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発明の名称 原子炉内に用いられる放射線照射試験装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−183107(P2007−183107A)
公開日 平成19年7月19日(2007.7.19)
出願番号 特願2006−11(P2006−11)
出願日 平成18年1月4日(2006.1.4)
代理人 【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学
発明者 澤畑 雄一 / 原田 清
要約 課題
原子炉内で用いられる放射線照射試験装置において、その装置の案内管内部から原子炉の冷却材温度を精度良く測定し、案内管を継続利用すること。

解決手段
高速炉の冷却材13中で放射線照射を受けさせる試験片が収納される試験容器2と、その試験容器2が挿入され、上下両端部のうち少なくとも下側の端部が閉鎖されている案内管1と、その案内管1内に入れられ、原子炉の運転時における冷却材13の温度以下で液体となる低融点金属4と、案内管1内に入れられ、低融点金属4の温度を測定する温度計測手段の熱電対3とを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉の冷却材中で放射線照射を受けさせる試験片が収納される試験容器と、
前記試験容器が挿入され、上下両端部のうち少なくとも下側の端部が閉鎖されている案内管と、
前記案内管内に入れられ、前記原子炉の運転時における前記冷却材の温度以下で液体となる低融点金属と、
前記案内管内に入れられ、前記低融点金属の温度を測定する温度計測手段と、
を備えた原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
【請求項2】
請求項1において、前記案内管の前記端部に中空な突起を有し、前記突起の中空空間内に前記低融点金属を入れてある原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、前記低融点金属と接する前記案内管の内面に、前記低融点金属との接触による腐食を防止する処理が施されている原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項において、前記原子炉は前記冷却材としてナトリウムを用いる高速炉であり、前記低融点金属は鉛又は鉛と錫の合金である原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか一項において、前記案内管の上部は前記案内管に着脱自在に取付けられたシール装置によって閉鎖され、前記シール装置と前記試験容器とは前記案内管内に配置した長尺部材で機械的に接続されている原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
【請求項6】
請求項5において、前記長尺部材はフレキシブルチューブであり、前記フレキシブルチューブ内と前記試験容器内とは連通され、前記温度計測手段の信号線が前記フレキシブルチューブ内に通されている原子炉内に用いられる放射線照射試験装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉内で放射線照射を試験片に受けさせる放射線照射試験装置に関し、特には、放射線照射環境である原子炉の冷却材の温度を測定する手段を備えている放射線照射試験装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
ナトリウムを冷却材として用いた原子炉として、高速炉が公知である。その高速炉の原子炉容器内に放射線照射試験装置を一部分が冷却材に浸漬するように挿入して放射線照射試験装置内にセットした試験片に高速炉の中性子を放射線として照射する試験が公知である(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
既存の放射線照射試験装置は、下端部分が冷却材に浸漬する案内管内に試験片を収納した試験容器を挿入し、冷却材温度を測定するために、案内管内に温度計測手段として熱電対を取付け、案内管の下端を開放端として、その開放端から案内管内に冷却材を流入させ、その冷却材の温度を熱電対を用いて測定し、試験片への放射線照射試験の試験条件の計測を行っていた。
【0004】
このため、案内管の内部に挿入されて装荷された試験容器には、案内管内に流入してきた冷却材及び放射性ガスで汚染されることになり、原子炉内から試験容器を取出した後にその試験容器を洗浄する作業が必要である。
【0005】
〔非特許文献1〕電気通信回線を通じて公表された、旧核燃料サイクル開発機構ホー
ムページに掲載された「炉上部材料照射装置」(インターネット上のアドレスhttp: //www.jnc.go.jp/zooarai/joyo/irradiation/results/upr.htm)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
原子炉の冷却材で汚染された放射線照射試験装置の試験容器に関する洗浄作業を省くには、放射線照射試験装置の案内管を密閉構造とし、原子炉の冷却材及び放射性ガスを案内管内部に流入させない構造とし、案内管内部の試験容器が汚染されないようにする必要がある。
【0007】
しかし、案内管内の試験容器の温度は炉内で照射されるために高温であり、酸化防止等を考慮して隔離された案内管内部はアルゴンガス等の不活性ガスに置き換えすることが考えられるが、この不活性ガスは、原子炉が運転状態での冷却材の温度においては、気体状態であるから熱伝導が金属に比べて著しく悪い状態にある。そのため、案内管の外部の冷却材温度を案内管の内部に取付けた熱電対で測定することは精度が悪くなる。
【0008】
したがって、本発明の目的は、放射線照射試験装置の試験容器を原子炉の冷却材から隔離しながらもその冷却材の温度を極力精度良く測定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の課題を解決するための手段は、原子炉の冷却材中で放射線照射を受けさせる試験片が収納される試験容器と、前記試験容器が挿入され、上下両端部のうち少なくとも下側の端部が閉鎖されている案内管と、前記案内管内に入れられ、前記原子炉の運転時における前記冷却材の温度以下で液体となる低融点金属と、前記案内管内に入れられ、前記低融点金属の温度を測定する温度計測手段とを備えた原子炉内に用いられる放射線照射試験装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の放射線照射装置によれば、案内管で試験容器を冷却材及び放射性ガスから隔離することが出来るので、試験容器の汚染に伴う洗浄作業が省け経済性が向上するとともに、冷却材の温度を低融点金属を介して、気体を介すものに比較して精度良く計測できるので、冷却材の温度測定の精度を極力向上することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明の実施例を、図を参照しながら説明する。冷却材13としてナトリウムを用いた原子炉として高速炉が知られている。その高速炉の概略は、図5に示すように、核燃料が入っている燃料体11を複数本束ねて構成された炉心と、その炉心を収納する原子炉容器10と、原子炉容器10内に炉心部を浸漬するように入れられた冷却材13としてのナトリウムと、原子炉容器10の上部を覆って密封する原子炉容器10のプラグ100と、そのプラグ100の一部分を他部分に対して回転自在に構成した回転プラグ101と、前記ナトリウムを図示していない熱交換器と原子炉容器10との間で循環させる図示していない電磁ポンプとを備えている。
【0012】
原子炉容器10内のナトリウムは、燃料体11内の核燃料の核反応による熱で加熱されて液体の状態で、電磁ポンプにより、熱交換器と原子炉容器10との間で循環し、熱交換器で熱の一部を熱交換器内を流れる他の液体に伝えて熱エネルギーが原子炉から引き出される。
【0013】
熱交換器から原子炉容器10内に戻されてきたナトリウムは液体状のまま炉心の下部から炉心を上方へ通過し、その通過時に再度炉心で摂氏500度から摂氏530度の範囲に加熱され熱交換器側へ送られるという循環を繰り返す。このような高速炉では、図示していない制御棒を炉心に全挿入して炉心出力を止めて出力運転を停止しても、冷却材13を液体状に維持する加熱保温装置などが稼動し続ける状態を維持するので、炉心の入口側
(炉心の下側)での冷却材13の温度は摂氏250度である。そのため、その冷却材13の炉心出口側(炉心の上方)での温度は炉心からの崩壊熱などを受けて250度を超えるものである。
【0014】
このような高速炉は、核反応に伴って、炉心で発生した中性子を放射線として試験片に当てるという放射線照射試験にも用いられる。放射線照射試験には、放射線照射試験装置12を原子炉容器10内に挿入して用いる。
【0015】
放射線照射試験装置12は、図1のように、中空円筒状の案内管1と、案内管1内に入れられている中空な試験容器2と、試験容器2を懸垂支持するフレキシブルチューブ5と、フレキシブルチューブ5が固定されるとともに案内管1の上部を密封するシール装置6と、シール装置6を貫通してフレキシブルチューブ5内を通過して試験容器2上端部近傍にまで延長されている信号線7と、信号線7に接続されていて試験容器2の下端からさらに下方へ引き出されている温度計測手段としての熱電対3と、案内管1の下側の端部を密封するキャップ8と、キャップ8内に入れられて熱電対3と接する低融点金属4とを主たる構成として備える。
【0016】
案内管1は、図1のように、上端に水平なフランジ14が形成されていて、そのフランジ14は回転プラグ101に開口している穴の縁に引っかかる大きさを備えている。図1における案内管1の下側の端面には、キャップ8が溶接され、その案内管1の下側の端部はキャップ8によって密封されている。
【0017】
キャップ8の断面形状は、図2のように、上端部が案内管1と同径とされ、下端部がそれよりも小さな径に絞られて下方へ突き出された中空状の突起81にされている。その突起の中には、低融点金属4として、鉛又は鉛と錫の合金のいずれかが、図2のように入れられている。
【0018】
高速炉の定格運転時の冷却材13の温度は摂氏500度から摂氏530度の範囲に入っているので、低融点金属4として採用した鉛又は鉛と錫の合金は融点が摂氏250度未満であることから、高速炉の運転時には、その低融点金属4は原子炉の定格運転時においても炉心出力停止状態においても溶融して液体状となっているものである。
【0019】
低融点金属4は、高速炉で放射線照射試験する際の冷却材13の温度未満で液状に成る金属、好ましくは、高速炉が炉心出力を停止して冷却材13の加熱保温されている状態でのその冷却材13の温度(例えば、摂氏250度)以下の融点を有する金属であれば鉛又は鉛と錫の合金以外の他の金属であっても良い。
【0020】
案内管1の上端側は、シール装置6で閉鎖されて密封されている。シール装置6は、図3のように、上部に水平なフランジ61が形成された金属製のシール本体62と、そのシール本体62の周囲に組み込んだ弾性素材によるOリング63とを備えている。そのシール装置6はフランジ61部分が案内管1のフランジ14の上方に重ね置きされた状態で案内管1内に挿入されている。案内管1内に挿入されたシール装置6はシール本体62と案内管1内面との間にOリング63が強く押し付けられてシール本体62とOリング63とで案内管の上側端部を密封するシール機能を発揮している。
【0021】
シール本体62の中心部には、フレキシブルチューブ5の上端が接着剤で接着固定されている。フレキシブルチューブ5の下端は試験容器2の上端にねじで螺合結合されている。これにより、試験容器2はフレキシブルチューブ5によってシール装置6から懸垂支持できるようになっている。
【0022】
その試験容器2は、上部の概略半球状の上蓋部分22と、下部の概略半球状の下蓋部分23と、上下両蓋部分との間の円筒状の部分21とで外殻が構成され、中空の容器であり、放射線照射を受ける試験片が中に入れられる構造となっている。試験片の試験容器2に対する出し入れのために、試験容器2の円筒状の部分21は縦に半割となる構成となっていて、その半割の円筒状の部分21は上下両蓋部分にねじで着脱自在となる構成を有する。試験容器2を組み立てるには、その各半割の円筒状の部分は一つの円筒状に合わせられて上下両蓋部分とねじで結合することで達成される。
【0023】
温度計測手段の熱電対3は、試験容器2の中から試験容器2の下蓋部分23を貫通してキャップ8の突起81内にまで到達している。その熱電対3には信号線7の一端が電気的に接続され、その信号線7は、フレキシブルチューブ5内を通過し、シール本体62を貫通して案内管1の外へ導き出されている。シール本体62を信号線7が貫通する部分には樹脂が充填されてシール装置6の密封能力が低下しないように配慮されている。信号線7の他端部分には、熱電対3による信号を温度に置き換えて記録する温度計測手段の本体に接続されている。
【0024】
このような構成の放射線照射試験装置12は、以下のようにして用いられる。即ち、高速炉の制御棒を炉心に全挿入して炉心出力運転を停止する。次に、高速炉の回転プラグ
101に上部から案内管1をキャップ8が下になるように縦向きに通して、原子炉容器
10の中に案内管1を挿入し、図5のように、案内管1が冷却材13中に浸漬するようにする。
【0025】
この状態では、図1のように、案内管1のフランジ14が回転プラグ101に乗って支持されている。このように案内管1を原子炉容器10内に挿入して回転プラグ101から案内管1を支持した状態で、案内管1の内部は原子炉容器10内の冷却材13及び放射性ガスから隔離されている。その案内管1の内部に、放射線照射を受ける試料として試験片を入れた試験容器2をフレキシブルチューブ5で吊って案内管1内に吊り降ろし、試験容器2を案内管1内の下部に挿入する。その挿入によって、図5のように、炉心の直上に試験容器2が位置し、原子炉容器10内の冷却材13や放射性ガスから案内管1によって試験容器2が隔離される。
【0026】
このようにして試験容器2を放射線照射を受ける位置に位置させた状態では、シール装置6は案内管1の上部を閉鎖するように挿入されていて、Oリング63が案内管1内面とシール本体62との間でシール機能を発揮している。必要に応じて、案内管1内にはアルゴンガスなどの不活性ガスが充填される。
【0027】
案内管1の下部が冷却材13に浸漬されると、冷却材13の熱を受けて常温では固体状態であった低融点金属4が溶融して液体状態となる。その後に、試験容器2が案内管1内に吊り下ろされるから、試験容器2の下端から下方へ突き出されている熱電対3はキャップ8の突起81内に封入された低融点金属4に浸漬され、熱電対3と低融点金属4との接触が密になって両者間での熱伝達が良好となる。
【0028】
熱電対3は冷却材13の温度をキャップ8と低融点金属4を介して試験情報として検知するものであるが、このように冷却材13の温度を測定するもの以外にも、試験容器2内の温度を測定するものがあっても良く、それらは、試験容器2及びフレキシブルチューブ5、更にシール装置6の内部を引き回されている信号線7を通じて炉外へ伝達され、温度計測手段の本体で温度に換算されて記録される。
【0029】
内部に信号線7が引き回されているフレキシブルチューブ5は、試験容器2を上方に引き抜くことができれば単なる管でも、あるいはワイヤー(ワイヤーの場合、信号線7はワイヤーに束ねる等の処置をする)でも良い。
【0030】
試験片に放射線照射を受けさせる位置に試験容器2を位置させ、シール装置6を案内管1にセットした後には、炉心から制御棒を引き抜いて定格運転に切り替える。このようにすると、炉心内での核燃料の核反応が活発となって中性子が多く発生する。その中性子が試験片に当てられて放射線照射試験が成される。
【0031】
放射線照射試験が成されている間も、熱電対3は冷却材13の温度をキャップ8や低融点金属4を介して間接的に受けて、相応の信号を信号線7を通じて温度計測手段の本体へ伝送している。キャップ8や低融点金属4は気体に比べて熱伝導性の良いものであるから冷却材13の温度を精度良く計測できる。
【0032】
放射線照射試験が終わった後には、高速炉の炉心に制御棒を全挿入して炉心出力を停止する。その後に、シール装置6を案内管1から外してフレキシブルチューブ5を引き上げる。その引き上げに伴って、試験容器2は案内管1の上方へ引き抜かれる。このように引き抜かれた試験容器2は、試験容器2の円筒状の部分21を半割りに分解して、試験容器2内から試験片を取出して次の試験作業に試験片を渡す。
【0033】
案内管1から引き上げられて取出された試験容器2は、案内管1で原子炉容器10内の冷却材13や放射性ガスから隔離されていたので、試験容器2を案内管1から引き抜いた後の試験容器2に対する洗浄作業は必要としない。
【0034】
放射線照射試験を新たな試験片に施す場合には、その試験片を試験容器2に入れて、上述と同様に案内管1内に挿入し、試験容器2を案内管1で原子炉容器10内の冷却材13や放射性ガスから隔離して試験片に照射を受けさせる。このようにして、案内管1や試験容器2を繰り返して使用することが出来る。
【0035】
低融点金属4を内包するキャップ8の突起81の内面には、図4のように、低融点金属4との接触によってキャップ8が腐食されるのを防止する目的で、Cr等の金属メッキ9を施して腐食防止処理を加えることが好ましい。尚、キャップ8や案内管1はステンレス鋼製である。
【0036】
放射線照射試験が終了して案内管1から試験で使用した試験容器2を取出し、原子炉容器10に挿入した状態のままの案内管1に新たな試験片を入れた新たな試験容器2を挿入して試験容器2のみを交換し、案内管1等の他の構成を継続利用することであっても良い。
【0037】
このように、本発明の実施例によれば、液体金属を冷却材13に用いる高速炉で、炉上部から前記液体金属中に縦向きに挿入される案内管1と、冷却材13及び放射性ガスと隔離された案内管1の内部に照射試験片を収納した試験容器2にてなる放射線照射試験装置において、案内管1内部の下部に熱伝導の良い低融点金属4を封入することで、案内管1内部の熱電対3で照射試験中の案内管1外部の冷却材13温度を精度良く測定できる原子炉内における放射線照射試験装置12が提供できる。
【0038】
また、案内管1の下端のキャップ8の突起の内面に金属メッキ9を施して案内管1の耐久性を高めて繰り返し使用できる原子炉内における放射線照射試験装置12が提供できる。
【0039】
また、冷却材13及び放射性ガスと隔離された案内管1の内部の試験容器2が汚染されないことで放射線照射試験後の試験容器2の洗浄作業を必要としない原子炉内における放射線照射試験装置12が提供できる。
【0040】
本発明の実施例における放射線照射試験装置12の特徴点は、案内管1内部の下部に熱伝導の良い低融点金属4を封入し、熱電対3をその中に浸漬させることであるから、熱電対3は、熱伝導の悪い不活性ガスを介せず、熱伝導の良い低融点金属4を介することで、案内管1の外部の冷却材13温度を精度良く測定が可能となる。特に、キャップ8の下端を細く下方へ突き出した突起を設け、その突起の内側に低融点金属4を入れておけば、その突起は案内管1に比較して細いので、冷却材13の温度変化に追従して突起部の温度変化も変化し、低融点金属4の温度追従性を良好にする。そのため、冷却材13の温度より精度良く迅速に計測できる。
【0041】
本実施例における低融点金属4は、炉上部から照射装置を炉内に装荷して使用している時の使用温度では液体で、案内管1を冷却材13に浸漬する前の放射線照射試験装置12の組立中や炉外に脱荷した時の常温では固体であるものを使用し、常温での取扱いを容易とする。つまり、原子炉容器10内の炉内で使用中に低融点金属4が液体であれば熱電対3との密着性が向上され、案内管1外部の冷却材13の熱が効率良く熱電対3に伝わり、精度良く冷却材13温度を測定可能となる。また、炉外で取扱い中に低融点金属4が固体の状態であれば放射線照射試験装置12を横向きにした場合も低融点金属4が流れることはなく取扱い性が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明は、液体金属を冷却材に使用している原子炉内で放射線照射試験をする装置に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例による、放射線照射試験装置の縦断面図である。
【図2】図1のA矢視部の拡大図である。
【図3】図1のシール装置部の詳細断面図である。
【図4】他の実施例による場合の図1のA矢視部の拡大図である。
【図5】本発明の実施例による放射線照射試験装置を高速炉に設置した状態の原子炉容器10の縦断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1…案内管、2…試験容器、3…熱電対、4…低融点金属、5…フレキシブルチューブ、6…シール装置、7…信号線、8…キャップ、9…金属メッキ、10…原子炉容器、
11…燃料体、12…放射線照射試験装置、13…冷却材。




 

 


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