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中性子遮蔽材および使用済み燃料収納容器 - 株式会社日立製作所
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発明の名称 中性子遮蔽材および使用済み燃料収納容器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−33059(P2007−33059A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−212646(P2005−212646)
出願日 平成17年7月22日(2005.7.22)
代理人 【識別番号】100098017
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
発明者 鴨志田 守 / 藤本 清志 / 金森 健児
要約 課題
耐熱性と常温硬化性とを併せ持つレジン系中性子遮蔽材を提供する。

解決手段
エポキシ樹脂を主成分の一つとする中性子遮蔽材において、分子内にエポキシ基を二つ以上含む化合物を少なくとも一つの成分として含む主剤100重量%に対して、前記エポキシ基を開環重合させる酸無水物系硬化剤55重量%以上と硬化促進剤2重量%以上とを添加し、40℃以下の温度において反応させて得られる硬化物からなる中性子遮蔽材。
特許請求の範囲
【請求項1】
エポキシ樹脂を主成分の一つとする中性子遮蔽材において、
分子内にエポキシ基を二つ以上含む化合物を少なくとも一つの成分として含む主剤100重量%に対して、前記エポキシ基を開環重合させる酸無水物系硬化剤55重量%以上と硬化促進剤2重量%以上とを添加し、40℃以下の温度において反応させて得られる硬化物からなることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項2】
請求項1に記載の中性子遮蔽材において、
前記主剤が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂と、脂環式グリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、各種のグリシジルエステル型のエポキシ樹脂と、グリシジルアミン型のエポキシ樹脂とを単独または混合した材料であり、
前記酸無水物系硬化剤が、無水マレイン酸,無水フタル酸,無水メチルナジック酸,無水コハク酸,無水トリメリット酸,無水クロレンディック酸,またはこれらの化合物を単独または混合した材料であり、
前記硬化促進剤が、イミダゾール化合物であることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項3】
請求項1または2に記載の中性子遮蔽材において、
前記主剤に難燃剤を添加したことを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項4】
請求項3に記載の中性子遮蔽材において、
前記難燃剤が、水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸化カルシウムなどの金属水酸化物、前記金属酸化物の水和物、ポリリン酸アンモニウムなどの無機リン酸化合物、テトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン化合物のいずれかを含んでいることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項5】
請求項4に記載の中性子遮蔽材において、
前記難燃剤として金属水酸化物またはその金属酸化物の水和物を使用する場合、前記難燃剤が、前記主剤に対して50ないし65重量%となることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項6】
請求項4または5に記載の中性子遮蔽材において、
前記難燃剤が、前記硬化物の酸素指数が21を超えるような配合比であることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の中性子遮蔽材において、
前記主剤に中性子吸収材を添加したことを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項8】
請求項7に記載の中性子遮蔽材において、
前記中性子吸収材が、ホウ素化合物,カドミウム化合物,ガドリニウム化合物,サマリウム化合物のいずれかを含んでいることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項9】
請求項8に記載の中性子遮蔽材において、
前記中性子吸収材として炭化ホウ素または窒化ホウ素を用いる場合、前記中性子吸収材が、前記主剤に対して0.1ないし10重量%となることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の中性子遮蔽材において、
前記主剤に金属水素化物または水素吸蔵合金を添加したことを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の中性子遮蔽材において、
各成分の配合比は、前記主剤と前記添加物との硬化物における水素数密度が5×10 水素原子/cm3 以上になるような配合比であることを特徴とする中性子遮蔽材。
【請求項12】
周方向に間隔を置いて取り付けられた伝熱フィンにより外筒と内筒と結合し、それぞれのセル内に使用済み燃料集合体を収納する金属製バスケットを前記内筒の内側に設置し、内筒の開口部に放射性物質の漏洩を防止する蓋を取り付けた使用済み燃料収納容器において、
前記外筒と前記内筒と前記伝熱フインにより形成された各空間に、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の中性子遮蔽体を充填したことを特徴とする使用済み燃料収納容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、中性子遮蔽材および使用済み燃料収納容器に係り、特に、原子炉容器,原子燃料再処理施設,使用済み燃料貯蔵施設および加速器施設などの放射性物質取扱い施設,放射性物質の輸送容器、および放射性物質の貯蔵容器などの放射線遮蔽部に適用するのに好適な中性子遮蔽材に関する。
【背景技術】
【0002】
原子炉から取り出された使用済み燃料集合体は、原子力発電所内の冷却プールで一定期間冷却して、放射線量や発熱量を減衰させた後、燃料再処理工場などの処理施設に輸送される。また、近年、海外では、使用済み燃料燃料集合体を集中貯蔵施設(乾式貯蔵施設)に輸送し、貯蔵している。使用済み燃料集合体を原子力発電所からこれらの施設まで輸送し、貯蔵するために、使用済み燃料収納容器(金属キャスク)が用いられる。
【0003】
使用済み燃料収納容器は、容器を構成する外筒内に内筒を設け、内筒の外面に熱伝導性が高い銅やアルミニウムなどの金属板で構成される伝熱フィンが周方向に間隔を置いて取り付けられ、内筒の内側に金属製バスケットが設けられる。外筒と内筒との間には、中性子遮蔽体である硬化されたレジンが存在する。内筒は、上方が開口した炭素鋼製の筒であり、γ線遮蔽体である。
【0004】
金属性バスケットは、複数のセルを備え、それぞれのセル内に使用済み燃料集合体が充填されている。金属性バスケットは、沸騰水型軽水炉燃料の場合で最大約70体の使用済み燃料集合体を収納する。内筒の開口部には放射性物質の漏洩を防止する一次蓋が取り付けられ、更にその外側に二次蓋が取り付けられる。
【0005】
中性子遮蔽体であるレジンは、水素原子を多数含む水素数密度が高い物質であり、一般に高分子化合物が使用される。種々の高分子化合物のうち、使用済み燃料収納容器では、耐熱性と水素数密度のバランスがよいという特徴を活かして、エポキシ樹脂が多用される。
【0006】
この場合には、液状のエポキシ主剤と、硬化剤と、難燃性を付与する水酸化アルミニウムと、中性子吸収体である炭化ホウ素とを均一になるように混合し、上記の内筒,外筒,伝熱フィンに囲まれる空間に注入し、常温において硬化させて使用する。
【0007】
常温硬化型のエポキシ樹脂を中性子遮蔽材として用いる場合には、エポキシ主剤に対して、硬化剤としてアミン系化合物、特に脂肪族や脂環式のアミンを用いることが通常である(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
一方、加熱硬化型のエポキシ樹脂を中性子遮蔽材に用いる場合もある(例えば、特許文献2参照)。この場合は、エポキシ主剤に、アミン系硬化剤、または、酸無水物と硬化促進剤とを加えて、常温よりも高い温度において硬化させた硬化物を中性子遮蔽材に適用する。加熱硬化すると樹脂の架橋密度が高くなり、優れた耐熱性が得られる。
【0009】
【特許文献1】特開2001−108787号公報(第4〜5頁 図1〜図3)
【特許文献2】特開2003−167091号公報(第6頁 図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
冷却プール内での使用済み燃料集合体の保管に余裕を持たせるために、原子力発電所内または原子力発電所外における乾式貯蔵が検討されている。将来的には、冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体の乾式貯蔵の可能性や、更に高燃焼度(>45GWd/トン)の燃料集合体の使用済み燃料集合体が乾式貯蔵される可能性もある。
【0011】
冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体およびその高燃焼度燃料集合体の使用済み燃料集合体は、核分裂生成核種および超ウラン元素の崩壊にともなう発熱量が大きい。このような使用済み燃料集合体を使用済み燃料収納容器で貯蔵する場合、使用済み燃料収納容器1基当りに収納する体数を増やすと、金属に比べて熱伝導度が低い中性子遮蔽材にかかる熱負荷が大きくなる。
【0012】
本発明の課題は、より高温度条件での使用に耐えられる耐熱性と、レジン施工に従来から汎用されてきた直接充填法を適用可能な常温硬化性とを併せ持った中性子遮蔽材と、その中性子遮蔽材を用いて高発熱燃料の収納効率を高めた使用済み燃料収納容器とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するために、エポキシ樹脂を主成分の一つとする中性子遮蔽材において、分子内にエポキシ基を二つ以上含む化合物を少なくとも一つの成分として含む主剤に、前記エポキシ基を開環重合させる酸無水物と硬化促進剤とを添加し、40℃以下の温度において反応させて得られる硬化物で構成される中性子遮蔽材を提案する。
【発明の効果】
【0014】
本発明の中性子遮蔽材は、汎用的な素材からなり、より高温度での使用に耐えられる耐熱性と、レジン施工に従来から汎用されてきた直接充填法を適用するための常温硬化性とを併せ持っている。この中性子遮蔽材を使用済み燃料収納容器に適用すると、高発熱燃料の収納体数を増やすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、図1〜図3を参照して、本発明による中性子遮蔽材および使用済み燃料収納容器の実施例を説明する。
【0016】
なお、本実施例の説明において、常温とは、40℃以下の温度をいうものものとする。
【0017】
分子内にエポキシ基を二つ以上含む化合物を少なくとも一つの成分として含むエポキシ主剤に、エポキシ基を開環重合させる酸無水物およびエポキシ基と酸無水物の反応を加速する硬化促進剤を添加した後で、室温に放置して得られる硬化物で中性子遮蔽材を構成した。
【0018】
本発明の中性子遮蔽材は、150℃〜170℃で加熱された場合でも、水素数密度の減少度合いが著しく小さいので、供用中に中性子遮蔽性能が低下しない。本発明の中性子遮蔽材を適用した使用済み燃料収納容器は、冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体または高燃焼度燃料集合体の使用済み燃料集合体の装荷体数を増やすことができる。
【0019】
発明者らは、冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体、およびその高燃焼度燃料集合体の使用済み燃料集合体を使用済み燃料収納容器に装荷した場合の問題点を明確にするとともに、その問題を解消する対策案を種々検討した。その検討経過を説明する。
【0020】
冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体、およびその高燃焼度燃料集合体の使用済み燃料集合体は、核分裂生成核種および超ウラン元素の崩壊にともなう発熱量が大きく、それらの使用済み燃料集合体の使用済み燃料収納容器1基当りに収納する体数を増やした場合には、中性子遮蔽材の温度は最高約170℃になる場合があることが分かった。
【0021】
高分子化合物を主成分とした中性子遮蔽材は、温度が高くなると、熱と酸素による熱酸化劣化またはγ線や中性子による放射線劣化によって徐々に分解し、水素原子を消耗していく。この水素原子の消耗にともなって、中性子の遮蔽性能は少しずつ低下する。劣化によって水素原子を損失する速度は、温度が高いほうが大きくなる。
【0022】
冷却プールでの冷却期間が短い使用済み燃料集合体およびその高燃焼度燃料集合体の使用済み燃料集合体(高発熱の使用済み燃料集合体という)を使用済み燃料収納容器内に高密度で貯蔵するには、所定期間にわたって上記高温度で使用しても、水素原子の損失が遅く遮蔽性能が低下しない中性子遮蔽材の開発が望まれる。 中性子遮蔽材の上記温度における水素原子の損失速度が、使用済み燃料集合体内の中性子放出核種の減衰速度を下回れば、使用済み燃料収納容器表面の放射線量を低く抑制できる。
【0023】
これらの観点から、高発熱の使用済み燃料集合体を高密度貯蔵するための課題の一つは、水素数密度が高い高分子化合物で、なおかつ高温条件で使用する場合に水素原子の損失が起こりにくい高分子化合物を用いて中性子遮蔽材を製造することである。
【0024】
発明者らは、常温においても十分な速度で硬化反応が進み、かつ、硬化物が約170℃に加熱された場合も水素原子の損失が起こりにくいエポキシ系中性子遮蔽材実現に向けて種々検討した。
【0025】
一般には、エポキシを常温で硬化させる場合には、アミン系硬化剤を用いる。一方、遮蔽材以外の用途に対しては、酸無水物を硬化剤に用いることが一般的である。
【0026】
そこで、発明者らは、より汎用的な酸無水物でエポキシを常温硬化させる方針の下、実験と研究を重ねた結果、常温硬化性と耐熱性を併せ持つエポキシ樹脂の配合比を見出した。その経緯について説明する。
【0027】
図1は、脂環式エポキシ主剤に対する硬化剤の添加割合を変えて調製した樹脂硬化物の動的粘弾性測定結果を示す図である。図2は、同じ脂環式エポキシに対して、硬化剤の添加割合を一定にしつつ、硬化促進剤の添加割合を種々変えて調製した樹脂硬化物の動的粘弾性測定結果を示す図である。
【0028】
これらの図1,図2の縦軸は、理論的にはエポキシ樹脂の架橋点間における平均分子量の関数であり、値が大きいほど樹脂の架橋が密である。
【0029】
試験の結果、エポキシ主剤100重量%に対して、硬化剤55ないし85重量%と硬化促進剤2ないし5重量%を添加すると、40℃以下の温度においてエポキシが硬化し、その硬化物は耐熱性の観点から十分な架橋状態になっていることが判明した。このようにして得られた硬化物試料を1000時間以上加熱した。加熱後の試料を分析・評価した結果、遮蔽性能低下は小さく抑えられる見通しが得られた。
【0030】
なお、常温を40℃以下と規定したのは、40℃を越えると、反応が進みすぎて、製造しにくくなる場合があるからである。
【0031】
エポキシ樹脂を中性子遮蔽材として使用する際には、難燃性を付与するために、金属酸化物の水和物などを難燃剤として添加することがある。また、高分子材を主成分とした中性子遮蔽材は、中性子遮蔽性能を補うために、中性子吸収断面積の大きなホウ素の化合物などを中性子吸収材として添加することがある。
【0032】
例えば、使用済み燃料収納容器で使用する遮蔽材は典型例であり、通常、難燃剤として水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムが添加されており、中性子吸収材として炭化ホウ素が添加されている。
【0033】
発明者らは、難燃剤と中性子吸収材の配合比を種々検討した。その結果、難燃剤を50ないし65重量%とし、中性子吸収材を1ないし10重量%にすると、本来の目的である難燃性付与と中性子遮蔽性能強化の目的を十分達することに加え、40℃以下の温度において優れた充填作業性を実現できることを見出した。
【0034】
すなわち、液状レジン混合物の粘度は、配合直後はもとより、配合後2時間以上にわたり、150dPa・sを超えない状態が継続することを確認した。
【0035】
本発明は、発明者自らの実験および研究により、エポキシ主剤,酸無水物,硬化促進剤,難燃剤,中性子吸収材を混合し、40℃以下の温度で硬化させた樹脂を中性子遮蔽材に適用できることを明らかにした結果として得られた。
【0036】
中性子遮蔽体であるレジンは、水素原子を多数含む水素数密度が高い物質である。中性子遮蔽能の観点からは、各成分の配合比は、主剤と添加物との硬化物における水素数密度が5×1022 水素原子/cm3 以上になるような配合比であることが望ましい。
【0037】
そのために必要な場合は、主剤に金属水素化物または水素吸蔵合金を添加してもよい。
【0038】
本実施例では、脂環式エポキシ主剤を酸無水物と硬化促進剤とを用いて40℃以下の温度で硬化させた硬化物を用いた中性子遮蔽材について説明する。本実施例の中性子遮蔽材は、以下のようにして製造されたものである。
【0039】
主剤として、エポキシ当量が約240g/eqの脂環式エポキシ主剤を使用する。主剤100重量%に対して、硬化剤としてメチルシクロペンタジエンの無水マレイン酸付加物を約65重量%と、硬化促進剤である2−エチル4−メチルイミダゾールを2重量%とを加える。
【0040】
また、難燃剤として、平均粒径がおおよそ10μmの水酸化アルミニウムを、主剤100重量%に対して170重量%を加える。さらに、平均粒径が45μm以下の炭化ホウ素粉末を、主剤100重量%に対して、約4重量%を加える。
【0041】
以上の各成分を約30分にわたって十分混練して均一化した後、おおよそ10 torr程度に減圧にして脱泡する。
【0042】
脱泡後のレジンを充填する使用済み燃料収納容器の構造について説明する。
【0043】
図3は、本発明の中性子遮蔽材を適用すべき使用済み燃料収納容器の構造の一例を示す斜視図である。
【0044】
使用済み燃料収納容器1は、外筒3と内筒2とを含み、伝熱フィン4により外筒3と内筒2とを結合してある。
【0045】
伝熱フイン4は、周方向に間隔を置いて取り付けられており、内筒2から外筒3に使用済み燃料収納容器1内部の熱を伝達し、外筒3の表面から大気中に放熱させる。
【0046】
内筒2は、上方が開口した炭素鋼製の構造体であり、ガンマ線遮蔽機能を兼ね備える。内筒2の内側には、格子状に形成された金属製バスケット7が設置される。金属製バスケット7は、複数のセルを備え、それぞれのセル内に使用済み燃料集合体を収納する。
【0047】
内筒2の開口部には放射性物質の漏洩を防止する一次蓋8が取り付けられ、更にその外側に二次蓋9が取り付けられる。
【0048】
使用済み燃料収納容器1は、外筒3の側面に設けられた上部トラニオン10および下部トラニオン11を用いて取り扱われる。
【0049】
外筒3と内筒2との間で伝熱フイン4によって形成された各空間には、中性子遮蔽体5が配置されている。内筒2の開口部に取り付けられた一次蓋8内にも、それぞれ中性子遮蔽体6が充填されている。
【0050】
脱泡後の液状レジンは混錬容器から圧送されて、外筒3と内筒2との間で伝熱フィン4によって形成された各空間内に充填される。そのレジンは、40℃以下の温度において2日程度で硬化する。
【0051】
本発明の中性子遮蔽材は、上記のように内外筒間に直接充填する施工方法に加えて、いったんブロック状の成型体を作製し、それを内外筒間に挿入する施工方法も採用できる。直接充填施工法では、注入部位の断面積の検査と注入高さの検査により遮蔽物量を確認するのに対して、ブロック取り付け施工法では、ブロックの寸法と重量の検査により遮蔽物量を確認する。
【0052】
本実施例によれば、より高温度での使用に耐えられる耐熱性と、レジン施工に従来から汎用されてきた直接充填法を適用できる常温硬化性とを併せ持った中性子遮蔽材用レジンが得られる。この中性子遮蔽材を使用済み燃料収納容器に適用すると、高発熱燃料の収納体数を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】脂環式エポキシ主剤に対する硬化剤の添加割合を変えて調製した樹脂硬化物の動的粘弾性測定結果を示す図である。
【図2】同じ脂環式エポキシに対して、硬化剤の添加割合を一定にしつつ、硬化促進剤の添加割合を種々変えて調製した樹脂硬化物の動的粘弾性測定結果を示す図である。
【図3】本発明の中性子遮蔽材を適用すべき使用済み燃料収納容器の構造の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
1 使用済み燃料収納容器
2 内筒
3 外筒
4 伝熱フィン
5 中性子遮蔽体
6 中性子遮蔽体
7 金属製バスケット
8 一次蓋
9 二次蓋
10 上部トラニオン
11 下部トラニオン




 

 


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