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発明の名称 原子力プラントの炭素鋼部材表面にフェライト皮膜を成膜する方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−192672(P2007−192672A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−11227(P2006−11227)
出願日 平成18年1月19日(2006.1.19)
代理人 【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
発明者 長瀬 誠 / 細川 秀幸 / 森澤 諭 / 横田 勝男
要約 課題
原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する。

解決手段
原子力プラントにおいて汚染物を除去する除染工程の終了段階から前記原子力プラントの起動前までの期間に、鉄(II)イオンを含む第1の薬剤と、該鉄(II)イオンの一部を鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤と、pH値を調整する第3の薬剤を用意して、常温から100℃までの範囲中の温度条件下で、該第1の薬剤と該第2の薬剤を混合し、かかる混合液に第3の薬剤を混合することにより、pH5.5から9.0までの範囲中のpH値に調整された処理液を作製し、該処理液を用いて、該炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜することを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法であって、鉄(II)イオンを含む第1の薬剤と、該鉄(II)イオンの一部を鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤と、pH値を調整する第3の薬剤を用意して、常温から100℃までの範囲中の温度条件下で、該第1の薬剤と該第2の薬剤を混合し、かかる混合液に第3の薬剤を混合することにより、pH5.5から9.0までの範囲中のpH値に調整された処理液を作製し、該処理液を用いて、該炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜することを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項2】
前記フェライト皮膜を成膜する方法の前処理として、前記炭素鋼部材の表面に付着している酸化皮膜を含む汚染物を除去する方法を実施した後、前記フェライト皮膜を成膜する方法を実施することを特徴とする請求項1に記載の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項3】
前記汚染物を除去する方法は、還元除去を少なくとも1回行う化学除染であることを特徴とする請求項2に記載の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項4】
前記第3の薬剤を混合する位置が原子炉格納容器内であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項5】
前記第1の薬剤は、鉄(II)をギ酸で溶解した溶液であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項6】
前記フェライト皮膜を成膜する方法を、前記汚染物を除去する方法の終了段階から前記原子力プラントの起動前までの期間中に実施することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項7】
原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面へ放射性核種が付着することを抑制する方法であって、鉄を有機酸で溶解して調製した鉄(II)イオンを含む第1の薬剤と、該鉄(II)イオンの一部を鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤と、pH値を調整する第3の薬剤を用意して、常温から100℃までの範囲中の温度条件下で、該第1の薬剤と該第2の薬剤を混合し、かかる混合液に第3の薬剤を混合することにより、pH5.5から9.0までの範囲中のpH値に調整された処理液を作製し、該処理液を用いて、該炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜することを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項8】
前記有機酸がギ酸であることを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法。
【請求項9】
原子力プラントにおける配管系の炭素鋼部材の表面にフェライト膜を成膜するのに用いる装置であって、
処理液を貯留するサージタンクと、該サージタンク内の処理液を吸引する循環ポンプと、
該循環ポンプにより吸引された前記処理液を成膜対象の配管系に供給する往路配管と、該配管中の処理液に注入する鉄(II)イオンを貯留する第1の薬液タンクと、該配管中の処理液に注入する酸化剤を貯留する第2の薬液タンクと、該第1の薬液タンク及び該第2の薬液タンクからの薬液が混合された処理液をpH5.5から9.0の範囲中のpH値に調整する第3の薬剤を貯留する第3の薬液タンクを備え、前記成膜対象の配管系から戻される処理液を前記サージタンクに戻す復路配管と、前記配管中の処理液の温度が60℃から100℃までの範囲の温度となるように処理液を加熱する加熱手段とを備え、該第3の薬剤を注入する位置が原子炉格納容器内に設置されていることを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面に放射性核種が付着することを抑制するフェライト膜を形成する成膜装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電プラントなどの原子力プラントを構成する炭素鋼部材への放射性核種の付着を抑制する方法およびその方法の実施に用いる成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、沸騰水型原子力発電プラント(以下、BWRと略記する。)では、圧力容器内に燃料棒を収容してなる原子炉内に、再循環ポンプやインターナルポンプによって冷却水を強制循環することにより、燃料で発生した熱を効率的に冷却水に移動させるようにしている。こうして原子炉内で発生した冷却水の蒸気は、大部分が蒸気タービン発電機の駆動に利用され、蒸気タービンから排出される蒸気は復水器で凝縮され、凝縮した復水はほぼ完全に脱気されて、再び原子炉の冷却水として給水される。復水器内では、炉心で水の放射線分解によって発生した酸素と水素もほぼ完全に除去される。
【0003】
原子炉に戻される復水は、原子炉内における放射性腐食生成物の発生を抑制するため、イオン交換樹脂濾過装置で主として金属不純物を除去し、200℃近くまで加熱して原子炉に給水される。
【0004】
放射性腐食生成物は、圧力容器内や再循環系等の接水部からも発生するため、これに備えて主要な一次系の構成部材は、腐食の少ないステンレス鋼、ニッケル基合金などの不銹鋼が使用されている。また、低合金鋼製の原子炉圧力容器には、ステンレス鋼の内面肉盛りがなされ、低合金鋼が直接炉水と接触することを防いでいる。こうした材料上の配慮に加えて、炉水の一部を炉水浄化装置によって浄化し、炉水中に僅かに生成する金属不純物を積極的に除去している。
【0005】
しかし、上述のような腐食対策を講じても、炉水中の極僅かな金属不純物の存在は避けられないため、一部の金属不純物が金属酸化物として燃料棒の表面に付着する。燃料棒表面に付着した金属元素は、燃料から放射される中性子の照射を受けて原子核反応を起こし、コバルト60、コバルト58、クロム51、マンガン54等の放射性核種が生成される。これらの放射性核種は、大部分が酸化物の形態で燃料棒表面に付着したままであるが、一部の放射性核種は取り込まれている酸化物の溶解度に応じて炉水中に溶出したり、クラッドと呼ばれる不溶性固体として炉水中に再放出される。炉水中の放射性物質は、炉水とともに一次冷却系内を循環している間にステンレス鋼やインコネルなどの構成部材や炉水浄化系配管の炭素鋼部材の接水部表面に蓄積される。その結果、このような炭素鋼部材の表面から放射線が放射されて、定検作業時の従事者の放射線被曝の原因となる。特に、アドバンスタイプのBWRでは再循環配管がないので、炉水浄化系や残留熱除去系の炭素鋼配管が格納容器内の雰囲気線量に与える寄与が大きくなる。作業被曝の線量は、各人毎に規定値を超えないように管理されているが、近年この規定値が引き下げられ、各人の被曝線量を経済的に可能な限り低くする必要が生じている。
【0006】
そこで、炭素鋼配管の表面への放射性核種の付着を低減する方法や、炉水中の放射性核種の濃度を低減する方法が様々検討されている。例えば、特許文献1では、亜鉛などの金属イオンを炉水中に注入して、炉水と接触する再循環系配管表面に亜鉛を含む緻密な酸化皮膜を形成することにより、酸化皮膜中へのコバルト60やコバルト58等の放射性核種の取り込みを抑制する方法が提案されている。また、特許文献2では、冷却水中に放射性核種が溶出されたり、放出されたりする状態となる前に、運転中に炉水が通流する再循環系配管と炉水浄化系配管の内面に、予め炉水のpHをアルカリにして酸化皮膜を形成させることが提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭58−79196号公報
【特許文献2】特開平9−166694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された亜鉛などの金属イオンを炉水中に注入する方法の場合、運転中に亜鉛イオンを常に注入し続ける必要があるということに加えて、亜鉛自体の放射化を避けるために同位体分離した亜鉛を使用する必要があり、コストが高くなるという問題点がある。
【0009】
特許文献2に記載の酸化皮膜を形成させる方法の場合、例えばBWRの運転温度域(250〜300℃)において酸化皮膜を形成させていることから、炉水浄化系の高温部を除くと、炉水浄化系の低温部や残留熱除去系の炭素鋼配管部では施工ができない。また、化学除染後のように運転開始後のプラントでは酸化皮膜を形成する際の炉水にも放射性核種が含まれてしまうという問題がある。
【0010】
上記の状況において、原子力プラントにおいて、その炉水浄化系や残留熱除去系の炭素鋼への放射性核種の付着を効果的に抑制するという課題があったのである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発明者は、上記の課題を解決するために、種々の検討を行った結果、溶存酸素の金属母材中への拡散速度が遅い温度条件、例えば100℃以下の条件で、マグネタイトの緻密な皮膜のみを形成することにより、放射性核種のコバルトの取り込みを抑制できることを、下記するとおり明らかにした。
【0012】
試料Aとして炭素鋼の表面を機械的に研磨した試料を、試料Bとして炭素鋼の表面に100℃以下の条件でマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を形成した試料を用意して、BWR供用運転条件の高温水中に浸漬してCo−60の付着量を調べた。その結果を図2に示す。図2において、縦軸は試料A、BのCo−60付着量の相対値を示しており、試料Aと比べて試料BのCo付着量が抑制されていることが示されている。試料Aは研磨した試験片のため腐食していない状態で付着試験に用いられたが、実プラントでは起動前に錆が発生して放射能がより蓄積しやすい状況となっているので、放射能付着量がより増大し、マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を形成した場合と、顕著な差が一層現れると予想される。なお、マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を形成する方法として、磁気記録媒体のフェライト膜を形成する技術、例えば、特公昭63−15990号公報に記載の方法を適用することが考えられるが、同公報に記載の方法は塩素を用いており、原子力プラントの構成部材の健全性を確保する観点から、塩素を用いることができないので、同公報に記載のような方法を採用することはできない。
【0013】
本件発明の発明者は、塩素を使用しない薬剤を用いて原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜する方法として、鉄(II)イオンを含む第1の薬剤と、該鉄(II)イオンの一部を鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤と、pH値を調整する第3の薬剤を用意して、常温から100℃までの範囲中の温度条件下で、該第1の薬剤と該第2の薬剤を混合し、かかる混合液に第3の薬剤を混合することにより、pH5.5から9.0までの範囲中のpH値に調整された処理液を作製し、該処理液を用いて、該炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜することを特徴とする原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法、を発明したものである。
【0014】
また、2価の鉄イオン(鉄(II)イオン)を含む第1の薬剤として、鉄を有機酸又は炭酸などに溶解させてつくるが、原子力発電所においては、使用した薬剤が放射性廃棄物になるため、分解して二酸化炭素と水に分解できる有機酸を用いることが好ましく、分解の容易性を考慮した2価の鉄イオンを溶解する有機酸としては、ギ酸、マロン酸、ジグリコール酸、シュウ酸などが存在するが、図3に示す皮膜形成実験の結果、どの有機酸を用いてもマグネタイトの皮膜が形成されることがわかったが、皮膜の生成速度や均一性について、ギ酸がより大きな作用効果を奏することがわかった。
【0015】
また、処理液は混合した直後から処理対象物が存在しなくても液中にマグネタイトの微粒子が生成し始めるため、処理直前に混合する必要があるが、その混合順序について、2価の鉄イオンを含む液に、酸化剤を添加してからpH調整剤を加える場合と、pH調整剤を加えてから酸化剤を添加する場合で、マグネタイトの皮膜の形成を比較した。その結果を図4に示す。pH調整剤を加えてから酸化剤を加えた場合は、マグネタイトの粒子が大きくなると共に不均一でまだらな皮膜となり、酸化剤を添加してからpH調整剤を加える場合の方が、皮膜の生成率がより大きくなると共により均一、より緻密な皮膜となった。
【0016】
各薬剤の循環系統への注入点としては、流れの上流側から鉄(II)イオン、酸化剤、pH調整剤の順序とすること、特にpH調整剤は循環ポンプの下流側で処理対象部位の直前上流側とすることにより、仮設配管内に無駄なフェライト皮膜が形成されることを避けることができる。
【0017】
また、化学除染と兼用する場合は、成膜対象の配管系に通じる処理液供給管に、化学除染する酸化剤と還元剤の薬液タンクを連通して設けて構成することができる。
【0018】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記フェライト皮膜を成膜する方法の前処理として、前記炭素鋼部材の表面に付着している酸化皮膜を含む汚染物を除去する方法を実施した後、前記フェライト皮膜を成膜する方法を実施することを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記汚染物を除去する方法は、還元除去を少なくとも1回行う化学除染であることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記第3の薬剤を混合する位置が原子炉格納容器内であることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記第1の薬剤は、鉄(II)をギ酸で溶解した溶液であることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記フェライト皮膜を成膜する方法を、前記汚染物を除去する方法の終了段階から前記原子力プラントの起動前までの期間中に実施することを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面へ放射性核種が付着することを抑制する方法であって、鉄を有機酸で溶解して調製した鉄(II)イオンを含む第1の薬剤と、該鉄(II)イオンの一部を鉄(III)イオンに酸化する第2の薬剤と、pH値を調整する第3の薬剤を用意して、常温から100℃までの範囲中の温度条件下で、該第1の薬剤と該第2の薬剤を混合し、かかる混合液に第3の薬剤を混合することにより、pH5.5から9.0までの範囲中のpH値に調整された処理液を作製し、該処理液を用いて、該炭素鋼部材の表面にフェライト皮膜を成膜することを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、前記有機酸がギ酸であることを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面に放射性核種が付着することを抑制するフェライト膜を形成する成膜装置は、原子力プラントにおける配管系の炭素鋼部材の表面にフェライト膜を成膜するのに用いる装置であって、処理液を貯留するサージタンクと、該サージタンク内の処理液を吸引する循環ポンプと、該循環ポンプにより吸引された前記処理液を成膜対象の配管系に供給する往路配管と、該配管中の処理液に注入する鉄(II)イオンを貯留する第1の薬液タンクと、該配管中の処理液に注入する酸化剤を貯留する第2の薬液タンクと、該第1の薬液タンク及び該第2の薬液タンクからの薬液が混合された処理液をpH5.5から9.0の範囲中のpH値に調整する第3の薬剤を貯留する第3の薬液タンクを備え、前記成膜対象の配管系から戻される処理液を前記サージタンクに戻す復路配管と、前記配管中の処理液の温度が60℃から100℃までの範囲の温度となるように処理液を加熱する加熱手段とを備え、該第3の薬剤を注入する位置が原子炉格納容器内に設置されていることを特徴とするものである。
【0026】
本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法は、BWRプラントの炉水浄化系又は残留熱除去系を構成する部材に適用することが好適であるが、これに限られず、例えば、カナダ型重水炉(CANDU)プラントにおける炉水と接触する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法としても適用できるものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、原子力プラントを構成する炭素鋼部材への放射性核種の付着を効果的に抑制し、定検作業時に従事者が放射線被曝を受けるなどの危険を排除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の原子力プラントを構成する炭素鋼部材へ放射性核種が付着することを抑制する方法に関して、その実施の形態を、以下に説明する。
【0029】
[実施例1]
図1に、本発明の放射性核種の付着抑制方法の一実施の形態をフローチャートにして示し、図5に原子力発電プラントの炉水浄化系配管に本発明を適用してなる全体系統構成図を示し、図6に本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施する成膜装置の詳細系統構成図を示す。
【0030】
図5に示すように、原子力発電プラントは、燃料棒を圧力容器に収容してなる原子炉1と、原子炉1に連結された主蒸気配管2と、主蒸気配管2に連結された蒸気タービン発電機3と、蒸気タービン発電機3の蒸気排出口に連結された復水器4とを備えて構成される。復水器4で凝縮された復水は、復水ポンプ5によって抜き出され、復水浄化装置6と、給水ポンプ7と、低圧給水加熱器8と、高圧給水加熱器9とを有してなる給水配管系10を介して原子炉1の給水として戻されるようになっている。低圧給水加熱器8と高圧給水加熱器9の熱源は、蒸気タービン発電機3の抽気により賄われるようになっている。
【0031】
また、原子炉1内の冷却水を循環する炉水再循環系は複数設けられ、原子炉1の底部に連結された複数の再循環ポンプ21により抜き出された炉水を、それぞれの再循環ポンプ21に連結された炉水再循環配管22を介して原子炉1の上部に戻して循環するように構成されている。また、原子炉1の炉水を浄化する炉水浄化系は、炉水再循環配管22に連結された浄化系ポンプ24により抜き出された炉水を再生熱交換器25及び非再生熱交換器26を介して冷却し、冷却された炉水を炉水浄化装置27により浄化し、浄化された炉水を再生熱交換器25で昇温した後、給水系の高圧給水加熱器9の下流側から原子炉1に戻すように構成されている。なお、図5では、本発明を炉水浄化系に適用する場合を示しており、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施するフェライト皮膜の成膜装置30を、炉水浄化系に仮設配管で連結した状態を示している。すなわち、原子炉1の供用運転が停止されたとき、例えば炉水再循環配管22から分岐されている炉水浄化系配管のバルブ23のボンネットを開放して再循環配管22側を閉止してバルブ23のフランジを用いて仮設配管の片側を炉水浄化系配管29の浄化系ポンプ24の上流側に接続し、もう片側は再生熱交換器25の上流側のバルブ28のボンネットを開放して再生熱交換器25側を閉止してバルブ28のフランジを用いて仮設配管を接続して成膜装置30が連結される。
【0032】
成膜装置30の一実施の形態は、図6に示すように構成されている。本実施形態の成膜装置30は、化学除染処理に兼用できるように構成されている。すなわち、処理に用いる水が充填されるサージタンク31と、サージタンク31の水を抜き出してバルブ33、34を介して炉水浄化系配管29の一端に供給する循環ポンプ32を備えて構成されている。バルブ33、34を結ぶ処理液配管35には、バルブ38と注入ポンプ39を介して、化学除染に用いられる薬液タンク40が連結されている。薬液タンク40には、pH調整のためのヒドラジンが貯留されている。また、循環ポンプ32の吐出側からバルブ36、エゼクタ37を介してサージタンク31に戻る流路が形成され、エゼクタ37には配管内の汚染物を酸化溶解するための過マンガン酸、あるいは配管内の汚染物を還元溶解するためのシュウ酸を投入するためのホッパが設けられている。さらに、処理液配管35には、バルブ41、42及び注入ポンプ43、44を介して、それぞれフェライト皮膜生成に用いられる薬液タンク45、46が連結されている。薬液タンク45には、鉄をギ酸で溶解して調製した2価の鉄(II)イオンを含む薬剤が保管されている。なお、鉄を溶解させる薬剤としては、ギ酸に限らず、鉄(II)イオンの対アニオンとなる有機酸又は炭酸を用いることができる。薬液タンク46には、フェライト皮膜生成時の酸化剤としての過酸化水素が貯蔵されている。なお、フェライト皮膜生成時のpH調整に、薬液タンク40に貯留されているヒドラジンが用いられる。
【0033】
一方、循環ポンプ32によって炉水浄化系配管29の一端に供給された処理液は、炉水浄化系配管29内を通って他端からバルブ47に戻される。バルブ47を介して戻された処理液は、循環ポンプ48、バルブ49、加熱器53とバルブ55、56、57を介してサージタンク31に戻されるようになっている。バルブ49には、バルブ50とフィルタ51が並列に連結されている。加熱器53とバルブ55には、冷却器58とバルブ59が並列に連結されている。バルブ56には、カチオン交換樹脂塔60がバルブ61を介して、また、混床樹脂塔62がバルブ63を介して、それぞれ並列に連結されている。バルブ57には、分解装置64がバルブ65を介して並列に接続されている。分解装置64には、バルブ54を介して薬液タンク46に接続された注入ポンプ44の吐出側に連結され、薬液タンク46に貯留された過酸化水素水を分解装置64に注入可能になっている。この例では、フェライトメッキに必要な酸化剤と分解に必要な酸化剤が同一の過酸化水素であるため薬液タンクと注入ポンプを共用することにより設備を少なくしているが、設置場所により接続配管が長くなる場合には分けて設置することもできる。
【0034】
また、酸化剤を注入するバルブ42の位置は、鉄(II)イオンを注入するバルブ41の下流側であって、pHを調整する薬剤を注入するバルブ38の上流側に設定し、pHを調整する薬剤を注入するバルブ38の位置は、酸化剤を注入するバルブ42の下流側であって、かつ処理対象部位にできるだけ近い位置に設定することが好ましい。また、フェライトメッキ施工時には循環ポンプ48の出口側にフィルタ51を通水可能とすることが好ましい。さらに、鉄(II)イオンを含む薬剤を貯蔵する薬液タンク45、及びサージタンク31には、水溶液中の酸素を除去するために、窒素又はアルゴンなどの不活性ガスをバブリングすることが好ましい。また、分解装置64は、鉄(II)イオンの対アニオンとして使用する有機酸、及びpH調整剤のヒドラジンを分解できるようになっている。つまり、鉄(II)イオンの対アニオンとしては、廃棄物量の低減を考慮して水や二酸化炭素に分解できる有機酸、又は気体として放出可能で廃棄物量を増やさない炭酸を用いている。なお、薬剤の使用量を抑えるには、余分な反応生成物を分離除去して未反応薬剤を回収し、再利用することが好ましい。
【0035】
このように構成される成膜装置30を用いて、本発明の放射性核種の付着抑制方法を炉水浄化系に実施する処理手順を、図1に示したフローチャートに沿って説明する。まず、本発明方法を実施するに際しては、成膜装置30を処理対象の炭素鋼部材を含む配管系に連結することから始まる(S1)。例えば、図5のように、炉水浄化系を処理対象とする場合は、原子炉1が停止されたときに炉水浄化系配管29のバルブ23と28を介して仮設配管を接続して成膜装置30を連結する。
【0036】
次に、本実施形態の場合は、成膜装置30を用いて炉水と接する炭素鋼部材の表面に形成された放射性核種を取り込んだ酸化皮膜などの汚染物を、化学的な処理により除染する(S2)。なお、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施するに当たって、化学除染を実施することが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。要は、本発明の放射性核種の付着抑制方法を実施する前に、フェライト膜の生成対象である炭素鋼部材の表面が露出されていれば、研磨などのような機械的な除染処理を適用することができる。
【0037】
ステップS2の化学除染は、周知の方法であるが、ここで、簡単に説明しておく。まず、バルブ33、34、47、49、55、56、57を開き、他のバルブを閉じた状態で、循環ポンプ32、循環ポンプ48を起動して、化学除染の対象の炉水浄化系29内にサージタンク31内の処理液を循環させる。そして、加熱器53により処理液の温度を約90℃まで昇温する。次いで、バルブ36を開いてエゼクタ37につながっているホッパから必要量の過マンガン酸カリウムをサージタンク31に注入する。サージタンク31で溶解した薬剤により、除染対象部に形成されている酸化皮膜などの汚染物が酸化溶解される。
【0038】
このようにして汚染物の酸化溶解が終了したら、処理液中に残っている過マンガン酸イオンを分解するため、同じくホッパからシュウ酸をサージタンク31に注入する。続いて、汚染物の還元溶解を行うため、シュウ酸を更に処理液中に注入するとともに、処理液のpHを調整するため、バルブ38を開いて、注入ポンプ39を起動し、薬液タンク40からヒドラジンを処理液中に注入する。このようにして、シュウ酸とヒドラジンを注入した後、バルブ61を開くと共に、バルブ56の開度を調整して、処理液の一部をカチオン交換樹脂塔60に通し、処理液中に溶出してきた金属陽イオンをカチオン交換樹脂に吸着させて処理液中から除去する。
【0039】
還元溶解が終了した後、処理液中のシュウ酸を分解するため、分解装置64の出口側のバルブ65と分解装置64をバイパスさせるバルブ57の開度を調整して、処理液の一部を分解装置64に通流させる。このとき、バルブ54を開けて、注入ポンプ44を起動して、薬液タンク46の過酸化水素を分解装置64に流入する処理液中に注入し、分解装置64にてシュウ酸とヒドラジンを分解する。シュウ酸とヒドラジンが分解された後、処理液中の不純物を除去するため、加熱器53をオフにすると共に、バルブ55を閉じる。これと同時に、冷却器58のバルブ59を開けて、処理液を冷却器58に通して処理液の温度を下げる。これにより処理液の温度が混床樹脂塔62に通水できる温度(例えば、60℃)まで下げた後、カチオン樹脂塔60のバルブ61を閉じ、混床樹脂塔62側のバルブ63を開いて、処理液を混床樹脂塔62に通流させて処理液中の不純物を除去する。
【0040】
これら一連の昇温から酸化溶解、酸化剤分解、還元溶解、還元剤分解、浄化運転を、1回ないし2回繰り返すことにより、除染対象部位である炭素鋼部材の酸化皮膜を含む汚染物を溶解して除去することができる。
【0041】
このようにして、炭素鋼部材の酸化皮膜を含む汚染物を除去した後、本発明に係るフェライト皮膜の生成処理に切り換える。まず、最後の浄化運転終了後、バルブ50を開き、バルブ49を閉じてフィルタ51への通水を開始すると共に加熱器53を使って処理液を所定温度に調整する(S3)。フィルタ51への通水は水中の微細な固形物が残留していると、フェライト皮膜の生成処理の際に固形物表面でも皮膜生成が生じ、無駄な薬剤が使用されることになるため、これを防止する目的で使用される。フィルタ51への通水を除染中に実施すると、溶解してきた高い放射能を含む固形物によってフィルタの線量率が高くなりすぎる恐れがあるため適切ではない。また、浄化系運転で使用していた混床樹脂塔62への通水をバルブ56を開いて63を閉止することにより停止する。
【0042】
このときの所定温度は、100℃程度が好ましいが、これに限られない。要は、生成されるフェライト皮膜に、原子炉の供用運転時の炉水中の放射性核種が取り込まれ難い程度に、結晶等の膜構造が緻密に形成できればよい。したがって、少なくとも系統の設計温度以下が好ましく、下限は常温でもよいが、膜の生成速度が実用範囲になる60℃以上が好ましい。100℃以上では処理液の沸騰を抑制するため、加圧しなければならず仮設設備の耐圧性が要求されるようになり設備コストが大きくなるため好ましくない。
【0043】
フェライト皮膜を形成させるためには、鉄(II)イオンが成膜対象部の表面に吸着する必要がある。しかし、溶液中の鉄(II)イオンは溶存酸素によって化学式1に従って鉄(III)イオンに酸化され、鉄(III)イオンは鉄(II)イオンに比べて溶解度が低いため、化学式2に従って水酸化鉄として析出してしまうから、フェライト皮膜形成に寄与しなくなってしまう。そこで、処理液中の溶存酸素を除去するため、不活性ガスのバブリング又は真空脱気を行うことが好ましい。
【0044】
(化1)
4Fe2++O+2HO→4Fe3++4OH
(化2)
Fe3++3OH→Fe(OH)
【0045】
このようにして循環される処理液の温度が所定温度に達したら、バルブ41を開いて注入ポンプ43を起動し、薬液タンク45から鉄をギ酸で溶解して調製した鉄(II)イオンを含む薬剤を処理液中に注入する(S4)。続いて、処理対象の炭素鋼部材表面に吸着した鉄(II)イオンをフェライト化させるため、バルブ42を開き、注入ポンプ44を起動して、薬液タンク46に貯留されている酸化剤の過酸化水素水を処理液中に注入する(S5)。最後に反応開始条件となる処理液のpHを5.5乃至9.0に調整するため、バルブ38を開け、注入ポンプ39を起動して、薬液タンク40からヒドラジンを処理液中に注入するこれにより、フェライト皮膜の生成反応が生じる処理液となる(S6)。これにより、処理対象部位にマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜が形成される。
【0046】
ステップ4、5、6は連続的、すなわち、鉄イオンが注入された液が酸化剤注入ポイントに達したときに酸化剤の注入が開始され、鉄イオンと酸化剤が混合した処理液がpH調整剤注入ポイントに達したときにpH調整剤の注入が直ちに実施されることが好ましい。鉄イオンだけ先に注入して系統を循環させると系統内に残っている溶存酸素により酸化反応が生じる可能性が高くなり、無駄な反応による薬剤の損失と反応の阻害につながる。
【0047】
鉄イオンに酸化剤が供給されると鉄イオンの酸化反応が開始され、鉄(II)イオンと鉄(III)イオンの存在比率が皮膜生成反応に適した条件となる。ただし、このままでは処理液は酸性のため皮膜は形成されない。この処理液にpH調整剤を添加することにより皮膜生成反応が開始される。
【0048】
したがって、仮設配管内面への無駄な皮膜形成を防止するため、pH調整剤の注入ポイントは処理対象物に近く、格納容器11の内部の仮設設備と本設設備の接続点に近い仮設設備側に設けられることが好ましい。
【0049】
薬液の注入の順序は鉄イオン、酸化剤、pH調整剤としたが、酸化剤、鉄イオン、pH調整剤の順番でも良いが過酸化水素は温度が高い金属表面で分解し易いため、先に注入すると一部無駄に消費される。鉄イオン、pH調整剤、酸化剤の順番では皮膜の形成は認められるものの、皮膜を形成するマグネタイトの粒子の大きさが大きくなる。このように、薬剤を有効活用し、より緻密な皮膜を形成する観点から本実施例に示す注入の順序が望ましい。
【0050】
このようにして、マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜の生成が完了した場合は、ステップS7において、ステップS8の廃液処理工程に進むが、マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜の生成が完了していない場合は、ステップ4に戻って一巡してきた処理液に薬液の追加供給を継続して、必要な厚みのマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を生成する。
【0051】
マグネタイトを主成分とするフェライト皮膜が形成された後の処理液中には、ギ酸やヒドラジンが残存するので、処理液を排水するに当たって、ステップS8の廃液処理を実施して、それらの不純物を除去しておく必要がある。ところで、これらの不純物を、混床式樹脂塔62で処理すると、イオン交換樹脂の廃棄物が増えることになる。そこで、ステップS8の廃液処理は、除染系統にある分解装置64を用い、ギ酸は二酸化炭素と水に、ヒドラジンは窒素と水に、それぞれ分解処理することが好ましい。これにより、混床式樹脂塔62の負荷を減らしてイオン交換樹脂の廃棄物量を減らすことができる。なお、分解処理は、シュウ酸の分解と同様に、処理液の一部を分解装置64に流入させるため、分解装置64をバイパスするバルブ57と分解装置64のバルブ65の開度を調整し、分解装置64に流入する処理液中に過酸化水素を注入してギ酸及びヒドラジンの分解を行う。このようにして、イオン交換樹脂の廃棄物や放射性廃棄物の発生量を抑制しながら、対象部位にマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を形成して、通常の原子炉供用運転中における対象部位への放射性核種、つまり放射性コバルトイオンの付着を抑制することができる。その結果、炉水浄化系の配管の線量率を抑制して定検作業時の被曝を低減できる。
【0052】
また、成膜処理に、塩素などの薬剤を用いていないことから、原子炉構成部材の健全性を害することがない。
【0053】
[実施例2]
図7に残留熱除去系配管16を施工する場合の全体系統構成図を示す。原子炉1の供用運転が停止されたとき、炉水再循環配管22から分岐されている残留熱除去系のバルブ12のボンネットを開放して再循環配管22側を閉止してバルブ12フランジを用いて仮設配管の片側を残留熱除去系配管16の循環ポンプ14の上流側に接続し、もう片側は熱交換器15の下流側のバルブ13のボンネットを開放して再循環配管22側を閉止してバルブ13のフランジを用いて仮設配管を接続して成膜装置30が連結される。成膜装置30は図6に示すものと同一であるが、図6に示した接続先のバルブ番号を23から12、28から13と読みかえればよい。
【0054】
化学除染やフェライト皮膜生成にかかわる作業の流れも図1に示すものと基本的に同じであるが、残留熱除去系配管16に生成される腐食生成物(一部は酸化皮膜)は通常運転時の炉水温度より低く、通常150℃以下であり、母材が炭素鋼のためクロムをほとんど含まないため、化学除染のプロセスでは酸化工程は不要で、還元工程を1回実施すれば十分である。それ以外は先の実施例と同様に施工すればよい。
【0055】
本実施例では残留熱除去系配管16の表面にフェライト皮膜が形成されるため、待機中の系統内で炭素鋼の腐食が抑制され、通水時の放射性核種の取り込みが抑制される。すなわち、残留熱除去系配管16の線量率が低く維持され、残留熱除去系統の保守作業に関る被ばく線量を低減することができる。
【0056】
[実施例3]
先の実施例1または実施例2においては、フェライト皮膜を生成する際に第一の薬剤として2価の鉄(II)イオンを含む薬剤を供給したが、炭素鋼部材に適用する際には予め鉄(II)イオンを溶解していないギ酸を用いることもできる。すなわち、ギ酸を系統内に注入して循環することにより、炭素鋼の母材が溶解され鉄(II)イオンが溶液中に溶出してくるため、これをフェライト皮膜形成のための鉄(II)イオンとして利用できる。
【0057】
本方法によれば、鉄(II)イオンを溶解するために処理時間が長くなるが、酸化されやすい鉄(II)イオンを含むギ酸鉄を外部から持ち込む必要がなくなるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の放射性核種の付着抑制方法の一実施の形態を示すフローチャート。
【図2】ステンレス鋼表面にマグネタイトを主成分とするフェライト皮膜を形成した後、BWR供用運転条件の高温水中に浸漬してCo−60の付着量を調べた実験結果を示す図。
【図3】有機酸の種類と生成した皮膜量の関係図。
【図4】薬剤の添加順序と皮膜生成率の関係図。
【図5】原子力発電プラントの炉水浄化系配管に本発明を適用した場合の全体系統構成図。
【図6】本発明に係る成膜装置の詳細系統構成図。
【図7】原子力発電プラントの残留熱除去系配管に本発明を適用した場合の全体系統構成図。
【符号の説明】
【0059】
1 原子炉圧力容器
2 主蒸気配管
3 タービン
4 復水器
5 復水ポンプ
6 復水浄化装置
7 給水ポンプ
8、9 給水加熱器
10 給水配管
11 原子炉格納容器
12、13 弁
14 残留熱除去系ポンプ
15 熱交換器
16 残留熱除去系配管
21 再循環ポンプ
22 再循環配管
23、28 弁
24 原子炉浄化系ポンプ
25 再生熱交換器
26 非再生熱交換器
27 炉水浄化装置
29 炉水浄化系配管
30 成膜装置
31 サージタンク
32、48 循環ポンプ
35 処理液配管
37 エゼクタ
39、43、44 注入ポンプ
40、45、46 薬液タンク
51 フィルタ
53 加熱器
58 冷却器
60 カチオン交換樹脂塔
62 混床樹脂塔
64 分解装置
65 弁




 

 


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