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発明の名称 収納容器用架台
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−64681(P2007−64681A)
公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
出願番号 特願2005−248096(P2005−248096)
出願日 平成17年8月29日(2005.8.29)
代理人 【識別番号】100064414
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 道造
発明者 宮島 拓也 / 清水 仁
要約 課題
簡単な構造で、所定の強度を備え地震時等の外部からの荷重にも耐えることができ、軽量化を図れてエアパレットによる搬送も可能とする収納容器用架台を提供する。

解決手段
収納容器Cを搭載可能な架台基部10と、架台基部10の下部に設けられた固定用の脚部20とを備え、少なくとも架台基部10の収納容器が搭載される搭載部位10Aと貯蔵場所の床面Gとの間に空間部10Cが形成される収納容器用架台1であって、搭載部位10Aの周辺部10Bに、周辺部10Bを床面G方向へ向けて押し付け、空間部10Cを隔てて周辺部10Bを床面Gへ固定させる押圧固定部材30を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
発熱体が収納された収納容器の貯蔵用の架台として用いられ、前記収納容器を搭載可能な架台基部と、この架台基部の下部に設けられた固定用の脚部とを備え、少なくとも前記架台基部の前記収納容器が搭載される部位と貯蔵場所の床面との間に空間部が形成される収納容器用架台であって、
前記架台基部の前記収納容器が搭載される部位の周辺部に、この周辺部を前記床面方向へ向けて押し付け、前記空間部を隔てて前記周辺部を前記床面へ固定させる押圧固定部材を有することを特徴とする収納容器用架台。
【請求項2】
前記押圧固定部材は、前記周辺部において、前記収納容器が搭載される部位に最も近く、かつ前記床面への固定操作が可能な位置で、前記床面へ固定されることを特徴とする請求項1に記載の収納容器用架台。
【請求項3】
前記押圧固定部材は、前記床面へ複数個固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の収納容器用架台。
【請求項4】
前記収納容器は縦置きの円柱状を呈しており、前記押圧固定部材は前記収納容器の中心軸に対し点対称となる位置で前記床面へそれぞれ固定されることを特徴とする請求項3に記載の収納容器用架台。
【請求項5】
前記押圧固定部材は、前記架台基部に貫通する状態に設けられた縦孔に前記収納容器が搭載される側から挿通され、前記床面に設けられた螺合穴に螺合可能なボルトであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の収納容器用架台。
【請求項6】
前記押圧固定部材は、前記縦孔の孔壁に間隙をもって挿通可能であることを特徴とする請求項5に記載の収納容器用架台。
【請求項7】
前記架台基部と前記押圧固定部材との間を熱的に遮断する仕切部を備えて構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の収納容器用架台。
【請求項8】
前記仕切部は断熱材からなることを特徴とする請求項7に記載の収納容器用架台。
【請求項9】
前記架台基部は平面視で四角形状を呈しており、前記収納容器は、前記架台基部の対角線上に設けられた固定具で前記架台基部に固定されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の収納容器用架台。
【請求項10】
前記架台基部は平面視で四角形状を呈しており、前記押圧固定部材は、前記架台基部の対角線上で前記床面に固定されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の収納容器用架台。
【請求項11】
前記空間部にはエアパレットが装着可能であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の収納容器用架台。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉の炉心から発生する使用済燃料等の発熱体が収納される収納容器の貯蔵用の架台として用いられる収納容器用架台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所の原子炉炉心で一定期間使用された後、炉心より取り出された使用済燃料は、発電所内の使用済燃料貯蔵プールに所定の冷却期間保管される。そして、所定の冷却期間が終了した使用済燃料は、ウラン、プルトニウム等の再利用可能な核燃料物質を回収するため、放射線の遮へい性能を有した放射性物質収納容器(以下、収納容器という)に収納され、トレーラ、船舶等で燃料再処理施設や放射性物質貯蔵施設に輸送される(特許文献1参照)。放射性物質貯蔵施設へ輸送された収納容器は、使用済燃料が再処理されるまでの一定期間、放射性物質貯蔵施設内に貯蔵される。
【0003】
一般的に、放射性物質貯蔵施設内において、収納容器は、貯蔵用の架台に搭載され、施設内に設けられた貯蔵場所の床面の所定の位置に、架台を固定することで貯蔵される。
また、収納容器は、重量が非常に重いため、従来、その搬送は、放射性物質貯蔵施設の天井に設けられたクレーン等の設備を用いて行っていた。しかし、クレーン等の設備を用いた放射線物質貯蔵施設では、収納容器の吊り下げ高さを確保する必要があるため、建屋が大型化し易く、搬送コストおよび貯蔵コストの増大要因となっていた。
そこで、収納容器の搬送にエアパレットを用いることが検討されている(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−287893号公報
【特許文献2】特開2003−287592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、収納容器の貯蔵に用いられる収納容器用架台は、重量の重い収納容器を搭載可能にするために所定の強度を備えていることが要求され、また、地震時等の外部からの荷重に対して耐性も要求される。また、その一方で、収納容器用架台は、施設内における搬送を容易化するために、軽量化を図りたいという要望がある。
しかしながら、収納容器用架台に所定の強度をもたせようとすると、架台自体を分厚く形成せざるをえず、その結果として重量が増大してしまい、搬送には適さなくなる。また、収納容器用架台の軽量化を図るためには、架台自体の厚みを薄く形成することが挙げられるが、所定の強度が確保され難い。
特に、エアパレットを用いた搬送を行う場合、収納容器用架台には、エアパレットが装着される空間部を形成する必要があり、このような空間部が存在することによって架台自体の強度が低下するおそれがあった。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構造であるにもかかわらず、所定の強度を備えて地震時等の外部からの荷重にも耐えることができるとともに、軽量化を図ることができ、しかも、エアパレットによる搬送にも好適な収納容器用架台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した目的を達成するため、本発明では、架台基部の収納容器が搭載される部位の周辺部に、該周辺部を床面方向へ押し付け、該周辺部を空間部を隔てて床面へ固定させる押圧固定部材を有するので、該周辺部が押圧固定部材により床面方向へ押し付けられる状態に固定されることとなる。これにより、収納容器の貯蔵後に、例えば、地震時等による外力(外部からの荷重)が架台基部に対して作用するような事態が生じたとしても、押圧固定部材が、架台基部の収納容器が搭載される部位の周辺部を床面方向へ押し付ける状態に固定し、収納容器の振れに伴う周辺部の浮き上がりを抑えて、架台基部の変形を抑制する。したがって、本発明の収納容器用架台によれば、架台基部と脚部とを備え、架台基部における収納容器が搭載される部位の下方に空間部が形成される簡単な構造であるにもかかわらず、押圧固定部材によって所定の強度をもたせることができ、地震時等に作用する外力にも十分耐えることができて、変形を防止することができる。したがって、収納容器の安定した貯蔵を維持することができる。
【0008】
さらに、架台基部の収納容器が搭載される部位の下方に空間部が形成されているので、この空間部をエアパレットの装着部として利用することができ、エアパレットによる搬送を好適に行うことができる。したがって、搬送コストを低減することが可能である。
【0009】
また、架台基部と押圧固定部材との間を熱的に遮断する仕切部を備えた構成とすることにより、収納容器からの熱が架台基部から押圧固定部材を介して貯蔵場所の床面に伝わるのを防止することができ、貯蔵場所の床面が加熱するのを回避することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な構造であるにもかかわらず、所定の強度を備えて地震時等の外部からの荷重にも耐えることができるとともに、軽量化を図ることができ、しかも、エアパレットによる搬送にも好適な収納容器用架台が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の収納容器用架台を適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、円柱状を呈する収納容器を縦置き状態で搭載して貯蔵することができる収納容器用架台について説明する。
図1に示すように、本実施形態の収納容器用架台1は、収納容器Cが搭載される架台基部10と、この架台基部10の下部に設けられた固定用の脚部20とを備え、架台基部10の収納容器Cが搭載される部位(搭載部位)10Aと貯蔵場所等の床面Gとの間に空間部10Cが形成される構成となっている。そして、収納容器用架台1は、搭載部位10Aの周辺部10Bに、この周辺部10Bを床面G方向へ向けて押し付けつつ、床面Gへ固定させる押圧固定部材としての押圧用ボルト30(ボルト)を有している。
【0012】
架台基部10は、図2(a)に示すように、収納容器Cの搭載に耐え得る厚みを備えた炭素鋼材等からなり、平面視で四角形状(本実施形態では正方形状)を呈する平板状に形成されている。本実施形態では、架台基部10の中心に収納容器Cの中心軸Oが位置するように収納容器Cが搭載されて固定されるようになっており、そのための構成として、架台基部10の一つの対角線上には、収納容器Cを架台基部10上に固定するための固定具2が設けられている。固定具2は、図1に示すように、上部2aと、下部2bと、これらの上部2aと下部2bとを連結固定する連結ボルト2cとを備えており、上部2aと下部2bとの対向部に、収納容器Cの周壁下部に突設されたトラニオンC1を挟持するための半円形の凹部がそれぞれ形成されている。
ここで、本実施形態で例に挙げた収納容器Cは、炭素鋼等よりなる金属製の容器(金属キャスク)であり、内部には、使用済燃料集合体や放射線廃棄物等の発熱体が図示しないバスケット等に支持された状態で多数収納されている。なお、収納容器Cとしては、金属キャスクに限られることはなく、コンクリートキャスク、キャニスタ等が挙げられる。
【0013】
脚部20は、図2(a)(b)(収納容器は二点鎖線で図示)に示すように、架台基部10の下部に所定間隔を置いて設けられており、放射性物質貯蔵施設内に設けられた貯蔵場所の床面G(図1参照)に固定されるようになっている。
図1に示すように、本実施形態では、架台基部10の周部の下部にこのような脚部20を設けることにより、架台基部10の下方に、搬送用のエアパレットPが挿入される空間部10Cを形成している。換言すれば、脚部20は、このような空間部10Cを形成するための高さを備えている。なお、架台基部10の下方に空間部10Cが形成されることにより、このようなエアパレットPの挿入(例えば、符号X側から挿入)が可能になる他、架台基部10の底部が貯蔵場所の床面Gに接触しなくなるので、収納容器Cからの熱が架台基部10を通じて床面Gに直接伝わることが回避され、熱によって床面Gが劣化することが防止される。このことは、収納容器Cの長期間にわたる安定した貯蔵に寄与する。なお、本実施形態で使用されるエアパレットPとは、その底部に設けられた気体吹出口から空気等のガスを吹き出すことにより、床面Gとの間に薄い空気層を形成し、収納容器Cを搭載した収納容器用架台1を移動させる際の摩擦力を大幅に低減することができる装置である。これにより、通常のクレーン等を用いた搬送システムよりも少ない駆動力で収納容器Cを収納容器用架台1ごと搬送することができる。
【0014】
脚部20には、図3に示すように、架台基部10側から連通されたボルト孔21が形成されている。このボルト孔21には、架台基部10を貯蔵場所の床面Gに固定するための固定用ボルト22が挿通される。本実施形態では、床面Gに予め埋設された炭素鋼等の材料よりなる固定板G1の螺合穴G2に対して、固定用ボルト22が螺合されることで架台基部10が脚部20により固定される構成となっている。なお、ボルト孔21の内径寸法は、固定用ボルト22の外径寸法よりも大きく形成されており、これによって、架台基部10を床面Gに設置する際に、仮に、固定用ボルト22と螺合穴G2との間に位置ずれが生じた場合でも、固定用ボルト22をボルト孔21の径方向に移動調節して螺合穴G2に螺合させることができる構成となっている。
【0015】
本実施形態では、固定板G1が、図2(a)に破線で示すように、脚部20に沿って平面視でロ字形状を呈している。なお、後記する押圧用ボルト30は、固定板G1から外れる位置(固定板G1の内側となる位置)、つまり、固定板G1の存在しない床面Gに対して直接螺合されるようになっている。
なお、脚部20の設置位置、個数は、搭載される収納容器Cの重量、想定される地震時等の外力の大きさ、収納される発熱体の温度特性に基づく床面Gへの伝熱等を考慮して、適宜決定される。
【0016】
押圧用ボルト30は、架台基部10の搭載部位10Aの周辺部10Bに取り付けられる架台基部10の固定のためのボルトであり、前記したように、周辺部10Bを、空間部10C(図1,図4参照)を隔てて床面G方向へ向けて押し付ける状態に固定する。本実施形態では、図2(a)に示すように、押圧用ボルト30が、架台基部10の対角線上において、収納容器Cの中心軸Oに対し点対称となる位置に計4個配置される構成としてある。さらに、押圧用ボルト30の配置位置としては、周辺部10Bにおいて搭載部位10Aに最も近い位置(収納容器Cの下端外周に最も近い位置)で、押圧用ボルト30の固定操作が可能な位置とされることが好ましい。ここで、押圧用ボルト30の固定操作が可能な位置とは、工具等を用いて押圧用ボルト30を締める操作を行うことに対して、その操作に支障を来たすことのない位置をいう。なお、押圧用ボルト30としては、スタックボルトを使用することもできる。
【0017】
このような押圧用ボルト30は、図2(b)に示すように、架台基部10の搭載部位10Aの周辺部10Bに貫通する状態に設けられた縦孔31に対して、図4に示すように、収納容器Cが搭載される側(上面側)から挿通され、床面Gに予め設けられた螺合穴G3に対して螺合される。
縦孔31には、図5に示すように、仕切部としての円筒状の仕切部材32が取り付けられている。仕切部材32は、例えば、フッ素樹脂化合物、グラスファイバー等の断熱材からなり、円筒部32aとフランジ部32bとを有する。円筒部32aは、縦孔31の内壁全体を覆う長さを有しており、縦孔31に取り付けられた状態で、下端部が架台基部10の下面11よりも下方へ突出するようになっている。また、フランジ部32bは、縦孔31の孔縁およびその周辺を覆う大きさを有しており、縦孔31の孔縁およびその周辺に対して、押圧用ボルト30の頭部30aが直接接触するのを防止する役割を成している。
【0018】
本実施形態では、縦孔31に仕切部材32を取り付けた状態で、仕切部材32の円筒部32aの内径寸法が押圧用ボルト30の外径寸法よりも大きくなるように各部の寸法が調節されている。つまり、仕切部材32の円筒部32aの内壁(縦孔31の実質的な孔壁)と押圧用ボルト30との間には、間隙Sが形成される構成となっており、これによって、押圧用ボルト30は、縦孔31の径方向にそれぞれ間隙S分だけ移動調節可能となっている。したがって、架台基部10を床面Gに設置する際に、押圧用ボルト30と螺合穴G3との間に、仮に、位置ずれが生じたような場合にも、押圧用ボルト30を縦孔31の径方向に移動調節して螺合穴G3に押圧用ボルト30を合わせて螺合させることが可能になる。これにより、前記した固定用ボルト22の位置調整が可能な構成(図3参照)と相俟って、架台基部10等には高い寸法精度が要求されなくなり、各部の作成が容易になる。
また、仕切部材32の円筒部32aの内壁と押圧用ボルト30との間に形成される間隙S(空間)も、架台基部10と押圧用ボルト30との間を熱的に遮断する仕切部として機能する。
【0019】
次に、このような構成よりなる収納容器用架台1を用いた収納容器Cの搬送、貯蔵を図6に示すハンドリングフローを参照しつつ、適宜図1〜図5を参照して説明する。
はじめに、収納容器用架台1を用いた搬送、貯蔵を行う前準備として、収納容器Cを収納容器用架台1に縦置き状態に搭載して固定する(S1)。収納容器用架台1への収納容器Cの搭載にあたっては、図示しない放射性物質貯蔵施設内の天井クレーン等を用いることができる。架台基部10に対する収納容器Cの固定は、架台基部10に設けられた固定具2に対して収納容器CのトラニオンC1(図1参照)を固定することにより行われ、これによって、エアパレットPによる搬送の準備が整えられる。
【0020】
次に、図1に示すように、エアパレットPを架台基部10のX側から空間部10Cに挿入し(S2)、エアパレットPに空気を送り込んで、エアパレットPを浮上させ、エアパレットPの浮上状態確認等の安全性確保に関する確認が行われる。
【0021】
その後、エアパレットPにより収納容器用架台1ごと収納容器Cを搬送する(S3)。ここで、収納容器Cは、仮置エリアに搬送されて一時的に仮置きされ、仮置き後、再びエアパレットPにより貯蔵エリアに向けて搬送される(S4)。
【0022】
所定の貯蔵エリアに搬送された収納容器Cは、収納容器用架台1ごと、貯蔵場所の床面Gに位置決めされた状態に降ろされる。そして、収納容器用架台1からエアパレットPが抜き取られる(S5)。
【0023】
その後、収納容器用架台1を床面Gに固定すべく、各脚部20に固定用ボルト22が挿入されて、床面Gに埋設された固定板G1の各螺合穴G2に固定用ボルト22が螺合される(S6)。
【0024】
最後に、押圧用ボルト30を縦孔31に挿入し、これを床面Gの螺合穴G3にそれぞれ螺合することにより、架台基部10の周辺部10Bを床面Gへ固定する(S7)。これにより、収納容器Cが収納容器用架台1ごと所定の貯蔵場所の床面Gに固定される。
【0025】
次に、このようにして所定の貯蔵場所に収納容器用架台1ごと固定された収納容器Cに対して、例えば、地震時等の外力が加わったときの作用について、図7(a)〜(c)を参照しつつ説明する。
図7(a)に示すように、貯蔵後、地震時や、他物の衝突その他の外力F1が収納容器用架台1に作用すると、架台基部10上で収納容器Cが、左右方向に振れる現象を生じる。すると、図7(b)(c)に示すように、架台基部10の搭載部位10Aと周辺部10Bとの境界部位10Dおよび周辺部10Bにおける境界部位10Dの近傍において、架台基部10を上下方向に撓ませる力F2,F3(F2≒F3)がそれぞれ作用する。これは、また、架台基部10の搭載部位10A側は、収納容器Cの底部の硬さに依存して変形し難くなっているからであり、加えて、架台基部10の搭載部位10Aの下方には、空間部10Cが形成されていて、脚部20のような支持構造物がないため、搭載部位10Aを外れた側となる境界部位10Dからその近傍の部位に力が作用するからである。つまり、収納容器Cが非常に硬い物体であるため、外力F1により架台基部10に生じる変形状態は、限定されたものとなる。なお、図7(b)(c)では、模式的に境界部位10Dに力F2,F3を表した。
本実施形態では、境界部位10Dの近傍(周辺部10B)に、押圧用ボルト30が設けられており、押圧用ボルト30によって、この境界部位10Dの近傍が空間部10Cを隔てて床面G方向へ押し付けられる状態に床面Gに固定されているので、例えば、図7(b)に示すように、境界部位10Dおよびこの近傍を上方向に撓ませる力F2、つまり、境界部位10Dおよびこの近傍を浮き上がらせて変形させようとする力F2は、押圧用ボルト30によって低減されることとなり、架台基部10の変形(境界部位10Dおよびこの近傍における浮き上がり)が阻止される。なお、このように、押圧用ボルト30によって、境界部位10Dおよびこの近傍を上方向に撓ませる力F2が低減されることとなるので、結果として、収納容器Cの反対側における境界部位10Dおよびこの近傍を下方向に撓ませる力F3も低減されることとなり、外力F1の作用により架台基部10上で収納容器Cが左右方向に振られる現象を抑制することができる。これにより、貯蔵後、地震時等や、他物の衝突その他の外力F1が収納容器用架台1に作用した場合にも、収納容器Cを安定した状態で支持することができる。
ここで、押圧用ボルト30を用いずに架台基部10の変形を低減する手法としては、架台基部10の板厚を厚くする手法、架台基部10の下方に形成される空間部10Cに脚部20のような支持構造物を配置する手法が考えられる。しかし、前者の手法では板厚を厚くする分、コストがかかるという難点がある。また、後者の手法ではエアパレットPが挿入される空間部10Cに予め支持構造物を設置することはできず、仮に、後から空間部10Cの開口を通じて支持構造物を設置しようとしても、作業スペース上極めて困難であるため、事実上不可能であり採用できない。これに対して、本実施形態では、押圧用ボルト30を架台基部10の上面側から縦孔31(図4参照)に挿入して、床面Gに固定するという極めて簡単な作業により、収納容器用架台1の安定的な固定を低コストで実現することができ、有用である。
【0026】
以下では、本実施形態において得られる効果を説明する。
(1)本実施形態では、架台基部10の収納容器Cが搭載される搭載部位10Aの周辺部10Bに、周辺部10Bを床面G方向へ押し付け、周辺部10Bを空間部10Cを隔てて床面Gへ固定させる押圧用ボルト30を有するので、周辺部10Bが押圧用ボルト30により床面G方向へ押し付けられる状態に床面Gへ固定されることとなる。これにより、収納容器Cの貯蔵後に、例えば、地震時等による外力が架台基部10に対して作用するような事態が生じたとしても、押圧用ボルト30が、架台基部10の搭載部位10Aの周辺部10Bを床面G方向へ押し付ける状態に固定し、収納容器Cの振れに伴う周辺部10Bの浮き上がりを抑えて、架台基部10の変形を抑制する。したがって、本実施形態の収納容器用架台1によれば、架台基部10と脚部20とを備え、架台基部10における収納容器Cが搭載される搭載部位10Aの下方に空間部10Cが形成されるという簡単な構造であるにもかかわらず、押圧用ボルト30によって所定の強度をもたせることができ、地震時等に作用する外力にも十分耐えることができる。
(2)架台基部10の収納容器Cが搭載される搭載部位10Aの下方に空間部10Cが形成されているので、この空間部10CをエアパレットPの装着部として利用することができ、エアパレットPによる搬送を好適に行うことができる。したがって、搬送コストを低減することが可能である。
(3)架台基部10と押圧用ボルト30との間を熱的に遮断する仕切部材32を備えているので、収納容器Cからの熱が架台基部10から押圧用ボルト30を介して貯蔵場所の床面Gに伝わるのを防止することができ、貯蔵場所の床面Gが加熱するのを回避することができる。
(4)押圧用ボルト30は、周辺部10Bにおいて、収納容器Cが搭載される搭載部位10Aに最も近く、かつ床面Gへの固定操作が可能な位置(図7(b)(c)で示した境界部位10Dの近傍となる位置)で、床面Gへ固定されるので、架台基部10の搭載部位10Aと周辺部10Bとの左右の境界部位10Dおよびこの近傍に生じる、架台基部10を浮き上がらせる方向の力(図7(b)(c)において符号F2を付して示した力)を低減することができ、この部分における架台基部10の変形を阻止することができる。
特に、架台基部10が平面視で四角形状となっており、その対角線上では、搭載部位10Aと周辺部10Bとの境界部位10Dから架台基部10の対角に設けられた脚部20まで距離が長く、他の部分に比べて外力により変形しやすくなっているため、対角線上において、押圧用ボルト30を搭載部位10Aに最も近く、かつ床面Gへの固定操作が可能な位置(境界部位10Dの近傍の位置)に設けることで、この部分における変形を効果的に阻止することができる。
(5)押圧用ボルト30は、床面Gへ計4個固定されるので、架台基部10の安定性が向上し、複数方向から外力が作用した場合にも、架台基部10が変形するのを好適に阻止することができる。
(6)収納容器Cは縦置きの円柱状を呈しており、押圧用ボルト30は収納容器Cの中心軸Oに対し点対称となる位置で床面Gへそれぞれ固定されるので、地震時等の水平方向の外力にも好適に耐えることができる。
(7)押圧用ボルト30は、架台基部10に貫通する状態に設けられた縦孔31に収納容器Cが搭載される側から挿通され、床面Gに設けられた螺合穴G3に螺合されるようになっているので、取り付けが簡単であり、架台基部10に対して簡単な取付操作により強度をもたせることができる。また、このような押圧用ボルト30によって、架台基部10に簡単に強度をもたせることができるので、経済性に優れている。
(8)押圧用ボルト30は、縦孔31の孔壁に間隙をもって挿通可能であるので、架台基部10を床面Gに設置する際に、押圧用ボルト30と螺合穴G3との間に、仮に、位置ずれが生じたような場合にも、押圧用ボルト30を縦孔31の径方向に移動調節して螺合穴G3に押圧用ボルト30を合わせて螺合させることが可能になる。これにより、架台基部10等には高い寸法精度が要求されなくなり、各部の作成が容易になる。
(9)架台基部10は平面視で四角形状を呈しており、収納容器Cは、架台基部10の対角線上に設けられた固定具2で架台基部10に固定されるので、架台基部10の角部にあたる周辺部10Bのなかでは比較的広い部位において、収納容器Cの固定を行うことができ、固定作業が行い易い。
(10)押圧用ボルト30は、架台基部10の対角線上で床面Gに固定されるので、架台基部10の角部にあたる周辺部10Bのなかでは比較的広い部位における変形を好適に阻止することができる。
【0027】
前記実施形態では、架台基部10に設けられた脚部20を計4個(4箇所)としたが、これに限られることはなく、図8に示すように、架台基部10の周囲にも設けて脚部20の数を多くしてもよい。
また、図9(a)に示すように、仕切部材32は、縦孔31の孔縁およびその周辺を覆う大きさのリング状に形成してもよく、さらに、図9(b)に示すように、収納容器C(不図示)からの伝熱を考慮しなくてもよい場合には、仕切部材32を設けずに、押圧用ボルト30の頭部30aが直接に縦孔31の孔縁に接触するように構成してもよい。
さらに、前記実施形態では、押圧用ボルト30を計4個設けたが、これに限られることはなく、5個以上設けてもよいし、3個以下としてもよい。また、想定される外力の入力方向が特定される場合や押圧用ボルト30に代わる固定点を収納容器用架台1が備えている場合等には、収納容器Cの振れを効果的に抑制できる位置にのみ押圧用ボルト30を設ける構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の好適な実施形態である収納容器用架台の構成を示した斜視図である。
【図2】(a)は図1に示す収納容器用架台の平面図、(b)は同じく底面図である。
【図3】脚部の構成を説明するための拡大断面図である。
【図4】固定用ボルトの取り付け状態を説明するための模式断面図である。
【図5】固定用ボルトの取り付け状態を説明するための模式拡大断面図である。
【図6】ハンドリングフローを示す図である。
【図7】(a)〜(c)は外力が作用したときの作用説明図である。
【図8】収納容器用架台の変形例を示す平面図である。
【図9】(a)(b)は、押圧用ボルトの取付構造の変形例を示す模式拡大断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 収納容器用架台
2 固定具
10 架台基部
10A 搭載部位
10B 周辺部
10C 空間部
10D 境界部位
11 下面
20 脚部
21 ボルト孔
22 固定用ボルト
30 押圧用ボルト(押圧固定部材)
31 縦孔
32 仕切部材
C 収納容器
G 床面
O 中心軸
P エアパレット
S 間隙




 

 


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