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発明の名称 粒子線照射システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−132902(P2007−132902A)
公開日 平成19年5月31日(2007.5.31)
出願番号 特願2005−328864(P2005−328864)
出願日 平成17年11月14日(2005.11.14)
代理人 【識別番号】100077816
【弁理士】
【氏名又は名称】春日 讓
発明者 千葉 大春 / 森山 國夫 / 藤島 康剛 / 松田 浩二
要約 課題
ビーム照射位置の精度を向上させることができる粒子線照射システムを提供する。

解決手段
荷電粒子ビームを出射するシンクロトロン9と、荷電粒子ビームを走査する走査電磁石21,22を有し、シンクロトロン9からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置6と、走査電磁石21,22の電流を制御してビーム照射位置を移動させる照射制御装置26とを備えた粒子線照射システムにおいて、照射制御装置26は、照射計画に基づくビーム照射位置に対応して、ヒステリシス特性を考慮しない走査電磁石21,22の電流値をそれぞれ演算し、この演算値をヒステリシス特性を考慮して補正演算し、この演算結果に基づいて走査電磁石21,22の電流を制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
荷電粒子ビームを出射する加速器と、
前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、
前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させる照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、
照射計画に基づくビーム照射位置に対応して、ヒステリシス特性を考慮しない前記走査電磁石の電流値を演算する第1の演算手段と、
前記第1の演算手段で演算した前記走査電磁石の電流値を、ヒステリシス特性を考慮して補正演算する第2の演算手段とを有し、
前記照射制御装置は、前記第2の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御することを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項2】
請求項1記載の粒子線照射システムにおいて、前記第2の演算手段は、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加するときは、その増加に応じて、前記第1の演算手段で演算した電流値に補正飽和値を加算した第1の飽和電流値に漸近するように補正演算し、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が減少するときは、その減少に応じて、前記第1の演算手段で演算した電流値から補正飽和値を減算した第2の飽和電流値に漸近するように補正演算することを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項3】
請求項2記載の粒子線照射システムにおいて、前記第2の演算手段は、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わってからの電流値の変化量に対応する内部変数を設定し、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加する場合、前記内部変数の増加に応じて正の補正飽和値に漸近するような補正値を演算する増加関数と、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記第走査電磁石の電流値が減少する場合、前記内部変数の増加に応じて負の補正飽和値に漸近するような補正値を演算する減少関数とを設定し、前記増加関数及び減少関数で演算した補正値を加算して補正演算することを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項4】
請求項3記載の粒子線照射システムにおいて、前記内部変数をパラメータとした前記増加関数及び減少関数は、前記内部変数の軸を中心に対称とし、かつ前記内部変数のとりうる範囲で前記負の補正飽和値から前記正の補正飽和値未満の範囲をとる関数であり、前記内部変数は、前記走査電磁石の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わるときに前記増加関数及び減少関数で演算した補正値が等しくなるように変換することを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項5】
荷電粒子ビームを出射する加速器と、
前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、
前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を制御する照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、
所定の最大電流値から所定の最小電流値まで制御された場合の前記走査電磁石のヒステリシス特性曲線を用いて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応する前記走査電磁石の電流値を演算する第3の演算手段を有し、
前記照射線制御装置は、前記第3の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させるとともに、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を増加方向から減少方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記ヒステリシス特性曲線の最大電流値に制御してから行い、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を減少方向から増加方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記ヒステリシス特性曲線の最小電流値に制御してから行うことを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項6】
荷電粒子ビームを出射する加速器と、
前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、
前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を制御する照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、
所定の最大電流値から所定の最小電流値まで制御された場合の前記走査電磁石のヒステリシス特性曲線を、前記最大電流値及び最小電流値の大きさに応じて異なる複数種類記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶した複数種類のヒステリシス特性曲線のうちいずれかを選択可能な入力手段と、
前記入力手段で選択したヒステリシス特性曲線を用いて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応する前記走査電磁石の電流値を演算する第4の演算手段とを有し、
前記照射線制御装置は、前記第4の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させるとともに、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を増加方向から減少方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記設定手段で選択したヒステリシス曲線の最大電流値に制御してから行い、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を減少方向から増加方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記設定手段で選択したヒステリシス曲線の最小電流値に制御してから行うことを特徴とする粒子線照射システム。
【請求項7】
請求項5又は6記載の粒子線照射システムにおいて、照射対象へのビーム照射を停止する照射停止手段を有し、前記照射停止手段でビーム照射を停止させた状態で、前記照射制御装置は前記走査電磁石を所定の最大電流値及び所定の最小電流値に制御することを特徴とする粒子線照射システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビームを走査電磁石で走査して照射する粒子線照射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、粒子線照射システムは、荷電粒子ビーム発生装置と、この荷電粒子ビーム発生装置で発生した荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、このビーム輸送系に接続され、荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置とを備えている。荷電粒子ビーム発生装置は、シンクロトロン等の加速器で荷電粒子ビームを加速して設定エネルギー(例えば100〜200MeV)まで高めた後、ビーム輸送系に出射する。照射装置は、荷電粒子ビームを散乱させ、散乱した荷電粒子ビームを照射対象の形状に形成して照射するパッシブ照射方式と、細い荷電粒子ビームを照射対象をなぞるように照射するスキャニング照射方式(ペンシルビームスキャニング照射方式)とが知られている。
【0003】
スキャニング照射方式の照射装置は、例えば、荷電粒子ビームをビーム進行方向(Z方向)に対し垂直な平面上において互いに直交する方向(X方向及びY方向)にそれぞれ偏向させる走査電磁石を備えている。そして、例えば、照射対象へのビーム照射を停止した状態で、走査電磁石の電流を制御して照射スポットの位置を移動させ、その後、ビーム照射を開始するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第2833602号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術には以下のような課題が存在する。
すなわち、上記照射装置の走査電磁石は、電流と磁場との関係にヒステリシス特性がある。すなわち、走査電磁石に与えた電流に対し得られる磁場は、残留磁場の影響により必ずしも同じにはならない。そのため、走査電磁石のヒステリシス特性がビーム照射位置の精度を低下させる要因となっていた。この走査電磁石のヒステリシスの影響を抑える方法の一つとして、磁場強度差を小さく抑える磁性体を使用する方法が考えられる。ところが、このような磁性体は、良いものを選ぶほど高価となり、またヒステリシスの影響を抑えるのにも限界があった。また、ビーム走査範囲を狭める方法も考えられるが、広いビーム走査範囲の照射を行うときには避けられない課題であった。
【0006】
本発明の目的は、上記事柄に基づいて鑑みてなされたものであり、ビーム照射位置の精度を向上させることができる粒子線照射システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、荷電粒子ビームを出射する加速器と、前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させる照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応して、ヒステリシスの影響を考慮しない前記走査電磁石の電流値を演算する第1の演算手段と、前記第1の演算手段で演算した前記走査電磁石の電流値を、ヒステリシスの影響を考慮して補正演算する第2の演算手段とを有し、前記照射制御装置は、前記第2の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御する。
【0008】
本発明においては、照射計画に基づくビーム照射位置に対応して、ヒステリシスの影響を考慮しない走査電磁石の電流値を第1の演算手段で演算し、この演算値をヒステリシスの影響を考慮して第2の演算手段で補正演算する。そして、照射制御装置は、第2の演算手段の演算結果に基づいて、照射装置の走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を制御する。これにより、ビーム照射位置の精度を向上させることができる。
【0009】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第2の演算手段は、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加するときは、その増加に応じて、前記第1の演算手段で演算した電流値に補正飽和値を加算した第1の飽和電流値に漸近するように補正演算し、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が減少するときは、その減少に応じて、前記第1の演算手段で演算した電流値から補正飽和値を減算した第2の飽和電流値に漸近するように補正演算する。
【0010】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記第2の演算手段は、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わってからの電流値の変化量に対応する内部変数を設定し、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値が増加する場合、前記内部変数の増加に応じて正の補正飽和値に漸近するような補正値を演算する増加関数と、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記第走査電磁石の電流値が減少する場合、前記内部変数の増加に応じて負の補正飽和値に漸近するような補正値を演算する減少関数とを設定し、前記増加関数及び減少関数で演算した補正値を加算して補正演算する。
【0011】
(4)上記(3)において、好ましくは、前記内部変数をパラメータとした前記増加関数及び減少関数は、前記内部変数の軸を中心に対称とし、かつ前記内部変数のとりうる範囲で前記負の補正飽和値から前記正の補正飽和値未満の範囲をとる関数であり、前記内部変数は、前記走査電磁石の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わるときに前記増加関数及び減少関数で演算した補正値が等しくなるように変換する。
【0012】
(5)上記目的を達成するために、また本発明は、荷電粒子ビームを出射する加速器と、前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を制御する照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、所定の最大電流値から所定の最小電流値まで制御された場合の前記走査電磁石のヒステリシス特性曲線を用いて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応する前記走査電磁石の電流値を演算する第3の演算手段を有し、前記照射線制御装置は、前記第3の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させるとともに、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を増加方向から減少方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記ヒステリシス特性曲線の最大電流値に制御してから行い、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を減少方向から増加方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記ヒステリシス特性曲線の最小電流値に制御してから行う。
【0013】
本発明においては、例えば記憶手段に予め設定記憶され、所定の最大電流値から所定の最小電流値まで制御された場合の走査電磁石のヒステリシス特性曲線を用いて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応する走査電磁石の電流値を第3の演算手段で演算し、この演算結果に基づき、照射制御装置は照射装置の走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させる。また、照射制御装置は、上記した走査電磁石のヒステリシス特性曲線に合致させるため、ビーム照射位置の移動に応じて走査電磁石の電流値を増加方向から減少方向に切り替える場合は、例えば照射対象へのビーム照射を停止させた状態で、走査電磁石をヒステリシス特性曲線の最大電流値に制御してから行い、ビーム照射位置の移動に応じて走査電磁石の電流値を減少方向から増加方向に切り替える場合は、例えば照射対象へのビーム照射を停止させた状態で、走査電磁石をヒステリシス特性曲線の最小電流値に制御してから行う。このようにして特定のヒステリシス特性曲線に合致するように走査電磁石の電流を制御することにより、ビーム照射位置の精度を向上させることができる。
【0014】
(6)上記目的を達成するために、また本発明は、荷電粒子ビームを出射する加速器と、前記荷電粒子ビームを走査する走査電磁石を有し、前記加速器からの荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を制御する照射制御装置とを備えた粒子線照射システムにおいて、所定の最大電流値から所定の最小電流値まで制御された場合の前記走査電磁石のヒステリシス特性曲線を、前記最大電流値及び最小電流値の大きさに応じて異なる複数種類記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶した複数種類のヒステリシス特性曲線のうちいずれかを選択可能な入力手段と、前記入力手段で選択したヒステリシス特性曲線を用いて、照射計画に基づくビーム照射位置に対応する前記走査電磁石の電流値を演算する第4の演算手段とを有し、前記照射線制御装置は、前記第4の演算手段の演算結果に基づいて前記走査電磁石の電流を制御してビーム照射位置を移動させるとともに、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を増加方向から減少方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記設定手段で選択したヒステリシス曲線の最大電流値に制御してから行い、前記ビーム照射位置の移動に応じて前記走査電磁石の電流値を減少方向から増加方向に切り替える場合は、前記走査電磁石を前記設定手段で選択したヒステリシス曲線の最小電流値に制御してから行う。
【0015】
本発明においては、記憶手段に複数種類のヒステリシス特性曲線が予め記憶されており、これら複数種類のヒステリシス特性曲線のうちいずれかを入力手段で選択する。そして、照射制御装置は、選択したヒステリシス特性曲線に合致するように走査電磁石の電流を制御することにより、上記(5)同様、ビーム照射位置の精度を向上させることができる。また、例えば照射対象の形状や大きさに応じて、ヒステリシス特性曲線すなわち走査電磁石の最大電流値及び最小電流値の大きさを入力手段で選択することが可能である。これにより、走査電磁石の無駄な電力消費を低減することができる。また、ビーム照射位置の移動時間を短縮することができる。
【0016】
(7)上記(5)又は(6)において、好ましくは、照射対象へのビーム照射を停止する照射停止手段を有し、前記照射停止手段でビーム照射を停止させた状態で、前記照射制御装置は前記走査電磁石を所定の最大電流値及び所定の最小電流値に制御する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ビーム照射位置の精度を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0019】
本発明の好適な一実施形態である粒子線治療システムを、図1〜図7により説明する。
【0020】
図1は、本実施形態の粒子線治療システムの全体構成を表す概略図であり、図2は、本実施形態の粒子線治療システムを構成する照射装置の詳細を表す概略図である。また、図3及び図4は、本実施形態の粒子線治療システムの照射対象である患部を一例として表す図であり、図3は患部のレイヤーを表すビーム照射方向断面図であり、図4は患部の照射スポットを部分的に表すレイヤー断面図である。
【0021】
これら図1〜図4において、粒子線治療システムは、治療ベット1に固定された患者2の患部3に荷電粒子ビーム(例えば陽子線)を照射して治療を施すものであり、荷電粒子ビーム発生装置4と、この荷電粒子ビーム発生装置4で発生した荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系5と、このビーム輸送系5に接続され、荷電粒子ビームを患者2の患部3に照射する照射装置6と、これら荷電粒子ビーム発生装置4、ビーム輸送系5、及び照射装置6を治療計画に基づいて制御する制御システム7とを備えている。
【0022】
荷電粒子ビーム発生装置4は、イオン源(図示せず)と、このイオン源で発生した荷電粒子を加速する前段加速器(例えば直線加速器)8と、この前段加速器8からの荷電粒子ビームをさらに加速するシンクロトロン9とを有する。シンクロトロン9は、荷電粒子ビームを周回させるための複数の偏向電磁石10及び四極電磁石11と、荷電粒子ビームを加速させる加速装置12と、荷電粒子ビームを出射させる出射装置13(照射停止手段)とを備えている。加速装置12は、詳細は図示しないが、ビーム周回軌道上に配置された高周波加速空胴と、この高周波加速空胴に高周波電力を印加する高周波電源とを備えている。そして、高周波加速空洞内で発生する高周波電磁場によって荷電粒子ビームを加速し、設定エネルギー(例えば100〜200MeV程度)まで高めるようになっている。
【0023】
出射装置13は、ビーム周回軌道上に配置された高周波印加電極14と、この高周波印加電極14に開閉スイッチ15を介し接続された高周波電源16とを備えている。そして、開閉スイッチ15が閉じ状態となって高周波印加電極14に高周波電力が供給されると、荷電粒子ビームは高周波電場が印加されて安定限界外に移行し、出射用デフレクタ17からビーム輸送系5に出射されるようになっている。一方、開閉スイッチ15が開き状態となって高周波電力の供給が遮断されると、荷電粒子ビームは安定限界内で周回し、出射されないようになっている。
【0024】
ビーム輸送系5には、複数の偏向電磁石18A,18B,18C,18D及び四極電磁石19が適宜設置され、シンクロトロン9から出射された荷電粒子ビームを照射装置6に輸送するようになっている。
【0025】
照射装置6は、ビーム輸送系5の一部とともに回転ガントリー(図示せず)に取り付けられ、この回転ガントリーによって患者2の周囲を回転し、任意の方向から患部3へ荷電粒子ビームを照射するようになっている。照射装置6のケーシング(図示せず)内には、ビーム進行方向(図1及び図2中下方向、Z方向)上流側から、ビーム入射位置を検出する入射位置モニタ20、ビーム走査する走査電磁石21,22、ビーム走査位置を検出する走査位置モニタ23、及び照射線量分布を測定する線量計24等が設置されている。
【0026】
入射位置モニタ20は、ビーム入射位置がビーム軸上にあるかどうかを検出するものであり、その検出信号が入射位置計測装置25に出力されてビーム入射位置が演算され、その演算データが照射制御装置26に出力されるようになっている。
【0027】
走査電磁石21,22は走査電磁石電源27,28に接続されており、これら走査電磁石電源27,28から走査電磁石21,22への供給電流を制御する電源制御装置29が設けられている。そして、電源制御装置29は、照射制御装置26からの制御信号に応じて走査電磁石21,22への供給電流をそれぞれ制御し、走査電磁石21,22の励磁磁場をそれぞれ制御する。このように制御された走査電磁石21,22の励磁磁場によって、荷電粒子ビームをビーム進行方向に対し垂直な平面上において互いに直交するY方向(図4中上下方向)及びX方向(図2及び4中左右方向)にそれぞれ偏向するようになっている。
【0028】
走査位置モニタ23は、走査電磁石21,22によるビーム走査位置が制御位置(後述する照射スポットSiの位置に対応する制御位置)にあるかどうかを検出するものであり、その検出信号が走査位置計測装置30に出力されてビーム走査位置が演算され、その演算データが照射制御装置26に出力されるようになっている。
【0029】
線量計24は、ビーム照射が目標線量に達したかどうかを検出するものであり、その検出信号が線量計測装置31に出力されて線量値が演算され、その演算データが照射制御装置26に出力されるようになっている。
【0030】
制御システム7は、治療計画装置32で作成した治療計画データ(詳細には、患者識別情報、照射方向、照射位置、及び照射線量等を含む患者データ)を格納するデータベース33と、荷電粒子ビーム発生装置4及び輸送系5を制御する加速器・輸送系制御装置34と、照射装置6を制御する上記照射制御装置26と、データベース33から読み込んだ治療計画データに基づき加速器・輸送系制御装置34及び照射制御装置26をそれぞれ制御する中央制御装置35とを有する。
【0031】
中央制御装置35は、例えばキー入力装置やマウス等からなる入力装置36(入力手段、後述の図5参照)で入力された患者識別情報に応じてデータベース33から該当する患者の治療計画データを読み込み、この治療計画データに基づいて照射条件データ(詳細には、患部3をビーム照射方向に分割したレイヤーLi(i=1,2,…,n)、各レイヤーLiにおける照射スポットSi(i=1,2,…,f)の位置、照射順番、及び各照射スポットSiの目標線量値等の情報を含む)を作成し、この照射条件データに基づいて加速器・輸送系制御装置34及び照射制御装置26とを連携させて制御するようになっている。
【0032】
すなわち、荷電粒子ビームは、エネルギーを失って止まる際に周囲に極めて大きなエネルギーを付与するため、その到達深度で線量ピーク(ブラッグピーク)を有する。そのため、レイヤーLi毎の体表面からの深さに応じて、加速器・輸送系制御装置34は、シンクロトロン9の加速装置12を制御してビームエネルギーを調整するとともに、このビームエネルギーに応じてシンクロトロン9の偏向電磁石10及び四極電磁石11、ビーム輸送系5の偏向電磁石18A,18B,18C,18D及び四極電磁石19を制御するようになっている。なお、本実施形態では、レイヤーLiの照射順番は一番深い方から体表面に向かって移動させている。
【0033】
また、加速器・輸送系制御装置34は、シンクトロン9の出射装置13を制御してビーム出射(言い換えれば、患部3へのビーム照射)を停止させ、この状態で、照射制御装置26は、照射装置6の走査電磁石21,22の電流を制御して、各レイヤーLiにおける照射スポットSiを移動させる。その後、加速制御装置34は、シンクトロン9の出射装置13を制御してビーム出射(言い換えれば、患部3へのビーム照射)を開始するようになっている。また、照射装置6の線量計24からの検出信号により照射スポットS毎に目標線量値に達したかどうかを判定し、目標線量値に達したときに前述した照射スポットSiの移動を行うようになっている。
【0034】
ところで、照射スポットSiの位置や照射順番は患部3の形状によって異なるので、ヒステリシス特性を有する走査電磁石21,22を精度よく制御することは従来困難であった。そこで、本実施形態の大きな特徴として、照射制御装置26は、中央制御装置35から入力された照射スポットSiの位置や照射順番のデータに対応して、ヒステリシス特性を考慮して走査電磁石21,22の電流値を演算し、この演算結果に基づいて走査電磁石21,22の電流を制御するようになっている。このような照射制御装置26の制御機能の詳細を以下説明する。
【0035】
図5は、照射制御装置26の上記制御に係わる詳細機能を関連装置とともに表すブロック図である。
【0036】
この図5において、照射制御装置26は、中央制御装置35からの照射条件データ(レイヤーLi、照射スポットSi、照射順番、及び目標線量値等)を入力する入力部37と、後述の演算処理プログラム及びその演算結果等を記憶する記憶部38と、照射スポットSiの位置に対応してヒステリシス特性を考慮しない走査電磁石21,22の電流値をそれぞれ演算する第1演算部39(第1の演算手段)と、この第1演算部39で演算した走査電磁石21,22の電流値を、ヒステリシス特性を考慮して補正演算する第2演算部40(第2の演算手段)と、この第2演算部40の演算結果に基づき走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成する制御部41と、この制御部41で生成した制御信号を電源制御装置29に出力する出力部42とを備えている。
【0037】
照射制御装置26の第1演算部39は、照射スポットSiの位置(及びビームエネルギー等の設定条件)に応じて走査電磁石21,22の励磁磁場をそれぞれ演算し、記憶部38に予め設定記憶されたヒステリシス特性を考慮しない電流−磁場の関数又はテーブル(例えば後述の図7中一点鎖線で示す曲線Bc(Ii))を用いて、走査電磁石21,22の電流値をそれぞれ算出する。
【0038】
照射制御装置26の第2演算部40は、第1演算部39で演算した走査電磁石21,22の電流値を、ヒステリシス特性を考慮してそれぞれ補正演算する。図6は、第2演算部40の電流値補正演算の処理内容を表すフローチャートであり、図7は、走査電磁石21,22の補正電流値Iと磁場Bとの関係を一例として表す特性図である。なお、本実施形態は、前述の図4に示すように照射スポットSiをY方向一方側に、X方向に往復移動させており、第1演算部39で演算したX方向走査電磁石22の電流値Ii(i=1,2,…,f)を補正演算する場合を例にとって説明する。
【0039】
図6において、sgn(=Sign(Ii−Ii-1))は、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石22の電流値Iiが増加する場合(言い換えれば(Ii−Ii-1)≧0)は1、減少する場合(言い換えれば(Ii−Ii-1)<0)は−1に決定する変数である。ti(i=1,2,…)は、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石22の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わってからの電流値Iiの変化量に対応する内部変数である(なお、物理的な意味合いでは、走査電磁石22の磁場差の飽和度を表している)。
【0040】
例えば走査電磁石22を消磁処理(図7中点Oに示す状態)してからビーム照射を開始する場合は、まずステップS100で、各演算パラメータを初期値に設定する(I0=0,t0=1,sgn=1,i=1)。そして、最初の照射スポットS1における走査電磁石22の電流値I1の補正演算にあたり、ステップS110では、sgn=1であるから、照射スポットS1への移動に応じて走査電磁石22の電流値I1が増加しているかどうかを、Sign(I1−I0)により判定する。走査電磁石22の電流値I1>I0であるから、ステップS110の判定が満たされ、ステップS120に移る。
【0041】
ステップS120では、式(1)により内部変数t1を算出する。
i=ti-1+|Ii−Ii-1|/It・・・(1)
t:電流規格値(一定値)
この内部変数t1(t1=t0+|I1−I0|/It=1+I1/It)は、電流初期値I0に対する電流値I1の変化量|I1−I0|を電流規格化値Itで割って規格化し、その値|I1−I0|/Itと内部変数初期値t0=1とを合算したものである。
【0042】
その後、ステップS130に進んで、算出した内部変数t1を用いて式(2)により補正値dIを算出する。
dI=sgn×dImax×f(ti)・・・(2)
f(ti)=1−2/(1+ti):(0<t<∞、−1<f(ti)<1)
dImax:補正飽和値(一定値、なお電流値Iiに応じて算出してもよい)
このとき、sgn=1であるからdI=dImax×f(ti)となり、f(ti)は内部変数tiの増加に応じてf(ti)=1に漸近する増加関数であるから、補正値dIは内部変数tiの増加に応じて正の補正飽和値dImaxに漸近するようになっている。
【0043】
その後、ステップS140に進んで、走査電磁石22の電流値I1に算出した補正値dIを加算して補正電流値Iを算出する(I=I1+dI)。その後、ステップS150に進んで、照射スポットS1が最後であるかどうかを判定する。照射スポットS1が最後ではないから、ステップS150の判定が満たされず、ステップS160に移る。ステップS160では、i=1+1=2とし、ステップS110に戻る。
【0044】
そして、照射スポットS2における走査電磁石22の電流値I2の補正演算にあたり、ステップS110では、sgn=1であるから、照射スポットS2への移動に応じて走査電磁石22の電流値I2が増加しているかどうかを、Sign(I2−I1)により判定する(言い換えれば、走査電磁石22の電流値が増加方向から減少方向に切り替わっていないかどうかを判定する)。走査電磁石22の電流値I2>I1であるから、ステップS110の判定が満たされ、ステップS120に移る。
【0045】
ステップS120では、式(1)により内部変数t2を算出する(t2=t1+|I2−I1|/It=1+(I2−I0)/It)。この内部変数t2は、電流初期値I0に対する電流値I2の変化量|I2−I0|を電流規格値Itで割って規格化し、その値(I2−I0)/Itと内部変数初期値t0=1とを合算したものと言える。
【0046】
その後、ステップS130に進んで、算出した内部変数t2を用いて式(2)により補正値dIを算出し、ステップS140に進んで、走査電磁石22の電流値I2に算出した補正値dIを加算して補正電流値Iを算出する(I=I2+dI)。その後、照射スポットS2が最後ではないから、ステップS150の判定が満たされず、ステップS160に進んでi=2+1=3とし、ステップS110に戻る。
【0047】
そして、照射スポットS3〜S6の移動に応じて走査電磁石22の電流値I3〜I6はそれぞれ増加し、ステップS110のSign(Ii−Ii-1)=sgn=1の判定が満たされるので、上述したステップS110〜S160の手順を繰り返して走査電磁石22の電流値I3〜I6を補正演算する。このようにして、照射スポットS1〜S6の移動に応じて走査電磁石の電流値I1〜I6がそれぞれ増加するときは、その増加に応じて、走査電磁石22の電流値Iiに補正飽和値dImaxを加算した第1の飽和電流値(Ii+dImax)(言い換えれば、図7中二点鎖線で示す曲線Bc(I-dImax))に漸近するように補正演算している。
【0048】
次に、照射スポットS7における走査電磁石22の電流値I7の補正演算にあたり、ステップS110では、sgn=1のままであるから、スポット位置S7への移動に応じて走査電磁石22の電流値I7が増加しているかどうか、Sign(I7−I6)により判定する。走査電磁石22の電流値I7<I6で減少方向に切り替わっているから、ステップS110の判定が満たされず、ステップS170に移る。ステップS170では、sgn=Sign(I7−I6)=−1に書き換える。
【0049】
その後、ステップS180に進んで、前回算出した内部変数t6を逆数に変換し(この変換は、f(t6)=−f(1/t6)とするためである)、ステップS120に進んで、式(1)により今回の内部変数t7を算出する(t7=1/t6+|I7−I6|/It)。この内部変数t7は、走査電磁石22の電流値が増加方向から減少方向に切り替わってからの電流値I7の変化量|I7−I6|を電流規格値Itで割って規格化し、その値|I7−I6|/Itと、走査電磁石22の電流値が増加方向から減少方向に切り替わるときの内部変数t6の逆数変換値1/t6とを合算したものと言える。
【0050】
その後、ステップS130に進んで、算出した内部変数t7を用いて式(2)により補正値dIを算出する。このとき、sgn=−1であるからdI=−dImax×f(ti)となり、−f(ti)は内部変数tiの増加に応じてf(ti)=−1に漸近する減少関数であるから、補正値dIは内部変数tiの増加に応じて負の補正飽和値−dImaxに漸近するようになっている。
【0051】
その後、ステップS140に進んで、走査電磁石22の電流値I7に算出した補正値dIを加算して補正電流値Iを算出する(I=I7+dI)。その後、照射スポットS7が最後ではないから、ステップS150の判定が満たされず、ステップS160に進んでi=7+1=8とし、ステップS110に戻る。そして、照射スポットS8〜S12の移動に応じて走査電磁石22の電流値I8〜I12はそれぞれ減少し、ステップS110のSign(Ii−Ii-1)=sgn=−1の判定が満たされるので、上述したステップS110〜S160の手順を繰り返して走査電磁石22の電流値I8〜I12を補正演算する。このようにして、照射スポットS7〜S12の移動に応じて走査電磁石の電流値I7〜I12がそれぞれ減少するときは、その減少に応じて、走査電磁石22の電流値Iiから補正飽和値dImaxを減算した第2の飽和電流値(Ii−dImax)(言い換えれば、図7中二点鎖線で示す曲線Bc(I+dImax))に漸近するように補正演算している。
【0052】
次に、照射スポットS13における走査電磁石22の電流値I13の補正演算にあたり、ステップS110では、sgn=−1のままであるから、スポット位置S13への移動に応じて走査電磁石22の電流値I13が減少しているかどうかを、Sign(I13−I6)により判定する。走査電磁石22の電流値I13>I12で増加方向に切り替わっているから、ステップS110の判定が満たされず、ステップS170に移る。ステップS170では、sgn=Sign(I13−I12)=1に書き換える。
【0053】
その後、ステップS180に進んで、前回算出した内部変数t12を逆数に変換し(この変換は、−f(t12)=f(1/t12)とするためである)、ステップS120に進んで、式(1)により内部変数t13を算出する(t13=1/t12+|I13−I12|/It)。この内部変数t13は、走査電磁石22の電流値が減少方向から増加方向に切り替わってからの電流値I13の変化量|I13−I12|を電流規格値Itで割って規格化し、その値|I13−I12|/Itと、走査電磁石22の電流値を減少方向から増加方向に切り替えるときの内部変数t12の逆数変換値1/t12とを合算したものと言える。
【0054】
その後、ステップS130に進んで、算出した内部変数t13を用いて式(2)により補正値dIを算出する(sgn=1であるから、dI=dImax×f(ti))。その後、ステップS140に進んで、走査電磁石22の電流値I13に算出した補正値dIを加算して補正電流値Iを算出する(I=I13+dI)。その後、照射スポットS13が最後ではないから、ステップS150の判定が満たされず、ステップS160に進んでi=13+1=14とし、ステップS110に戻る。
【0055】
以上のようにして、上記ステップS110〜S160(又はステップS110,S170,S180,S120〜S160)の手順が繰り返し行われ、最後の照射スポットにおける走査電磁石22の補正電流値Ifが算出されると、ステップS150の判定が満たされて終了する。
【0056】
前述の図5に戻り、照射制御装置26の第2演算部40で演算した各照射スポットSにおける走査電磁石21,22の補正電流値Iは、記憶部38にデータ記憶されるようになっている。そして、照射制御装置26の制御部41は、記憶部38に記憶した演算データに基づき、照射スポットSに応じて走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成し、この制御信号が出力部42から電源制御装置29に出力され、走査電磁石21,22の電流を制御するようになっている。
【0057】
以上のように構成された本実施形態においては、照射制御装置26は、例えば患部3へのビーム照射の開始前に、中央制御装置35から入力した照射スポットSのデータに対し、ヒステリシス特性を考慮しない走査電磁石21,22の電流値Iiを演算し、この電流値Iiをヒステリシス特性を考慮して補正演算してデータ記憶する。そして、患部3へのビーム照射を行うときは、記憶した演算データに基づいて走査電磁石21,22の電流を制御して照射スポットSiを移動させるので、照射スポットSiの位置精度を向上させることができる。また、照射スポットSiの位置精度が向上することにより、患部3の照射線量分布をより均一にすることができる。
【0058】
なお、上記一実施形態においては、走査電磁石21,22の電流値の補正演算は、増加関数f(ti)==1−2/(1+ti)及び減少関数−f(ti)を設定し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わったときに、内部変数tiを逆数に変化してf(ti)=−f(1/ti)とする演算方法を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば増加関数fa(ti)=1−2/(tn+1)及び減少関数−fa(ti)、又は例えば増加関数fb(ti)=(tn−1)/(tn+1)及び減少関数−fb(ti)を設定し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わったときに内部変数tiを逆数に変換してもよい。また、例えば増加関数fc(ti)=1−2×exp(−ti)及び減少関数−fc(ti)を設定し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加方向又は減少方向に切り替わったときに内部変数ti=Log(1−exp(−ti))に変換してもよい。このような変形例においても、上記同様の効果を得ることができる。
【0059】
また、上記一実施形態においては、中央制御装置35が治療計画データに基づき作成した照射条件データ(レイヤーLi、照射スポットSi、照射順番、及び目標線量値等)を照射制御装置26に出力し、照射制御装置26が照射スポットSiの位置に対応してヒステリシス特性を考慮しない走査電磁石21,22の電流値を演算し、この演算値をヒステリシス特性を考慮して補正演算する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば中央制御装置35又は別途用意した演算処理装置が、照射スポットSiの位置に対応してヒステリシス特性を考慮しない走査電磁石21,22の電流値を演算してもよいし、さらにヒステリシス特性を考慮して補正演算してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0060】
また、上記一実施形態においては、特に説明しなかったが、ヒステリシス特性を考慮した走査電磁石21,22の補正電流値に基づき、走査電磁石21,22の電流を制御した場合における照射スポットSiの位置を事前に検証するため、例えば患者2のいない状態で照射試験を行ったり、照射スポットSiの位置を演算しモニタに画像表示させて目視確認できるようにしてもよい。
【0061】
本発明の他の実施形態を図8〜図10により説明する。本実施形態は、特定のヒステリシス特性曲線を用いて各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値を演算するとともに、照射スポットSiの間にダミースポットを挿入して走査電磁石21,22の電流を制御する実施形態である。
【0062】
図8は、本実施形態による照射制御装置の詳細機能を表すブロック図であり、図9は、本実施形態による照射制御装置に記憶された走査電磁石21,22の特定のヒステリシス特性曲線を表す特性図である。図10は、本実施形態における患部3の照射スポットSiをダミースポットとともに部分的に表すレイヤー断面図である。なお、これら図8〜図10において、上記一実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0063】
本実施形態の照射制御装置43は、中央制御装置35からの照射条件データを入力する入力部37と、照射装置6の走査電磁石21,22における特定のヒステリシス特性曲線(詳しくは、所定の最小電流値Iminから所定の最大電流値Imaxまで増加する場合のヒステリシス曲線Bd(I)、所定の最大電流値Imaxから所定の最小電流値Iminまで減少する場合のヒステリシス曲線Bu(I))等を記憶する記憶部44と、この記憶部44に記憶された特定のヒステリシス特性曲線を用いて、各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算する演算部45と、ビーム照射を停止した状態(詳細には、上述のシンクロトロン9のビーム出射を停止した状態)で走査電磁石21,22の電流を制御するダミースポットDSi(i=1,2,…,f)を照射スポットSの間に挿入するダミースポット挿入部46と、これら演算部45及びダミースポット挿入部46の処理結果に基づき走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成する制御部41と、この制御部41で生成した制御信号を電源制御装置29に出力する出力部42とを備えている。
【0064】
照射制御装置43の演算部45は、照射スポットSの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加するような場合は、ヒステリシス曲線Bd(I)を用いて走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算し、照射スポットSの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が減少するような場合は、ヒステリシス曲線Bu(I)を用いて走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算する。
【0065】
照射制御装置43のダミースポット挿入部46は、レイヤーLにおける最初の照射スポットSの前にダミースポットDS1を挿入し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21又は22の電流値Iが増加方向から減少方向に切り替わる場合は、走査電磁石21又は22をヒステリシス特性曲線の最大電流値Imaxに制御するためのダミースポットDSiを挿入し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21又は22の電流値Iが減少方向から増加方向に切り替わる場合は、走査電磁石21又は22をヒステリシス特性曲線の最小電流値Iminに制御するためのダミースポットDSiを挿入し、レイヤーLにおける最後の照射スポットSfの後に最後のダミースポットDSを挿入する。
【0066】
詳しく説明すると、図10に示すように照射スポットSiをY方向一方側(Y方向走査電磁石21の電流値Iを例えば減少方向)に、X方向に往復移動させる(X方向走査電磁石22の電流値Iを例えば増加方向→減少方向→増加方向…に切り替える)場合は、ダミースポットDS1(Y方向走査電磁石21を所定の最大電流値Imax、X方向走査電磁石22を所定の最小電流値Iminとする)→照射スポットS1,S2,S3,S4,S5,S6(照射スポットS1,S2,S3,S4,S5,S6の移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが増加する)→ダミースポットDS2(Y方向走査電磁石21を照射スポットS7と同じ電流値、X方向走査電磁石22を所定の最大電流値Imaxとする)→照射スポットS7,S8,S9,S10,S11,S12(照射スポットS7,S8,S9,S10,S11,S12の移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが減少する)→ダミースポットDS3(Y方向走査電磁石21を照射スポットS12と同じ電流値、X方向走査電磁石22を所定の最小電流値Iminとする)→照射スポットS13,…→照射スポットSf(照射スポットSfの移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが増加する)→ダミースポットDSf(Y方向走査電磁石21を所定の最小電流値Imin、X方向走査電磁石22を所定の最大電流値Imaxとする)の制御順番となり、記憶部44にデータ記憶される。なお、図10中一点鎖線で示す枠47は、走査電磁石21,22を所定の最大電流値Imaxから所定の最小電流値Iminまでそれぞれ制御する場合に設定可能な照射スポットSの範囲(照射フィールド)である。
【0067】
そして、照射制御装置43の制御部41は、記憶部44に記憶した制御データに基づき、照射スポットS及びダミースポットDSi応じて走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成し、この制御信号が出力部42から電源制御装置29に出力され走査電磁石21,22の電流を制御する。
【0068】
以上のように本実施形態においては、照射制御装置43は、走査電磁石21,22が所定の最小電流値Iminから所定の最大電流値Imaxまで制御される場合の特定のヒステリシス特性曲線を予め記憶している。そして、中央制御装置35から入力された照射スポットSiのデータに対しダミースポットDSiを挿入して、特定のヒステリシス特性曲線に合致させるように走査電磁石21,22の電流を制御する。したがって、照射スポットSiの位置精度を向上することができる。また、照射スポットSiの位置精度が向上することにより、患部3の照射線量分布をより均一にすることができる。
【0069】
なお、上記実施形態においては、中央制御装置35が治療計画データに基づき作成した照射条件データ(レイヤーLi、照射スポットSi、照射順番、及び目標線量値等)を照射制御装置43に出力し、照射制御装置43が各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算するとともに、照射スポットSiの間にダミースポットDSiを挿入する場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば中央制御装置35又は別途用意した演算処理装置が、各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値Iを演算してもよいし、さらに照射スポットSiの間にダミースポットDSiを挿入してもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0070】
本発明のさらに他の実施形態を図11〜図13により説明する。本実施形態は、複数種類のヒステリシス特性曲線のうちいずれかを選択し、この選択したヒステリシス特性曲線を用いて各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値を演算するとともに、照射スポットSiの間にダミースポットDSiを挿入して走査電磁石21,22の電流を制御する実施形態である。
【0071】
図11は、本実施形態による照射制御装置の詳細機能を表すブロック図であり、図12は、本実施形態による照射制御装置に記憶された走査電磁石21,22の2種類のヒステリシス特性曲線を表す特性図である。図13は、本実施形態における患部3’の照射スポットSiをダミースポットとともに部分的に表すレイヤー断面図である。なお、これら図11〜図13において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0072】
本実施形態の照射制御装置48は、中央制御装置35からの照射条件データ等を入力する入力部37と、走査電磁石21,22における例えば2種類のヒステリシス特性曲線等を記憶する記憶部49(記憶手段)と、この記憶部49に記憶された2種類のヒステリシス特性曲線のうちいずれかを用いて、各照射スポットSiにおける走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算する演算部50(第4の演算手段)と、ビーム照射を停止した状態で走査電磁石21,22の電流を制御するダミースポットDSiを照射スポットSの間に挿入するダミースポット挿入部51と、これら演算部50及びダミースポット挿入部51の処理結果に基づき走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成する制御部41と、この制御部41で生成した制御信号を電源制御装置29に出力する出力部42とを備えている。
【0073】
照射制御装置48の記憶部49には、第1のヒステリシス特性曲線として、第1の最小電流値Imin1から第1の最大電流値Imax1まで増加する場合のヒステリシス曲線Bd1(I)、第1の最大電流値Imax1から第1の最小電流値Iminまで減少する場合のヒステリシス曲線Bu1(I)が記憶されている。また、第2のヒステリシス特性曲線として、第2の最大電流値Imax2(但し、Immax2<Imax1)から第2の最小電流値Imin2(但し、Imin2>Imin1)まで増加する場合のヒステリシス曲線Bd2(I)、第2の最大電流値Imax2から第2の最小電流値Imin2まで減少する場合のヒステリシス曲線Bu2(I)が記憶されている。
【0074】
入力装置36は、第1又は第2のヒステリシス特定曲線(又は対応する後述の照射フィールド)を選択入力することが可能となっており、この選択入力信号が中央制御装置35を経て照射制御装置48に入力され、照射制御装置48の演算部50等で用いるヒステリシス特性曲線が設定されるようになっている。
【0075】
照射制御装置48の演算部50は、上記の選択したヒステリシス特性曲線に基づいて、すなわち照射スポットSの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加するような場合は、ヒステリシス曲線Bd1(I)又はBd2(I)を用いて走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算し、照射スポットSの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が減少するような場合は、ヒステリシス曲線Bu1(I)又はBu2(I)を用いて走査電磁石21,22の電流値Iをそれぞれ演算する。
【0076】
照射制御装置48のダミースポット挿入部51は、上記の選択したヒステリシス特性曲線に基づいて、レイヤーLにおける最初の照射スポットSの前にダミースポットDS1を挿入し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21又は22の電流値Iが増加方向から減少方向に切り替わる場合は、走査電磁石21又は22をヒステリシス特性曲線の最大電流値Imax1又はImax2に制御するためのダミースポットDSiを挿入し、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21又は22の電流値Iが減少方向から増加方向に切り替わる場合は、走査電磁石21又は22をヒステリシス特性曲線の最小電流値Imin1又はImin2に制御するためのダミースポットDSiを挿入し、レイヤーLにおける最後の照射スポットSfの後に最後のダミースポットDSを挿入する。
【0077】
図13に示すように、照射スポットSiをY方向一方側(Y方向走査電磁石21の電流値を例えば減少する方向)に、X方向に往復移動させる(X方向走査電磁石22の電流値を例えば増加方向→減少方向→増加方向…に切り替える)場合について具体例を以下説明する。
【0078】
例えば入力装置36で第1のヒステリシス特定曲線を選択した場合は、ダミースポットDS1(Y方向走査電磁石21を第1の最大電流値Imax1、X方向走査電磁石22を第1の最小電流値Imin1とする)→照射スポットS1,S2,S3(照射スポットS1,S2,S3の移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが増加する)→ダミースポットDS2(Y方向走査電磁石21を照射スポットS3と同じ電流値、X方向走査電磁石22を第1の最大電流値Imax1とする)→照射スポットS4,S5(照射スポットS4,S5の移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが減少する)→ダミースポットDS3(Y方向走査電磁石21を照射スポットS5と同じ電流値、X方向走査電磁石22を第1の最小電流値Imin1とする)→照射スポットS6,…→照射スポットSf(照射スポットSfの移動に応じてX方向走査電磁石22の電流値Iが増加する)→ダミースポットDSf(Y方向走査電磁石21を第1の最小電流値Imin1、X方向走査電磁石22を第1の最大電流値Imax1とする)の制御順番となり、記憶部44にデータ記憶される。なお、図13中一点鎖線で示す枠52は、走査電磁石21,22を第1の最大電流値Imax1から第1の最小電流値Imin1まで制御する場合(言い換えれば、電流値の制御幅(Imax1−Imin1)である場合)に設定可能な照射スポットSの範囲(照射フィールド)である。
【0079】
また、例えば入力装置36で第2のヒステリシス特定曲線を選択した場合は、ダミースポットDSi及び照射スポットSiの制御順番は、上述した第1のヒステリシス特定曲線を選択した場合と同じになるものの、ダミースポットDSiにおける走査電磁石21,22の電流値が変更される。詳細には、ダミースポットDS1,DS2,…DSfを、ダミースポットDS1a(Y方向走査電磁石21を第2の最大電流値Imax2、X方向走査電磁石22を第2の最小電流値Imin2とする)、DS2a(Y方向走査電磁石21を照射スポットS3と同じ電流値、X方向走査電磁石22を第2の最大電流値Imax2とする)、DS3a(Y方向走査電磁石21を照射スポットS5と同じ電流値、X方向走査電磁石22を第2の最小電流値Imin2とする)、…DSf(Y方向走査電磁石21を第2の最小電流値Imin2、X方向走査電磁石22を第1の最大電流値Imax2とする)に変更する。なお、図13中一点鎖線で示す枠53は、走査電磁石21,22を第2の最大電流値Imax2から第2の最小電流値Imin2まで制御する場合(言い換えれば、電流値の制御幅(Imax2−Imin2)である場合)に設定可能な照射スポットSの範囲(照射フィールド)であり、上記照射フィールド52に比べ小さくなっている。
【0080】
そして、照射制御装置48の制御部41は、記憶部44に記憶した制御データに基づき、照射スポットS及びダミースポットDSiに対応して走査電磁石21,22の電流を制御するための制御信号を生成し、この制御信号が出力部42から電源制御装置29に出力されて走査電磁石21,22の電流を制御する。
【0081】
以上のように本実施形態では、照射制御装置48には、走査電磁石21,22の複数種類のヒステリシス特性曲線が予め記憶されており、これら複数種類のヒステリシス特性曲線(又は対応する照射フィールド52,53)のうちいずれかを入力装置36で選択する。そして、照射制御装置48は、中央制御装置35から入力した照射スポットSiのデータに対しダミースポットDSiを挿入し、選択したヒステリシス特性曲線に合致するように走査電磁石21,22の電流を制御する。したがって、照射スポットSiの位置精度を向上することができる。また、照射スポットSiの位置精度が向上することにより、患部3’の照射線量分布をより均一にすることができる。
【0082】
また本実施形態においては、例えばレイヤーLiにおける患部3’の形状や大きさに応じて、照射フィールド52又は53(言い換えれば、ダミースポットDSiにおける走査電磁石21,22の最大電流値及び最小電流値の大きさ)を選択することが可能である。すなわち、図13に示すように照射フィールド53に比べ患部3’が小さい場合に照射フィールド53を選択すれば、より大きな照射フィールド52を選択する場合に比べ、走査電磁石21,22の無駄な電力消費を低減することができる。また、ダミースポットDSiを経由する照射スポットSiの移動時間を短縮し、治療時間の短縮を図ることができる。
【0083】
なお、上記実施形態においては、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値Iが増加方向又は減少方向に切り替わるときにダミースポットDSiを挿入する制御方法を説明したが、このダミースポットDSiを挿入しなくてもよい場合がある。すなわち、照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が増加方向から減少方向に切り替わるときの電流値Iがヒステリシス特性曲線の最大電流値と同じになる場合、又は照射スポットSiの移動に応じて走査電磁石21,22の電流値が減少方向から増加方向に切り替わるときの電流値Iがヒステリシス特性曲線の最小電流値と同じになる場合に、ダミースポットDSiを挿入しない制御方法もある。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の一実施形態である粒子線治療システムの全体構成を表す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態である粒子線治療システムを構成する照射装置の詳細を表す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態である粒子線治療システムの照射対象である患部のレイヤーを表すビーム照射方向断面図である。
【図4】本発明の一実施形態である粒子線治療システムの照射対象である患部の照射スポットを部分的に表すレイヤー断面図である。
【図5】本発明の一実施形態である粒子線治療システムを構成する照射制御装置の走査電磁石制御に係わる詳細機能を関連装置とともに表すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態である粒子線照射システムにおける走査電磁石の電流値補正演算の処理内容を表すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態である粒子線治療システムにおける走査電磁石の補正電流値と磁場との関係を一例として表す特性図である。
【図8】本発明の他の実施形態である粒子線治療システムを構成する照射制御装置の走査電磁石制御に係わる詳細機能を表すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施形態である粒子線治療システムを構成する照射制御装置に記憶された走査電磁石の特定のヒステリシス特性曲線を表す特性図である。
【図10】本発明の他の実施形態である粒子線治療システムの照射対象である患部の照射スポットをダミースポットともに部分的に表すレイヤー断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態である粒子線治療システムを構成する照射制御装置の走査電磁石制御に係わる詳細機能を表すブロック図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態である粒子線治療システムを構成する照射制御装置に記憶された走査電磁石の2種類のヒステリシス特性曲線を表す特性図である。
【図13】本発明のさらに他の実施形態である粒子線治療システムの照射対象である患部の照射スポットをダミースポットともに部分的に表すレイヤー断面図である。
【符号の説明】
【0085】
3 患部(照射対象)
6 照射装置
9 シンクロトロン(加速器)
13 出射装置(照射停止手段)
21 走査電磁石
22 走査電磁石
26 照射制御装置
36 入力装置(入力手段)
39 第1演算部(第1の演算手段)
40 第2演算部(第2の演算手段)
43 照射制御装置
45 演算部(第3の演算手段)
48 照射制御装置
49 記憶部(記憶手段)
50 演算部(第4の演算手段)




 

 


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