)に使用される制御棒駆動機構(以下、CRD(Control Rod Drive Mechanism)ともいう。)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、BWRの原子炉圧力容器(以下、「圧力容器」ともいう。)には、減速材を兼ねた冷却材(軽水)が収容されるとともに、その中央部分に、多くの燃料集合体が装荷された炉心が配置される。燃料集合体の間には、制御棒(CR:Control Rod)が挿入および引抜き自在に設置されている。そして、原子炉の起動・停止や反応度の調整などの制御は、炉心に対し制御棒を挿入または引抜きすることにより、行われる。この制御棒は、圧力容器の下部に備えられたCRDによって昇降駆動される。
【0003】
CRDは、たとえば、圧力容器の下部に接続したハウジング内において、制御棒の下端に連結された中空ピストンを、ボールねじに螺合されたボールナット上に載置するように構成されている。そして、そのボールねじをモータなどで回転させ、ボールナットを上下動させることで、制御棒を昇降駆動するようになっている。
【0004】
また、BWRに緊急事態が発生して原子炉をスクラム(緊急停止)させる場合、中空ピストンの下方部分に高圧水を流入させることで、中空ピストンを上方に押し上げ、制御棒を炉心内に高速で挿入することにより、原子炉はスクラムされる。そして、スクラムの場合における制御棒の位置は、中空ピストンの位置を検出することによって間接的に認識できる。ここで、中空ピストンの位置は、リードスイッチを有するスクラム位置検出プローブによって検出される(たとえば、特許文献1参照)。また、その場合、通常、中空ピストンの位置検出は、昇降する中空ピストンの最下端、最上端、および、その間の1ヶ所以上、の合計3ヶ所以上の位置で行われる。
【特許文献1】特開平8−82690号公報(段落0013、図17)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、開発が進んでいる高経済自然循環型BWR(ES(Economic Simplified)BWR)においても、前記した制御棒駆動機構の適用が検討されている。しかし、ESBWRでは、原子炉にチムニを備えているので、全体の高さを低くしたいという要望がある。また、従来のBWRにおいても、コストの面などから、全体の高さを低くすることが望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、沸騰水型原子炉の全体の高さを低くすることが可能な制御棒駆動機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係る制御棒駆動機構は、沸騰水型原子炉における原子炉圧力容器の下部に設けられ、駆動軸を介し電動機の回転を中空ピストン昇降機構に伝達して中空ピストンを昇降させ、制御棒を炉心内に挿入および引抜きする一方、スクラム時には高圧水を注入して中空ピストンを押し上げて制御棒を炉心内に急速に挿入することで、炉心内の反応度を制御する制御棒駆動機構である。その制御棒駆動機構において、制御棒の0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチ及び制御棒の100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチが高さ方向の異なる位置に配置された棒状のスクラム位置検出プローブを備えている。そして、0%挿入位置を検出する第1のリードスイッチは、100%挿入位置を検出する第2のリードスイッチよりも上方、かつスクラム位置検出プローブの最上部位に配置されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、沸騰水型原子炉の全体の高さを低くすることが可能な制御棒駆動機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態に係る原子力発電システムについて、適宜図面を参照しながら説明する。
なお、一般に、沸騰水型原子炉内の冷却材(軽水)の駆動方法は2通りあって、一方は再循環ポンプを用いて強制循環させる方法であり、他方は再循環ポンプを用いないで自然循環させる方法である。本実施形態は、後者の自然循環させる方法である。
【0010】
図1は、原子力発電システムの概略を示す全体構成図である。前記した自然循環による方法では、図1に示すように、原子炉圧力容器(以下、「圧力容器」という。)101内において多数の燃料集合体102を収納する炉心108で発生するボイド(気相と液相が混在した密度の低い冷却材)と、チムニ105の外側を下降する液相の冷却材との比重差によって、自然循環に必要な駆動力を得ることができる。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の自然循環式沸騰水型原子炉(以下、「原子炉」という。)100は、円筒状の圧力容器101内に、燃料集合体102から成る炉心108、制御棒1、制御棒案内管103、制御棒駆動機構104、チムニ105、気水分離器106、蒸気乾燥器107、給水入口ノズル109、および、蒸気出口ノズル111などを備えて構成される。また、圧力容器101の内部には、減速材を兼ねた冷却材が収容されている。
【0012】
燃料集合体102は、炉心108に収納されるものであり、原子炉100への燃料(ウランなど)の装荷及び取出しに際し、ばらばらにならずに一体として取り扱えるようにした燃料の集合体である。ESBWRでは燃料集合体102の有効長が従来のBWRに比べて短くなることから、制御棒1の長さも短くなり、それに伴い、制御棒駆動機構104の駆動ストロークも短くなって、その結果、制御棒駆動機構104の全長も短くなる。
制御棒案内管103は、制御棒駆動機構104によって駆動される制御棒1をガイドする管である。
なお、燃料集合体102と制御棒駆動機構104は、少なく図示しているが、実際には多数存在する。
【0013】
チムニ105は、圧力容器101と同心の円筒状であり、内部を仕切り板で格子状に仕切った格子流路を有している。
気水分離器106は、チムニ105から供給される冷却材の気液二相流(気体と液体が共存する流れ)を、気相の飽和蒸気と液相の飽和水に分離する。
蒸気乾燥器107は、気水分離器106から得られた飽和蒸気に含まれる湿分を除去する装置である。
【0014】
タービン110は、原子炉100から供給された飽和蒸気によって発電を行うものである。
復水器120は、タービン110から供給される飽和蒸気を、海水を循環させることなどによって冷却し(そのための循環ポンプなどは不図示)、水に液化させるものである。
【0015】
給水ポンプ130は、復水器120から供給された水を吸引し、その水を、給水加熱器140を経由して原子炉100の給水入口ノズル109に供給するものである。
給水加熱器140は、給水ポンプ130から供給された水を加熱する装置である。
【0016】
続いて、原子力発電システムSにおける動作の概要を説明する。まず、原子炉100において、給水加熱器140から供給される水と、気水分離器106で分離された飽和水とが混合し、その混合水が圧力容器101内におけるチムニ105の外側を下降し、炉心108に供給される。
【0017】
炉心108に供給された混合水は、加熱され、飽和状態の気液二相流となり、チムニ105の内部を経由して、気水分離器106に供給される。気水分離器106に供給された気液二相流は、気相の飽和蒸気と、液相の飽和水に分離される。
飽和蒸気は、蒸気乾燥器107を経て、蒸気出口ノズル111からタービン110に導かれる。一方、飽和水は、再び給水加熱器140から供給される水と混合され、圧力容器101内におけるチムニ105の外側を下降する。
【0018】
タービン110では、供給された蒸気により発電を行い、復水器120では、タービン110から供給された蒸気を冷却することにより液化する。
給水ポンプ130は、復水器120で液化された水を吸引して原子炉100に供給し、その途中経路に配置された給水加熱器140はその水を加熱する。
【0019】
このような原子力発電システムSにおける各構成のうち、本発明は、制御棒駆動機構104に関するものであり、以下、図2〜図5を用いて、詳細に説明する。まず、図2を参照しながら、本発明の実施形態にかかる制御棒駆動機構の従来例について説明する(適宜図1参照)。図2は、その従来例の制御棒駆動機構の構造図である。
【0020】
制御棒駆動機構104によって駆動される制御棒1は、複数の燃料集合体102の間に挿入および引抜き自在に設置され、圧力容器101の下鏡部(底の部分)に貫通して設けられた制御棒駆動機構104によって昇降駆動されるようになっている。この制御棒1の昇降により、原子炉100における燃料の反応度が調整される。
【0021】
制御棒駆動機構104の外縁部分は、圧力容器101の下鏡部に接続されたハウジング2と、そのハウジング2の下部フランジにボルト締結されたアウターチューブ3と、そのアウターチューブ3とボルト締結されたスプールピース4とから構成されている。スプールピース4の下部には、制御棒駆動機構104の動力源であるモータ5(電動機)が着脱可能に設けられている。
【0022】
ハウジング2およびアウターチューブ3の内側には、制御棒1の下端にカップリング6を介して連結された中空ピストン7と、その中空ピストン7が載置されたボールナット8(中空ピストン昇降機構)と、そのボールナット8が螺合され、上端側が中空ピストン7に収容されたボールねじ9(中空ピストン昇降機構)とが設けられている。
【0023】
スプールピース4内には、ボールねじ9の下端側に連結された伝達軸10(駆動軸)が設けられている。また、スプールピース4を挟んで対向配置された一対の磁気継手、すなわち、内側磁気継手11と外側磁気継手12が設けられており、内側磁気継手11は伝達軸10に接続され、外側磁気継手12はモータ5の出力軸5aと接続されている。
【0024】
高圧の窒素が充填された窒素容器13、その窒素の圧力により水を蓄圧する機能を有するアキュムレータ14、および、開閉弁15は、スクラム時に中空ピストン7の下部に高圧水を送り込むための装置をなし、図示されたように構成されている。
【0025】
当接部材16は、スクラム時に高圧水の圧力によって上昇した中空ピストン7のテーパ部7aが当たる部材である。中空ピストン7のテーパ部7aが当接部材16に当たると、コイルばね17(バネ)が縮み、コイルばね17が縮みきると、コイルばね17よりも強度の大きい皿ばね18が縮む。
【0026】
中空ピストン7の下部には、磁石(永久磁石。以下同様)である中空ピストンマグネット201(第1のマグネット)が備えられている。
フルインマグネット202(第2のマグネット)は、磁石であり、連結部材19を介して当接部材16と接続されている。
【0027】
スクラム位置検出プローブ210は、スクラム時において、間接的には制御棒1の位置を、直接的には中空ピストン7の位置を中空ピストンマグネット201およびフルインマグネット202によって検出するための装置であり、7つのリードスイッチを備えている。それぞれのリードスイッチは、通常時は接点が開き(不通電状態)、横に磁石が存在するときは接点が閉じる(通電状態)タイプのスイッチである。
【0028】
100%リードスイッチ211(第2のリードスイッチ)は、中空ピストン7が制御棒1の通常の昇降制御における最上位置にあるときに、当接部材16の上昇と連動して上昇移動したフルインマグネット202の位置に対して、その横の位置に設けられている。
【0029】
BC(Buffer Compression)リードスイッチ212は、スクラム時に、中空ピストン7のテーパ部7aが当接部材16に当たり、コイルばね17が縮みきった上に、さらに、皿ばね18がある程度縮んだときに、その皿ばね18が縮んだことを検出できるように、100%リードスイッチ211よりも少し上の位置に設けられている。
【0030】
UC(Uncouppling)リードスイッチ213は、制御棒1と制御棒駆動機構104がカップリング6によって正常に連結されているときに中空ピストンマグネット201が下降できる最下位置よりも少し下の正規な位置をはずれた位置に設けられている。つまり、電動駆動による過引抜き操作によりUCリードスイッチ213が中空ピストンマグネット201を検出すれば、カップリング6がはずれたなど、制御棒1と制御棒駆動機構104との連結に異常が発生していると判断することができる。
【0031】
0%リードスイッチ214(第1のリードスイッチ)は、中空ピストン7が制御棒1の通常の昇降制御における最下位置にあるときの中空ピストンマグネット201の位置に対して、その横の位置に設けられている。
【0032】
10%リードスイッチ215、40%リードスイッチ216および60%リードスイッチ217は、通常の昇降範囲における中空ピストン7の最下位置を0%、最上位置を100%としたときの、10%、40%および60%の位置に中空ピストン7があるときの中空ピストンマグネット201の位置に対して、その横の位置に設けられている。
【0033】
ギアカップリング21は、ギアカップリング20と嵌合することで、伝達軸10の回転力をボールねじ9に伝達する。ギアカップリング21は、コイルばね22の上に載置されている。
【0034】
続いて、制御棒駆動機構104の動作について説明する。制御棒1に対する通常制御時は、モータ5が駆動すると、出力軸5aを介して外側磁気継手12が回転し、外側磁気継手12と内側磁気継手11との間で作用する磁力によって回転トルクが伝達されて、内側磁気継手11が回転する。これにより、内側磁気継手11に接続された伝達軸10、ギアカップリング21およびギアカップリング20を介してボールねじ9が回転し、ボールナット8および中空ピストン7が上下方向に移動し、それにともなって制御棒1が昇降駆動する。
このようにして、制御棒1の炉心108への挿入および引抜きの量が調整され、原子炉100による蒸気エネルギーの出力量が調整される。
【0035】
また、スクラム時は、開閉弁15が開き、窒素容器13とアキュムレータ14の働きによって、中空ピストン7の下方部分に高圧水が注入される。そうすると、ボールナット8は不動のまま、高圧水の圧力によって、中空ピストン7が上方に高速で移動する。そのとき、0%リードスイッチ214の横の位置から中空ピストンマグネット201が上昇を開始し、中空ピストンマグネット201が横を通過したことを、10%リードスイッチ215、40%リードスイッチ216、60%リードスイッチ217が検出する。
【0036】
そして、中空ピストン7のテーパ部7aが当接部材16に当たり、コイルばね17が縮むと、それに連動してフルインマグネット202が上方に移動し、そのことを100%リードスイッチ211が検出する。
【0037】
このような構成の従来例のスクラム位置検出プローブ210は、従来のBWRでは使用可能であるが、前記したESBWR(従来のBWRにはないチムニを有するため、原子炉全体の高さを低く抑える技術が課題となっている)などにおける、従来例よりも長さが短い制御棒駆動機構104には使用できない可能性がある。なぜなら、従来例よりも長さが短い制御棒駆動機構104では、0%リードスイッチ214の位置から圧力容器101の下鏡部の位置までの長さが短くなり、60%リードスイッチ217などを設けるスペースが確保できない可能性があるからである。
【0038】
また、たとえ、そのスペースが確保できたとしても、金属製の圧力容器101の下鏡部や保温材及びサポートが近くにあると、中空ピストンマグネット201によって発生する磁界に乱れが生じ、リードスイッチが正常に動作できない可能性もある。
さらに、従来のBWRにおいても、配管やケーブルの引き廻しに圧力容器101の下方スペースを有効に利用するために、従来よりも長さが短いスクラム位置検出プローブが望まれている。
【0039】
そこで、図3を参照しながら、本実施形態にかかる制御棒駆動機構について説明する(適宜図1、図2参照)。図3は、本実施形態にかかる制御棒駆動機構の構造図である。なお、図2と同様の構成については同様の符号を付し、重複説明を適宜省略する。
図3の制御棒駆動機構104aが図2の制御棒駆動機構104と異なっているのは、スクラム位置検出プローブ210aに、10%リードスイッチ、40%リードスイッチおよび60%リードスイッチがないこと、0%リードスイッチ214がスクラム位置検出プローブ210の最上部位に配置されたこと、および、制御装置150(移動量算出装置)が設けられたことである。
【0040】
スクラム位置検出プローブ210aをこのように構成することで、制御棒駆動機構104aの長さが従来よりも短くても、スクラム時において制御棒1に関する必要な位置検出を行うことができる。つまり、制御棒1が10%、40%および60%の位置にある、という情報はスクラム時に必ずしも不可欠な情報ではなく、本当に必要な情報は、制御棒1が0%および100%の位置にあるという情報なのである。
【0041】
制御装置150は、モータ5、アキュムレータ14、開閉弁15、および、スクラム位置検出プローブ210aと接続され、具体的にはPC(Personal Computer)などによって実現することができる。制御装置150は、モータ5に対して、制御信号を送信する。また、スクラム時における中空ピストン7の上昇速度は、ほぼ一定であることが実験からわかっているので、制御装置150は、制御棒1が0%の位置にあった時刻と100%の位置にあった時刻などから、制御棒1が10%、40%、60%などの他の位置にあった時刻も、簡単な計算によって高い精度で推定できる。
【0042】
より具体的には、制御装置150は、スクラム時に開弁して高圧水の注入を行う開閉弁15の開弁時間の値と、高圧水を加圧するアキュムレータ14の圧力の値を入力し、また、通常時いつも測定されている制御棒1の位置データも合わせて使用し、スクラム時におけるアキュムレータ14の圧力に関する時刻変化のデータ等から中空ピストン7の上方への移動量を算出することができる。
また、制御装置150は、スクラム位置検出プローブ210aにおける4つのリードスイッチからの信号により、中空ピストン7の位置を把握する(詳細は図5の説明で後記)。
【0043】
次に、図4を参照しながら、図2の従来例の制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線について説明する(適宜図2参照)。図4は、図2の従来例の制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線図である。
【0044】
図4に示すように、7つのリードスイッチ、すなわち100%リードスイッチ211〜60%リードスイッチ217は、6本の配線、すなわち配線41〜配線46(電圧印加部と配線をまとめて「配線」と表記)と接続されている。コネクタ40は、配線41〜配線46に対して、常に所定の電圧を印加している。それぞれのリードスイッチは、近くに磁石がないと不通電状態となっているが、近くに磁石があると通電状態となる。
【0045】
したがって、たとえば、配線41と配線46が通電すれば、100%リードスイッチ211の近く(真横)に磁石(フルインマグネット202)がある、つまり、制御棒1が100%の位置にあることがわかる。他のリードスイッチに関しても同様である。
【0046】
続いて、図5を参照しながら、図3の本実施形態にかかる制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線について説明する(適宜図3参照)。図5は、図3の本実施形態にかかる制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線図である。
【0047】
図5に示すように、4つのリードスイッチ、すなわち100%リードスイッチ211a〜0%リードスイッチ214a(第1のリードスイッチ)は、4本の配線、すなわち配線51〜配線54(電圧印加部と配線をまとめて「配線」と表記)と接続されている。コネクタ50は、配線51〜配線54に対して、常に所定の電圧を印加している。それぞれのリードスイッチは、近くに磁石がないと不通電状態となっているが、近くに磁石があると通電状態となる。また、制御装置150は、コネクタ50と接続され、配線51〜配線54の状態(通電/不通電)を監視している。
【0048】
したがって、制御装置150は、たとえば、配線51と配線53が通電すれば、0%リードスイッチ214aの近く(真横)に磁石(中空ピストンマグネット201)がある、つまり、制御棒1が0%の位置にある、ということを認識することができる。他のリードスイッチに関しても同様である。
【0049】
図2〜図5およびその説明からわかるように、本実施形態の制御棒駆動機構104aによれば、スクラム位置検出プローブ210aが従来例よりも短い長さであっても、スクラム時において、制御棒1に関する必要な位置検出を行うことができる。
具体的には、制御棒駆動機構104aによれば、制御棒1が0%挿入位置と100%挿入位置との間の中間挿入位置を検出するリードスイッチを有していない、すなわち、スクラム位置検出プローブ210aにおけるスクラム時の位置検出用リードスイッチを0%リードスイッチ214aと100%リードスイッチ211aの2つだけにした(BCリードスイッチ212aとUCリードスイッチ213aは異常検出用なので位置検出とは直接関係ない)ので、スクラム位置検出プローブ210aの長さを短く(従来の半分前後)することができる。それにより、ESBWRなどの従来よりも短い制御棒駆動機構にも対応でき、また、従来のBWRにおいて圧力容器101の下鏡部の下方スペースを有効利用(保温材の設置など)することができる。
【0050】
また、中空ピストンマグネット201が中空ピストン7の下部に配置されていることで、0%リードスイッチ214の位置を低くすることができ、それにより、スクラム位置検出プローブ210aの上端の位置を低くすることができる。
さらに、フルインマグネット202が当接部材16の動きに連動することで、100%リードスイッチ211aの位置を低くし、それにより、スクラム位置検出プローブ210aの上端の位置を低くすることができる。
【0051】
また、100%リードスイッチ211を0%リードスイッチ214よりも下方に配置することで、スクラム位置検出プローブ210aの上端の位置を低くすることができる。
さらに、リードスイッチの個数を減らしたことで、スクラム位置検出プローブ210aにおける結線を簡素化することができる(図4および図5参照)。
【0052】
また、スクラム時における制御棒1の中間位置(40%など)での検出のための機構を考慮する必要がなくなり、制御棒駆動機構104aの全長を自由に最適化することができる。
さらに、チムニを有するために原子炉や建屋の高さが高くなりがちなESBWRにおいても、原子炉および建屋全体の高さを低く抑えることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。たとえば、図3の制御装置150は、制御棒1の中間位置(40%など)の推定を行わなくてもよい。その他、具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】原子力発電システムの概略を示す全体構成図である。
【図2】従来例の制御棒駆動機構の構造図である。
【図3】本実施形態にかかる制御棒駆動機構の構造図である。
【図4】従来例の制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線図である。
【図5】本実施形態にかかる制御棒駆動機構におけるスクラム位置検出プローブの結線図である。
【符号の説明】
【0054】
1 制御棒
5 モータ
8 ボールナット
9 ボールねじ
10 伝達軸
17 コイルばね
100 自然循環式沸騰水型原子炉
101 原子炉圧力容器
108 炉心
210,210a スクラム位置検出プローブ
211 100%リードスイッチ
214 0%リードスイッチ




 

 


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